JP2008198134A - 可動テーブルの制御装置およびそれを備えた可動テーブル装置 - Google Patents

可動テーブルの制御装置およびそれを備えた可動テーブル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ケーブル重量を考慮してアクチュエータに推力を分配することで、位置決め精度を高め、整定時間を短縮し、高性能な制御が可能な可動テーブル制御装置を提供する。
【解決手段】 固定部との間に電力線などのケーブルによって接続された可動テーブル107を駆動するアクチュエータ105及び106と、該アクチュエータの発生する推力を制御するアクチュエータ推力制御器103及び104と、可動テーブル107の位置指令から重心まわり推力指令を算出する制御器101と、重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令に変換する推力指令変換器10とを備えた可動テーブル制御装置において、推力指令変換器10が可動テーブル107のみの重心位置をケーブル込み重心位置に換算する重心位置変換器12と、可動テーブル107の位置指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器13と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば工作機械や半導体製造装置などのFA分野に用いられ、ケーブル重量を考慮してアクチュエータに推力を分配する可動テーブルの制御装置およびそれを備えた可動テーブル装置に関する。
従来、工作機械や半導体製造装置などのFA分野に用いられる可動テーブルの制御装置は、可動テーブルを加減速させる際、アクチュエータによる推力作用点と重心位置とのずれによってモーメントが生じないように、アクチュエータの推力を分配しており、その分配比率は、可動テーブルの重心位置から算出している(例えば、特許文献1参照)。
但し、テーブルに負荷を取り付けて用いる場合、「可動テーブル」とは、テーブルだけでなくそれに取り付けられた負荷も含む。
図5は、第1従来技術を示す可動テーブル制御装置のブロック図である。
図5において、107は可動テーブルであり、取り付けられた負荷とともに動作する。105及び106はそれぞれ第1アクチュエータ及び第2アクチュエータであり、可動テーブル107を駆動するための推力を発生する。図では最も単純な例としてアクチュエータ2つの場合を示しているが、3つ以上の場合でも同様である。103及び104はそれぞれ第1アクチュエータ推力制御器及び第2アクチュエータ推力制御器であり、各アクチュエータ105及び106の発生する推力をそれぞれ制御する。
101は制御器であり、可動テーブル107の重心まわり推力指令を生成する。重心まわり推力指令は並進方向推力指令と、回転モーメント指令で表される。テーブル装置の使用目的によっては、回転動作は必要ない場合もあり、そのような装置では回転モーメント指令は常に0であると考えればよい。制御器101は一般的なPID制御や各種フィルタ、フィードフォワード制御などを組み合わせて実現すればよい。
102は推力指令変換器であり、重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令1、2に変換する。アクチュエータ推力指令1、2は、重心まわり推力指令通りの推力を発生するために各アクチュエータが発生するべき推力の指令値である。108はセンサであり、可動テーブル107の位置情報を制御器101へフィードバック変換器109を介してフィードバックする。センサ108は複数のセンサを組み合わせて並進位置または速度、回転位置または速度などを検出するものが多い。具体的には、リニアスケールを2カ所に設置して並進位置と回転位置を検出するものなどがある。回転動作を必要としない場合、回転を検出するセンサは取り付けず、並進方向の動作のみをフィードバックする場合もある。このような場合には通常リニアベアリングや空気軸受などを使用して回転運動を拘束する。
特許文献1の指令変換器102では、可動テーブル107とそれに取り付けられた負荷の重心位置を与えられており、並進方向推力指令Fが与えられたときには、2つのアクチュエータ105及び106の推力Fa及びFbは次式により算出する。
Fa=F×Lb/(La+Lb)
Fb=F×La/(La+Lb)
ただし、La及びLbは可動テーブル107の重心位置から2つのアクチュエータ105及び106における各々の推力作用点までの距離である。このように推力を分配すると、力学的に明らかなようにモーメントが生じない。
図6は、第2従来技術を示す可動テーブル制御装置のブロック図である。
図6において、103〜107の構成は図5のものと同様である。110及び111はそれぞれ第1センサ及び第2センサであり、第1アクチュエータ105及び第2アクチュエータ106の動作量をそれぞれ検出する。112は位置指令変換器であり、位置指令からアクチュエータ毎の位置指令を算出する。
113及び114はそれぞれ第1アクチュエータ位置制御器、第2アクチュエータ位置制御器であり、アクチュエータ位置制御器113及び114はそれぞれ第1センサ110及び第2センサ111からのアクチュエータ位置フィードバック信号1及び2と位置指令変換器112からのアクチュエータ位置指令1及び2を受け取ってアクチュエータ推力指令1及び2を生成する。第1アクチュエータ推力制御器103及び第2アクチュエータ推力制御器104はアクチュエータ位置制御器113及び114から受け取ったアクチュエータ推力指令通りの推力を発生するように第1アクチュエータ105及び第2アクチュエータ106を制御する。このような構成の具体的な例としては、アクチュエータとしてボールねじと回転型サーボモータを使用し、各サーボモータに取り付けられたエンコーダによりサーボモータの回転量を検出する場合や、アクチュエータとしてリニアモータを使用し、その移動量をリニアスケールによって検出する場合などがある。
このように、従来の可動テーブル制御装置は、可動テーブルの重心位置を固定値として用いてヨーイングが生じないようにアクチュエータ推力を分配するようにしたものである。
特許第3481540号公報(第9頁、図5)
従来の可動テーブル制御装置は、可動テーブルの重心位置を用いてアクチュエータに分配する推力を算出しており、重心位置のパラメータは可動テーブル上に固定された移動座標系で表した固定値である。
ここで図3は、可動テーブルが移動した際に可動テーブル位置による可動テーブル重心位置とケーブル込み重心位置との位置関係の変化を示している。図3に示すように、可動テーブル107と固定部14との間に電力線や信号線などのケーブル15が存在する場合には、可動テーブル107の位置によってはケーブル15のテンションの影響でケーブル形状が変化し、移動座標系から見た可動テーブル107の重心位置は動いてしまう。従来の制御装置ではこの影響を考慮することができないため、ケーブル重量は無視しており、その誤差分の回転モーメントが発生し、その結果、位置決め精度が悪化し、整定時間が長くなるという問題があった。
また、回転方向運動をベアリングなどにより拘束している場合には、回転モーメントによりベアリングが損傷しやすくなるという問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ケーブル重量を考慮してアクチュエータに推力を分配することにより、位置決め精度を高め、整定時間を短くすることができる高性能な制御が可能な可動テーブルの制御装置およびそれを備えた可動テーブル装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、固定部との間に電力線や信号線などのケーブルによって接続された可動テーブルと、前記可動テーブルを駆動するための複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータの発生する推力をそれぞれ制御するアクチュエータ推力制御器と、前記可動テーブルの位置指令から重心まわり推力指令を算出する制御器と、前記重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令に変換する推力指令変換器とを備えたテーブル制御装置において、前記推力指令変換器は可動テーブルのみの重心位置をケーブル込み重心位置に換算する重心位置変換器を備え、算出された前記ケーブル込み重心位置を用いてアクチュエータ推力指令を算出する、とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記推力指令変換器は、前記可動テーブルの位置及び姿勢の指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器を備え、算出されたケーブルテンションを差し引いて前記アクチュエータ推力制御器への推力指令を算出する、とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、固定部との間に電力線や信号線などのケーブルによって接続された可動テーブルと、前記可動テーブルを駆動するための複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータの発生する推力をそれぞれ制御するアクチュエータ推力制御器と、前記可動テーブルの位置指令から重心まわり推力指令を算出する制御器と、前記重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令に変換する推力指令変換器とを備えたテーブル制御装置において、可動テーブルのみの位置指令をケーブル込み重心位置指令に換算する第1重心位置変換器及び可動テーブルのみの位置フィードバック値をケーブル込み重心位置に換算する第2重心位置変換器を備え、前記制御器は算出された前記ケーブル込み重心位置指令と前記ケーブル込み重心位置とを用いてアクチュエータ推力指令を算出する、とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記推力指令変換器は、前記可動テーブルの位置及び姿勢の指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器を備え、算出されたケーブルテンションを差し引いて前記アクチュエータ推力制御器への推力指令を算出する、とするものである。
さらに、請求項5に記載の発明は、可動テーブル装置に関するものであって、交互に極性が異なるように複数個の永久磁石を隣り合わせに並べて配置した界磁と、前記界磁と磁気的空隙を介して対向配置された電機子コイルを有する電機子部と、から構成されるリニアモータを備えてあり、前記リニアモータの界磁あるいは電機子の何れか一方を可動子に、他方を固定子として構成してあり、該リニアモータの可動子を案内支持するためのリニアガイドを前記固定部に配置してあり、前記可動子は請求項1〜4の何れか1項に記載の可動テーブル制御装置により制御されるものであることを特徴としている。
請求項1または3に記載の発明によると、ケーブル重量を含む重心位置を用いてアクチュエータに推力を分配することにより、並進移動時のヨーイングのぶれが少なくなり、位置決め精度、軌跡精度、整定時間などの制御性能を高めることができる。また、回転方向をリニアガイド等の機構で固定している場合には、重心位置誤差のために生じる回転モーメントによるベアリングの損傷を減らすことができる。
また、請求項2または4に記載の発明によると、ケーブルテンションを考慮してアクチュエータに推力を分配することにより、特に動作開始時に位置決め精度や軌跡精度の制御性能を高めることができる。
また、請求項5に記載の発明によると、ケーブル重量を考慮してアクチュエータに推力を分配することにより、高精度な位置決め、高性能な制御が可能な可動テーブル装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
以下では、最も単純な例として、水平方向に直行するX軸、Y軸、鉛直方向にZ軸をとり、X軸方向位置Px、及びZ軸まわりの回転量θzの2自由度を制御する場合を想定して説明するが、Y軸方向位置Pyを加えた3自由度の場合や、さらにZ軸方向位置Pz、X軸まわりの回転量θx、Y軸まわりの回転量θyを加えた6自由度の場合などでも同様の方法で本発明を使用できる。
本実施例では、可動テーブルは、進行方向左右にX軸方向推力を発生する2つのアクチュエータを備えた場合を想定する。可動テーブルと固定部との間には、アクチュエータに電力を供給するための電力線、センサ信号を制御器に取り込むための信号線、モータの冷却のために冷媒を循環するための冷却チューブなどが存在する場合が多い。また、これらのケーブル類は重力によって垂れ下がらないようにケーブルベア(登録商標)と呼ばれる構造物などに入れて支える場合が多い。以下では電力線、信号線、冷却チューブ、ケーブルベア(登録商標)などを単にケーブルと記述する。ケーブルの一方の端は可動テーブルとともに動き、もう一方の端は固定されているため、その形状は可動テーブルの位置及び姿勢(χG、θ)によって変化する。変化するケーブルの重量や重心位置を求めるのは困難なため、従来はその影響を無視していた。
図1は、本発明の第1実施例を示す可動テーブル制御装置のブロック図である。なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについてはその説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図1において、10は推力指令変換器であり、推力指令変換器10は変換行列11、重心位置変換器12及びケーブルテンション算出器13から構成されている。
すなわち、本発明が従来技術と異なる点は、推力指令変換器10が可動テーブル107のみの重心位置をケーブル込み重心位置に換算する重心位置変換器12と、可動テーブル107の位置及び姿勢の指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器13を備えた点である。
具体的には、推力指令変換器10では、重心まわり推力指令及び位置フィードバックを用いて各アクチュエータ105及び106への推力指令を算出する。本実施例では、重心まわり推力指令は可動テーブル107のX軸方向推力、及びZ軸まわりのモーメントの指令値である。推力指令変換器10では、まずケーブルテンション算出器13で位置フィードバックの情報を使用し、ケーブルテンションを算出する。また、重心位置変換器12で可動テーブル107のみの重心位置をケーブルの重量を含めたケーブル込み重心位置に換算する。次に算出されたケーブル込み重心位置を用いて変換行列11を算出する。最後に制御器101から出力される重心まわり推力指令とケーブルテンション算出器13から出力されるケーブルテンションの差を求め、それに変換行列11をかけることでアクチュエータ推力指令1及び2を算出する。重心位置変換器12及びケーブルテンション算出器13においては、位置フィードバックの代わりに位置指令を用いてもよい。
重心位置変換器12の作成方法と使用方法を以下で説明する。
まず、可動テーブル107の重量Mと重心位置X、Yを求める。これらの値は使用者が計算や測定によって求めた値を制御装置に入力するか、従来より各種提案されている同定方法を用いて制御装置が自動的に同定すればよい。ただし、X、Yは可動テーブル107とともに動く移動座標系で表した重心位置であり、固定値である。次に、CADなどを用いて、様々な可動テーブル107の位置及び姿勢χ、θに対応するケーブルの重心位置を求める。ただし、χ、θは動かない固定座標系で表した重心位置である。求めたケーブルの重心位置yを、χ、θを変数とする多項式などの関数でフィッティングし、次式のようにおく。
また、ケーブル重量Mを測定または計算により求める。これらを用いて、ケーブル込み重心位置(yGC)を次式により算出する。
ケーブルテンション算出器13の作成方法と使用方法を以下で説明する。
まず、様々なテーブル107の位置及び姿勢χ、θに対応するケーブルテンションを求める。ケーブルテンションは、ケーブルの屈曲によってステージにかかる外力であり、X方向の並進力をFXC、Z軸まわりのモーメントをTZCとおく。ある位置及び姿勢χ、θで停止させるように制御し、そのときに発生している推力として測定できる。様々な位置及び姿勢χ、θで測定したケーブルテンションを多項式などの関数でフィッティングし、次式のようにおく。
変換行列11の作成方法と使用方法を以下で説明する。
左右のアクチュエータ推力をそれぞれFχl、Fχr、y軸方向位置をそれぞれyχl、yχrとすると、アクチュエータに発生する推力と重心まわり推力の関係は次式で表される。
重心まわり推力指令をFχref、TZrefとおくと、各アクチュエータに発生させる推力は次式のようにすればよい。
したがって、この行列Aを変換行列11として用いればよい。
次に、本発明の第2の実施例について、第1実施例と同じ図1を用いて説明する。
以下では、水平方向に直行するX軸、Y軸、鉛直方向にZ軸をとり、X軸方向位置Px、Y軸方向位置Py、及びZ軸まわりの回転量θzの3つを制御する場合を想定して説明する。アクチュエータはX軸方向推力を発生するものを1つ、Y軸方向推力を発生するものを2つ備えているものとする。
重心位置変換器12の作成方法と使用方法を以下で説明する。
まず、従来と同様に可動テーブル107の重量Mと重心位置(X、Y)を求める。ただし、X、Yは可動テーブル107とともに動く移動座標系で表した重心位置であり、固定値である。次に、CADなどを用いて、様々なテーブル107の位置及び姿勢(χ、y、θ)に対応するケーブルの重心位置を求める。ただし、χ、y、θは動かない固定座標系で表した重心位置である。求めたケーブルの重心位置(χ、y)を、χ、y、θを変数とする多項式などの関数でフィッティングし、次式のようにおく。
また、ケーブル重量Mを測定または計算により求める。これらを用いて、ケーブル込み重心位置(χGC、yGC)を次式により算出する。
ケーブルテンション算出器13の作成方法と使用方法を以下で説明する。
まず、様々なテーブル107の位置及び姿勢(χ、y、θ)に対応するケーブルテンションを求める。ケーブルテンションは、ケーブルの屈曲によってステージにかかる外力であり、X方向及びY方向の並進力をそれぞれFχC、FYC、Z軸まわりのモーメントをTZCとおく。ある位置及び姿勢χ、y、θで停止させるように制御し、そのときに発生している推力として測定できる。様々な位置及び姿勢χ、y、θで測定したケーブルテンションを多項式などの関数でフィッティングし、次式のようにおく。
変換行列11の作成方法と使用方法を以下で説明する。
3つのアクチュエータ推力をそれぞれFχC、Fyf、Fyb、推力作用点の位置をそれぞれ(χχC、yχC)、(χyf、yyf)、(χyb、yyb)とすると、アクチュエータに発生する推力と重心まわり推力の関係は次式で表される。
重心まわり推力指令をFχref、Fyref、Fzrefとおくと、各アクチュエータに発生させる推力は次式のようにすればよい。
したがって、この行列Aを変換行列11として用いればよい。
図2は、本発明の第3実施例の実施例を示す可動テーブル制御装置のブロック図である。なお、第3実施例の構成要素が第1実施例と同じものについてはその説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図2において、21は第1重心位置変換器であり、可動テーブル107の位置指令を、第1重心位置変換器21を介してケーブル込み重心位置指令に変換する。22は第2重心位置変換器であり、可動テーブル107の位置を第2重心位置変換器22を介してケーブル込み重心位置に変換する。制御器101では、ケーブル込み重心位置指令とケーブル込み重心位置の偏差を0にするように制御する。13はケーブルテンション算出器であり位置フィードバックまたは位置指令からケーブルテンションを算出する。10は推力指令変換器であり、算出されたケーブルテンションを重心まわり推力指令から差し引き、変換行列11をかけることでアクチュエータ推力指令を算出する。変換行列11の導出方法は第1実施例及び第2実施例と同様である。このように構成した場合、ケーブル込みの重心位置で制御されるため、より制御性能を高められる。
このように、ケーブルの重量を含めたケーブル込み重心位置を算出して制御するような構成をしているので、可動テーブルの位置決め精度、軌跡精度、整定時間などの制御性能を高めることができる。
以上、上記に述べたような可動テーブル制御装置は、例えば、図4に示す本発明の可動テーブル制御装置を適用した、リニアモータ付き可動テーブル装置に示されるように、交互に極性が異なるように複数個の永久磁石を隣り合わせに並べて配置した界磁16と、界磁16と磁気的空隙を介して対向配置された電機子コイルを有する電機子17と、で構成されたリニアモータ18を備える可動テーブル装置に適用される(例えば、特開2005−253194号公報の図1、図6、特開2001−314072号公報の図1、図5を参照)。
図4の可動テーブル装置において、可動テーブル107は固定部14との間にケーブルベア(登録商標)20を介して、電力線や信号線などのケーブル15によって接続されている。リニアモータの界磁16あるいは電機子17の何れか一方を可動子に、他方を固定子として構成し、該リニアモータ18の可動子を案内支持するためのリニアガイド19を固定部に配置した構成に基づいて、可動子を構成する可動テーブル107を本発明の実施例に記載の可動テーブル制御装置により制御すると、好適であることは言うまでもない。
なお、上記の図4に記載のリニアモータをXYの2軸構成とし、可動テーブルを2つ備えた平面形のテーブル装置にも適用できることは言うまでもない。
本発明の可動テーブル制御装置によれば、ケーブル重量を考慮してアクチュエータに推力を分配することにより、位置決め精度を高め、整定時間を短くすることができる高性能な制御が可能な可動テーブル制御装置を提供できるので、工作機械、高速での微小位置決めや一定送り速度を要する電気部品実装装置、半導体製造装置、液晶検査装置等に適用可能である。
本発明の第1実施例を示す可動テーブル制御装置のブロック図 本発明の第3実施例を示す可動テーブル制御装置のブロック図 可動テーブル位置による可動テーブル重心位置とケーブル込み重心位置との関係を示す説明図 本発明の可動テーブル制御装置を適用した、リニアモータ付き可動テーブル装置の説明図、 第1従来技術を示す可動テーブル制御装置のブロック図、 第2従来技術を示す可動テーブル制御装置のブロック図
符号の説明
11 変換行列
12 重心位置変換器
13 ケーブルテンション算出器
14 固定部
15 ケーブル
16 界磁
17 電機子
18 リニアモータ
19 リニアガイド
20 ケーブルベア
21 第1重心位置変換器
22 第2重心位置変換器
101 制御器
102 推力指令変換器
103 第1アクチュエータ推力制御器
104 第2アクチュエータ推力制御器
105 第1アクチュエータ
106 第2アクチュエータ
107 可動テーブル
108 センサ
109 フィードバック変換器

Claims (5)

  1. 固定部との間に電力線や信号線などのケーブルによって接続された可動テーブルと、
    前記可動テーブルを駆動するための複数のアクチュエータと、
    前記複数のアクチュエータの発生する推力をそれぞれ制御するアクチュエータ推力制御器と、
    前記可動テーブルの位置指令から重心まわり推力指令を算出する制御器と、
    前記重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令に変換する推力指令変換器と
    を備えた可動テーブルの制御装置において、
    前記推力指令変換器は前記可動テーブルのみの重心位置をケーブル込み重心位置に換算する重心位置変換器を備え、算出された前記ケーブル込み重心位置を用いてアクチュエータ推力指令を算出することを特徴とする可動テーブルの制御装置。
  2. 前記推力指令変換器は、前記可動テーブルの位置及び姿勢の指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器を備え、算出されたケーブルテンションを差し引いて前記アクチュエータ推力制御器への推力指令を算出することを特徴とする請求項1記載の可動テーブルの制御装置。
  3. 固定部との間に電力線や信号線などのケーブルによって接続された可動テーブルと、
    前記可動テーブルを駆動するための複数のアクチュエータと、
    前記複数のアクチュエータの発生する推力をそれぞれ制御するアクチュエータ推力制御器と、
    前記可動テーブルの位置指令から重心まわり推力指令を算出する制御器と、
    前記重心まわり推力指令をアクチュエータ推力指令に変換する推力指令変換器と
    を備えたテーブル制御装置において、
    可動テーブルのみの位置指令をケーブル込み重心位置指令に換算する第1重心位置変換器及び可動テーブルのみの位置フィードバック値をケーブル込み重心位置に換算する第2重心位置変換器を備え、前記制御器は算出された前記ケーブル込み重心位置指令と前記ケーブル込み重心位置とを用いてアクチュエータ推力指令を算出することを特徴とする可動テーブル制御装置。
  4. 前記推力指令変換器は、前記可動テーブルの位置及び姿勢の指令値またはフィードバック値を用いてケーブルのテンションを算出するケーブルテンション算出器を備え、算出されたケーブルテンションを差し引いて前記アクチュエータ推力制御器への推力指令を算出することを特徴とする請求項3記載の可動テーブルの制御装置。
  5. 交互に極性が異なるように複数個の永久磁石を隣り合わせに並べて配置した界磁と、
    前記界磁と磁気的空隙を介して対向配置された電機子コイルを有する電機子部と、から構成されるリニアモータを備えてあり、
    前記リニアモータの界磁あるいは電機子の何れか一方を可動子に、他方を固定子として構成してあり、
    該リニアモータの可動子を案内支持するためのリニアガイドを前記固定部に配置してあり、
    前記可動子は請求項1〜4の何れか1項に記載の可動テーブルの制御装置により制御されるものであることを特徴とする可動テーブル装置。
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