JP2008197544A - 新規な感光性樹脂組成物、それから得られる硬化膜、絶縁膜及び絶縁膜付きプリント配線板 - Google Patents

新規な感光性樹脂組成物、それから得られる硬化膜、絶縁膜及び絶縁膜付きプリント配線板 Download PDF

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寛 藤原
Yoshihide Sekito
由英 関藤
Tetsuya Ogiso
哲哉 小木曽
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Abstract

【課題】 本発明の課題は、感光性樹脂組成物の貯蔵安定性が高く、しかも、感光性樹脂組成物を有機溶剤に溶解した溶液の濃度が高濃度であって、乾燥後の膜減り率が小さく、しかも、低温(250℃以下、好ましくは200℃以下)で硬化可能であり、更には、良好な感光性機能及び諸特性(特に絶縁被膜にした際の電気絶縁信頼性)を有する感光性樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】 プリント配線板表面に塗工・乾燥・露光・アルカリ現像後、硬化する感光性樹脂組成物において、アルカリ現像工程において0.8重量重量%以下の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であることを特徴とする感光性樹脂組成物を用いることで上記問題点を改善することができる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、低温で硬化可能であって、電気・電子用途の絶縁材料として好適に用いることのできる、低濃度のアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物、それから得られる硬化膜、絶縁膜、及び絶縁膜付きプリント配線板に関するものである。
ポリイミド樹脂は、耐熱性、電気絶縁性や耐薬品性に優れ、機械特性に優れることから電気・電子用途に使用される。例えば、半導体デバイス上への絶縁フィルムや保護コーティング剤、フレキシブルプリント配線板や硬質のプリント配線板更には集積回路等の表面保護材料や基材樹脂、更には、微細な回路の層間絶縁膜や保護膜を形成させる場合に用いられる。特に、フレキシブルプリント配線用のコーティング材料として用いる場合には、ポリイミドフィルム等の成形体に接着剤を塗布して得られるカバーレイフィルムや、エポキシ樹脂等で構成された液状の液状カバーコートインクなどが用いられてきた。
カバーレイフィルムはポリイミドフィルムに接着剤を塗布したものであり、種々の電気特性や耐薬品性などに優れるものであった。しかし、微細な基板配線用に適合させるには、カバーレイフィルムを微細加工した後に、熱圧着させる方法がとられるが、微細パターンにも限界があり、フォトグラフィック技術を活用した感光性カバーレイフィルムが求められているが、従来のカバーレイフィルム同等の特性を発現できるものは得られていない。
一方、液状カバーコートインクは、エポキシ樹脂等を主体とした感光性のカバーコートインク(一般には、ソルダーレジストとも称する)が用いられるが、このインクは、絶縁材料としては電気絶縁信頼性に優れるが、屈曲等の機械特性が悪くフレキシブル回路基板用に用いるのは難しい。
近年では、この液状カバーコートインクに、ポリイミド樹脂を用いたものも提案されている。
例えば、シロキサンジアミンを用いたポリイミド樹脂を含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照。)。
また、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液からなる感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3〜4参照。)。
さらに、末端ハーフエステル化イミドシロキサンオリゴマーを用いた感光性樹脂組成物もしくはプラズマエッチングレジストが提案されている(例えば、特許文献5〜8参照。)。
特開平9−100350 特開2002−162740 特開平2−50161 特開昭2005−148611 特開2000−212446 特開2001−89656 特開2001−125273 特開2001−215702
ところが、上記の特許文献1〜3では、ポリイミド型やその前駆体であるポリアミド酸型のカバーコートインクは、高分子量体のポリマー溶液であるため、アルカリ水溶液への溶解性が悪く、高濃度のアルカリ水溶液で溶解する必要があり、アルカリに溶解しない部位もアルカリ溶液によって一部エッチングされる等の問題があることが明らかになった。また、特許文献4では更に、ポリアミド酸の側鎖にアクリル樹脂を反応させており、カルボン酸基量が減りより高濃度のアルカリエッチング溶液を使用する必要があった。
また、特許文献5〜8に記載されている末端ハーフエステル化イミドシロキサンオリゴマーを用いた場合も、カルボン酸基量が極端に減少するために、アルカリ溶液への溶解性が悪く高濃度のアルカリ水溶液を必要とし、溶解する部位以外もアルカリ溶液により一部エッチングされる問題があった。特に、必要以外の部位がアルカリエッチングされると電気絶縁信頼性等が悪くなる問題があった。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、低濃度の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物とすることで、現像時に被膜のカルボン酸と反応するナトリウム金属イオン量を減らすことができるので、最終被膜上の不要な金属イオン量を低減でき、絶縁被膜の電気絶縁信頼性を向上でき、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわちこの発明は、
プリント配線板表面に塗工・乾燥・露光・アルカリ現像後、硬化する感光性樹脂組成物において、アルカリ現像工程において0.8重量%以下の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であることを特徴とする感光性樹脂組成物であればよい。
特に、上記感光性樹脂組成物が、少なくとも(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマー、(B)ジアミノ化合物、(C)感光性樹脂、及び(D)光重合開始剤を含有している感光性樹脂組成物であることで上記特性を発現させ易い。
また、前記感光性樹脂組成物が更に、(E)熱硬化性樹脂を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物である。
また、(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーが、下記一般式(1)で示されるシロキサンジアミンと、
Figure 2008197544
(式中、R,Rは炭素数1〜12のアルキル基もしくは芳香族基であり、R,Rは同一であっても異なっていても良い。mは1〜40の整数、nは1〜20の整数を示す。)
下記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物及び水を、
Figure 2008197544
(式中、Rは4価の有機基を示す。)
モル比でシロキサンジアミンのモル数/テトラカルボン酸二無水物のモル数≦0.80となるように反応して得られることを特徴とする感光性樹脂組成物である。
また、前記、(B)ジアミノ化合物が、下記一般式(3)で示される芳香族ジアミンであることを特徴とする感光性樹脂組成物である。
Figure 2008197544
(式中、R’’は、2価の有機基である。)
また、前記、(C)感光性樹脂が、分子内に不飽和二重結合を少なくとも1つ有する感光性樹脂組成物である。
また、前記、(E)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする感光性樹脂組成物である。
また、前記、感光性樹脂組成物における(A)成分と(B)成分は、
(a)(A)成分の酸二無水物のモル量、
(b)(A)成分のシロキサンジアミンのモル量、
(c)(B)成分のジアミンのモル量
とした場合に、(a)/((b)+(c))が0.80以上1.20以下になるように配合されていることを特徴とする感光性樹脂組成物であることが好ましい。
また、前記、感光性樹脂組成物における(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分は、
(A)成分と(B)成分を合計した固形分100重量部に対して、(C)成分が、10〜200重量部、(D)成分が、0.1〜50重量部となるように配合されていることを特徴とする感光性樹脂組成物であることが好ましい。
また、前記(E)熱硬化性樹脂の配合割合が、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を合計した固形分100重量部に対して、0.5〜100重量部となるように配合されていることを特徴とする感光性樹脂組成物であることが好ましい。
本願発明の別の発明は、感光性樹脂組成物を有機溶剤に溶解して得られる感光性樹脂組成物溶液である。
本願発明の別の発明は、感光性樹脂組成物を光及び/もしくは熱硬化させて得られる硬化物である。
本願発明の別の発明は、感光性樹脂組成物を少なくとも基材に塗布する工程・乾燥・露光する工程・現像する工程、及び硬化する工程を経て作製されることを特徴とする絶縁膜である。
本願発明の別の発明は、感光性樹脂組成物をプリント配線板に被覆した絶縁膜付きプリント配線板である。
本発明の感光性樹脂組成物は、低温硬化可能であって、配線板上に塗布・成形した際に、優れた種々の特性を発現する感光性樹脂組成物である。
本願発明の構成は、プリント配線板表面に塗工・乾燥・露光・アルカリ現像後、硬化する被膜形成方法において、アルカリ現像工程において0.8重量%以下の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であることを特徴とする感光性樹脂組成物であればよい。
本願発明におけるプリント配線板とは、フレキシブルプリント配線板やTABフィルム、COFフィルム更には、ガラスクロスを含有するエポキシ樹脂板、それらを多層に組み合わせた多層板等どの様な、配線板表面に銅配線を配してなる配線材料である。
本願発明における、塗工・露光・アルカリ現像・アルカリ現像後の硬化工程は、感光性樹脂組成物の被膜を形成する際には、一般的に行われる工程であるが、本願発明は特に、アルカリ現像工程におけるアルカリ溶液の濃度を規定することで、特性の優れた感光性樹脂硬化被膜を作製することを可能にしたのである。
本願発明における、塗工とは、感光性樹脂組成物をスクリ−ン印刷、カ−テンロ−ル、リバ−スロ−ル、スプレーコーティング、スピンナーを利用した回転塗布等により基材表面に塗布する工程と、塗布後に感光性樹脂組成物の被膜を乾燥する工程からなる。
上記、塗工における塗布膜の厚みは、好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜100μmである。乾燥は、風乾でも良いが時間がかかるので、120℃以下の温度で加熱することが好ましく、特に好ましくは40〜100℃の温度で加熱することが好ましい。尚、この乾燥の際には、風を送り込んでおく事が乾燥を早く行う上で好ましい。
本願発明における、露光とは、上記プリント配線板上の乾燥塗布膜にネガ型のフォトマスクを置き、紫外線、可視光線、電子線、レーザー光線などの活性光線を照射する工程であり、露光の際には、サンプルは窒素下で露光されても良いが、減圧状態に置かれて露光されることが好ましい。減圧状態とは、真空ポンプ等でサンプル容器内を減圧にすることである。尚、光を照射した後に、光で硬化を始めた部分をより硬化させるために、再度加熱を行っても良い。
アルカリ現像とは、アルカリ溶液をシャワー、パドル、浸漬または超音波等のプリント基板表面の塗布膜にアルカリ溶液を接触させる各種方式を用い、アルカリ溶液で硬化していない未露光部を洗い出すことによりレリ−フパタ−ンを得ることである。アルカリ現像時の装置の噴霧圧力や流速、エッチング液の温度によりパターンが露出するまでの時間が異なる為、適宜最適な装置条件を見出すことが好ましい。本願発明では、アルカリ溶液の使用温度は、10〜40℃、好ましくは、20〜35℃であり、エッチング液の噴霧圧力は、0.3〜2.0kgf/mmにすることが好ましく、特に好ましくは、0.5〜1.5kgf/mmである。現像時間は、好ましくは、10秒〜600秒であり、より好ましくは、20秒〜300秒である。 上記範囲内に制御することでパターンがより鮮明に露出することができる。
上記アルカリ溶液としては、0.01重量%以上0.8重量%以下の濃度の炭酸ナトリウム水溶液を用いることが好ましく、より好ましくは、0.05重量%以上0.5重量%以下の濃度の炭酸ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。このようなアルカリ水溶液を用いることで現像後の残膜中のアルカリ金属濃度が低下して、電気絶縁信頼性を向上させることができるので好ましい。このアルカリ水溶液には、各種界面活性剤や、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶媒が含有されていてもよい。
上記アルカリ現像工程によって形成したレリ−フパタ−ンは、リンスして不用な残分を除去する。リンス液としては、水、酸性水溶液などが挙げられる。
次に、加熱処理を行うことにより被膜を完全に硬化させる。このときにかける温度は100℃以上250℃以下であることが好ましく、更に好ましくは120℃以上200℃以下であることが好ましい。硬化温度が高くなると樹脂の硬化が進み、特性の良い硬化被膜が得られ易いが、配線の酸化劣化が進むので好ましくない。その為、上記温度範囲で制御することが好ましい。また、硬化の際には酸素による酸化劣化を抑える目的でアルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガスにて室内を置換した状態で焼成することも可能である。
この発明の感光性樹脂組成物から形成した硬化膜からなるパタ−ンは、耐熱性、電気的及び機械的性質に優れており、特に柔軟性に優れている。例えば、この発明の絶縁膜は、好適には厚さ2〜50μm程度の膜厚で光硬化後少なくとも10μmまでの解像力、特に10〜1000μm程度の解像力のものである。このためこの発明の絶縁膜は高密度フレキシブル基板の絶縁材料として特に適しているのである。また更には、光硬化型の各種配線被覆保護剤、感光性の耐熱性接着剤、電線・ケーブル絶縁被膜、等に用いられる。
また、本願発明の感光性樹脂組成物として好ましいものは、少なくとも(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマー、(B)ジアミノ化合物、(C)感光性樹脂、及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物である。
それぞれの構成材料について説明を行う。
<(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマー>
前記の末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーとは、オリゴマーの内部はイミド環を有しており、末端がカルボン酸の構造をとったオリゴマーであり、その原料としては、(a)下記一般式(1)で示されるシロキサンジアミンと、
Figure 2008197544
(式中、R,Rは炭素数1〜12のアルキル基もしくは芳香族基であり、R,Rは同一であっても異なっていても良い。mは1〜40の整数、nは1〜20の整数を示す。)
(b)下記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物及び水を、
Figure 2008197544
(式中、Rは4価の有機基を示す。)
モル比でシロキサンジアミンのモル数/テトラカルボン酸二無水物のモル数≦0.80となるように反応して得られる内部はイミド環を有しており、末端がカルボン酸のシロキサンイミドオリゴマーである。より具体的には、本願発明に好適に用いられるシロキサンジアミンとテトラカルボン酸二無水物のモル比は、1未満、より好ましくは、0.20以上0.80以下であり、特に好ましくは0.25以上0.70以下である。尚、上記範囲に添加量を制御して反応させることで、末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの分子量を最適な範囲に制御することができるので好ましい。0.80より大きい場合には、オリゴマーの分子量が大きくなり感光性樹脂組成物に用いた場合に、現像することが困難になるので好ましくない。また、本願発明の末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの合成の際には、水を反応させることが必須である。水を反応させて末端をカルボン酸基にすることで低濃度のアルカリ溶液でも現像し易くなる。
好適には平均分子量(ポリエチレングリコール換算の重量平均分子量)が2万以下、特に平均分子量が800〜20000程度の末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマ−である。分子量が20000を越えると溶解性が著しく低下するので好ましくない。
更に本願発明では、上記イミド化の際に水を反応させて、末端の酸無水物基を開環させることで末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを得ることが好適に用いられる。但し、上記イミド化反応を行った後に、水を反応させて末端の酸無水物基を開環して末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを得る方法を用いても良い。
尚、本願発明におけるテトラカルボン酸二無水物とシロキサンジアミンのモル比が0.50未満の場合、過剰なテトラカルボン酸二無水物が開館したテトラカルボン酸が共存することになるが、本願発明ではこのようなテトラカルボン酸が共存していても何ら問題無い。
上記(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの原料として用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば3,3’,4,4’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’―オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3´,4,4´−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
特に好ましくは、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、3,3’,4,4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―オキシジフタル酸二無水物を用いることで得られる末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの有機溶剤への溶解性を向上させることができるとともに、ポリイミド樹脂の耐薬品性を向上させる上で好ましい。
特に好ましくは、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を用いることが感光性樹脂等との相溶性の観点から最も好ましい。
また、本願発明に用いられるシロキサンジアミンは、下記一般式(1)で表されるシロキサンジアミン用いることが好ましく、
Figure 2008197544
(式中、R,Rは炭素数1〜12のアルキル基もしくは芳香族基であり、R,Rは同一であっても異なっていても良い。mは1〜40の整数、nは1〜20の整数を示す。)
特に本願発明に用いられるシロキサンジアミンの構造は、R,Rがメチル基、エチル基、フェニル基であって、mは1〜40、nが2以上であるものが好ましく用いられる。
特に好ましくは、R,Rがメチル基であって、mが1〜20、nが3のシロキサンジアミンもしくは、R1,Rがメチル基もしくはフェニル基であって、n=3、m=9〜12であるシロキサンジアミンが好適に用いられる。このジアミンを用いることで、イミド化温度を低下させることができると共に、ポリイミド樹脂の電気絶縁信頼性等を向上させることができる。
末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの製造方法としては、種々の方法が挙げられる。その代表的な方法を下記に例記する。
方法1:テトラカルボン酸ニ無水物を有機溶剤中に分散もしくは溶解させた溶液中に、一般式(1)で示されるシロキサンジアミンを添加して反応させてポリアミド酸溶液を作製する。テトラカルボン酸二無水物とシロキサンジアミンの反応が終了した後、得られたポリアミド酸溶液を100℃以上300℃以下、より好ましくは、150℃以上250℃以下に加熱して脱水・イミド化を行い続いて、反応溶液を150℃以下に冷却して水を投入する。より好ましくは、20℃以上150℃以下、特に好ましくは、40℃以上100℃以下である。尚、イミド化の際には、トルエン、ヘキサン等の溶剤と共沸させながら反応系内から除去することもできる。水の投入量は、使用するテトラカルボン酸二無水物のモル量よりも多い事が好ましい。
尚、本方法で用いられる溶剤は、沸点が100℃以上である溶剤を用いることが好ましい。尚、各工程の反応時間は用いる原料により変化するため、適宜選定することが好ましい。
方法2:テトラカルボン酸ニ無水物を有機溶剤中に分散もしくは溶解させた溶液中に、一般式(1)で示されるシロキサンジアミンを添加して反応させてポリアミド酸溶液を作製する。このポリアミド酸溶液中にイミド化の触媒(好ましくは3級アミンであるピリジン、ピコリン、イソキノリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が用いられる)及び脱水剤(無水酢酸等)を添加して60℃以上180℃以下に加熱して、イミド化する。このイミド化を行った溶液に水を投入する、或いは、このイミド化を行った溶液を水に投入することで固体状に析出させる。析出させた粒子を沈殿・ろ過・乾燥することで末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを得ることができる。尚、析出しない場合には、溶剤を減圧乾燥装置等で溶剤を除去することで製造することができる。
方法3:テトラカルボン酸ニ無水物を有機溶剤中に分散もしくは溶解させた溶液中に、一般式(1)で示されるシロキサンジアミンを添加して反応させてポリアミド酸溶液を作製する。このポリアミド酸溶液を100℃以上250℃以下に加熱した真空減圧乾燥機中に入れて加熱・乾燥を行いながら真空に引くことでイミド化を行う。この樹脂を水と反応させることで末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを得ることができる。
以上の方法が好ましく用いられるが、上記方法に係らず、内部がイミド環を有しており、末端がカルボン酸である末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーが得られる方法であればどのような方法を用いても問題がない。
また、反応させる水の添加量は、使用したテトラカルボン酸二無水物のモル量の2.0倍以上300倍以下、より好ましくは、2.0倍以上200倍以下の水を添加して、開環することが好ましい。水の添加量は多く含むことが好ましい。但し、反応の方法によっては上記範囲以外でも問題が無い。適宜最適な量を選定することが好ましい。
尚、上記の末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーの合成に用いられる溶剤としては、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、メチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、γ―ブチロラクトンやN−メチル−2−ピロリドン、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールものエチルエーテル等のエーテル類の溶剤を用いることもできる。尚、必要に応じて低沸点のヘキサン、アセトン、トルエン、キシレン等も併用するこができる。
中でも特に対称グリコールジエーテル類がオリゴマーの溶解性が高いので好ましい。
<(B)ジアミノ化合物>
この発明における、(B)ジアミノ化合物とは、一般式(3)で示される芳香族ジアミンである。
Figure 2008197544
(式中、R’’は、2価の有機基である。)
上記ジアミノ化合物の中で、より具体的には、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、(4−アミノフェノキシフェニル)(3−アミノフェノキシフェニル)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、(4−アミノフェノキシフェニル)(3−アミノフェノキシフェニル)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、(4−アミノフェノキシフェニル)(3−アミノフェノキシフェニル)フェニル]スルフィド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)] プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)] −1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−P−アミノベンゾエート、ポリ(テトラメチレン/3−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、トリメチレン―ビス(4−アミノベンゾエート)、p-フェニレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、m−フェニレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、ビスフェノールA−ビス(4−アミノベンゾエート)、2,4−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル、[ビス(4-アミノ-2-カルボキシ)フェニル]メタン、 [ビス(4-アミノ-3-カルボキシ)フェニル]メタン、[ビス(3-アミノ-4-カルボキシ)フェニル]メタン、 [ビス(3-アミノ-5-カルボキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4‘−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシジフェニルスルフォン、2,3−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、3,5−ジアミノフェノール等のジアミノフェノール類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル等のヒドロキシビフェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン等のジヒドロキシジフェニルメタン類、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]プロパン等のビス[ヒドロキシフェニル]プロパン類、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン等のビス[ヒヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシジフェニルエーテル類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン等のジヒドロキシジフェニルスルフォン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジフェニルスルフィド類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジフェニルスルホキシド類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカン化合物類、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化合物、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジハイドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジハイドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロパン、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフェニル化合物類をあげることができる。
特に本願発明の感光性樹脂組成物に好適に用いることのできるジアミンは、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)] プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−[4−(4−アミノフェノキシフェニル)][4−(3−アミノフェノキシフェニル)] −1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−P−アミノベンゾエート、ポリ(テトラメチレン/3−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、トリメチレン―ビス(4−アミノベンゾエート)、p-フェニレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、m−フェニレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、ビスフェノールA−ビス(4−アミノベンゾエート)が好適に用いられる。上記芳香族ジアミンを用いることで感光性樹脂組成物の耐熱性が向上するので好ましい。
本願発明におけるジアミノ化合物の配合量は、感光性樹脂組成物における(A)成分と(B)成分が、
(a)(A)成分の酸二無水物のモル量、
(b)(A)成分のシロキサンジアミンのモル量、
(c)(B)成分のジアミンのモル量
とした場合に、(a)/((b)+(c))が0.80以上1.20以下になるように配合されていることが好ましい。
上記範囲内にすることで感光性樹脂組成物の硬化膜のイミド化反応が進み易くなり、高分子量のポリイミド樹脂が得られることになるので耐熱性も向上するので好ましい。
<(C)感光性樹脂>
本願発明における(C)感光性樹脂とは、分子内に不飽和二重結合を少なくとも1つ有する樹脂である。より具体的には、不飽和二重結合とは、アクリル基(CH2=CH−基)、メタアクリロイル基(CH=C(CH3)−基)もしくはビニル基(−CH=CH−基)である。
例えばビスフェノールF EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールS EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールF EO変性(n=2〜50)ジメタクリレート、ビスフェノールA EO変性(n=2〜50)ジメタクリレート、ビスフェノールS EO変性(n=2〜50)ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ラウリルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、1− アクリロイルオキシプロピル−2−フタレート、イソステアリルアクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルアクリレート、ノニルフェノキシエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,6−メキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールメタクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル]プロパン、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、エトキシ化トチメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トチメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリレート)、ペンタスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタスリトールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、イソシアヌル酸トリアリル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリアリル1,3,5−ベンゼンカルボキシレート、トリアリルアミン、トリアリルシトレート、トリアリルフォスフェート、アロバービタル、ジアリルアミン、ジアリルジメチルシラン、ジアリルジスルフィド、ジアリルエーテル、ザリルシアルレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、1,3−ジアリロキシ−2−プロパノール、ジアリルスルフィドジアリルマレエート、4,4’−イソプロピリデンジフェノールジメタクリレート、4,4’−イソプロピリデンジフェノールジアクリレート、等が好ましいが、これらに限定されない。特に、ジアクリレートあるいはメタアクリレートの一分子中に含まれるEO(エチレンオキサイド)の繰り返し単位が、2〜50の範囲のものが好ましく、さらに好ましくは2〜40である。EOの繰り返し単位が2〜50の範囲の物を使用することにより、アルカリ水溶液に代表される水系現像液への溶解性が向上し、現像時間が短縮される。更に、感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜中に応力が残りにくく、例えばプリント配線板の中でも、ポリイミド樹脂を基材とするフレキシブルプリント配線板上に積層した際に、プリント配線板のカールを抑えることができるなどの特徴を有する。
また、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、アクリル酸ダイマー、ペンタエスリトールトリ及びテトラアクリレート等の分子構造骨格中にヒドロキシル基、カルボニル基を有する物も好適に用いられる。
この他、エポキシ変性のアクリル(メタクリル)樹脂や、ウレタン変性のアクリル(メタクリル)樹脂、ポリエステル変性のアクリル(メタクリル)樹脂等どのような感光性樹脂を用いても良い。
尚、感光性樹脂としては、1種を使用することも可能であるが、2種以上を併用することが、光硬化後の硬化膜の耐熱性を向上させる上で好ましい。
<(D)光重合開始剤>
(D)光重合開始剤としては、例えば、ミヒラ−ズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’,4’’−トリス(ジメチルアミノ)トリフェニルメタン、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ジイミダゾール、アセトフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾインイソプロピルエ−テル、ベンゾインイソブチルエ−テル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、メチルアントラキノン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2(2’−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2[2’(5’’−メチルフリル)エチリデン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、ジ(テトラアルキルアンモニウム)−4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルフォネ−ト、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−ケトン、ビス(n5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタノンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、ヨード二ウム,(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシオム)などが挙げられる。上記光重合開始剤は適宜選択することが好ましく、1種以上を混合させて用いることが好ましい。
本願発明における、感光性樹脂組成物における(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分は、
(A)成分と(B)成分を合計した固形分100重量部に対して、(C)成分が、10〜200重量部、(D)成分が、0.1〜50重量部となるように配合されていることが好ましい。
上記配合割合にすることで最終的に得られる硬化物や絶縁膜の諸特性(電気絶縁信頼性等)が向上するので好ましい。
(C)感光性樹脂が上記範囲よりも少ない場合には、感光性樹脂を光硬化した後の硬化被膜の耐熱性が低下すると共に、露光・現像したときのコントラストがつきにくくなるので好ましくない。そのため、上記範囲内にすることで露光・現像時の解像度を最適な範囲にすることが可能となる。
(D)光重合開始剤が上記範囲よりも少ない場合には、光照射時のアクリル樹脂の硬化反応が起こりにくく、硬化が不十分となることが多い。また、多すぎた場合には、光照射量の調整が難しくなり、過露光状態となる場合がある。そのため、光硬化反応を効率良く進めるためには上記範囲内に調整することが好ましい。
<(E)熱硬化性樹脂>
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、ブロックイソシアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂;高分子鎖の側鎖または末端にアリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基、等の反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子等を用いることができる。上記熱硬化性成分は、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いればよい。
この中でも、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂成分を含有することにより、熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化樹脂に対して耐熱性を付与できると共に、金属箔等の導体や回路基板に対する接着性を付与することができる。
上記エポキシ樹脂としては、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含むもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エチレンオキシド付加体ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加体ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリシロキサン等のエポキシ樹脂類を挙げることができる。これらエポキシ樹脂は、1種のみを用いてもよく、2 種以上を任意の割合で組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、大日本インキ化学(株)製ナフタレン型4官能エポキシ樹脂の商品名エピクロンHP―4700、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂の商品名エピクロンHP―7200、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の商品名エピクロンN―740、高耐熱性のエポキシ樹脂であるエピクロンEXA―7240、クレゾールノボラック型の多官能エポキシ樹脂であるエピクロンN―660、N―665、N―670、N―680、N―655―EXP、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の商品名エピクロンN―740、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂の商品名エピクロンETePE、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂の商品名エピクロンETrPM、ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート828等のビスフェノールA 型エポキシ樹脂、東都化成(株)製の商品名YDF−170等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート152、154、日本化薬(株)製の商品名EPPN−201、ダウケミカル社製の商品名DEN−438等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製の商品名EOCN−125S,103S、104S等のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名Epon1031S、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイト0163、ナガセ化成(株)製の商品名デナコールEX−611、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−421、EX−411、EX−321等の多官能エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製の商品名エピコート604、東都化成(株)製の商品名YH434、三菱ガス化学(株)製の商品名TETRAD−X、TERRAD−C 、日本化薬(株)製の商品名GAN、住友化学(株)製の商品名ELM−120等のアミン型エポキシ樹脂、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイトPT810等の複素環含有エポキシ樹脂、UCC社製のERL4234,4299、4221、4206等の脂環式エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上組合せて使用することができる。
これらのエポキシ樹脂のうち、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が感光性樹脂組成物の耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐湿性の向上の点で特に好ましい。
本発明における熱硬化性樹脂の使用量は、(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマー、(B)ジアミノ化合物、(C)感光性樹脂、及び(D)光重合開始剤を合計した固形分100重量部に対して、0.5〜100重量部となるように配合することが好ましい。特に好ましくは、1.0〜50重量部である。上記範囲に配合することで感光性樹脂組成物の硬化膜の耐熱性、耐薬品性、電気絶縁信頼性を向上することができるので好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を1個だけ有するエポキシ化合物、例えばn−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル等がある。また、3,4−エポキシシクロヘキシル、メチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物を併用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物には、上記感光性樹脂の硬化剤として、例えば、フェノールノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、アミノ樹脂類、ユリア樹脂類、メラミン樹脂類、ジシアンジアミド、ジヒドラジン化合物類、イミダゾール化合物類、ルイス酸、及びブレンステッド酸塩類、ポリメルカプタン化合物類、イソシアネートおよびブロックイソシアネート化合物類、等を併用することができる。
また、硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系化合物;3級アミン系、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラエタノールアミン等のアミン系化合物;1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムテトラフェニルボレート等のボレート系化合物等、イミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;2−メチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン類;2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン等のアジン系イミダゾール類等が挙げられる。ウレタン樹脂にアミノ基が含まれる場合、回路埋め込み性が向上させることができるる点で、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン等のイミダゾール類を用いることが好ましい。
<(A)〜(D)及び(E)の混合方法>
この発明の感光性樹脂組成物は、前記各成分(A)〜(D)及び(E)を均一に混合して得られる。均一に混合する方法としては、例えば3本ロール、ビーズミル装置等の一般的な混練装置を用いて混合すればよい。また、溶液の粘度が低い場合には、一般的な攪拌装置を用いて混合してもよい。
<その他の成分>
この発明の感光性樹脂組成物には、さらに必要に応じて難燃剤、消泡剤、充填剤、接着助剤、レベリング剤、重合禁止剤等の各種添加剤を加えることができる。充填剤としては、シリカ、マイカ、タルク、硫酸バリウム、ワラストナイト、炭酸カルシウムなどの微細な無機充填剤、微細な有機ポリマ−充填剤を含有させてもよい。含有量は適宜選定することが好ましい。
<感光性樹脂組成物溶液>
本願発明の感光性樹脂組成物は、種々の有機溶剤に溶解性が高く、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、メチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、γ―ブチロラクトンやN−メチル−2−ピロリドン、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールものエチルエーテル等のエーテル類の溶剤を用いることもできる。尚、必要に応じて低沸点のヘキサン、アセトン、トルエン、キシレン等も併用するこができる。
中でも特に対称グリコールジエーテル類が感光性樹脂組成物の溶解性が高いので好ましい。
本願発明の感光性樹脂組成物溶液は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分の全固形分100重量部に対して、有機溶剤が、10重量部以上100重量部以下で配合されていることが好ましい。
この範囲内の感光性樹脂組成物溶液にすることで乾燥後の膜減り率が小さくなるので好ましい。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(合成例1)
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(以下BPADAと略す)200g(0.384mol)を1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン140gに分散し、80℃に保った。これにシロキサンジアミン(信越化学社製:商品名KF8010、分子量830、一般式(1)中のR1、Rがメチル基、n=3、m=6〜11である。)を128g(0.154mol)投入し、30分間均一攪拌を行った。次いで、140℃に加熱して1時間均一攪拌を行い、次いで180℃に昇温させて3時間加熱還流を行いイミド化反応を行った。次いで、80℃まで冷却し水を27.7g(1.54mol)投入し、5時間加熱還流を行った。このようにして、末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを含む、末端テトラカルボン酸樹脂を得た。この溶液の固形分濃度は66重量%、溶液の粘度は23℃で140ポイズであった。この末端テトラカルボン酸樹脂溶液は、1ヶ月間室温で放置しておいても、粘度の変化は殆ど無く安定的な溶液であった。この合成樹脂を樹脂Aと略す。
(合成例2)
BPADA200g(0.384mol)を1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン159gに分散し、80℃に保った。これにシロキサンジアミン(信越化学社製:商品名X−22−9409S、分子量1492、式中R1,Rがメチル基もしくはフェニル基、n=3、m=9〜12である。)を172g(0.115mol)投入し、30分間均一攪拌を行った。次いで、140℃に加熱して1時間均一攪拌を行い、次いで、180℃に昇温させて3時間加熱還流を行いイミド化反応を行った。次いで、80℃まで冷却し水を27.7g(1.54mol)投入し、5時間加熱還流を行った。このようにして、末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを含む、末端テトラカルボン酸樹脂を得た。この溶液の固形分濃度は67重量%、溶液の粘度は23℃で120ポイズであった。この末端テトラカルボン酸樹脂溶液は、1ヶ月間室温で放置しておいても、粘度の変化は殆ど無く安定的な溶液であった。この合成樹脂を樹脂Bと略す。
(合成例3)
BPADA200g(0.384mol)を1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン154gに分散し、80℃に保った。これにシロキサンジアミン(信越化学社製:商品名KF8010、分子量830、一般式(1)中のR1、Rがメチル基、n=3、m=6〜11である。)を159g(0.192mol)投入し、30分間均一攪拌を行った。次いで、140℃に加熱して1時間均一攪拌を行い、180℃に昇温させて3時間加熱還流を行いイミド化反応を行った。80℃まで冷却し水を27.7g(1.54mol)投入し、5時間加熱還流を行った。このようにして、末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを含む、末端テトラカルボン酸樹脂を得た。この溶液の固形分濃度は66重量%、溶液の粘度は23℃で100ポイズであった。この末端テトラカルボン酸樹脂溶液は、1ヶ月間室温で放置しておいても、粘度の変化は殆ど無く安定的な溶液であった。この合成樹脂を樹脂Cと略す。
(合成例4)
BPADA200g(0.384mol)を1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン184gに分散し、80℃に保った。これにシロキサンジアミン(信越化学社製:商品名X−22−9409S、分子量1492、式中R1,Rがメチル基もしくはフェニル基、n=3、m=9〜12である。)を229g(0.154mol)投入し、30分間均一攪拌を行った。次いで、140℃に加熱して1時間均一攪拌を行い、180℃に昇温させて3時間加熱還流を行いイミド化反応を行った。80℃まで冷却し水を27.7g(1.54mol)投入した。均一に30分間攪拌した後、80℃に加熱して5時間加熱還流を行った。このようにして、末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーを含む、末端テトラカルボン酸樹脂を得た。この溶液の固形分濃度は67重量%、溶液の粘度は23℃で90ポイズであった。この末端テトラカルボン酸樹脂溶液は、1ヶ月間室温で放置しておいても、粘度の変化は殆ど無く安定的な溶液であった。この合成樹脂を樹脂Dと略す。
(合成例5)
合成例1で反応後に投入する水をメタノールに変更し、ハーフエステル化した。この合成樹脂を樹脂Eと略す。
(実施例1〜4)
合成例1〜4で得られた末端テトラカルボン酸樹脂にジアミノ化合物、感光性樹脂、光重合開始剤、有機溶剤を添加して感光性樹脂組成物を作製した。それぞれの構成原料の樹脂固形分での配合量及び原料の種類を表1に記載する。なお、表中の溶媒である1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタンは上記合成樹脂溶液等に含まれる溶剤等も含めた全溶剤量である。
感光性樹脂組成物ははじめに一般的な攪拌翼のついた攪拌装置で混合し、その溶液を3本ロールミルで2回パスし均一な溶液とした。グラインドメーターにて粒子径を測定したところ、いずれも10μm以下であった。混合溶液を脱泡装置で溶液中の泡を完全に脱泡して下記評価を実施した。
評価結果を表2に示す。
(ポリイミドフィルム上への塗膜の作製)
上記感光性樹脂組成物を、ベーカー式アプリケーターを用いて、75μmのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製:商品名75NPI)に最終乾燥厚みが25μmになるように100mm×100mmの面積に流延・塗布し、80℃で20分乾燥した。この乾燥フィルムは10枚用意した。9枚は50mm×50mmの面積が完全に透明な、ネガ型のフォトマスクをおいて、1枚には、ライン幅/スペース幅=100μm/100μmのネガ型フォトマスク(30mm長さ×100μm幅のラインが10本残るフォトマスク)を置いて窒素雰囲気下で紫外線を300mJ/cm露光して感光させた。この感光フィルムに対し、0.8重量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃に加熱した溶液を用いて、1.0kgf/mm2の吐出圧で30秒間、スプレー現像を行った。現像後、純水で十分洗浄した後、170℃のオーブン中で60分加熱乾燥させて感光性樹脂組成物の硬化膜を作製した。
(感光性及び現像性評価)
感光性樹脂組成物の感光性及び現像性の評価は、上記(ポリイミドフィルム上への塗膜の作製)の項目で得られた硬化膜の表面観察を行い判定した。
ポリイミドフィルム表面に
〇:くっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けており、ライン部の剥離に伴うラインの揺れが発生しておらず、スペース部にも溶解残りが無いもの。
△:くっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けており、ライン部に剥離に伴うラインの揺れが発生しているが、スペース部には溶解残りが無いもの。
×:くっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けておらず、ライン部が剥離しており、しかも、スペース部には溶解残りが発生しているもの。
(塗膜の密着性)
上記(ポリイミドフィルム上への塗膜の作製)の項目で得られた感光性樹脂組成物の硬化膜の接着強度をJIS K5400に従って碁盤目テープ法で評価した。
碁盤目テープ法で剥がれの無いものを〇、
升目の95%以上が残存している場合を△、
升目の残存量が80%未満のものを×とした。
(耐溶剤性)
上記(ポリイミドフィルム上への塗膜の作製)の項目で得られた感光性樹脂組成物の硬化膜の耐溶剤性の評価を行った。評価方法は25℃のイソプロパノール中に15分間浸漬した後風乾し、フィルム表面の状態を観察した。
○:塗膜に異常がない。
×:塗膜に異常が発生する。
(耐アルカリ性)
上記(ポリイミドフィルム上への塗膜の作製)の項目で得られた感光性樹脂組成物の硬化膜の耐アルカリ性の評価を行った。評価方法は25℃の2N水酸化ナトリウム溶液中に15分間浸漬した後風乾し、フィルム表面の状態を観察した。
○:塗膜に異常(白化もしくは剥離)がない。
×:塗膜に異常(白化もしくは剥離)が発生する。
(耐湿絶縁性)
フレキシブル銅貼り積層版(銅箔の厚み12μm、ポリイミドフィルムは株式会社カネカ製アピカル25NPI、ポリイミド系接着剤で銅箔を接着している)上にライン幅/スペース幅=100μm/100μmの櫛形パターンを作製し、10容量%の硫酸水溶液中に1分間浸漬した後、純水で洗浄し銅箔の表面処理を行った。その後、ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製方法と同様の方法で櫛形パターン上に感光性樹脂組成物の硬化膜を作製し試験片の調整を行った。85℃、85%RHの環境試験機中で試験片の両端子部分に100Vの直流電流を印加し、絶縁抵抗値の変化やマイグレーションの発生などを観察した。
○:試験開始後、500時間で10の6乗以上の抵抗値を示し、マイグレーション、デンドライトなどの発生が無いもの
×:試験開始後、500時間でマイグレーション、デンドライトなどの発生があるもの
(実施例5)
実施例1の現像時のアルカリ水溶液を0.2重量%の炭酸ナトリウム水溶液にした以外は実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1の現像時のアルカリ水溶液を0.05重量%にして、現像時間を1分にした以外は、実施例1と同様の方法で実験を行った。その結果を表1に示す。
(実施例7)
上記実施例1の感光性樹脂組成物に、エポキシ樹脂(クレゾールノボラック型の多官能エポキシ樹脂であるエピクロンN―665)を5重量部投入した以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。更に、半田耐熱性の試験として、下記評価方法で評価を行った。評価結果を表2に示す。
(半田耐熱性)
感光性樹脂組成物を、ベーカー式アプリケーターを用いて、75μmのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製:商品名75NPI)に最終乾燥厚みが25μmになるように100mm×100mmの面積に流延・塗布し、80℃で20分乾燥した後、50mm×50mmの面積のライン幅/スペース幅=100μm/100μmのネガ型フォトマスクを置いて窒素雰囲気下で紫外線を300mJ/cm2露光して感光させた。この感光フィルムに対し、0.8重量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃に加熱した溶液を用いて、1.0kgf/mm2の吐出圧で30秒間、スプレー現像を行った。現像後、純粋で十分洗浄した後、170℃のオーブン中で60分加熱乾燥させて感光性樹脂組成物の硬化膜を作製した。
上記塗工膜を260℃で完全に溶解してある半田浴に感光性樹脂組成物の硬化膜が塗工してある面が接する様に浮かべて10秒後に引き上げた。その操作を3回行い、硬化膜の接着強度をJIS K5400に従って碁盤目テープ法で評価した。
碁盤目テープ法で剥がれの無いものを○、
升目の95%以上が残存している場合を△、
升目の残存量が80%未満のものを×とした。
(実施例8)
上記実施例2の感光性樹脂に、エポキシ樹脂(クレゾールノボラック型の多官能エポキシ樹脂であるエピクロンN―665)を5重量部投入した以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。更に、半田耐熱性の試験として、実施例7と同様の評価方法で評価を行った。評価結果を表2に示す。
(比較例1)
合成例5で得られたハーフエステル化樹脂を用いた以外は実施例1と同様の方法で感光性樹脂組成物を作製し、実施例1と同様の方法で評価を行った。評価結果を表3に示す。感光性、現像性が悪く、しかも、耐湿絶縁性の非常に悪いものになった。
Figure 2008197544
Figure 2008197544
Figure 2008197544

Claims (14)

  1. プリント配線板表面に塗工・乾燥・露光・アルカリ現像後、硬化する感光性樹脂組成物において、アルカリ現像工程において0.8重量%以下の炭酸ナトリウム水溶液で現像可能であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 少なくとも(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマー、(B)ジアミノ化合物、(C)感光性樹脂、及び(D)光重合開始剤を含有していることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記感光性樹脂組成物が更に、(E)熱硬化性樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(A)末端テトラカルボン酸シロキサンイミドオリゴマーが、下記一般式(1)で示されるシロキサンジアミンと、
    Figure 2008197544
    (式中、R,Rは炭素数1〜12のアルキル基もしくは芳香族基であり、R,Rは同一であっても異なっていても良い。mは1〜40の整数、nは1〜20の整数を示す。)
    下記一般式(2)で示されるテトラカルボン酸二無水物及び水を、
    Figure 2008197544
    (式中、Rは4価の有機基を示す。)
    モル比でシロキサンジアミンのモル数/テトラカルボン酸二無水物のモル数≦0.80となるように反応して得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記、(B)ジアミノ化合物が、下記一般式(3)で示される芳香族ジアミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2008197544
    (式中、R’’は、2価の有機基である。)
  6. 前記、(C)感光性樹脂が、分子内に不飽和二重結合を少なくとも1つ有する請求項2〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記、(E)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記、感光性樹脂組成物における(A)成分と(B)成分は、
    (a)(A)成分の酸二無水物のモル量、
    (b)(A)成分のシロキサンジアミンのモル量、
    (c)(B)成分のジアミンのモル量
    とした場合に、(a)/((b)+(c))が0.80以上1.20以下になるように配合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記、感光性樹脂組成物における(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分は、
    (A)成分と(B)成分を合計した固形分100重量部に対して、(C)成分が、10〜200重量部、(D)成分が、0.1〜50重量部となるように配合されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記(E)熱硬化性樹脂の配合割合が、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を合計した固形分100重量部に対して、0.5〜100重量部となるように配合されていることを特徴とする請求項9に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を有機溶剤に溶解して得られる感光性樹脂組成物溶液。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を光及び/もしくは熱硬化させて得られる硬化物。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を少なくとも基材に塗布する工程・乾燥・露光する工程・現像する工程、及び硬化する工程を経て作製されることを特徴とする絶縁膜。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物をプリント配線板に被覆した絶縁膜付きプリント配線板。
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