JP2008197518A - 液晶波長可変フィルタ - Google Patents

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Kazuhiro Wakao
一広 若生
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Abstract

【課題】従来の液晶波長可変フィルタでは、入射角によりΔn、光路長が変化し、その結果ピーク波長が移動する。
【解決手段】液晶波長可変フィルタにおいて、用いる液晶セルのうちの少なくともいずれか1つ(好ましくは全て)を、液晶ダイレクタ1のセル厚み方向への起き上がり角がセル厚み中心に対してほぼ対称となるようにセル厚み中央部に境界2を設けたものとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶波長可変フィルタ(液晶を用いた波長可変フィルタの意)に関し、特に、入射角依存性を顕著に低減できる液晶波長可変フィルタに関する。
分光測定をはじめとする光学測定および解析において、バンドパスフィルタや紫外/赤外カットフィルタ等の光学フィルタは現在多様な形で用いられている。解析手法の多様化および装置性能の向上に伴い、光学フィルタにおいても高性能化や利便性に対する要求が高まっており、特に画像分光解析の分野において画像情報を保持しながら任意にフィルタ透過波長を設定でき、短時間かつ高精度で抽出することが可能な光学フィルタの開発が強く望まれている。
ここで液晶素子を光学フィルタとして用いることを考慮した場合、電圧により液晶の配向状態を制御でき、かつ偏光子と組み合わせ光学設計を行うことで任意の波長の光を透過/遮断することが可能なこと、さらに情報を視覚化して伝達可能であるといった特長を有しており、液晶素子は画像分光フィルタに対する要求条件に最も適した素子の一つであるといえる。
従来、比較的狭い透過スペクトルを有するバンドパスフィルタとしてリオ・フィルタ(Lyot-filter:非特許文献1,2参照)が知られている。リオ・フィルタは厚さ2id(i=0,1,2,…)の一軸性結晶と偏光板とを交互に多段積層させたバンドパスフィルタである。偏光板の透過軸は互いに平行であり、透過率Tは式(1)で与えられる。ここで、Δn,dはそれぞれ一軸性結晶の複屈折および厚さを示し、kは積層する一軸性結晶の枚数である。
Figure 2008197518
前記リオ・フィルタにおいて一軸性結晶を液晶セルに置き換えることにより、印加電圧値によってピーク波長が変化する液晶波長可変フィルタ(特許文献1、非特許文献3参照)が構築できる。図1に液晶セルを3枚積層した場合の液晶波長可変フィルタの基本構成を示す。P1,P2,P3,P4は偏光子(偏光板)、LC1,LC2,LC3は液晶セルであり、入射側から符号順に配置されている。液晶セルLC1,LC2,LC3の液晶配向方向15は互いに平行であり、偏光子P1,P2,P3,P4の吸収軸20は互いに平行(すなわちパラレルニコル)であり、液晶配向方向15と偏光子の吸収軸20とは45度の角度をなしている。
また、図1において複数の液晶セルのうち特定のものについて、その両側の偏光子との関係形態をパラレルニコルからクロスニコル(液晶セルを吸収軸が互いに直交する2枚の偏光子で挟んだ形態)へ変更することでフィルタ性能を向上させたもの(特許文献1参照)、さらには液晶セルLC1,LC2,LC3同士間のセル厚比を限定することで1つの電圧印加装置を全セルで共有できる(各セルへの同時印加電圧を同一値にして変化させるとピーク波長が変化する)ようにしたもの(特許文献2参照)が知られている。
一方、波長可変型のバンドパスフィルタとして要求される特性としては、狭半値幅、高フィルタ透過率、選択するピーク波長‐ピーク波長間の切替え時間の短縮、選択波長以外の波長における光の遮断等が挙げられる。発明者はこれまで上記要求特性を実現する場合の各々の相関関係を明確化し、要求特性を満足しうる設計方法について検討を行ってきた(非特許文献4参照)。
特開平3−282417号公報 特開2000−267127号公報 B.Lyot:Competes Rendus vol.197,p.1953(1933) B.Lyot:Ann.Astrophys vol.7,p.31(1944) K.Sato,N.Kato,S.Kano,Y.Hanazawa and T.Uchida:Japan display,p.392-395(1989) 若生一広、中野茂、濱久保百合子、市川了子、石鍋隆宏、関秀廣:映像情報メディア学会予稿集13-3(2004)
上記要求特性に加え、分光解析においてはレンズ等による集光・拡大系との組み合わせでフィルタを適用する場合が多い(この場合特に、フィルタへの入射角は大きく変わる)ため、入射角に依存せずに所望の波長の光を透過するフィルタ特性が要求される。しかし液晶セルにおいては、一般に入射角θおよび印加電圧Vにより複屈折Δn(θ,V)、光路長l(θ)が変化し、リタデーションδ(θ,V)=Δn(θ,V)・l(θ)が変化した結果ピーク波長が移動(変化)してしまう問題(入射角依存性が大きいという問題)が生じ、課題となっていた。本発明はこの課題を解決し、入射角依存性を顕著に低減できる液晶波長可変フィルタを提供することを目的とする。
発明者は前記課題を解決するために、分光解析時に問題となる入射角による分光特性の変化を抑えるための設計方針について鋭意検討し、2枚の液晶セルによる補償効果を利用する構成を用いることで入射角依存性を大きく低減できるフィルタ特性が実現可能であるという知見を得て、本発明をなした。
すなわち本発明は、液晶波長可変フィルタにおいて、用いる複数の液晶セルのうちの少なくともいずれか1つを、液晶ダイレクタのセル厚み方向への起き上がり角がセル厚み中心面に対してほぼ対称となるようにセル厚み中央に境界を設けたものとしたことを特徴とする液晶波長可変フィルタである。好ましくは、この液晶波長可変フィルタにおいて、前記“用いる複数の液晶セルのうちの少なくともいずれか1つ”に代えて、“用いる複数の液晶セルの全て”とした液晶波長可変フィルタである。
本発明によれば、入射角の変化による透過ピーク波長の変化が著しく抑制された液晶波長可変フィルタが実現する。
従来の液晶波長可変フィルタに用いられている液晶セルは、通常、図2(a)に示すように、セル厚みdの間隔で対向するガラス板4,5の間に液晶が封入され、該液晶はガラス板4,5の各内面(互いに対向する側の面)に貼られた配向膜(図示省略)によって配向された構造を有するものである。ガラス板4,5の外面側には偏光子3,6が配置される。そこでは液晶ダイレクタ1のセル厚み方向(液晶分子極角方向)への起き上がり角は、セル厚み中心面に対して非対称である。かかる構造の液晶セルでは、一般に入射角θおよび印加電圧VによりΔn(θ,V),光路長l(θ)が変化し、リタデーションδ(θ,V)=Δn(θ,V)・l(θ)が変化した結果透過光のピーク波長が変化する。
これに対し、本発明では、用いる複数の液晶セルのうちの少なくともいずれか1つを、図2(b)に示すように、液晶ダイレクタ1のセル厚み方向(液晶分子極角方向)への起き上がり角がセル厚み中心面に対してほぼ対称となるようにセル厚み中央に境界2を設けた液晶セルとした。この液晶セルを、以下では説明の便宜上、随時“新型液晶セル”と称する。なお、ここで、「ほぼ」とは「可及的」の意である。理想的には完全対称である。
セル内に境界2のない図2(a)の通常の液晶セルにおけるリタデーションがδ(θ,V)であるとすると、図2(b)の新型液晶セルにおける境界2の上側と下側の各液晶セル部のリタデーションは、それぞれδ(θ,V)/2, δ(−θ,V)/2になる。それゆえ、両側の液晶による補償効果によって、例えば図4(a)に定性的に示すように、入射角によるリタデーションの変化を大幅に低減させることができ、透過光のピーク波長の変化を抑制することができる。なお、理想的には、図4(b)、もしくは図4(c)に示すような補償特性を実現できれば、完全な補償が可能である。
この効果は、液晶波長可変フィルタにおいて、用いる複数の液晶セルのうち少なくとも1つを新型液晶セル(残りは通常の液晶セル)とした実施形態でもある程度発現するが、最も大きい効果を得る観点からは、前記複数の液晶セルの全てを新型液晶セルとした実施形態が最も好ましい。
図2(b)では、下側のガラス板4と上側のガラス板8の間に前記同様配向膜で配向させた液晶を封入してリタデーションをδ(θ,V)/2とした液晶セルの上に、下側のガラス板7と上側のガラス板5の間に前記同様に配向させた液晶を封入してリタデーションをδ(−θ,V)/2とした液晶セル(第2セル)を重ねて1つのセルとなし、その際、液晶ダイレクタ1のセル厚み方向(液晶分子極角方向)への起き上がり角が前記重ねてなる1つのセルのセル厚み中心面(ガラス板8,7の相互界面)に対して対称になるように、第1セルと第2セルの前記相互界面内方位関係を設定することによって形成した例を示した。
図2(b)の例では、境界2は2枚のガラス板7,8で形成されているが、本発明はこれに限らず、境界2を1枚のガラス板で形成した形態のものであってもよい。この場合、各ガラス板に貼られた配向膜のラビング方法の仕方によって新型液晶セルを形成可能である。また、セル両端およびセル内境界のガラス板は、これに代えてプラスチック等の透明板を用いてもよい。また、本発明は位相差フィルムを使って光学補償を行う液晶セル(例えば特許文献2に記載のOCBセル)を用いた液晶波長可変フィルタに対しても適用可能である。
図1に示した基本構成をもつ液晶波長可変フィルタにおいて、用いる3つの液晶セルLC1,LC2,LC3の全てを、図2(a)の構造を有する通常の液晶セルとした比較例、および図2(b)の構造を有する新型液晶セルとした本発明例について、シミュレーション計算により、波長に対する透過率曲線に及ぼす入射角の影響を調べた。その結果を図3に示す。図3(a)は比較例、図3(b)は本発明例についての結果である。図中、方位角45度は液晶ダイレクタに対しての方位角であり、入射角(-10,-5,0,5,10)の単位は「度」である。図3より、比較例では、入射角が変化することにより透過光のピーク波長が約597nm〜約614nmの範囲で変化(シフト)するのに対し、本発明例では、入射角が変化しても透過光のピーク波長は約605nmとほぼ一定になることがわかる。
なお、上記本発明例では、方位角45度の場合のみを示したが、本発明によれば、45度に限らずあらゆる方位角においても、また、印加電圧を変化させて透過光ピーク波長を変化させた場合においても、同様にリタデーションの入射角依存性を無くす光学補償が可能であり、入射角変化による透過光ピーク波長シフトを抑制することができる。
背景技術として液晶波長可変フィルタの基本構成を示す模式図である。 (a)は従来の、(b)は本発明の、液晶波長可変フィルタに用いる液晶セルの構造を例示する模式図である。 (a)は比較例の、(b)は本発明例の、液晶波長可変フィルタにおける波長に対する透過率曲線に及ぼす入射角の影響を例示するグラフである。 本発明の効果を定性的に示すグラフである。
符号の説明
1 液晶ダイレクタ
2 境界
3,6 偏光子(偏光板)
4,5,7,8 ガラス板
10 入射光
11 透過光
15 液晶配向方向
P1,P2,P3,P4 偏光子(偏光板)
LC1,LC2,LC3 液晶セル

Claims (2)

  1. 液晶波長可変フィルタにおいて、用いる複数の液晶セルのうちの少なくともいずれか1つを、液晶ダイレクタのセル厚み方向への起き上がり角がセル厚み中心面に対してほぼ対称となるようにセル厚み中央に境界を設けたものとしたことを特徴とする液晶波長可変フィルタ。
  2. 液晶波長可変フィルタにおいて、用いる複数の液晶セルの全てを、液晶ダイレクタのセル厚み方向への起き上がり角がセル厚み中心面に対してほぼ対称となるようにセル厚み中央に境界を設けたものとしたことを特徴とする液晶波長可変フィルタ。
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JP2019086631A (ja) * 2017-11-06 2019-06-06 独立行政法人国立高等専門学校機構 液晶波長可変フィルタおよび光学部品

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