JP2008197308A - 液晶表示装置及び偏光板のセット - Google Patents

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Abstract

【課題】湿度の高い環境に長期間保存した後でも表示画面の光抜けが生じにくい液晶表示装置、及びそれに用いる偏光板のセットを提供する。
【解決手段】バックライト10、光入射側偏光板20、液晶セル40、及び光出射側偏光板30がこの順に配置された液晶表示装置であって、入射側偏光板20及び出射側偏光板30はそれぞれ、偏光子21,31の両面を透明保護層23,24,33,34で挟んだ積層構造を有し、出射側偏光板30のセル側透明保護層33は飽和吸水率0.05重量%未満の環状オレフィン系樹脂フィルムで構成され、入射側偏光板20のセル側透明保護層23は酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される。これら透明保護層23,33は、三軸方向の屈折率をnx、ny及びnz(z軸が厚み方向)、厚みをdとして、下式(1)及び(2)を満たす。式(1):(nx−ny)×d≧30nm、式(2):nx>ny>nz
【選択図】図1

Description

本発明は、湿度の高い環境下に長期間置いた後でも、表示画面の光抜けが生じにくい液晶表示装置、及びそれに用いるのに有用な偏光板のセットに関するものである。
偏光板は通常、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の片面又は両面に、接着剤を介して、透明樹脂からなる保護層を積層した構成となっている。保護層として、トリアセチルセルロースフィルムが一般的に用いられているが、その保護層を他の樹脂で置き換えたり、保護層に位相差を持たせたりするなどの試みも多数なされている。これら偏光板は、必要によりさらに位相差フィルム等、他の光学機能性フィルムを介して、液晶セルに粘着剤で貼り合わされ、液晶表示装置の構成部品となる。
偏光板の構成要素である偏光子や保護フィルムは樹脂製であるため、高温や高湿度条件に曝された場合、膨張したり収縮したりする。こうして膨張又は収縮が起こると、保護フィルムに応力が生じ、位相差がずれることに起因して、液晶パネルの縁や四隅に白い光抜けが起こる「額縁ムラ」と呼ばれる現象が発生することが知られている。近年著しく需要が伸びている大型テレビに代表されるように、液晶表示装置の大型化が進むにつれて、このような額縁ムラ現象が大きな問題となっている。
また、偏光子の保護フィルムとして用いられるようになってきている、位相差が付与されたセルロース系樹脂フィルムは、環境変化に対する寸法変化が大きいこと、光弾性係数が大きいこと、吸湿性が高いことなどの理由から、額縁ムラが生じやすい。そこで、額縁ムラ解消のための方策が求められている。
一方で近年、液晶表示装置の急速な普及に伴い、様々な環境下において高い表示品位を示すことが要求されている。例えば、液晶表示装置を湿度の高い環境に長時間置いた後、湿度の低い環境下に移したときに、液晶パネルの表示画面の四隅に丸い光抜けが発生するといった問題が浮上し、改善が求められている。
上記のような光抜けの抑制に関して、様々な提案がなされている。例えば、特開 2006-235485号公報(特許文献1)には、偏光板を液晶セルに貼合する際、偏光板を10℃以下に保って20℃以上の液晶セルに貼合することで、光抜けの発生を防止できることが記載されている。また、特開 2006-30457 号公報(特許文献2)には、保護フィルムが貼合された偏光板の緩和弾性率を規定することで、高湿下でのムラを低減できることが記載されている。
しかし、これらの特許文献に提案されている対策では、偏光板の生産・保管工程が煩雑になったり、保護フィルム自体の物性値に大きな制限を加える必要があったりするなど、実際の生産に適用するには問題が多い。
また近年、偏光板の保護フィルムを、従来のセルロース系樹脂フィルムから他の樹脂に置き換えることも行われている。例えば、特開 2002-174729号公報(特許文献3)には、ポリビニルアルコール系偏光子の一方の面に非晶性ポリオレフィン系樹脂(環状オレフィン系樹脂)からなる保護フィルムを貼合し、他方の面にはそれと異なる樹脂からなる保護フィルムを貼合して偏光板とすることが記載されている。
特開2006−235485号公報 特開2006−30457号公報 特開2002−174729号公報
本発明の課題は、湿度の高い環境に長期間置いた後、湿度の低い通常環境下に移したときでも、表示画面に光抜けが生じにくい液晶表示装置を提供することにある。本発明のもう一つの課題は、かかる液晶表示装置に好適に用いられる偏光板のセットを提供することにある。
本発明者は、かかる課題を解決するべく鋭意研究を行い、その結果、問題となっている光抜けは、湿度の高い環境に長時間曝されて過量の水分を吸収した光出射側偏光板の偏光子及び保護フィルムが、湿度の低い環境下で放湿する際の収縮応力に起因することが明らかとなった。具体的には、この収縮応力によって液晶セルが湾曲し、液晶セルの四隅がパネルのフレームに押さえつけられることで液晶セル面内の位相差にズレが生じ、上記のような光抜けが発生するのである。
本発明者は、かかる現象を抑制するには、液晶表示装置の光出射側偏光板の液晶セル側保護層として、吸湿性が低く、環境変化による寸法変化の少ないポリマーフィルム、具体的には、飽和吸水率が 0.05重量%未満の環状オレフィン系樹脂フィルムを配置するのが好適であることを見出した。さらに、光入射側偏光板の液晶セル側保護層として、酢酸セルロース系樹脂フィルムを配置した場合、この偏光板構成によってセルの湾曲がある程度相殺され、光抜けのさらなる防止が可能となることも併せて見出した。
そこで本発明によれば、バックライト、光入射側偏光板、液晶セル、及び光出射側偏光板がこの順に配置されてなり、光入射側偏光板及び光出射側偏光板はそれぞれ、偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、光出射側偏光板の少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層は、面内遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向(すなわち面内進相軸方向)の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、厚みをdとして、下記式(1)及び(2)を満たし、かつ飽和吸水率が 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムで構成され、光入射側偏光板の少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層は、同じく下記式(1)及び(2)を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される液晶表示装置が提供される。
(nx−ny)×d≧30nm (1)
x>ny>nz (2)
また、本発明によれば、液晶セルの両面に配置される偏光板のセットも提供され、この偏光板のセットは、偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、少なくとも液晶セル側に配置される透明保護層が、前記式(1)及び(2)を満たし、かつ飽和吸水率が0.05重量%未満 である環状オレフィン系樹脂フィルムで構成される光出射側偏光板、並びに、偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、少なくとも液晶セル側に配置される透明保護層が前記式(1)及び(2)を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される光入射側偏光板からなる。
本発明の液晶表示装置は、湿度の高い環境から湿度の低い環境下に移したときでも、偏光子保護層の変形やパネルの湾曲に起因する画面の光抜けが生じにくく、表示品位が良好なものとなる。また、本発明の偏光板のセットは、このような液晶表示装置を与えるのに有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係る液晶表示装置の基本的な層構成の例を、図1に断面模式図で示した。本発明の液晶表示装置は、バックライト10、光入射側偏光板20、液晶セル40及び光出射側偏光板30を備えるものである。光入射側偏光板20は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子21の両面を透明保護層23,24で挟んだ積層構造になっており、光出射側偏光板30も、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子31の両面を透明保護層33,34で挟んだ積層構造になっている。
そして、本発明では、両偏光板20,30の特に液晶セル40側に位置する透明保護層23,33として、前記式(1)及び(2)を同時に満たす樹脂フィルムを採用する。かつ、光出射側偏光板30の液晶セル側に位置する透明保護層33は飽和吸水率が 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムで構成し、光入射側偏光板20の液晶セル側に位置する透明保護層23は、酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成する。
一般に、光学異方性を示すフィルムについて、面内位相差R0 及び厚み方向位相差Rthは、先に定義した三軸方向の屈折率をnx、ny及びnz 、厚みをdとしたときに、以下の式(3)及び(4)で定義される。
0 =(nx−ny)×d (3)
th=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (4)
前記式(1)は、上記の式(3)からもわかるように、面内位相差R0 が30nm以上であることを意味する。また前記式(2)は、三軸方向の屈折率nx、ny及びnz のうち、面内遅相軸方向の屈折率nxが最も大きく、厚み方向の屈折率nzが最も小さいこと、すなわち二軸配向性であることを意味する。
光入射側偏光板20の液晶セル側に位置する透明保護層23及び光出射側偏光板30の液晶セル側に位置する透明保護層33は、面内位相差R0 を30nm以上とするが、その値があまり大きくならないようにするのが好ましく、具体的には、面内位相差R0 を100nm以下とするのが好ましい。R0 が30nm以下になると、偏光軸の視角補償が不十分であり、黒表示での斜角からの光抜けが増大し、色変化も大きくなる。一方、R0 があまり大きくなると、逆に視角が過補償される状態となり、光抜けや色変化に悪影響を及ぼす。また、それぞれの厚み方向位相差Rthは、比較的大きめ、特に面内位相差R0 よりは大きい値となるようにするのが好ましく、具体的には、70〜300nm程度の範囲から、液晶セルの特性に合わせて選択するのが好ましい。R0 と同様、Rthが小さすぎると、液晶層の視角補償が不十分となり、逆に大きくなりすぎると、過補償される状態となる。
上記のように、光入射側偏光板20及び光出射側偏光板30のそれぞれ液晶セル側に位置する透明保護層23,33として、面内位相差R0 が30nm以上でかつ二軸配向性のフィルムを採用したことで、偏光子の視角補償を行うことができ、黒表示状態を斜めから見たときの光抜けや色変化を抑えることができる。また、光出射側偏光板30の液晶セル側透明保護層33を環状オレフィン系樹脂フィルムで構成したことで、液晶表示装置を湿度の高い環境下で長期保存した後、湿度の低い環境下へ移したときに発生しやすい表示画面の光抜けを抑制している。このような高湿環境から低湿環境へ移したときの光抜けの抑制は、飽和吸水率が低い、具体的には 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムを光出射側偏光板30の液晶セル側透明保護層33としたことで達成される。一方、光入射側偏光板20の液晶セル側透明保護層23を酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成したことで、光抜けのさらなる抑制を実現している。
ここで、飽和吸水率は、ASTM D570 に規定される方法により求められる値であって、乾燥した試験片を一定温度の水中に、吸水による質量増加が飽和するまでの時間浸漬したときの、浸漬前試験片の質量に対する水浸漬により増加した試験片の質量(飽和吸水量)の百分率で表される。通常は、23℃の水中に24時間浸漬して測定される。24時間の浸漬で、十分飽和吸水量に達する。環状オレフィン系樹脂において、極性基の導入量が多くなると、飽和吸水率が大きくなる傾向にあるので、極性基の量が少ないか、又は極性基が導入されていない環状オレフィン系樹脂のフィルムを用いることが好ましい。
光出射側偏光板30の液晶セル側透明保護層を構成する環状オレフィン系樹脂フィルムはまた、光弾性係数が、例えば7×10-13cm2/dyne以下と低いものであり、環境変化に対する寸法安定性に優れるとともに、熱による位相差変化も小さいものとなる。光出射側偏光板30において、少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層33は、上記条件を満たす環状オレフィン系樹脂フィルムで構成するが、反対側(視認側)に位置する透明保護層34は、液晶セル側の透明保護層33と同種の樹脂で構成してもよいし、それとは異なる種類の樹脂で構成してもよい。視認側の透明保護層34を液晶セル側透明保護層33と同種の樹脂で構成する場合であっても、その透明保護層34は、前記式(1)及び(2)の関係を満たす必要性は必ずしもない。
また光入射側偏光板20についても、その液晶セル側に位置する透明保護層23は、前記条件を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成するが、反対側(バックライト側)に位置する透明保護層24は、液晶セル側の透明保護層23と同種の樹脂で構成してもよいし、それとは異なる種類の樹脂で構成してもよい。バックライト側の透明保護層24を液晶セル側透明保護層23と同種の樹脂で構成する場合であっても、その透明保護層24は、前記式(1)及び(2)の関係を満たす必要性は必ずしもない。
光出射側偏光板30の少なくとも液晶セル側透明保護層33を構成する環状オレフィン系樹脂は、例えばノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのような、環状オレフィンからなるモノマーのユニットを有する熱可塑性の樹脂であり、上記環状オレフィンの開環重合体や2種以上の環状オレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物であることができるほか、環状オレフィンと鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との付加共重合体であってもよい。また、上記飽和吸水率を満たす範囲で少量の極性基が導入されていてもよい。
環状オレフィンと鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との共重合体とする場合、鎖状オレフィンの例としては、エチレンやプロピレンなどが挙げられ、またビニル基を有する芳香族化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレンなどが挙げられる。このような共重合体において、環状オレフィンからなるモノマーのユニットは、50モル%以下、例えば、15〜50モル%程度であってもよい。特に、環状オレフィンと鎖状オレフィンとビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体とする場合、環状オレフィンからなるモノマーのユニットは、このように比較的少ない量であることができる。かかる三元共重合体において、鎖状オレフィンからなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%程度、ビニル基を有する芳香族化合物からなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%程度である。
市販されている熱可塑性環状オレフィン系樹脂の中で、フィルムとしたときの飽和吸水率が小さいものとしては、ドイツの Ticona 社から販売されている“Topas” 、日本ゼオン(株)から販売されている“ゼオノア(ZEONOR)”及び“ゼオネックス(ZEONEX)”、三井化学(株)から販売されている“アペル”など(いずれも商品名)がある。このような環状オレフィン系樹脂を製膜して、フィルムとすることになるが、製膜には、溶剤キャスト法や溶融押出法など、公知の製膜手法が適宜用いられる。製膜された環状オレフィン系樹脂フィルムも市販されており、例えば、積水化学工業(株)から販売されている“エスシーナ”及び“SCA40” 、(株)オプテスから販売されている“ゼオノアフィルム”など(いずれも商品名)がある。
環状オレフィン系樹脂フィルムは、延伸することで任意の位相差値を付与することができる。通常、延伸はフィルムをロールから巻き出しながら連続的に行われ、加熱炉にて、ロールの進行方向へ、又は進行方向と直交する方向へ延伸される。加熱炉の温度は、環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度近傍からガラス転移温度+100℃の範囲が、通常採用される。延伸の倍率は、通常 1.1〜6倍程度、好ましくは1.1〜3.5倍である。環状オレフィン系樹脂フィルムには、偏光子との貼合に先立って、それとの接着性を高めるため、その貼合面にコロナ処理などの表面活性化処理を施しておくことが好ましい。
光入射側偏光板20の少なくとも液晶セル側透明保護層23を構成する酢酸セルロース系樹脂は、セルロースの少なくとも一部が酢酸エステル化されたものであって、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。市販のトリアセチルセルロースフィルムとしては、例えば、富士フイルム(株)から販売されている“フジタックフィルム”(各種グレードがある)、コニカミノルタオプト(株)から販売されている“KC8UX2M”及び“KC8UY”など(いずれも商品名)がある。
酢酸セルロース系樹脂フィルムも、延伸することで任意の位相差値を付与することができる。位相差が発現された酢酸セルロース系樹脂フィルムは、低複屈折であること、波長分散特性が、波長が短くなるにつれ位相差値が減少する「逆波長分散」であることなどの特徴を有する。本発明においては、光入射側偏光板20の少なくとも液晶セル側透明保護層23として、屈折率特性が前述の式(1)及び(2)を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムを採用する。酢酸セルロース系樹脂フィルムに、延伸により二軸配向性の位相差を発現させたものも市販されており、例えば、コニカミノルタオプト(株)から販売されている“KC4FR-T” や“KC8UCR-5”など(いずれも商品名)がある。酢酸セルロース系樹脂フィルムは、偏光子との接着性を高めるため、通常はケン化処理が施される。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が採用できる。
環状オレフィン系樹脂フィルム及び酢酸セルロース系樹脂フィルムの厚みは、薄い方が好ましいものの、薄すぎると、強度が低下し、加工性に劣るものとなり、一方で厚すぎると、透明性が低下したり、偏光板の重量が大きくなったりするなどの問題が生じる。そこで、これらのフィルムの適当な厚みは、例えば、5〜200μm 程度であり、好ましくは20〜100μm である。特に、光入射側偏光板20の液晶セル側透明保護層23として配置される酢酸セルロース系樹脂フィルムは、バックライトの熱により発生する応力に起因する位相差への影響を考慮して、20〜60μm の厚みとするのがより好ましく、理想的には35〜45μm である。
先にも述べたとおり、光入射側偏光板20の液晶セルと反対側(バックライト側)に位置する透明保護層24、及び光出射側偏光板30の液晶セルと反対側(視認側)に位置する透明保護層34は、それぞれ、液晶セル側の透明保護層23,33と同種の樹脂で構成してもよいし、それとは異なる樹脂で構成してもよい。また、屈折率特性も特に限定されない。それぞれ液晶セルと反対側に位置する透明保護層24,34は、面内位相差がほぼゼロの透明樹脂フィルムで構成するのが実用的であり、とりわけ、酢酸セルロース系樹脂フィルム、中でもトリアセチルセルロースで構成するのが好ましい。
また、光出射側偏光板30の視認側透明保護層34には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層などの表面処理層を設けることができる。このような表面処理層を設けて、その透明保護層の透湿度を 1,000g/m2・24時間以下とすることが、光抜けを低減するうえでより好ましい。ここでハードコート層は、表面の耐擦傷性などを改善するために設けられる層であり、防眩層は、外光の映り込みやギラツキを防ぐために設けられる層であり、反射防止層は、外光の反射を防ぐために設けられる層であり、そして帯電防止層は、静電気の発生を防ぐために設けられる層である。
ハードコート層は、紫外線硬化型のハードコート樹脂を塗工し、そこに紫外線を照射して硬化させる方法などにより、設けることができる。防眩層は、例えば、フィラーが添加された紫外線硬化型樹脂を塗工し、そこに紫外線を照射して硬化させ、フィラーに基づく凹凸を現出させる方法、紫外線硬化型樹脂にエンボス型を接触させた状態で紫外線を照射し、硬化させて凹凸を現出させる方法などにより、設けることができる。反射防止層は、金属酸化物などを一層又は複数層蒸着する方法などにより、設けることができる。また帯電防止層は、帯電防止剤入りの紫外線硬化型樹脂を塗工し、そこに紫外線を照射して硬化させる方法などにより、設けることができる。
酢酸セルロース系樹脂フィルム、とりわけトリアセチルセルロースフィルムは、このような表面処理層を設けるのが容易であり、したがって、光出射側偏光板30の視認側に位置する透明保護層34を酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成することは、この面からも好ましい。
偏光板20,30を構成する偏光子21,31は、フィルム面に垂直に入射する光のうち、ある方向の振動ベクトルを持つ直線偏光を透過し、それと直交する方向の振動ベクトルを持つ直線偏光を吸収する性質を有するものであり、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、例えば、ヨウ素や二色性有機染料などの二色性色素を吸着配向させたものが用いられる。かかる偏光子は、公知の方法で作製することができ、具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色及びホウ酸処理を施すことで得られる。偏光子の厚みは、5〜40μm 程度である。偏光子とその両面を挟む透明保護層とは、通常、接着剤を介して積層される。偏光子と透明保護層との接着に用いる接着剤は、それぞれの接着性を考慮して任意のものを用いることができる。ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液は、好ましい接着剤の一つであり、この水溶液は、さらに水溶性エポキシ樹脂や多価アルデヒドなどの硬化剤を含有するのが好ましい。
偏光子と保護フィルムを積層した後は、乾燥処理が施される。乾燥処理は、例えば、熱風を吹き付けることにより行われるが、そのときの温度は、40〜100℃程度、好ましくは60〜100℃の範囲から適宜選択される。乾燥時間は、 20〜1,200秒程度である。少なくとも一方の透明保護層を環状オレフィン系樹脂フィルムで構成した偏光板にあっては、乾燥後さらに、室温又はそれよりやや高い温度、例えば20〜50℃程度の温度で12〜600時間程度養生してやるのが好ましい。養生のときの温度は、乾燥時に採用した温度よりも低く設定されるのが一般的である。
光入射側偏光板20及び光出射側偏光板30における偏光子21及び31は、それぞれ面内で吸収軸を持っている。それに積層される透明保護層のうち、少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層23及び33は、先の定義から明らかなように屈折率異方性を示すものであり、したがって面内に遅相軸及び進相軸が存在する。遅相軸と進相軸は、それぞれ面内で直交する方向となる。光入射側偏光板20を構成する偏光子21と液晶セル側透明保護層23、そして、光出射側偏光板30を構成する偏光子31と液晶セル側透明保護層33は、偏光子の吸収軸と液晶セル側透明保護層の面内遅相軸とがほぼ平行関係又はほぼ直交関係となるように配置すればよい。特に、両者がほぼ直交関係となるように配置するのが、生産性の面で好ましい。すなわち、本発明において液晶セル側透明保護層23,33として規定する程度の二軸配向性を示すフィルムは、横延伸を主体とする延伸操作で製造するのが好ましく、その場合の遅相軸はロールフィルムの幅方向となることから、ロールフィルムの長手方向(流れ方向)が吸収軸である偏光子とロール・ツー・ロール貼合することで、偏光子の吸収軸と透明保護層の遅相軸とが直交関係になる。また、光入射側偏光板20と光出射側偏光板30とは、通常、それぞれの吸収軸が直交するように配置される。
このようにして得られた偏光板は、通常、その片面又は両面に粘着剤層が形成される。本発明においては、少なくとも液晶セルに貼合される側、すなわち、位相差を有する環状オレフィン系樹脂フィルムからなる透明保護層33、及び位相差を有する酢酸セルロース系樹脂フィルムからなる透明保護層23のそれぞれ外側に粘着剤層を形成する。粘着剤層の厚みは、通常5〜100μm 程度、好ましくは5〜40μm である。粘着剤層が薄すぎると粘着性が低下し、厚すぎると粘着剤がはみ出すなどの不具合を生じやすくなる。
粘着剤層を形成するための粘着剤は、通常、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂などをベース樹脂とし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋剤を加え、さらに必要に応じてシランカップリング剤などを加えた組成物からなる。
本発明の液晶表示装置を構成する偏光板において、透明保護層の表面には、他の光学機能性フィルムが貼着されていてもよい。光学機能性フィルムとしては、例えば、先述したようなハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層などの機能層からなるフィルムや、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光分離フィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能を併せ持つ半透過反射フィルムなどを挙げることができる。ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光分離フィルムに相当する市販品としては、米国 3M Company (日本では住友スリーエム(株))から販売されている“DBEF”(商品名)などがある。
バックライト10は、一般の液晶表示装置に広く使用されているものでよい。例えば、導光板とその側方に配置された光源で構成され、光源からの光を一旦導光板の中に取り込んだうえで、その光を前面側に均一に出射するようになっているサイドライト型のバックライトや、拡散板とその背後に配置された光源で構成され、光源からの光を拡散板で均一に拡散させたうえで前面側に出射するようになっている直下型のバックライトなどを挙げることができる。
液晶セル40は、透過光量をスイッチングするために、液晶が2枚の透明基板の間に封入され、電圧印加により液晶の配向状態を変化させる機能を有する装置であって、やはり一般の液晶表示装置に広く使用されているものでよい。液晶セル40は、典型的には、対向して配置される1対の透明基板と、それら基板のそれぞれ向かい合う面に設けられた透明電極と、電極間に封入された液晶層とを少なくとも含む構造を有する。液晶セルには、その中に封入された液晶層の配向状態と、電極間に電圧を印加したときの液晶層の配向状態によって、例えば、ツイステッドネマティック(TN)モードや、垂直配向(VA)モードなど、各種方式のものがある。
本発明の構成は、垂直配向モードの液晶セルに対して特に有効である。垂直配向モードとは、正又は負の誘電率異方性を有する棒状の液晶分子がセル内に封入され、電圧無印加状態においては液晶分子の長軸が基板に対してほぼ垂直に配向しており、電圧印加によって液晶分子の長軸が基板に平行な方向へと回転することで、透過光量をスイッチングするものである。垂直配向モードの液晶セルに対して、光入射側偏光板20と光出射側偏光板30とを、それぞれの吸収軸が直交するように配置すれば、ノーマリーブラックモードで表示が行われる。
本発明に係る偏光板のセットは、図1を参照して上で説明した光出射側偏光板30と、光入射側偏光板20との組合せである。それぞれの構成については、これまでの説明がそのままあてはまるので、説明を繰り返すことは省略する。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた偏光子の保護フィルムは次のとおりであり、以下、それぞれの記号で表示する。厚み、面内位相差R0 、厚み方向位相差Rth及び吸水率はメーカー呼称値であり、面内の遅相軸方向屈折率nx、面内の進相軸方向屈折率ny、及び厚み方向屈折率nzは、王子計測機器(株)製の位相差測定装置“KOBRA-21ADH”で求めた値である。なお、R0 及びRthについては、“KOBRA-21ADH” を用いて実測もしているが、以下に示す値とほぼ同様の結果が得られている。また、nx、ny、nz 及び厚みから前記式(3)及び式(4)により求められる値が、以下のR0 及びRthと必ずしも一致しないことがあるが、これは、三軸方向の屈折率nx、ny及びnz を小数点以下第4位までに留めていることと、測定精度が主な要因である。
(A)面内位相差のあるノルボルネン系樹脂フィルム
COP :商品名“ゼオノアフィルム”、(株)オプテスから入手、
厚み73μm 、R0=55nm、Rth=124nm、
x=1.5310、ny=1.5302、nz=1.5288、
吸水率0.01重量%未満。
(B)面内位相差のある酢酸セルロース系樹脂フィルム
RAC :商品名“KC4FR-T”、コニカミノルタオプト(株)から入手、
厚み40μm、R0=45nm、Rth=125nm、
x=1.4785、ny=1.4775、nz=1.4750。
(C)面内位相差がほぼゼロのトリアセチルセルロースフィルム
TAC1:商品名“フジタックフィルム”、富士フイルム(株)から入手、
厚み80μm 。
TAC2:商品名“KC8UX2M”、コニカミノルタオプト(株)から入手、
厚み80μm 。
[実施例1]
(a)光出射側偏光板の作製
表面ケン化処理が施されたトリアセチルセルロースフィルムTAC1の片面に、アクリル系紫外線硬化型樹脂からなる防眩層を設けた。別途、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、上記の防眩層が設けられたTAC1のケン化処理面を、偏光子の他面には、コロナ処理が施されたノルボルネン系樹脂フィルムCOPを、それぞれポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介して貼合し、光出射側偏光板を作製した。COPは、その面内遅相軸が偏光子の吸収軸と直交するように配置した。
(b)光入射側偏光板の作製
同様に、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、表面ケン化処理が施された酢酸セルロース系樹脂フィルムRACを、偏光子の他面には、表面ケン化処理が施されたトリアセチルセルロースフィルムTAC2を、それぞれポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介して貼合し、光入射側偏光板を作製した。RACは、その面内遅相軸が偏光子の吸収軸と直交するように配置した。
(c)液晶表示装置の作製と評価
シャープ(株)製の垂直配向モードの液晶表示装置“アクオス”(対角寸法26インチ=約66cm)から光出射側偏光板を剥がし、その代わりに、上記(a)で作製した偏光板を、ノルボルネン系樹脂フィルムCOPが液晶セル側となるよう、オリジナルの偏光板と同じ軸方向でアクリル系粘着剤を介して貼り付けた。また光入射側偏光板も剥がし、その代わりに、上記(b)で作製した偏光板を、酢酸セルロース系樹脂フィルムRACが液晶セル側となるよう、オリジナルの偏光板と同じ軸方向でアクリル系粘着剤を介して貼り付けた。
この表示装置を、温度60℃、相対湿度95%の湿熱条件下に24時間置いた後、温度23℃、相対湿度60%の常温常湿環境に取り出して点灯し、その黒表示画面を目視で経時的に評価した。その結果、点灯後1時間でごく僅かな光抜けが観察され始めたが、10時間後にはその光抜けが完全に消失した。
[比較例1]
(a)光出射側偏光板の作製
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、実施例1の(a)で用いたのと同じ防眩層が設けられたトリアセチルセルロースフィルムTAC1のケン化処理面を、偏光子の他面には、表面ケン化処理が施された酢酸セルロース系樹脂フィルムRACを、それぞれポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介して貼合し、光入射側偏光板を作製した。RACは、その面内遅相軸が偏光子の吸収軸と直交するように配置した。
(b)光入射側偏光板の作製
実施例1の(b)と同様にして作製した偏光板を、光入射側偏光板とした。
(c)液晶表示装置の作製と評価
上記(a)で作製した偏光板をそのRACが液晶セル側となるように光出射側偏光板として貼り付け、また上記(b)で作製した偏光板をそのRACが液晶セル側となるように光入射側偏光板として貼り付け、その他は実施例1の(c)と同様にして、液晶表示装置を作製した。この表示装置について、実施例1の(c)と同様の湿熱試験を行った後、常温環境下に取り出して評価した。その結果、点灯後1時間で非常に強い光抜けが観察され始め、10時間を越えてもその光抜けがはっきりと観察された。
[比較例2]
(a)光出射側偏光板の作製
比較例1の(a)と同様にして作製した偏光板を、光出射側偏光板とした。
(b)光入射側偏光板の作製
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、コロナ処理が施されたノルボルネン系樹脂フィルムCOPをそのコロナ処理面で、偏光子の他面には、表面ケン化処理が施されたトリアセチルセルロースフィルムTAC2を、それぞれポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介して貼合し、光入射側偏光板を作製した。COPは、その面内遅相軸が偏光子の吸収軸と直交するように配置した。
(c)液晶表示装置の作製と評価
上記(a)で作製した偏光板をそのRACが液晶セル側となるように光出射側偏光板として貼り付け、また上記(b)で作製した偏光板をそのCOPが液晶セル側となるように光入射側偏光板として貼り付け、その他は実施例1の(c)と同様にして、液晶表示装置を作製した。この表示装置について、実施例1の(c)と同様の湿熱試験を行った後、常温常湿環境下に取り出して評価した。その結果、点灯後1時間で強い光抜けが観察され始め、10時間を越えてもその光抜けがはっきりと観察された。
以上の実施例及び比較例における層構成の概略及び試験結果を表1にまとめた。
Figure 2008197308
表1からわかるように、光出射射側偏光板の液晶セル側に位置する透明保護層として、前記式(1)及び(2)の関係を満足し、かつ飽和吸水率が 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムを採用し、光入射側偏光板の液晶セル側に位置する透明保護層として、同じく前記式(1)及び(2)の関係を満足する酢酸セルロース系樹脂フィルムを採用した実施例1のものは、高温高湿環境下に長時間置いた後、常温常湿環境下に取り出した場合でも、光抜けの発生が少なく、良好な視認性を与えるものであった。
本発明に係る液晶表示装置の基本的な層構成の例を示す断面模式図である。
符号の説明
10……バックライト、
20……光入射側偏光板、
21……偏光子、
23,24……透明保護層、
30……光出射側偏光板、
31……偏光子、
33,34……透明保護層、
40……液晶セル。

Claims (8)

  1. バックライト、光入射側偏光板、液晶セル、及び光出射側偏光板がこの順に配置されてなる液晶表示装置であって、
    光入射側偏光板及び光出射側偏光板はそれぞれ、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、
    光出射側偏光板の少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層は、面内遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、厚みをdとして、下記式(1)及び(2)
    (nx−ny)×d≧30nm (1)
    x>ny>nz (2)
    を満たし、かつ飽和吸水率が 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムで構成され、
    光入射側偏光板の少なくとも液晶セル側に位置する透明保護層は、前記式(1)及び
    (2)を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成されることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 光入射側偏光板の液晶セル側透明保護層を構成する酢酸セルロース系樹脂フィルムは、20〜60μm の厚みを有する請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 光入射側偏光板のバックライト側に位置する透明保護層及び光出射側偏光板の視認側に位置する透明保護層が、ともに酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 光出射側偏光板の視認側に位置する透明保護層は、ハードコート層、防眩層、反射防止層及び帯電防止層から選ばれる表面処理層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 液晶セルが垂直配向モードである請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 液晶セルの両面に配置される偏光板のセットであって、
    ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、少なくとも液晶セル側に配置される透明保護層は、面内遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、厚みをdとして、下記式(1)及び(2)
    (nx−ny)×d≧30nm (1)
    x>ny>nz (2)
    を満たし、かつ飽和吸水率が 0.05重量%未満である環状オレフィン系樹脂フィルムで構成される光出射側偏光板、並びに
    ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面を透明保護層で挟んだ積層構造を有し、少なくとも液晶セル側に配置される透明保護層は、前記式(1)及び(2)を満たす酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される光入射側偏光板
    からなることを特徴とする偏光板のセット。
  7. 光出射側偏光板の前記液晶セル側に配置される透明保護層と反対側に位置する透明保護層及び光入射側偏光板の前記液晶セル側に配置される透明保護層と反対側に位置する透明保護層が、ともに酢酸セルロース系樹脂フィルムで構成される請求項6に記載の偏光板のセット。
  8. 光出射側偏光板の前記液晶セル側に配置される透明保護層と反対側に位置する透明保護層は、ハードコート層、防眩層、反射防止層及び帯電防止層から選ばれる表面処理層を有する請求項6又は7に記載の偏光板のセット。
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