JP2008196986A - 電波修正時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本体と中継装置とを実質的に一つの製品として扱うことが可能な電波修正時計を提供する。
【解決手段】 1台の電波修正時計10を使用しても、電波修正時計10本体を所望の場所に設置し、標準電波の受信状況により本体と着脱自在な変換装置1の設置場所を適宜変更することにより、電波修正時計10本体を正確に時刻修正することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は電波に重畳された時刻情報を取得して時刻修正を行う電波修正時計に関し、特に時刻情報を直接又は間接的に取得する電波修正時計に関するものである。
現在、独立行政法人情報通信研究機構により長波帯標準電波(以下、標準電波という)に重畳して日本標準時を含む時刻情報が提供され、この標準電波を直接受信し時刻情報を取得して時刻修正を行う電波修正時計が市販されている。
また、電波修正時計には、特許文献1に開示されるもののように、標準電波の時刻情報により日本標準時と同期させた自己の時刻に基づく時刻情報を標準電波とは異なる周波数の電波に重畳して送信するものがある。この電波修正時計は、標準電波を受信できない場所に設置された他の時計に、標準時に同期した時刻を表す時刻情報を中継するものである。この電波修正時計は、通常の電波修正機能、すなわち、標準電波を受信して取得した時刻情報により自己の計時する時刻を修正する機能に加えて、標準電波を独自のフォーマットの時刻情報を重畳した電波に変換する変換装置ともいえる構成を付加したものとなっている。他の時計については、通常の電波修正時計の時刻修正機能を実現する構成の内、標準電波を受信して時刻情報を取得する受信装置を、独自のフォーマットの時刻情報を重畳した電波を受信して時刻情報を取得する受信装置に置換した電波修正時計となっている。
特開2005−257484号公報
通常の電波修正時計を使用しようとしても目的の設置場所が標準電波の受信が困難な場所であれば、設置場所を変更するか、電波修正機能を活かした使用を断念しなくてはならない。
また、標準電波を受信できないような場所に電波修正時計を設置して使用したいという要請については、上述の独自のフォーマットの時刻情報を重畳した電波を送信する変換装置を備えた電波修正時計を標準電波が受信できる場所に設置し、変換装置から送信される電波が届く範囲にこれに対応した電波修正時計を設置することも考えられる。この場合、使用者は変換装置を備えた電波修正時計と、これに対応する電波修正時計とを別途購入することとなり、煩雑である。
また、製造者としても、通常の電波修正時計と、変換装置を備えた電波修正時計と、これと対応する電波修正時計との3種類の電波修正時計を用意し、それぞれに使用者のもとめるデザインの多様性に答える品揃えを維持することは、製造及び在庫管理の面で煩雑となる。
そこで、本発明の目的は、標準電波等の時刻情報を重畳した電波を受信できないような場所に設置しても標準電波を直接受信して時刻修正を行う電波修正時計に準ずる機能を備え、実質的に一つの製品として扱うことが可能な電波修正時計を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の電波修正時計は、
時刻情報を重畳した第1の電波を受信して前記時刻情報を取得して時刻修正を行う電波修正時計であって、
前記第1の電波を受信して得られた前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信する変換装置と、
前記変換装置から送信される前記第2の電波を受信して前記時刻情報を取得する受信装置と
を備え、
前記変換装置は、前記電波修正時計本体と着脱自在であり、前記電波修正時計本体に装着されているときには取得した前記時刻情報を前記電波修正時計本体の時刻修正部に出力し、前記電波修正時計本体に装着されていないときに前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信するものであり、
前記受信装置は、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときに動作し、前記第2の電波を受信して取得した前記時刻情報を前記時刻修正部に出力するものであり、
前記時刻修正部は、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されているときに前記変換装置から出力される前記時刻情報に基づき前記電波修正時計の計時する時刻を修正し、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときに前記受信装置から出力される前記時刻情報に基づき前記電波修正時計の計時する時刻を修正するものである
ことを特徴とする。
前記電波修正時計本体に装着された前記変換装置は、前記時刻情報を取得できないときに受信不能信号を前記電波修正時計本体に出力するものであり、前記受信不能信号を受けたときに前記変換装置から出力された前記時刻情報を取得できないことを示す表示部を備えることが好ましい。
表示部を備え、前記変換装置から出力された前記時刻情報により修正された時刻が計時されているのか、前記受信装置から出力された前記時刻情報により修正された時刻が計時されているのかを前記表示部に表示することも好ましい。
前記変換装置は、前記電波修正時計本体に装着されているときに前記電波修正時計の本体から電源供給を受け、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときには、当該変換装置に着脱自在の電源供給装置から電源供給を受けることも好ましい。
前記変換装置は、設定に応じて、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されているときにも、前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信することも好ましい。
本発明の電波修正時計によれば、標準電波等の時刻情報を重畳した電波を受信できないような場所に設置しても標準電波を直接受信して時刻修正を行う電波修正時計に準ずる機能を備え、実質的に一つの製品として扱うことが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施形態に適用される電波修正時計10の回路構成を示すブロック図である。電波修正時計10は、変換装置1と、時計部2とからなる。電波修正時計10の本体には、時計部2が設けられ、変換装置1は本体に着脱自在に構成される。
変換装置1は、VLF(Very Low Frequency)受信ブロック1aと、CPU(Central Processing Unit)1bと、無線送信ブロック1cと、コネクタ1dと、バックアップ電源装置1eと、操作部1fと、からなる。
時計部2は、時計機械体2aと、CPU2bと、無線受信ブロック2cと、コネクタ2dと、電源装置2eと、操作部2fと、表示部2gと、からなる。
VLF受信ブロック1aは、標準電波を受信し、復調して得た受信データをCPU1bに出力する。本発明は、VLF受信ブロック1aに限らず、標準電波に限らず時刻情報を重畳した電波、例えば、米国のWWVB等を受信可能な受信装置を備えるような構成であればよい。
CPU1bは、変換装置1に備えられた図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)と協働して、変換装置1全体の制御を司る。CPU1bは、受信データを処理して標準電波に重畳されていた時刻情報を特定し、取得する。CPU1bは、変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されているときには所得した時刻情報を時計部2のCPU2bに出力する。また、CPU1bは、所得した時刻情報を用いて、変換装置1に自己の内部時計として備えられた図示しないRTC(Real Time Clock)の計時する時刻を日本標準時に同期させる。また、CPU1bは、後述するコネクタ1dに備えられた信号線の状態を監視して変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されているか否かを監視する。
無線送信ブロック1cは、CPU1bの指令を受けると、変換装置1の内部時計の計時する時刻に基づく時刻情報を独自のフォーマットの時刻データにより426MHz等の特定小電力無線の高周波数帯の電波で送信する。なお、本発明は、特定小電力無線に限らず、無線送信ブロック1cは、利用可能な周波数帯の電波に時刻データを重畳するものであればよい。
コネクタ1dは、変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されているときにコネクタ2dと結合される。コネクタ1dには、CPU1bへと繋がるから信号線と、変換装置1の電力線とが備えられている。コネクタ2dには、CPU2bへと繋がる信号線と、電源装置2eからの電力線とが備えられている。コネクタ1d、2dの結合により、CPU1bとCPU2bとは信号線で接続されて通信可能となり、変換装置1の電力線が電源装置2eに接続されて変換装置1は本体の電源装置2eからの電力供給を受ける。
バックアップ電源装置1eは、変換装置1が電波修正時計10から取り外される等して電力供給を断たれたときに内部時計の計時を維持するための電力を供給するために備えられる。なお、内部時計の計時を維持せず、変換装置1への電力供給が再開されたときに、標準電波を受信して内部時計の計時する時刻を日本標準時に同期させるようにして、バックアップ電源装置1eを省いた構成としてもよい。
操作部1fは、図示しないスイッチを備え、使用者がスイッチを操作することにより、後述する強制的に時刻修正タイミングとするためのものである。
時計機械体2aは、図示しないが、モータと、このモータの回転を減速して時針、分針を駆動するための輪列と、時針、分針の位置を検出するセンサと、モータ、センサのそれぞれを駆動するそれぞれの駆動回路と、を備える。これら駆動回路は、時刻修正の際にはCPU2bの指令する目的の時刻に応じて時針、分針を目的の時刻を示す位置まで早送りして時刻修正をする。
CPU2bは、所定の時刻に時刻修正動作を行うものである。CPU2bは、後述するコネクタ2dに備えられた信号線の状態を監視して変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されているか否かを監視する。CPU2bは、変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されているときには、CPU1bからの時刻情報を受けて、これに基づき図示しない内部時計としてのRTCにより計時される時刻の修正を行う。
CPU2bは、変換装置1が電波修正時計10の本体に装着されていないときには、無線受信ブロック2cを受信動作として、無線受信ブロック2cからの受信データを処理して変換装置1からの電波に重畳されていた時刻情報を特定し、取得して、この時刻情報に基づき内部時計の時刻修正を行う。
無線受信ブロック2cは、CPU2bの指令により受信動作を行い、変換装置1からの電波を受信し、復調して得た受信データをCPU2bに出力するものである。
操作部2fは、図示しないスイッチを備え、使用者がスイッチを操作することにより、後述する各種設定を行うためのものである。CPU2bはスイッチの操作状態に応じて各種設定をRAMに格納し、その後の制御動作に用いる。
表示部2gは、変換装置1が標準電波を受信して標準時と同期した時刻情報を取得できたか否かを示すものである。
図2は、変換装置1を電波修正時計10の本体から取り外して使用するときの回路構成を示すブロック図である。この場合、変換装置1は、外部電源装置3に装着され、外部電源装置3から電力供給を受ける。外部電源装置3は、電源装置3aと、コネクタ3bを備える。
コネクタ3bは、変換装置1が外部電源装置3に装着されているときにコネクタ1dと結合される。コネクタ3bには、電源装置3aからの電力線が備えられている。コネクタ1d、3bの結合により、変換装置1の電力線が電源装置3aに接続されて変換装置1は本体の電源装置3aからの電力供給を受ける。電源装置3aは、電源装置2eからの電力と同様の規格の電力を変換装置1に供給するものであれば良く、電池又は商用電源から上記規格の電力を取り出す電源回路からなる。
図3(a)は、電波修正時計10の背面外観の概略を示す図であり、時計文字板10aの背面に時計部2が設けられ、時計部2に着脱自在に変換装置1が取り付けられている。この取り付けのため、コネクタ1d、2dを、互いに着脱自在に結合されるように構成してある。
図3(b)は、変換装置1が電波修正時計10から分離された状態の概略を示す図であり、変換装置1が時計文字板10aの背面の時計部2から取り外され、外部電源装置3に着脱自在に変換装置1が取り付けられた状態を示している。この取り付けのため、コネクタ1d、3bを、互いに着脱自在に結合されるように構成してある。
また、図4に示すように、本実施の形態の電波修正時計10は、複数の電波修正時計10−1、10−2、10−3を用いて、少なくとも1つの電波修正時計10−1を他の電波修正時計10−2への時刻情報の中継装置として用いることも可能である。
次に本実施の形態の電波修正時計10の動作について、図5、6のフローチャートを参照しながら説明する。図5のフローチャートは、時計部2のCPU2bの制御動作を示してあり、図6のフローチャートは変換装置1のCPU2bの制御動作を示してある。
フローチャートとして図示しないが、電波修正時計10を使用する際、使用者は操作部2fのスイッチを操作し、他の電波修正時計10に時刻情報を送信するのか、他の電波修正時計10からの時刻情報を受信するのか、などの設定を行う。初期設定の内容はCPU2bを介してCPU1bに出力され、変換装置1に設定される。例えば、他の電波修正時計10に時刻情報を送信する設定の際は、初期設定された送信タイミングから、所定の期間、例えば、1時間だけずらした送信タイミングにも時刻情報を送信するような設定をCPU1bはRAMに格納し、後の制御に用いる。そうして、他の電波修正時計10からの時刻情報を受信する設定の際には、このように初期設定された送信タイミング以外の送信タイミングにあわせて無線受信ブロック2cの受信動作をするような設定をCPU2bはRAMに格納し、後の制御に用いる。なお、このような2段の時刻情報の中継に限らず、各電波修正時計10において、それぞれの中継の段数にあわせて送信タイミング及びその受信タイミングを初期設定された送信タイミングから設定するようにしてもよく、このような設定については、特許文献1に開示される中継技術を適用すればよい。
先ず、図1、図3(a)に示すように変換装置1を本体に装着した状態で電波修正時計10を単体で用いる場合について説明する。
時計部2のCPU2bは、所定の時刻修正のタイミングとなったか否か確認する(ステップS51)。所定の時刻修正のタイミングとは、例えば、午前2時0分等の所定の時刻や、最初に電源を投入してリセットがかけられたときや、操作部2fのスイッチが操作されて強制的に時刻修正タイミングとされたときである。通常、CPU2bは内部時計が所定の時刻となったか否かを確認する。
CPU2bは、所定の時刻修正のタイミングになると、変換装置1が装着されているか否かを確認する(ステップS52)。例えば、CPU2bはコネクタ1d、2dを介してCPU1bに繋がる信号線の状態から、確認するようにすればよい。変換装置1が装着されていれば、変換装置1のCPU1bからの時刻情報を待つ(ステップS53)。
CPU2bは、コネクタ1d、2dを介した信号線にてCPU1bからの時刻情報を受け取ると、これに基づいて内部時計の計時する時刻を修正する(ステップS54)。CPU1bからの時刻情報は、例えば、年、月、時、分、秒、曜日の含む時刻データで、所定の期間、時刻データの一部を変換装置1の内部時計の秒と同期してCPU1bからCPU2bへ毎秒送られる。CPU2bは、この時刻データを内部時計としてのRTCにセットして時刻データを同期信号として秒同期を取って内部時計の時刻修正を行う。なお、この時刻修正動作については、時刻データの一部を同期信号とするのに限らず、別途同期信号を送るようにしする等、適宜に変更可能である。
内部時計の時刻修正が完了すると、ステップS52以降の一連の処理は終わり、ステップS51の修正タイミングとなったか否かの割り込み処理が行われる。
一方、変換装置1のCPU1bは、図6のフローチャートに示すように動作し、所定の時刻修正のタイミングとなったか否か確認する(ステップS61)。この時刻修正のタイミングは、CPU2bの扱うタイミングと同じものであり、特に所定の時刻修正のタイミングの時刻は同じ時刻に設定してある。
また、これ以外の時刻修正のタイミングとしては、変換装置1が本体に装着された状態で最初に電源を投入してリセットがかけられたときがある。また、操作部1fのスイッチが操作されて強制的に時刻修正タイミングとされる。また、変換装置1が本体に装着された状態で操作部2fのスイッチが操作されて強制的に時刻修正タイミングとされたときには、信号線を介してCPU2bからCPU1bにその指令が送られ、CPU1bはこれに応答して時刻修正のタイミングとする。
CPU1bは、時刻修正タイミングとなると、VLF受信ブロック1cを起動する(ステップS62)。VLF受信ブロック1cは、40KHz、60KHzの標準電波の内の初期設定されたものから順次所定の期間の試験的な受信動作を行う。ここで、両方の標準電波の受信動作で基準レベル以上の信号が得られたときには初期設定された方の標準電波を選択し、一方の標準電波の受信動作で基準レベル以上の信号が得られたときにはその標準電波を選択して受信動作を行い、受信動作で得られた信号をコード化した受信データをCPU1bに出力する。
CPU1bは、受信データが標準電波のタイムコードのフォーマットに対応しているか否かを評価する(ステップS63)。CPU1bは、受信データがタイムコードに対応するものであれば年、月、時、分、曜日等の時刻情報を取得する。
CPU1bは、取得した時刻情報を変換装置1の内部時計としてのRTCにセットして、日本標準時の秒と同期が取られたタイムコードの各ビットを同期信号として秒同期を取って内部時計の時刻修正を行う(ステップS64)。
時刻修正が完了すると、CPU1bは、変換装置1が本体に装着されているか否かを確認する(ステップS65)。例えば、CPU1bはコネクタ1d、2dを介してCPU2bに繋がる信号線の状態から、確認するようにすればよい。
CPU1bは、変換装置1が本体に装着されているときには、所定の期間、時刻情報から時刻データを生成し、そのデータの一部、例えば、後端を変換装置1の内部時計の秒と同期して信号線を介してCPU2bへ毎秒送る(ステップS66)。CPU2bは、ステップS53の処理でこの時刻情報を受け取り、ステップS54の処理でこの時刻情報を用いて時刻修正を行う。
CPU1bは、ステップS66の処理が終了すると、ステップS62以降の一連の処理を完了し、ステップ61の修正タイミングとなったか否かの割り込み処理を行う。
CPU1bは、ステップ61の処理で修正タイミングでないとすると、時刻情報の送信タイミングか否かの確認処理を行う(ステップS67)。これは、図4に示すように電波修正時計10−1を他の電波修正時計10−2への時刻情報の中継装置として用いるときに、他の電波修正時計10に時刻情報を送信するタイミングとなったか否かの確認処理である。例えば、CPU1bは、そのような送信タイミング設定されているか否か、RAMの内容を確認し、そのような設定になっていれば、内部時計の時刻がそのような送信タイミングとなったか否か確認する。
CPU1bは、送信タイミングとなると、後述するように無線送信ブロック1cから時刻情報を送信させる(ステップS68)。ここでは、そのような設定になっていないものとする。
なお、変換装置1のCPU1bはVLF受信ブロック1aによる受信動作を所定期間続けても標準電波を受信して時刻情報を取得することができない場合、コネクタ1d、2dを介した信号線によりCPU2bに受信不能信号を送る。CPU2bは受信不能信号を受け取った場合、標準電波を受信して時刻情報を取得することができないことを表示部2gに表示させる。これにより、使用者は、電波修正時計10を設置しようとする場所が標準電波の受信に適当か否かを判断できる。
次に図2、図3(b)に示すように変換装置1を本体から分離した状態で電波修正時計10を用いる場合について説明する。この場合、変換装置1は、標準電波が受信可能な場所に設置した外部電源装置3に装着され、この外部電源装置3から電力供給を受ける。また、電波修正時計10は、変換装置1から送信される電波が受信可能な場所に設置される。
時計部2のCPU2bは、時刻修正タイミングになったことを確認すると(ステップS51)、変換装置1が装着されているか否かを確認する(ステップS52)。ここで、変換装置1が装着されていないことを確認すると、無線受信ブロック2cを起動する(ステップS55)。
無線受信ブロック2cは、変換装置1からの電波を受信し、受信動作で得られた信号をコード化した受信データをCPU2bに出力する。
CPU2bは、受信データが変換装置1から送信された時刻データのフォーマットに対応しているか否かを評価する(ステップS56)。CPU2bは、受信データが時刻データに対応するものであれば年、月、時、分、秒、曜日等の時刻情報を取得する。
CPU2bは、取得した時刻情報を電波修正時計10の本体の内部時計としてのRTCにセットして、変換装置1の内部時計の秒と同期が取られた時刻データを同期信号として秒同期を取って本体の内部時計の時刻修正を行う(ステップS57)。
CPU2bは、内部時計の時刻修正が完了すると、ステップS52以降の一連の処理は終わり、ステップS51の修正タイミングとなったか否かの割り込み処理が行われる。
一方、変換装置1のCPU1bは、上述したように所定の時刻修正のタイミングとなったか否か確認し(ステップS61)、VLF受信ブロック1cを起動し(ステップS62)、標準電波を受信したVLF受信ブロック1cの受信データから時刻情報を取得し(ステップS63)、この時刻情報に基づいて内部時計の時刻を修正する(ステップS64)。
時刻修正が完了すると、CPU1bは、変換装置1が本体に装着されているか否かを確認する(ステップS65)。ここで、変換装置1が本体に装着されていないと、CPU1bは、無線送信ブロック1cを起動し、内部時計の計時する時刻に基づく時刻情報を送信させる。ここで、CPU1bは、所定期間に毎秒、内部時計の計時する時刻に基づいて独自のフォーマットの時刻データを生成し、無線送信ブロック1cは、生成された時刻データの一部を内部時計の計時する秒に同期して426MHz等の特定小電力無線で送信する(ステップS69)。
このとき、電波修正時計10の本体側では、CPU2bは、ステップ56の処理で無線受信ブロック2cからの受信データを処理し、受信データが無線送信ブロック1cから送信された時刻データであることが確認できると、この時刻データに含まれる時刻情報により時刻修正を行う。
CPU1bは、ステップS68の処理が終了すると、ステップS62以降の一連の処理を完了し、ステップ61の修正タイミングとなったか否かの割り込み処理を行う。
次に、図4に示すように、電波修正時計10−1を他の電波修正時計10−2への時刻情報の中継装置として用いる場合の動作について説明する。
電波修正時計10−1の時計部2のCPU2bは、時刻修正タイミングになったことを確認すると(ステップS51)、変換装置1が装着されているか否かを確認する(ステップS52)。ここで、変換装置1が装着されていることを確認すると、変換装置1のCPU1bからの時刻情報を待つ(ステップS53)。ここで、電波修正時計10−1に装着された変換装置1は標準電波を受信できないとする。この場合、変換装置1のCPU1bからCPU2bへの時刻情報の出力はなく、CPU2bは、無線受信ブロック2cを起動する(ステップS58)。
無線受信ブロック2cは、ここでは、外部電源装置3に装着された変換装置1からの電波を受信し、受信動作で得られた信号をコード化した受信データをCPU2bに出力する。
CPU2bは、ステップS56の処理と同様に受信データが変換装置1から送信された時刻データのフォーマットに対応しているか否かを評価する(ステップS59)。CPU2bは、受信データが時刻データに対応するものであれば年、月、時、分、秒、曜日等の時刻情報を取得する。
CPU2bは、ステップS57の処理と同様に取得した時刻情報に基づき本体の内部時計の時刻修正を行う(ステップS5A)。
次にCPU2bは、時刻情報の中継装置としての設定がされているか否かを確認する(ステップS5B)。CPU2bは、そのような設定がされているか否か、RAMの内容を確認し、そのような設定になっていれば、無線受信ブロック2cからの受信データにより時刻修正された内部時計の計時する時刻に基づき時刻データを生成し、所定の期間、そのデータの一部、例えば、後端を内部時計の秒と同期して信号線を介してCPU1bへ毎秒送る(ステップS5C)。
CPU2bは、ステップS5Cの処理が終了すると、ステップS52以降の一連の処理を完了し、ステップ51の時刻修正タイミングとなったか否かの割り込み処理を行う。
一方、変換装置1のCPU1bは、上述したように所定の時刻修正タイミングとなったか否か確認し(ステップS61)、VLF受信ブロック1cを起動し(ステップS62)、標準電波の受信を試みる。VLF受信ブロック1cの受信データから時刻情報を取得できない(ステップS63)と、時計部2のCPU2bからの時刻情報を待つ(ステップS6A)。CPU2bがステップS5Cの処理により時刻情報をCPU1bに送ると、CPU1bは、取得した時刻情報を変換装置1の内部時計としてのRTCにセットして、電波修正時計10−1の本体の内部時計の秒と同期が取られた時刻データを同期信号として秒同期を取って変換装置1の内部時計の時刻修正を行う(ステップS6B)。
CPU1bは、内部時計の時刻修正が完了すると、ステップS62以降の一連の処理は終わり、ステップS61の修正タイミングとなったか否かの割り込み処理が行われる。
CPU1bは、ステップ61の処理で修正タイミングでないとすると、時刻情報の送信タイミングか否かの確認処理を行う(ステップS67)。上述の通り、CPU1bは、そのような送信タイミング設定されているか否か、RAMの内容を確認し、そのような設定になっていれば、内部時計の時刻がそのような送信タイミングとなったか否か確認する。送信タイミングとしては、例えば、電波修正時計10−1を電波修正時計10による中継を最初の階層の中継とすれば、電波修正時計10−1の時刻修正のタイミングから1時間後に電波修正時計10−1の送信タイミングを定める。電波修正時計10−2の2番目の階層の中継のための送信タイミングは、電波修正時計10−1の送信タイミングから1時間後に設定する。なお、電波修正時計10−3に変換装置1を装着してさらに中継するような場合、電波修正時計10−2の送信タイミングからさらに1時間後の送信タイミングを設定する等すればよい。このような中継の要否及び中継の階層の設定は操作部21の図示しないスイッチの操作状態をCPU2bで確認し、本体のRAMに設定値を格納し、本体の設定値をCPU1bに送り、変換装置1のRAMに格納するものとする。
なお、このように時刻情報を同一の周波数帯の電波で中継の階層毎に送信タイミングを変えつつ、すなわち、時分割送信するのに限らず、送信のタイミングを固定として中継の階層毎に送信に使用する電波の周波数帯を変更するようにしてもよい。
CPU1bは、送信タイミングとなると、ステップS69の処理と同様の電波、時刻データのフォーマットにて無線送信ブロック1cから時刻情報を送信させる(ステップS68)。
一方、電波修正時計10−2のCPU2bでは上述の中継の要否、階層等の設定により、この送信タイミングを時刻修正タイミングとしてあり、ステップS51の処理でこの時刻修正タイミングを確認すると、以降の処理を行い、ステップS58の処理で、無線受信ブロック2cを起動する。
無線受信ブロック2cは、電波修正時計10−1の変換装置1から送信される電波を受信して受信データをCPU2bに出力する。
CPU2bは、ステップS59の処理で受信データから時刻情報を取得すると、ステップS5Aの処理で内部時計の時刻を修正する。
CPU2bは、ステップS5Bの処理で時刻情報の中継装置としての設定がされていることを確認し、ステップS5Cの処理で装着された変換装置1に時刻情報を送る。
電波修正時計10−2の本体に装着された変換装置1についても、電波修正時計10−1の送信タイミングを時刻修正タイミングとしてあり、CPU1bは、ステップS61の処理において、時刻修正タイミングとなったことを確認すると、以降の処理を行い、ステップS6Aの処理で本体からの時刻情報を取得し、この時刻情報に基づくステップS6Bの処理で内部時計を修正する。CPU1bは、ステップS67の処理で時刻情報の送信タイミングになったことを確認すると、ステップS68の処理で時刻情報を送信する。
電波修正時計10−2の本体に装着された変換装置1の送信タイミングは、電波修正時計10−3の時刻修正タイミングと設定されてあり、電波修正時計10−3のCPU2bも電波修正時計10−2と同様に変換装置1により中継された時刻情報に基づいて内部時計を修正する。
以上のように、本発明の電波修正時計10によれば、1台の電波修正時計10を使用しても、電波修正時計10本体を所望の場所に設置し、標準電波の受信状況により変換装置1の設置場所を適宜変更することにより、電波修正時計10本体を正確に時刻修正することが可能となる。また、図4に示すように、電波修正時計10は変換装置1を装着した状態では、時刻情報の中継装置として動作させることができる。また、変換装置1を取り外した電波修正時計10は、中継経路の末端の電波修正時計10−3として使用可能となる。
このように本発明によれば、標準電波を受信できないような場所に設置しても標準電波を直接受信して時刻修正を行う電波修正時計に準ずる機能を備え、実質的に一つの製品として扱うことが可能な電波修正時計を提供することができる。
本発明の実施の形態にかかる電波修正時計の回路構成を示すブロック図である。 図1に示す電波修正時計の変換装置を外部電源装置に装着したときの回路構成を示すブロック図である。 図1に示す電波修正時計の変換装置の装着、分離の状態を示す模式図である。 図1に示す電波修正時計を複数使用して時刻情報の中継する形態を示した模式図である。 図1に示す電波修正時計の本体の制御処理の概要を示すフローチャートである。 図1に示す電波修正時計の変換装置の制御処理の概要を示すフローチャートである。
符号の説明
10 電波修正時計
1 変換装置
1a VLF受信ブロック(変換装置)
1b CPU(変換装置)
1c 無線送信ブロック(変換装置)
2 時計部(時刻修正部)
2b CPU(時刻修正部)
2c 無線受信ブロック(受信装置)
2g 表示部
3 外部電源装置(電源供給装置)

Claims (5)

  1. 時刻情報を重畳した第1の電波を受信して前記時刻情報を取得して時刻修正を行う電波修正時計であって、
    前記第1の電波を受信して得られた前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信する変換装置と、
    前記変換装置から送信される前記第2の電波を受信して前記時刻情報を取得する受信装置と
    を備え、
    前記変換装置は、前記電波修正時計本体と着脱自在であり、前記電波修正時計本体に装着されているときには取得した前記時刻情報を前記電波修正時計本体の時刻修正部に出力し、前記電波修正時計本体に装着されていないときに前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信するものであり、
    前記受信装置は、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときに動作し、前記第2の電波を受信して取得した前記時刻情報を前記時刻修正部に出力するものであり、
    前記時刻修正部は、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されているときに前記変換装置から出力される前記時刻情報に基づき前記電波修正時計の計時する時刻を修正し、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときに前記受信装置から出力される前記時刻情報に基づき前記電波修正時計の計時する時刻を修正するものである
    ことを特徴とする電波修正時計。
  2. 前記電波修正時計本体に装着された前記変換装置は、前記時刻情報を取得できないときに受信不能信号を前記電波修正時計本体に出力するものであり、
    前記受信不能信号を受けたときに前記変換装置から出力された前記時刻情報を取得できないことを示す表示部を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電波修正時計。
  3. 表示部を備え、前記変換装置から出力された前記時刻情報により修正された時刻が計時されているのか、前記受信装置から出力された前記時刻情報により修正された時刻が計時されているのかを前記表示部に表示する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電波修正時計。
  4. 前記変換装置は、前記電波修正時計本体に装着されているときに前記電波修正時計の本体から電源供給を受け、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されていないときには、当該変換装置に着脱自在の電源供給装置から電源供給を受ける
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電波修正時計。
  5. 前記変換装置は、設定に応じて、前記変換装置が前記電波修正時計本体に装着されているときにも、前記時刻情報を前記第1の電波とは異なる周波数の第2の電波に重畳して送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電波修正時計。
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