JP2008196449A - 燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システム - Google Patents

燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】より多くのエンジン状況において、燃料噴射弁の噴射態様を高い精度で制御することのできる燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システムを提供する。
【解決手段】シリンダ12の4つ全てに、各シリンダ内の圧力を測定する筒内圧センサ12aを備えたエンジン10の燃料噴射態様を制御する。こうした燃料噴射制御装置(エンジン制御用ECU30)として、それら4つのシリンダ12の1つ1つを対象にして、それぞれ対象シリンダ内での燃料燃焼中にさらに同シリンダ内にその燃焼に供される燃料を噴射供給する際(例えばアフタ噴射を行う際)、上記筒内圧センサ12aの出力に基づいて、同シリンダ内の圧力(筒内圧力)を測定するプログラムと、その測定した筒内圧力(実測値)に基づいて、対象の噴射(アフタ噴射)に関する上記インジェクタ24への指令信号(パルス幅)を可変制御するプログラムと、を備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに対する燃料噴射供給を制御する燃料噴射制御装置、及び、そうした燃料噴射制御に用いられる制御システムに関する。
周知のように、例えば自動車等の動力源として用いられるエンジン(特に内燃機関)では、適宜の燃料噴射弁(例えばインジェクタ)により噴射供給された燃料を、所定シリンダ内で、着火、燃焼して出力トルクを生成している。そして近年、自動車用のディーゼルエンジン等では、1燃焼サイクル中において出力トルクを生成するためのメイン噴射を行う前又は後に、該メイン噴射よりも少量の噴射量にてサブ噴射を行う噴射方式、いわゆる多段噴射方式が採用されるようになってきている。例えば今日、燃料燃焼時の騒音やNOx排出量の増大が問題視されており、その改善のため、メイン噴射の前に少量の噴射量にてパイロット噴射やプレ噴射を行うことがある。また、メイン噴射の後においても、拡散燃焼の活性化、ひいてはPM排出の低減等を目的として、アフタ噴射(噴射時期はメイン噴射に近接)を行ったり、あるいは排気温度の昇温や還元成分供給による触媒の活性化等を目的として、ポスト噴射(噴射時期はメイン噴射に対して大きく遅角)を行ったりすることがある。近年のエンジン制御では、これら各種の噴射の1つ又は任意の組み合わせをもって、様々な状況に対してより適した噴射態様(噴射パターン)で、エンジンに対する燃料の供給が行われている。
ところで、こうした多段噴射方式の燃料噴射制御では、サブ噴射の燃料噴射量がメイン噴射に比して微量であるため、燃料噴射時のシリンダ内の圧力(筒内圧力)が噴射特性に大きな影響を与える。このため、こうした多段噴射方式の燃料噴射制御を採用した場合には、それら各噴射について、それぞれ燃料噴射時の筒内圧力に応じた噴射制御を行うことが重要になる。そこで従来、例えば特許文献1に記載されるように、燃料噴射時の筒内圧力に応じて燃料噴射量及び燃料噴射期間を可変制御する燃料噴射制御装置が提案されている。この装置では、燃料噴射開始時の筒内圧力と燃料噴射時期(燃料噴射開始時の噴射開始角度)とを関連付けた適合マップ(予め実験等により作成されたマップ)を用いて、その時々の筒内圧力を推定するとともに、その推定した筒内圧力に基づいて上記多段噴射の各々の燃料噴射量及び燃料噴射期間を可変制御するようにしている。こうした装置であれば、燃料噴射時の筒内圧力に応じた制御が行われることで、より高い精度で上記燃料噴射量及び燃料噴射期間が所望の値に制御(コントロール)されるようになる。
特開2003−227393号公報
しかしながら、このような装置では、適合マップを用いた推定によってシリンダ内の圧力(筒内圧力)を検出しているため、その時のエンジン状況等によっては推定困難な場合もあり、上記多段噴射方式の噴射の全てについて正確な筒内圧力を得ることができるとはいえない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、より多くのエンジン状況において、燃料噴射弁の噴射態様を高い精度で制御することのできる燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及び、その作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、対象エンジンで出力生成のための燃焼に供される燃料を所定の燃料噴射弁を通じて同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダ内へ直接的に噴射供給する際に指令信号を出してその燃料噴射弁による燃料噴射態様を制御する燃料噴射制御装置であって、前記シリンダの少なくとも1つには、同シリンダ内の圧力に対応した検出信号を出力する筒内圧センサが設けられており、前記筒内圧センサの設けられたシリンダを対象にして、該シリンダ内での燃料燃焼中にさらに同シリンダ内にその燃焼に供される燃料を噴射供給する際、前記筒内圧センサの出力に基づいて、その噴射に関する前記燃料噴射弁への指令信号を可変制御する噴射制御手段を備えることを特徴とする。
上述のように、上記特許文献1に記載の装置であっても、パイロット噴射やメイン噴射等の燃焼前に行われる噴射、あるいはポスト噴射等の燃焼に寄与しないほど遅いタイミングで行われる噴射については、上記適合マップ(噴射時期等に基づく推定)により、各噴射時のシリンダ内の圧力(筒内圧力)を高い精度で検出することは可能である。しかしながら、上記アフタ噴射を含め、燃料燃焼中(着火から火が消えるまでの期間)に行われる噴射では、噴射時のシリンダ内の環境(ひいては同シリンダ内の圧力)に影響を及ぼす要因が様々あり、しかもその要因の中には想定不可能なものが含まれる場合もある。このため、上記特許文献1に記載の装置によっても、そうした燃料燃焼中に行われる噴射については、噴射時の筒内圧力を高い精度で検出することは困難である。発明者は、この点に着眼し、上記装置を発明した。すなわち、この装置では、上記噴射制御手段を備えることで、燃料燃焼中に燃料を噴射供給する際、前述の推定にはよらず、筒内圧センサの出力に基づいてシリンダ内の圧力(筒内圧力)を実測することができる。このため、燃料燃焼中にその燃焼に供される燃料をさらに噴射供給する際にも、上記筒内圧力の実測値(センサ出力)に基づいて、燃料噴射弁の噴射態様を高い精度で制御(コントロール)することが可能となる。このように、上記構成であれば、燃料燃焼中の噴射も含めたより多くのエンジン状況において、燃料噴射弁の噴射態様を高い精度で制御することができるようになる。
なお、上記筒内圧センサを全てのシリンダには設けずに一部のシリンダだけに設ける場合には、筒内圧センサを設けたシリンダで求めた筒内圧力の実測値を用いて他のシリンダの筒内圧力を推定するような構成とすることが有効である。こうすることで、センサの数や演算負荷を極力抑えつつ、多くのシリンダについて、その筒内圧力を測定するとともに、その測定値に基づき噴射態様(噴射量等)を高い精度で制御(コントロール)することができるようになる。
また、上記筒内圧力の実測に伴う演算負荷の増大等を軽減する上では、燃料燃焼中にさらに行う噴射(アフタ噴射等)について選択的に、上記筒内圧力の実測に基づく燃料噴射弁の制御を行うことが好ましい。すなわち、比較的高い推定精度の得られる噴射(例えばパイロット噴射やメイン噴射等)では前述したような推定によって燃料噴射弁の制御を行うとともに、十分高い推定精度の得られない噴射(例えばアフタ噴射等)のみに上記筒内圧力の実測(センサ出力)に基づく燃料噴射弁の制御を行うことが好ましい。
こうした請求項1に記載の装置の、現状のエンジン制御システムへの適用を考えた場合には、請求項2に記載の発明のように、1燃焼サイクル中に噴射すべき総燃料量を複数回に分けて噴射する噴射方式である多段噴射方式で前記対象シリンダに対して燃料を噴射供給する多段噴射手段を備え、前記噴射制御手段が、該多段噴射手段による複数回の噴射のうち、前記エンジンの出力を主に生成するためのメイン噴射の次に行われるアフタ噴射を対象にして、その噴射に関する前記燃料噴射弁への指令信号を可変制御するものである構成とすることが有効である。
前述したように、現状の自動車用エンジン制御システムにおける燃料噴射制御では、拡散燃焼の活性化やPM排出の低減等を図るために、上記アフタ噴射が用いられている。上記構成では、こうしたアフタ噴射を対象に前記筒内圧センサの出力(圧力実測値)に基づく噴射指令の可変制御を行うようにしている。これにより、そのアフタ噴射の噴射態様を高い精度で制御することができるようになり、ひいては上記拡散燃焼の活性化やPM排出の低減等の効果を高めることも可能になる。
ところで、上記シリンダ内の圧力(筒内圧力)は、前記燃料噴射弁の噴孔部分において、同噴射弁による燃料の噴射を、弁外部から抑える力となり、こうした力として、同噴射弁の噴射特性、特に噴射量に影響を与えるものとなる。発明者は、こうしたシリンダ内の圧力(筒内圧力)が、前記燃料噴射弁の噴射特性のうち、特に噴射量に対して大きな影響を与えることに注目し、こうした影響があっても、その影響を補償(補正)してより高い精度で噴射量を制御することのできる構成、詳しくは次のような構成を発明した。すなわち、上記請求項1又は2に記載の装置については、請求項3に記載の発明のように、
・前記噴射制御手段についてはこれを、前記燃料噴射弁へ開弁動作開始指令(例えばパルスの立ち上がり)が送られるタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとする構成。
あるいは請求項4に記載の発明のように、
・前記噴射制御手段についてはこれを、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとする構成。
あるいは請求項5に記載の発明のように、
・前記噴射制御手段についてはこれを、前記燃料噴射弁が閉弁動作を終了するタイミングでの前記対象シリンダ内の圧力である閉弁時筒内圧力を、同タイミングよりも前のタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて予測するとともに、その予測した閉弁時筒内圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとする構成。
等々の構成とすることが有効である。これら構成の1つ又は任意の組み合わせによれば、上記各圧力値(前記筒内圧センサの出力や閉弁時筒内圧力)と前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号(例えばパルス幅)とを関連付ける任意の手段(所定のマップや数式等)を用いて、燃料噴射弁の噴射量をより高い精度で制御することが可能になる。しかも、上記各タイミングにおける筒内圧力を用いることで、再現性の高いデータ、すなわち事前の実験と実際の使用時との間でずれの少ないデータが得られるようになり、ひいてはより高い信頼性をもって上記燃料噴射弁の噴射量制御が行われるようになる。
ところで、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号(例えばパルス幅)を補正し、その指令信号に基づいてより正確に噴射量を制御するためには、上記請求項5に記載の装置のように、前記筒内圧センサの出力に基づいて前記閉弁時筒内圧力を事前に予測する構成とすることが有効である。そしてこの際、予測の仕方としては、例えば事前のセンサ出力(具体的には任意に設定された一乃至複数のタイミングでのセンサ出力)に基づいて適宜の外挿を行うなど、任意の方法を採用することが可能である。しかし特に精度を高める上では、請求項6に記載の発明のように、上記請求項5に記載の装置において、前記噴射制御手段についてはこれを、前記閉弁時筒内圧力を予測する際には、前記燃料噴射弁へ開弁動作開始指令(例えばパルスの立ち上がり)が送られるタイミングでの前記筒内圧センサの出力と前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力とに基づいて、その閉弁時筒内圧力を予測するものとすることがより有効である。
またこの場合、上記予測を簡易に行う上では、前記燃料噴射弁へ開弁動作開始指令が送られるタイミングでのセンサ出力と前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでのセンサ出力とに基づいて線形外挿を行うことで、前記閉弁時筒内圧力を予測することが有効である。噴射量が少なければ、すなわち噴射にかかる時間(開弁動作開始から閉弁動作終了までの時間)が短ければ、こうした簡易的な方法でも、十分高い精度で前記閉弁時筒内圧力を予測することができる。
なお、上記請求項5又は6に記載の装置に関しては、請求項7に記載の発明のように、
・前記噴射制御手段についてはこれを、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力、及び、前記閉弁時筒内圧力の予測値に基づいて、これら両タイミングの中心タイミングでの前記対象シリンダ内の圧力である中心圧力を求めるとともに、その求めた中心圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとする構成。
あるいは請求項8に記載の発明のように、
・前記噴射制御手段についてはこれを、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力、及び、前記閉弁時筒内圧力の予測値に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値を求めるとともに、その求めた圧力平均値に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとする構成。
といった構成が有効である。こうした構成によれば、上記各圧力値(中心圧力や圧力平均値)と前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号(例えばパルス幅)とを関連付ける任意の手段(所定のマップや数式等)を用いて、燃料噴射弁の噴射量をより高い精度で制御することが可能になる。しかも、これら各圧力値は、噴射量を決める上で重要な基準となるものであり、この意味でも、上記構成によれば、噴射時における噴射量に係る精度が高められることになる。
また上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置において、前記燃料噴射弁が、弁本体内部での所定の往復動作に基づいて噴孔(燃料噴射口に相当)自体又は該噴孔までの燃料供給通路を開閉(開放・閉鎖)することにより当該燃料噴射弁の開弁及び閉弁を行うニードルを有し、非駆動状態では、定常的に付与される閉弁側への力で前記ニードルが閉弁側へ変位するとともに、駆動状態では、駆動力が付与されることにより前記定常的な閉弁側への力に抗して前記ニードルが開弁側へ変位するものである場合には、前記噴射制御手段についてはこれを、請求項9に記載の発明のように、前記ニードルが開弁側の最大変位位置になるタイミングでの前記対象シリンダ内の圧力を、同タイミングでの、又はその前後(前及び後の少なくとも一方)での、前記筒内圧センサの出力に基づいて求めるとともに、その求めた圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものとすることが有効である。こうした燃料噴射弁では、開弁側の最大変位位置(例えば最大リフト位置)にニードルがきた時に動作が安定する(静状態に近づく)。このため、同タイミングでの筒内圧力が、噴射量を決める上での重要な基準となる。
請求項10に記載の発明では、上記請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置において、前記噴射制御手段が、前記燃料噴射弁へ閉弁動作開始指令を出力する際に、その指令出力に先立ち、前記筒内圧センサの出力に基づいて補正値又は新値を求めるとともに、その補正値又は新値に基づいて、その閉弁動作開始指令を可変設定するものであることを特徴とする。
こうした構成であれば、その時々の閉弁動作開始指令のタイミング(ひいては噴射量)を、その時々の筒内圧センサの出力に応じて遅らせたり速めたり(増量したり減量したり)することが可能になる。すなわち、例えば同タイミングにおける筒内圧力(ひいては噴射特性)を随時監視することで、燃料噴射弁の指令信号、特にその閉弁動作開始指令のタイミングを、都度の噴射特性に応じた値になるように適宜補正する(又は新値を設定する)ことができるようになる。そして、その補正(又は新値の設定)により、閉弁動作開始指令のタイミング、ひいては噴射量を、その時々の筒内圧力(実測値)に適した値とすることができるようになる。
一方、請求項11に記載の発明では、対象エンジンで出力生成のための燃焼に供される燃料を所定の燃料噴射弁を通じて同エンジンの燃料燃焼を行う部分である一乃至複数のシリンダ内へ直接的に噴射供給する際に指令信号を出してその燃料噴射弁による燃料噴射態様を制御する燃料噴射制御装置であって、燃料燃焼中(着火から火が消えるまでの期間)のシリンダに対してさらに燃焼に供される燃料を噴射供給する際の同シリンダ内の圧力(筒内圧力)を、同シリンダに設けられた圧力センサの出力に基づいて測定する筒内圧力測定手段を備えることを特徴とする。このような構成であれば、燃料燃焼中に噴射を行う場合であれ、その際のシリンダ内の圧力(筒内圧力)を取得することができるようになる。適宜のデータ分析や故障診断等も含め、前記燃料噴射弁の噴射特性を監理する上では、こうした構成も有効である。
またこの場合、請求項12に記載の発明のように、上記請求項11に記載の装置において、前記筒内圧力測定手段により測定されたシリンダ内の圧力(筒内圧力)を、その測定時期に関連付けて所定の記憶装置(例えばRAMやEEPROM等)に保存する筒内圧力保存手段を備える構成とすることがより有効である。こうした構成であれば、筒内圧力の測定をその都度行わずとも上記記憶装置に保存しておいたデータ(筒内圧力)を用いることで、噴射に際して筒内圧力を測定する回数(頻度)を減らすことができるようになる。
なお、上記筒内圧力を保存する記憶装置としては、例えばEEPROMやバックアップRAM等の不揮発に保存する記憶装置が有効である。こうした構成であれば、同記憶装置の電源遮断後もその保存されたデータを用いることができるようになる。
ところで、業種や用途等によっては、上記燃料噴射制御装置の単位ではなく、より大きな単位で、例えば該燃料噴射制御装置だけでなく他の関連装置(例えばセンサやアクチュエータ等の制御に係る各種装置)により構築される燃料噴射制御システムとして扱われる場合がある。上記請求項1〜12のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置も、用途の1つとして、エンジン制御システムに組み込んで用いられることが想定される。請求項13に記載の発明は、そうした用途に対応するものであり、上記請求項11に記載の装置を燃料噴射制御システムに組み込んだ場合の構成である。すなわち燃料噴射制御システムとして、シリンダ内での燃焼によるエネルギーを利用して生成したトルクにより出力軸を回転させるエンジンと、前記シリンダ内へ燃焼に供される燃料を直接的に噴射供給する燃料噴射弁と、前記シリンダ内の圧力に対応した検出信号を出力する筒内圧センサと、燃料燃焼中(着火から火が消えるまでの期間)のシリンダに対してさらに、前記燃料噴射弁により燃焼に供される燃料を噴射供給する際のシリンダ内の圧力(筒内圧力)を、前記筒内圧センサの出力に基づいて測定する筒内圧力測定手段と、を備えることを特徴とする。他も同様、上記請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置は、燃料噴射制御システムに組み込んで用いて特に有益である。
以下、本発明に係る燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システムを具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の燃料噴射制御システムは、例えば燃料燃焼によるエネルギーを回転運動に変換して出力軸を回転させる自動車用エンジンとしてのレシプロ式ディーゼルエンジン(内燃機関)を制御対象にしたコモンレール式燃料噴射制御システム(高圧燃料供給システム)であり、本実施形態の燃料噴射制御装置は、そのシステムに搭載され、ディーゼルエンジンのシリンダ内の燃焼室に直接的に高圧燃料(例えば噴射圧力「1000気圧」以上の軽油)を噴射供給(直噴供給)する際に用いられる、いわばディーゼルエンジン用の燃料噴射制御装置である。
はじめに図1を参照して、本実施形態に係るコモンレール式燃料噴射制御システム(車載エンジンシステム)の概略について説明する。なお、この図1は、制御対象とするエンジン(エンジン10)の燃料供給系を中心に、本実施形態に係るコモンレール式燃料噴射制御システムの概要を示す構成図である。説明の便宜上、この図1においては図示を割愛しているが、吸気上流側(外気取込側)には、吸気絞り弁(スロットル弁)や、過給装置、新気量測定センサ(エアフロメータ)、吸気温度センサ、等々のアクチュエータ及びセンサが、同システムの用途(仕様)等に応じて適宜に設けられる。他方、排気下流側(排気排出側)に対しても、EGR装置や、排気処理装置(触媒やDPF等)、消音装置(マフラ)、酸素濃度センサ(O2センサやA/Fセンサ等)、排気温度センサ、等々のアクチュエータ及びセンサが、同システムの用途(仕様)等に応じて適宜に設けられる。ちなみに、ここで制御対象とするエンジンには、4輪自動車用の多気筒エンジン(例えば直列4気筒エンジン)を想定している。
同図1に示されるように、このシステムは、大きくは、ECU(電子制御ユニット)30が、各種センサからのセンサ出力(検出信号)を取り込み、それら各センサ出力に基づいて燃料供給系を構成する諸々の装置の駆動を制御するように構成されている。ECU30は、図示しない吸入調整弁に対する電流供給量を調整して燃料ポンプ22の燃料吐出量を所望の値に制御することで、コモンレール23内の燃料圧力(燃圧センサ23aにて測定される時々の燃料圧力)を目標値(目標燃圧)にフィードバック制御(例えばPID制御)している。そして、その燃料圧力に基づいて、エンジン10の所定シリンダ(シリンダ12のいずれか)に対する燃料噴射量、ひいては同エンジン10の出力(出力軸の回転速度やトルク)を所望の大きさに制御している。
燃料供給系を構成する諸々の装置は、燃料上流側から、燃料タンク21、燃料ポンプ22、コモンレール23、及びインジェクタ24の順に配設されている。
ここで、燃料ポンプ22は、高圧ポンプ(例えばプランジャポンプ)及び低圧ポンプ(例えばトロコイド式のフィードポンプ)を有し、低圧ポンプによって上記燃料タンク21から汲み上げられた燃料を、高圧ポンプにて加圧して吐出するように構成されている。そして、高圧ポンプに送られる燃料圧送量、ひいては燃料ポンプ22の燃料吐出量は、燃料ポンプ22の燃料吸入側に設けられた吸入調整弁(SCV:Suction Control Valve)によって調量されるようになっている。すなわち、この燃料ポンプ22では、図示しない吸入調整弁の駆動電流量(ひいては弁開度)を調整することで、同ポンプ22からの燃料吐出量を所望の値に制御することができるようになっている。そして、こうした燃料ポンプ22により燃料タンク21から汲み上げられた燃料は、コモンレール23へ加圧供給(圧送)される。なお本実施形態では、電源系統故障時のエンジン動作に配慮して上記吸入調整弁(SCV)として、非通電時に全開状態となる、いわゆるノーマリオープン型の流量調整弁を用いることとする。
コモンレール23は、上記燃料ポンプ22から圧送された燃料を高圧状態で蓄えてこれを、シリンダ12の各々に設けられた配管(高圧燃料通路)を通じて、各シリンダのインジェクタ24(燃料噴射弁)へそれぞれ供給するものである。このコモンレール23には、同コモンレール23内の燃圧(レール圧力)を検出するための燃圧センサ23aが設けられており、これによりインジェクタ24の燃料噴射圧力に相関するレール圧力の検出や管理が可能とされている。
インジェクタ24は、各シリンダ内の各燃焼室に対してそれぞれ設けられている。また、同燃焼室内に設けられた検出部(燃焼室内に差し込まれたプローブの先端部)にてシリンダ内の圧力(筒内圧力)を測定してその測定値に対応した検出信号(電気信号)を出力する筒内圧センサ12aも、これら燃焼室の各々に設けられている。ここで、インジェクタ24は、コモンレール23に蓄圧・保持された高圧燃料を噴射する、いわば高圧燃料用の燃料噴射弁として構成されるものである。特に本実施形態のインジェクタ24は、油圧駆動式の燃料噴射弁であり、燃料噴射に際しての駆動動力の伝達が油圧室(コマンド室)を介して行われる。図2に、このインジェクタ24の詳細構造を示す。
同図2に示されるように、このインジェクタ24は内開弁タイプの燃料噴射弁である。このインジェクタ24では、二方電磁弁を構成するソレノイド24aに対する通電状態(通電/非通電)に応じて、油圧室Cdの密閉度合、ひいては同油圧室Cdの圧力(ニードル24bの背圧に相当)が増減されることで、スプリング24c(コイルばね)の伸張力に従って又は抗してニードル24bが弁筒内(ハウジング24d内)を往復動(上下)する。そしてこれにより、噴孔24e(必要な数だけ穿設)までの燃料供給通路が、その中途(往復動に基づきニードル24bが着座する所定シート面)で開閉される。この際、ニードル24bの駆動制御は、いわゆるPMW(Pulse Width Modulation)制御を通じてなされる。すなわち、ニードル24bの駆動部(上記二方電磁弁)には、ECU30からパルス信号(通電信号)が送られる。詳しくは、ニードル24bのリフト量(シート面からの離間度合)が、パルス幅(通電時間に相当)に基づいて可変制御され、通電時間が長いほどリフト量は大きくなり、リフト量が大きくなるほど噴射率(単位時間あたりに噴射される燃料量)が大きくなる。また、上記油圧室Cdの増圧処理は、コモンレール23からの燃料供給によって行われる。他方、油圧室Cdの減圧処理は、当該インジェクタ24と燃料タンク21とを接続する配管(図示略)を通じてその油圧室Cd内の燃料が上記燃料タンク21へ戻されることによって行われる。なお、このインジェクタ24は、非通電時に閉弁状態となる燃料噴射弁、いわゆるノーマリクローズ型の燃料噴射弁である。
このように、上記インジェクタ24は、弁本体(ハウジング24d)内部での所定の往復動作に基づいて噴孔24eまでの燃料供給通路を開閉(開放・閉鎖)することにより当該インジェクタ24の開弁及び閉弁を行うニードル24bを備える。そして、非駆動状態では、定常的に付与される閉弁側への力(スプリング24cによる伸張力)でニードル24bが閉弁側へ変位するとともに、駆動状態では、駆動力が付与されることにより上記スプリング24cの伸張力に抗してニードル24bが開弁側へ変位するようになっている。これら非駆動状態と駆動状態とでは、ニードル24bのリフト量が略対称に変化する。
以上、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムにおける燃料供給系の各種装置について説明した。以下、図1を再び参照して、同システムの構成について、さらに説明を続ける。
すなわちこのシステムでは、燃料ポンプ22の駆動によりコモンレール23内に蓄圧・保持された燃料が、シリンダ12の各々に対して設けられたインジェクタ24を通じてそれら各シリンダ内へ、それぞれ直接的に噴射供給(直噴供給)されるようになっている。そしてエンジン10の運転時には、吸気弁(図示略)の開動作により吸入空気が吸気管11から各シリンダの燃焼室内へ導入され、これが、上記インジェクタ24から噴射された燃料と混ざる。そしてその燃料と空気は、混合気の状態でシリンダ12内のピストン(図示略)により圧縮され、着火(自己着火)、燃焼し、排気弁(図示略)の開動作により燃焼後の排気として排気管13へ排出されることになる。なお、このエンジン10は、4ストロークエンジンである。すなわちこのエンジン10では、図示しない吸排気弁のカム軸に設けられた気筒判別センサ(電磁ピックアップ)にてその時の対象シリンダが逐次判別され、上記4つのシリンダ12について、それぞれ吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程による1燃焼サイクルが「720°CA」周期で逐次実行される。
また同図1に示されるように、エンジン10の吸気管11には、同吸気管11内の圧力を測定する圧力センサ11aが設けられている。そして図示しない車両にも、車両制御のための各種のセンサやアクチュエータがさらに設けられている。例えばエンジン10の出力軸であるクランク軸の外周側には、所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)クランク角信号を出力するクランク角センサ30aが、同クランク軸の回転角度位置や回転速度(エンジン回転速度)等を検出するために設けられている。また、アクセルペダル(運転操作部)には、同ペダルの状態(変位量)に応じた電気信号を出力するアクセルセンサ30bが、運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するために設けられている。
こうしたシステムの中で、本実施形態の燃料噴射制御装置として機能するとともに、電子制御ユニットとして主体的にエンジン制御を行う部分がECU30である。このECU30(エンジン制御用ECU)は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備えて構成され、上記各種センサの検出信号に基づいてエンジン10の運転状態やユーザの要求を把握し、それに応じて上記インジェクタ24等の各種アクチュエータを操作することにより、その時々の状況に応じた最適な態様で上記エンジン10に係る各種の制御を行っている。また、このECU30に搭載されるマイクロコンピュータは、基本的には、各種の演算を行うCPU(基本処理装置)、その演算途中のデータや演算結果等を一時的に記憶するメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)、プログラムメモリとしてのROM(読み出し専用記憶装置)、データ保存用メモリとしてのEEPROM(電気的に書換可能な不揮発性メモリ)やバックアップRAM(車載バッテリ等のバックアップ電源により給電されているRAM)、さらにはA/D変換器やクロック発生回路等の信号処理装置、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等といった各種の演算装置、記憶装置、信号処理装置、通信装置、及び電源回路等によって構成されている。さらに本実施形態では、上記CPUとは別に、高速デジタル処理プロセッサ(DSP)を設けることによって、制御上で行う信号処理(特に筒内圧センサ12aの出力に係る信号処理)について処理速度の向上を図るようにしている。そして、ROMには、当該燃料噴射制御に係るプログラムをはじめとするエンジン制御に係る各種のプログラムや制御マップ等が、またデータ保存用メモリ(例えばEEPROM)には、エンジン10の設計データをはじめとする各種の制御データ等が、それぞれ予め格納されている。
以上、本実施形態に係る燃料噴射制御システムの構成について詳述した。すなわち、制御対象とするディーゼルエンジンの搭載された車両(例えば4輪乗用車やトラック等)は、こうした制御システムにより制御される。そして、このシステムにおいては、ECU30が、随時入力される各種のセンサ出力(検出信号)に基づいて燃料噴射量(エンジン制御量)を算出するとともに、その燃料噴射量に基づき、上記シリンダ12内(燃焼室)での燃料燃焼を通じて生成される図示トルク(生成トルク)、ひいては実際に出力軸(クランク軸)へ出力される軸トルク(出力トルク)を制御するようになっている。すなわち、このECU30は、例えば時々のエンジン運転状態や運転者によるアクセルペダルの操作量等に応じた燃料噴射量を算出し、所望の噴射時期に同期して、その燃料噴射量での燃料噴射を指示する噴射制御信号を上記インジェクタ24へ出力する。そしてこの指令信号により、同インジェクタ24の駆動量(例えば開弁時間)が決定され、その駆動量に基づいて、上記エンジン10の出力トルクが目標値へ制御されることになる。なお本実施形態の制御システムでも、周知のディーゼルエンジン用システムと同様、定常運転時には、新気量増大やポンピングロス低減等の目的で、同エンジン10の吸気通路に設けられた吸気絞り弁(スロットル弁)が略全開状態に保持される。したがって、定常運転時の燃焼制御(特にトルク調整に係る燃焼制御)としては燃料噴射量のコントロールが主となっている。以下、図3を参照して、本実施形態に係る燃料噴射制御の基本的な処理手順について説明する。なお、この図3の処理において用いられる各種パラメータの値は、例えばECU30に搭載されたRAMやEEPROM、あるいはバックアップRAM等の記憶装置に随時記憶され、必要に応じて随時更新される。そして、これら各図の一連の処理は、基本的には、ECU30でROMに記憶されたプログラムが実行されることにより、エンジン10の各シリンダについてそれぞれ1燃焼サイクルにつき1回の頻度で(例えば各シリンダ間で「180°CA」ずらして)順に実行される。このプログラム(多段噴射手段)により、1燃焼サイクルで休止シリンダを除く全てのシリンダに燃料の供給が行われることになる。
同図3に示すように、この一連の処理においては、まずステップS11で、例えばその時のエンジン回転速度(クランク角センサ30aにて検出)やレール圧力(燃圧センサ23aにて検出)等といったエンジン運転状態を示す各種のパラメータ、及び、運転者によるその時のアクセル操作量(アクセルセンサ30bにて検出)を読み込む。そして、続くステップS12では、上記ステップS11で読み込んだエンジン運転状態及びアクセル操作量等に基づいて(必要に応じて要求エンジン運転状態を別途算出して)噴射パターンを設定する。
なお、この噴射パターンは、例えば上記ROMに記憶保持された所定のマップ(数式でも可)等に基づいて取得される。詳しくは、例えば予め想定される各エンジン運転状態について実験等により最適パターン(適合値)を求め、そのマップに書き込んでおく。こうして、上記マップは、それらエンジン運転状態と最適パターンとの関係を示すものとなっている。また、こうした噴射パターンは、例えば噴射段数(噴射回数)、噴射タイミング、噴射時間(噴射量に相当)、噴射インターバル(多段噴射の場合の噴射間隔)等のパラメータにより定められるものである。この噴射パターンの設定(ステップS12)には、同噴射パターンの要素(上記噴射段数等)ごと別々に設けられた各マップを用いるようにしても、あるいはこれら噴射パターンの各要素を幾つか(例えば全て)まとめて作成したマップを用いるようにしてもよい。
より具体的には、上記ステップS12では、都度のエンジン運転状態(ステップS11で取得)に応じた要求エンジン運転状態を満足するように、上記マップにより最適パターン(適合値)が設定される。例えば単段噴射の場合には噴射量(噴射時間)が、また多段噴射の噴射パターンの場合にはトルクに寄与する各噴射の総噴射量(総噴射時間)が、それぞれ要求トルク等に応じて可変設定される。そして、その噴射パターンに基づいて、上記インジェクタ24に対する指令値(指令信号)が設定されることになる。これにより、車両の状況等に応じて、前述したパイロット噴射、プレ噴射、アフタ噴射、ポスト噴射等が適宜メイン噴射と共に実行されることになる。
続くステップS13では、上記ステップS12で設定された噴射パターン、すなわち噴射段数、噴射タイミング、噴射時間、噴射インターバル等に基づいて、上記インジェクタ24に対する指令値(指令信号)を決定するとともに、その指令値に基づいてインジェクタ24の駆動を制御する。
本実施形態では、こうした燃料噴射制御を通じてエンジン10に対して燃料が供給されている。そして、上記図3のステップS13において、所定シリンダ(シリンダ12のいずれか)での燃料燃焼中にさらに同シリンダに対してその燃焼に供される燃料を噴射供給する際(詳しくはアフタ噴射を行う際)には、同シリンダ(対象シリンダ)に設けられた筒内圧センサ12aの出力に基づいて、その噴射(アフタ噴射)に関する上記インジェクタ24への指令信号(特に噴射量に係る指令)を可変制御するようにしている。こうすることで、燃料燃焼中に行われる噴射(アフタ噴射)についても、その筒内圧力の実測値に基づいて、燃料噴射弁の噴射態様を高い精度で制御(コントロール)することができるようになる。以下、図4〜図6を併せ参照して、こうした筒内圧センサ12aの出力を用いた信号処理を中心に、上記図3のステップS13の処理についてさらに詳しく説明する。なお、図4は、上記筒内圧センサ12aの出力を用いた信号処理に基づいてアフタ噴射に関する上記インジェクタ24への指令信号(特に噴射量に係る指令)を補正する際に行われる一連の処理の内容及び処理手順を示すフローチャートである。この図4の処理は、アフタ噴射の噴射指令に同期して行われるようになっている。また、図5は、同処理で用いられるマップである。ここでは一例として、パイロット噴射、メイン噴射、アフタ噴射によって構成される噴射パターンの噴射(3段噴射)を行う場合について言及する。
すなわち、上記図3のステップS13の処理においては、パイロット噴射及びメイン噴射を順に行った後、アフタ噴射を実行する。
ここで、上記パイロット噴射及びメイン噴射の実行に際しては、上記特許文献1に記載の装置と同様、所定のマップ等を用い、対象シリンダ(シリンダ12のいずれか)について、噴射時期(図3のステップS12で設定した噴射パターンに基づく噴射時期の指令値)に応じたシリンダ12内の圧力(筒内圧力)を取得する。詳しくは、それらパイロット噴射及びメイン噴射の各噴射について、例えば予め実験等により作成され、噴射開始時期(例えばクランク角度で表現)ごとに筒内圧力の適合値(推定値)の書き込まれた所定のマップ(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて取得する。次いで、所定の数式(例えばROM等に記憶、マップでも可)に対し、筒内圧力の推定値と、吸気管11内の圧力の実測値(例えば圧力センサ11aにて検出)とを代入して、上記インジェクタ24への噴射量に係る指令信号(パルス幅)を補正する。詳しくは、筒内圧力が大きいほどパルス幅を長くする。さらにその補正された指令信号に対し、所定のマップ等を用いて、各噴射の噴射直前又は噴射中のレール圧力(燃圧センサ23aにて検出)に基づく補正を行う。換言すれば、噴射終了指令予定タイミング(予定パルス幅に相当)を補正する。詳しくは、レール圧力が大きいほどパルス幅を短くする。そして、このパルス幅に基づいて上記各噴射を行う。
他方、続くアフタ噴射の実行に際しては、図4の処理を実行する。詳しくは、この処理は、上記インジェクタ24へ噴射指令(開弁動作開始指令)が送られたことをトリガにして開始される。前述のように、このアフタ噴射は、対象シリンダ内での燃料燃焼(メイン噴射により着火)中にさらに同シリンダ内にその燃焼に供される燃料を噴射供給するかたちで行われる。
同図4に示されるように、この一連の処理に際しては、まずステップS21の処理として、上記インジェクタ24へ開弁動作開始指令(噴射指令パルスの立ち上がり)が送られるタイミング(噴射開始指令タイミング)で、筒内圧センサ12aの出力に基づき、対象シリンダ(シリンダ12のいずれか)内の圧力(筒内圧力P1)を測定(実測)する。次に、ステップS22の処理として、上記インジェクタ24が開弁動作を開始するタイミング(噴射開始タイミング)で、同じく筒内圧センサ12aの出力に基づき、同対象シリンダ内の圧力(筒内圧力P2)を測定(実測)する。この際、噴射開始タイミングは、例えば所定のマップ等に基づき、上記噴射開始指令タイミングと無効噴射時間(上記インジェクタ24が通電されてから実際に燃料が噴射されるまでの時間)とから推定する。そして、続くステップS23では、これら筒内圧力P1,P2に基づいて、上記インジェクタ24が閉弁動作を終了するタイミング(噴射終了予定タイミング)での筒内圧力P3(閉弁時筒内圧力)を予測する。詳しくは、筒内圧力P1,P2の線形外挿を行うことで、これを予測する。
続くステップS24では、噴射開始タイミングでの筒内圧力P2、及び、噴射終了予定タイミングでの筒内圧力P3に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値を求める。具体的には、例えば「圧力平均値=(P2+P3)/2」なる関係式に基づいて、これを算出する。そして、所定のマップ等に基づき、その算出した筒内圧力の平均値及びその時(噴射開始タイミング近傍)のレール圧力に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号、すなわちパルス幅を補正するための補正値を求める。図5に、この補正値の取得に際して用いるマップの一例を示す。
同図5に示すように、このマップは、上記筒内圧力の平均値及びレール圧力の各値(いずれもステップS24にて取得)が定まればそれに対応する補正値(パルス幅の補正値)が一意的に定められる2次元マップである。このマップは、同図5に示すような傾向(各パラメータと補正値との対応関係)を定めており、筒内圧力の平均値が大きくなるほどパルス幅は長くなる(換言すれば噴射量は増量される)。これは、上記筒内圧力(インジェクタ24の外圧に相当)が、インジェクタ24の噴孔部分にて同噴射弁外部から同噴射弁による燃料の噴射を抑える力として働くことによる。ちなみにレール圧力については、上述のパイロット噴射と同様、同圧力が大きいほどパルス幅を短くする。なお、このマップにおける筒内圧力平均値の基準値「0」は、任意に設定可能である。ただし一般に、実験等では適合の基準としてTDC(上死点)付近の値を用いることが多い。そのため、同マップにおいても、筒内圧力平均値の基準として、そうした上死点付近の筒内圧力を基準値「0」に設定することが好ましい。
本実施形態に係るアフタ噴射の制御においては、こうしたマップで補正値を求めるとともに、その補正値により、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を補正する。そして、その補正した指令信号(パルス幅)に基づいて上記アフタ噴射を行うようにする。
次に図6を併せ参照して、上記図4の一連の処理について、それら各処理の実行タイミング、及び、その処理実行に伴う各パラメータの変化(推移)を中心に、さらに説明を続ける。なお、図6(a)〜(c)は同処理における各パラメータの推移を示すタイミングチャートである。
上記パイロット噴射及びメイン噴射の実行に際しては、上述のマップ推定に基づき、図6(c)中に破線L2にて示される筒内圧力(未燃焼時)を高い精度で推定することができる。これに対し、続くアフタ噴射の実行に際しては、シリンダ内の環境が複雑であることから、そのシリンダ内の圧力(筒内圧力)を高い精度で推定することは困難となる。したがって、このアフタ噴射では、上述のように、筒内圧センサ12aの出力に基づいて筒内圧力(燃焼時)を測定(実測)するようにする。これにより、図6(c)中に実線L1にて示される筒内圧力(燃焼時)が、所定の各タイミングにて検出されることになる。
具体的には、噴射開始指令タイミングt1で、上記図4の一連の処理が開始され、まずステップS21の処理として、筒内圧センサ12aの出力に基づき筒内圧力P1が測定(実測)される。次いで、ステップS22の処理として、噴射開始タイミングt2で、筒内圧センサ12aの出力に基づき筒内圧力P2が測定(実測)される。そしてこの処理が終わると、噴射終了予定タイミングt4に先立ち、ステップS23の処理として、これら筒内圧力P1,P2の線形外挿が行われ、同タイミングt4での筒内圧力P3(閉弁時筒内圧力)が予測される。本実施形態では、噴射時間t2〜t4(例えば「500〜1000μsec」程度)、ひいてはタイミングt1〜t4の期間が十分短いことから、これら筒内圧力P1〜P3が一直線上にあるものとして、上記筒内圧力P3は近似的に求められる。さらにこれに続けて、同じく噴射終了予定タイミングt4に先立ち、ステップS24の処理として、噴射開始タイミングt2での筒内圧力P2、及び、噴射終了予定タイミングt4での筒内圧力の予測値(筒内圧力P3)に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値が算出される。なお、ここで求められる筒内圧力の平均値は、上記両タイミングt2,t4の中心タイミングt3での筒内圧力に相当するものである。また中心タイミングt3は、図6(a)に示されるように、上記インジェクタ24へ閉弁動作開始指令(噴射指令パルスの立ち下がり)が送られる予定のタイミング(図3のステップS12で設定した噴射パターンに基づいて仮に設定された噴射終了指令予定タイミング)に相当する。さらに図6(b)に示されるように、この中心タイミングt3は、上記ニードル24b(図2)が開弁側の最大変位位置(最大リフト位置)になるタイミングにも相当する。
ステップS24では、上記噴射終了予定タイミングt4、ひいては中心タイミングt3(閉弁動作開始指令)に先立ち(噴射開始タイミングt2近傍で)、同タイミングt3での筒内圧力(筒内圧力の平均値)が求められるとともに、上記図5のマップに基づいてその時の筒内圧力及びレール圧力に応じた補正値も求められる。このため、その補正値に応じてパルス幅(図3のステップS12で設定した噴射パターンに基づく予定パルス幅)を短くしたり(噴射量を減量したり)長くしたり(噴射量を増量したり)することが、換言すれば上記噴射終了指令予定タイミングを適宜前後に補正することが可能になる(図6(a)及び(b)中の破線参照)。
本実施形態では、燃料燃焼中にその燃焼に供される噴射(例えばアフタ噴射)が行われる都度(1燃焼サイクル中に複数ある場合はそれら各噴射の都度)、上記図4の処理を実行する。これにより、燃料燃焼中に行われる噴射(アフタ噴射等)についても、上記インジェクタ24の噴射態様(特に噴射量)を高い精度で制御(コントロール)することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態に係る燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システムによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)シリンダ12の4つ全てに、各シリンダ内の圧力を測定する筒内圧センサ12aを備えたエンジン10の燃料噴射態様を制御する。こうした燃料噴射制御装置(エンジン制御用ECU30)として、それら4つのシリンダ12の1つ1つを対象にして、それぞれ対象シリンダ内での燃料燃焼中にさらに同シリンダ内にその燃焼に供される燃料を噴射供給する際(例えばアフタ噴射を行う際)、上記筒内圧センサ12aの出力に基づいて、同シリンダ内の圧力(筒内圧力)を測定するプログラム(筒内圧力測定手段、図4の各ステップ)と、その測定した筒内圧力(実測値)に基づいて、対象の噴射に関する上記インジェクタ24への指令信号(パルス幅)を可変制御するプログラム(噴射制御手段、図4の各ステップ)と、を備える構成とした。これにより、燃料燃焼中の噴射も含めたより多くのエンジン状況において、上記インジェクタ24の噴射態様(特に噴射量)を高い精度で制御することができるようになる。
(2)1燃焼サイクル中に噴射すべき総燃料量を複数回に分けて噴射する噴射方式(多段噴射方式)で燃料供給を行うプログラム(多段噴射手段)を備える構成とした。そして、上記図4の処理においては、そのプログラムによる複数回の噴射のうち、エンジン10の出力を主に生成するためのメイン噴射の次に行われるアフタ噴射を対象にして、その噴射に関する上記インジェクタ24への指令信号(パルス幅)を可変制御するようにした。こうした構成によれば、上記アフタ噴射における燃料噴射量を高い精度で制御することが可能になり、ひいてはこうしたアフタ噴射による拡散燃焼の活性化やPM排出の低減等の効果を高めることが可能になる。
(3)パイロット噴射やメイン噴射ではマップ推定によって上記インジェクタ24の制御を行うとともに、アフタ噴射のみに選択的に上記筒内圧力の実測(センサ出力)に基づくインジェクタ24の制御を行うようにした。こうすることで、上記筒内圧力の実測(センサ出力)に伴う演算負荷の増大等を軽減することができるようになる。
(4)上記図4の処理においては、上記インジェクタ24へ開弁動作開始指令(パルスの立ち上がり)が送られるタイミング(噴射開始指令タイミングt1)での筒内圧センサ12aの出力に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を可変制御するようにした。また同図4の処理においては、上記インジェクタ24が開弁動作を開始するタイミング(噴射開始タイミングt2)での筒内圧センサ12aの出力に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を可変制御するようにした。また同図4の処理においては、上記インジェクタ24が閉弁動作を終了するタイミング(噴射終了予定タイミングt4)での対象シリンダ内の圧力(閉弁時筒内圧力)を、同タイミングよりも前のタイミングでの筒内圧センサ12aの出力に基づいて予測するとともに、その予測した閉弁時筒内圧力に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を可変制御するようにした。これらの構成を組み合わせることで、上記インジェクタ24の噴射量をより高い精度で制御することが可能になる。しかも、上記各タイミングにおける筒内圧力を用いることで、再現性の高いデータ、すなわち事前の実験と実際の使用時との間でずれの少ないデータが得られるようになり、ひいてはより高い信頼性をもって上記インジェクタ24の噴射量制御が行われるようになる。
(5)上記図4の処理においては、上記インジェクタ24へ開弁動作開始指令(パルスの立ち上がり)が送られるタイミング(噴射開始指令タイミングt1)での筒内圧センサ12aの出力と上記インジェクタ24が開弁動作を開始するタイミング(噴射開始タイミングt2)での筒内圧センサ12aの出力とに基づいて、上記閉弁時筒内圧力を予測するようにした。こうした構成であれば、高い予測精度で上記閉弁時筒内圧力が得られるようになる。
(6)上記図4の処理においては、上記インジェクタ24へ開弁動作開始指令が送られるタイミング(噴射開始指令タイミングt1)でのセンサ出力と上記インジェクタ24が開弁動作を開始するタイミング(噴射開始タイミングt2)でのセンサ出力とに基づいて線形外挿を行うことで、上記閉弁時筒内圧力を予測するようにした。こうした構成であれば、高い精度の予測を簡易に行うことができるようになる。
(7)上記図4の処理においては、上記インジェクタ24が開弁動作を開始するタイミング(噴射開始タイミングt2)での筒内圧センサ12aの出力、及び、上記インジェクタ24が閉弁動作を終了するタイミング(噴射終了予定タイミングt4)での筒内圧力(閉弁時筒内圧力)の予測値に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値(中心タイミングt3での中心圧力にも相当)を求めるとともに、その求めた圧力値に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号を可変制御するようにした。上記圧力平均値や中心圧力は、噴射量を決める上で重要な基準となるものであり、この意味でも、上記構成によれば、アフタ噴射時における噴射量に係る精度が高められることになる。
(8)対象エンジンに燃料供給するための燃料噴射弁として、図2に示すような構造のインジェクタ24を採用した。すなわちこのインジェクタ24は、弁本体(ハウジング24d)内部での所定の往復動作に基づいて噴孔24eまでの燃料供給通路を開閉(開放・閉鎖)することにより当該インジェクタ24の開弁及び閉弁を行うニードル24bを備える。そして、非駆動状態では、定常的に付与される閉弁側への力(スプリング24cによる伸張力)でニードル24bが閉弁側へ変位するとともに、駆動状態では、駆動力が付与されることにより上記スプリング24cの伸張力に抗してニードル24bが開弁側へ変位するようになっている。本実施形態では、こうした燃料噴射弁を採用するとともに、ニードル24bが開弁側の最大変位位置(最大リフト位置)になるタイミング(中心タイミングt3)での筒内圧力を、同タイミングt3の前及び後(タイミングt2,t4)での筒内圧センサ12aの出力に基づいて求めるとともに、その求めた圧力に基づいて、上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を可変制御するようにした。これにより、噴射弁の動作が安定する(略静状態になる)タイミングt3での筒内圧力の実測値に基づいて、高い精度で噴射量を制御することが可能になる。
(9)上記図4の処理においては、上記インジェクタ24へ閉弁動作開始指令を出力する際に、その指令出力に先立ち、すなわちタイミングt3よりも前のタイミング(噴射開始タイミングt2近傍)で、筒内圧センサ12aの出力に基づいて補正値を求めるとともに、その補正値に基づいて、その噴射に関する上記インジェクタ24の噴射量に係る指令信号(パルス幅)を補正するようにした。そして、同タイミングt2近傍における筒内圧力(ひいては噴射特性)を随時監視するようにして、上記インジェクタ24の指令信号、特にその閉弁動作開始指令のタイミング(噴射終了指令予定タイミング)を、都度の噴射特性に応じた値に適宜補正する(適宜予定値を変更する)ようにした。これにより、その閉弁動作開始指令のタイミング、ひいては噴射量を、その時々の筒内圧力(実測値)に基づいて逐次補正することが可能になる。さらにそうした噴射量を、定常的に高い精度で所望の値に制御することなども可能になる。
(10)一方、燃料噴射制御システムとしては、シリンダ12内での燃焼によるエネルギーを利用して生成したトルクにより出力軸を回転させるエンジン10と、シリンダ12内へ燃焼に供される燃料を直接的に噴射供給するインジェクタ24と、シリンダ12内の圧力を測定する筒内圧センサ12a(シリンダ12の4つ全てに設置)と、燃料燃焼中のシリンダ12に対してさらに、上記インジェクタ24により燃焼に供される燃料を噴射供給する際のシリンダ12内の圧力(筒内圧力)を、上記筒内圧センサ12aの出力に基づいて測定するプログラム(筒内圧力測定手段、図4の各ステップ)と、を備える構成とした。こうした燃料噴射制御システムによれば、より多くのエンジン状況において、燃料噴射弁(インジェクタ24)の噴射態様を高い精度で制御することのできるシステムが実現されるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、噴射開始タイミングt2での筒内圧センサ12aの出力(筒内圧力P2)、及び、噴射終了予定タイミングt4での閉弁時筒内圧力の予測値(筒内圧力P3)に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値を求めるようにした。しかしこれに限られず、例えばこれら両タイミングでの圧力値に加え、これら両タイミング間の一乃至複数の任意の圧力値を用いて、上記両タイミング間の圧力平均値を求めるようにしてもよい。
・上記実施形態では、上記タイミングt1,t2,t4での筒内圧力に基づいて、上記インジェクタ24に対する指令信号の補正値を求めるようにした。しかしこれに限られず、例えばこれらタイミングt1,t2,t4のいずれか1つ又は2つだけでの筒内圧力に基づいて、上記指令信号の補正値を求めるようにしてもよい。少なくとも燃料噴射弁(インジェクタ24)へ閉弁動作開始指令を出力する際に、その指令出力に先立ち、筒内圧センサ12aの出力に基づいて補正値を求めるようにすれば、前記(9)の効果と同様の効果もしくはそれに準じた効果を得ることはできる。
・上記図4の処理を通じて測定された各筒内圧力を、その測定時期や、その他レール圧力等の噴射条件に関連付けて、所定の記憶装置に保存するプログラム(筒内圧力保存手段)を備える構成とすることも有効である。こうした構成であれば、筒内圧力の測定をその都度行わずとも上記記憶装置に保存しておいた筒内圧力を用いることで、対象とする噴射に際して筒内圧力を測定する回数(頻度)を減らすことができるようになる。またこの場合は、過去の値(例えば前回値)を用いることができるため、燃料噴射弁へ閉弁動作開始指令が送られるタイミングよりも前のタイミングで補正値を求める必要はない。なお、上記筒内圧力を保存する記憶装置としては、例えばEEPROMやバックアップRAM等の不揮発に保存する記憶装置が有効である。こうした構成であれば、例えばエンジン10が停止され(例えばイグニッションスイッチがオフされ)、当該装置(ECU30)に対する給電が遮断された後も、データ(各タイミングでの筒内圧力)が不揮発に保持されるようになり、次回エンジン始動時も、前回エンジン始動時のデータに基づいて上記補正等を行うことができるようになる。
・シリンダ12に設けられた圧力センサ(筒内圧センサ12a)で測定した筒内圧力、詳しくは燃料燃焼中のシリンダに対してさらにその燃焼に供される燃料を噴射供給する際の同シリンダ内の圧力(例えばEEPROM等にて保存)は、上記噴射態様の補正のほか、データ蓄積によるデータ解析、あるいは上記インジェクタ24を含めた燃料供給系の故障診断等に用いるようにしてもよい。
・上記実施形態では、図3のステップS12で設定した噴射パターンに基づいて仮に設定された噴射終了指令予定タイミングを、都度の筒内圧力に応じた値に適宜補正する(適宜予定値を変更する)ようにした。しかしこれに限られず、都度の筒内圧力に応じて逐次新値を求め、その求めた新値を、噴射終了指令タイミング(上記インジェクタ24へ開弁動作開始指令(噴射指令パルスの立ち下がり)が送られるタイミング)として逐次設定する(予定値を更新する、又は予定値は設定せずリセット状態のパラメータに設定する)ようにしてもよい。
・上記実施形態では、ニードル24bが開弁側の最大変位位置(最大リフト位置)になるタイミングでの筒内圧力を、その前後の筒内圧力から、上記中心タイミングt3での筒内圧力として推定した。しかしこれに限られず、ニードル最大変位位置での筒内圧力は任意の手法で検出することができる。例えばニードル24bのリフト量を測定するセンサを燃料噴射弁(インジェクタ24)に設ける構成なども考えられる。すなわちこの場合には、例えばそのセンサ出力に基づいて、ニードル24bが開弁側の最大変位位置(最大リフト位置)になるタイミングを測定(実測)し、その時の筒内圧力を、上記ニードル最大変位位置での筒内圧力として、上記筒内圧センサ12aの出力により測定(実測)することとする。こうしたセンサ(ニードルリフト量検出用センサ)は、現状においてはまだ十分なセンサ寿命等が得られず実用化には至っていない(ただし試験等では使用されている)ものの、将来的には、実用化される(市販の自動車等に搭載される)可能性がある。
・上記実施形態では、上記筒内圧力の実測に伴う演算負荷の増大等を軽減すべく、アフタ噴射について選択的に(他の噴射はマップ推定にて制御)、上記筒内圧力の実測に基づくインジェクタ24の制御を行うようにした。しかしこれに限られず、アフタ噴射共々、パイロット噴射やメイン噴射についても、その実行に際して、上記筒内圧力の実測に基づくインジェクタ24の制御を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、図2に示すような構造のインジェクタ24を採用するようにしたが、対象エンジンの燃料噴射弁の構造は用途等に応じて任意のものを選択することができる。すなわち電磁ソレノイドをアクチュエータとする電磁駆動式の燃料噴射弁には限られず、例えば圧電素子をニードルのアクチュエータとするピエゾインジェクタを採用するようにしてもよい。またパルス信号で二値的に制御される油圧駆動式の燃料噴射弁にも限られず、駆動電流の供給量に応じて、ニードルのリフト量、ひいては噴射率を連続的且つ直接的に可変とする直動式の燃料噴射弁(例えば近年開発されつつある直動式ピエゾインジェクタ)を採用するようにしてもよい。さらには、ニードルにより噴孔自体を開閉するものであっても、外開弁タイプの燃料噴射弁であってもよい。
・本実施形態では、1燃焼サイクル中に3回の噴射(パイロット噴射・メイン噴射・アフタ噴射)を行う例を示したが、例えば1燃焼サイクル中にメイン噴射とアフタ噴射とからなる2回の噴射だけを行う場合や、4回以上の多段噴射(例えばパイロット噴射・プレ噴射・メイン噴射・アフタ噴射・ポスト噴射)を行う場合にも、本発明は同様に適用することができる。制御対象とする噴射についても、一般にアフタ噴射と称呼されている噴射に限られず、燃料燃焼中にその燃焼に供するべく行われる噴射であれば、任意の噴射をその対象として設定することができる。
・制御対象とするエンジンの種類(圧縮着火式のディーゼルエンジンに限られず火花点火式の筒内噴射ガソリンエンジン等も含む)やシステム構成も、用途等に応じて適宜に変更可能である。例えば上記実施形態では、筒内圧センサ12aを各シリンダ(シリンダ12の各々)に対して設けるようにしたが、このセンサを一部のシリンダ(例えばシリンダ12の1つ)だけに設けるようにしてもよい。そしてこの場合には、筒内圧センサ12aを設けたシリンダで求めた筒内圧力の実測値を用いて他のシリンダの筒内圧力を推定するような構成とすることが有効になる。こうすることで、センサの数や演算負荷を極力抑えつつ、多くのシリンダについて、その筒内圧力を測定するとともに、その測定値に基づき噴射態様(噴射量等)を高い精度で制御(コントロール)することができるようになる。
・そして、上記実施形態についてこうした構成の変更を行う場合には、上述した各種の処理(プログラム)についても、その細部を、実際の構成に応じて適宜最適なかたちに変更(設計変更)することが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、各種のソフトウェア(プログラム)を用いることを想定したが、専用回路等のハードウェアで同様の機能を実現するようにしてもよい。
本発明に係る燃料噴射制御装置、及び同装置の搭載された燃料噴射制御システムの一実施形態について、該システムの概略を示す構成図。 同システムに用いられる燃料噴射弁の内部構造を模式的に示す内部側面図。 本実施形態に係る燃料噴射制御の基本的な処理手順を示すフローチャート。 筒内圧センサの出力を用いた信号処理に基づいてアフタ噴射に関する燃料噴射弁への指令信号(特に噴射量に係る指令)を補正する際に行われる一連の処理の内容及び処理手順を示すフローチャート。 同補正処理で用いられるマップ。 図6(a)〜(c)は、同補正処理における各パラメータの推移を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…エンジン、11a…圧力センサ、12…シリンダ、12a…筒内圧センサ、23…コモンレール、23a…燃圧センサ、24…インジェクタ、24b…ニードル、30…ECU(電子制御ユニット)。

Claims (13)

  1. 対象エンジンで出力生成のための燃焼に供される燃料を所定の燃料噴射弁を通じて同エンジンの燃料燃焼を行う部分である一乃至複数のシリンダ内へ直接的に噴射供給する際に指令信号を出してその燃料噴射弁による燃料噴射態様を制御する燃料噴射制御装置であって、
    前記シリンダの少なくとも1つには、同シリンダ内の圧力に対応した検出信号を出力する筒内圧センサが設けられており、
    前記筒内圧センサの設けられたシリンダを対象にして、該シリンダ内での燃料燃焼中にさらに同シリンダ内にその燃焼に供される燃料を噴射供給する際、前記筒内圧センサの出力に基づいて、その噴射に関する前記燃料噴射弁への指令信号を可変制御する噴射制御手段を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 1燃焼サイクル中に噴射すべき総燃料量を複数回に分けて噴射する噴射方式である多段噴射方式で前記対象シリンダに対して燃料を噴射供給する多段噴射手段を備え、
    前記噴射制御手段は、該多段噴射手段による複数回の噴射のうち、前記エンジンの出力を主に生成するためのメイン噴射の次に行われるアフタ噴射を対象にして、その噴射に関する前記燃料噴射弁への指令信号を可変制御するものである請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁へ開弁動作開始指令が送られるタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁が閉弁動作を終了するタイミングでの前記対象シリンダ内の圧力である閉弁時筒内圧力を、同タイミングよりも前のタイミングでの前記筒内圧センサの出力に基づいて予測するとともに、その予測した閉弁時筒内圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記噴射制御手段は、前記閉弁時筒内圧力を予測する際には、前記燃料噴射弁へ開弁動作開始指令が送られるタイミングでの前記筒内圧センサの出力と前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力とに基づいて、その閉弁時筒内圧力を予測するものである請求項5に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力、及び、前記閉弁時筒内圧力の予測値に基づいて、これら両タイミングの中心タイミングでの前記対象シリンダ内の圧力である中心圧力を求めるとともに、その求めた中心圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項5又は6に記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁が開弁動作を開始するタイミングでの前記筒内圧センサの出力、及び、前記閉弁時筒内圧力の予測値に基づいて、これら両タイミング間の圧力平均値を求めるとともに、その求めた圧力平均値に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項5又は6に記載の燃料噴射制御装置。
  9. 前記燃料噴射弁は、弁本体内部での所定の往復動作に基づいて噴孔自体又は該噴孔までの燃料供給通路を開閉することにより当該燃料噴射弁の開弁及び閉弁を行うニードルを有し、非駆動状態では、定常的に付与される閉弁側への力で前記ニードルが閉弁側へ変位するとともに、駆動状態では、駆動力が付与されることにより前記定常的な閉弁側への力に抗して前記ニードルが開弁側へ変位するものであり、
    前記噴射制御手段は、前記ニードルが開弁側の最大変位位置になるタイミングでの前記対象シリンダ内の圧力を、同タイミングでの、又はその前後での、前記筒内圧センサの出力に基づいて求めるとともに、その求めた圧力に基づいて、前記燃料噴射弁の噴射量に係る指令信号を可変制御するものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  10. 前記噴射制御手段は、前記燃料噴射弁へ閉弁動作開始指令を出力する際に、その指令出力に先立ち、前記筒内圧センサの出力に基づいて補正値又は新値を求めるとともに、その補正値又は新値に基づいて、その閉弁動作開始指令を可変設定するものである請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  11. 対象エンジンで出力生成のための燃焼に供される燃料を所定の燃料噴射弁を通じて同エンジンの燃料燃焼を行う部分である一乃至複数のシリンダ内へ直接的に噴射供給する際に指令信号を出してその燃料噴射弁による燃料噴射態様を制御する燃料噴射制御装置であって、
    燃料燃焼中のシリンダに対してさらに燃焼に供される燃料を噴射供給する際の同シリンダ内の圧力を、同シリンダに設けられた圧力センサの出力に基づいて測定する筒内圧力測定手段を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  12. 前記筒内圧力測定手段により測定されたシリンダ内の圧力を、その測定時期に関連付けて所定の記憶装置に保存する筒内圧力保存手段を備える請求項11に記載の燃料噴射制御装置。
  13. シリンダ内での燃焼によるエネルギーを利用して生成したトルクにより出力軸を回転させるエンジンと、
    前記シリンダ内へ燃焼に供される燃料を直接的に噴射供給する燃料噴射弁と、
    前記シリンダ内の圧力に対応した検出信号を出力する筒内圧センサと、
    燃料燃焼中のシリンダに対してさらに、前記燃料噴射弁により燃焼に供される燃料を噴射供給する際のシリンダ内の圧力を、前記筒内圧センサの出力に基づいて測定する筒内圧力測定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御システム。
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