JP2008194951A - インクジェット記録装置および記録方法 - Google Patents

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康 三浦
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晃章 奥田
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Abstract

【課題】種々の記録媒体に対して、環境条件、特に湿度によらず品位の高い記録が行えるようにするとともに、記録媒体および記録ヘッドの汚損などの不都合が生じないようにする。
【解決手段】低湿環境下では記録速度を低下させて記録が行われるようにする。これにより、低湿度下にて乾燥した状態にてインクが急激に打ち込まれると変形が生じ易い記録媒体が用いられる場合でも、そのような変形の度合いを小さくすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット記録装置および記録方法に関するものである。
インクジェット記録装置は、現在では、パーソナル(個人や家庭)用だけでなく、オフィス用あるいは産業用など、様々な用途に使用されるに至っており、また記録目的も多様化している。このため記録媒体としても様々な種類および寸法のものが用いられている。特にLFP(ラージフォーマットプリンタ)と称される大型の記録装置は、フォト、POP、サイン、アート系と用途が非常に幅広く、それら用途に応じた多種多様な素材の記録媒体が用いられる。
そのような記録媒体の中には、特に環境条件に応じて寸法・形状や性質が変化するものがあり、かかる変化が生じた記録媒体にそのまま記録を行うと、所望の品位が得られなくなることがある。これを防ぐために環境条件の調整を行うことは、記録装置の使用環境が様々であることから現実的な対応ではない。そのため、記録装置側において記録媒体の変化に対応した記録動作を実施することが強く望ましい。
そのような記録媒体の寸法変化に対応した記録動作を実施する記録装置の例としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。かかる特許文献1には、固形インクを加熱溶融させて噴射することで記録を行うインクジェットプリンタが開示されている。そして、待機中にもヘッドを高温に保つことでインクを溶融状態に保持する際、ヘッド近傍に位置する記録媒体への伝熱によって記録媒体の変形が生じ、そのまま記録動作を実行すると所望の印刷物が得られなくなるという問題を回避する構成が記載されている。より具体的には、温湿度等の環境条件に応じて記録媒体の変形量(実際には膨張量と考えられる)を予測し、その分の記録媒体の予備搬送を行なった上で、すなわち変形した部分を被記録領域としないようにした上で、記録動作を開始する構成が記載されている。
特開平10−230588号公報(第8頁、図5)
しかしながら、上記特許文献1は基本的に塑性変形的な記録媒体の変形(特に膨張)に対処しているものと考えられる。これは、固形インクを加熱溶融状態に保つ高温に記録媒体が曝されるためと考えられ、これは所謂ホットメルトインクを用いる記録装置に特有の問題である。
また、記録媒体に生じる変形は単なる膨張だけではないし、これが塑性変形的でない場合もあり得る。さらに、面方向の変形だけでなく、インクの付与および吸収により収縮部分(または非膨張部分)と非収縮部分(または膨張部分)とが生じることで、面と交差する面外方向の変形(「浮き」など)を伴う場合もある。このような問題は、常温でも液体の状態を保つインクを用いるインクジェット記録装置において生じ易い。
例えば、水分の吸収性の大きな原紙(マットコート紙やアート紙系のような記録媒体)においては、低湿度の環境下においてインクを打ち込んだ直後にて、その部分の収縮が大きくなり、記録ヘッドと対向する位置で浮きが生じることがある。インクジェット記録装置では、そのような浮きによって記録ヘッドと記録媒体との距離(以下、紙間距離と称す)が変化すると、記録媒体におけるドットの形成位置が不安定となり、画像品位の低下につながる。また、浮きの程度が甚だしい場合には、記録媒体と記録ヘッドとの接触が生じ、双方を汚損してしまう恐れもある。
よって本発明は、種々の記録媒体に対して、環境条件、特に湿度によらず品位の高い記録が行えるようにするとともに、記録媒体および記録ヘッドの汚損などの不都合が生じないようにすることを目的とする。
そのために、本発明は、記録媒体に対しインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置において、
環境の湿度を検出する湿度検出手段と、
当該検出された湿度に応じて記録速度を変化させる制御手段と、
を具え、前記制御手段は、前記湿度が低いほど記録速度を低下させることを特徴とする。
また、本発明は、記録媒体に対しインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録方法において、
環境の湿度を検出する工程と、
当該検出された湿度に応じて記録速度を変化させる制御工程と、
を具え、前記制御工程では、前記湿度が低い場合に記録速度を低下させることを特徴とする。
本発明によれば、低湿環境下では記録速度を低下させて記録が行われるようにしたので、低湿度下にて乾燥した状態にてインクが急激に打ち込まれると変形が生じ易い記録媒体が用いられる場合でも、そのような変形の度合いを小さくすることができる。この結果、湿度によらず品位の高い記録が行えるようになるとともに、記録媒体および記録ヘッドの汚損などの不都合も生じることがない。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的斜視図および模式的側面図である。
本例においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)のインクに対応して記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkが用いられている。記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkには、各々一定量のインクを吐出できるように副走査方向(Y方向)に口径等が等しい吐出口が配列されており、各色インクの吐出口配列は主走査方向において平行である(図5参照)。記録ヘッド1Y、1M、1Cおよび1Bkは、それぞれ内部でインク流路を確保した状態で連結されているインクタンク19Y、19M、19Cおよび19Bkからインク供給を受ける。なお、以下では、特定しない場合には記録ヘッドを符号102で、インクタンクを符号19で参照する。
記録ヘッド102はキャリッジ101上に搭載され、キャリッジ101はゴム等でなるタイミングベルト24bの回転に従ってガイドレール24aに沿って矢印Saおよび矢印Sbで示す方向に往復移動が可能なように案内支持されている。そして、キャリッジ101および記録ヘッド102が矢印SaおよびSb方向に移動する過程で、記録ヘッド102から記録データに従ってインクを吐出させ、記録媒体103にこれを付与することで、記録が行われる。その際、記録スキャン(主走査)方向の移動(走査)速度および位置は、リニアエンコーダスケール24cをキャリッジ2上の位置センサによって読み取って行くことで制御される。タイミングベルト24bは主走査領域の両端に設けたプーリ28aおよび28bに張架されており、一方のプーリ28bはキャリッジモータ26のモータ軸27に固定されている。従って、モータ26を正転または逆転駆動することにより、キャリッジ2を矢印Saまたは矢印Sb方向に移動させることができる。
搬送ローラ105は、不図示の搬送モータにより駆動され、従動ローラ106との間で連続紙またはカットシート形態の記録媒体103を挟持しながら、記録媒体103をY方向に搬送する。この搬送ローラ105は、キャリッジ101と同様、位置および速度制御が施されながら回転駆動され、所定の記録媒体搬送量が確保される。また、記録ヘッド102の記録スキャン領域において、記録媒体103は、補助搬送部材等によりプラテン104に向けて押圧される。これにより記録媒体103の被記録面が平坦に規制され、記録媒体103の浮き上がりによる記録ヘッド1の吐出口形成面との間の距離の変動や、吐出口形成面との接触が防止される。なお、記録媒体103の浮き上がりを一層効果的に防止するために、プラテンへの密着性を高めるための手段を付加してもよい。そのような手段としては、例えば、パンチングを施したプラテンを用いるとともに、その裏面側からファンによって吸引を行い、記録媒体103をプラテンに吸着させる機構とすることができる。
以上のような記録ヘッド102の記録スキャン(主走査)と、記録媒体103の搬送(副走査)とを交互に繰り返して行くことで、記録媒体103に対する記録が行われる。この際、1回の記録スキャンで吐出口の配列範囲に対応した一定のバンド幅が記録される。そして、各記録スキャン間では、バンド幅分の記録媒体搬送を行うこともできるし、必要に応じて、1記録スキャン毎にバンド幅分の搬送を行わないようにすることもできる。すなわち、1記録スキャン毎に所定のマスク(同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列を規定するもの)によって間引かれたデータを記録してから、吐出口の配列幅未満の記録媒体搬送(副走査)を行い、これを複数回繰り返すようにすることもできる。これは、マルチスキャン記録またはマルチパス記録と称されるものである。
図3は上記記録装置を含む記録システムの制御系の構成例を示すブロック図である。
図3において、201はインタフェースであり、パーソナルコンピュータその他適宜の形態を有するホスト装置1000から送られてくるコマンドや画像データを含む記録信号を受信する。また、インタフェース201からホスト装置1000に対しては、必要に応じ記録装置のステータス情報が送出される。ホスト装置1000から送信されるコマンドとしては、記録を指示するコマンドのほか、使用される記録媒体の種類・寸法や、記録モードに関する情報も含まれる。記録媒体の種類とは、光沢紙、普通紙、マット紙、アート紙、合成紙、クロスなどである。また、記録モードとしては、例えば「きれい(高品位記録)」、「標準」、「はやい(高速記録)」などがある。これらの情報は、一般的なコンピュータに備わるモニタに表示されるUI画面に対し、ユーザが選択を行うことで入力することができる。
204は記録装置の制御部であり、図4について後述する処理手順に対応した制御プログラムや所要のデータに従って装置内の各部を制御しながら、ホスト装置1000から送られた画像データに基いて記録処理を実行する。制御部204には、当該制御プログラムを実行するCPU205、制御プログラムや固定のデータを格納したROM206、画像データ展開用および作業のRAM207などが設けられている。
制御部204に対しては、使用環境における温度検出を行う温度センサ202と、湿度検出を行う湿度センサ203が接続されるとともに、ユーザによる設定操作を受容するための操作部208が接続される。制御部204は、これらから入力される環境条件データや設定データに基いて、記録動作にあたりインクジェット記録ヘッド209、キャリッジ駆動部210および記録媒体搬送部211の駆動制御を行う。なお、キャリッジ駆動部210は、上述したキャリッジモータ26などの主走査機構を含む。また、記録媒体搬送部211は、上述した搬送ローラ105を駆動するためのモータなど、記録媒体を搬送するための副走査機構を含むものである。
図4は、図3の記録システムによる記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
記録処理に当り、まずユーザは、ステップS1にて、記録対象とする所望の記録媒体(光沢紙、普通紙、マット紙、アート紙、合成紙、クロスなど)を記録装置にセットする。また、ユーザは、ステップS2にて、記録するデータや、記録対象とする記録媒体の種類・寸法、および記録モードなどの記録情報をホスト装置1000に対して設定し、記録開始を指示する。
ホスト装置1000はこれに応じ、記録装置に対して記録データを送信するとともに(ステップS3)、上記設定された各種情報を送信する(ステップS4)。これに応じ、記録装置では、記録データの展開を行うとともに、記録情報に応じた設定(記録スキャン速度やマルチパス記録時のパス数(記録スキャンの回数)の設定、記録スキャン間での記録媒体搬送量の設定など)を行う。
次に、ステップS5においては、温度センサ202および湿度センサ203で検出される温度データおよび湿度データを取り込み、特に湿度に応じて適切な記録速度を算出する。記録速度とは、具体的には、キャリッジ101の移動速度(記録スキャン速度)や、マルチパス記録時のパス数など、ある画像領域に対する記録が完成するまでに要する時間に関連する。低湿度下にて乾燥した状態にてインクが急激に打ち込まれると変形が生じ易い記録媒体があるので、画像領域に対する記録が完成するまでに要する時間が長くなるようにすることで、そのような変形の度合いを小さくすることができる。また、記録スキャン間に置かれる時間の調整を伴うものでもよい。これは、記録媒体搬送速度を調整することで行われるものでもよいし、記録スキャン後に所要時間待機してから搬送を行うもの、あるいは搬送後に所要時間待機してから記録スキャンを開始するものでもよい。なお、記録スキャン速度を変化させる場合には、これに伴って記録ヘッドの駆動周波数も変化させることは勿論である。
以上の手順を経た上で、記録媒体の搬送を開始し(ステップS6)、記録動作を実行する(ステップS7)。
図5は、本実施形態の記録装置を使用する温湿度環境を示したものである。本実施形態では、温度範囲10〜30℃、湿度範囲10〜80%の環境下での作動を許容するものとする。さらにこの環境下において、低湿度環境A(湿度40%以下)と高湿度環境B(湿度40%以上)とに分類し、それぞれ異なる記録速度での記録が行われるようにする。また、これは全種類の記録媒体に対して行われるのではなく、マットコート紙やアート紙など、収縮率が大きい記録媒体に対して記録が行われる際に、低湿度環境Aでは高湿度環境Bよりも記録速度を低減するようにする。これら収縮率の大きな記録媒体は、低湿度下にて乾燥した状態にてインクが急激に打ち込まれると変形が生じ易く、図7に示すようにプラテン104からの浮きが生じることで紙間距離が変化し、記録媒体と記録ヘッドとの接触による汚損などが生じるからである。
なお、環境温度が上記の範囲にない場合には、記録を待機し、その旨を報知するようにしてもよい。
図6は、10℃の温度環境下、低湿度(湿度10%)から高湿度(80%)までの湿度範囲において、アート紙を記録媒体として用いて記録を行ったときの記録媒体変形量を示している。用いたアート紙はハーネミューレ社製のPhotorag188(厚み0.3mm、寸法は縦610mmのロール紙)であり、このアート紙に4plのインクドットを密度2400dpiで記録するものとした。そして、記録スキャンを高速で行った場合(18インチ/s;参考値)と、低速で行った場合(9インチ/s;参考値)とで、記録直後の記録媒体の最大変形量(特に記録媒体の厚み方向の変形量)を測定した。
この結果、図6に示すように、低湿度環境下においては記録速度を低下させることで、最大変形量を減少させることができることがわかった。変形量が減少することは、記録媒体の浮きも減少することを意味するので、画像品位の低下や、記録媒体と記録ヘッドとの接触による汚損も抑制される。
また、第6図に示す様に上記最大変形量は剛度の高いメディア(黒点)に対して(500mgf(=500N)以上)収縮率は相関があるために、収縮率を指標として、記録速度を低下させるメディアの対象として選択しても良い。なお、本発明において、剛度の測定には市販のガーレ剛度計(テスター社製)を用いている。
また、剛度の高い記録媒体については、最大変形量と収縮率とは相関がある。
図8は、比較的剛度の高い記録媒体と比較的剛度の低い記録媒体との、低温・低湿環境下(温度10℃・湿度10%)における収縮率と最大変形量との関係を示している。比較的剛度の高い(例えば500mgf以上の)記録媒体とは、アート紙、光沢紙、厚口コート紙などであり、図において黒丸で示されている。比較的剛度の低い記録媒体とは、普通紙、コート紙などであり、図において白丸で示されている。この図に示すように、剛度の高い記録媒体については、最大変形量と収縮率とが相関しているので、記録速度の制御を行うための指標として収縮率を用いることもできる。
ここで、収縮率は、Lを低温・低湿下(10℃・10%)で1日放置した後の記録媒体幅、Hを高温・高湿下(30℃・80%)で1日放置した後の記録媒体幅としたとき、
収縮率(%)=(L/H)×100
と定義することができる。
また、比較的剛度の低い(例えば500mgf以下の)記録媒体(普通紙、コート紙等)に対しては、収縮率0.5%以上であっても、上述のようなプラテンへの密着性を高める手段が付加されていれば、プラテンに好ましく吸着される。このために、最大変形量も小さく(例えば10mm以下)に抑えることができるので、記録速度を低下させる対象となる記録媒体から除外することができる。
図9は、各種記録媒体に対し、低湿環境Aでは高湿環境Bに対して記録速度(記録スキャン速度)を低減させた実施例と、低減させなかった比較例とで、記録結果を評価したものである。記録はいずれの例でも4パスのマルチスキャンにて実施した。
図において、×は記録媒体と記録ヘッドないしキャリッジとの擦れが発生したことを、〇はこれが発生しなかったことを表している。図から明らかなように、剛度が比較的高く、かつ収縮率の大きい記録媒体(アート紙や厚口コート紙)に対しては、低湿環境Aでは高湿環境Bに対して記録スキャン速度を低減させることで、擦れなどの不都合が抑制されることが確認された。また、収縮率が大きくても比較的剛度が低い記録媒体(普通紙、コート紙)や、剛度が高くても収縮率が小さい記録媒体(光沢紙)に対しては、記録スキャン速度を低減させなくても擦れなどの不都合が生じないことが確認された。これにより、記録速度の低下を必要最低限に抑制することが可能となる。
なお、図9では記録速度として記録スキャン速度の低減を伴う例について説明したが、マルチパス記録のパス数を多くすることで記録速度を低下させることも可能である。上述のように、マルチパス記録では、記録スキャン毎に所定のマスクによって間引かれたデータを記録してからバンド幅未満の記録媒体搬送(副走査)を行い、再度記録スキャンを行うものである。つまり、各記録スキャンでは適切にデータが間引かれ、パス数が多くなるほど各記録スキャンでのデータ間引きが多く行われ、ある画像領域に対して記録が完成するまでに要する時間が長くなる。このため、その画像領域に対して一度に大量のインクが打ち込まれることがなく、記録媒体の変形ひいては浮きが抑制される。
図10は、各種記録媒体に対し、低湿環境Aでは高湿環境Bに対してパス数を増大させた実施例と、増大させなかった比較例とで、記録結果を評価したものである。なお、記録スキャン速度はいずれも33インチ/s(参考値)とした。
図において、×は記録媒体と記録ヘッドないしキャリッジとの擦れが発生したことを、〇はこれが発生しなかったことを表している。図から明らかなように、パス数を変化させることによっても、図9と同様の効果が得られることが確認された。
また、図9に示したような記録スキャン速度の変更と、図10に示したようなパス数の変更とを組みわせることも可能である。
さらに、上述の実施形態では低湿環境と高湿環境とに対応して記録速度を2段階に変化させるものとしたが、環境条件をさらに細かく分け、記録速度が多段階に変化するようにすることもできる。
加えて、上述の実施形態では、記録ヘッド102の記録スキャン(主走査)と、記録媒体103の搬送(副走査)とを交互に繰り返して行くことで、記録媒体103に対する記録が行われる、所謂シリアルプリンタに本発明を適用した場合について説明した。しかし本発明は、記録媒体の幅方向に、その幅に対応した範囲にわたってインク吐出口を整列させてなる記録ヘッドを用いる、所謂ラインプリンタ形態の記録装置にも適用できることは勿論である。この場合は、記録媒体の搬送速度を湿度に応じて変化させるとともに、これに伴って記録ヘッドの駆動周波数も変化させればよい。
さらに加えて、上記実施形態について説明した記録媒体の種類や、各種の数値は単なる例示であって、本発明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的側面図である。 図1および図2の記録装置を含む記録システムの制御系の構成例を示すブロック図である。 図3の記録システムによる記録処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態の記録装置を使用する温湿度環境を説明するための説明図である。 低湿度から高湿度までの湿度範囲において、アート紙を記録媒体として用いて記録を行ったときの記録媒体変形量を示す説明図である。 記録媒体の変形により記録媒体の浮きが発生している状態を示す記録装置の模式的側面図である。 比較的剛度の高い記録媒体と比較的剛度の低い記録媒体との、低温・低湿環境下(温度10℃・湿度10%)における収縮率と最大変形量との関係を示す説明図である。 各種記録媒体に対し、低湿環境では高湿環境に対して記録スキャン速度を低減させた実施例と、低減させなかった比較例とで、記録結果を評価したものを示す説明図である。 各種記録媒体に対し、低湿環境では高湿環境に対してパス数を増大させた実施例と、増大させなかった比較例とで、記録結果を評価したものを示す説明図である。
符号の説明
1000 ホスト装置(コンピュータ)
102 インクジェット記録ヘッド
103 記録媒体
104 プラテン
202 温度センサ
203 湿度センサ
204 制御部

Claims (5)

  1. 記録媒体に対しインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置において、
    環境の湿度を検出する湿度検出手段と、
    当該検出された湿度に応じて記録速度を変化させる制御手段と、
    を具え、前記制御手段は、前記湿度が低い場合に記録速度を低下させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御手段は、記録対象となる前記記録媒体の種類に応じ、前記湿度が低い状態にて前記インクが付与されるときに変形が生じ易い記録媒体が用いられる場合に、前記記録速度を低下させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. インクを吐出する記録ヘッドを前記記録媒体に対して走査する手段と、当該走査の後に前記記録媒体を搬送する手段とを具え、前記制御手段は、前記走査の速度を変化させることで前記記録速度を変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、前記走査の方向とは異なる方向に配列された吐出口を有し、
    前記制御手段は、前記走査の後に前記吐出口の配列幅未満の量ずつ前記記録媒体を搬送することで、同一画像領域に対しては相補的な関係にある画素配列に従った複数回の前記走査にて前記記録媒体に記録を行う場合の、当該走査の回数を変化させることで前記記録速度を変化させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録媒体に対しインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録方法において、
    環境の湿度を検出する工程と、
    当該検出された湿度に応じて記録速度を変化させる制御工程と、
    を具え、前記制御工程では、前記湿度が低い場合に記録速度を低下させることを特徴とするインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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