JP2008194791A - バニシング方法およびローラバニシング工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】球面状のワークの仕上げ加工について、簡易かつ安価な装置を利用して、高品質な加工を行うことを可能とした、バニシング方法と、このバニシング方法に使用されるローラバニシング工具を提供する。
【解決手段】駆動機に連結されて回転するシャンク10と、シャンク10の先端に連結されて、ワークの少なくとも一部を挿入可能に形成された開口部11aを有し、シャンク10と一体に回転するフレーム11と、フレーム11により自転可能に保持されたローラ12と、フレーム11とローラ12とを囲み、ローラ12によるワーク転圧時の加工反力を受けるヘッド13と、フレーム11とヘッド13との間に介在されるベアリング14とを備えるローラバニシング工具1を利用して、球面状のワークの面仕上げ加工を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属表面の仕上げ加工を行うためのバニシング方法と、このバニシング方法に使用されるローラバニシング工具に関する。
金属製の被加工物(ワーク)の表面を鏡面仕上げする加工方法として、バニシング加工が知られている。バニシング加工は、ワークの表面を転圧することで、塑性変形させて、表面を鏡状に仕上げる加工方法であって、寸法精度の向上と表面の硬化とを同時に行うものである。
従来、ボールスタッドのような、球面状のワークのバニシング加工については、ローラやボールタイプのバニシング工具を使用した加工方法が知られている。
ところが、前記従来のバニシング工具を利用した球面状のバニシング加工は、ワークに対して一方向から押圧力を付加する片押し転圧であるため、加工時の押圧力により、ワークの一部(ボールスタッドの首部等)に曲がりが生じる場合があった。
そのため、ワークに対して多方向から同時に転圧を行うことで、互いに押圧力を受け持ち、ワークへの負担を軽減するバニシング加工方法が、多数開示されている。
例えば、特許文献1には、自転可能に保持された多数のボールが環状に配列されたバニシング工具を利用した球面の加工方法が記載されている。この加工方法は、バニシング工具の各ボールを、ワークの球面に圧接させた状態で、バニシング工具とワークをそれぞれ回転させるとともに、それぞれの回転軸心を所定の交差角度範囲内で変化させるものである。
また、特許文献2には、周方向の均等位置に複数の転造ローラが配置されたヘッドに対して、ワークの球面の軸方向上端部と下端部とを転造ローラにより転造加工するとともに、ワークをワークの軸心を中心に回転させて、さらにヘッドもヘッドの軸心を中心に回転させる仕上げ加工方法が記載されている。なお、転造ローラは、ヘッドの軸心に直交する軸を中心に回転する。
特開平9−131664号公報 特開2000−42915号公報
ところが、特許文献1に記載のバニシング工具を、一般的なNC旋盤に取り付けて、ワンチャック加工により切削とバニシングとを行う場合には、バニシング工具を球状のワークに沿って旋回させるための機構を別途備える必要があるため、装置全体が高価になるという問題点を有していた。
また、特許文献2に記載の加工方法は、転造ローラの軸が、ヘッドの軸心に対して直交する向きに配置されているため、ワークを加工する際に、転造ローラの軸に負荷がかかり、破損の原因となるという問題点を有していた。
さらに、前記従来の加工方法は、ワークに対して加える荷重を設定することができないため、ワークの硬度等により仕上がりが不均一となる場合があった。
本発明は、前記した問題点を解決すべく、球面状のワークの仕上げ加工について、簡易かつ安価な装置を利用して、高品質な加工を行うことを可能とした、バニシング方法と、このバニシング方法に使用されるローラバニシング工具を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ワークの回転軸と交差する軸を中心に回転するフレームと、前記フレームに自転可能に保持されるローラと、を備えるローラバニシング工具を利用して球面状のワークの面仕上げを行うバニシング方法であって、前記ローラは、前記フレームの回転に伴い前記ワークの回転軸と交差する方向に、該ワークの表面に沿って遊星運動しつつ該ワークの表面を転圧することを特徴としている。
かかるバニシング方法は、フレームの回転に伴ってローラが遊星運動し、回転するワークの表面を多方向から転圧して、球面状のワークの仕上げ加工を行うものである。
このバニシング方法によれば、ローラが、回転するワークの周面について、ワークの回転軸と交差する円を描きながら転圧するため、フレームをワークの表面に沿って旋回させることを要せずに、ワークの面仕上げ対象範囲全体を転圧することを可能としている。したがって、ローラバニシング工具を球面状のワークに沿って旋回させるための機構を省略することが可能となる。このため、公知のNC旋盤に取り付けて、容易にワークの面仕上げ加工を行うことが可能となった。
また、請求項2に記載の発明は、駆動機に連結されて回転するシャンクと、前記シャンクの先端に連結されて、ワークの少なくとも一部を挿入可能に形成された開口部を有し、該シャンクと一体に回転するフレームと、前記フレームに自転可能に保持されて前記開口部に挿入されたワークの表面を転圧するローラと、前記ローラと前記フレームとを囲み、前記ローラによる転圧時の加工反力を受けるヘッドと、前記フレームと前記ヘッドとの間に介在されるベアリングと、を備えることを特徴としている。
かかるローラバニシング工具によれば、ヘッドとフレームとの間にベアリングを備えているため、ヘッドが自由に回転できる。そのため、ヘッドとローラとの間で引きずりが発生することがなく、ヘッドは、ローラの遊星運動を妨げずにローラによるワークの転圧時の加工反力を受け持つことが可能となる。
したがって、本発明のローラバニシング工具をワークの面仕上げ加工に使用することにより、ワークの表面への転圧が均一に行われて、高品質な仕上げ加工がなされる。
また、ローラが遊星運動により、ワークの表面を転圧することが可能に構成されているため、このローラバニシング工具を、フレームの回転軸がワークの回転軸と所望の角度で交差するように配置することにより、ローラバニシング工具を移動させることなく、任意の範囲が球面状のワークの表面を転圧することが可能に構成されている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のローラバニシング工具であって、前記ローラが、該ローラの先端に行くに従い前記フレームの回転軸から離れる方向に傾斜していることを特徴としている。
かかるローラバニシング工具は、ローラが傾斜した状態で配設されているため、ワークの形状の寸法の微妙な違いに対応し、ワークの面仕上げ加工を高品質に行う。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のローラバニシング工具であって、前記フレームを先端側に付勢し、前記フレームの回転軸に沿って伸縮するバネを備えることを特徴としている。
かかるローラバニシング工具によれば、シャンクに内蔵されたバネにより、フレームが前後に揺動することが可能となるため、ワークの微妙な寸法違いを吸収することが可能となり、高品質に仕上げ加工を行うことができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のローラバニシング工具であって、 前記バネの荷重を調節するアジャストボルトを備えることを特徴としている。
かかるローラバニシング工具によれば、ワークに加える荷重を予め設定し、所望の仕上がりに調節できるように構成されているため、好適である。
本発明のバニシング方法およびローラバニシング工具により、球面状のワークの仕上げ加工について、簡易かつ安価な装置により、高品質な加工を行うことが可能となった。
本発明の好適な実施の形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、ボールスタッドのような、球面のワークの表面仕上げをする場合において、本発明に係るバニシング工法およびローラバニシング工具を使用する場合について説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係るローラバニシング工具の構成を示す半断面図である。図2は、本実施形態に係るバニシング加工方法を示す半断面図である。図3は、本実施形態に係るバニシング加工方法の詳細を示す拡大図である。図4は、本実施形態に係るバニシング加工方法におけるローラによる転圧状況を示す斜視図である。
本実施形態にかかるローラバニシング工具1は、図1に示すように、シャンク10と、シャンク10の先端に連結されたフレーム11と、フレーム11に自転可能に保持されたローラ12と、フレーム11とローラ12とを囲むヘッド13と、フレーム11とヘッド13との間に介在されるベアリング14と、シャンク10の内部に収容されたバネ15と、バネ15の荷重を調節するアジャストボルト16とを備えて構成されている。
シャンク10は、図1に示すように、筒状の金属部材であって、内部にバネ15とヘッドジョイント17が収容されている。また、シャンク10には、ピン挿通孔10aが形成されており、シャンク10とヘッドジョイント17とは、ピンP1により連結されている。
また、シャンク10の後端には、アジャストボルト16が螺合されている。筒状に形成されたシャンク10の後端部内面には、アジャストボルト16に施されたネジに螺合するネジ加工が施されている。なお、バネ15の荷重を調節する手段として、アジャストボルト16による方法以外の公知の手段により行う場合は、必ずしもネジ加工が施されていなくてもよいことはいうまでもない。
シャンク10は、図2に示すように、NC旋盤2に取り付けられた状態で、モータ(駆動機)3にタイミングベルト3aを介して連結されており、モータ3の動力により軸心Sを中心に回転するように構成されている。
ヘッドジョイント17は、図1に示すように、シャンク10の内部に収容された筒状部材であって、先端がフレーム11に連結されていて、後方からバネ15により先端側に加圧された部材である。そして、ヘッドジョイント17は、シャンク10の内部において、前後に摺動する。
ヘッドジョイント17は、ピンP1を介して、シャンク10に連結されており、シャンク10の回転とともに軸心Sを中心に回転する。ピンP1を挿通するためにヘッドジョイント17に形成された挿通孔17aは、軸心Sに対して長く、軸心Sと直交する幅がピンP1の外径と同等に形成された長穴により構成されている。つまり、挿通孔17aは、ピンP1を軸心S方向に沿って摺動可能に形成されている。このように、挿通孔17aが長穴に形成されていることで、ヘッドジョイント17の前後方向の摺動が可能となっている。
ヘッドジョイント17は、図1に示すように、後部の内径がバネ15の外径よりも大きく、前部の内径がバネ15の内径と同等以下に形成されている。そして、前部の縮径部分が、後部に挿入されたバネ15の係止部17bとなっている。
フレーム11は、図1に示すように、シャンク10に内装されたヘッドジョイント17の先端に連結されて、シャンク10の回転と一体に回転するように構成されている。
また、フレーム11は、ワークの少なくとも一部が挿入可能に形成された開口部11aを有している。
また、フレーム11は、ヘッド13に内装されており、このヘッド13とフレーム11との間には、ベアリング14が介在されている。フレーム11は、ヘッドジョイント17とともに、ベアリング14の内周部を把持することで、ベアリング14の外周部に固定されたヘッド13を回転可能に保持している。
フレーム11のヘッドジョイント17への連結は、フレーム11の後端に形成された縮径部11bをヘッドジョイント17の先端部に挿入した状態で、止めねじなどの留具P2により固定されている。なお、フレーム11のヘッドジョイント17への連結は、必ずしも止めねじ等による方法に限定されるものではなく、ねじ込みなどの他の公知の手段によって連結されてもいいことは言うまでもない。
フレーム11に形成された開口部11aは、正面視が円形であって、図1に示すように、先端に行くに従いその内径が大きくなるようなテーパ形状に形成されている。なお、開口部11aの形状寸法は限定されるものではなく、加工の対象となるワークの形状に応じて適宜設定すればよい。
開口部11aには、周方向に沿って所定の間隔をあけて複数(本実施形態では3箇所)の溝部(図示省略)が形成されており、各溝部にはローラ12,12,12がそれぞれ配設されている。なお、本実施形態では、フレーム11に溝部を形成し、この溝部にローラ12を配設するものとしたが、フレーム11によるローラ12の保持方式は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
ローラ12は、図1に示すように、円柱状に形成された金属部材であって、ヘッド13の内周面に沿って配設され、フレーム11によって自転可能に保持されている。ローラ12は、開口部11aの形状に沿って配設されており、ローラバニシング工具1の先端に行くに従いフレーム11の回転軸(軸心S)から遠ざかる方向に傾斜している。本実施形態では、ローラ12が3本配設するものとしており、各ローラ12,12,12の間隔は均等である(図4参照)。
なお、フレーム11に自転可能に保持されるローラ12の数量は3本に限定されないことは言うまでもなく、フレーム11の開口部11aの形状や、必要とされる転圧時の圧力等に応じて適宜設定すればよい。
また、ワークWを転圧するローラ12の形状は、遊星運動によりワークWを転圧できれば、円柱状に限定されるものではなく、例えば、球状やテーパ形状でもよく、フレーム11の形状やワークの形状、ローラ12の設置数等に応じて適宜設定すればよい。
ヘッド13は、図1に示すように、フレーム11とローラ12とを囲む円筒状の金属部材であって、フレーム11とヘッド13との間にはベアリング14が介在されている。ヘッド13は、フレーム11との間に配置されたベアリング14により、フレーム11の外周において、独立して自由に回転することができるように構成されている。ヘッド13を構成する材料は、限定されるものではないが、ローラ12による転圧時の加工反力に対して、十分な耐力を有する公知の材料から適宜選定して使用する。
また、ヘッド13は、ローラ12と接するように形成されており、ローラ12は、ヘッド13の内周面に沿って自転する。これにより、ヘッド13は、ローラ12の回転を妨げることなく、転圧加工時におけるローラ12の転圧時の加工反力を受け持つことが可能となる。
ヘッド13の内空部は、先端部にフレーム11の形状(ローラ12の配置)に応じて、先端に行くに従い拡径するテーパが形成されている。また、ヘッド13の先端は、外径は先端に行くに従い縮径する隅切りがなされている。なお、ヘッド13の形状は、これに限定されるものではなく、ワークの形状等に応じて適宜設定すればよいことはいうまでもない。
ベアリング14は、フレーム12とヘッド13との間に介在されることで、フレーム12とヘッド13とを連結するとともに、それぞれの回転が互いに干渉することがないようにしている。このベアリング14によりヘッド13が独立して回転するため、ローラ12の回転を妨げることがない。
ヘッド13は、留板13aとともにねじ等の留具P3を介してベアリング14の外周部を把持することにより、ベアリング14の内周部を把持するフレーム11と連結されている。
バネ15は、フレーム11を後方から先端側に付勢し、軸心Sに沿って前後に伸縮するように配置されている。本実施形態に係るバネ15は、図1に示すように、シャンク10の内部において、フレーム11の後端に連結されたヘッドジョイント17に対して、後方から付勢するように配置されることで、フレーム11を先端側に付勢している。バネ15はヘッドジョイント17の係止部17bに係止することで、フレーム11を先端方向に加圧している。このように、バネ15は、前後に伸縮可能に配置されていることで、ワークの表面の形状に応じて、フレーム11の前後の揺動を可能としている。
なお、バネ15の形状等は、フレーム11を前後の揺動が可能となるように付勢することが可能であれば、限定されるものではなく、コイルばね、皿ばね等、適宜公知のバネの中から選定して使用すればよい。また、本実施形態では、フレーム11を前後の揺動が可能となるように後方から付勢する部材として、バネ15を使用するものとしたが、例えば、ゴム等、バネ以外の弾性部材も使用可能であることはいうまでもない。
また、アジャストボルト16は、バネ15の荷重を調節するものであって、図1に示すように、シャンク10の後端に螺合されている。本実施形態に係るローラバニシング工具1は、アジャストボルト16の締め付けにより、アジャストボルト16を前後させて、バネ15の加圧力を調節する。
本実施形態にかかるバニシング方法は、図2および図3に示すように、スピンドル4に留具4aを介して回転するように設置されたワークWに対して、ワークWの回転軸Sと交差する軸心Sを中心に回転するフレーム11と、フレーム11に自転可能に保持されるローラ12と、を備えるローラバニシング工具1を利用して、球面状のワークWの面仕上げを行うバニシング方法である。
このとき、ローラ12は、フレーム11の回転に伴い、ワークWの回転軸Sと交差する軸心Sにより公転するとともにワークWの表面に沿って自転する遊星運動により、ワークWの表面を転圧する。
ローラバニシング工具1は、NC旋盤2のツール固定台5に軸心Sを中心に回転可能に保持されている。ツール固定台5とシャンク10との間には、ベアリング5aが介在されている。なお、ローラバニシング工具1のNC旋盤2への取り付け方法は限定されるものではなく、適宜公知の方法により行えばよい。
シャンク10の後端部にツール側のタイミングプーリー3cを取り付けたバニシング工具をNC旋盤2に取り付け、モータ側のタイミングプーリー3bにタイミングベルト3aを介して連結する。
モータ側のタイミングプーリー3bは、モータ3に直結されており、モータ3が作動することにより、回転する。モータ側のタイミングプーリー3bが回転すると、タイミングベルト3aによりその動力が伝達されて、ツール側のタイミングプーリー3cが回転する。そして、ツール側のタイミングプーリー3cが回転することにより、シャンク10が軸心Sを中心に回転する。
一方、ワークWは、スピンドル4により、回転軸Sを中心に回転する。
なお、ローラバニシング工具1の取り付け方法や、回転方法等は、前記の内容に限定されるものではなく、適宜公知の手段から選定して行えばよい。同様に、ワークWの固定方法および回転方法等も限定されるものではない。
ワークWの面仕上げ加工は、図3に示すように、ワークWの表面に、ローラ12を当接させた状態で、ワークWとシャンク10とをそれぞれ回転軸Sと軸心Sを中心に回転させることにより行う。つまり、ローラ12によるワークWの表面での遊星運動により、ワークWの表面を転圧し、塑性変形させて、ワークWの表面を鏡状に仕上げる。
図4に示すように、ローラ12,12,12は、ワークWの表面において、ワークWの回転軸Sに対して斜め方向に転圧する。一方、ワークWは、回転軸Sを中心に転圧円c内で回転するため、ワークWの球状の表面全体が、ローラ12,12,12により転圧される。この時、転圧円cは、ワークWの表面において、ワークの加工範囲(面仕上げ対象範囲)Wの基端側端部から先端側端部を含むように形成される(図3参照)。
以上、本実施形態に係るバニシング方法およびローラバニシング工具によれば、球面状のワークWの面仕上げ加工について、ローラバニシング工具1をワークWの表面に沿って旋回することなく、ワークWの表面全体の加工を行うことが可能なため、ローラバニシング工具1を旋回するための装置を省略できる。そのため、従来に比べて、装置全体が安価となり経済的である。
また、ローラバニシング工具1は、ワークWの加工から面仕上げまでを、通常のNC旋盤2に設置して行うことができるので、高品質、かつ、短時間で加工から仕上げまでの工程を行うことが可能となった。
また、ヘッド13は、ローラ12の自転を妨げることなく、ローラ12による転圧時の加工反力を受け持つため、ローラ12とヘッド13との間で引きずりが発生せず、ローラ12はワークWの表面を均一に転圧し、高品質な加工が可能である。
また、ローラバニシング工具1は、バネ15を備え、フレーム11が前後に揺動可能に構成されているため、ワークWの表面の寸法の微妙な違いを吸収しながら、仕上げ加工を行うので、ワークWを高品質に仕上げられる。
また、バネ15は、アジャストボルト16により、加圧力を調節することが可能なため、ワークWの硬度等に応じて加工を行うことが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態および実施例に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
例えば、前記実施形態では、ボールスタッドを加工する場合について説明したが、本発明のバニシング方法およびローラバニシング工具の適用が可能なワークはボールスタッドに限定されるものではない。
また、バネによる加圧力をアジャストボルトにより調節するものとしたが、バネの加圧力の調節は必要に応じて行えばよく、一定の加圧力が求められる場合には、アジャストボルトを省略してもよい。
また、バネも必要に応じて配設すればよく、バネを省略することも可能である。
また、前記実施形態では、本発明のローラバニシング工具をNC旋盤にて使用する場合について説明したが、ボール盤等の、他の工作機械を使用してもよい。
また、前記実施形態では、シャンクの回転を、タイミングベルトとタイミングプーリーを介して行うものとしたが、例えば歯車を使用するなど、回転力の伝達を行う部材はプーリーに限定されるものではない。
また、ドリリングユニットにシャンクを取り付けることにより、シャンクを回転させる構成としてもよい。
さらに、シャンクをモータに直結することによりシャンクを回転させてもよい。
また、前記実施形態では、シャンクにヘッドジョイントを内装し、このヘッドジョイントを介してフレームに回転力や加圧力を伝達する構成としたが、例えば、フレームを直接シャンクへの連結が可能な形状やバネが係止可能な形状に形成することで、ヘッドジョイントを省略してもよい。
本発明の好適な実施の形態に係るローラバニシング工具の構成を示す半断面図である。 本発明の好適な実施の形態に係るバニシング加工方法を示す半断面図である。 本発明の好適な実施の形態に係るバニシング加工方法の詳細を示す拡大図である。 本発明の好適な実施の形態に係るバニシング加工方法におけるローラによる転圧状況を示す斜視図である。
符号の説明
1 ローラバニシング工具
10 シャンク
11 フレーム
11a 開口部
12 ローラ
13 ヘッド
14 ベアリング
15 バネ
16 アジャストボルト
S 軸心(フレームの回転軸)
W ワーク

Claims (5)

  1. ワークの回転軸と交差する軸を中心に回転するフレームと、前記フレームに自転可能に保持されるローラと、を備えるローラバニシング工具を利用して、球面状のワークの面仕上げを行うバニシング方法であって、
    前記ローラは、前記フレームの回転に伴い前記ワークの回転軸と交差する方向に、該ワークの表面に沿って遊星運動しつつ該ワークの表面を転圧することを特徴とする、
    バニシング方法。
  2. 駆動機に連結されて回転するシャンクと、
    前記シャンクの先端に連結されて、ワークの少なくとも一部を挿入可能に形成された開口部を有し、該シャンクと一体に回転するフレームと、
    前記フレームにより自転可能に保持されて前記開口部に挿入されたワークの表面を転圧するローラと、
    前記ローラと前記フレームとを囲み、前記ローラによる転圧時の加工反力を受けるヘッドと、
    前記フレームと前記ヘッドとの間に介在されるベアリングと、を備えることを特徴とする、
    ローラバニシング工具。
  3. 前記ローラが、該ローラの先端に行くに従い前記フレームの回転軸から離れる方向に傾斜していることを特徴とする、
    請求項2に記載のローラバニシング工具。
  4. 前記フレームを先端側に付勢し、前記フレームの回転軸に沿って伸縮するバネを備えることを特徴とする、
    請求項2または請求項3に記載のローラバニシング工具。
  5. 前記バネの荷重を調節するアジャストボルトを備えることを特徴とする、
    請求項4に記載のローラバニシング工具。
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