JP2008191100A - 光サンプリング装置及び光サンプリング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光パルスの周期が信号光のパルスの周期と1/Δfだけ異なり、光パルスの幅が信号光のパルスの幅より狭い、単一偏波面を有するサンプリング用の光パルスを発生させ、信号光と光パルスをそれぞれ偏波分離素子で偏波面が直交するX偏波成分とY偏波成分とに分離し、信号光のX偏波成分と光パルスのX偏波成分とを第1の光ハイブリッドに入射し、信号光のY偏波成分を分岐した一方の光信号と光パルスのY偏波成分を分岐した一方の光パルスとを第2の光ハイブリッドに入射し、信号光のY偏波成分を分岐した他方の光信号と前記光パルスのY偏波成分を分岐した他方の光パルスをさらにτだけ遅延させた光パルスとを第3の光ハイブリッドに入射し、第1〜第3の光ハイブリッドの出力光を第1〜第6のバランス型光受信器で受信し、第1〜第6のバランス型光受信器の出力値に基づき、信号光のX偏波成分およびY偏波成分の振幅と位相を求める。
【選択図】 図1
Description
しかし、この偏波状態測定器の測定レートは3500毎秒以上であることから、超高速光通信シスデムの光伝送路や光デバイス中で高速に変動する信号光の偏波状態を測定することは不可能である。
また、信号光の第1のY偏波成分とサンプリングパルスの第1のY偏波成分は、第2の光ハイブリッド5−2に入射して、信号光の第1のY偏波成分とサンプリングパルスの第1のY偏波成分のいずれか一方の位相が、第2の光ハイブリッド5−2でπ/2シフトされる。
また、信号光の第2のY偏波成分とサンプリングパルスの第2のY偏波成分は、第3の光ハイブリッド5−3に入射して、信号光の第2のY偏波成分とサンプリングパルスの第2のY偏波成分のいずれか一方の位相が第3の光ハイブリッド5−3でπ/2シフトされる。
上記の第1〜第3の光90度ハイブリッド5−1〜5−3は、例えばハーフミラーと偏波分離素子を用いた空間光学系や集積された光回路によって実現することが知られている。
サンプリングパルスは、次の条件を満足する必要がある。これらの条件及び光ハイブリッドの作用は、従来の光サンプリング技術(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)と同様である。
(条件1)信号光の強度は、サンプリング光パルスのパルス幅の時間内においてはほとんど変化しないこと。
(条件2)信号光の周波数は、サンプリング光パルスのパルス幅の時間内においてはほとんど変化しないこと。
(条件3)サンプリング光の中心周波数は、信号光の中心周波数と一致していること。
上記の条件1、2より、高速に変動する信号光の偏波状態を測定するためには要求される時間分解能よりも十分に短いサンプリング光パルスを用意する必要がある。上記の条件が満足される場合には、本発明の光サンプリング装置によって信号のX偏波成分とY偏波成分の振幅と位相が正しく検出されることを以下に説明する。
まず、信号光の偏波状態は次式で表される。
一方、上記条件を満たす基準方向に対して45度方向を向く単一偏波面を有したサンプリングパルスの偏波状態は、次式で表される。
この時、第1の光ハイブリッド5−1を介して第1及び第2のバランス型光受信器6−1、6−2から出力される電流の電流値P1(t)、P2(t)はそれぞれ次のように表される。
同様に、第2の光ハイブリッド5−2を介して第3及び第4のバランス型光受信器6−3、6−4から出力される電流の電流値P3(t)、P4(t)より求められる信号光のY偏波成分の振幅asy(t)は、
まず、第1の光ハイブリッド5−1を介して第1及び第2のバランス型光受信器6−1、6−2から出力される電流の電流値P1(t)、P2(t)と、第2の光ハイブリッド5−2を介して第3及び第4のバランス型光受信器6−3、6−4から出力される電流の電流値P3(t)、P4(t)と、第3の光ハイブリッド5−3を介して第5及び第6のバランス型光受信器6−5、6−6から出力される電流の電流値P5(t)、P6(t)のそれぞれの比を計算して、その結果に対して第1から第3の逆正接(アークタンジェント)が計算される(ステップB11〜B13)。例えば、第1の光ハイブリッド5−1を介して第1及び第2のバランス型光受信器6−1、6−2から出力される電流の電流値P1(t)、P2(t)から、信号光のX偏波成分の位相φsx(t)とサンプリングパルスのX偏波成分の位相φpの位相差φsx(t)−φpが求められ、
サンプリングパルス発生手段1から出力される局発光パルスであるサンプリングパルスは偏波分離素子2−1で、信号光は偏波分離素子2−2で、それぞれ互いに偏波面が90度異なるX偏波成分とY偏波成分とに分離される。分離されたサンプリングパルスのX偏波成分と信号光のX偏波成分は、第1の光ハイブリッド5−1に入射する。可変遅延手段10で所定時間遅延させられたサンプリングパルスのY偏波成分と遅延させられていない信号光のY偏波成分は第2の光ハイブリッド5−3に入射する。
可変遅延手段10で付与される時間遅延をゼロと設定した場合、第1〜第4のバランス型光受信器からの出力電流はそれぞれの第1の実施形態における第1〜第4のバランス型光受信器からの出力電流の電流値P1(t)〜P4(t)に相当する。したがって、式(3)〜式(6)が得られる。
また、例えば各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
2−1、2−2…偏波分離素子
3−1、3−2…分岐素子
4−1…補正手段
4−2…遅延手段
5−1〜5−3…光90度ハイブリッド
6−1〜6−6…バランス型受光器
7−1〜7−6…低域通過濾波器
8−1〜8−6…数値化手段
9…演算処理装置
10…可変遅延手段
Claims (9)
- 信号光の繰り返し周期と僅かに異なる周期を有し、パルス幅が信号光のパルス幅よりも短く、測定系におけるX偏波成分とY偏波成分とをほぼ均等に有する光パルスを発生するサンプリングパルス発生手段と、
前記信号光とサンプリングパルスとを、それぞれX偏波成分とY偏波成分に分離する手段と、
前記偏波分離された信号光とサンプリングパルスとのY偏波成分を第1のY偏波成分と第2のY偏波成分とに分岐する分岐手段と、
前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分のいずれかを所定時間遅延させる遅延手段と、
前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を入力し、前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせる第1の光90度ハイブリッドと、
前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分を入力し、前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせる第2の光90度ハイブリッドと、
前記遅延手段の後段に配置され、前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分を入力し、前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせる第3の光90度ハイブリッドと、
前記第1の光90度ハイブリッドからの前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を受信して、第1及び第2の電流をそれぞれ出力する第1及び第2のバランス型光受信器と、
前記第2の光90度ハイブリッドからの前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分を受信して、第3及び第4の電流をそれぞれ出力する第3及び第4のバランス型光受信器と、
前記第3の光90度ハイブリッドからの前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分を受信して、第5及び第6の電流をそれぞれ出力する第5及び第6のバランス型光受信器と、
前記第1〜第6の電流の電流値に対して演算処理を行う演算処理装置と、を具備することを特徴とする光サンプリング装置。 - 請求項1に記載の光サンプリング装置において、前記演算処理装置は、
第1〜第6のバランス型光受信器からの出力電流値をそれぞれP1(t0)、P2(t0)、P3(t0)、P4(t0)、P5(t0)、P6(t0)とすると、
第1の電流値P1(t0)と第2の電流値P2(t0)を二乗和し、第3の電流値のP3(t0)と第4の電流値P4(t0)を二乗和し、この二乗和した2つの値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅を算出し、
第1の電流値P1(t0)を第2の電流値P2(t0)で除算し、第3の電流値P3(t0)を第4の電流値のP4(t0)で除算し、第5の電流値P5(t0)を第6の電流値のP6(t0)で除算し、この除算した3つの値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の位相を算出することを特徴とする光サンプリング装置。 - 前記信号光の繰り返し周期と僅かに異なる周期を有し、パルス幅が信号光のパルス幅よりも短く、測定系におけるX偏波成分とY偏波成分とをほぼ均等に有する光パルスを発生するサンプリングパルス発生手段と、
前記信号光とサンプリングパルスとを、それぞれX偏波成分とY偏波成分に分離する手段と、
前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を入力し、前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせる第1の光90度ハイブリッドと、
前記信号光及びサンプリングパルスのY偏波成分を入力し、前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせる第2の光90度ハイブリッドと、
前記第1の光90度ハイブリッドまたは第2の光90度ハイブリッドの前段に配置され、前記信号光またはサンプリングパルスのX偏波成分又はY偏波成分のいずれかを遅延させる遅延量が切替可能な可変遅延手段と、
前記第1の光90度ハイブリッドからの前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を受信して、第1、第2及び第5、第6の電流をそれぞれ出力する第1及び第2のバランス型光受信器と、
前記第2の光90度ハイブリッドからの前記信号光及びサンプリングパルスのY偏波成分を受信して、第3、第4及び第7、第8の電流をそれぞれ出力する第3及び第4のバランス型光受信器と、
前記第1〜第8の電流の電流値に対して演算処理を行う演算処理装置と、を具備することを特徴とする光サンプリング装置。 - 請求項3に記載の光サンプリング装置において、前記演算処理手段は、
前記可変遅延手段の切替に応じて第1〜第4のバランス型光受信器から出力される前記第1〜第8の電流の電流値をそれぞれQ1(t0)、Q2(t0)、Q3(t0)、Q4(t0)、Q5(t0)、Q6(t0)、Q7(t0)、Q8(t0)とすると、
第1の電流値Q1(t0)と第2の電流値Q2(t0)を二乗和し、第3の電流値のQ3(t0)と第4の電流値Q4(t0)を二乗和し、この二乗和した2つの値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅を算出し、
第1の電流値Q1(t0)を第2の電流値Q2(t0)で除算し、第3の電流値Q3(t0)を第4の電流値のQ4(t0)で除算し、第5の電流値Q5(t0)を第6の電流値のQ6(t0)で除算し、第7の電流値Q7(t0)を第8の電流値のQ8(t0)で除算し、この除算した値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の位相を算出することを特徴とする光サンプリング装置。 - 信号光の繰り返し周期を僅かに異なる周期を有し、パルス幅が信号光のパルス幅よりも短く、測定系におけるX偏波成分とY偏波成分とをほぼ均等に有する光パルスを発生し、
前記信号光とサンプリングパルスとを、それぞれX偏波成分とY偏波成分に分離し、
前記偏波分離された信号光とサンプリングパルスとのY偏波成分を第1のY偏波成分と第2のY偏波成分とに分岐し、
前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分のいずれかを所定時間遅延させ、
前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせ、
前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせ、
いずれか一方が遅延された前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせ、
いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を第1及び第2の電流の電流値に変換し、
いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスの第1のY偏波成分を第1及び第2の電流の電流値に変換し、
いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスの第2のY偏波成分を第1及び第2の電流の電流値に変換し、
前記第1〜第6の電流の電流値に対して所定の演算処理を施して信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅と位相を求めること、を特徴とする光サンプリング方法。 - 請求項5に記載の光サンプリング方法において、前記演算処理は、
第1〜第6のバランス型光受信器からの出力電流値をそれぞれP1(t0)、P2(t0)、P3(t0)、P4(t0)、P5(t0)、P6(t0)とすると、第1の電流値Pl(t0)と第2の電流値P2(t0)を二乗和し、第3の電流値のP3(t0)と第4の電流値P4(t0)を二乗和し、この二乗和した2つの値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅を算出し、
第1の電流値P1(t0)を第2の電流値P2(t0)で除算し、第3の電流値P3(t0)を第4の電流値のP4(t0)で除算し、第5の電流値P5(t0)を第6の電流値のP6(t0)で除算し、この除算した3つの値を基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の位相を算出することを特徴とする光サンプリング方法。 - 信号光の繰り返し周期を僅かに異なる周期を有し、パルス幅が信号光のパルス幅よりも短く、測定系におけるX偏波成分とY偏波成分とをほぼ均等に有する光パルスを発生し、
前記信号光とサンプリングパルスとを、それぞれX偏波成分とY偏波成分に分離し、
信号光またはサンプリングパルスのX偏波成分とY偏波成分のどちらか一方を、遅延量を切替可能に遅延し、
前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせ、
前記信号光及びサンプリングパルスのY偏波成分のいずれか一方の位相をπ/2シフトさせ、
いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分及びY偏波成分を電流値に変換し、
この電流値に基づいて信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅と位相を求める光サンプリング方法であって、
前記遅延量が0に設定されたときは、いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を第1及び第2の電流の電流値に変換し、かつ、いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのY偏波成分を第3及び第4の電流の電流値に変換し、
前記遅延量が所定の遅延量に設定されたときは、いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのX偏波成分を第5及び第6の電流の電流値に変換し、かつ、いずれか一方の位相がシフトされた前記信号光及びサンプリングパルスのY偏波成分を第7及び第8の電流の電流値に変換し、
前記遅延量に応じた前記第1〜第8の電流の電流値に対して演算処理が行われること、を特徴とする光サンプリング方法。 - 請求項7に記載の光サンプリング方法において、前記演算処理は、
前記可変遅延手段の切替に応じて2回に分けて入力される前記第1〜第4のバランス型光受信器から出力される前記第1〜第8の電流の電流値をそれぞれQ1、(t0)、Q2(t0)、Q3(t0)、Q4(t0)、Q5(t0)、Q6(t0)、Q7(t0)、Q8(t0)とすると、第1の電流値Q1(t0)と第2の電流値Q2(t0)を二乗和し、第3の電流値のQ3(t0)と第4の電流値Q4(t0)を二乗和し、この二乗和した2つの値に基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅を算出し、
第1の電流値Q1(t0)を第2の電流値Q2(t0)で除算し、第3の電流値Q3(t0)を第4の電流値のQ4(t0)で除算し、第5の電流値Q5(t0)を第6の電流値のQ6(t0)で除算し、第7の電流値Q7(t0)を第8の電流値のQ8(t0)で除算し、この除算した値を基づき信号光のX偏波成分とY偏波成分の位相を算出することを特徴とする光サンプリング方法。 - 請求項5および請求項7記載の光サンプリング方法において、前記時間の関数として算出された信号光のX偏波成分とY偏波成分の振幅と位相、すなわちX偏波成分とY偏波成分の複素振幅をフーリエ変換して周波数の関数に変換し、この値に基づいてPMDベクトルを算出することを特徴とする光サンプリング方法。
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