JP2008190734A - 蒸気供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気発生量の増減要求に対し蒸気発生量を安定して追従させ得る蒸気供給装置を得る。
【解決手段】蒸気供給装置10は、液体を気化するための蒸気発生器12と、蒸気発生器12の蒸気出口側に連通されガスの通過に伴い流動抵抗を生じさせる流動抵抗体20と、蒸気発生器の蒸気出口12Aと流動抵抗体20のガス入口20Aとの間の合流部J1にガスを供給可能な第1ガス供給ライン22及び第1ガス供給装置24と、第1ガス供給装置24による合流部J1へのガス供給量を変化させ得る流量制御弁26と、蒸気発生器12による蒸気発生量の増減要求に応じて流量制御弁26を制御するコントローラ36と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を気化して発生した蒸気を供給するための蒸気供給装置に関する。
例えば供給された水を気化して得た水蒸気を供給する水蒸気供給装置において、下流側の水蒸気消費装置の要求により、水蒸気の発生量を変化させる場合がある。例えば水蒸気発生量を増加する場合、水蒸気の流量増加に伴う圧力損失の増加に伴って、蒸気発生器の圧力の上昇、すなわち蒸気発生を阻害する方向の変化(沸点の上昇)が生じる。
また、水蒸気分離器の圧力を一定に保つように、水蒸気ラインに設けた流量調整弁を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、調節弁やより下流での蒸気の凝集を防止するために、蒸気の沸点よりも高い運転温度が設定される。
特開平8−250142明細書
しかしながら、上記の如き従来の技術では、水蒸気分離器の圧力を一定に保つための調節弁を蒸気の沸点よりも高い運転温度で使用するために、高温用のシール材の採用、調節弁(構成する材料)に対する温度制限、調整弁の駆動部に対する冷却性を満足する寸法設定等の各種の制約が生じる。
本発明は、上記事実を考慮して、蒸気発生量の増減要求に対し蒸気発生量を安定して追従させ得る蒸気供給装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る蒸気供給装置は、液体を気化するための蒸気発生器と、前記蒸気発生器の蒸気出口側に連通され、ガスの通過に伴い流動抵抗を生じさせる流動抵抗体と、前記蒸気発生器の蒸気出口と前記流動抵抗体のガス入口との間にガスを供給可能なガス供給手段と、前記ガス供給手段によるガス供給量を変化させ得るガス流量変更手段と、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増減要求に応じて前記ガス流量変更手段を制御する制御手段と、を備えている。
請求項1記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器で発生した蒸気は、流動抵抗体を通過して蒸気の消費装置に供給される。このため、流動抵抗体の上下流で蒸気の流量に応じた圧力差が生じる。蒸気発生量の増減要求があった場合に、制御手段が蒸気発生量の変化に応じて流量可変手段を制御することで、ガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間に供給されるガス量を調整して流動抵抗体上流側、すなわち蒸気発生器の圧力を制御することができる。したがって、本蒸気供給装置では、要求される蒸気発生量に応じて蒸気発生器の圧力(蒸発に要する温度)を調整することができる。
このように、請求項1記載の蒸気供給装置では、蒸気発生量の増減要求に対し蒸気発生量を安定して追従させることができる。
請求項2記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項1記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合に、前記ガス供給手段によるガス供給量が減少されるように、前記ガス流量変更手段を制御する。
請求項2記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合には、蒸気発生器による蒸気発生量が増加される一方、制御装置によるガス流量変更手段の制御によってガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が減少される。このため、蒸気発生器の圧力上昇が抑制され、該蒸気発生器による蒸気発生量が不足することが防止される。
請求項3記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項1又は請求項2記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合に、前記ガス供給手段によるガス供給量が増加されるように、前記ガス流量変更手段を制御する。
請求項3記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合には、蒸気発生器による蒸気発生量が減少される一方、制御装置によるガス流量変更手段の制御によってガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が増加される。このため、蒸気発生器の圧力低下が抑制され、該蒸気発生器による蒸気発生量が過剰になることが防止される。
請求項4記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求がされた場合に、前記蒸気発生器内の圧力が一定に保たれるように、前記ガス流量変更手段を制御する。
請求項4記載の蒸気供給装置では、制御装置は、蒸気発生量の変化要求がされた場合に、蒸気発生量の変化(増加又は減少)分だけ、ガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が変化(減少又は増加)されるように、ガス流量変更手段を制御する。これにより、本蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求に対し、蒸気発生器の圧力を一定に保つことができる。このため、本蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求に対し、高応答で安定した出力(蒸気量)を得ることができる。
請求項5記載の発明に係る蒸気供給装置は、液体を気化するための蒸気発生器と、前記蒸気発生器の蒸気出口側に連通され、ガスの通過に伴い流動抵抗を生じさせる流動抵抗体と、前記蒸気発生器の蒸気出口と前記流動抵抗体のガス入口との間にガスを供給可能な第1のガス供給手段と、前記第1のガス供給手段によるガス供給量を変化させ得る第1のガス流量変更手段と、前記流動抵抗体のガス出口側にガスを供給可能な第2のガス供給手段と、前記第2のガス供給手段によるガス供給量を変化させ得る第2のガス流量変更手段と、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増減要求に応じて、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する制御手段と、を備えている。
請求項5記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器で発生した蒸気は、流動抵抗体を通過して蒸気の消費装置に供給される。このため、流動抵抗体の上下流で蒸気の流量に応じた圧力差が生じる。蒸気発生量の増減要求があった場合に、制御手段が蒸気発生量の変化に応じて第1及び第2の流量可変手段をそれぞれ制御することで、第1のガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間に供給されるガス量、及び第2のガス供給手段による流動抵抗体の下流側に供給されるガス量を調整することができる。これにより、本蒸気供給装置では、蒸気発生器の圧力を制御しつつ蒸気の供給ラインに供給するトータルのガス量を制御することができる。したがって、本蒸気供給装置では、要求される蒸気発生量に応じて蒸気発生器の圧力(蒸発に要する温度)及び蒸気の濃度をそれぞれ調整することができる。
このように、請求項1記載の蒸気供給装置では、蒸気発生量の増減要求に対し蒸気発生量を安定して追従させることができる。
請求項6記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項5記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合に、前記第1のガス供給手段によるガス供給量が減少されると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する。
請求項6記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合には、蒸気発生器による蒸気発生量が増加される一方、制御装置による第1のガス流量変更手段の制御によって第1のガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が減少されると共に、制御装置による第1及び第2のガス流量変更手段の制御によって第1及び第2のガス供給手段による総ガス供給量が増加され、装置出口での蒸気濃度が所定濃度(例えば、蒸気発生量の変化前の濃度)に維持される。これにより、蒸気発生器の圧力上昇が抑制され、該蒸気発生器による蒸気発生量が不足することが防止されつつ、蒸気とガスとの流量比すなわち蒸気濃度が所定濃度に維持される。すなわち、本蒸気供給装置では、発生蒸気量の増加要求に対し、蒸気消費装置への供給蒸気濃度を維持したまま蒸気量を応答良く増加させることができる。
請求項7記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項5又は請求項6記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合に、前記第1のガス供給手段によるガス供給量が増加されると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する。
請求項7記載の蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合には、蒸気発生器による蒸気発生量が減少される一方、制御装置による第1のガス流量変更手段の制御によって第1のガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が増加されると共に、制御装置による第1及び第2のガス流量変更手段の制御によって第1及び第2のガス供給手段による総ガス供給量が減少され、装置出口での蒸気濃度が所定濃度(例えば、蒸気発生量の変化前の濃度)に維持される。これにより、蒸気発生器の圧力低下が抑制され、該蒸気発生器による蒸気発生量が過剰になることが防止されつつ、蒸気とガスとの流量比すなわち蒸気濃度が所定濃度に維持される。すなわち、本蒸気供給装置では、発生蒸気量の減少要求に対し、蒸気消費装置への供給蒸気濃度を維持したまま蒸気量を応答良く減少させることができる。
請求項8記載の発明に係る蒸気供給装置は、請求項5乃至請求項7の何れか1項記載の蒸気供給装置において、前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求がされた場合に、前記蒸気発生器内の圧力が一定に保たれると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する。
請求項8記載の蒸気供給装置では、制御装置は、蒸気発生量の変化要求がされた場合に、蒸気発生量の変化(増加又は減少)分だけ、第1のガス供給手段による蒸気発生器と流動抵抗体との間へのガス供給量が変化(減少又は増加)されると共に、蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように総ガス供給量が変化されるように、第1及び第2のガス流量変更手段をそれぞれ制御する。これにより、本蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求に対し、蒸気濃度を所定濃度に維持しつつ蒸気発生器の圧力を一定に保つことができる。このため、本蒸気供給装置では、蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求に対し、高応答で安定した出力(蒸気量、濃度)を得ることができる。
以上説明したように本発明に係る蒸気供給装置は、蒸気発生量の増減要求に対し蒸気発生量を安定して追従させ得るという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る蒸気供給装置10について、図1乃至図5に基づいて説明する。図1に示される如く、蒸気供給装置10は、蒸気発生器12を備えている。蒸気発生器12は、液体タンク14からポンプ16によって供給されてきた液体を蒸発させ、蒸気を発生するように構成されている。この実施形態では、蒸気発生器12は、加熱(潜熱の供給)により液体を気化させる加熱式の蒸発器とされている。この蒸気発生器12で発生された蒸気は、蒸気供給ライン18によって、図示しない蒸気消費装置に供給されるようになっている。すなわち、蒸気供給ライン18の下流端18Aが本発明における装置出口に相当する。
蒸気供給ライン18上には、流動抵抗体20が直列に配置されている。流動抵抗体20は、例えば多孔体、焼結体として構成されたり、繊維状の充填物やフィルタとして形成されたりした抵抗体本体がケース内に配設されて構成されており、通過するガスの流量に応じた圧力損失を生じさせるようになっている。このような流動抵抗体20を構成する上記の抵抗体本体やケースは、例えば金属やセラミック等の耐熱材料にて構成されている。
また、蒸気供給ライン18における蒸気発生器12の蒸気出口12Aと流動抵抗体20のガス入口20Aとの間には、第1ガス供給ライン22が合流している。第1ガス供給ライン22の上流端には、第1ガス供給装置24のガス供給口24Aが接続されている。また、第1ガス供給ライン22における第1ガス供給装置24のガス供給口24Aと蒸気供給ライン18との合流部J1との間には、第1のガス流量変更手段としての流量制御弁26が配設されている。流量制御弁26は、後述するコントローラ36に制御されて合流部J1に供給するガスの流量を変更(増減)させるようになっている。
一方、蒸気供給ライン18における流動抵抗体20のガス出口20Bよりも下流側部分には、第2ガス供給ライン28が合流している。第2ガス供給ライン28の上流端には、第2ガス供給装置30のガス供給口30Aが接続されている。また、第2ガス供給ライン28における第2ガス供給装置30のガス供給口30Aと蒸気供給ライン18との合流部J2との間には、第2のガス流量変更手段としての流量制御弁32が配設されている。流量制御弁32は、後述するコントローラに制御されて合流部J1に供給するガスの流量を変更させるようになっている。第1ガス供給装置24、第2ガス供給装置30は、例えばコンプレッサ等の起風装置やガスボンベ等のガス貯蔵器として構成されている。
また、蒸気供給装置10は、蒸気供給ライン18における合流部J2の下流側に直列に設けられた混合器34を備えている。混合器34は、蒸気発生器12で発生された蒸気と、第1ガス供給ライン22、第2ガス供給ライン28から蒸気供給ライン18に合流されたガスとが通過に伴って略均一に混合されるように構成されている。したがって、本蒸気供給装置10は、蒸気とガスとの混合気を蒸気消費装置に供給する構成とされている。具体的には蒸気供給装置10は、例えば、燃料蒸気と空気との混合気を燃焼器に供給したり、水蒸気と炭化水素等の改質原料ガスとの混合気を改質型水素発生装置に供給したり、加湿用の水蒸気とカソード空気又はアノード用の水素との混合気を燃料電池に供給したりする用途に適用することができる。別の見方をすれば、蒸気供給装置10は、蒸気を含む混合気消費装置に混合気を供給するための混合気供給装置であると把握することができる。
そして、蒸気供給装置10は、上に例示した如き各種の蒸気消費装置に供給する蒸気量を変化させ得る構成とされている。すなわち、蒸気供給装置10は、蒸気消費装置からの要求蒸気量(の変化)に応じた量の蒸気を供給するようになっている。具体的には、蒸気供給装置10は、制御手段としてのコントローラ36を備えている。コントローラ36は、蒸気発生器12での加熱量、及び蒸気の原料である液体の蒸気発生器12への供給量及び変化させるために、蒸気発生器12及びポンプ16を制御し、また蒸気発生器12で発生する蒸気量に応じて蒸気供給ライン18へのガス供給量を変化させるために流量制御弁26、32を制御するように構成されている。
この実施形態では、コントローラ36は、蒸気発生器12の内部圧力Pinが略一定になる(所定の範囲内にある)ように、かつ蒸気消費装置に供給される混合気の蒸気濃度(分圧)が略一定になるように、流量制御弁26、32を制御する構成とされている。このため、コントローラ36は、蒸気発生器12(図示しないヒータ)、ポンプ16、流量制御弁26、32と電気的に接続されると共に、流動抵抗体20の内部圧力Pinに応じた信号を出力する圧力計(センサ)38に電気的に接続されている。また、この実施形態では、コントローラ36は、流動抵抗体20の内部温度Tinに応じた信号を出力する温度計(センサ)40にも電気的に接続されている。
コントローラ36は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの増加要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの増加分ΔVsに応じた分だけ、蒸気発生器12への液体供給量Vpが増すようにポンプ16を制御すると共に、要求された蒸気量Vsの増加分ΔVsの分だけ、蒸気発生器12と流動抵抗体20との間の合流部J1へのガス供給量V1が減少するように流量制御弁26を制御する構成とされている。これにより蒸気供給装置10では、発生蒸気量の増加に伴う流動抵抗体20での圧力損失の増大が相殺され、蒸気発生器12の圧力Pinが略一定に保たれるようになっている。
また、コントローラ36は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの増加要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの増加割合((Vs+ΔVs)/Vs)と略同じ割合で、合流部J1及び合流部J2から蒸気供給ライン18に供給される総ガス量(V1+V2)が増加するように、流量制御弁26、32を制御する構成とされている。すなわち、合流部J1でのガス供給量V1が上記の通り制限されている蒸気供給装置10では、蒸気供給ライン18全体での総ガス供給量(V1+V2)は、流量制御弁32の制御による合流部J2へのガス供給量V2によって調整されるようになっている。
一方、コントローラ36は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの減少要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの減少分ΔVsに応じた分だけ、蒸気発生器12への液体供給量V1が減るようにポンプ16を制御すると共に、要求された蒸気量Vsの減少分ΔVsの分だけ、蒸気発生器12と流動抵抗体20との間の合流部J1へのガス供給量V1が増加するように流量制御弁26を制御する構成とされている。これにより蒸気供給装置10では、発生蒸気量の減少に伴う流動抵抗体20での圧力損失の減少が相殺され、蒸気発生器12の圧力Pinが略一定に保たれるようになっている。
また、コントローラ36は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの減少要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの減少割合((Vs−ΔVs/Vs)と略同じ割合で、合流部J1及び合流部J2から蒸気供給ライン18に供給される総ガス量(V1+V2)が減少するように、流量制御弁26、32を制御する構成とされている。すなわち、合流部J1でのガス供給量V1が上記の通り制限されている蒸気供給装置10では、蒸気供給ライン18全体での総ガス供給量(V1+V2)は、流量制御弁32の制御による合流部J2へのガス供給量V2によって調整されるようになっている。
流量制御弁26に対する制御による合流部J1へのガス供給量V1の変化量のコントローラ36による求め方について補足する。合流部J1へのガス供給量V1の変化分をΔV1とすると、変化後のガス供給量(V1+ΔV1)は、以下に示す式(1)の如く、変化前のガス供給量V1、変化後のポンプ16による変化後の液体供給量(Vp+ΔVp)(蒸気発生器12での蒸気発生量(Vs+ΔVs)としても良い)、蒸気発生器12の内部温度Tin、及び蒸気発生器12の内部圧力の目標値Ptと現実の内部圧力Pinとの差分eの関数とされる。
V1+ΔV1=f(V1、(Vs+ΔVs)、Tin、e) (1)
より具体的には、流動抵抗体20を通過するガスの流量Vと圧力損失ΔPとの図2(B)に示す線図Rの如き関係がわかっていれば、蒸気発生器12の内部圧力の目標値Ptと現実の内部圧力Pinとの差分から合流部J1へのガス供給量の増加分ΔV1を得ることができる。ここでは、流動抵抗体20を通過するガスの流量Vと圧力損失ΔPとの関係は、流動抵抗体20を図2(B)に示す如く多数の細孔20Cが形成された抵抗体本体20Dを内蔵するモデルとした場合の流動抵抗体20を通過するガスの流量Vと圧力損失ΔPとの関係を以下の如く例示する。
流動抵抗体20の圧力損失ΔPは、以下の式(2)に示される如く、多数の細孔20Cの通過に伴う損失(微細流路内部損失)ΔPc、多数の細孔20Cへのガス流入に伴う損失(縮小損失)ΔPin、多数の細孔20Cからのガス流出に伴う損失(拡大損失)ΔPoutの和として把握することができる。
ΔP=ΔPc+ΔPin+ΔPout (2)
微細流路内部損失ΔPcは、流動抵抗体20を通過する混合気の密度をρ,抵抗体本体20Dの長さをL、多数の細孔20Cを通過する混合気の流速、動粘性係数をそれぞれu、ν、各細孔20Cの直径をde、蒸気供給ライン18の内径(流動抵抗体20を構成するケースの直径)をDe、レイノルズ数をRe(=u×de/ν)としてf=(64/Re)とすると、以下の式(3)から得ることができる。なお、流速uは、流動抵抗体20を通過する上記の流量(Vs+ΔVs)、ガスの流量V1と、流路形状とから算出することができる。また、説明は省略するが、密度ρ、レイノルズ数Re(動粘性係数ν)は、温度Tinの関数でもあり、温度計40からの信号に応じて選択又は算出される。
ΔPc=(ρ×L×u)×f/(2×de) (3)
また、抵抗体本体20Dの収縮係数をCc(ε)、開口比をεとすると、縮小損失ΔPin、拡大損失ΔPoutは、以下の式(4)、(5)からそれぞれ得ることができる。
ΔPin=1/2×ρ×u×{(1/Cc(ε)−1)} (4)
ΔPout=1/2×ρ×u×(1−ε) (5)
以上により、式(2)で示す流動抵抗体20の流量Vと圧力損失ΔPとの関係を算出することができるので、蒸気発生器12の内部圧力の目標値Ptと現実の内部圧力Pinとの差分eによりガス供給量の変化分ΔV1を得ることができる。なお、例えば力一定の運転温度で運転される用途においては、図2(B)に示す如き流量Vと圧力損失ΔPとの関係をコントローラ36に記憶させておいても良い。
次に、第1の実施形態の作用について、図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
上記構成の蒸気供給装置10では、運転開始後、コントローラ36は、ステップS10で、蒸気供給対象である蒸気消費装置から要求蒸気量、濃度に応じた情報を受け取る。次いでコントローラ36は、ステップS12に進み、要求蒸気量、濃度に応じてポンプ16による蒸気発生器12への供給液量、ステップS12での加熱量、流動抵抗体20の上下流の合流部J1、J2への供給ガス量をそれぞれ算出する。なお、ステップS12での処理には、各制御量の算出に必要な情報(例えば温度Tinの入力)が含まれる。そして、ステップS14では、ステップS12で算出した供給液量、加熱量、及び合流部J1、J2への供給ガス量に基づいて、ポンプ16、流量制御弁26、流量制御弁32、ステップS12のヒータへの給電量に応じた信号を出力する。これにより、蒸気供給装置10は、要求蒸気量、濃度の蒸気とガスとの混合器を生成し、蒸気消費装置に供給する。
コントローラ36は、ステップS16で圧力計38からの信号を入力し、ステップS18で、蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの90%を下回っているか否かを判断する。蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの90%を下回っていると判断した場合には、ステップS20に進む。ステップS20では、流量制御弁26、32を制御して合流部J1への供給ガス量を増してPinを上昇させる一方、合流部J2への供給ガス量を減少して、蒸気供給ライン18へのトータルでのガス供給量を維持する。
コントローラ36は、ステップS20において蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの90%以上であると判断した場合には、ステップS22に進む。ステップS22では、蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの110%を上回っているか否かを判断する。蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの110%を上回っていると判断した場合には、ステップS24に進む。ステップS24では、流量制御弁26、32を制御して合流部J1への供給ガス量を減じてPinを低減させる一方、合流部J2への供給ガス量を増して、蒸気供給ライン18へのトータルでのガス供給量を維持する。
コントローラ36は、ステップS24において蒸気発生器12の内部圧力Pinが目標値Ptの110%以下であると判断した場合には、ステップS26に進む。ステップS26では、コントローラ36による制御の終了条件が成立したか否かを判断する。コントローラ36による制御の終了条件が成立したと判断した場合には、本制御を終了し、コントローラ36による制御の終了条件が成立していないと判断した場合には、ステップS10に戻る。
ステップS10でコントローラ36は、蒸気消費装置から要求蒸気量、濃度に応じた情報を再度受け取る。したがって、供給蒸気量の変動が生じた場合には、ステップS10で入力された情報が前回の情報とは異なり、ステップS12では、変更された要求蒸気量に応じて蒸気発生器12への供給液量、加熱量、及び合流部J1、J2への供給ガス量が算出される。この際、合流部J1へのガス供給量V1の変化分ΔV1は、上記した通り図2に示す圧力差を解消するだけのガス流量の変化分として算出され、さらにこのように変化した合流部J1へのガス供給量(V1+ΔV1)を用いて、蒸気濃度を維持するために合流部J2に供給される要求蒸気量の変化に応じたガス量V2rev(又はガス供給量V2に対する変化分ΔV2)が算出される。すなわち、ガス量V2は、以下の式(6)を満たすように決められる。
(Vs+ΔVs)/(V2rev+(V1+ΔV1))=Vs/(V2+V1)
(6)
そしてコントローラ36は、上記したのと同様に、ステップS18、S22で蒸気発生器12の圧力に変動があると判断された場合はステップS20、S24でガス供給量を補正しつつ、ステップS26で制御終了と判断されるまで、図3のフローを繰り返す。
ここで、蒸気供給装置10では、上流端が蒸気発生器12の蒸気出口12Aに接続された蒸気供給ライン18に流動抵抗体20が配設されると共に、該流動抵抗体20のガス入口20Aと蒸気発生器12の蒸気出口12Aとの間の合流部J1への供給ガス量を変化させ得る流量制御弁26を第1ガス供給ライン22に設けたので、要求発生量の変化に対し高応答で供給(発生)蒸気量を追従させることができる。
この点を図4に示す例を参照しつつ補足する。図4(A)には、蒸気供給ライン18の下流端18Aでの蒸気濃度が一定となるように要求蒸気量がSr1とSr2(=Sr1/5)との間で変化される場合における蒸気供給装置10を構成する各部の圧力が示されている。太い実線(白抜き丸プロット)は、要求蒸気量がSr1である場合の各部の圧力、細い実線(黒塗り参画プロット)は、要求蒸気量がSr2である場合の各部の圧力、破線(黒塗り丸プロット)は、要求蒸気量がSr2で合流部J1へのガス供給量の変化がない比較例における各部の圧力が示されている。
この図から、合流部J1(流動抵抗体20のガス入口20Aの直上流)に供給するガス流量を、要求蒸気量がSr1である場合に、要求蒸気量がSr2である場合と比較して蒸気発生量の差分(Sr1−Sr2)だけ小さくし、換言すれば、要求蒸気量がSr2である場合に、要求蒸気量がSr1である場合と比較して蒸気発生量の差分(Sr1−Sr2)だけ大きくすることで、蒸気発生器12の内部圧力Pinが蒸気発生量に依らず一定に保たれることがわかる。これにより、蒸気供給装置10では、図4(B)に示される如く、沸点Tbを一定にすることができ、蒸気発生器12(ヒータ)の加熱量の増減によって蒸気発生量を良好に制御することができる。
例えば図4(A)に破線にて比較例として示した如く合流部J1へのガス供給量を変化させない構成では、要求発生量がSr1からSr2に減少した場合に蒸気発生器12の内部圧力Pinが低くなってしまうことがわかる。この作用は、図8に示す流動抵抗体20を備えない蒸気供給装置での作用と定性的に同じであるため、この図8に基づいて補足する。図8(A)には、蒸気供給ライン18の下流端18Aでの蒸気濃度が一定となるように要求蒸気量がSr1とSr2(=Sr1/5)との間で変化される場合における比較例に係る構成の各部の圧力が示されている。この図から、要求蒸気量(発生量)が大きい場合には、供給ガス量も大きくなるため装置各部で圧力が高く、逆に要求蒸気量(発生量)が小さい場合には、供給ガス量も小さくなるため装置各部で圧力が低くなり、蒸気発生器12の内部圧力Pinが要求蒸気量に応じて(ほぼ比例して)変化してしまうことがわかる。この場合、図8(B)に示される如く、蒸気発生器12の内部では圧力Pinに応じて沸点Tbが変化する。具体的には、要求蒸気量Sr1である大きい場合の沸点Tb1は、要求蒸気量Sr2である場合の沸点Tb2に対し高くなる。このため、例えば要求蒸気量をSr2からSr1に変化(増加)させる場合には、沸点が高くなるために蒸気が不足しやすい状態になり、逆に要求蒸気量をSr1からSr2に変化(減少)させる場合には、沸点が低くなるために蒸気が過剰になりやすい状態になる。すなわち、蒸気発生器12の内部圧力Pinの変化によって、要求蒸気量の変化に追従し難くなってしまう。
これに対して蒸気供給装置10では、上記した通り要求蒸気量の変動時にも蒸気発生器12の内部圧力Pinが一定に保たれるので、ポンプ16(供給液量)、流動抵抗体20(ヒータによる加熱量)の制御によって、要求蒸気量に従って応答良く蒸気供給量を変化させることができる。
またここで、蒸気供給装置10では、蒸気発生器12の内部圧力Pinを一定に保つために合流部J1にガスを供給する第1ガス供給ライン22、第1ガス供給装置24、流量制御弁26に加えて、流動抵抗体20の下流である合流部J2にガスを供給する第2ガス供給ライン28、第2ガス供給装置30、流量制御弁32を備えるため、上記の通り蒸気発生器12の内部圧力Pinを一定に保ちながら、要求蒸気量の変化に応じて供給蒸気量を増加させると共に蒸気消費装置に供給する混合気中の蒸気濃度を維持することができる。すなわち、蒸気供給装置10では、高い応答性で安定した出力(混合気の量、蒸気濃度)を得ることができる。以下、この点を実験結果に基づき確認する。
図5は、要求蒸気量を急激に増加させた場合の実験結果を示している。図5(A)は、蒸気供給装置10の蒸気発生器12への供給液量、合流部J1、J2への供給ガス量の時間変化を示している。時間0で要求蒸気量の増加指令が入力され、蒸気発生器12への供給液量(発生蒸気量)の増加に伴って、合流部J1への供給ガス量が減じられると共に、合流部J2への供給ガス量が増加されていることがわかる。図5(B)は、蒸気消費装置の入口(蒸気供給ライン18の下流端18A)の圧力、及び蒸気濃度の時間変化(応答)を示している。時間0から供給蒸気量の増加に伴い圧力が増加することがわかる。そして、この図から、蒸気供給装置10では、混合気中の蒸気濃度が蒸気供給量(圧力)の変化に依らず、ほぼ一定であることが確かめられた。換言すれば、増加されたガス供給量に対して蒸気が高い応答性で発生されていることがわかる。なお、図示は省略しているが、流動抵抗体20のガス入口20A側、すなわち蒸気発生器12内の内部圧力Pinは、合流部J1への供給ガス量の減少により、蒸気量の増加要求がされた時間0から略一定に保たれることが確認されている。
この図5(B)に破線にて示す線図は、比較例に係る制御方法で制御した場合の蒸気濃度の応答を示している。この制御方法は、図5(C)に示される如く、合流部J1へのガス供給を常時0とし、合流部J2へのガス供給のみで蒸気濃度を一定に維持しようとするものである。この比較例に係る制御では、図5(B)に示される如く、要求蒸気量の変化直後から蒸気濃度が著しく低下し、蒸気の供給不安定状態になってしまう。すなわち、この比較例では、要求蒸気量の増加に対応してガス供給量が増すが、これによる蒸気発生器12の内部圧力Pinの増大に伴って図8(B)に示される如く沸点Tbが上昇してしまい、蒸気発生(量の増加)が抑制されるために、上記した蒸気濃度の低下が生じる。この実験例では、蒸気濃度が所定濃度に回復するのに略100秒を要している。この比較例との比較により、蒸気供給装置10が著しく高い応答性を示し、要求蒸気量の変化に追従して蒸気濃度を維持することができることが確かめられた。
そして、蒸気供給装置10では、蒸気供給ライン18に流動抵抗体20を設けると共に該流動抵抗体20の上下流にそれぞれガス供給部を設けた構成にて、上記した各効果を得ることができる。すなわち、蒸気を発生させるため高温となる蒸気供給ライン18に、高温・耐熱の高価なシール材を用い、かつ駆動部の冷却のために大型化された流量調整弁等を設ける必要がないので、蒸気供給装置10を安価でかつコンパクトに構成することはできる。しかも、上記の如き流量調整弁を設けた構成では、材料の耐熱温度の制限によって高温での始動が許容されないので、初期始動の際に装置(蒸気発生器12)の昇温に長時間を要することとなる。これに対して蒸気供給ライン18に流量調整弁を備えない蒸気供給装置10では、高温での始動が可能であり、早期に装置(蒸気発生器12)の昇温すなわち通常運転への移行を果たすことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る蒸気供給装置50について、図6及び図7に基づいて説明する。なお、上記した第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については、上記した第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図6には、蒸気供給装置50が図1に対応するフロー図にて示されている。この図に示される如く、蒸気供給装置50は、第2ガス供給装置30、流量制御弁32、及び第2ガス供給ライン28を備えず、蒸気供給ライン18に合流部J2が設けられていない点で、第1の実施形態に係る蒸気供給装置10とは異なる。また、蒸気供給装置50は、コントローラ36に代えて、制御手段としてのコントローラ52を備えている。
コントローラ52は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの増加要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの増加分ΔVsに応じた分だけ、蒸気発生器12への液体供給量Vpが増すようにポンプ16を制御すると共に、要求された蒸気量Vsの増加分ΔVsの分だけ、蒸気発生器12と流動抵抗体20との間の合流部J1へのガス供給量V1が減少するように流量制御弁26を制御する構成とされている。これにより蒸気供給装置10では、発生蒸気量の増加に伴う流動抵抗体20での圧力損失の増大が相殺され、蒸気発生器12の圧力Pinが略一定に保たれるようになっている。
一方、コントローラ52は、蒸気消費装置から蒸気量Vsの減少要求を受けた場合には、基本的に、要求された蒸気量Vsの減少分ΔVsに応じた分だけ、蒸気発生器12への液体供給量V1が減るようにポンプ16を制御すると共に、要求された蒸気量Vsの減少分ΔVsの分だけ、蒸気発生器12と流動抵抗体20との間の合流部J1へのガス供給量V1が増加するように流量制御弁26を制御する構成とされている。これにより蒸気供給装置10では、発生蒸気量の減少に伴う流動抵抗体20での圧力損失の減少が相殺され、蒸気発生器12の圧力Pinが略一定に保たれるようになっている。
流量制御弁26に対する制御による合流部J1へのガス供給量V1の変化量のコントローラ52による求め方は、第1の実施形態におけるコントローラ36と同様である。そして、ガス供給量V1の変化量のコントローラ52による制御フローは、図3に示すステップS20、S24で合流部J2に対する制御を行わないことを除き、該図3に示すフローによる。蒸気供給装置50の他の構成は、蒸気供給装置10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る蒸気供給装置50によっても、合流部J2へガス供給量を変化させて蒸気供給ライン18の下流端18Aでの蒸気濃度を一定に維持する効果を除き、第1の実施形態に係る蒸気供給装置10と同様の効果を得ることができる。すなわち、蒸気供給装置50では、上流端が蒸気発生器12の蒸気出口12Aに接続された蒸気供給ライン18に流動抵抗体20が配設されると共に、該流動抵抗体20のガス入口20Aと蒸気発生器12の蒸気出口12Aとの間の合流部J1への供給ガス量を変化させ得る流量制御弁26を第1ガス供給ライン22に設けたので、要求発生量の変化に対し高応答で供給(発生)蒸気量を追従させることができる。この効果について、図7を用いて補足する。
図7は、要求蒸気量を急激に増加させた場合の実験結果を示している。図7(A)は、蒸気供給装置50の蒸気発生器12への供給液量、合流部J1への供給ガス量の時間変化を示している。時間0で要求蒸気量の増加指令が入力され、蒸気発生器12への供給液量(発生蒸気量)の増加に伴って、合流部J1への供給ガス量が減じられていることがわかる。図7(B)は、蒸気消費装置の入口(蒸気供給ライン18の下流端18A)への蒸気流量の時間変化(応答)を示している。この図から、蒸気供給装置10では、要求蒸気量の増加指令(時間0)から短時間(約4秒)で蒸気流量が増加(整定)し、その後安定した蒸気流量が維持されることが確かめられた。図示は省略するが、蒸気消費装置の入口圧力についても、短時間で一定になることが確かめられている。
図7(B)に破線にて示す線図は、比較例に係る制御方法で制御した場合の蒸気濃度の応答を示している。この制御方法は、合流部J1へのガス供給を常時0とするものである。この比較例に係る制御では、図7(B)に示される如く、要求蒸気量の変化直後から蒸気流量が著しく低下し、蒸気の供給不安定状態になってしまう。すなわち、この比較例では、要求蒸気量の増加に伴って蒸気発生器12の内部圧力Pinが増大し、図8(B)に示される如く沸点Tbが上昇してしまう。すると、蒸気発生(量の増加)が抑制されるために、上記した蒸気流量の低下が生じる。この実験例では、蒸気流量が所定流量に回復するのに略120秒を要している。この比較例との比較により、蒸気供給装置10が著しく高い応答性を示し、要求蒸気量の変化に追従して蒸気濃度を維持することができることが確かめられた。
なお、上記した各実施形態では、コントローラ36が蒸気発生器12の内部圧力Pinを一定に保つための制御を行う例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、要求蒸気量の増加に伴って、蒸気発生を促進するために合流部J1へのガス供給量を蒸気発生量の増加分以上に減らすように制御しても良い。
また、上記した第1の実施形態では、要求蒸気量に応じて合流部J1、J2へのガス供給量を算出する制御例を示したが、本発明はこれに限定されず、各種の制御にて蒸気発生器12の内部圧力Pinを略一定に保つ等することができる。したがって、例えば、蒸気供給ライン18における混合器34の下流に蒸気濃度計を設け、該蒸気濃度計と圧力計38との信号に基づくフィードバック制御により蒸気発生器12の内部圧力Pin、蒸気供給ライン18の下流端18Aでの蒸気濃度を維持する制御を採用しても良い。
さらに、上記した各実施形態では、蒸気とガスとの混合気が蒸気消費装置に供給される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、混合器34に代えて蒸気供給ライン18に蒸気分離膜等を設け、蒸気のみを蒸気消費装置に供給するように構成しても良い。
本発明の第1の実施形態に係る蒸気供給装置の概略全体構成を示すシステムフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る蒸気供給装置を構成する流動抵抗体に係る図であって、(A)は概略構造を模式的に示す斜視図、(B)は通過するガス量−圧力損失特性を示す線図である。 本発明の第1の実施形態に係る蒸気供給装置を構成するコントローラによる制御フローを示すフローチャートである。 (A)は、本発明の第1の実施形態に係る蒸気発生器の運転状態における各部の圧力を示す線図、(B)は、蒸気発生器の蒸気圧線である。 本発明の第1の実施形態に係る蒸気発生器による要求蒸気量を増大させた場合の実験結果を示す図であって、(A)は蒸気発生器への供給液量及び蒸気供給ラインへの供給ガス量の時間変化を示す線図、(B)は、蒸気消費装置の入口圧力及び蒸気濃度の時間変化を示す線図、(C)は、比較例に係る制御をした場合の蒸気発生器への供給液量及び蒸気供給ラインへの供給ガス量の時間変化を示す線図である。 本発明の第2の実施形態に係る蒸気供給装置の概略全体構成を示すシステムフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る蒸気発生器による要求蒸気量を増大させた場合の実験結果を示す図であって、(A)は蒸気発生器への供給液量及び蒸気供給ラインへの供給ガス量の時間変化を示す線図、(B)は、発生した蒸気量の時間変化を示す線図である。 (A)は、本発明の実施形態との比較例に係る蒸気発生器の運転状態における各部の圧力を示す線図、(B)は、該比較例における蒸気発生器の蒸気圧線である。
符号の説明
10 蒸気供給装置
12 蒸気発生器
20 流動抵抗体
22 第1ガス供給ライン(ガス供給手段、第1のガス供給手段)
24 第1ガス供給装置(ガス供給手段、第1のガス供給手段)
26 流量制御弁(ガス流量変更手段、第1のガス流量変更手段)
28 第2ガス供給ライン(第2のガス供給手段)
30 ガス供給装置(第2のガス供給手段)
32 流量制御弁(第2のガス流量変更手段)
36 コントローラ(制御手段)
50 蒸気供給装置
52 コントローラ(制御手段)

Claims (8)

  1. 液体を気化するための蒸気発生器と、
    前記蒸気発生器の蒸気出口側に連通され、ガスの通過に伴い流動抵抗を生じさせる流動抵抗体と、
    前記蒸気発生器の蒸気出口と前記流動抵抗体のガス入口との間にガスを供給可能なガス供給手段と、
    前記ガス供給手段によるガス供給量を変化させ得るガス流量変更手段と、
    前記蒸気発生器による蒸気発生量の増減要求に応じて前記ガス流量変更手段を制御する制御手段と、
    を備えた蒸気供給装置。
  2. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合に、前記ガス供給手段によるガス供給量が減少されるように、前記ガス流量変更手段を制御する請求項1記載の蒸気供給装置。
  3. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合に、前記ガス供給手段によるガス供給量が増加されるように、前記ガス流量変更手段を制御する請求項1又は請求項2記載の蒸気供給装置。
  4. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求がされた場合に、前記蒸気発生器内の圧力が一定に保たれるように、前記ガス流量変更手段を制御する請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の蒸気供給装置。
  5. 液体を気化するための蒸気発生器と、
    前記蒸気発生器の蒸気出口側に連通され、ガスの通過に伴い流動抵抗を生じさせる流動抵抗体と、
    前記蒸気発生器の蒸気出口と前記流動抵抗体のガス入口との間にガスを供給可能な第1のガス供給手段と、
    前記第1のガス供給手段によるガス供給量を変化させ得る第1のガス流量変更手段と、
    前記流動抵抗体のガス出口側にガスを供給可能な第2のガス供給手段と、
    前記第2のガス供給手段によるガス供給量を変化させ得る第2のガス流量変更手段と、
    前記蒸気発生器による蒸気発生量の増減要求に応じて、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する制御手段と、
    を備えた蒸気供給装置。
  6. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の増加要求がされた場合に、前記第1のガス供給手段によるガス供給量が減少されると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する請求項5記載の蒸気供給装置。
  7. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の減少要求がされた場合に、前記第1のガス供給手段によるガス供給量が増加されると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する請求項5又は請求項6記載の蒸気供給装置。
  8. 前記制御手段は、前記蒸気発生器による蒸気発生量の変化要求がされた場合に、前記蒸気発生器内の圧力が一定に保たれると共に、装置出口での蒸気濃度が所定の濃度に維持されるように、前記第1のガス流量変更手段及び前記第2のガス流量変更手段を制御する請求項5乃至請求項7の何れか1項記載の蒸気供給装置。
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