JP2008188857A - 発泡スチロール成形用金型及び発泡スチロール成形装置 - Google Patents

発泡スチロール成形用金型及び発泡スチロール成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡スチロールの成形品を成形する際に効率的に加熱・冷却することができるようにした発泡スチロール成形用金型、及びこの発泡スチロール成形用金型を容易に交換することができるようにした発泡スチロール成形装置を提供する。
【解決手段】発泡スチロール成形用金型は、凸型金型10と凹型金型20との間に設けられる成形室1で発泡スチロール製の成形品を成形する。凸型金型10及び凹型金型20は、インナープレート11,21とアウタープレート12,22とが対峙し、両プレート11,21間に空間部13,23が設けられたものであり、該空間部13,23に少なくとも蒸気及び冷却水を供給する供給口12d,22dと、少なくともドレーンを排出する排出口12e,22eとが設けられている。発泡スチロール成形装置は、発泡スチロール成形用金型の凸型金型10及び凹型金型20が凸型側フレーム30と凹型側フレーム40とに固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、発泡スチロール製の成形品を成形するための第一金型と第二金型とが備えられている発泡スチロール成形用金型及びこの発泡スチロール成形用金型が備えられている発泡スチロール成形装置に関し、詳しくは、第一金型及び第二金型が蒸気によって加熱される発泡スチロール成形用金型及び発泡スチロール成形装置に関する。
魚介類や農産物などの輸送に使用される容器(魚箱とも呼ばれるが、ここでは「成形品」という。)は、一般的にEPS(Expanded Polystyrene)発泡スチロールによって成形される。この発泡スチロール製の成形品は、発泡スチロール成形用金型(以下、主として「金型」という。)に設けられる成形室内で、ポリスチレンなどの合成樹脂のビーズとブタンやペンタンなどの発泡材とを混合した原料樹脂粒子を加熱することによって、膨張させた後、融着させ、そして硬化することによって成形される。
この成形品の成形方法及び金型を備えた発泡スチロール成形装置が特許文献1に開示されている。この発泡スチロール成形装置は、図6に示すように、金型が雄中型110と雌中型120とを組み合わせたものとされ、雄中型110と雌中型120とがそれぞれ開閉自在の雄フレーム111と雌フレーム121とに固定されている。
雄フレーム111と雌フレーム121とが閉じられた状態の雄中型110と雌中型120との間に成形室100が設けられる。また、雄中型110と雄フレーム111とに囲まれた空間及び雌中型120と雌フレーム121とによって囲まれた空間がそれぞれ蒸気室112,122とされている。雄雌中型110,120には、前記成形室100と蒸気室112,122とを連通させる多数の通孔110a,120aが設けられている。
また、各フレーム111,121には、蒸気源101で発生した蒸気を各蒸気室112,122に供給するための配管113,123、雄雌中型110,120に冷却水を噴射するためのノズルを先端部に取り付けた冷却水用給水管(図示せず)、そして蒸気室112,122内で蒸気が冷却されて発生するドレーン及び冷却水が雄雌中型110,120を冷却した後のドレーンを排水するためのドレーン用排水管(図示せず)が取り付けられている。
このような発泡スチロール成形装置によって成形品を成形するには、まず、両フレーム111,121を閉じた状態で設けられる成形室100内に原料樹脂粒子を充填し、各配管113,123から各蒸気室112,122内に蒸気を供給し、雄雌中型110,120を加熱する。続いて、雌側の配管123を閉じ、雄側の配管113からのみ雄側の蒸気室112に蒸気を供給する。この蒸気は、雄中型110の通孔110aから成形室100内に入り込み、原料樹脂の粒子間を通過して、雌中型120の通孔120aから雌側の蒸気室112に抜ける。この時、原料樹脂がほぼ一定の発泡温度(100℃以上)に急速に加熱され、膨張及び融着し、発泡成形が行われる。
次に、蒸気を雄側の蒸気室112に供給しながら、雌側の蒸気室122にも供給することにより、発泡が完了し、成形品が成形される。その後、冷却水用給水管から雄雌中型110,120に冷却水を噴射することにより、成形品を冷却する。そして、両フレーム111,121を離間することにより、成形品を雄雌中型110,120から離型する。
特開平10−15977号公報
発泡スチロールの成形品を成形するため、特許文献1などに開示された従来の発泡スチロール成形装置にあっては、両蒸気室112,122内に蒸気を充満させることにより、雄雌中型110,120を加熱している。しかし、蒸気室112,122内に蒸気を充満させるには、時間がかかる。さらに、蒸気室112,122内に供給された蒸気は、フレーム111,121も加熱する。したがって、雄雌中型110,120を加熱するための蒸気は、蒸気室112,122外も加熱することにもなる。このため、従来の発泡スチロール成形装置は、蒸気を発生させるための重油などの燃料が多量に必要となる。
また、従来の発泡スチロール成形装置は、雄雌中型110,120を冷却するための冷却水を噴射するノズルが雄雌中型110,120に近接した所定の位置に配置されている。ノズルが所定の位置から少しでもずれて配置されると、雄雌中型110,120は冷却水によって効率的に冷却されない。したがって、成形品の品種を変更するため、雄雌中型110,120を交換すると、その度にノズルの位置を調整しなければならない。しかし、ノズルは、1台の雄雌中型110,120につき6箇所以上配置され、一つのフレームに4台の雄雌中型110,120が固定されていると、合計24箇所のノズルの位置を調整しなければならず、大変面倒な作業となる。
そこで、本発明は、発泡スチロールの成形品を成形する際に効率的に加熱・冷却することができるようにした発泡スチロール成形用金型、及びこの発泡スチロール成形用金型を容易に交換することができるようにした発泡スチロール成形装置を提供することを課題とする。
本発明に係る発泡スチロール成形用金型は、第一金型と第二金型との間に設けられる成形室で発泡スチロール製の成形品を成形する発泡スチロール成形用金型であって、前記第一金型及び第二金型は、インナープレートとアウタープレートとが対峙し、両プレート間に空間部が設けられたものであり、該空間部に少なくとも蒸気及び冷却水を供給する供給口と、少なくともドレーンを排出する排出口とが設けられていることを特徴としている。
この発泡スチロール成形用金型によれば、第一金型と第二金型とがインナープレートとアウタープレートとを対峙させ、両プレート間に空間部を設けたものとされる。この第一金型と第二金型には、少なくとも蒸気及び冷却水を空間部に供給する供給口が設けられ、この供給口に供給側パイプが接続される。また、第一金型と第二金型には、空間部内のドレーンを排出する排出口が設けられ、この排出口に排出側パイプが接続される。
そして、対峙する第一金型と第二金型の各インナープレートの間に成形室が設けられる。この成形室内に原料樹脂粒子が充填された状態で、供給側パイプから第一金型と第二金型に設けられた空間部内に蒸気が供給されると、各インナープレートが瞬時に加熱され、成形室内の原料樹脂粒子が瞬時に膨張し、発泡成形が行われることによって、成形品が成形される。続いて、供給側パイプから第一金型と第二金型に設けられた空間部内に冷却水が供給されることにより、各インナープレートが瞬時に冷却され、成形品が瞬時に冷却される。
この一連の工程において、第一金型と第二金型の各空間部に供給された蒸気がインナープレートを加熱し終えた後に発生するドレーン、第一金型と第二金型の各空間部に供給された冷却水がインナープレートを冷却し終えた後のドレーンは、各空間部の排出口に接続された排出側パイプから排出される。
また、前記本発明に係る発泡スチロール成形用金型において、前記アウタープレートの空間部側の内面には、断熱材が貼付されていることが好ましい。この発泡スチロール成形用金型によれば、第一金型及び第二金型のアウタープレートの空間部側の内面に断熱材が貼付されていることにより、空間部内に供給された蒸気・冷却水は、アウタープレートを加熱・冷却することなく、インナープレートを効率的に加熱・冷却する。
また、前記本発明に係る発泡スチロール成形用金型において、前記第一金型は、凸型金型であり、前記第二金型は、凹型金型であってもよい。この発泡スチロール成形用金型によれば、魚箱などの箱状の容器を好適に成形することができる。
また、本発明に係る発泡スチロール成形装置は、前記本発明の第一金型及び第二金型と、該第一金型・第二金型を固定する第一フレーム・第二フレームと、前記本発明の第一金型及び第二金型に設けられた供給口・排出口に接続される供給側パイプ・排出側パイプとが備えられている発泡スチロール成形装置であって、前記各フレームには、前記供給側パイプ・排出側パイプの他端部を接続する取付口が設けられ、前記各第一金型及び第二金型の上端部・下端部をそれぞれ固定する支持板が備えられていることを特徴としている。
この発泡スチロール成形装置によれば、第一金型・第二金型の各上端部と下端部がそれぞれ第一フレーム・第二フレームに備えられた支持板に固定される。そして、第一金型及び第二金型に設けられた供給口・排出口に接続される供給側パイプ・排出側パイプの他端部が各フレームに設けられたそれぞれの取付口に接続される。したがって、成形する成形品の品種を変更するため、第一金型及び第二金型を交換するときは、供給側パイプ及び排出側パイプを第一金型及び第二金型に設けられた供給口・排出口に脱着するだけでよく、供給側パイプ及び排出側パイプの噴射口を最適な位置に配置されるように微調整する必要がない。
また、前記本発明に係る発泡スチロール成形装置において、前記第一金型及び第二金型の上端部及び下端部と、前記支持板との間に断熱材が介在していることが好ましい。この発泡スチロール成形装置によれば、第一金型及び第二金型を加熱及び冷却した熱が断熱材によって支持板に吸熱されず、空間部内の原料樹脂粒子及び成形品を効率的に加熱及び冷却することができる。
本発明によれば、成形室を設ける第一金型と第二金型がインナープレートとアウタープレートとを対峙させ、両プレート間に空間部を設けたものとされ、この空間部に少なくとも蒸気及び冷却水が供給されることにより、第一金型と第二金型とは、瞬時にして加熱及び冷却される。したがって、成形室内に充填された原料樹脂粒子を短時間で膨張させ、成形品に発泡成形し、そして、成形品を短時間で冷却することができる。したがって、本発明の発泡スチロール成形用金型は、蒸気の消費量を減少させることができるため、重油などの燃料の消費を抑制することができる。
また、第一金型と第二金型に設けられた供給口と排出口とに供給側パイプと排出側パイプとが接続されるため、成形品の品種変更に際して、第一金型と第二金型とを容易に交換することができる。したがって、本発明の発泡スチロール成形装置は、成形品の品種を変更するために発泡スチロール成形用金型を交換する作業性が改善され、生産性を向上させることができる。
本発明に係る発泡スチロール成形用金型及び発泡スチロール成形装置の一実施形態について図1から図5を参照しながら説明する。この発泡スチロール成形用金型は、発泡スチロールによって箱形状(図面では細長いバスタブ形状を示したが、これに限定するものではない。)の成形品を成形する成形室1が第一金型(以下、「凸型金型」という。)10と第二金型(以下、「凹型金型」という。)20との間に設けられている。この凸型金型10と凹型金型20は、それぞれインナープレート11,21とアウタープレート12,22とが対峙し、それぞれインナープレート11,21とアウタープレート12,21との間に空間部13,23が設けられている。
したがって、対峙する各インナープレート11,21間に成形室1が設けられる。また、凸型金型10の上端部及び下端部は、空間部13,23の上端部及び下端部を閉塞するため、凹型金型20の上端部及び下端部の方へ折曲した鍔部が設けられている。なお、凸型金型10のアウタープレート12の底部と、凹型金型20のアウタープレート22の底部及び側部とには、等間隔にリブ12a,22aが設けられている。
そして、各空間部13,23には、インナープレート11,21を加熱するための蒸気、冷却するための冷却水及び主として成形品を離型させるためのエアーが順次供給される。そのため、凸型金型10及び凹型金型20の各アウタープレート12,22の上部の1箇所に供給口12d,22dが設けられ、この供給口12d,22dに管継手14,24が装着されている。この各管継手14,24には、可撓性を有する1本の供給側パイプ15,25が水密・気密に接続される。この供給側パイプ15,25から空間部13,23内に蒸気、冷却水及びエアーが順次供給される。
また、凸型金型10及び凹型金型20の各アウタープレート12,22の下部の1箇所に排出口12e,22eが設けられ、この排出口12e,22eに管継手14,24が装着されている。この管継手14,24には、可撓性を有する1本の排出側パイプ16,26が水密・気密に接続される。そして、各空間部13,23内で蒸気が低温となって水滴となったドレーン、冷却水が高温となったドレーン、及びエアーが排出側パイプ16,26から排出される。なお、凸型金型10のアウタープレート12の底部は、インナープレート11の上側に位置しているため、排出口12eは、折曲された鍔部のアウタープレート12に設けられ、空間部13内のドレーンを完全に排出することができるようにされている。
前記供給側パイプ15,25から空間部13,23内に供給される蒸気や冷却水がインナープレート11,21を効率的に加熱し、冷却するようにするため、換言すれば、アウタープレート12,22を加熱したり冷却したりしないようにするため、アウタープレート12,22の空間部13,23側の面に断熱材17,27が貼付されている。この断熱材17,27は、120〜130℃の耐熱性を有しているポリカーボネートなどの樹脂板を使用することが好ましい。なお、断熱材17,27は、供給口12d,22d及び排出口12e,22eが設けられる部分において貫通穴が設けられている。
そして、凸型金型10及び凹型金型20の各インナープレート11,21には、主として成形室1内で発泡成形された成形品を離型させるための多数の通孔(図示せず)が設けられている。
また、凹型金型20のインナープレート21とアウタープレート22の底部の四隅(図5には2箇所のみ示す。)には、成形室1内で発泡成形された成形品を離型させるためのエジェクトピン28を挿通させる挿通穴21b,22bが設けられている。エジェクトピン28の先端面は、通常、凹型金型20のインナープレート11,21の成形室1側の表面と同一面に位置し、成形室1内で発泡成形された成形品を離型させるときに成形室1内に突出する。このエジェクトピン28の先端面は、成形品を広い面積で押圧し、成形品に凹みを設けないようにするための押板28aが設けられ、インナープレート11,21の成形室1側面には、この押板28aを嵌め込む凹部が設けられている。
また、凹型金型20のインナープレート21とアウタープレート22の底部であって、前記2箇所の挿通穴21b,22bに近接して、フィラー29の先端部を固定する取付穴21c,22cが設けられている(図5には1箇所のみ示す。)。フィラー29の基端側(図示せず)は、ロッドが収納されるシリンダ(図示せず)と、ホッパー(図示せず)内の原料樹脂粒子を成形室1内に注入するためのホース(図示せず)とが分岐して設けられている。ロッドの先端面は、原料樹脂粒子が成形室1内に充填された後、取付穴の成形室1側の表面と同一面に位置し、取付穴を塞ぐ状態とされる。
このような発泡スチロール成形用金型は、図1に示すような発泡スチロール成形装置に備えられる。この発泡スチロール成形装置は、凸型金型10を固定する第一フレーム(以下、「凸型側フレーム」という。)30と、凹型金型20を固定する第二フレーム(以下、「凹型側フレーム」という。)40とが組み合わされる。
凸型側フレーム30は、凸型金型10と対向する鉛直姿勢の凸型側背板31と、この凸型側背板31の上端縁・下端縁に固定された天板32・底板33と、この天板32と凸型金型10の上端部とに架設された支持板34と、底板33と凸型金型10の下端部とに架設された支持板34とを備えている。
凸型金型10のインナープレート11の上端部及び下端部は、アウタープレート12の上端部及び下端部よりも突出し、支持板34の下端部及び上端部に接合し、ボルト35が締結されることにより固定されている。また、突出した凸型金型10のインナープレート11の上端部及び下端部にも断熱材17が貼付され、この断熱材17がインナープレート11の上端部及び下端部と支持板34との間に介在し、凸型金型10の空間部13内の熱が支持板34に伝熱されないようにされている。
他方、凹型側フレーム40は、凹型金型20と対向し、かつ、前記エジェクトピン28及びフィラー29が貫通する貫通穴が設けられた凹型側背板41と、この凹型側背板41の上端縁・下端縁とに固定された天板42・底板43と、この天板42と凹型金型20の上端部とに架設された支持板44と、底板43と凹型金型20の下端部とに架設された支持板44とを備えている。凹型金型20のアウタープレート22の上端部及び下端部は、インナープレート21の上端部及び下端部よりも突出し、支持板44の下端部及び上端部に接合し、ボルト45が締結されて固定されている。なお、図示しないがこの凹型金型20のアウタープレート22に貼着された断熱材27が支持板44の下端部及び上端部に接合することにより、空間部23内の熱が支持板44に伝熱されないようにすることが好ましい。
そして、各フレーム30,40の各背板31,41と凸型金型10及び凹型金型20のアウタープレート12,22及び支持板34,44とには、ステー36,46が架設されている。このステー36,46は、成形室1内で原料樹脂粒子が発泡成形しても、凸型金型10及び凹型金型20が変形しないようにサポートする。
そして、各フレーム30,40の各天板32,42には、貫通穴である取付口32a,42aが設けられ、この貫通穴にソケット37,47が装着されている。このソケット37,47によって、蒸気、冷却水及びエアーの供給源(図示せず)に接続された1本の供給側配管38,48と、各凸型金型10及び凹型金型20の上部に接続された供給側パイプ15,25とが水密・気密に接続される。
また、各フレーム30,40の底板33,43にも、貫通穴である取付口33a,43aが設けられ、この取付口33a,43aにソケット37,47が装着されている。このソケット37,47によって、各凸型金型10及び凹型金型20の下部に接続された排出側パイプ16,26と、この排出側パイプ16,26から排出されるドレーンやエアーを各フレーム30,40外に排出し、また、各空間部13,23内を真空引きするための1本の排出側配管39,49とが水密・気密に接続される。この排出側配管39,49の下流端には、凸型金型10及び凹型金型20の各空間部13,23内を真空引きするための吸気手段(図示せず)が備えられている。なお、取付口32a,42a,33a,43aは、凸型側背板31、凹型側背板41の各上部と下部とに設けてもよい。
ここで、本実施形態における発泡スチロール成形用金型及び発泡スチロール成形装置によって発泡スチロールの成形品を成形する方法について説明する。
まず、両フレーム30,40が閉じられ、凸型金型10と凹型金型20とが重なって、成形室1が設けられた状態で、供給側配管38,48から供給側パイプ15,25を経由して凸型金型10及び凹型金型20の各空間部13,23内に蒸気を供給し、インナープレート11,21を加熱する(予備加熱工程)。この蒸気は、断熱材17,27によってアウタープレート12,22を加熱しないため、インナープレート11,21は効率的に加熱され、成形室1内の温度も上昇する。また、空間部13,23内の蒸気は、インナープレート11,21を加熱することによって、低温となり、一部が水滴のようなドレーンとなって、また、一部が水蒸気のまま空間部13,23の下部に接続された排出側パイプ16,26から排出側配管39,49へ排出される。
次に、フィラー29から成形室1内に原料樹脂粒子を充填する(原料充填工程)。この原料充填工程においては、蒸気は凸型金型10及び凹型金型20の各空間部13,23内に供給されない。蒸気が各空間部13,23内に供給されると、原料樹脂粒子がフィラー29から成形室1内に充填されにくくなるだけでなく、各空間部13,23内に充填されている最中の原料樹脂粒子が加熱されることによって、膨張し、空間部13,23内全体に充填されなくなるためである。充填された原料樹脂粒子は、インナープレート11,21が加熱され、また成形室1の温度が上昇していることにより、温められる状態となる。そして、成形室1内が原料樹脂粒子によって満たされると、フィラー29のロッドの先端部が凹型金型20のインナープレート21の表面に位置する。この時、エジェクトピン28の先端部も凹型金型20のインナープレート21の表面に位置している。
次に、再度、供給側配管38,48から供給側パイプ15,25を経由して凸型金型10及び凹型金型20の空間部13,23内に蒸気を供給し、インナープレート11,21を加熱する(本加熱工程)。この蒸気は、断熱材17,27によってアウタープレート12,22を加熱しないため、インナープレート11,21を効率的に加熱する。そして、原料樹脂粒子が90℃以上の発泡温度に加熱され、膨張及び融着し、発泡スチロールに発泡成形される。また、空間部13,23内に供給された蒸気は、インナープレート11,21を加熱することにより、温度が下がり、一部が水滴のようなドレーンとなる。このドレーンは、空間部13,23の下部に接続された排出側パイプ16,26を経由して、排出側配管39,49から排出される。
次に、供給側配管38,48から供給側パイプ15,25を経由して凸型金型10及び凹型金型20の空間部13,23内に冷却水を供給し、インナープレート11,21を冷却する(冷却工程)。この冷却水は、断熱材17,27によってアウタープレート12,22を冷却しないため、インナープレート11,21を効率的に冷却する。そして、発泡成形された発泡スチロールが冷却され、焼き付くことなく所定の形状に凝固した成形品が完成する。
また、空間部13,23内に供給された冷却水は、成形品を冷却することによって温度が上昇したドレーンとなり、空間部13,23の下部に接続された排出用パイプを経由して、排出側配管39,49から排出される。なお、冷却水は、空間部13,23からインナープレート11,21に設けられた多数の通孔を通過して、成形室1内の成形品に水滴状になって付着することがある。
次に、排出側配管39,49の下流端に備えられた吸気手段を作動させ、凸型金型10及び凹型金型20の空間部13,23内を真空引きし、インナープレート11,21及び断熱材17,27に付着している冷却水の水滴を吸引し、空間部13,23内を乾燥させる(放冷工程)。したがって、次の成形品を成形するために空間部13,23に供給される蒸気を効率的に使用することができる。
また、冷却水が成形室1内で成形された成形品に付着していても、空間部13,23内が真空引きされることにより、成形品は、冷却水が付着していない状態に乾燥する。したがって、離型された成形品にラベルを貼付するための乾燥工程が不要となり、また、衛生面の管理の負担が軽減される。
次に、凸型側フレーム30を凹型側フレーム40から離間させ、各供給側配管38,48から各供給側パイプ15,25を経由して凸型金型10及び凹型金型20の空間部13,23内にエアーが供給され、このエアーが各インナープレート11,21に設けられた多数の通孔から噴射させることにより、成形品を凸型金型10及び凹型金型20から離型させる(離型工程)。
その後、4本のエジェクトピン28が突出し、成形品を押圧することによって、成形品が凹型金型20内から押し出され、一連の成形品を成形する工程が終了する。なお、エジェクトピン28の先端部に押板28aが設けられ、成形品に集中荷重がかからないようにされているため、成形品にエジェクトピン28の押痕が付くことがない。
ここで、前記予備加熱工程から離型工程までの各工程に要する時間を表1に示す。表1には、比較のため、本実施形態によって成形される成形品と同じサイズの成形品を成形する従来の発泡スチロール成形装置による各工程の時間を併記してある。従来の発泡スチロール成形装置は、図7に示したように、凸型金型と凹型金型とがそれぞれ1枚のプレートによって構成され、蒸気室内に蒸気とエアーの供給側配管が天板に接続され、蒸気室内のドレーンとエアーを排出する排出側配管が底板に接続され、凸型金型と凹型金型に向けて冷却水を噴射する配管が備えられている。
Figure 2008188857
この表から、予備加熱工程、本加熱工程、冷却工程及び放冷工程の合計時間は、本実施形態の装置が従来の装置よりも約半分になり、成形時間を大幅に短縮することができることがわかる。したがって、本実施形態の装置は、従来の装置よりも蒸気の消費量を約5分の1以下にすることができる。
これは、従来の装置では、広い蒸気室内を蒸気で充満することによって金型を加熱し、また冷却水が金型に噴射されることによって金型を冷却するのに対し、本実施形態の装置は凸型金型10及び凹型金型20に設けられる狭い空間部13,23内に蒸気や冷却水が供給されることによって金型を加熱し、また冷却することができるからである。
ところで、成形する成形品の品種を変更するため、凸型金型10及び凹型金型20を交換するときは、凸型金型10のアウタープレート12と支持板34とを締結しているボルト35、凹型金型20のインナープレート21と支持板44とを締結しているボルト45を外し、別の凸型金型10のアウタープレート12と支持板34とをボルト35によって締結し、凹型金型20のインナープレート21と支持板とをボルト45によって締結する。したがって、本実施形態の発泡スチロール成形装置は、従来の装置のように冷却水が噴射するノズルの位置を微調整するような作業が不要であり、効率的に凸型金型10及び凹型金型20を交換することができる。
本発明は、前記の実施形態に限定することなく特許請求の範囲に記載された発明特定事項の範囲内において種々変更することができる。
例えば、成形品を凸型金型10及び凹型金型20から離型させるため、エアーを成形室1内に噴射する必要がない場合は、インナープレート11,21に通孔を設けなくてよい。この場合は、成形室1内の成形品が冷却水によって濡れないため、濡れた成形品をエアーによって乾燥させる必要がない。また、空間部13,23を形成しているインナープレート11,21や断熱材17,27に付着した冷却水を乾燥させずに、次に成形品を形成するために蒸気を供給することも可能であり、この場合は、空間部13,23にエアーを供給しなくてもよい。
さらに、凸型金型10のインナープレート11は、底部と側部とを別体とし、底部は通孔を設けたアルミニウム製とし、側部は通孔を設けない鑄物製としてもよい。この場合は、特に焼き付きやすい成形品の底部の内面が焼きつかないようにし、さらに、冷却水によって濡れる成形品の範囲を狭くして、生産性を向上させることができる。
さらに、本発明は、凸型金型10と凹型金型20とを組み合わせるものでなく、対峙した平板状のインナープレート11,21と平板状のアウタープレート12,22とによって空間部13,23を設ける第一金型と第二金型とによって、板状の成形品を成形することもできる。
さらに、断熱材17,27は、使用状況に応じて、アウタープレート12,22に貼着しなくてもよい。また、凸側背板31及び凹側背板41は、密閉した空間を設けるために使用されないため、例えば、格子状とし、軽量化を図ることもできる。
本発明に係る発泡スチロール成形装置の一実施形態を示す縦断面正面図である。 本発明に係る発泡スチロール成形用金型の一実施形態を示す縦断面正面図である。 本発明に係る発泡スチロール成形用金型の一実施例形態示す断面斜視図である。 本発明に係る発泡スチロール成形用金型を構成している凸型金型の一実施形態示す斜視図である。 本発明に係る発泡スチロール成形用金型を構成している凹型金型の一実施形態示す斜視図である。 従来の発泡スチロール成形装置を示す断面正面図である。
符号の説明
1………成形室
10……第一金型(凸型金型)
11……インナープレート
12……アウタープレート
12d…供給口
12e…排出口
13……空間部
15……供給側パイプ
16……排出側パイプ
17……断熱材
20……第二金型(凹型金型)
21……インナープレート
22……アウタープレート
22d…供給口
22e…排出口
23……空間部
27……断熱材
30……第一フレーム(凸型側フレーム)
32a…取付口
33a…取付口
34……支持板
40……第二フレーム(凹型側フレーム)
42a…取付口
43a…取付口
44……支持板

Claims (5)

  1. 第一金型と第二金型との間に設けられる成形室で発泡スチロール製の成形品を成形する発泡スチロール成形用金型であって、
    前記第一金型及び第二金型は、インナープレートとアウタープレートとが対峙し、両プレート間に空間部が設けられたものであり、該空間部に少なくとも蒸気及び冷却水を供給する供給口と、少なくともドレーンを排出する排出口とが設けられていることを特徴とする発泡スチロール成形用金型。
  2. 前記アウタープレートの空間部側の内面には、断熱材が貼付されていることを特徴とする請求項1に記載の発泡スチロール成形用金型。
  3. 前記第一金型は、凸型金型であり、前記第二金型は、凹型金型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡スチロール成形用金型。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の第一金型及び第二金型と、該第一金型・第二金型を固定する第一フレーム・第二フレームと、請求項1から3のいずれか1項に記載の第一金型及び第二金型に設けられた供給口・排出口に接続される供給側パイプ・排出側パイプとが備えられている発泡スチロール成形装置であって、
    前記各フレームには、前記供給側パイプ・排出側パイプの他端部を接続する取付口が設けられ、前記各第一金型及び第二金型の上端部・下端部をそれぞれ固定する支持板が備えられていることを特徴とする発泡スチロール成形装置。
  5. 前記第一金型及び第二金型の上端部及び下端部と、前記支持板との間に断熱材が介在していることを特徴とする請求項4に記載の発泡スチロール成形装置。
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