JP2008188510A - 浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染された土壌または地下水中に外来の微生物群を添加するバイオオーギュメンテーションの実施において、被浄化物質の分解を促進するためには、土壌・地下水中の汚染領域に分解微生物群を多く到達させて、被浄化物質と分解菌の接触確率を上げる必要がある。しかし、導入した微生物は注入井から離れるに従って、土粒子やその間隙に捕捉され、汚染領域に到達できず、被浄化物質分解活性を発揮できない場合が多い。
【解決手段】汚染物質1である被浄化物質の分解能を有する芽胞形成細菌を汚染された土壌または地下水中に添加する浄化方法において、芽胞形成細菌の芽胞4を添加すると、その大きさ・形状の効果により、汚染領域に多く到達させることができる。その後、汚染領域に到達した芽胞4の発芽を誘導することにより、高い被浄化物質1の分解活性を得ることが可能であり、効率的な浄化が可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、汚染物質を分解、浄化する芽胞形成細菌を用いて、汚染物質により汚染された土壌あるいは/および地下水などを浄化する浄化方法に関する。
近年、土壌・地下水汚染が多数発覚し、浄化作業が急ピッチで進められている。その浄化は例えば、汚染原位置の土壌を掘り起こして被浄化物質である汚染物質を揮発・焼却等する方法や土壌蒸気抽出法、または曝気処理法といった物理化学的な方法が主である。効率的な浄化を遂行するためには、被浄化物質である汚染物質の種類や濃度、また地下水流速や土粒子の大きさといった汚染原位置の地質特性、また浄化に関るランニングコストや操作性、そして生態系への影響といった観点から、各汚染現場に応じて最適な方法を採用する必要がある。近年、これらの物理化学的な浄化方法に加えて、被浄化物質である汚染物質を分解する能力を有する微生物を利用する汚染土壌、汚染地下水の浄化・修復方法(バイオレメディエーション)が注目されている。
この方法は、汚染の原位置での浄化が可能であること、ランニングコストが他の物理化学的工法に比べて低いということが利点であるが、浄化完了までに時間がかかる、また高濃度汚染に対しての浄化効率が低いという欠点も存在する。よって、バイオレメディエーションは低濃度で広範囲の汚染が発生した土壌または地下水の浄化に対して効果的な浄化方法の一つであると言うことができる。
現在わが国におけるバイオレメディエーションは、汚染土壌や汚染地下水といった現場の環境中に元来棲息している微生物群の中から、被浄化物質である汚染物質を分解することが可能な微生物群に注目し、それらの菌群を活性化させる栄養源を与えることによって被浄化物質である汚染物質の浄化を図るバイオスティミュレーションという工法が一般的である。
しかし、この工法の適用は汚染土壌や汚染地下水中に、被浄化物質である汚染物質を分解する土着の微生物群があらかじめ棲息する場合に限定される。被浄化物質である汚染物質を分解する土着の微生物群が全く生息しない場合、また生息してはいるが菌数が少ない等の理由により汚染の浄化が見込めない場合においては、外来の被浄化物質である汚染物質分解菌群を汚染土壌、汚染地下水中に導入するバイオオーギュメンテーションという方法がある。さらに、特許文献1に記載のように、導入した微生物の被浄化物質である汚染物質分解活性を高めるために、栄養源や酸素を供給する方法も知られている。
汚染された土壌または地下水中に外来の微生物群を導入するバイオオーギュメンテーションを実施する場合、汚染土壌・地下水中の被浄化物質である汚染物質の分解を促進するためには、土壌・地下水中の被浄化物質である汚染物質が環境基準以上の濃度で存在する領域(以下、汚染領域)に分解微生物群を多く到達させて、被浄化物質である汚染物質と微生物の接触確率を上げる必要がある。
一般に、微生物は数マイクロメートルの大きさであるが、地下水の流速、イオン強度といった要因により土粒子との間に相互作用が働くため、その一部は土粒子に捕捉される。よって、微生物を注入する注入井から離れるに従って、導入した微生物の菌密度は減衰していく。このような相互作用は地下水の物理化学的性質のみに依存するわけではなく、土壌や地下水中の土粒子の物理化学的な性質も多大な影響を与える。例えば、汚染土壌や汚染地下水が透水係数の高い砂層から成り立っている場合には、微生物は容易にその中を移動するが、粘土やシルトといった透水係数の低い層においては注入された微生物の移動は非常に困難である。
このような場合、微生物を広範囲かつ高菌密度に到達させるためには、汚染土壌、汚染地下水に何本もの注入井を設け、さらに高圧で微生物を注入する方法が採られることもある。
土壌・地下水中で微生物の輸送を効率的に行うため手法として、高圧を発生させることにより、地層に亀裂を形成し、微生物を含む流体の透過性を高める方法が試みられている。しかし、この方法では、亀裂の形成が局所に限定され広範な領域を覆うことができない、微生物の輸送は亀裂の周辺でとどまり分散しない、地層を攪乱する等の欠点がある。
また、微生物を破砕することにより菌体内から被浄化物質である汚染物質分解酵素を解放し、それを汚染土壌、汚染地下水内で作用させる手法も発明されている(特許文献2)。この著者らは、酵素は微生物よりもサイズが小さい上に、土壌や地下水内の土粒子に吸着しにくいという特性を見出し、この手法の有効性を主張した。しかし、酵素は失活しやすいため、汚染土壌・地下水中で安定した分解活性を発揮することは非常に難しく、効率的な浄化が困難である。
特開平10−000085号公報 特開平08−003012号公報
以上のように、被浄化物質である汚染物質の分解活性を有する微生物を汚染土壌、汚染地下水に導入しても、汚染物質により汚染された汚染領域まで到達せず、あるいは汚染領域の全域、すなわち汚染領域の隅々にまで拡散せず、被浄化物質である汚染物質を効率的に分解し、浄化することができないため、効率的な汚染土壌、汚染地下水の浄化方法の提供が求められている。
本発明は、汚染物質により汚染された汚染領域に、汚染物質を浄化する微生物を多く到達させ、汚染領域の全域に拡散させ、効率的な浄化を遂行する浄化方法を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために、汚染物質を浄化する芽胞形成細菌の芽胞を汚染物質で汚染された汚染土壌あるいは/および汚染地下水などに添加し、その発芽を誘導し、汚染土壌あるいは/および汚染地下水などを浄化することを特徴とするものであり、被浄化物質である汚染物質の分解能を有する芽胞形成細菌の芽胞を汚染土壌または汚染地下水中に添加し、汚染領域に多く到達させた後に発芽を誘導することによって、被浄化物質である汚染物質の分解を行うというものである。
この方法を利用するには、汚染土壌または地下水に添加する微生物が芽胞形成細菌である必要があり、その例として、Bacillus属、Clostridium属、Acetonema属、Alicyclobacillus属、Ammoniphilus属、Amphibacillus属、Caloramator属、Desulfotomaculum属、Heliobacterium属、Metabacterium属、Oscillospira属、Pasteuria属、Sporohalobacter属、Sporolaclobacillus属、Sporomusa属、Sporosarcina属、Sulfobacullus属、Syntrophospora属、Thermoactinomyces属、Thermoanaerobacter属が知られ、Clostridium属の一例として、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、cis−1,2ジクロロエチレン、ビニルクロライドといった揮発性有機化合物の分解菌である新規クロストリジウム・スピーシーズKD13(Clostridium sp.KD13 特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)があり、また、油を分解する油分解菌等で芽胞を形成するものがある。
一般に、芽胞は微生物にとって不利な環境になった場合に、菌体内部で形成される。その後、菌体は分解されて芽胞のみの形で生存する。芽胞の特徴として、菌体よりも小さいことが挙げられる。その上、代表的な芽胞形成菌であるBacillus属やClostridium属の微生物はその形状から桿菌と呼ばれる通り、円柱状であるのに対し、芽胞の形状は球状に近い場合が多い。サイズ・形状の面から考えると、芽胞はその発芽細胞よりも汚染土壌・地下水の間隙通過しやすいと考えられるため、汚染領域に到達させ、あるいは汚染領域の全域に拡散させ、汚染領域の隅々に拡散させるためには非常に優位である。しかし、被浄化物質である汚染物質の分解菌であっても、芽胞を形成した状態においては、被浄化物質である汚染物質の分解活性を示すことはない。
よって、汚染された土壌または地下水中の汚染領域に到達させ、あるいは/および汚染領域の全域に拡散させた被浄化物質である汚染物質の分解菌の芽胞をその場で発芽させて発芽細胞となる手段を講じることにより、効率的な被浄化物質である汚染物質の原位置分解を促すことが可能となる。
本発明は、被浄化物質である汚染物質の分解能を有する芽胞形成細菌の芽胞を、汚染物質により汚染された汚染領域に添加する土壌汚染あるいは/および地下水汚染の浄化方法であり、汚染領域に多くの芽胞を到達させることができ、また、汚染領域内を拡散させることができ、また、汚染領域に到達した芽胞の発芽を誘導することにより、被浄化物質である汚染物質の高い分解活性を得ることが可能であるため、効率的な浄化を遂行することができる。そして浄化完了後に、添加した芽胞の発芽細胞に対して芽胞形成を誘導することにより、土壌あるいは/および地下水中で不活性化させることができ、かつ回収しやすい状態を得ることができる。芽胞形成を誘導し不活性化させるのは、もともとの土壌の微生物群集構造に戻すために不活性化させるものである。
また、土壌あるいは/および地下水に添加する芽胞は運動性が無く、その形状は球状に近いことから、球状の市販のLatex粒子によるモデル試験による移動推測が可能となり、挙動が複雑な円柱上の発芽細胞の場合よりも容易に、また精度良く土壌あるいは/および地下水中における挙動を推測することが可能である。
請求項1に記載の発明は、汚染物質を浄化する芽胞形成細菌の芽胞を汚染物質で汚染された汚染土壌あるいは/および汚染地下水などに添加し、その発芽を誘導し、汚染土壌あるいは/および汚染地下水などを浄化することを特徴としており、土壌や地下水といった多孔質媒体内での移動性を高めるという作用を有し、汚染物質を浄化する微生物を汚染領域に到達させることができ、効率的な汚染浄化が可能になる。
請求項2に記載の発明は、添加した芽胞の移動を実測または予測し、芽胞の発芽を誘導することを特徴としており、発芽を誘導する位置を自由に決定することができるという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
請求項3に記載の発明は、芽胞が汚染領域に到達した後に、発芽を誘導することを特徴としており、添加した芽胞が汚染領域に高菌密度で到達した後に被浄化物質分解活性を発揮するという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
また、請求項4に記載の発明は浄化完了後に、添加した芽胞の発芽細胞に対して芽胞形成を誘導することを特徴としており、不活性状態にするという作用を有し、浄化完了後の土壌または地下水の微生物群集構造をもともとの微生物群集構造に近づけることができる。
また、請求項5に記載の発明は浄化完了後に、芽胞を回収する工程を含むことを特徴としており、添加した芽胞を取り除いて、浄化完了後の土壌または地下水の微生物群集構造をもともとの微生物群集構造により近づけることができる。
また、請求項8または9に記載の発明は、芽胞を含む粉末または懸濁液を添加することを特徴としており、土壌あるいは/および地下水中で分散しやすいため、その移動性を高めるという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
また、請求項10または11に記載の発明は、芽胞を含むペレットまたはゲルを添加することを特徴としており、それらの組成により芽胞が土壌あるいは/および地下水中に開放される時間を制御できるという作用を有し、浄化計画に応じた汚染浄化が可能になる。
また、請求項12〜18に記載の発明は、汚染領域中で、芽胞とL−アラニンやアスパラギン、グルコース、フルクトースといった発芽誘導物質を接触させることを特徴としており、注入した芽胞が汚染領域中で発芽して発芽細胞となり、それが増殖するという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
また、請求項19に記載の発明は、汚染領域中で芽胞を加熱することを特徴としており、注入した芽胞の汚染領域中における発芽を誘導するという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
また、請求項20に記載の発明は、汚染領域中で芽胞の周囲の酸素濃度を下げることを特徴としており、汚染領域中における嫌気性の芽胞形成細菌の発芽を誘導するという作用を有し、効率的な汚染浄化が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
被浄化物質である汚染物質の分解を行う芽胞形成細菌である新規クロストリジウム・スピーシーズKD13(Clostridium sp.KD13 特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の性質と培養条件について以下述べる。
新規クロストリジウム・スピーシーズKD13(Clostridium sp.KD13 特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115、以下KD13)を本発明の土壌・地下水汚染浄化方法に用いる場合、その性質および培養条件を把握する必要がある。
KD13はテトラクロロエチエン、トリクロロエチレン、cis−1,2ジクロロエチレン、ビニルクロライド複合汚染地下水から単離した。実験室における分解試験の結果、KD13株はテトラクロロエチエン、トリクロロエチレン、cis−1,2ジクロロエチレン、ビニルクロライドといった揮発性有機化合物分解に対して分解活性があることが分かった。KD13は、以下の組成の液体培地を用いて培養した際、その増殖、揮発性有機化合物分解が確認された。このとき、気相は二酸化炭素で置換して嫌気培養を行った。なお、培養は25℃のインキュベーター内で静置条件で行った。
2HPO4 0.3%
KH2PO4 0.08%
MgSO4・7H2O 0.02%
L−アスパラギン一水和物 0.5%
L−システイン塩酸塩一水和物 0.05%
D−グルコース 1.0%
(pH6.8)
ここで、培養温度は25℃に限定されるものではなく、37℃以下であれば良い。また、気相を置換するガスは二酸化炭素に限定されるものではなく、窒素や水素を成分とするものでも良い。KD13は微量に酸素が含まれる状況でも増殖可能であるため、絶対嫌気性菌ではないことから、気相を置換するガス中に微量の酸素が含まれていても増殖また被浄化物質の分解に影響は無い。
次にKD13の分子生物学的特性の解析を行った。培養後のKD13株から抽出したゲノムDNAを鋳型として、PCRにより16SribosomalRNA遺伝子(以後16SrDNAとする)のうち、5’末端側約500bpの領域を増幅した。その後、増幅された塩基配列をシーケンシングし、16SrDNA部分塩基配列を得た。得られた16SrDNAの部分塩基配列を用いて国際塩基配列データベースに対し相同性検索を行ったところ、クロストリジウム・ベイエリンキイ(Clostridium beijerinckii)と16SrDNAの部分塩基配列の相同率が98%であることが判明した。Clostridium属の菌群は芽胞形成菌として知られており、KD13もグラム染色後の顕微鏡画像(図1)に示す通り、芽胞形成菌であった。
以上のような特性から、KD13の本発明の土壌・地下水汚染の浄化方法への適用は可能である。
(実施の形態2)
本発明を用いた土壌汚染の浄化方法について図2を用いて説明する。図2に示す通り、被浄化物質である汚染物質1が地表から遺漏した場合、被浄化物質である汚染物質1による汚染領域21に注入井2から被浄化物質である汚染物質1を分解、浄化する分解菌を注入する工法が有効である。
ここで、汚染領域21の上に工場やビルなどの建物が無い場合には、汚染領域21を掘削して被浄化物質である汚染物質1を分解、浄化する分解菌を導入し、微生物による汚染物質1の分解を図ることが可能であるが、分解菌のサイズ、形状の面から考えると、芽胞4は芽胞形成細菌22よりも汚染土壌、汚染地下水の間隙を通過し易く、芽胞形成細菌22の芽胞4を注入井2から注入することにより、汚染領域21に到達させ、あるいは汚染領域内を拡散させることができ、その到達、拡散後の芽胞4を発芽させその芽胞形成細菌22により、効率的な汚染物質1の分解、浄化が進むこととなる。なお、芽胞形成細菌22は芽胞4が発芽した細胞と定義する。
また、地下水帯よりも深度の浅い表層土5は地下水帯と異なり、土粒子の間の間隙が水のみで満たされているわけではなく、気相も多い。このような場に、汚染物質1を分解、浄化する微生物、分解菌、芽胞形成細菌22を導入する際は多くの困難を伴う。粘性が高く、かつ数マイクロメートルのサイズである微生物、分解菌を含む液体培養液を土壌に導入しようとすると、十分な深度まで微生物、分解菌、芽胞形成細菌が到達せず、効率的な汚染物質1の浄化が期待されないことも有る。
そこで、被浄化物質である汚染物質1に対する分解活性を持つ芽胞形成細菌22をこのような現場に導入する際は、細胞の休止状態である芽胞4を注入すると、上記と同様、芽胞4を容易に汚染領域21に到達させ、あるいは汚染領域21内の汚染領域21全域に拡散させることができ、その到達、あるいは/および拡散後の芽胞4を発芽させてその芽胞形成細菌22により、効率的な汚染物質1の分解、浄化を進ませることができることとなる。
以下、この方法について図2を用いて説明する。まず、芽胞4を汚染領域21に到達、あるいは汚染領域内を拡散させる方法は、汚染領域21に到達する深度を持つ注入井2を排出源3の敷地外に掘削し、注入井2から芽胞4を汚染領域21に向かって導入する。導入する芽胞4の形態は例えば、芽胞4を乾燥させて粉末状(図示はしていないが)にしたもの、または図3に記載の芽胞4を容器28の水29に懸濁させ懸濁液23にしてもよい。このとき、芽胞4を注入井2から導入して、その輸送を促進させるために、界面活性剤などの分散剤を懸濁液23に添加しておいてもよく、また、芽胞4の懸濁液23を地表から地中に向けて圧力をかけて導入するといった方法は効率的に有効な手段となる。
また、図4に示すような、芽胞4を寒天などの固化剤24で固めたペレット25や、図5に示す芽胞4を粘性物質26と混ぜ合わせたゲル27を汚染された土壌・地下水中に導入する際も、その組成に分散剤を加えておくと芽胞4の輸送が促進される。ここで、芽胞4を含むペレット25やゲル27の組成に徐放性の物質を添加しておくと、芽胞4が少しずつ解き放たれ、汚染物質1による汚染領域21に芽胞4が到達し、汚染領域21の全領域、隅々に拡散させることができる。この方法を採用する場合のペレット25またはゲル27は例えば、グリセリン、炭酸カルシウム、飽和脂肪酸粉末に芽胞4を添加しておくと良い。
ここで、発芽細胞に被浄化物質である汚染物質1の分解活性があっても、芽胞4を形成した状態は細胞の休止状態であるため、被浄化物質である汚染物質1を接触しても分解活性を示すことはない事を考慮すると、芽胞形成細菌22を汚染領域21まで到達させるためには芽胞状態の方が有利であるが、被浄化物質である汚染物質1の微生物分解をさせるためには細胞は休止状態ではなく、発芽細胞でなくてはならない。本発明は、このような土壌中での芽胞/発芽細胞の状態を制御することにより、微生物を効率的に被浄化物質である汚染物質1の近傍まで到達させて分解を行う方法である。
次に、汚染領域21に到達後、あるいは汚染領域21内に拡散後の芽胞4を発芽させて芽胞形成細菌22にする方法を説明する。図6に示す通り、汚染領域21に到達、あるいは汚染領域21内に拡散した芽胞4を発芽させるために、注入井2から発芽誘導物質30を含む栄養源9を添加する。注入井2から添加された発芽誘導物質30を含む栄養源9は汚染領域21内に拡散し、芽胞4と接触させて芽胞4を発芽させることになる。すなわち、汚染領域21内で芽胞4が芽胞形成細菌22になり、汚染物質1の分解、浄化が行われることとなる。発芽誘導物質30はL−アラニンを代表としてアスパラギンやグルコース、フルクトース、などが挙げられるが、芽胞4に対してその発芽を誘導する効果があるものであればこれに限定されない。
また、栄養源9は芽胞形成細菌22が増殖可能な培地組成であれば良い。例えば、KD13のようなアセトン・ブタノール発酵菌を用いる場合はアルドース、アルドトリオース、グリセルアルデヒド、アルドテトロース、エリトロース、トレオース、アルドペントース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アルドヘキソース、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、ケトース、ケトトリオース、ジヒドロキシアセトン、ケトテトロース、エリトルロース、ケトペントース、キシルロース、リブロース、ケトヘキソース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトースが含まれる培地を用いるのが好ましい。
発芽誘導物質30を含む栄養源9は汚染物質1による汚染領域21の真上から添加するのが好ましいが、すでに汚染領域21に到達、あるいは汚染領域内に拡散後の芽胞4と接触可能であればこれに限らない。また、発芽誘導物質30を含む栄養源9の液体を破砕して、数ナノメートルから数マイクロメートルの液滴状にした後、表層から汚染土壌中に散布する方法は、間隙に気相の割合の多い場合に特に有効な手段である。
汚染領域21に到達、あるいは汚染領域内に拡散後の芽胞4の発芽を誘導する方法に、芽胞4を加熱する方法が挙げられる。図7に示す通り、汚染領域21の上部に加熱装置6を設置し、汚染領域21を加熱することによって温度を高め、芽胞4の発芽を促す方法である。ここで、被浄化物質である汚染物質1には芳香族炭化水素化合物や揮発性有機化合物のように揮発しやすいものも有り、そのような場合、過度に加熱すると被浄化物質である汚染物質1が気化することもあり、被浄化物質である汚染物質1の性質を考慮した上で、加熱温度を決定する必要がある。加熱装置6としてはヒーター類に限らず、酸化カルシウムの様に土壌中の水分と化学的に反応して熱を発するものであっても良い。
(実施の形態3)
本発明を用いた地下水汚染の浄化方法について図8〜図11と図3〜図5を用いて述べる。地表から遺漏した被浄化物質である汚染物質1が表層土5を浸透し地下水11まで達した場合、地下水流れによって輸送され、広域的な地下水汚染が発生する。このような場合、分解菌による効率的な汚染浄化を図るためには、汚染領域21の片端に注入井2を掘削し、被浄化物質である汚染物質1の分解菌を注入する方法が有効である。注入した被浄化物質である汚染物質1の分解菌が地下水流れにより輸送されて汚染領域21まで到達することにより、汚染物質1の微生物分解が行われる。しかし、地下水流れによる被浄化物質である汚染物質1の分解菌の輸送は溶存体と異なり、地下水11の間隙、または地下水11に存在する土粒子12などに捕捉され、輸送される菌数は距離にともない減衰する。
図8に示すように、芽胞形成細菌22の芽胞4はサイズが小さく、球体に近い形状あることから、芽胞4は芽胞形成細菌22よりも汚染土壌、汚染地下水の間隙を通過し易く、芽胞形成細菌22の芽胞4を注入井2から注入することにより、汚染領域21に到達させ、あるいは汚染領域内を拡散させることができ、その到達、拡散後の芽胞4を発芽させその芽胞形成細菌22により、効率的な汚染物質1の分解、浄化が進むこととなる。微生物を汚染領域まで到達、あるいは汚染領域全域に拡散させるためには芽胞状態の方が有利である。
芽胞4を汚染領域21に到達させる方法、あるいは汚染領域21内全域に拡散させる方法は、汚染領域21に到達する深度を持つ注入井2を排出源3の敷地外に掘削し、注入井2から芽胞4を汚染領域21に向かって導入する。導入する芽胞4の形態は例えば、芽胞4を乾燥させて粉末状(図示はしていないが)にしたもの、または図3に記載の芽胞4を容器28の水29に懸濁させ懸濁液23にしてもよい。このとき、芽胞4を注入井2から導入して、その輸送を促進させるために、界面活性剤などの分散剤を懸濁液23に添加しておく、または芽胞4の懸濁液23を注入井2から圧力をかけて導入するといった方法は効率的に有効な手段である。
また、図4に示すような、芽胞4を寒天などの固化剤24で固めたペレット25や、図5に示す芽胞4を粘性物質26と混ぜ合わせたゲル27を汚染された地下水11に導入する際も、その組成に分散剤を加えておくと芽胞4の輸送が促進される。ここで、芽胞4を含むペレット25やゲル27の組成に徐放性の物質を添加しておくと、芽胞4が少しずつ解き放たれ、汚染物質1による汚染領域21に芽胞4が到達し、汚染領域21の全領域、隅々に拡散させることができる。この方法を採用する場合のペレット25またはゲル27は例えば、グリセリン、炭酸カルシウム、飽和脂肪酸粉末に芽胞4を添加しておくと良い。
また、芽胞4を含むペレット25やゲル27を汚染された地下水11に導入する際も、その組成に分散剤を加えておくと芽胞4の輸送が促進される。芽胞4を含むペレット25やゲル27の組成に徐放性の物質を添加しておくと少しずつ汚染領域21に芽胞4を到達させることができる。この方法を採用する場合グリセリン、炭酸カルシウム、飽和脂肪酸粉末等を含むゲルに芽胞4を添加しておくと良い。
次に、汚染領域21に到達後、あるいは汚染領域21内に拡散後の芽胞4を発芽させて芽胞形成細菌22にする方法を図9〜図12を用いて説明する。図9に示す通り、汚染領域21に到達、あるいは汚染領域内に拡散した芽胞4を発芽させるために、注入井2から発芽誘導物質30を含む栄養源9を添加する。発芽誘導物質30はL−アラニンを代表としてアスパラギンやグルコース、フルクトース、などが挙げられるが、芽胞4に対してその発芽を誘導する効果があるものであればこれに限定されない。
また、栄養源9は芽胞形成細菌22が増殖可能な培地組成であれば良い。例えば、KD13のようなアセトン・ブタノール発酵菌を用いる場合はアルドース、アルドトリオース、グリセルアルデヒド、アルドテトロース、エリトロース、トレオース、アルドペントース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アルドヘキソース、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、ケトース、ケトトリオース、ジヒドロキシアセトン、ケトテトロース、エリトルロース、ケトペントース、キシルロース、リブロース、ケトヘキソース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトースが含まれる培地を用いるのが好ましい。
発芽誘導物質30を含む栄養源9は汚染物質1による汚染領域21の真上から添加するのが好ましいが、すでに汚染領域21に到達、あるいは汚染領域21内に拡散後の芽胞4と接触可能であればこれに限らない。また、発芽誘導物質30を含む栄養源9の液体を破砕して、数ナノメートルから数マイクロメートルの液滴状にした後、表層から汚染土壌中に散布する方法は、間隙に気相の割合の多い場合に特に有効な手段である。
汚染領域21に到達、あるいは汚染領域21内に拡散後の芽胞4の発芽を誘導する方法に、芽胞4を加熱する方法が挙げられる。図10に示す通り、汚染領域21の上部に加熱装置6を設置し、汚染領域21を加熱することによって温度を高め、芽胞4の発芽を促す方法である。ここで、被浄化物質である汚染物質1には芳香族炭化水素化合物や揮発性有機化合物のように揮発しやすいものも有り、そのような場合、過度に加熱すると被浄化物質である汚染物質1が気化することもあり、被浄化物質である汚染物質1の性質を考慮した上で、加熱温度を決定する必要がある。加熱装置6としてはヒーター類に限らず、酸化カルシウムの様に土壌中の水分と化学的に反応して熱を発するものであっても良い。
汚染領域21に到達、あるいは汚染領域内に拡散後の芽胞4の発芽を誘導する方法に、汚染領域21の酸素量を低減するという方法が挙げられる。この方法はKD13のような嫌気性芽胞形成細菌を用いる場合のみにおいて有効である。図11に示す通り、汚染領域21の片端に掘削した注入井2からアスコルビン酸に代表される酸素量低減剤13を注入する。アスコルビン酸によって、地下水11が嫌気化されるにしたがって、芽胞4は発芽しやすい環境となり、芽胞形成細菌22となる。仮にBacillus属の菌群のような好気性芽胞形成菌を浄化に用いる場合は、汚染領域21の酸素量を水の酸素飽和容量である8mg/Lに可能な限り近づけるための手段をとるべきである。例えば、過酸化水素水、二酸化マンガンを汚染領域21に注入し、酸素量を増加させる方法が有効である。
以上のような手段で、汚染領域21中に輸送された芽胞4の発芽に成功すると、汚染領域21内の間隙で芽胞形成細菌22の増殖が起こり、その結果効率的な浄化が可能となる。そして、汚染領域21中の被浄化物質である汚染物質1の濃度が環境基準値以下になった場合、浄化を完了することができる。環境基準は例えば、テトラクロロエチレンは0.01mg/L以下、トリクロロエチレンは0.03mg/L以下、シス 1、2ジクロロエチレンは0.04mg/L以下、ジクロロメタンは0.02mg/L以下と各被浄化物質に対して個別の値が設けられている。
浄化作業完了後に、汚染領域21に到達、あるいは汚染領域21内に拡散していた芽胞4を不活性化させて、回収する方法を説明する。図12に示す通り、注入井2から、被浄化物質である汚染物質が存在していた領域(以下、旧汚染領域60と定義する)に留まる芽胞形成細菌22に対して芽胞形成誘導物質40を添加し、芽胞形成細菌22と接触させることで、芽胞4の形成を促進させる。ここで、芽胞形成誘導物質40は例えば、有機溶剤のように芽胞形成細菌22の生存または増殖を阻止するものであれば良い。その後、注出井7から揚水するまたは注入井2から圧力を加えて、地下水流を速めるといった手法により、芽胞形成細菌22の芽胞4を地下水流れによって輸送させて注出井7から回収することができる。もともとの微生物群集構造が乱された等の理由から、導入した芽胞4を回収する必要が生じる場合は、上記の手段を浄化完了後に行う必要がある。
(実施の形態4)
注入井2から地下水11に導入した芽胞4が被浄化物質である汚染物質1による汚染領域21内をどの程度到達したのかあるいは汚染領域21内に拡散したのかといった確認は図13に示す方法で行うことができる。図13に示す通り、注入井2の逆端に設置した注出井7で採取した地下水11の芽胞4数を測定し、注入した芽胞4数と比較することにより行うことができる。しかし、もともと地下水中にも多くの微生物が生息しているため、エチジウムブロマイドやDAPI、アクリジンオレンジ等の全微生物をターゲットとした蛍光染色を用いた直接顕鏡法による芽胞4の数のカウントは困難である。
そこで、FISH等の特定の微生物群に対して特異的に反応するプローブを用いた染色法を行い、直接顕鏡法により導入した芽胞4がどの程度輸送されたのかを調べる方法が良い。しかし、芽胞4は中心に核,各種の酵素系を含むコア,その外側にペプチドグリカンを主成分とするコルテックス,一番外側にタンパク質を主成分とする内外二層のスポアコートから構成されており、非常に染色されにくい構造であることからこの染色法も困難を伴う。また、導入した芽胞に含まれるDNAの特異的な配列を伸長するプライマーを用いてリアルタイムPCRを行う方法は、輸送された芽胞4の数の推測を可能にする。
芽胞4を導入する前にの地下水中の微生物群解析を行い、Bacillus属、Clostridium属、Acetonema属、Alicyclobacillus属、Ammoniphilus属、Amphibacillus属、Caloramator属、Desulfotomaculum属、Heliobacterium属、Metabacterium属、Oscillospira属、Pasteuria属、Sporohalobacter属、Sporolaclobacillus族、Sporomusa属、Sporosarcina属、Sulfobacullus属、Syntrophospora属、Thermoactinomyces属、Thermoanaerobacter属等といった芽胞形成菌群の存在が否定された場合、Moeller法やWirtz法により芽胞4とその芽胞形成細菌22を区別して染色して計測することが可能である。
また、本格的に芽胞4を導入する前に、蛍光標識等でラベリングした芽胞4を注入井2から試験導入し、地下水流れに乗って輸送されたラベルされた芽胞4を注出井7から回収し、顕微鏡により計測するという方法も有効な手段である。
以上は微生物学的な輸送された芽胞4の数の計測方法であるが、芽胞4と同様な性質を持つ人工粒子50を用いて推測することも可能であり、図14を用いて説明する。図14に示す通り、実際に芽胞4を被浄化物質である汚染物質1による汚染領域21に導入する前に、芽胞4を模擬したLatexに代表される人工粒子50を注入井2から導入し、その輸送挙動を調査することで、この浄化手段による被浄化物質である汚染物質1の分解の可能性を事前に知ることが可能である。
例えば、この方法によりKD13の輸送を被浄化物質である汚染物質1による汚染領域21に導入する以前に把握する場合、芽胞形成細菌22は円柱状であることから、地下水11中の移動が複雑となり、地下水11内での移動分布の予測が難しいが、芽胞4は球状に近い形態であるため、サイズ、比重が芽胞4と近い値をとる市販の人工粒子50を用いてシュミレーション等により予測することができる。この予測により、導入した芽胞4の汚染領域21内での拡散分布、移動の度合い、あるいは汚染領域21への到達度、到達分布が分かり、芽胞をいつ形成させるか、すなわち、汚染物質1の分解、浄化の開始時期を容易に判断できることとなる。
本発明の汚染物質の分解、浄化活性を持つ芽胞形成細菌を用いた汚染土壌または/および地下水を浄化する浄化方法により、汚染土壌および/または地下水中の汚染物質の浄化効率を高めることができ、汚染された土壌、地下水、排水、排土壌などの浄化などにも適用できる。
本発明の実施の形態1における、新規クロストリジウム・スピーシーズKD13(Clostridium sp.KD13 特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)のグラム染色法による顕微鏡写真を示す図 本発明の実施の形態2における土壌汚染の浄化方法を示す図 本発明の実施の形態2と3における芽胞懸濁液を示す図 本発明の実施の形態2と3における芽胞含有ペレットを示す図 本発明の実施の形態2と3における芽胞含有ゲルを示す図 本発明の実施の形態2における発芽誘導物質を用いた芽胞の発芽を示す図 本発明の実施の形態2におけるヒーターを用いた芽胞の発芽を示す図 本発明の実施の形態2における地下水汚染の浄化方法を示す図 本発明の実施の形態3における発芽誘導物質を用いた芽胞の発芽を示す図 本発明の実施の形態3におけるヒーターを用いた芽胞の発芽を示す図 本発明の実施の形態3における酸素量低減剤を用いた芽胞の発芽を示す図 本発明の実施の形態3における芽胞の回収を示す図 本発明の実施の形態4における芽胞挙動予測方法を示す図 本発明の実施の形態4における人工粒子を用いた芽胞の挙動予測方法を示す図
符号の説明
1 汚染物質
2 注入井
3 排出源
4 芽胞
5 表層土
6 加熱装置
7 注出井
9 栄養源
11 地下水
12 土粒子
13 酸素量低減剤
21 汚染領域
22 芽胞形成細菌
23 懸濁液
24 固化剤
25 ペレット
26 粘性物質
27 ゲル
30 発芽誘導物質
40 芽胞形成誘導物質
50 人工粒子
60 旧汚染領域

Claims (20)

  1. 汚染物質を浄化する芽胞形成細菌の芽胞を汚染物質で汚染された汚染土壌あるいは/および汚染地下水などに添加し、その発芽を誘導し、汚染土壌あるいは/および汚染地下水などを浄化することを特徴とする浄化方法。
  2. 添加した芽胞の移動を実測または予測し、芽胞の発芽を誘導することを特徴とする請求項1に記載の浄化方法。
  3. 芽胞が汚染領域に到達した後に、発芽を誘導することを特徴とする請求項1または2に記載の浄化方法。
  4. 浄化完了後に、添加した芽胞の発芽細菌に対して芽胞形成を誘導する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浄化方法。
  5. 浄化完了後に、芽胞を回収する工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浄化方法。
  6. 芽胞形成細菌が新規クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13 特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の浄化方法。
  7. 被浄化物質が揮発性有機化合物であることを特徴とする請求項6に記載の浄化方法。
  8. 芽胞を含む粉末を添加することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄化方法。
  9. 芽胞を含む懸濁液を添加することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄化方法。
  10. 芽胞を含むペレットを添加することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄化方法。
  11. 芽胞を含むゲルを添加することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄化方法。
  12. 汚染領域まで到達した芽胞にその栄養源を接触させることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の浄化方法。
  13. 栄養源が発芽誘導物質を含むことを特徴とする請求項12に記載の浄化方法。
  14. 発芽誘導物質がL−アラニンであることを特徴とする請求項13に記載の浄化方法。
  15. 発芽誘導物質がアスパラギンであることを特徴とする請求項13に記載の浄化方法。
  16. 発芽誘導物質がグルコースであることを特徴とする請求項13に記載の浄化方法。
  17. 発芽誘導物質がフルクトースであることを特徴とする請求項13に記載の浄化方法。
  18. 発芽誘導物質がL−アラニン、アスパラギン、グルコース、フルクトースのうちいずれか2種類以上であることを特徴とする請求項13に記載の浄化方法。
  19. 汚染領域まで到達した芽胞を加熱することを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の浄化方法。
  20. 汚染領域まで到達した芽胞の周囲の気相および液相中の酸素量を低減することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017534245A (ja) * 2014-08-06 2017-11-24 エンヴェラ エルエルシー 産業的使用のための細菌芽胞組成物

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