JP2008185516A - 細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法 - Google Patents

細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定して高精度な測定を実現できる細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】貫通孔5を有した薄板3とこれを保持する枠体4とからなるセンサチップ2を、内部に空洞を有した筒部品1の空洞の内部に固着した細胞電気生理センサと、このセンサチップ2のキャビティ6の内部に測定液12を充填する分注手段とからなる細胞の電気生理現象の測定装置であって、分注手段として液滴12aをキャビティ6の内部に飛滴させる非接触式ジェットディスペンサのヘッド部8を配置するとともに、可動機構を設けた構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、細胞の活動によって発生する物理化学的変化を測定するために用いられる細胞内電位あるいは細胞外電位等の細胞の電気生理現象をスムーズにかつ確実に測定するための細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法に関する。
従来、電気生理学におけるパッチクランプ法は、細胞膜に存在するイオンチャンネルを測定する方法として知られており、このパッチクランプ法によってイオンチャンネルの様々な機能が解明されてきた。そして、イオンチャンネルの働きは細胞学において重要な関心事であり、これは薬剤の開発にも応用されている。
例えば、プローブを細胞またはその部分の表面近くに制御し、プローブを該表面に垂直になるように表面に接触させるというパッチクランプ法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、基質上または内に形成された管状通路内における電気浸透流を用いて細胞を測定位置に自動的に配置するための手段を備えたオートパッチ方式が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2004−528553号公報 特表2004−510980号公報
しかしながら、前記従来の構成である自動的に細胞を捕捉できるオートパッチ方式において、自動分注器のピペットを用いてピペット先端の外径よりも小さな内形の微小容器部に液体を分注する時、滴下する液体の液滴の大きさが液体の表面張力により微小容器の内形よりも大きくなってしまい、この液滴を微小容器の内部に注入するとき、微小容器の内部に気泡が残ることがある。この残留した気泡が貫通孔の近傍に存在すると、貫通孔に細胞を安定して保持することが難しくなる、あるいは安定した測定ができないといった課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安定して高精度な測定を実現できる細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、貫通孔を有した薄板と枠体とからなるセンサチップを筒部品の空洞の内部に固着した細胞電気生理センサと、キャビティの内部に測定液を充填する分注手段を有し、この分注手段としてキャビティの内形よりも小さな液滴を飛滴する非接触式ジェットディスペンサのヘッド部をキャビティの上方に配置するとともに、このヘッド部に可動機構を設けた構成とするものである。
本発明の細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法は、キャビティの内形よりも小さな直径の液滴を飛滴させることができる非接触式ジェットディスペンサを用いることによって、キャビティの内部へキャビティの内形よりも小さな液滴を飛滴させながら測定液を充填していくことができることから、キャビティの内部の気泡残りを防止することができ、安定して高精度な測定を行うことができる細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1における細胞の電気生理現象の測定装置の断面図、図2は測定液の分注方法を説明するための断面図、そして図3は測定方法を説明するための断面図である。
まず始めに、細胞電気生理センサの構成について説明する。
図1において、1はガラスよりなる筒部品であり、この筒部品1の外観形状は円柱状であり、内部は中空構造をしている。そして、この筒部品1にはガラスなどの親水性に優れた材料を用いることが好ましい。また、生産性の観点から射出成形による樹脂材料を用いることも可能である。
そして、この筒部品1の先端には微細加工性に優れた材料よりなるセンサチップ2を設置しており、このセンサチップ2はシリコンを主成分とする材料よりなる薄板3および枠体4とから構成することが好ましく、この薄板3には貫通孔5を形成している。そして、この貫通孔5の大きさは細胞を貫通孔5の上にうまく保持することができる形状が好ましく、細胞の大きさによって異なってくるが、直径;1〜5μmが好ましい。なお、この貫通孔5は薄板3に少なくとも一個以上あれば良いが、複数の貫通孔5を形成し、複数個の細胞をそれぞれの貫通孔5の上に配置することができれば、同時に測定して信号レベルを高めて測定することも可能である。
そして、このセンサチップ2は薄板3と枠体4に囲まれたキャビティ6を構成している。このキャビティ6は細胞を保持するとともに測定液を充填しておくための空間でもある。また、このセンサチップ2は筒部品1の内壁部に漏れのないように強固に固着している。これによって、センサチップ2は筒部品1の上部と下部を完全に仕切るとともに、貫通孔5を通してのみ、上部と下部の空間が連通する構造としている。
なお、センサチップ2を固着する場所は筒部品1の端部のみでなく、中間部であってもよい。この場合は、後に使用方法でも説明するが、センサチップ2の上下に溶液を入れることが容易になるという利点を有している。
また、開口部18の内径はセンサチップ2よりも少し大きな直径とし、センサチップ2を容易に挿入し固定することができるようにすることが好ましい。
また、キャビティ6の大きさは直径;50〜1000μmが好ましく、一般的な規格である384chウエルフォーマットや1536chウエルフォーマットに適用することができ、現在の仕様の測定装置に組み込んで測定を行うことができる。さらにまた、測定液や細胞を微小容量で扱うのに適している。
次に、細胞電気生理センサの製造方法を以下に説明する。
センサチップ2はフォトリソグラフィー、ドライエッチング等の半導体加工技術によって一体的に形成することができる。例えば、シリコン基板をエッチング加工することによって枠体4によって囲まれたキャビティ6と、このキャビティ6の底面に薄板3と、この薄板3に貫通孔5を設けた構造からなるセンサチップ2を作製することができる。
なお、このセンサチップ2の形状あるいはキャビティ6の内形は円形、あるいは正方形などの多角形としても良い。
一方、筒部品1はガラス管を所定の長さに切断したもの、または樹脂材料を筒状に成型したものなどを用いることができる。
その後、センサチップ2を筒部品1の中に挿入し、接着剤または加熱によって溶融させる。このとき、センサチップ2の挿入の簡単な方法としては、センサチップ2を濡らした状態にしておき、これを筒部品1の入り口に一部挿入することで筒部品1の端にセルフアライメントさせることができる。これはガラスの筒部品1の内壁の親水性が高く水が管内に浸入していき、これに引っ張られてセンサチップ2も挿入されるからである。またセンサチップ2が筒部品1の端にある状態から、所定の量の水を加えることで水は管内へ浸入し、それにつれてセンサチップ2も移動し、筒部品1の内部の所定の位置にセンサチップ2を移動させることができる。
そして、このセンサチップ2を任意の位置に移動させた後は熱源を用いて、筒部品1とセンサチップ2を溶融させることができる。この熱源としては、ガスバーナーあるいは電気炉などを用いることで容易に溶融させてセンサチップ2を実装することができる。これで細胞電気生理センサが完成となる。
次に、前記細胞電気生理センサを用いた測定装置の構成と分注方法について説明する。この測定装置の大きな特徴は、図1に示すようにキャビティ6の上方にキャビティ6の内径よりも小さな液滴をキャビティ6の内部へ飛滴させることができる非接触式ジェットディスペンサの第一のヘッド部8を設け、センサチップ2の下面側には下部空間11の内部に液滴を飛滴させることができる第二のヘッド部9を配置した構成としていることである。
このような測定装置を用いた分注方法は、図2に示すように貫通孔5によって分断されたキャビティ6の上部空間10に非接触式ジェットディスペンサの第一のヘッド部8を用いて測定液である細胞外液12aの液滴を飛滴させながら分注していく。このとき、飛滴させる液滴の容量は1〜30nLが好ましく、このような液滴を飛滴させることができる仕様の第一のヘッド部8とすることによって、キャビティ6の内部または薄板3の上に気泡残りを抑制しながら細胞外液12を充填することができる。この細胞外液12を介して測定のための電極へ接続することとなるので、測定電極への接続が容易となる所定の量の細胞外液12を充填するとこのセンサチップ2への分注は完了する。
次に、筒部品1の下部空間11には、測定液である細胞内液13を充填した第二のヘッド部9を用いて前記の分注方法と同様にして非接触式ジェットディスペンサの第二のヘッド部9を用いて下部空間11に細胞内液13aの液滴を飛滴させながら分注していく。
これによって、前記と同様に気泡残りを抑制しながら細胞内液13を分注することができる。
このように、キャビティ6の内径より小さな直径からなる液滴状の細胞外液12aをキャビティ6の内部や薄板3の上に飛滴させることができる非接触式ジェットディスペンサのヘッド部8、9を配置した測定装置とすることによって、キャビティ6の上方から微小な寸法形状を有する貫通孔5の近傍に正確に微少な液滴を飛滴させて測定液を分注しながら充填していくことによって、気泡残りを抑制しながら分注・充填していくことができる。その結果、細胞の電気生理現象の測定を確実にかつスムーズに行うことができる。
これは、測定液の液滴の直径が自動分注機のピペット先端部の外径の大小に依存しない非接触式ジェットディスペンサのヘッド部8、9を用いることによって、キャビティ6の内径より小さな直径の液滴の測定液12aをキャビティ6の内部、さらには薄板3の貫通孔5の近傍へ直接飛滴させながら測定液を充填していくことが可能となるものである。
これに対して、従来の方法である自動分注器のピペットによる分注を行った場合には、測定液の表面張力によりキャビティ6の内径よりも大きな液滴となり、キャビティ6の内部あるいは貫通孔5の近傍にある気泡の逃げ場がない状態で測定液が滴下されることとなり、キャビティ6の内部や貫通孔5の近傍に気泡が残留することによって、導通抵抗値は高い値を示すかまたは無限大の異常値を示し測定不良となる。もし、このような気泡が残留していれば、この気泡を除去する必要があり、スムーズに測定することが困難となる。
なお、図1では細胞電気生理センサの上下に第一のヘッド部8と第二のヘッド部9を配置しているが、少なくとも第一のヘッド部8のみにて測定液を充填することも可能であり、この場合には第一のヘッド部8に回転機構を設けておき筒部品1の上下に回転させる機構を設けて構成すればよい。どちらの構成にするかは測定液の選択と効率の観点から適宜、選択することができる。
次に、細胞の電気生理現象の測定方法について説明する。
まず、図3に示すようにセンサチップ2を固着した筒部品1を保持部7にて所定の位置に保持し、このキャビティ6の上方に第一のヘッド部8を設置し、筒部品1の下面側には第二のヘッド部9を設置した状態としている。前記第一のヘッド部8には細胞外液12を充填し、第二のヘッド部9には細胞内液13を充填している。
なお、筒部品1の内部に固定されたセンサチップ2の方向はキャビティ6が上側であり、薄板3が下側としているが、上下を反転させて測定することも可能であり、これは細胞の大きさ、形状などによって、適宜選択することができる。
そして、この第一のヘッド部8を用いて貫通孔5より上部の上部空間10には細胞外液12を充填し、反対面の下部空間11には第二のヘッド部9を用いて細胞内液13を分注する。
ここで、測定液である細胞内液13とは、例えば哺乳類筋細胞の場合、代表的にはK+イオンが155mM、Na+イオンが12mM程度、Cl-イオンが4.2mM程度添加された電解液であり、測定液である細胞外液12とはK+イオンが4mM程度、Na+イオンが145mM程度、Cl-イオンが123mM程度添加された電解液である。
また、センサチップ2をマトリックス状に多数並べたとき、複数のセンサチップ2に対して測定液の分注を行う必要がある場合、ヘッド部8、9を移動させることも可能であり、さらにヘッド部8、9を複数配置し、一括して高速に分注できるという点において効果を発揮することもできる。
次に、筒部品1の上部空間10側の細胞外液12の内部に第一の電極14を設置し、筒部品1の下部空間11側の細胞内液13の内部に第二の電極15を設置し、さらに下部空間11に圧力を伝えることのできる圧力伝達チューブ16を取り付けるとともにシール材19により封止した状態とする。この状態において、第一の電極14と第二の電極15の間で100kΩ〜10MΩ程度の導通抵抗値を観測することができる。これは測定液である細胞外液12あるいは細胞内液13が貫通孔5に浸透し、第一の電極14と第二の電極15が細胞外液12と細胞内液13を介して導通するからである。
ここで、貫通孔5を塞ぐような気泡が残留している場合には、導通抵抗値は高い値を示すか、または無限大の異常値を示し測定不良となる。
次に、開口部18から細胞17を投入し、圧力伝達チューブ16により減圧を行うと、細胞17は貫通孔5に引き付けられ、この貫通孔5を塞ぎ、上部空間10と下部空間11の間の電気抵抗が十分に高い500MΩ以上の状態となる。この状態において、細胞17の電気生理活動によって細胞内外の電位が変化した場合のわずかな電位差あるいは電流であっても測定が可能となる。
以上のように、本実施の形態1における測定装置を用いることによって、スムーズかつ確実に細胞の電気生理現象の測定を行うことができる。
ここで、筒部品1を使用することによって、測定液である細胞内液13を筒部品1の内部に安定して保持することができるとともに、細胞内液13の内部から第二の電極15の取り出しや圧力伝達チューブ16を容易に筒部品1に取り付けることができるため、測定時において容易に安定した細胞17の測定を実施することができる。
また、本実施の形態1における測定装置において、第一のヘッド部8の中心線と第二のヘッド部9の中心線とキャビティ6の中心線を一直線上に配置するようにヘッド部8、9を配置することによって、直線的にキャビティ6の底面または薄板3の上面に飛滴させることができることから、より確実に気泡残りを抑制しながら測定液を分注して充填することができる。
また、筒部品1をガラスとすることによって、筒部品1の内壁の親水性が向上し、第一のヘッド部8と第二のヘッド部9からの分注時の測定液が表面張力により浸透しやすいため、筒部品1の内部の気泡残りを抑制することができる。
また、センサチップ2の材質をシリコンとし、このセンサチップ2の表面にSiO2をCVD、熱酸化、スパッタリングまたは真空蒸着法により形成することによって、センサチップ2の表面の親水性が向上し、第一のヘッド部8と第二のヘッド部9からの分注時の測定液が表面張力により浸透しやすいため、キャビティ6の内部や薄板3の上に気泡残りを抑制しながら測定液を分注して充填することができる。
また、筒部品1とセンサチップ2を酸素プラズマによるアッシング処理を行うことによって、筒部品1とセンサチップ2の表面全体の親水性が向上し、前記と同様の効果を得ることができる。
また、筒部品1とセンサチップ2を硫酸と過酸化水素水または過硫酸アンモニウムを用いて酸化処理することによっても、前記と同様の効果を得ることができる。
また、第一のヘッド部8および/または第二のヘッド部9を水平方向に反復移動させる可動機構を持たせることによって、キャビティ6の底面の側壁付近なども含め比較的大きな面積に対して測定液を均一に飛滴させることが可能となり、確実にキャビティ6の内部や薄板3の上、筒部品1の内部に気泡の発生を抑制しながら測定液を分注して充填することができるとともに、気泡を見つけた場合、気泡に向かって液滴を飛滴させることによって気泡を破壊させて消滅させることも可能である。
また、第一のヘッド部8および/または第二のヘッド部9を水平面内で周回させる可動機構を持たせることによって、所定の箇所に目標を定めて飛滴させることが可能となり、より確実にキャビティ6の内部や薄板3の上下面および筒部品1の内部に気泡の発生を抑制しながら測定液を分注して充填することができる。
しかしながら、条件によっては第一のヘッド部8または第二のヘッド部9を用いて、始めから数回目までの非接触式ジェットディスペンサによる液滴状の測定液を不連続に分注する時に運悪く気泡が残る場合がある。これに対して、その後、数回の不連続の液滴状の測定液を分注することによって、気泡抜きを行うことができる。これは、不連続の液滴は飛滴速度が速くなり、大きなエネルギーをもって気泡に衝突させることができるためであることが分かった。そして、この非接触式ジェットディスペンサの測定液の分注による気泡抜きは10回以下で確実に行うことができることが分かった。その後、液滴が連続した連続方式で測定液を分注すると良い。
このように、測定液の分注方法を分注の最初から10回目以下までは液滴状の測定液を不連続に分注し、その後は連続的に液滴を分注することによって、短時間で気泡抜きを行って筒部品1の内部に測定液を充填することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における細胞の電気生理現象の測定装置について図面を参照しながら説明する。基本的な構成は実施の形態1とほぼ同様であり、センサチップ2が固定された筒部品1を保持部7により中空に保持し、筒部品1の上方にキャビティ6の内径より小さな液滴をキャビティの内部または薄板3の上に飛滴することができる非接触式ジェットディスペンサの第一のヘッド部8を設置した状態である。
図4に示したように、本実施の形態2における細胞の電気生理現象の測定装置が実施の形態1と大きく異なっている点は非接触式ジェットディスペンサのヘッド部を一つで行う方法であり、測定液の分注時の方法が異なり、本実施の形態2における測定装置が実施の形態1における測定装置と大きく異なっている点は回転部20を設けていることである。
このような構成とすることによって、まず筒部品1の内部の貫通孔5によって分断された第一のヘッド部8を設置した側の上部空間10に、第一のヘッド部8を用いて測定液である細胞外液12を充填していく。
これによって、キャビティ6の内部または薄板3の上に気泡残りを抑制しながら細胞外液12を分注することができる。
次に、回転部20によって筒部品1の上下を反転させる。この時、先ほど充填した細胞外液12は筒部品1が細く、そして表面張力が働いているため重力による液だれは発生せずに保持されている状態となる。
次に、筒部品1の下部空間11に細胞内液13を第一のヘッド部8を用いて充填する。この場合、第一のヘッド部8には測定液の交換機構を設けておくと効率よく細胞外液12と細胞内液13を入れ替えて分注することが可能である。
なお、これに対して、測定液の混入を防止したいときには細胞外液12を充填した第一のヘッド部8と、細胞内液13を充填した第一のヘッド部8を準備しておき、都度これを制御することによっても分注することができる。
このような測定装置の構造と分注手段によって、気泡残りを抑制しながら細胞外液12または細胞内液13を分注しながら正確に測定液の量を制御して充填することができることから、細胞の電気生理現象を安定して高精度に測定することができる。
以上のように、本発明にかかる細胞の電気生理現象の測定装置およびこれを用いた測定方法は、高速で薬理判定を行う薬品スクリーニングなどに有用である。
本発明の実施の形態1における細胞の電気生理現象の測定装置の断面図 同分注方法を説明するための断面図 同測定方法を説明するための断面図 本実施の形態2における細胞の電気生理現象の測定装置の断面図
符号の説明
1 筒部品
2 センサチップ
3 薄板
4 枠体
5 貫通孔
6 キャビティ
7 保持部
8 第一のヘッド部
9 第二のヘッド部
10 上部空間
11 下部空間
12、12a 細胞外液(測定液)
13、13a 細胞内液(測定液)
14 第一の電極
15 第二の電極
16 圧力伝達チューブ
17 細胞
18 開口部
19 シール材
20 回転部

Claims (13)

  1. 一つ以上の貫通孔を有した薄板とこの薄板を保持する枠体とからなるセンサチップを空洞を有した筒部品の空洞の内部に固着した細胞電気生理センサと、前記センサチップのキャビティの内部に細胞の電気変化を測定するための測定液を充填する分注手段とからなる細胞の電気生理現象の測定装置であって、前記分注手段としてキャビティの内部に液滴を飛滴する非接触式ジェットディスペンサのヘッド部を前記キャビティの上方に配置するとともに、このヘッド部に可動機構を設けた細胞の電気生理現象の測定装置。
  2. ヘッド部を水平方向に可動させる可動機構とした請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  3. ヘッド部をキャビティの内形の範囲内において水平方向に反復移動させる可動機構とした請求項2に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  4. ヘッド部をキャビティの内形の範囲内において水平面内で周回させる可動機構とした請求項2に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  5. ヘッド部の中心線とキャビティの中心線を一直線上に配置した請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  6. 細胞電気生理センサに反転機構を設けた請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  7. 筒部品をガラスとした請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  8. センサチップをシリコンとし、このシリコンの表面に二酸化ケイ素を形成した請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  9. 細胞電気生理センサの表面を酸素プラズマによるアッシング処理した請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  10. 細胞電気生理センサの表面を硫酸と過酸化水素水または過硫酸アンモニウムにより酸化処理した請求項1に記載の細胞の電気生理現象の測定装置。
  11. 一つ以上の貫通孔を有した薄板とこの薄板を保持する枠体とからなるセンサチップを内部に空洞を有した筒部品の空洞の内部に固着した細胞電気生理センサと、前記センサチップのキャビティの内部に細胞の電気変化を測定するための測定液を充填する分注手段を有し、この分注手段としてキャビティの内形よりも小さな液滴をキャビティの内部に飛滴する非接触式ジェットディスペンサのヘッド部を前記センサチップのキャビティの上方に配置するとともに、このヘッド部に可動機構を設けた細胞の電気生理現象の測定装置を用いて細胞の電気生理現象を測定する方法であって、
    少なくとも、前記ヘッド部からキャビティの内部にキャビティの内形より小さな液滴を飛滴させ、キャビティの内部に測定のための所定の液量の測定液を充填する分注方法を含む細胞の電気生理現象の測定方法。
  12. 細胞電気生理センサをヘッド部に対して反転させて、センサチップの上下面に測定液を分注する工程を含む請求項11に記載の細胞の電気生理現象の測定方法。
  13. 分注の最初から10回目以下までは液滴を不連続に分注し、その後は連続的に液滴を分注する工程を含む請求項11に記載の細胞の電気生理現象の測定方法。
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