JP2008185169A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり軸受を高精度で製造することを避けながら、非負荷域における転動体の自転滑りを簡単な構成で防止する。
【解決手段】内外の軌道1、2及び転動体3の寸法をラジアルすきまδが正になるように設定し、軌道1に形成した円周溝1aに嵌着したリング状の予圧付与体6の突出部分と反対側の軌道2の双方とに転動体3が接触し、かつ転動体3が予圧付与体6を圧縮しながら公転する領域を生じさせ、その領域を非負荷域に位置するように軸受を使用すれば、非負荷域内で転動体3が自転力を得られるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、転がり軸受に関し、特に、その周方向一部領域でラジアル荷重を受けるものに関する。
この種の転がり軸受は、内外の軌道及び転動体の寸法をラジアルすきまが正になるように設定されている。ラジアルすきまがあると、転動体を内外の軌道間に介在させた状態で内外の軌道輪間に遊びが生じる。このため、転がり軸受は、その周方向の一部領域でラジアル荷重を受ける(以下、この周方向一部領域を単に「負荷域」という)。
負荷域から外れた転がり軸受の他の周方向領域は、転動体と内外の軌道の一方との間にラジアルすきまが生じた状態になっている(以下、この領域を単に「非負荷域」という)。
上記負荷域内にある転動体は、内外の軌道の双方と接触しながら転動するため、自転滑りを伴うことなく公転する。
一方、上記非負荷域内にある転動体は、内外の軌道のいずれか一方とのみ接触するため、自転に必要な摩擦力を殆ど得ることができず、保持器や後方の転動体に押されて公転する。したがって、負荷域から非負荷域に放出された転動体は、自転速度を緩めながら負荷域内の転動体と同じ公転速度で公転することになる。このため、非負荷域内の転動体は、内外の軌道のいずれか一方との間に滑りを生じ、この滑りが擦過音やスミアリング損傷の原因になり得る。
さらに、非負荷域内で自転速度が落ちた転動体が負荷域に再入すると、転動体と内外の軌道との間の摩擦力が急激に増大し、その結果、転動体の自転速度が急加速される。このとき、軌道輪と転動体の滑り速度が最大となり、スミアリングが最も発生し易い。
従来、上述のスミアリング対策としては、内外の軌道及び転動体をラジアルすきまが負になる寸法設定とし、転動体と内外の軌道間におけるラジアル方向の締め代によって転動体の全公転域においてラジアル予圧を得られるようにし、その予圧で上述の滑りを防止する手段が多用されている。
また、図6に示すように、横軸100とハウジング101との間に、内外の軌道及び転動体の寸法をラジアルすきまが正の値δになるように設定した転がり軸受102を組み込み、その転がり軸受102の下側半周領域に、横軸100の自重L1やハウジング101に対する上向き荷重L2、L2に伴うラジアル負荷を受ける負荷域Ψが生じる軸支持装置であって、転がり軸受102の固定輪103を有端リング状とし、ハウジング101に、非負荷域Ψ内で固定輪103を下向きに押す押圧機構104を設け、その押圧機構104のプッシャ105で固定輪103の切断端から一定範囲の部分を下側に押し込むことにより上述の予圧を得るようにしたものがある(特許文献1)。
特開平10−252764号公報
しかしながら、上述のようにラジアルすきまを負に設定すると、運転中の発熱が想定を超えると、負のラジアルすきま量が過大になり、転がり疲労寿命に悪影響を及ぼす問題が生じるため、内外の軌道輪、転動体を高精度で製作する必要が生じる。
また、図6に示す軸支持装置は、軸受を外側から押す押圧機構をハウジングに設けるため、装置全体の構成が複雑になってしまう。
そこで、この発明の課題は、転がり軸受を高精度で製造することを避けながら、非負荷域における転動体の自転滑りを簡単な構成で防止することにある。
上記の課題を解決するため、この発明に係る転がり軸受は、内外の軌道間に転動体を介在させ、前記内外の軌道及び前記転動体の寸法を、ラジアルすきまが正になるように設定したものを前提としている。これは、転がり軸受の軌道輪、転動体の高精度の製造を避けるためである。
この発明は、そのような転がり軸受において、前記軌道に予圧付与体を取り付けて当該予圧付与体が当該軌道から突出する公転領域を生じさせ、前記転動体が前記予圧付与体の突出部分及び前記反対側の軌道の双方と接触して自転力を得るようにした構成を採用した。
この発明に係る構成によれば、前記公転領域を上述の非負荷域に位置合わせして使用すると、非負荷域に放出された前記転動体が前記公転領域を通過する間に自転力を得るため、上述の自転滑りが防止される。
また、この発明に係る構成によれば、前記軌道に取り付けた前記予圧付与体で自転滑りを防ぐため、押圧機構のような複雑な装置と比して、簡単な構成になる。
さらに、この発明に係る構成によれば、前記予圧付与体の弾性により、温度上昇によるラジアルすきまの減少が吸収されるため、前記予圧付与体の製造や取り付けを高精度に行うことが不要になり、ひいては軸受全体としての高精度化を避けることができる。
前記予圧付与体は、前記内外の軌道のうち、少なくとも一方の軌道に設けられる。転がり軸受の高精度の製造を避ける観点からは、いずれか一方の軌道のみがよい。
この発明は、ころ軸受、玉軸受のいずれにも適用可能だが、軌道幅が比較的に広いころ軸受の方が前記予圧付与体の取り付けスペースを得やすい点で好適である。
前記予圧付与体の形状、材質は、上述の作用効果を得られる限り、ラジアル負荷、温度条件、耐久性等を考慮して適宜に決定することができる。前記予圧付与体の取り付け構造も同じであり、前記軌道に形成した凹部への嵌着、軌道への接着等を適宜に採用することができる。
前記公転領域は、使用状態で非負荷域に位置すれば十分であり、負荷域にある必要はない。したがって、前記公転領域は、内外の軌道輪間に形成された環状空間の全域又は公転方向の一部領域に生じさせることができる。
前記公転領域を前記環状空間の全域に生じさせる場合、上述の負荷域において軸受の負荷能力を得るため、前記予圧付与体が前記転動体と前記内外の軌道との接触を妨げないようにする。
具体的には、前記軌道に、軸受中心軸を中心とする円周溝を形成し、前記予圧付与体を、前記円周溝に嵌着される無端リング状で、かつラジアル方向の肉厚が一定のものとし、前記転動体が前記予圧付与体を圧縮しながら公転し、その圧縮により前記予圧付与体が前記円周溝から外れた軌道部分に食み出ないようにした構成を採用することができる。
前記予圧付与体を、前記円周溝に嵌着される無端リング状で、かつラジアル方向の肉厚が一定のものとすれば、前記予圧付与体のラジアル方向の突出量を前記軌道の全周に亘って一定に生じさせられる。したがって、前記転動体が公転する環状空間の全域に前記公転領域を生じさせられる。このため、転がり軸受の組み込み時に、上述の公転領域の位置合わせが不要になる。
また、前記転動体が前記予圧付与体を圧縮しながら公転するため、非負荷域内において、前記予圧付与体と前記転動体との確実な接触が得られる。
一方、負荷域内においては、前記予圧付与体がラジアル負荷により大きく圧縮されるが、前記円周溝を利用すれば、圧縮された前記予圧付与体が前記円周溝から外れた軌道部分に食み出ないようにすることができる。そのようにすれば、負荷域内において、前記予圧付与体の部分が前記転動体と前記軌道との接触を妨げず、軸受の荷重負荷能力が得られる。
なお、非負荷域では、前記予圧付与体が前記円周溝から食み出しても支障はなく、前記予圧付与体の突出部分を拡幅させて前記転動体との接触を促進させることもできる。
一方、前記公転領域を前記環状空間の一部領域に生じさせる具体的構成としては、前記予圧付与体を固定輪側の前記軌道のみに取り付け、その軌道に対して前記予圧付与体が回り止めされ、かつ前記予圧付与体がその軌道の周方向一部領域のみから突出するようにした構成を採用することができる。
この構成では、前記予圧付与体を固定輪側の前記軌道のみに取り付け、前記予圧付与体が固定輪に対して回り止めされる。
このため、前記予圧付与体がその軌道の周方向一部領域のみから突出するようにした構成を採用しても、その突出領域を非負荷域に位置固定し、前記予圧付与体が前記円周溝内に没入する非突出領域を負荷域に位置固定することができる。
したがって、この構成によれば、非負荷域で自転滑りを防止しつつ、負荷域で前記転動体の転がり抵抗を小さくすることができる。
上述のように、この発明は、前記軌道に予圧付与体を取り付けて当該予圧付与体が当該軌道から突出する公転領域を生じさせ、前記転動体が前記予圧付与体の突出部分及び前記反対側の軌道の双方と接触して自転力を得るようにし、前記予圧付与体を、温度上昇によるラジアルすきまの減少を吸収する弾性を有するものとした構成の採用により、転がり軸受を高精度で製造することを避けながら、非負荷域における転動体の自転滑りを簡単に防止することができる。
以下、この発明の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る転がり軸受10は、内外の軌道1、2間に転動体3を介在させ、内外の軌道1、2及び転動体3の寸法を、ラジアルすきまが正になるように設定したものである。すなわち、内側の軌道1が軌道輪4の外周に形成され、外側の軌道2が軌道輪5の内周に形成されており、内外の軌道1、2の中心軸が軸受中心軸Cに一致し、この状態で内外の軌道1、2間のラジアル間隔は、転動体3のころ径より大きく、これにより、寸法設定上、ラジアルすきまが正の値δが設定されている。転動体3は、円筒ころからなる。
前記内側の軌道1に、軸受中心軸を中心とする円周溝1aが形成され、この円周溝1aに、予圧付与体6が取り付けられている。予圧付与体6は、円周溝1aに嵌着される無端リング状のものとされている。予圧付与体6の取り付けは、前記円周溝1aの内壁面とにより軌道1に対して軸方向及びラジアル方向に位置決めされることによる。
前記円周溝1aは、転動体接触面1b、1bとの境界に面取りが施されている。これは、転動体3とのエッジ接触を避けるためである。なお、面取りに代えて、クラウニング加工を施すことも可能である。
前記予圧付与体6のラジアル方向の肉厚は、全周に亘って一定になっている。そのラジアル方向の肉厚は、円周溝1aに嵌着した非圧縮状態で軌道1から突出するように設定されている。この突出量Aは、図2(a)に明示するように、上述のラジアルすきまδより大きい。
したがって、予圧付与体6を円周溝1aに嵌着した状態で転がり軸受10を組み立てると、軌道輪4、5間に形成された環状空間の全域に、予圧付与体6が軌道1から突出する公転領域を生じさせられる。その予圧付与体6の突出部分は、円周溝1aに嵌着した非圧縮の状態でラジアルすきまδ以上の突出量Aを有するため、全ての転動体3は、予圧付与体6の突出部分及び反対側の軌道2の双方と確実に接触させられる。
ここで、予圧付与体6は、転がり軸受10を空運転させたときに転動体3が予圧付与体6を圧縮しながら公転可能な弾性を有している。このため、予圧付与体6は、転動体3との接触部分が凹んで接触圧を生じさせる。
前記円周溝1aの内壁面と予圧付与体6との間は、隙間が生じるようになっている。この隙間は、予圧付与体6が圧縮変形して円周溝1a内に没入することを可能にする。
なお、円周溝1aは、軌道1の幅方向中央部に通されている。これは、転がり軸受10が円筒ころ軸受であることを考慮し、転動体3との接触面1b、1bを円周溝1aの両側に等しく形成して、転動体3と軌道1の接触を安定させるためである。
ここで、転がり軸受10の軌道輪4、5の一方を回転軸に嵌め、他方を固定ハウジングに嵌めた軸支持装置において、転がり軸受10に軸受中心軸に垂直な一方向の力Fを受け、その結果、転がり軸受10にラジアル負荷を受ける負荷域Ψと、ラジアル負荷を受けない非負荷域Ψとが生じた状態を考える。なお、ハウジングと回転軸の図示を省略する。
その状態では、軌道輪4、5間のラジアル方向の遊び量であるラジアルすきまは、負荷域Ψで0となり、その最大負荷域と180度反対側に生じる非負荷域Ψの中間位置で最大となり、ここで概ね寸法設定上の正の値δを示し、そこから負荷域Ψに周方向に近くづく程に狭くなる。
転がり軸受10が運転状態になると、上述の予圧付与体6の突出量A≧δの関係及び予圧付与体6の弾性から、転動体3は予圧付与体6を圧縮しながら公転する。負荷域Ψ内では、予圧付与体6が大きく圧縮されて円周溝1a内に完全に没入し、接触面1b、1bに食み出ない。このため、負荷域Ψにおいて、軌道1と転動体3との接触が確保され、ラジアル荷重の負荷能力が得られる。
一方、非負荷域Ψ内では、転動体3が予圧付与体6及び反対側の軌道2の双方と接触し、これにより公転方向に相反する摩擦力f1、f2を受け、これにより、自転力を得られる。その結果、非負荷域Ψ内における転動体3の自転滑りが防止される。
運転中の転がり軸受10の各部材は、やがて熱平衡と見做せる状態になる。その結果、転がり軸受10のラジアルすきまは、各部材の熱膨張により正の値δから減少した状態に落ち着く。この運転中の温度上昇によるラジアルすきまの減少は、前記予圧付与体6の弾性により吸収される。このため、突出量Aの厳密な管理が不要となり、ひいては予圧付与体6の製造や取り付けを高精度に行うことが不要になる。
上述のように、予圧付与体6は、転がり軸受10を空運転させると転動体3に圧縮される弾性を有する。そのような弾性は、温度上昇によるラジアルすきまの減少を吸収するのに十分である。そのような予圧付与体6は、例えば、Oリングパッキンを利用することで容易に得ることができる。
次に、この発明の第2実施形態について説明する。以下、上述の第1実施形態との相違点をのべ、第1実施形態と同一に考えられる構成の説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態に係る転がり軸受20は、予圧付与体21を固定輪22側の軌道23のみに取り付け、その軌道23に対して予圧付与体21が回り止めされ、かつ予圧付与体21がその軌道23の周方向一部領域のみから突出するようにした点で上述の第1実施形態と大きく相違する。
具体的に述べると、軌道23に軸受中心軸Cを中心とする円周溝23aが形成されている。予圧付与体21は、円周溝23aに嵌着されるリング状とされている。
なお、転がり軸受20では、固定輪22に両鍔付きのものが採用されており、予圧付与体21の嵌着を鍔越しで行うことになる。この嵌着を容易にするため、予圧付与体21は、特に有端リング状とされている。
予圧付与体21の外径部は、軸受中心軸Cを中心とする円周とされ、予圧付与体21の内径部は、軸受中心軸Cから偏心する円周とされている。さらに、予圧付与体21の内径部は、軌道23の接触面部分と同径に形成され、その偏心中心C1と軸受中心軸Cとの間の偏心量e1がラジアルすきまδに相当する値に設定されている。
このように設定された予圧付与体21の偏肉形状は、予圧付与体21の最大肉厚t1部分を中心とした周方向両側90度の範囲の肉厚が円周溝23aの溝深さより大きくなり、他の部分の肉厚t2が円周溝23aの溝深さより小さくなる。なお、円周溝23aの溝深さが一定なのは勿論である。すなわち、予圧付与体21は、円周溝23aに嵌着すると、軸受中心軸Cから偏心する円周に沿って軌道23からの突出量が変化する偏肉形状とされている。
したがって、上述の負荷域Ψ内の最大負荷域と軸受中心軸Cと偏心中心C1とが直線配置となるように位置合わせすると、負荷域Ψ内においては、予圧付与体21が円周溝23a内に完全に没入する。
予圧付与体21は、固定輪22のみに設けられるので、軌道輪自体の回転で負荷域Ψから外れることはない。また、予圧付与体21は、非負荷域Ψ内で複数の転動体3と接触することにより円周溝23aの内壁面に押し付けられるので、固定輪22に対して回り止めされる。これにより、転がり軸受20の運転中、予圧付与体21は、負荷域Ψ内において円周溝23a内に完全に没入した状態を保つ。したがって、転がり軸受20は、予圧付与体と転動体とが負荷域で接触する上述の第1実施形態と比して、負荷域Ψ内における転がり抵抗を減少させることができる。
一方、転がり軸受20の非負荷域Ψ内において、上述の偏肉形状の設定上、予圧付与体21の突出量は、ラジアルすきまの減少量に相当する変化を示す。このため、転がり軸受20は、非負荷域Ψ内の大部分で一定の摩擦力を転動体3に与えることができ、その結果、転動体3の自転運動を全公転域において安定させることができる。
上述の第2実施形態では、予圧付与体を偏肉形状とし、円周溝の溝深さを一定とすることで、軌道の周方向一部領域のみから突出するようにしたが、その逆の関係も可能である。以下、その一例として、この発明の第3実施形態を説明する。
図4、図5に示すように、第3実施形態に係る転がり軸受30は、固定輪31の軌道32に、軸受中心軸Cから偏心する円周溝32aが形成され、予圧付与体33が、円周溝32aに嵌着されるリング状で、かつラジアル方向の肉厚t3が一定のものとされている。
円周溝32aの溝径は、軌道32の接触面部分と同径に形成され、円周溝32aの偏心中心C2と軸受中心軸C間の偏心量e2は、前記ラジアルすきまδに相当する値に設定されている。これにより、円周溝32aの溝深さは、非負荷域Ψ内においてラジアルすきまの減少量に相当する変化を示す。
予圧付与体33の肉厚t3は、円周溝32aの溝深さが最も浅いところでラジアルすきまδに相当する突出量を生じ、負荷域Ψ内において円周溝32a内に完全に没入するように設定されている。
予圧付与体33は、特に有端リング状とされている。これにより、予圧付与体33を円周溝32aに嵌着した状態で、その切断端間からピン34を溝底の止まり穴32bに圧入することが可能になる。圧入されたピン34は、予圧付与体33の回転挙動を切断端との接触で規制する。このため、予圧付与体33は、固定輪31の軌道32に対して確実に回り止めされる。
止まり穴32bは、円周溝32aのうち、偏心中心C2と軸受中心軸Cと直線状に並ぶ周方向位置に形成されている。このように、円周溝32aの溝深さが最も深い部分で予圧付与体33を回り止めすれば、予圧付与体33が円周溝32a内に没入する範囲を負荷域Ψ内に位置合わせできる。
なお、ピン34による回り止めに代えて、予圧付与体33を円周溝32aの内壁面に接着、絞まり嵌めすることで回り止めを図ることも可能である。
上述の構成を有する転がり軸受30は、非負荷域Ψ内において、円周溝32aの偏心による溝深さの変化と、これに嵌着する予圧付与体33の一定肉厚t3との設定上、予圧付与体33の突出量がラジアルすきまの減少量に相当する変化を示す。
なお、転がり軸受30は、総転動体形の軸受とされている。この種の軸受は、隣り合う転動体が互いに逆回転で接触するため、保持器付き軸受よりも非負荷域内の転動体の自転速度が失われ易い特徴がある。したがって、擦過音やスミアリングの発生防止の点で、この発明は、総転動体形の軸受に適用した場合に大きな効果を得ることができる。
上述の各実施形態は、円筒ころ軸受を例に説明したが、この発明は、円錐ころ、玉軸受などの他の転動体形式のものに適用することができる。
また、軌道に取り付ける予圧付与体は、1本に限らない。例えば、軌道幅や転動体の接触角等を考慮し、非負荷域内の転動体の自転軸が安定するように複数本の予圧付与体を設けることも可能である。
また、円周溝の断面形状は、予圧付与体の断面形状に対応させて決定すればよく、その予圧付与体の断面形状は、転動体との安定した接触が得られる限り、特に限定されない。
aは第1実施形態に係る転がり軸受を軸受中心軸を含む平面で切断した断面図、bは同転がり軸受を軌道幅中央を通るラジアル平面で切断した断面図 aは図1aの片側の部分拡大図、bは図1aのもう片側の部分拡大図 aは第2実施形態に係る転がり軸受を軸受中心軸を含む平面で切断した断面図、bは固定輪を軌道幅中央を通るラジアル平面で切断した断面図 第3実施形態に係る転がり軸受の分解斜視図 aは図4の固定輪を軸受中心軸を含む平面で切断した断面図、bは同固定輪を軌道幅中央を通るラジアル平面で切断した断面図 従来例に係る軸支持装置の断面図
符号の説明
1、2、23、32 軌道
1a、23a、32a 円周溝
1b 接触面
3 転動体
4、5 軌道輪
6、21、33 予圧付与体
22、31 固定輪
10、20、30 転がり軸受
32b 止まり穴
34 ピン

Claims (5)

  1. 内外の軌道間に転動体を介在させ、前記内外の軌道及び前記転動体の寸法を、ラジアルすきまが正になるように設定した転がり軸受において、
    前記軌道に予圧付与体を取り付けて当該予圧付与体が当該軌道から突出する公転領域を生じさせ、前記転動体が前記予圧付与体の突出部分及び前記反対側の軌道の双方と接触して自転力を得るようにし、前記予圧付与体を、温度上昇によるラジアルすきまの減少を吸収する弾性を有するものとしたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記軌道に、軸受中心軸を中心とする円周溝を形成し、前記予圧付与体を、前記円周溝に嵌着される無端リング状で、かつラジアル方向の肉厚が一定のものとし、前記転動体が前記予圧付与体を圧縮しながら公転し、その圧縮により前記予圧付与体が前記円周溝から外れた軌道部分に食み出ないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記予圧付与体を固定輪側の前記軌道のみに取り付け、その軌道に対して前記予圧付与体が回り止めされ、かつ前記予圧付与体がその軌道の周方向一部領域のみから突出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
  4. 前記軌道に、軸受中心軸を中心とする円周溝を形成し、前記予圧付与体を、前記円周溝に嵌着されるリング状で、かつ軸受中心軸から偏心する円周に沿って前記軌道からの突出量が変化する偏肉形状としたことを特徴とする請求項3に記載の転がり軸受。
  5. 前記軌道に、軸受中心軸から偏心する円周溝を形成し、前記予圧付与体を、前記円周溝に嵌着されるリング状で、かつラジアル方向の肉厚が一定のものとし、前記円周溝の溝深さの変化で前記予圧付与体の前記軌道からの突出量が変化するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の転がり軸受。
JP2007020510A 2007-01-31 2007-01-31 転がり軸受 Pending JP2008185169A (ja)

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