JP2008184938A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】点火プラグの失火によって発生する内燃機関の回転変動周波数に起因して、動力伝達装置に歯打ちが発生してしまうのを防止することができる内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】点火禁止処理を実行する電子制御装置200を有し、電子制御装置200によって実行される点火禁止処理は、点火プラグ32〜35の失火を検出し、点火プラグ32〜35の失火が発生したときのエンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数を比較し、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致したときに、正常に動作している点火プラグの中から所定の点火プラグを無作為に選択し、この選択された点火プラグの点火を禁止する。そして、失火していた点火プラグの点火が正常に行われるようになったときに、強制的に失火されていた点火プラグの点火を再開するものである。
【選択図】図1
【解決手段】点火禁止処理を実行する電子制御装置200を有し、電子制御装置200によって実行される点火禁止処理は、点火プラグ32〜35の失火を検出し、点火プラグ32〜35の失火が発生したときのエンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数を比較し、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致したときに、正常に動作している点火プラグの中から所定の点火プラグを無作為に選択し、この選択された点火プラグの点火を禁止する。そして、失火していた点火プラグの点火が正常に行われるようになったときに、強制的に失火されていた点火プラグの点火を再開するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、燃焼室を有する複数の気筒を有し、気筒毎に設けられた点火プラグによって燃焼室に供給された混合気に点火を行う内燃機関の制御装置に関する。
一般に、車両の内燃機関にあっては、複数の気筒内に形成された燃焼室に混合気を供給し、この混合気を気筒に設けられた点火プラグによって点火することにより、燃焼室内に設けられたピストンを加圧してピストンを上下方向に移動させ、このピストンの上下移動をクランク軸を介して回転に変換して出力するようになっている。
エンジンの出力は、遊星歯車等を備えた変速機等の動力伝達装置に伝達されるようになっており、変速機はエンジンの回転を変速することにより、左右の駆動輪に伝達するようになっている。
ところで、このような内燃機関にあっては、点火プラグの失火等によって内燃機関の変動トルクによって回転変動が大きくなってしまうと、運転性が悪化してしまうため、点火プラグの失火等が発生した場合に対策を行う必要がある。
このような失火対策を行って内燃機関の変動トルクにより、回転変動が大きくならないように抑制するものとしては、特許文献1に示すような内燃機関の制御装置が知られている。この内燃機関の制御装置は、一つの燃焼室に複数の点火プラグを配置して、混合気に複数点で点火することにより、燃焼速度を速めて、薄い混合気でも効率よく燃焼するようにしている。
具体的には、複数気筒を備え、各気筒に配置されたp(pは2以上の整数)個の点火プラグによって各気筒の燃焼室内の混合気に点火を行う内燃機関における制御装置を備えており、各気筒から1個ずつ点火プラグを選択してグループ分けすることにより、全気筒にわたるp個の点火プラググループに分けて、各点火プラググループ毎に点火制御を実行し、各点火プラググループに属する各点火プラグの点火異常を検出する。
そして、1つでも点火プラグに点火異常が検出された点火プラググループについて全ての点火プラグの点火を禁止する。例えば、p個の点火プラググループ毎に点火制御がなされている場合に、ある点火プラググループに属する一部の点火プラグの失火が発生した場合に、この失火している点火プラグが属している気筒においては全ての点火プラグが正常に点火を行っている気筒に比較して、燃焼速度が遅くなりその気筒の爆発行程において発生するトルクが低下する。
このため、このまま全気筒の点火制御を継続すると、内燃機関にトルク変動によって回転変動を生じさせてしまうが、1つでも点火プラグに点火異常が検出された点火プラググループについては、その点火プラググループに属する全ての点火プラグによる点火を禁止することにより、全ての気筒は、失火している点火プラグが含まれていない点火プラググループのみの点火となる。このため、全気筒が同一の燃焼状態となり、出力トルクに差が無くなり、トルク変動により回転変動が生じるのを防止できる。この結果、運転性が悪化するのを防止することができる。
特開平11−294308号公報
しかしながら、このような従来の内燃機関の制御装置にあっては、1つでも点火プラグに点火異常が検出された点火プラググループについて全点火プラグの点火を禁止するようにしているため、仮に、1つの気筒に設けられた2つの点火プラグが全て失火した場合に、内燃機関の回転変動周波数が大きく低下してしまう。
このように内燃機関の回転変動周波数が低下すると、内燃機関の回転変動周波数が変速機の共振周波数と一致して内燃機関と変速機が共振してしまうことがある。このように内燃機関と変速機の共振が発生すると、変速機の挙動によって変速機に設けられた駆動歯車同士、例えば、自動変速機であればプラネタリギヤとサンギヤまたはプラネタリギヤとリングギヤ等が強固に接触してしまい、歯打ち音が発生してしまう。
具体的には、変速機の共振周波数は、内燃機関のアイドル回転時の回転変動周波数よりも低い値、例えば、10Hz前後の帯域に設定されており、予め内燃機関の回転変動周波数と一致しない領域に設定されている。
ところが、点火プラグの失火が発生すると、一時的に内燃機関の回転変動周波数が大きく低下してアイドル回転時の回転変動周波数よりも低い回転変動周波数となることがあり、このような運転状態では変速機の共振周波数と一致してしまうことがある。
特許文献1に示すものは、変速機の共振周波数を考慮して失火制御を行うような構成とはなっておらず、変速機に歯打ち音が発生するのを十分に抑制することができないという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、点火プラグの失火によって発生する内燃機関の回転変動周波数に起因して、動力伝達装置に歯打ちが発生してしまうのを防止することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、(1)燃焼室を有する複数の気筒と、前記気筒毎に設けられ、前記燃焼室に供給された混合気に点火を行う点火プラグとを備え、歯車機構を有する動力伝達装置を介して駆動輪に動力を伝達する内燃機関を制御する制御装置であって、前記点火プラグの点火異常を検出する点火異常検出手段と、前記内燃機関の回転変動周波数を検出する回転変動周波数検出手段と、前記回転変動周波数検出手段によって検出された前記内燃機関の回転変動周波数と前記動力伝達装置の共振周波数とを比較する比較手段と、前記点火異常検出手段によって前記点火プラグの点火異常が検出されたとき、前記比較手段によって前記内燃機関の回転変動周波数と前記動力伝達装置の共振周波数とを比較し、この比較結果が一致したときに、前記複数の点火プラグの中から所定の点火プラグを無作為に選択し、この選択された点火プラグの点火を禁止する点火禁止処理を実行する点火禁止手段とを備えたものから構成されている。
この構成により、点火プラグの点火異常を検出したときに、内燃機関の回転変動周波数と動力伝達装置の共振周波数の一致を判定し、内燃機関の回転変動周波数と動力伝達装置の共振周波数が一致したものと判定したときに、正常な点火プラグを無作為に選択して失火させることにより、内燃機関の回転変動周波数と動力伝達装置の共振周波数とが一致しないような点火禁止処理を実行するので、動力伝達装置の挙動によって歯車機構が強固に接触するのを防止することができる。この結果、歯打ち音が発生するのを防止することができる。
また、本発明に係る内燃機関の制御装置は、(1)において、(2)前記気筒毎に設けられ、前記燃焼室に燃料を噴射するインジェクタと、前記点火禁止手段によって前記点火禁止処理が実行されたときに、点火がなされていない点火プラグと同じ気筒に設けられたインジェクタからの燃料噴射を停止する燃料噴射制御手段とを備えるものから構成されている。
この構成により、失火している点火プラグと点火が強制的に禁止されている気筒内に燃料を噴射しないので、不要な燃料噴射が行われてしまうのを防止することができ、燃費が悪化するのを防止することができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、(1)または(2)において、(3)前記点火禁止手段は、前記点火異常検出手段によって点火異常が検出された点火プラグの点火が正常に行われるようになったときに、点火を禁止している点火プラグの点火を再開するものから構成されている。
このため、内燃機関の出力トルクを点火プラグの点火異常前の出力トルクに直ちに回復させることができ、運転状態を元の状態に復帰させることができる。
このため、内燃機関の出力トルクを点火プラグの点火異常前の出力トルクに直ちに回復させることができ、運転状態を元の状態に復帰させることができる。
本発明によれば、点火プラグの失火によって発生する内燃機関の回転変動周波数に起因して、動力伝達装置に歯打ちが発生してしまうのを防止することができる内燃機関の制御装置を提供することができる。
以下、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図6は本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施の形態を示す図である。
図1〜図6は本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1、図2において、内燃機関(以下、エンジンという)1のシリンダブロック2には4つの気筒3、4、5、6が設けられており、各気筒3〜6の内部には燃焼室7、8、9、10が形成されている。本実施の形態のエンジン1は4気筒式の直線噴射式ガソリンエンジンから構成されている。
図1、図2において、内燃機関(以下、エンジンという)1のシリンダブロック2には4つの気筒3、4、5、6が設けられており、各気筒3〜6の内部には燃焼室7、8、9、10が形成されている。本実施の形態のエンジン1は4気筒式の直線噴射式ガソリンエンジンから構成されている。
また、各気筒3〜6内にはそれぞれピストン11が上下方向に移動自在に配置されており、このピストン11の上下往復移動はコンロッド12を介してクランクシャフト13の回転に変換されるようになっている。なお、クランクシャフト13は車両の幅方向に水平に配置されている。
各気筒3〜6にはインテークマニホールド14およびサージタンク15を介して吸気管16が接続されており、この吸気管16の上流側にはエアクリーナ17が設けられている。吸気管16にはエアクリーナ17を通して清浄された外気が導入されるようになっており、吸気管16に導入された空気はサージタンク15、インテークマニホールド14を通して各気筒3〜6に供給される。
インテークマニホールド13には各気筒3〜6に対応してインジェクタ18、19、20、21がそれぞれ設けられている。このインジェクタ18〜21は通電制御により開閉駆動されて燃料を噴射する電磁弁から構成されており、図示しない燃料タンク内の燃料が図示しない燃料ポンプから圧送されるようになっている。
また、インジェクタ18〜21から噴射された燃料はインテークマニホールド14内の吸入空気と混合されて混合気となり、各気筒3〜6毎に設けられた図示しない吸気バルブによって図示しない吸気ポートが開かれることにより、各燃焼室7〜10内に導入される。
また、サージタンク15の上流に位置する吸気管16にはスロットルバルブ22が設けられており、このスロットルバルブ22は吸入空気の量を調節するようになっている。このスロットルバルブ22は吸気管16に設けられたスロットルモータ23によって開閉駆動されるようになっており、スロットルモータ23によってスロットル開度TAが調節されることにより、吸入空気量を調整するようになっている。
このスロットルバルブ22の近傍にはスロットルセンサ24が設けられており、このスロットルセンサ24はスロットルバルブ22のスロットル開度TAを検出してそのスロットル開度TAに応じた信号を図3に示す制御装置としての電子制御装置200に出力するようになっている。
また、自動車の運転室内にはアクセルペダル25が設けられており、このアクセルペダル25の踏込量、すなわち、アクセル開度ACCPがアクセルセンサ26によって検出される。
このアクセルセンサ26は電子制御装置200に出力されるようになっており、この電子制御装置200はアクセル開度ACCP等に基づいてスロットルモータ23を制御することによりスロットル開度TAを運転状態に応じた開度に調節する。
また、各気筒3〜6にはエキゾーストマニホールド27を介して排気管28が接続されており、この排気管28には触媒コンバータ29およびマフラ30がそれぞれ設けられ、エンジン1から排出されて排気管28を流れる排気は触媒コンバータ29およびマフラ30を通過して外部に排出されるようになっている。
また、吸気管16内にはエアクリーナ17とスロットルバルブ22との間にエアフローメータ31が設けられており、このエアフローメータ31は各気筒3〜6の燃焼室7〜10に導入される吸入空気の量、すなわち、吸入空気量GAを検出して吸入空気量GAに応じた信号を電子制御装置200に出力するようになっている。
また、シリンダブロック2の上部のシリンダヘッド2aには各気筒3〜6に対応してそれぞれ点火プラグ32、33、34、35が設けられており、各点火プラグ32〜35にはイグニッションコイル36a〜36dの点火確認信号IGfの出力ラインが接続されている。すなわち、本実施の形態の点火プラグ32〜35は、ディストリビュータを用いないダイレクトイグニッションシステムとして構成されている。
また、各イグニッションコイル36a〜36dは、点火時期に電子制御装置200内の点火駆動回路から供給される一次側電流の遮断に基づいて発生する高電圧を点火プラグ32〜35に直接与えるようになっている。
また、クランクシャフト13の回転は回転数センサ37によって検出されるようになっており、この回転数センサ37はクランクシャフト13の回転数NEに応じた数のパルス信号を電子制御装置200に出力する。
また、シリンダブロック2には気筒判別センサ38が設けられており、この気筒判別センサ38は気筒3〜6を判別するためにクランクシャフト13の回転に基づいて所定のクランク角度毎に基準信号となるパルス信号を電子制御装置200に出力する。
電子制御装置200は、回転数センサ37および気筒判別センサ38からの出力信号に基づいて回転数NEおよびクランク角度を算出するとともに、気筒判別を行う。
電子制御装置200は、図3に示すように、CPU(central processing unit)201、ROM(read only memory)202、RAM(random access memory)203およびバックアップRAM204を備えており、これら各部201〜204と、入力回路205および出力回路206とが双方向バス207により接続されている。
ROM202には後述する「点火禁止処理」等を含んだ制御プログラムや各種データが記憶されている。また、RAM203には動力伝達装置110の共振周波数が記憶されているとともに、各種制御処理におけるCPU201の演算結果等が一時的に記憶されるようになっている。
なお、動力伝達装置110の共振周波数は通常、約10Hz前後の帯域に設定されており、この共振周波数はエンジン1のアイドル回転時における共振周波数(アイドル回転数が1000rpmの場合には、約33Hz)以下に設定されている。
また、入力回路205はバッファ、波形整形回路およびA/D変換器等を含んだ入力インターフェースとして構成されており、スロットルセンサ24、アクセルセンサ26、エアフローメータ31、回転数センサ37、気筒判別センサ38、イグニッションコイル36a〜36dの点火確認信号IGfの出力ライン等がそれぞれ接続されている。
これらスロットルセンサ24、アクセルセンサ26、エアフローメータ31、回転数センサ37、気筒判別センサ38、イグニッションコイル36a〜36dからの出力信号は入力回路205から双方向バス207を介してCPU201に転送されるようになっている。
一方、出力回路206は各種駆動回路等を有しており、インジェクタ18〜21、イグニッションコイル36a〜36dおよびスロットルモータ23がそれぞれ接続されている。
電子制御装置200はスロットルセンサ24、アクセルセンサ26、エアフローメータ31、回転数センサ37、気筒判別センサ38、イグニッションコイル36a〜36dからの出力信号に基づいて、インジェクタ18〜21、イグニッションコイル36a〜36d、スロットルモータ23を制御する。
例えば、電子制御装置200はエアフローメータ31により検出される吸入空気量GAと回転数センサ37により検出される回転数NEに基づいてエンジン1の負荷を算出するとともに、その負荷の大きさに応じて、インジェクタ18〜21による燃料噴射量や燃料噴射時期、あるいはイグニッションコイル36a〜36dによる点火プラグ32〜35の点火時期を制御する。
一方、電子制御装置200はイグニッションコイル36a〜36dから戻ってくる点火確認信号IGfに基づいて点火プラグ32〜35の点火異常、すなわち、失火の有無を判定するようになっている。
具体的には、イグニッションコイル36a〜36dから高電圧が点火プラグ32〜35に正常に出力されれば、イグニッションコイル32〜35から点火確認信号IGfが電子制御装置200に戻ってくるため、CPU201から点火信号IGtを出力回路206に出力した直後に、イグニッションコイル36a〜36dからの点火確認信号IGfが入力回路205に戻ってこなければ点火がなされなかったか、あるいは点火確認信号IGfの信号出力や出力ラインに異常が存在するものと判定する。
そして、電子制御装置200は回転数センサ37および気筒判別センサ38の出力と点火確認信号IGfの出力タイミングに基づいて、どの気筒3〜6の点火プラグ32〜35で失火が発生したのかを判別する。本実施の形態では、電子制御装置200が点火異常検出手段を構成している。
また、電子制御装置200は、エンジン1の運転に回転数センサ37からの出力情報と気筒数とに基づいてエンジン1の回転変動周波数を検出するようになっている。具体的には、エンジン1を車両に搭載した状態で失火気筒数とエンジン1の回転数とに応じた回転変動周波数を実験により計測し、失火気筒数とエンジン1の回転数とに応じた回転変動周波数をマップ形式でRAM203に記憶する。そして、CPU201がこのマップを参照してエンジン1の運転状態に応じた回転変動周波数を検出するようになっている。本実施の形態では、電子制御装置200が回転変動周波数検出手段を構成している。
なお、エンジン1の回転変動周波数は実験により求めてマップ化するのに代えて、エンジン1の振動を検出する振動センサ等を設け、電子制御装置200が振動センサからの検出情報に基づいてエンジン1の回転変動周波数を検出するようにしても良い。
なお、エンジン1の回転変動周波数は実験により求めてマップ化するのに代えて、エンジン1の振動を検出する振動センサ等を設け、電子制御装置200が振動センサからの検出情報に基づいてエンジン1の回転変動周波数を検出するようにしても良い。
また、電子制御装置200は、何れかの点火プラグ32〜35の失火が発生したときに、CPU201がエンジン1の回転変動周波数とRAM203に記憶された動力伝達装置110の共振周波数とを比較するようになっている。
電子制御装置200は、何れかの点火プラグ32〜35の失火が発生したときに、RAM203に記憶された動力伝達装置110の共振周波数を読み出し、この共振周波数とエンジン1の回転変動周波数とを比較し、この比較結果が一致したときに、点火プラグ32〜35の中から正常に点火している点火プラグ32〜35を無作為に選択し、この選択された点火プラグ32〜35の点火を強制的に禁止する点火禁止処理を実行するようになっている。本実施の形態では、電子制御装置200が比較手段および点火禁止手段を構成している。
また、電子制御装置200は、失火していた点火プラグの点火が正常に行われるようになったときに、強制的に点火を禁止していた点火プラグ32〜35の点火を再開するようになっている。
なお、点火プラグ32〜35の失火を検出する手段として、気筒3〜6に筒内圧力センサを設け、電子制御装置200が回転数センサ37および気筒判別センサ38の出力信号に基づいて、点火プラグ32〜35が点火されるタイミングにおける気筒3〜6内の圧力が所定の閾値以下の場合に、失火が発生したものと判断するようにしても良い。
また、電子制御装置200は、点火禁止処理の実行中に点火されていない点火プラグ32〜35と同じ気筒3〜6に設けられたインジェクタ18〜21からの燃料噴射を停止するようになっている。本実施の形態では、電子制御装置200が燃料噴射制御手段を構成している。
図4は、エンジン1に接続されたトランスアクスルのスケルトン図であり、このトランスアクスルが動力伝達装置を構成している。なお、図4に示す動力伝達装置110は、FF(フロントエンジンフロントドライブ:エンジン前置き前輪駆動)形式のハイブリッド車を示している。
図4において、クランクシャフト13の後端部にはフライホイール50が形成されており、このフライホイール50はクランクシャフト13と共に回転する。また、エンジン1の外壁、すなわち、シリンダブロック2には、中空のトランスアクスルケース51が取り付けられている。トランスアクスルケース51は、エンジン側ハウジング52と、エクステンションハウジング53と、エンドカバー54とを備えており、これらエンジン側ハウジング52およびエクステンションハウジング53およびエンドカバー54は、アルミニウム等の金属材料を成形加工したものから構成されている。
また、エンジン側ハウジング52の一方の開口端55とエンジン1とが接触した状態で、エンジン1とエンジン側ハウジング52とが相互に固定されており、エンジン側ハウジング52とエンドカバー54との間に、エクステンションハウジング53が配置されている。
また、エンジン側ハウジング52の他方の開口端56およびエクステンションハウジング53の一方の開口端57が接触した状態で、エンジン側ハウジング52とエクステンションハウジング53とが相互に固定されている。
また、エクステンションハウジング53の他方の開口端58を塞ぐようにエンドカバー54が取り付けられており、エンドカバー54およびエクステンションハウジング53は相互に固定されている。
また、トランスアクスルケース51の内部G1には、インプットシャフト59、第1のモータ・ジェネレータ60、動力合成機構61、変速機構62、第2のモータ・ジェネレータ63が設けられている。
インプットシャフト59はクランクシャフト13と同心状に配置されており、インプットシャフト59におけるクランクシャフト13側の端部には、クラッチハブ64がスプライン嵌合されている。
また、フライホイール50にはフライホイール50とインプットシャフト59との動力伝達状態を制御するクラッチ49が設けられており、フライホイール50とインプットシャフト59との間には、フライホイール50とインプットシャフト59との間におけるトルク変動を抑制・吸収するダンパ機構65が設けられている。
第1のモータ・ジェネレータ60は、インプットシャフト59の外側に配置され、第2のモータ・ジェネレータ63は、第1のモータ・ジェネレータ60よりもエンジン1から遠い位置に配置されている。
すなわち、エンジン1と第2のモータ・ジェネレータ63との間に第1のモータ・ジェネレータ60が配置されている。第1のモータ・ジェネレータ60および第2のモータ・ジェネレータ63は、電力の供給により駆動する電動機としての機能(力行機能)と、機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機としての機能(回生機能)とを兼ね備えている。
第1のモータ・ジェネレータ60および第2のモータ・ジェネレータ63としては、例えば、交流同期型のモータ・ジェネレータを用いることができる。また、第1のモータ・ジェネレータ60および第2のモータ・ジェネレータ63に電力を供給する電力供給装置としては、バッテリ、キャパシタなどの蓄電装置、あるいは公知の燃料電池などを用いることができる。
ここで、第1のモータ・ジェネレータ60の配置位置および第1のモータ・ジェネレータ60の構成を具体的に説明する。エンジン側ハウジング52の内面には、エンジン1側に向けて延ばされた後にインプットシャフト59側に向けて延ばされた隔壁66が形成されており、この隔壁66にはケースカバー67が固定されている。
このケースカバー67は、エンジン1から離れる方向に延ばされた後にインプットシャフト59側に向けて延ばされた形状を有している。そして、隔壁66とケースカバー67とによって取り囲まれた空間G2に、第1のモータ・ジェネレータ60が配置されている。
第1のモータ・ジェネレータ60はトランスアクスルケース51側に固定されたステータ68および回転自在なロータ69を備えており、ステータ68は、隔壁66に固定された鉄心70および鉄心70に巻かれたコイル71を有している。
ステータ68およびロータ69は、所定肉厚の電磁鋼板を、その厚さ方向に複数枚を積層したものから構成されている。なお、複数の電磁鋼板は、インプットシャフト59の軸線方向に積層されている。
そして、インプットシャフト59の軸線方向における第1のモータ・ジェネレータ60のコイル71の両端間が、インプットシャフト59の軸線方向における第1のモータ・ジェネレータ60の配置領域である。
一方、インプットシャフト59の外周には、中空シャフト72が取り付けられており、インプットシャフト59と中空シャフト72とは相対回転可能になっている。また、ロータ69は中空シャフト72の外周側に連結されている。
また、歯車機構としての動力合成機構61は、第1のモータ・ジェネレータ60と第2のモータ・ジェネレータ63との間に設けられており、この動力合成機構61は、所謂、シングルピニオン形式の遊星歯車機構73を有している。
すなわち、遊星歯車機構73は、サンギヤ74と、サンギヤ74と同心状に配置されたリングギヤ75と、サンギヤ74およびリングギヤ75に噛合するピニオンギヤ76を保持したキャリヤ77とを有している。
そして、サンギヤ74と中空シャフト72とが連結され、キャリヤ77とインプットシャフト59とが連結されている。なお、リングギヤ75は、インプットシャフト59と同心状に配置された環状部材78の内周側に形成されており、この環状部材78の外周側にはカウンタドライブギヤ79が形成されている。
一方、インプットシャフト59の外周には、中空シャフト80が回転可能に取り付けられており、この中空シャフト80の外周側に第2のモータ・ジェネレータ63が配置されている。
ここで、第2のモータ・ジェネレータ63の配置位置および第2のモータ・ジェネレータ63の構成を具体的に説明する。
ここで、第2のモータ・ジェネレータ63の配置位置および第2のモータ・ジェネレータ63の構成を具体的に説明する。
エクステンションハウジング53の内面には、インプットシャフト59側に向けて延ばされた隔壁81が形成されており、エクステンションハウジング53と隔壁81とエンドカバー54とにより取り囲まれた空間G3に、第2のモータ・ジェネレータ63が配置されている。
第2のモータ・ジェネレータ63は、トランスアクスルケース51に固定されたステータ82および回転自在なロータ83を有しており、ステータ82は、鉄心84と、鉄心84に巻かれたコイル85とを有している。
ステータ82およびロータ83は、所定肉厚の電磁鋼板を、その厚さ方向に複数枚を積層して構成したものから構成されており、複数の電磁鋼板は、インプットシャフト59の軸線方向に積層されている。
そして、インプットシャフト59の軸線方向における第2のモータ・ジェネレータ63のコイル85の両端間が、インプットシャフト59の軸線方向における第2のモータ・ジェネレータ63の配置領域に相当する。なお、ロータ83は中空シャフト80の外周側に連結されている。このようにして、第1のモータ・ジェネレータ60、動力合成機構61および第2のモータ・ジェネレータ63とが同心状に配置されている。
また、歯車機構としての変速機構62は、インプットシャフト59の軸線方向において、動力合成機構61と第2のモータ・ジェネレータ63との間に配置されており、この変速機構62は、所謂、シングルピニオン形式の遊星歯車機構86を有している。
すなわち、遊星歯車機構86は、サンギヤ87と、サンギヤ87と同心状に配置され、かつ、環状部材78の内周に形成されたリングギヤ88と、サンギヤ87およびリングギヤ88に噛合するピニオンギヤ89を保持したキャリヤ90とを有している。
このキャリヤ90はトランスアクスルケース51側に固定されており、環状部材78の外周側にはカウンタドライブギヤ79の軸線方向の両側に軸受91a、91bのインナーレースが取り付けられている。そして、第2のモータ・ジェネレータ63側に配置された軸受91bは、中空シャフト80の半径方向において、コイル85の内側に空間に配置されている。
一方、トランスアクスルケース51の内部には、インプットシャフト59と平行なカウンタシャフト92が設けられており、カウンタシャフト92にはカウンタドリブンギヤ93およびファイナルドライブピニオンギヤ94が形成され、カウンタドライブギヤ79とカウンタドリブンギヤ93とが噛合されている。
また、トランスアクスルケース51の内部にはデファレンシャル95が設けられており、デファレンシャル95は、デフケース96の外周側に形成されたファイナルリングギヤ97と、デフケース96に対してピニオンシャフト98を介して連結された複数のピニオンギヤ99と、複数のピニオンギヤ99に噛合されたサイドギヤ100と、サイドギヤ100に連結された2本のフロントドライブシャフト101とを有している。
また、各フロントドライブシャフト101には前輪102が連結されている。このように、トランスアクスルケース51の内部に、動力合成機構61、変速機構62およびデファレンシャル95を一括して組み込んだ、所謂、トランスアクスルを構成している。
また、図3に示すように、電子制御装置200には、第1のモータ・ジェネレータ60および第2のモータ・ジェネレータ63の回転数を検出するレゾルバ103からの信号が入力されるようになっており、電子制御装置200から第1のモータ・ジェネレータ60および第2のモータ・ジェネレータ63の出力を制御する信号、クラッチ49を係合・解放するアクチュエータ104に対する制御信号等が出力されるようになっている。
このような構成を有するハイブリッド車においては、回転数センサ37およびスロットルセンサ24からの検出情報に基づいて電子制御装置200が前輪102に伝達するべき要求トルクを算出し、その算出結果に基づいて、エンジン1、クラッチ49、第1のモータ・ジェネレータ60、第2のモータ・ジェネレータ63を制御する。
エンジン1から出力されるトルクを前輪102に伝達する場合は、クラッチ49が係合される。このとき、クランクシャフト13の動力、すなわち、トルクがインプットシャフト59を介してキャリヤ77に伝達される。
キャリヤ77に伝達されたトルクは、リングギヤ75、環状部材78、カウンタドライブギヤ79、カウンタドリブンギヤ93、カウンタシャフト92、ファイナルドライブピニオンギ94、デファレンシャル95を介して前輪102に伝達され、駆動力が発生する。
また、エンジン1のトルクをキャリヤ77に伝達する際に、第1のモータ・ジェネレータ60を発電機として機能させ、発生した電力を図示しない蓄電装置に充電することもできる。さらに、第2のモータ・ジェネレータ63を電動機として駆動させ、その動力を動力合成機構61に伝達することができる。第2のモータ・ジェネレータ63の動力が中空シャフト80を介して変速機構62のサンギヤ87に伝達されると、キャリヤ90が反力要素として作用するとともに、サンギヤ87の回転速度が減速され、かつ、サンギヤ87の回転方向とは逆方向にリングギヤ88を回転させる方向に動力が伝達される。このようにして、エンジン1の動力および第2のモータ・ジェネレータ63の動力が動力合成機構61に入力されて合成され、合成された動力が前輪102に伝達される。
次に、図5のフローチャートおよび図6のエンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数の相関図に基づいて点火制御を説明する。なお、図5は電子制御装置200のROM202に記憶された点火禁止処理プログラムのフローチャートであり、この点火禁止処理プログラムはCPU201によって実行される。
本実施の形態のエンジン1は4気筒のガソリンエンジンであるため、電子制御装置200は、点火周期毎、すなわち、180°CA(クランクアングル)毎に点火禁止処理を実行する。
まず、失火した点火プラグの有無を検出する(ステップS1)。この処理においては、CPU201は、点火プラグ32〜35に対して点火信号IGtを出力した場合に、イグニッションコイル36a〜36dからそれぞれ点火確認信号IGfが電子制御装置200に戻ってきたか否かにより点火系の異常を判定するものである。
すなわち、イグニッションコイル36a〜36dから高電圧が点火プラグ32〜35に出力されれば、イグニッションコイル36a〜36dから点火確認信号IGfが電子制御装置200に戻ってくる。
このため、電子制御装置200が点火信号IGtを出力回路206の点火駆動回路に出力した直後に、この点火確認信号IGfが各イグニッションコイル36a〜36dから戻ってこなければ点火がなされなかったか、あるいは点火確認信号IGfの信号出力や出力ラインに異常が存在することが判り、CPU201は何れにしても失火が発生したものと判断する。
次いで、失火した点火プラグ32〜35がある気筒3〜6を検出する処理を行う(ステップS2)。この処理において、CPU201は、回転数センサ37と気筒判別センサ38との出力から判定する。
例えば、気筒3の点火プラグ32の点火タイミングで点火確認信号IGfがイグニッションコイル36aから戻ってこなければ、気筒3に設置された点火プラグ32が失火したものと特定し、気筒4の点火プラグ33の点火タイミングで点火確認信号IGfがイグニッションコイル36bから戻ってこなければ、気筒4に設置された点火プラグ34が失火したものと特定する。
このように点火プラグ32〜35の点火タイミングとその点火タイミングにおける点火確認信号IGfの有無に基づいて失火が発生した気筒3〜6の点火プラグ32〜35を特定する。以下、点火プラグ32が失火したものとして説明を行う。
点火プラグ32の失火が検出されると、失火により発生したエンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致するか否かを判別する(ステップS3)。この処理において、CPU201は、RAM203に記憶されたマップを参照し、回転数センサ37によって検出されたエンジン1の回転数と失火気筒数に応じたエンジン1の回転変動周波数を求める。そして、CPU201はRAM203に記憶された動力伝達装置110の共振周波数を読み出し、動力伝達装置110の共振周波数とエンジン1の回転変動周波数とを比較する。
ここで、図6に示すように、動力伝達装置110の共振周波数は、通常、アイドル回転時(例えば、1000rpm)の回転変動周波数以下に設定されており、アイドル回転時の回転変動周波数以上で点火プラグ32〜35が正常に点火されていれば、エンジン1の回転変動周波数は動力伝達装置110の共振周波数と一致することはない。
ところが、1気筒の失火が発生すると、そのときのエンジン1の回転数によっては、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致してしまうことがある。例えば、エンジン1の回転数が1200rpmの場合に、点火プラグ32〜35が正常に点火されている場合の回転変動周波数が40Hz程度であるのに対して、1気筒失火が発生すると、そのときのエンジン1の回転変動周波数は10Hzとなり、動力伝達装置110の共振周波数と一致してしまう。
このようにエンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致すると、エンジン1のクランクシャフト13から動力伝達装置110に伝達される振動が共振により増大してしまい、動力伝達装置110の挙動が大きくなる。
このとき、遊星歯車機構73を構成するサンギヤ74、ピニオンギヤ76およびリングギヤ75が強固に接触したり、遊星歯車機構86を構成するサンギヤ87、ピニオンギヤ89およびリングギヤ88が強固に接触して歯打ち音が発生してしまうことがある。
また、同時に、キャリヤ90とトランスアクスルケース51が強固に接触して、歯打ち音が発生してしまうことがある。また、環状部材78の外周部にパーキングポールが位置する場合には、環状部材78の外周部とパーキングポールが強固に接触して歯打ち音が発生してしまうことがある。
CPU201は、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致したことを検出したときに、正常な点火プラグ33〜35の何れか1つを無作為に失火させる(ステップS4)。ここでは、N気筒として、気筒3に設けられた点火プラグ33を失火させるものとする。
次いで、CPU201は、インジェクタ18、19を制御して失火が発生した点火プラグ32、33を有する気筒3、4の燃焼室7、8に燃料を供給するのを停止する(ステップS5)。次いで、CPU201は、失火発生気筒である気筒3の点火プラグ32の点火状態が正常に戻ったか否かを判別する(ステップS6)。
CPU201は、点火確認信号IGfが正常に戻ってこない場合には、点火プラグ32の失火が継続しているものと判断してステップS3に処理を移し、点火確認信号IGfが正常に戻ってきた場合には、点火プラグ32が正常に点火されたものと判断してステップS7に処理を移す。
本実施の形態では、点火プラグ32〜35のスパーク時にイグニッションコイル36a〜36dから戻ってくるはずの点火確認信号IGfの非出力状態を検出することにより、点火プラグ32〜35の失火を検出するようにしているので、点火確認信号IGfの出力ラインの異常や、点火確認信号IGfを出力する出力回路206の異常も同時に検出することができる。
ステップS7では、CPU201は、無作為に失火させた点火プラグ33の点火を再開する。次いで、CPU201は、点火が正常に戻った点火プラグ32、33を含んだ全ての気筒3〜6の燃焼室7〜10に燃料の噴射を行い(ステップS8)、点火禁止処理を終了する。
このように本実施の形態では、点火プラグ32〜35の失火を検出したときに、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数の一致を判定し、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致したものと判定したときに、正常な点火プラグ32〜35を無作為に選択して失火させることにより、エンジン1の回転変動周波数を動力伝達装置110の共振周波数と不一致になるように点火禁止処理を実行するので、動力伝達装置110の挙動によって遊星歯車機構73を構成するサンギヤ74、ピニオンギヤ76およびリングギヤ75と、遊星歯車機構86を構成するサンギヤ87、ピニオンギヤ89およびリングギヤ88、キャリヤ90と、トランスアクスルケース51およびリングギヤ75とがそれぞれ強固に接触して歯打ち音が発生するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、失火が発生したときに、失火が発生した点火プラグ32および強制的に失火させられる点火プラグ33が設けられた気筒3、4の燃焼室7、8に、インジェクタ18、19から燃料を噴射するのを停止するようにしたので、不要な燃料噴射が行われてしまうのを防止することができ、燃費が悪化するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、失火が検出された点火プラグ32の点火が正常に行われるようになったときに、点火が禁止されていた点火プラグ33の点火を再開するようにしたので、エンジン1の出力トルクを点火プラグ32〜35の失火前の出力トルクに直ちに回復させることができ、運転状態を元の状態に復帰させることができる。
なお、本実施の形態では、ハイブリッド車に設けられた動力伝達装置を例にしているが、これに限らず、遊星歯車機構を有する自動変速機や歯車機構を有する手動変速機等の動力伝達装置をエンジン1に接続するようにし、本実施の形態と同様の点火制御を行うようにしても同様の効果を得ることができる。
要は、点火プラグ32〜35の失火に発生したときに、エンジン1の回転変動周波数と動力伝達装置110の共振周波数が一致しないようにすることができれば良いので、エンジン1に接続される動力伝達装置はエンジン1との共振による歯打ち音が発生する可能性があるものであれば、どのようなものを対象にしても良い。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、点火プラグの失火によって発生する内燃機関の回転変動周波数に起因して、動力伝達装置に歯打ちが発生してしまうのを防止することができるという効果を有し、燃焼室を有する複数の気筒を有し、気筒毎に設けられた点火プラグによって燃焼室に供給された混合気に点火を行う内燃機関の制御装置等として有用である。
1 エンジン(内燃機関)
3〜6 気筒
7〜10 燃焼室
18〜21 インジェクタ
32〜35 点火プラグ
36a〜36d イグニッションコイル
61 動力合成機構(歯車機構)
62 変速機構(歯車機構)
110 動力伝達装置
200 電子制御装置(制御装置、点火異常検出手段、回転変動周波数検出手段、比較手段、点火禁止手段、燃料噴射制御手段)
3〜6 気筒
7〜10 燃焼室
18〜21 インジェクタ
32〜35 点火プラグ
36a〜36d イグニッションコイル
61 動力合成機構(歯車機構)
62 変速機構(歯車機構)
110 動力伝達装置
200 電子制御装置(制御装置、点火異常検出手段、回転変動周波数検出手段、比較手段、点火禁止手段、燃料噴射制御手段)
Claims (3)
- 燃焼室を有する複数の気筒と、前記気筒毎に設けられ、前記燃焼室に供給された混合気に点火を行う点火プラグとを備え、歯車機構を有する動力伝達装置を介して駆動輪に動力を伝達する内燃機関を制御する制御装置であって、
前記点火プラグの点火異常を検出する点火異常検出手段と、
前記内燃機関の回転変動周波数を検出する回転変動周波数検出手段と、
前記回転変動周波数検出手段によって検出された前記内燃機関の回転変動周波数と前記動力伝達装置の共振周波数とを比較する比較手段と、
前記点火異常検出手段によって前記点火プラグの点火異常が検出されたとき、前記比較手段によって前記内燃機関の回転変動周波数と前記動力伝達装置の共振周波数とを比較し、この比較結果が一致したときに、前記複数の点火プラグの中から所定の点火プラグを無作為に選択し、この選択された点火プラグの点火を禁止する点火禁止処理を実行する点火禁止手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記気筒毎に設けられ、前記燃焼室に燃料を噴射するインジェクタと、
前記点火禁止手段によって前記点火禁止処理が実行されたときに、点火がなされていない点火プラグと同じ気筒に設けられたインジェクタからの燃料噴射を停止する燃料噴射制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記点火禁止手段は、前記点火異常検出手段によって点火異常が検出された点火プラグの点火が正常に行われるようになったときに、点火を禁止している点火プラグの点火を再開することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007017699A JP2008184938A (ja) | 2007-01-29 | 2007-01-29 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007017699A JP2008184938A (ja) | 2007-01-29 | 2007-01-29 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2008184938A true JP2008184938A (ja) | 2008-08-14 |
Family
ID=39728159
Family Applications (1)
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JP2007017699A Pending JP2008184938A (ja) | 2007-01-29 | 2007-01-29 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008184938A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017013642A (ja) * | 2015-07-01 | 2017-01-19 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド駆動装置 |
KR20180062043A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-08 | 현대자동차주식회사 | 실화에 따른 촉매 손상 방지 방법 |
JP2019152101A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-12 | 株式会社ケーヒン | 内燃機関失火検出装置 |
-
2007
- 2007-01-29 JP JP2007017699A patent/JP2008184938A/ja active Pending
Cited By (5)
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KR20180062043A (ko) * | 2016-11-30 | 2018-06-08 | 현대자동차주식회사 | 실화에 따른 촉매 손상 방지 방법 |
KR102406055B1 (ko) * | 2016-11-30 | 2022-06-08 | 현대자동차주식회사 | 실화에 따른 촉매 손상 방지 방법 |
JP2019152101A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-12 | 株式会社ケーヒン | 内燃機関失火検出装置 |
JP7111478B2 (ja) | 2018-02-28 | 2022-08-02 | 日立Astemo株式会社 | 内燃機関失火検出装置 |
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