JP2008181774A - 円筒型非焼結式アルカリ蓄電池 - Google Patents

円筒型非焼結式アルカリ蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量化に適するとともに、製造性及び品質が高い円筒型非焼結式アルカリ蓄電池を提供する。
【解決手段】円筒型アルカリ蓄電池は、導電性を有する円筒状の外装缶と、外装缶内にアルカリ電解液とともに収容され、それぞれ帯状の正極板及び負極板をセパレータを介して渦巻状に巻回してなる電極群とを備える。正極板は、複数の筒状の枝部及び枝部が相互に交差する節部からなる3次元網目状の金属体と、金属体に充填された活物質とを含み、金属体の単位面積当たりの質量は200g/m以上であり、金属体の厚さ方向中央部における枝部の壁厚をDiとし、金属体の両表面の近傍における枝部42aの壁厚をDoとしたとき、Doは、Diよりも小さく且つ15μm以下である。
【選択図】図6

Description

本発明は円筒型非焼結式アルカリ蓄電池に関する。
アルカリ蓄電池としては、含まれる活物質の種類によって、例えばニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素二次電池等をあげることができ、これらアルカリ蓄電池には円筒状の外装缶を備えた円筒型のものがある。外装缶は、安全弁付きの蓋体で密封され、その内部には電極群がアルカリ電解液とともに収容される。電極群は、セパレータを間に挟んでそれぞれ帯状の負極板と正極板とを渦巻状に巻回して形成される。
正極板には、非焼結式のニッケル極があり、ニッケル極は3次元網目状の構造を有するニッケル製の金属体に正極合剤を充填して形成される。正極合剤は、正極活物質である水酸化ニッケル粒子と、添加剤粒子と、これら粒子を結着するバインダとからなる。
この種の円筒型非焼結式アルカリ蓄電池は、デジタルスチルカメラなどの電子・電気機器の電源として広く使用されている。電池容量は、これら機器の駆動時間を左右するため、電池容量の増大や高性能化が強く要求されている。
電池容量を増大するには、電池容量を決定する正極容量を大きくすればよく、換言すれば、充放電反応に寄与する正極活物質を増量すればよい。そのためには、正極板の体積(長さ、幅、厚み)及び金属体への正極合剤の充填密度を大きくすればよく、例えば、特許文献1は、厚みを0.8mm以上にして高容量化を達成したニッケル極を開示している。
特開平10-199520号公報(例えば、特許請求の範囲等。)
正極活物質の増量には正極板の密度や厚さの増大を伴うことがあるが、特に円筒型非焼結式アルカリ蓄電池の場合、正極板の密度や厚さの増大は、正極板と負極板とをセパレータを介して巻回する際の製造性及び品質低下を招く。すなわち、正極板を構成する金属体による短絡不良の増加を招く。
本発明は上述した事情に基づいてなされ、その目的とするところは、高容量化に適するとともに、製造性及び品質が高い円筒型非焼結式アルカリ蓄電池を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明によれば、導電性を有する円筒状の外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容され、それぞれ帯状の正極板及び負極板をセパレータを介して渦巻状に巻回してなる電極群とを備える円筒型非焼結式アルカリ蓄電池において、前記正極板は、複数の筒状の枝部及び前記枝部が相互に交差する節部からなる3次元網目状の金属体と、前記金属体に充填された活物質とを含み、前記金属体の単位面積当たりの質量は200g/m以上であり、前記金属体の厚さ方向中央部における前記枝部の壁厚をDiとし、前記金属体の両表面の近傍における前記枝部の壁厚をDoとしたとき、Doは、Diよりも小さく且つ15μm以下であることを特徴とする円筒型非焼結式アルカリ蓄電池が提供される(請求項1)。
本発明の請求項1の円筒型非焼結式アルカリ蓄電池では、壁厚Doが壁厚Diよりも小さく且つ15μm未満であることにより、短絡不良が防止される。すなわち、金属体の両表面の近傍における枝部の壁厚Doが小さいことで、枝部がセパレータを突き破って負極板に接触するのが防止される。
一方、この円筒型非焼結式アルカリ電池では、金属体の単位面積当たりの質量が200g/m以上であることにより、壁厚Doが15μm以下であっても正極板における活物質の利用率、及び高率放電性が確保される。
これらの結果として、この円筒型非焼結式アルカリ蓄電池によれば、短絡不良を抑制しながら、高容量化が実現される。
図1は、本発明の一実施形態の円筒型非焼結式アルカリ蓄電池として、AAサイズの円筒型非焼結式ニッケル水素二次電池を示す。電池は、一端が開口した有底円筒形状をなす外装缶10を備え、外装缶10は導電性を有して負極端子として機能する。外装缶10の開口内には、リング状の絶縁パッキン12を介して導電性の蓋板14が配置され、開口縁をかしめ加工することにより絶縁パッキン12及び蓋板14は開口内に固定されている。
蓋板14は中央にガス抜き孔16を有し、蓋板14の外面上にはガス抜き孔16を塞いでゴム製の弁体18が配置されている。更に蓋板14の外面上には、弁体18を覆うフランジ付き円筒形状の正極端子20が固定され、正極端子20は弁体18を蓋板14に押圧している。従って、通常時、外装缶10は絶縁パッキン12及び弁体18とともに蓋板14により気密に閉塞されている。一方、外装缶10内でガスが発生してその内圧が高まった場合には弁体18が圧縮され、ガス抜き孔16を通して外装缶10からガスが放出される。つまり、蓋板14、弁体18及び正極端子20は、安全弁を形成している。
外装缶10内には、アルカリ電解液(図示せず)とともに略円柱状の電極群22が収容され、電極群22はその最外周部が外装缶10の周壁に直接接触している。電極群22は、正極板24、負極板26及びセパレータ28からなり、アルカリ電解液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、及びこれらのうち2つ以上を混合した水溶液等を用いることができる。
更に外装缶10内には、電極群22の一端と蓋板14との間に、正極リード30が配置され、正極リード30の両端は正極板24及び蓋板14に接続されている。従って、正極端子20と正極板24との間は、正極リード30及び蓋板14を介して電気的に接続されている。なお、蓋板14と電極群22との間には円形の絶縁部材32が配置され、正極リード30は絶縁部材32に設けられたスリットを通して延びている。また、電極群22と外装缶10の底部との間にも円形の絶縁部材34が配置されている。
図2を参照すると、電極群22において、正極板24及び負極板26は、セパレータ28を間に挟んだ状態で、電極群22の径方向でみて交互に重ね合わされている。これは、電極群22が、それぞれ帯状の正極板24、負極板26及びセパレータ28を用意し、これら正極板24及び負極板26を、セパレータ28を介してそれらの一端側から巻芯を用いて渦巻状に巻回して形成されるからである。
電極群22の最外周部は、負極板26の巻き終わり側の一部により形成され、この負極板26の巻き終わり側の一部が外装缶10と接触している。従って電極群22の最外周部において、負極板26と外装缶10とは互いに電気的に接続されている。
セパレータ28の材料としては、例えば、ポリアミド繊維製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したものを用いることができる。
負極板26は、帯状をなす導電性の負極芯体を有し、この負極芯体に負極合剤が保持されている。負極芯体は、複数の貫通孔を有するシート状の金属材からなり、このようなものとして、例えば、パンチングメタル、金属粉末焼結体基板、エキスパンデッドメタル及びニッケルネット等を用いることができる。とりわけ、パンチングメタルや、金属粉末を成型してから焼結した金属粉末焼結体基板は負極芯体に好適する。
負極合剤は、電池がニッケル水素二次電池であることから、負極活物質としての水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金粒子及び結着剤からなるが、水素吸蔵合金に代えて、例えばカドミウム化合物を用いて電池をニッケルカドミウム二次電池としてもよく、特に限定されない。ただし、電池の高容量化には、ニッケル水素二次電池が好適する。
水素吸蔵合金粒子は、電池の充電時にアルカリ電解液中で電気化学的に発生させた水素を吸蔵でき、なおかつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出できるものであればよい。このような水素吸蔵合金としては、特に限定されないが、例えば、LaNiやMmNi(Mmはミッシュメタル)等のAB型系のものを用いることができる。また、結着剤としては親水性若しくは疎水性のポリマー等をそれぞれ用いることができる。
正極板24は、非焼結式のニッケル極であり、導電性の正極芯体と、正極芯体に保持された正極合剤とからなる。
正極合剤は、正極活物質粒子と、正極板の特性を改善するための種々の添加剤粒子と、これら正極活物質粒子及び添加剤粒子の混合粒子を正極芯体に結着するための結着剤とからなる。
正極活物質粒子は、電池がニッケル水素二次電池なので水酸化ニッケル粒子であるけれども、水酸化ニッケル粒子は、コバルト、亜鉛、カドミウム等を固溶していてもよく、あるいは表面がコバルト化合物で表面が被覆されていてもよい。
また、いずれも特に限定されることはないが、添加剤としては、酸化イットリウムの他に、酸化コバルト、金属コバルト、水酸化コバルト等のコバルト化合物、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物、酸化エルビウム等の希土類化合物等を、結着剤としては親水性若しくは疎水性のポリマー等をそれぞれ用いることができる。
図3に展開して概略的に示したように、正極芯体はニッケル製の帯状の金属体35であり、単位面積当たりの質量(目付量)が200g/m以上である。そして、金属体35は、それぞれ3次元網目状の構造、即ち多孔質構造を有し、相互に連通した無数のポアを有する。正極板24において、正極合剤は、これらのポア内に充填された状態にて保持される。
なお、図1及び図2においては、線の錯綜を避けるため、金属体35と正極合剤とを区別してはいない。
金属体35は3層構造を有し、具体的には、図3に1点鎖線で区画して示したように、電極群22の径方向内側に位置付けられる内層36と、径方向外側に位置付けられる外層38と、内層36と外層38との間に位置する中央層40とからなる。
なお、金属体35の構成は、正極板24の曲率による若干の相違はあるものの、内層36と外層38とで略同じであるため、以下では、外層38及び中央層40について説明する。
金属体35の外層38は、図4に拡大して示したように、無数の枝部42aと、枝部42aが相互に交差する節部とからなり、これら枝部42a及び節部が無数のポア(孔)を形成している。
一方、金属体35の中央層40も、図5に拡大して示したように、無数の枝部42bと、枝部42bが相互に交差する節部とからなり、これら枝部42b及び節部が無数のポアを形成している。
ただし、中央層40における1つ1つのポアの大きさは、外層38に比べて大きく、換言すれば、中央層40における単位体積当たりのポアの個数(PPI:Pore per Inch)は、外層38に比べて小さい。このため、中央層40における金属体35の表面積は、外層38に比べて小さい。
そして、図5及び図6は、枝部42a,42bの横断面をそれぞれ示している。枝部42a,42bはいずれも中空の筒状をなすが、外層38の枝部42aの壁厚Doは、中央層40の枝部42bの壁厚Diよりも薄く、且つ、15μm以下である。従って、内層36の枝部の壁厚も、中央層40の枝部42bの壁厚Diよりも薄く、且つ、15μm以下である。
上述した電池は、正極板24を除いて通常の方法を適用して製造することができるので、以下では正極板24の製造方法の一例を説明する。
まず、正極芯体を作製するために3枚の発泡ウレタンのシートを用意する。用意したうち1枚の発泡ウレタンのシートに導電処理を施し、この後、電解めっき処理によりNiめっきを施す。それから、Niめっきされた発泡ウレタンのシートの両面に、残る2枚の発泡ウレタンのシートを張り合わせ、積層体を形成する。なお、後から張り合わされる2枚のシートのPPIは、先にNiめっきされた発泡ウレタンのシートに比べ大きい。
この後、積層体に導電処理を施し、更に、電解めっき処理によりNiめっきを施す。これにより、張り合わせた2枚の発泡ウレタンもNiめっきされる。かくしてNiめっきされた積層体を焙焼してウレタン成分を燃焼させた後、水素雰囲気で熱処理し、3層構造の金属体35が得られる。すなわち、枝部42a,42bの壁厚Do,Diは、Niめっきのめっき厚さに対応する。
なお、導電処理としては、導電剤の塗布、化学めっき(無電解めっき)、又は物理めっき(Niスパッタリング)を用いることができる。また、金属体35の目付量は、Niめっき量を調整することで制御可能である。
次に、用意した金属体35に正極合剤ペーストを充填して乾燥させる。それから、乾燥状態の正極合剤が充填された金属体35を圧延して厚みを調整した後、所定の寸法に裁断し、正極板24が得られる。
上記した構成の電池では、内層36及び外層38の枝部42aの壁厚Doが中央層40の枝部42bの壁厚Diよりも小さく且つ15μm以下であることにより、短絡不良が防止される。すなわち、金属体35の両表面の近傍における枝部42aの壁厚Doが小さいことで、巻回時に破断した枝部42aがセパレータ28を突き破って負極板26に接触するのが防止される。
一方、この円筒型非焼結式アルカリ電池では、金属体35の単位面積当たりの質量が200g/m以上であることにより、壁厚Doが15μm以下であっても正極板24における活物質の利用率、及び高率放電性が確保される。
これらの結果として、この電池によれば、短絡不良率を抑制しながら高容量化が実現される。
本発明は、上記した一実施形態に限定されることはなく、種々変形が可能である。
例えば、一実施形態では、金属体35の作製にあたり、発泡ウレタンのシートを用いたけれども、それ以外にも、不織布等の3次元網目構造を有するものを用いることができる。また、発泡ウレタンのシート及び不織布等を組み合わせて一つの金属体35を作製してもよく、例えば、中央層40の作製に発泡ウレタンのシートを使用し、内層36及び外層38の作製に不織布を用いてもよい。
一実施形態では、金属体35の作製にあたり、中央層40の形成に使用される発泡ウレタンのシートとして、内層36及び外層38の形成に使用される発泡ウレタンのシートに比べPPIの小さい(ポア径が大きく枝部の表面積が小さい)ものを用い、表面積の違いを利用して、壁厚Do,Diに大きな差をもたせたが、PPIが同じである3枚の発泡ウレタンのシートを用いてもよい。
また、1枚の発泡ウレタンのシートの両面に、相対的にPPIが大きい2枚の発泡ウレタンのシートを張り合わせ、これらのシートに対し同時に導電処理を施し、それから無電解めっき処理を施しても良い。この場合もシート間での表面積の違い、ポア径の違いを利用して、壁厚Do,Diに差をもたせることができる。
一実施形態では、金属体35は、3層構造であったけれども、3層以上の積層構造を有していてもよく、あるいは内層36と外層38との間で壁厚Doが異なっていてもよい。すなわち、金属体35の内周面及び外周面から金属体35の厚さの1/3程度の深さまでの各領域の枝部42aの壁厚Doが、これらの領域に挟まれた厚さ方向中央部における枝部42bの壁厚Diよりも小さく且つ15μm以下であればよい。ただし、金属体35の生産性及びコストを考慮すれば、金属体35は3層構造であるのが好ましい。
また、一実施形態では、金属体35を作製するためのウレタン等の芯材を焙焼により消失させているが、焙焼せずに芯材を残存させ、枝部42aを中実としても良い。
1.実施例1の電池作製
(1)正極板の作製
まず、正極芯体としての金属体を以下のようにして作製した。
約0.5mmの厚さをそれぞれ有する3枚の発泡ウレタンのシートを用意した。これらのうち2枚のシートのPPIは互いに同じであり、他の1枚のPPIよりも大きい。そして用意したPPIが小さい1枚のシートに、導電処理及び電解めっき処理(1回目)を順次施し、単位面積当たりの質量が150g/mのNiめっきを形成した。
それから、Niめっきしたシートの両面に、PPIが大きい2枚のシートを張り合わせて積層体を形成した。この積層体に導電処理及び電解めっき処理(2回目)を順次施した。この2回目の電解めっき処理では、単位面積当たりの質量で150g/mのNiめっきが形成されるようにし、1回目及び2回目の電解めっき処理によって、単位面積当たりの質量で300g/mのNiめっきを形成した。
この後、2回の電解めっき処理を経た積層体を焙焼してウレタン成分を燃焼除去してから、水素雰囲気下で熱処理し、表1に示した壁厚を有する厚さ1.5mmの金属体を作製した。
次いで、得られた金属体に、正極合剤になるペーストを充填し、ペーストを乾燥させた。かくして正極合剤が充填された金属体を、厚さが0.9mmになるよう圧延してから所定寸法に裁断し、正極板を作製した。
なお、ペーストは、活物質粉末100質量部に、0.2質量%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液40質量部と、60質量%のPTFEディスパージョン液1質量部とを添加混合して作製した。活物質粉末は、主成分として水酸化ニッケル粒子の表面に高導電性の被覆層が形成された粒子と、コバルト化合物とを含有する。被覆層はナトリウムを含有する高次コバルト化合物からなる。
(2)負極板の作製
市販の金属元素をMm1.0Ni3.4Co0.8Al0.2Mn0.6となるように秤量して混合したものを高周波溶解炉にて溶解し、この溶湯を鋳型に流し込んで水素吸蔵合金インゴットを作製した。そして、このインゴットを予め粗粉砕してから、不活性ガス雰囲気中で平均粒径が50μm程度になるまで機械的に粉砕を行った。
次に、得られた水素吸蔵合金粉末に、結着剤としてのポリエチレンオキサイド等、および、適量の水を加えて混合して負極合剤になるスラリーを作製し、このスラリーをパンチングメタルからなる負極芯体の両面に塗着して乾燥させた。それから、乾燥した負極合剤が両面に保持されたパンチングメタルを所定の厚みに圧延した後、所定寸法に切断して負極板を作製した。
(3)電池の組立て
得られた正極板及び負極板を、セパレータとして厚み0.15mmのポリプロピレン製不織布を介して渦巻状に巻回して電極群を作製し、AAサイズの外装缶にこの電極群を挿入した。この後、蓋板に対する正極リードの取付工程を行うとともに、7.0Nのアルカリ電解液を外層缶内に注液した。このアルカリ電解液は、1.0NのLiOHと、1.0NのNaOHと、5.0NのKOHとを含む。それから、外装缶の開口縁をかしめて蓋板を固定し、AAサイズの円筒型非焼結式ニッケル水素二次電池を100個作製した。
2.比較例1の電池作製
正極芯体としての金属体を以下のようにして作製した以外は、実施例1の場合と同様にして比較例1の電池を100個作製した。
まず、約1.5mmの厚さを有する発泡ウレタンのシートを用意した。このシートのPPIは、実施例1で使用した2種類のシートのPPIのうち、中央層を形成するのに用いられた小さい方のPPIと同じである。このシートに、導電処理及び電解めっき処理を順次施し、単位面積当たりの質量が300g/mのNiめっきを形成した。
この後、電解めっき処理を経たシートを焙焼してウレタン成分を燃焼除去してから、水素雰囲気下で熱処理し、表1に示した壁厚を有する厚さ1.5mmの金属体を作製した。
3.電池の評価
(1)枝部の壁厚
実施例1及び比較例1の正極板作製過程で、金属体を抜き取り、内層、外層及び中央層の枝部の壁厚を測定した。結果を表1に示す。
(2)短絡不良率
得られた実施例1及び比較例1の電池について、それぞれ100個ずつ内部抵抗の測定を行い、短絡不良の発生率を調べた。結果を表1に示す。
Figure 2008181774
(3)結果
表1からは以下のことが明らかである。
金属体の外層における枝部の壁厚Do1及び内層における枝部の壁厚Do2が、中央層における枝部の壁厚Diよりも小さく且つ15μm以下である実施例1の短絡不良率は、壁厚Do1,Do2が壁厚Diよりも大きい比較例1に比べ小さい。その上、実施例1の短絡不良率は0%と非常に低く、極めて高品質である。
これより、実施例1では、電極群の作製時、巻回により発生する正極板の金属体の突起、即ち枝部の破断したものが、セパレータを突き破り負極板と接触することが防止されたことがわかる。
本発明の一実施形態に係る円筒型非焼結式ニッケル水素二次電池の部分切欠き斜視図である。 図1の電池の横断面図である。 図1の正極板に用いられる金属体を示す斜視図である。 図3の領域IVを拡大して概略的に示す図である。 図3の領域Vを拡大して概略的に示す図である。 図4のVI-VI線に沿う横断面図である。 図5のVII-VII線に沿う横断面図である。
符号の説明
10 外装缶
22 電極群
24 正極板
26 負極板
28 セパレータ
35 金属体
36 内層
38 外層
40 中央層
42a,42b 枝部

Claims (1)

  1. 導電性を有する円筒状の外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容され、それぞれ帯状の正極板及び負極板をセパレータを介して渦巻状に巻回してなる電極群とを備える円筒型非焼結式アルカリ蓄電池において、
    前記正極板は、複数の筒状の枝部及び前記枝部が相互に交差する節部からなる3次元網目状の金属体と、前記金属体に充填された活物質とを含み、
    前記金属体の単位面積当たりの質量は200g/m以上であり、
    前記金属体の厚さ方向中央部における前記枝部の壁厚をDiとし、前記金属体の両表面の近傍における前記枝部の壁厚をDoとしたとき、Doは、Diよりも小さく且つ15μm以下である
    ことを特徴とする円筒型非焼結式アルカリ蓄電池。
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