JP2008181607A - レンズ駆動ユニットおよび光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バックラッシュの影響を除去し、動作精度が高いレンズ駆動ユニットを提供する。
【解決手段】レンズ駆動ユニット10は、レンズを保持する可動ホルダ16と、可動ホルダ16の光軸方向への移動をガイドするガイドレール14及びガイドシャフト15と、可動ホルダ16を光軸方向に付勢する圧縮バネ17と、圧縮バネ17の付勢力により可動ホルダ16と当接し、回転により可動ホルダ16の位置を移動するカム19と、カム19に出力軸18aを連結されてカム19に回転力を与えるステッピングモータ18と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】レンズ駆動ユニット10は、レンズを保持する可動ホルダ16と、可動ホルダ16の光軸方向への移動をガイドするガイドレール14及びガイドシャフト15と、可動ホルダ16を光軸方向に付勢する圧縮バネ17と、圧縮バネ17の付勢力により可動ホルダ16と当接し、回転により可動ホルダ16の位置を移動するカム19と、カム19に出力軸18aを連結されてカム19に回転力を与えるステッピングモータ18と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、レンズの位置を移動して位置調整を可能とするレンズ駆動ユニットに関する。また、本発明は、レンズ駆動ユニットを備える光ピックアップ装置に関する。
コンパクトディスク(以下、CDという。)やデジタル多用途ディスク(以下、DVDという。)といった光記録媒体が普及している。更に、近年、光記録媒体の情報量を増やすために、光記録媒体の高密度化に関する研究が進められ、例えば、高品位のDVDであるHD−DVDやブルーレイディスク(以下、BDという。)といった高密度化された光記録媒体も実用化され始めている。
このような光記録媒体からの情報の読み取り、光記録媒体への情報の書き込みは、光ピックアップ装置を用いて行われる。そして、近年では、上述のように複数種類の光記録媒体が存在するために、複数種類の光記録媒体を互換する光ピックアップ装置の開発が盛んに行われている。
ところで、CD、DVD、BD等の光記録媒体は、記録層を保護する透明カバー層の厚みが異なる。例えば、CDではその厚みは1.2mmで、DVDでは0.6mm、BDでは0.1mmである。このように透明カバー層の厚みが異なる光記録媒体を互換する光ピックアップ装置においては、球面収差の発生が問題となる。
また、特にBD等の高密度記録をターゲットとする光記録媒体においては、光記録媒体の厚み方向に複数の記録層を有する光記録媒体の開発が盛んに行われている。このような記録層を複数有する光記録媒体について、光ピックアップ装置を用いて情報の読み取り等を行う場合、記録層の位置によって透明カバー層の厚みが異なるために、球面収差の発生が問題となる。
このため、従来、光ピックアップ装置の光学系にビームエキスパンダを配置して球面収差の補正を行ったり、光ピックアップ装置の光学系中に配置されるコリメータレンズの位置を光軸方向に移動して球面収差の補正を行ったりしている。
図4は、コリメータレンズの位置を光軸方向に移動するレンズ駆動ユニットの従来の構成を示す概略平面図である。従来のレンズ駆動ユニット100においては、コリメータレンズ101を保持する可動ホルダ102は、2本のガイドシャフト103に摺動可能に支持されている。また、可動ホルダ102にはリードナット104が取り付けられており、このリードナット104にはスクリュ105が噛合されている。スクリュ105はステッピングモータ106によって回転可能に設けられている。このため、ステッピングモータ106によってスクリュ105が回転されると、可動ホルダ102がスクリュ105の回転方向にしたがってガイドシャフト103を摺動し、コリメータレンズ101の位置が移動される。そして、コリメータレンズ101の位置を調整することにより、球面収差を適切に補正する。
また、特許文献1には、球面収差の補正を行うために光ピックアップ装置に適用されるビームエキスパンダ装置の構成が紹介されている。特許文献1に紹介されるビームエキスパンダ装置では、カム面が形成される駆動ギアの回転制御によって、レンズ保持体に固定された摺動軸を押圧して、レンズ保持体とともにレンズを進退させる構成となっている。そして、エキスパンダレンズ装置の可動レンズの位置を調整することで球面収差の補正を行う。
特開2004−77705号公報
しかしながら、上述したコリメータレンズの位置を光軸方向に移動するレンズ駆動ユニットや特許文献1に示されるビームエキスパンダ装置の場合、スクリュとリードナット間又はギア間に存在する遊びのために、バックラッシュの影響が問題となる。すなわち、バックラッシュによってレンズ駆動ユニットにおける動作精度が低下してレンズが適正な位置に配置されず、球面収差の補正が不十分となり、光ピックアップ装置における情報の書き込みや読み取りの品質が低下するという問題があった。
以上の問題点を鑑みて、本発明の目的は、バックラッシュの影響を除去し、動作精度が高いレンズ駆動ユニットを提供することである。また、本発明の他の目的は、動作精度が高いレンズ駆動ユニットを備えることにより、情報の読み取りや書き込みの品質が高い光ピックアップ装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、複数の光源と、前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間に配置される光学レンズと、前記光学レンズを移動してその位置調整を可能とするレンズ駆動ユニットと、を備える光ピックアップ装置において、前記レンズ駆動ユニットは、前記光学レンズを保持する可動ホルダと、前記可動ホルダの前記光軸方向の移動をガイドするガイド手段と、前記可動ホルダを前記光軸方向へ付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力により前記可動ホルダと当接し、回転により前記可動ホルダの位置を移動するカムと、前記カムに出力軸を連結されて前記カムに回転力を与えるモータと、を有し、前記光学レンズは、前記光源から出射される波長によって決められる少なくとも2つのレンズ設定範囲の間で切り替え配置され、前記カムは、前記レンズ設定範囲に近づくと前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が小さくなり、前記レンズ設定範囲間の略中間域では前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が大きくなるように、その形状を形成されることを特徴としている。
また、上記目的を達成するために本発明は、レンズをその光軸方向に移動して前記レンズの位置調整を可能とするレンズ駆動ユニットにおいて、前記レンズを保持する可動ホルダと、前記可動ホルダの前記光軸方向への移動をガイドするガイド手段と、前記可動ホルダを前記光軸方向へ付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力により前記可動ホルダと当接し、回転により前記可動ホルダの位置を移動するカムと、前記カムに出力軸を連結されて前記カムに回転力を与える回転出力手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のレンズ駆動ユニット装置において、前記レンズは少なくとも2つのレンズ設定範囲の間で切り替えて配置され、前記カムは、前記レンズ設定範囲に近づくと前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が小さくなり、前記レンズ設定範囲間の略中間域では前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が大きくなるように、その形状を形成されることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のレンズ駆動ユニットを備える光ピックアップ装置であることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、複数の光源と、前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間に配置され、前記レンズ駆動ユニットによって光軸方向に移動可能とされる光学レンズと、を備え、前記レンズ設定範囲には、前記光源から出射される光の波長によって決められる前記光学レンズの設定範囲が含まれることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、複数の記録層を有する光記録媒体に対応し、光源と、前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間に配置され、前記レンズ駆動ユニットによって光軸方向に移動可能とされる光学レンズと、を備え、前記レンズ設定範囲には、前記記録層毎に決められる前記光学レンズの設定範囲が含まれることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、光ピックアップ装置が備えるレンズ駆動ユニットは、可動ホルダの移動時にギアやスクリュ等を用いず、モータによって回転力を直接与えられるカムの回転によって可動ホルダの位置を移動する構成である。このため、バックラッシュに起因する動作精度の低下を除去でき、高い動作精度を得ることが可能となる。従って、光ピックアップ装置の情報の読み取りや書き込み品質を高いレベルとできる。また、カムの形状により、レンズ設定範囲に近づくと可動ホルダの移動速度が遅くなり、レンズ設定範囲間の略中間域では可動ホルダの移動速度が速くなるようになっているために、位置調整が行われる光学レンズの位置設定を高精度としつつ、レンズ位置の切り替えに要する時間を短時間とできる。
また、本発明の第2の構成によれば、可動ホルダの移動時にギアやスクリュ等を用いず、回転出力手段によって回転力を直接与えられるカムの回転によって可動ホルダの位置を移動する構成である。このため、バックラッシュに起因する動作精度の低下を除去でき、高い動作精度を得ることが可能となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成のレンズ駆動ユニットにおいて、レンズ位置を切り替える際に、レンズの位置設定を高精度としつつ、レンズ位置の切り替えに要する時間を短時間とできる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2又は第3の構成のレンズ駆動ユニットを備える光ピックアップ装置であるために、光ピックアップ装置の光学系中に移動可能に配置される光学レンズの位置設定を高精度とできる。このため、光ピックアップ装置の情報の読み取りや書き込み品質を高いレベルとできる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の光ピックアップ装置において、複数種類の光記録媒体を互換する場合に発生する球面収差の補正を適切に行える。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第4の構成の光ピックアップ装置において、複数の記録層を有する光記録媒体の再生や記録を行う場合に発生する球面収差の補正を適切に行える。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明のレンズ駆動ユニットを備える光ピックアップ装置1の光学系の構成を示す概略図である。本実施形態の光ピックアップ装置1は、BD/DVD/CDの3種類の光ディスク(光記録媒体)を互換可能に設けられている。光ピックアップ装置1は、第1光源2と、第2光源3と、ダイクロプリズム4と、ビームスプリッタ5と、コリメータレンズ6と、立ち上げミラー7と、対物レンズ8と、光検出器9と、を備える。
第1光源2は、2種類の波長のレーザ光を出射できるように2つの発光点を有する2波長対応のレーザダイオードで、CD用に用いられる波長780nm帯(赤外波長)のレーザ光と、DVD用に用いられる波長650nm帯(赤色波長)のレーザ光と、を出射する。第2光源3は、単一の波長を出射するレーザダイオードで、BD用に用いられる波長405nm帯(青色波長、厳密には青紫色であるが青色と表現する)のレーザ光を出射する。第1光源2及び第2光源3を出射したレーザ光は、ダイクロプリズム4に送られる。
なお、本実施形態においては、CD用及びDVD用のレーザ光を、2波長対応のレーザダイオードを用いて出射する構成としているが、それぞれ単一の波長を出射する2つのレーザダイオードを用いて出射する構成としても構わない。
ダイクロプリズム4は、第1光源2から出射されたレーザ光を透過し、第2光源3から出射されたレーザ光を反射する。なお、第1光源2と第2光源3とは、ダイクロプリズム4を通過した後のレーザ光の光軸が略同一となるようにその位置が調整されている。ダイクロプリズム4を通過したレーザ光は、ビームスプリッタ5に送られる。
ビームスプリッタ5は、第1光源2又は第2光源3から出射されたレーザ光を反射して光ディスク30側に導くとともに、光ディスク30の記録層30aからの反射光を透過して光検出器9側へと導く。第1光源2又は第2光源3から出射され、ビームスプリッタ5を透過したレーザ光はコリメータレンズ6へと送られる。
コリメータレンズ6は、その位置を光軸方向に移動可能に設けられる。コリメータレンズ6を光軸方向に移動可能に設ける理由は、光ディスク30の記録層30aを保護する透明カバー層30bの厚みの違いに起因して発生する球面収差を、コリメータレンズ6の光軸方向の位置を調整することで補正するためである。なお、コリメータレンズ6はレンズ駆動ユニット10に搭載されることによって、その位置を光軸方向への移動して調整可能とされているが、レンズ駆動ユニット10の詳細については後述する。コリメータレンズ6を透過したレーザ光は、立ち上げミラー7へと送られる。
立ち上げミラー7は、コリメータレンズ6から送られてきたレーザ光を反射して、光ディスク30のディスク面と略直交する方向とする。
対物レンズ8は、入射したレーザ光を光ディスク30の記録層30aに集光する。この対物レンズ8は、アクチュエータ20に搭載されており、対物レンズ8位置における光軸方向と平行な方向であるフォーカス方向と、光ディスク30の半径方向と平行な方向であるトラッキング方向と、に移動可能とされている。そして、これにより対物レンズ8は、そのフォーカス位置が常に記録層30aに合うように、また、対物レンズ8によって集光されるレーザ光のスポット位置が光ディスク30に形成されるトラックに追従するようにその位置を調整される。アクチュエータ20の構成は、電磁力作用によって対物レンズ8を保持するレンズホルダを動かす周知の構成であるために、ここではその詳細は省略する。
光ディスク30で反射された反射光は、対物レンズ8を透過後立ち上げミラー7で反射され、コリメータレンズ6、ビームスプリッタ5の順に透過して光検出器9に集光する。なお、コリメータレンズ6の移動により、反射光の集光位置が変動する。このために、光検出器9の手前に、例えば液晶等で形成される焦点位置補正素子を配置して1つの光検出器9のみを配置する構成としても良いし、光検出器9を焦点位置の数に合せて複数とする構成等としても構わない。
光検出器9は、図示しない受光領域で受光した光信号を電気信号へと変換する役割を果たす。そして、光検出器9からの電気信号は、情報を再生するための再生信号や、対物レンズ8のフォーカス調整やトラッキング調整を行うためのフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等として利用される。
次に、コリメートレンズ6を搭載するレンズ駆動ユニット10について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態のレンズ駆動ユニット10の構成を示す概略図で、図2(a)はレンズ駆動ユニット10の構成を示す概略斜視図、図2(b)はレンズ駆動ユニット10の構成を示す概略平面図である。
レンズ駆動ユニット10は、ユニットベース11と、ガイドシャフト支持部12、13と、ガイドレール14と、ガイドシャフト15と、可動ホルダ16と、圧縮バネ17と、ステッピングモータ18と、カム19と、を備える。ユニットベース11は平面視略L字状に形成され、レンズ駆動ユニット10を構成する部品を支持する役割を果たす。このユニットベース11は図示しない光ピックアップ装置1のピックアップベースに固定される。
ガイドシャフト支持部12、13は矩形板状に形成され、ユニットベース11の光軸方向の両端部に対向配置される。本実施形態においては、ガイドシャフト支持部12、13はユニットベース1を折り曲げ形成して成る。また、ガイドシャフト支持部12、13には、それぞれ、レーザ光が通過できるように貫通孔12a、13aが形成されている。
ユニットベース11の上面には、光軸方向と平行な方向に延びる略直方体形状のガイドレール14が形成されている。ガイドシャフト15は略円柱状の棒状部材から成り、光軸方向と平行な方向に延び、その両端がガイドシャフト支持部12、13に固定されている。
可動ホルダ16は、ガイドシャフト支持部12、13の間に配置される。可動ホルダ16には、その略中央部分に略円形状の貫通孔が形成されており、この部分はレンズを保持するレンズ保持部16aとして機能する。本実施形態においては、レンズ保持部16aには、コリメータレンズ6が保持されている。
また、可動ホルダ16の上部側の一方の端部にはガイドシャフト15を貫通する貫通孔16bが設けられる。また、可動ホルダ16の下部中央付近には、可動ホルダ16がガイドレール14に沿って案内されるように案内溝16cが設けられる。可動ホルダ16は、ガイドレール14及びガイドシャフト15に沿って、摺動可能となっている。
また、可動ホルダ16の上部側の貫通孔16bが形成される部分と反対側においては、腕部16dが延出しており、腕部16dの先端にはカム19の方向に突出する突出部16eが形成されている。ガイドシャフト15の可動ホルダ16とガイドシャフト支持部13との間の部分には、圧縮バネ17が挿通されており、これにより可動ホルダ16はガイドシャフト支持部12側に付勢されている。このため、可動ホルダ16の突出部16eはカム19と当接する。
なお、本実施形態では、圧縮バネ17を用いて可動ホルダ16をガイドシャフト支持部12側に付勢する構成としているが、これに限らず、例えば板バネ、ねじりコイルバネ、引張りバネ等の他の付勢手段を用いても構わない。
ベース11には、図示しない制御回路によってその回転を制御されるステッピングモータ18が、その出力軸18aが鉛直方向上向きに向くように配置されている。ステッピングモータ18の出力軸18aは、カム19と連結されており、カム19はステッピングモータ18の回転とともに回転する。なお、本実施形態においては、レンズ駆動ユニット10が備えるモータをステッピングモータとしているが、これに限定される趣旨ではなく、例えばDCモータ等を用いる構成等としても構わない。
本実施形態においては、カム19は図2(b)の矢印Aに示す回転角の範囲内で回転する。ここで、図2(b)は、可動ホルダ16に保持されるコリメータレンズ6が最もガイドシャフト支持部13に近づいた状態であり、カム19は、この状態から時計回り方向に180°の範囲内で、時計回り方向又は反時計周り方向に適宜回転する。そして、カム19の回転に合せて、可動ホルダ16は図2(b)の矢印Bの方向(光軸方向)に移動する。
図3は、本実施形態のレンズ駆動ユニット10における、カム19の回転角(横軸)とコリメータレンズ6の位置(縦軸)との関係を示したグラフである。図3において、回転角0°は、コリメータレンズ6が最もガイドシャフト支持部13に近づいた状態におけるカム19の位置(すなわち図2のカム19の位置)が該当し、コリメータレンズ6の変位はこの状態におけるコリメータレンズ6の位置を基準として測定した距離である。
図3に示すように、カム19の回転角を0°から180°へと変化させた場合、曲線の傾き(図3に示す曲線をカムの回転角で微分した値が相当)がカム19の回転角によって異なることがわかる。すなわち、カム19の回転角が小さい側と大きい側に近づくと、カム19の回転角変化に対するコリメータレンズ6の位置の変化率が小さくなり、カム19の回転角が0°〜180°の略中間域では、カム19の回転角変化に対するコリメータレンズ6の位置の変化率が特に大きくなっている。
本実施形態の光ピックアップ装置1においては、上述のように、コリメータレンズ6の位置を調整することで球面収差の補正が可能となっている。そして、CD又はDVDに対応するために第1光源2から赤色又は赤外波長のレーザ光を出射する場合には、図3に示すように、コリメータレンズ6の変位が小さい側にレンズ設定範囲を有する。一方、BDに対応するために第2光源3から青色波長のレーザ光を出射する場合には、図3に示すように、コリメータレンズ6の変位が大きい側にレンズ設定範囲を有する。
従って、コリメータレンズ6の各レンズ設定範囲に近づくと、カム19の回転角変化に対するコリメータレンズ6の位置の変化率が小さくなり、コリメータレンズ6のレンズ設定範囲間の略中間域ではカム19の回転角変化に対するコリメータレンズ6の位置の変化率が大きくなるように、カム19の形状が形成されていることとなる。
このように、カム19の形状を決定した場合、光軸方向の位置調整が行われるコリメータレンズ6の設定を高分解能で行えるために、コリメータレンズ6の位置調整が正確となる。一方で、コリメータレンズ6の移動領域のうち、コリメータレンズ6の位置の切り替え時にのみ使用する領域では、コリメータレンズ6の移動速度を速くできるために、コリメータレンズ6の設定位置の切り替えに要する時間を短縮できる。
また、本実施形態のレンズ駆動ユニット10によれば、ギアやスクリュを用いないでレンズの位置を調整する構成のために、バックラッシュに起因する挙動誤差を防止できる。更に、ステッピングモータ18の出力軸18aがレンズの駆動方向に対して垂直となるために、ステッピングモータ18を従来の横置きではなく縦置きとでき、ユニットベース11の小型化を図れる。
なお、カム19の形状は図2に示した本実施形態の形状に限定されず、レンズ設定範囲に近づくとカムの回転角変化に対する可動ホルダ16(又はレンズ)の位置の変化率が小さくなり、レンズ設定範囲間の略中間域ではカムの回転角変化に対する可動ホルダ16(又はレンズ)の位置の変化率が大きくなるように、カムの形状が形成されていれば、その形状はいずれでも構わない。
また、以上に示した本実施形態においては、異なる種類の光ディスク30を互換する場合に発生する球面収差の補正を、レンズ駆動ユニット10を用いてコリメータレンズ6の位置を調整することにより行う構成とした。しかし、これに限定されず、例えば、レンズ駆動ユニット10の可動ホルダ16に例えば凸レンズを保持させ、ガイドシャフト支持部12の貫通孔12aの部分に凹レンズを保持させる構成とし、レンズ駆動ユニット10をビームエキスパンダとして機能させて球面収差を補正する構成としても、もちろん構わない。
また、透明カバー層の厚みの違いによる球面収差は、複数の記録層を有する光ディスク30の再生や記録を行う場合にも発生するために、このような球面収差を補正するために本発明のレンズ駆動ユニットを適用しても、もちろん構わない。
その他、本実施形態においては、本発明のレンズ駆動ユニットを光ピックアップ装置に適用する場合を示した。しかし、本発明のレンズ駆動ユニットは、レンズの位置を移動調整する機構が必要な光学系を有する光学装置に広く適用可能であり、例えば、照明装置、カメラ等に適用可能である。
本発明のレンズ駆動ユニットによれば、バックラッシュの影響を低減してレンズの位置調整を精度良く行える。また、レンズ駆動ユニットの小型化も可能である。従って、レンズの位置を移動調整する機構が必要な光学系を有する光学装置に広く適用可能である。
1 光ピックアップ装置
2 第1光源
3 第2光源
6 コリメータレンズ(光学レンズ)
8 対物レンズ
10 レンズ駆動ユニット
14 ガイドレール(ガイド手段)
15 ガイドシャフト(ガイド手段)
16 可動ホルダ
17 圧縮バネ(付勢手段)
18 ステッピングモータ(回転出力手段)
19 カム
30 光記録媒体
30a 記録層
2 第1光源
3 第2光源
6 コリメータレンズ(光学レンズ)
8 対物レンズ
10 レンズ駆動ユニット
14 ガイドレール(ガイド手段)
15 ガイドシャフト(ガイド手段)
16 可動ホルダ
17 圧縮バネ(付勢手段)
18 ステッピングモータ(回転出力手段)
19 カム
30 光記録媒体
30a 記録層
Claims (6)
- 複数の光源と、
前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、
前記光源と前記対物レンズとの間に配置される光学レンズと、
前記光学レンズを移動してその位置調整を可能とするレンズ駆動ユニットと、
を備える光ピックアップ装置において、
前記レンズ駆動ユニットは、
前記光学レンズを保持する可動ホルダと、
前記可動ホルダの前記光軸方向の移動をガイドするガイド手段と、
前記可動ホルダを前記光軸方向へ付勢する付勢手段と、
前記付勢手段の付勢力により前記可動ホルダと当接し、回転により前記可動ホルダの位置を移動するカムと、
前記カムに出力軸を連結されて前記カムに回転力を与えるモータと、
を有し、
前記光学レンズは、前記光源から出射される波長によって決められる少なくとも2つのレンズ設定範囲の間で切り替え配置され、
前記カムは、前記レンズ設定範囲に近づくと前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が小さくなり、前記レンズ設定範囲間の略中間域では前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が大きくなるように、その形状を形成されることを特徴とする光ピックアップ装置。 - レンズをその光軸方向に移動して前記レンズの位置調整を可能とするレンズ駆動ユニットにおいて、
前記レンズを保持する可動ホルダと、
前記可動ホルダの前記光軸方向への移動をガイドするガイド手段と、
前記可動ホルダを前記光軸方向へ付勢する付勢手段と、
前記付勢手段の付勢力により前記可動ホルダと当接し、回転により前記可動ホルダの位置を移動するカムと、
前記カムに出力軸を連結されて前記カムに回転力を与える回転出力手段と、
を備えることを特徴とするレンズ駆動ユニット。 - 前記レンズは少なくとも2つのレンズ設定範囲の間で切り替えて配置され、
前記カムは、前記レンズ設定範囲に近づくと前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が小さくなり、前記レンズ設定範囲間の略中間域では前記カムの回転角変化に対する前記可動ホルダの位置の変化率が大きくなるように、その形状を形成されることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動ユニット。 - 請求項2又は3に記載のレンズ駆動ユニットを備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
- 複数の光源と、前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間に配置され、前記レンズ駆動ユニットによって光軸方向に移動可能とされる光学レンズと、を備え、
前記レンズ設定範囲には、前記光源から出射される光の波長によって決められる前記光学レンズの設定範囲が含まれることを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。 - 複数の記録層を有する光記録媒体に対応し、
光源と、前記光源から出射される光を光記録媒体の記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間に配置され、前記レンズ駆動ユニットによって光軸方向に移動可能とされる光学レンズと、を備え、
前記レンズ設定範囲には、前記記録層毎に決められる前記光学レンズの設定範囲が含まれることを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。
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JP2007014703A JP2008181607A (ja) | 2007-01-25 | 2007-01-25 | レンズ駆動ユニットおよび光ピックアップ装置 |
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2007
- 2007-01-25 JP JP2007014703A patent/JP2008181607A/ja active Pending
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