JP2008181496A - 割込み制御回路、回路基板、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

割込み制御回路、回路基板、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な割込み制御回路を提供する。
【解決手段】1つ若しくは複数の外部回路からの割込み要因信号に応じて、割込み処理を要求するための割込み信号と、割込み要因信号に対応する割込み処理プログラムの格納先を示す割込みベクトル信号とを割込み処理実行回路に出力する割込み制御回路であって、前記割込み処理実行回路から入力される、割込み処理の受付可能状態を示す割込み受付信号に同期して前記割込み信号を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、割込み制御回路、回路基板、電気光学装置及び電子機器に関する。
例えば、下記非特許文献1には、CPU(Central Processing Unit)に対して割込み制御を行う割込み制御回路の一例が開示されている。この割込み制御回路は、外部から入力される複数の割込み要因信号の論理和信号である割込み信号をCPUに出力するOR回路と、上記の割込み要因信号に応じた割込みベクトル信号をCPUに出力する割込みベクトル発生回路とから構成されている。例えばCPUがパソコンに設けられている場合、マウスやキーボードなどから割込み要因信号が出力される。また、割込みベクトル信号とは、割込み要因信号に応じてCPUが実行すべき割込み処理プログラムが格納されているメモリ上のアドレスを示す信号である。
OR回路は、複数の割込み要因信号の内、少なくとも1つがハイレベルに制御されると、ハイレベルの割込み信号をCPUに出力する。割込みベクトル発生回路は、ハイレベルに制御された割込み要因信号に応じた割込みベクトル信号をCPUに出力する。ここで、割込みベクトル発生回路は、2つ以上の割込み要因信号がハイレベルに制御された場合、予め定められた優先順位に従い、優先順位の高い割込み要因信号に応じた割込みベクトル信号をCPUに出力する。CPUは、ハイレベルの割込み信号が入力されると、つまり割込み要求が発生したことを認識すると、割込みベクトル信号が示すメモリ上のアドレスに格納されている割込み処理プログラムを実行し、割込み処理を行う。
これら割込み制御回路及びCPUは、共通のクロック信号によって動作する同期型回路であり、割込み制御回路はクロック信号に同期して割込み信号を出力し、また、CPUは割込み制御回路から入力される割込み信号の状態をクロック信号で規定される所定のタイミングで監視し、そのタイミングで割込み信号の状態がハイレベルと認識した場合に割込み処理を行う。
図解Z80 マイコン応用システム入門 ハード編 第2版 p186
上記のように、従来の同期型回路の場合、割込み信号の監視処理が必要となるため、CPUの消費電力が大きくなり、また、全ての動作タイミングがクロック信号で規定されるため、動作速度が遅かった。一方、近年、電子回路の高速化及び低消費電力化を実現するために、共通のクロック信号を必要としない非同期回路が注目されている。しかしながら、上述したように、従来の割込み制御回路はCPUと共通のクロック信号が必要であるため、非同期型のCPUに対して割込み制御を行うことが困難であった。従って、非同期型のCPUを使用することができず、高速化及び低消費電力化を実現することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な割込み制御回路を提供することを目的とする。また、このような割込み制御回路を備えることにより、非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な回路基板、電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る割込み制御回路は、1つ若しくは複数の外部回路からの割込み要因信号に応じて、割込み処理を要求するための割込み信号と、割込み要因信号に対応する割込み処理プログラムの格納先を示す割込みベクトル信号とを割込み処理実行回路に出力する割込み制御回路であって、前記割込み処理実行回路から入力される、割込み処理の受付可能状態を示す割込み受付信号に同期して前記割込み信号を出力することを特徴とする。
このような特徴を有する割込み制御回路によると、CPU等の割込み処理実行回路から入力される、割込み処理の受付可能状態を示す割込み受付信号に同期して前記割込み信号を出力するので、従来のような共通のクロック信号を必要とせず、非同期型のCPUに対応することができ、高速化及び低消費電力化を実現することが可能である。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記割込み受付信号のセットに同期して前記割込み信号をリセットする一方、前記割込み受付信号のリセットに同期して前記割込み信号をセットする割込み信号発生回路と、前記割込み信号のセットに同期して、前記割込みベクトル信号を出力する割込みベクトル発生回路とを備えることが好ましい。
非同期回路同士の通信プロトコルでは、CPU等の割込み処理実行回路からセット状態の割込み受付信号が出力されている期間において、割込み制御回路から割込み信号を割込み処理実行回路に出力することは禁止されている。
従って、このように、割込み受付信号のセットに同期して割込み信号をリセットする一方、割込み受付信号のリセットに同期して割込み信号をセットし、この割込み信号のセットに同期して割込みベクトル信号を出力することにより、非同期回路同士の通信プロトコルに準拠した信号のやりとりを行うことができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記割込み要因信号の数に対応して設けられ、前記割込み要因信号の状態を記憶し、当該状態を示す割込み要因状態信号を出力する一方、リセット信号の入力に同期して、記憶している前記割込み要因信号の状態をリセットする割込み要因記憶回路と、前記割込みベクトル信号がどの割込み要因信号に対応して出力されたかを判定し、前記割込み受付信号のセットに同期して、判定された割込み要因信号に対応する割込み要因記憶回路に前記リセット信号を出力するリセット信号発生回路とを備え、前記割込み信号発生回路は、少なくとも1つの割込み要因状態信号がセット状態であった場合に前記割込み信号をセットし、前記割込みベクトル発生回路は、セット状態の割込み要因状態信号に対応する割込みベクトル信号を出力することが好ましい。
これにより、複数の割込み要因信号が同時にセットされた場合であっても、どの割込み要因信号がセットされたかを記憶することができ、1つの割込み要因信号に対応する割込み処理が終了した後、次の割込み要因信号に対応する割込み処理を連続的に行うことができる。また、割込み受付信号のセットに同期して、終了した割込み処理に対応する割込み要因信号の状態をリセットすることにより、次に行う割込み処理と終了した割込み処理とが重複することを防止することができる。
さらに、従来の割込み制御回路には、割込み要因信号の状態を記憶または初期化する機能がなかったため、そのような機能を外部回路側に設ける必要があり、設計作業効率が低下し、設計期間の長期化を招いていた。これに対し、本発明に係る割込み制御回路は、割込み要因信号の状態を記憶または初期化する機能、つまり割込み要因記憶回路と、当該割込み要因記憶回路にリセット信号を出力するリセット信号発生回路とを備えるので、設計作業効率の向上及び設計期間の短縮を実現することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記外部回路側に、前記割込み要因信号の状態を記憶し、当該状態を示す割込み要因状態信号を出力する一方、リセット信号の入力に同期して、記憶している前記割込み要因信号の状態をリセットする割込み要因記憶回路が設けられている場合、前記割込みベクトル信号がどの割込み要因信号に対応して出力されたかを判定し、前記割込み受付信号のセットに同期して、判定された割込み要因信号に対応する割込み要因記憶回路に前記リセット信号を出力するリセット信号発生回路を備え、前記割込み信号発生回路は、少なくとも1つの割込み要因状態信号がセット状態であった場合に前記割込み信号をセットし、前記割込みベクトル発生回路は、セット状態の割込み要因状態信号に対応する割込みベクトル信号を出力することが好ましい。
このように、従来のように、外部回路側に割込み要因信号の状態を記憶または初期化する機能である割込み要因記憶回路が設けられている場合であっても、外部回路側に割込み要因信号の状態をリセットするためのリセット信号を出力することで対応することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記割込みベクトル発生回路は、セット状態の割込み要因状態信号が複数存在する場合、優先順位の高い割込み要因状態信号に対応する割込みベクトル信号を出力することが好ましい。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記割込み要因状態信号の数に対応して設けられ、前記割込み要因状態信号のセットに同期してパルス信号を出力する第1のパルス発生回路と、割込み受付信号のリセットに同期してパルス信号を出力する第2のパルス発生回路と、前記第1のパルス発生回路から出力されるパルス信号と、前記第2のパルス発生回路から出力されるパルス信号との第1の論理和信号を出力する第1の論理和回路と、前記割込み要因状態信号の第2の論理和信号を出力する第2の論理和回路と、前記割込み受付信号のセットに同期してパルス信号を出力する第3のパルス発生回路とを備え、前記割込み信号発生回路は、前記第1の論理和信号に同期して前記第2の論理和信号の状態を割込み信号として出力する一方、前記第3のパルス発生回路から出力されるパルス信号に同期して前記割込み信号をリセットし、前記リセット信号発生回路は、前記第3のパルス発生回路から出力されるパルス信号に同期して前記リセット信号を出力することが好ましい。
本発明に係る割込み制御回路は、非同期回路であるため共通のクロック信号がない。よって、上記のようにパルス信号を発生することで、各回路の動作タイミングを規定する擬似クロック信号として利用することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記リセット信号発生回路は、前記割込みベクトル信号をどの割込み要因信号に対応して出力されたかを判定し、当該判定結果を示す判定信号を出力する判定回路と、前記割込み要因記憶回路に対応して設けられ、前記判定信号及び前記第3のパルス発生回路が出力するパルス信号を入力とする論理積回路とから構成され、前記判定回路は、判定された割込み要因信号の状態を記憶する割込み要因記憶回路に対応する論理積回路へ出力する判定信号をセットに制御し、前記論理積回路は、前記判定信号と前記第3のパルス発生回路が出力するパルス信号との論理積信号を前記リセット信号として出力することが好ましい。
このような構成を採用することで、簡易的にリセット信号発生回路を設計することができ、設計作業効率の向上に寄与することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記第1のパルス発生回路は、前記割込み要因状態信号を所定時間だけ遅延させる第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路によって遅延された割込み要因状態信号の論理反転信号を出力する第1の論理反転回路と、前記第1の論理反転回路から出力される論理反転信号と前記割込み要因状態信号との論理積信号をパルス信号として出力する第1の論理積回路とから構成されていることが好ましい。
このような構成を採用することで、簡易的に第1のパルス信号発生回路を設計することができ、設計作業効率の向上に寄与することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記第2のパルス発生回路は、前記割込み受付信号を所定時間だけ遅延させる第2の遅延回路と、前記割込み受付信号の論理反転信号を出力する第2の論理反転回路と、前記第2の遅延回路によって遅延させた割込み受付信号と前記第2の論理反転回路から出力される論理反転信号との論理積信号をパルス信号として出力する第2の論理積回路とから構成されていることが好ましい。
このような構成を採用することで、簡易的に第2のパルス信号発生回路を設計することができ、設計作業効率の向上に寄与することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記第3のパルス発生回路は、前記割込み受付信号を所定時間だけ遅延させる第3の遅延回路と、前記第3の遅延回路によって遅延させた割込み受付信号の論理反転信号を出力する第3の論理反転回路と、前記第3の論理反転回路から出力される論理反転信号と前記割込み受付信号との論理積信号をパルス信号として出力する第3の論理積回路とから構成されていることが好ましい。
このような構成を採用することで、簡易的に第3のパルス信号発生回路を設計することができ、設計作業効率の向上に寄与することができる。
また、本発明に係る割込み制御回路において、前記第1の論理和回路と前記割込み信号発生回路との間に、前記第1の論理和回路から出力される前記第1の論理和信号を所定時間だけ遅延させて前記割込み信号発生回路に出力する第4の遅延回路を備えることが好ましい。
割込み信号発生回路は、第1の論理和信号に同期して第2の論理和信号の状態を割込み信号として出力するため、第1の論理和信号は第2の論理和信号よりも遅れて出力されなければならない。そこで、上記のように第4の遅延回路を第1の論理和回路と前記割込み信号発生回路との間に設けることにより、上述の条件を満たすことができる。
一方、本発明に係る回路基板は、上述した割込み制御回路を備えることを特徴とする。
これにより、非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な回路基板を得ることができる。
また、本発明に係る電気光学装置は、上述した回路基板を備えることを特徴とする。これにより、非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な電気光学装置を得ることができる。
さらに、本発明に係る電子機器は、上述した電気光学装置を備えることを特徴とする。
これにより、非同期型のCPUに対する割込み制御が可能であり、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な電子機器を得ることができる。
また、上記の本発明に関わる割り込み制御装置のひとつの形態は、複数の割込み要因の発生に応じて割込み要求をするための割り込み信号と、前記複数の割込み要因のいずれかに対応する割込み処理プログラムの格納先を示す割込みベクトル信号と、を生成し、前記割込み信号及び前記割込みベクトル信号を割込み処理実行回路に出力すると共に、前記割込み処理実行回路から入力される、割込み処理の受付け可能状態を示す割込み受付信号に同期して前記割込み信号及び前記割込みベクトルの出力値の制御が行われることを特徴とする。
上記ひとつの形態において、割込み信号発生回路と、割込みベクトル発生回路と、を有し前記割込み信号発生回路は、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのセットを示した場合に前記割込み信号をリセットし、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのリセットを示した場合に前記割込み信号の更新動作を行い、前記割込みベクトル発生回路は、割込みベクトル発生条件を入力とし、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのリセットを示した場合に前記割込みベクトル発生条件に応じて前記割込みベクトル信号の更新動作を行う、ことが好ましい。
また、上記ひとつの形態において、リセット信号発生回路と、前記複数の割込み要因の状態を記憶する割込み要因記憶回路と、を有し、前記リセット信号発生回路は、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのセットを示した場合に、前記割込みベクトル信号が示す前記複数の割込み要因のいずれかをリセットするリセット信号を生成し、前記割込み要因記憶回路は、前記記憶の状態により前記割込みベクトル発生条件を生成するとともに前記複数の割込み要因のいずれかの発生を認識した場合には前記割込み信号発生回路に割込み信号のセットを指示し、前記記憶の状態は、前記複数の割込み要因のいずれかの発生及び前記リセット信号による前記割込みベクトル信号が示す前記複数の割込み要因のいずれかのリセットにより更新されること、が好ましい。
以下、本発明に係る割込み制御回路、回路基板、電気光学装置及び電子機器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔割込み制御回路〕
(第1実施形態)
まず、本発明に係る割込み制御回路の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態における割込み制御回路C1の構成を示すブロック図である。この図1に示すように、第1実施形態における割込み制御回路C1は、フリップフロップ回路1、遅延回路2、インバータ回路3、AND回路4、フリップフロップ回路5、遅延回路6、インバータ回路7、AND回路8、フリップフロップ回路9、遅延回路10、インバータ回路11、AND回路12、遅延回路13、インバータ回路14、AND回路15、遅延回路16、インバータ回路17、AND回路18、OR回路19、遅延回路20、OR回路21、フリップフロップ回路22、割込みベクトル発生回路23、デコーダ回路24、AND回路25、AND回路26及びAND回路27から構成されている。
フリップフロップ回路1、5及び9は、本発明における割込み要因記憶回路に相当する構成要素である。遅延回路2、インバータ回路3及びAND回路4は、本発明における第1のパルス発生回路を構成する第1の遅延回路、第1の論理反転回路及び第1の論理積回路に相当する構成要素である。遅延回路6、インバータ回路7及びAND回路8も、本発明における第1のパルス発生回路を構成する第1の遅延回路、第1の論理反転回路及び第1の論理積回路に相当する構成要素である。遅延回路10、インバータ回路11及びAND回路12も、本発明における第1のパルス発生回路を構成する第1の遅延回路、第1の論理反転回路及び第1の論理積回路に相当する構成要素である。遅延回路13、インバータ回路14及びAND回路15は、本発明における第3のパルス発生回路を構成する第3の遅延回路、第3の論理反転回路及び第3の論理積回路に相当する構成要素である。遅延回路16、インバータ回路17及びAND回路18は、本発明における第2のパルス発生回路を構成する第2の遅延回路、第2の論理反転回路及び第2の論理積回路に相当する構成要素である。OR回路19は本発明における第1の論理和回路に相当し、遅延回路20は本発明における第4の遅延回路に相当し、OR回路21は本発明における第2の論理和回路に相当し、フリップフロップ回路22は本発明における割込み信号発生回路に相当し、割込みベクトル発生回路23は本発明における割込みベクトル発生回路に相当する構成要素である。デコーダ回路24、AND回路25、AND回路26及びAND回路27は、本発明におけるリセット信号発生回路を構成する判定回路及び論理積回路に相当する構成要素である。
本第1実施形態における割込み制御回路C1は、外部回路(図示せず)から出力される割込み要因信号SA、SB及びSCと、図示しないCPU(割込み処理実行回路)から出力される割込み受付信号S7とを入力とし、これら各信号に応じて割込み信号S12及び割込みベクトル信号S13をCPUに出力するものである。割込み要因信号SAは、フリップフロップ回路1に入力され、割込み要因信号SBは、フリップフロップ回路5に入力され、割込み要因信号SCは、フリップフロップ回路9に入力される。また、割込み受付信号S7は、遅延回路13、AND回路15、遅延回路16及びインバータ回路17に入力される。なお、本実施形態の割込み制御回路C1は正論理回路であり、ローレベルからハイレベルに信号の状態が遷移することをセット、ハイレベルからローレベルに遷移することをリセットと記載する。
フリップフロップ回路1は、割込み要因信号SAの状態を記憶するレジスタとして機能するセットリセット付きフロップフロップ回路であり、割込み要因信号SAのセットに同期して、ハイレベルの割込み要因状態信号S1を遅延回路2、AND回路4、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、このフリップフロップ回路1は、AND回路25から入力されるリセット信号S14のセットに同期して、上記の割込み要因状態信号S1をローレベルに制御する(リセットする)。
遅延回路2は、割込み要因状態信号S1を所定時間だけ遅延させてインバータ回路3に出力する。インバータ回路3は、上記の遅延回路2によって遅延された割込み要因状態信号S1の論理反転信号をAND回路4に出力する。AND回路4は、フリップフロップ回路1から入力される割込み要因状態信号S1と、インバータ回路3から入力される割込み要因状態信号S1の論理反転信号との論理積信号であるパルス信号S2をOR回路19に出力する。
フリップフロップ回路5は、割込み要因信号SBの状態を記憶するレジスタとして機能するセットリセット付きフロップフロップ回路であり、割込み要因信号SBのセットに同期して、ハイレベルの割込み要因状態信号S3を遅延回路6、AND回路8、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、このフリップフロップ回路5は、AND回路26から入力されるリセット信号S15のセットに同期して、上記の割込み要因状態信号S3をローレベルに制御する(リセットする)。
遅延回路6は、割込み要因状態信号S3を所定時間だけ遅延させてインバータ回路7に出力する。インバータ回路7は、上記の遅延回路6によって遅延された割込み要因状態信号S3の論理反転信号をAND回路8に出力する。AND回路8は、フリップフロップ回路5から入力される割込み要因状態信号S3と、インバータ回路7から入力される割込み要因状態信号S3の論理反転信号との論理積信号であるパルス信号S4をOR回路19に出力する。
フリップフロップ回路9は、割込み要因信号SCの状態を記憶するレジスタとして機能するセットリセット付きフロップフロップ回路であり、割込み要因信号SCのセットに同期して、ハイレベルの割込み要因状態信号S5を遅延回路10、AND回路12、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、このフリップフロップ回路9は、AND回路27から入力されるリセット信号S16のセットに同期して、上記割込み要因状態信号S5をローレベルに制御する(リセットする)。
遅延回路10は、割込み要因状態信号S5を所定時間だけ遅延させてインバータ回路11に出力する。インバータ回路11は、遅延回路10によって遅延された割込み要因状態信号S5の論理反転信号をAND回路12に出力する。AND回路12は、フリップフロップ回路9から入力される割込み要因状態信号S5と、インバータ回路11から入力される割込み要因状態信号S5の論理反転信号との論理積信号であるパルス信号S6をOR回路19に出力する。
遅延回路13は、割込み受付信号S7を所定時間だけ遅延させてインバータ回路14に出力する。インバータ回路14は、上記の遅延回路13によって遅延された割込み受付信号S7の論理反転信号をAND回路15に出力する。AND回路15は、割込み受付信号S7と、インバータ回路14から入力される割込み受付信号S7の論理反転信号との論理積信号であるパルス信号S8を、フリップフロップ回路22、AND回路25、AND回路26及びAND回路27に出力する。
遅延回路16は、割込み受付信号S7を所定時間だけ遅延させてAND回路18に出力する。インバータ回路17は、割込み受付信号S7の論理反転信号をAND回路18に出力する。AND回路18は、遅延回路16によって遅延された割込み受付信号S7と、インバータ回路17から出力される割込み受付信号S7の論理反転信号との論理積信号であるパルス信号S9をOR回路19に出力する。
OR回路19は、パルス信号S2、S4、S6及びS9の論理和信号を遅延回路20に出力する。遅延回路20は、OR回路19から入力される論理和信号を所定時間だけ遅延させた同期信号S10をフリップフロップ回路22に出力する。OR回路21は、割込み要因状態信号S1、S3及びS5の論理和信号S11をフリップフロップ回路22に出力する。フリップフロップ回路22は、リセット付きフリップフロップ回路であり、同期信号S10のセットに同期して、論理和信号S11の状態を割込み信号S12としてCPU及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、このフリップフロップ回路22は、AND回路15から入力されるパルス信号S8のセットに同期して、上記の割込み信号S12をローレベルに制御する(リセットする)。
割込みベクトル発生回路23は、割込み信号S12のセットに同期して、割込み要因状態信号S1、S3、S5に応じた割込みベクトル信号S13をCPU及びデコーダ回路24に出力する。この割込みベクトル信号S13は、ハイレベルの割込み要因状態信号に対応する割込み要因信号に応じてCPUが実行すべき割込み処理プログラムが格納されているメモリ上のアドレスを示す信号である。つまり、割込みベクトル発生回路23は、例えば割込み要因状態信号S1の状態がハイレベルの場合、割込み要因信号SAに応じてCPUが実行すべき割込み処理プログラムが格納されているメモリ上のアドレスを示す割込みベクトル信号S13を出力する。なお、複数の割込み要因状態信号の状態がハイレベルの場合、割込みベクトル発生回路23は、予め定められた優先順位に従い、優先順位の高い割込み要因状態信号(割込み要因信号)に応じた割込みベクトル信号S13を出力する。本実施形態では、割込み要因信号SAが最も優先順位が高く、割込み要因信号SCが最も優先順位が低く設定されているものとする。
デコーダ回路24は、割込みベクトル信号S13をデコードして、割込みベクトル信号S13がどの割込み要因信号に対応して出力されたものかを判定し、当該判定した割込み要因信号の状態を記憶するフリップフロップ回路(1、5、9)に対応して設けられたAND回路(25、26、27)にハイレベルの判定信号を出力する。具体的には、デコーダ回路24は、割込みベクトル信号S13が割込み要因信号SAに対応して出力されたものと判定した場合、AND回路25にハイレベルの判定信号を出力し、割込みベクトル信号S13が割込み要因信号SBに対応して出力されたものと判定した場合、AND回路26にハイレベルの判定信号を出力し、また、割込みベクトル信号S13が割込み要因信号SCに対応して出力されたものと判定した場合、AND回路27にハイレベルの判定信号を出力する。
AND回路25は、AND回路15から入力されるパルス信号S8と、デコーダ回路24から入力される判定信号との論理積信号であるリセット信号S14をフリップフロップ回路1に出力する。AND回路26は、AND回路15から入力されるパルス信号S8と、デコーダ回路24から入力される判定信号との論理積信号であるリセット信号S15をフリップフロップ回路5に出力する。AND回路27は、AND回路15から入力されるパルス信号S8と、デコーダ回路24から入力される判定信号との論理積信号であるリセット信号S16をフリップフロップ回路9に出力する。
以上のように、図1は割込み要因信号が3つの場合の構成を例示したものであるが、割込み要因信号の本数に応じて、割込み要因信号の状態を記憶するためのセットリセット付きフリップフロップ回路、リセット信号を出力するためのAND回路、パルス発生回路を構成する遅延回路、インバータ回路及びAND回路を適宜追加・削除しても良い。また、本実施形態では、正論理回路からなる割込み制御回路を例示したが、これに限らず、ローレベルからハイレベルに信号の状態が遷移することをリセット、ハイレベルからローレベルに遷移することをセットとする負論理回路から構成しても良い。
次に、上記のように構成された第1実施形態における割込み制御回路C1の動作について、図2のタイミングチャートを用いて説明する。
まず、時刻Tにおいて、割込み要因信号SAがハイレベルに制御される(セットされる)と、フリップフロップ回路1は、割込み要因信号SAのセットに同期して、ハイレベルの割込み要因状態信号S1を遅延回路2、AND回路4、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に出力する。
時刻Tにおいて、OR回路21は、ハイレベルの割込み要因状態信号S1が入力されたので、ハイレベルの論理和信号S11をフリップフロップ回路22に出力する。また、時刻Tにおいて、遅延回路2、インバータ回路3及びAND回路4から構成されるパルス発生回路によって、割込み要因状態信号S1のセットに同期してパルス信号S2がOR回路19に出力される。OR回路19は、時刻Tにおいてハイレベルのパルス信号S2が入力されたので、同様なパルス状の論理和信号を遅延回路20に出力する。遅延回路20は、OR回路19から入力されるパルス状の論理和信号を所定時間だけ遅延させ、時刻Tにパルス状の同期信号S10をフリップフロップ回路22に出力する。
時刻Tにおいて、フリップフロップ回路22は、同期信号S10のセットに同期して、論理和信号S11の状態(ここではハイレベル)を割込み信号S12としてCPU及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、時刻Tにおいて、割込みベクトル発生回路23は、割込み信号S12のセットに同期して、割込み要因状態信号S1に応じた割込みベクトル信号S13をCPU及びデコーダ回路24に出力する。つまり、割込みベクトル発生回路23は、割込み要因状態信号S1の状態がハイレベルなので割込み要因信号SAに応じてCPUが実行すべき割込み処理プログラムが格納されているメモリ上のアドレスを示す割込みベクトル信号S13を出力する。また、デコーダ回路24は、割込みベクトル信号S13が割込み要因信号SAに対応して出力されたものと判定し、AND回路25にハイレベルの判定信号を出力する。
一方、CPUは、時刻Tにおいてハイレベルの割込み信号S12が入力されると、つまり割込み要求が発生したことを認識すると、割込みベクトル信号S13が示すメモリ上のアドレスに格納されている割込み処理プログラムを実行し、割込み要因信号SAに応じた割込み処理を行う。
続いて、時刻Tにおいて、割込み要因信号SBがハイレベルに制御される(セットされる)と、フリップフロップ回路5は、割込み要因信号SBのセットに同期して、ハイレベルの割込み要因状態信号S3を遅延回路6、AND回路8、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に出力する。時刻Tにおいて、OR回路21は、割込み要因状態信号S1及びS3がハイレベルなので、ハイレベルの論理和信号S11をフリップフロップ回路22に出力し続ける。
また、時刻Tにおいて、遅延回路6、インバータ回路7及びAND回路8から構成されるパルス発生回路によって、割込み要因状態信号S3のセットに同期してパルス信号S4がOR回路19に出力される。OR回路19は、時刻Tにおいてハイレベルのパルス信号S4が入力されたので、同様なパルス状の論理和信号を遅延回路20に出力する。遅延回路20は、OR回路19から入力されるパルス状の論理和信号を所定時間だけ遅延させ、時刻Tにパルス状の同期信号S10をフリップフロップ回路22に出力する。
上記のように時刻Tにおいて、フリップフロップ回路22にパルス状の同期信号S10が入力されるが、この時点でフリップフロップ回路22のリセットを規定するパルス信号S8が入力されていないので、フリップフロップ回路22は、同期信号S10の入力に関わらずハイレベルの割込み信号S12を出力し続ける。また、割込みベクトル発生回路23は、割込み信号S12がハイレベルに維持されているため、割込み要因信号SAに応じた割込みベクトル信号S13を出力し続ける。つまり、デコーダ回路24は、AND回路25にハイレベルの判定信号を出力し続ける。
そして、CPUが割込み要因信号SAに応じた割込み処理を完了し、時刻Tにおいて、次の割込み処理の受付可能状態に遷移したことを示す割込み受付信号S7をハイレベルに制御した(セットした)と想定する。
この時刻Tにおいて、遅延回路13、インバータ回路14及びAND回路15から構成されるパルス発生回路は、割込み受付信号S7のセットに同期して、パルス信号S8を、フリップフロップ回路22、AND回路25、AND回路26及びAND回路27に出力する。フリップフロップ回路22は、時刻Tにおいてパルス信号S8の立ち上がりに同期して割込み信号S12をローレベルに制御する(リセットする)。一方、AND回路25は、時刻Tにおいてハイレベルの判定信号と、ハイレベルのパルス信号S8とが入力されるので、パルス状のリセット信号S14をフリップフロップ回路1に出力する。よって、フリップフロップ回路1は、時刻Tにおいてリセット信号S14のセットに同期して、割込み要因状態信号S1をローレベルに制御する(リセットする)。なお、この時点で割込み要因状態信号S3はハイレベルなので、OR回路21はハイレベルの論理和信号S11を出力し続ける。
そして、時刻Tにおいて割込み受付信号S7がローレベルに制御された(リセットされた)とすると、遅延回路16、インバータ回路17及びAND回路18で構成されるパルス発生回路は、割込み受付信号S7のリセットに同期してハイレベルのパルス信号S9をOR回路19に出力する。OR回路19は、時刻Tにおいてハイレベルのパルス信号S9が入力されたので、同様なパルス状の論理和信号を遅延回路20に出力する。遅延回路20は、OR回路19から入力されるパルス状の論理和信号を所定時間だけ遅延させ、時刻Tにパルス状の同期信号S10をフリップフロップ回路22に出力する。
時刻Tにおいて、フリップフロップ回路22は、同期信号S10のセットに同期して、論理和信号S11の状態(ここではハイレベル)を割込み信号S12としてCPU及び割込みベクトル発生回路23に出力する。また、時刻Tにおいて、割込みベクトル発生回路23は、割込み信号S12のセットに同期して、割込み要因状態信号S3に応じた割込みベクトル信号S13をCPU及びデコーダ回路24に出力する。つまり、割込みベクトル発生回路23は、割込み要因状態信号S3の状態がハイレベルなので割込み要因信号SBに応じてCPUが実行すべき割込み処理プログラムが格納されているメモリ上のアドレスを示す割込みベクトル信号S13を出力する。また、デコーダ回路24は、割込みベクトル信号S13が割込み要因信号SBに対応して出力されたものと判定し、AND回路26にハイレベルの判定信号を出力する。
一方、CPUは、時刻Tにおいてハイレベルの割込み信号S12が入力されると、つまり次の割込み要求が発生したことを認識すると、割込みベクトル信号S13が示すメモリ上のアドレスに格納されている割込み処理プログラムを実行し、割込み要因信号SBに応じた割込み処理を行う。そして、CPUが割込み要因信号SBに応じた割込み処理を完了し、時刻Tにおいて、次の割込み処理の受付可能状態に遷移したことを示す割込み受付信号S7をハイレベルに制御した(セットした)と想定する。
この時刻Tにおいて、遅延回路13、インバータ回路14及びAND回路15から構成されるパルス発生回路は、割込み受付信号S7のセットに同期して、パルス信号S8をフリップフロップ回路22、AND回路25、AND回路26及びAND回路27に出力する。フリップフロップ回路22は、時刻Tにおいてパルス信号S8のセットに同期して割込み信号S12をローレベルに制御する(リセットする)。一方、AND回路26は、時刻Tにおいてハイレベルの判定信号と、ハイレベルのパルス信号S8とが入力されるので、パルス状のリセット信号S15をフリップフロップ回路5に出力する。よって、フリップフロップ回路5は、時刻Tにおいてリセット信号S15のセットに同期して、割込み要因状態信号S3をローレベルに制御する(リセットする)。なお、この時点で全ての割込み要因状態信号はローレベルになるので、OR回路21はローレベルの論理和信号S11を出力する。
以降、同様に、割込み要因信号SA、割込み要因信号SB、割込み要因信号SC、割込み受付信号S7の状態に応じて、割込み信号S12及び割込みベクトル信号S13が出力される。
以上のように、本第1実施形態の割込み制御回路C1によれば、CPU等の割込み処理実行回路から入力される、割込み受付信号S7に同期して割込み信号S12を出力するので、従来のような共通のクロック信号を必要とせず、非同期型のCPUに対応することができ、高速化及び低消費電力化を実現することが可能である。また、従来の割込み制御回路には、割込み要因信号の状態を記憶または初期化する機能がなかったため、そのような機能を外部回路側に設ける必要があり、設計作業効率が低下し、設計期間の長期化を招いていた。これに対し、本割込み制御回路C1は、割込み要因信号の状態を記憶または初期化する機能、つまり割込み要因記憶回路(フリップフロップ1、5、9)と、当該割込み要因記憶回路にリセット信号を出力するリセット信号発生回路(デコーダ回路24、AND回路25、26、27)とを備えるので、設計作業効率の向上及び設計期間の短縮を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る割込み制御回路の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態における割込み制御回路C2の構成を示すブロック図である。なお、図3において、図1と同様な構成要素には同一符号を付して説明を省略し、以下では図1と異なる点について説明する。
本第2実施形態は、各外部回路が割込み要因信号の状態を記憶及び初期化する機能を備える場合における割込み制御回路C2の構成を示すものである。つまり、割込み制御回路C2には、フリップフロップ回路1、5及び9が設けられておらず、外部回路30がフリップフロップ回路1を備え、外部回路40がフリップフロップ回路5を備え、外部回路50がフリップフロップ回路9を備えている。
本割込み制御回路C2は、外部回路30のフリップフロップ回路1から出力される割込み要因状態信号S1、外部回路40のフリップフロップ回路5から出力される割込み要因状態信号S3、外部回路50のフリップフロップ回路9から出力される割込み要因状態信号S5を入力とする。割込み要因状態信号S1は遅延回路2、AND回路4、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に入力され、割込み要因状態信号S3は遅延回路6、AND回路8、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に入力され、割込み要因状態信号S5は遅延回路10、AND回路12、OR回路21及び割込みベクトル発生回路23に入力される。
また、AND回路25は、リセット信号S14を外部回路30のフリップフロップ回路1に出力する。AND回路26は、リセット信号S15を外部回路40のフリップフロップ回路5に出力する。AND回路27は、リセット信号S16を外部回路50のフリップフロップ回路9に出力する。
なお、上記のように構成された第2実施形態における割込み制御回路C2の動作を示すタイミングチャートは、第1実施形態(図2)と同様なので説明を省略する。
このように、各外部回路が割込み要因信号の状態を記憶及び初期化する機能を備える場合でも、本割込み制御回路C2を用いることにより、非同期型のCPUに対応することができ、高速化及び低消費電力化を実現することが可能である。
〔回路基板〕
次に、上述した割込み制御回路C1またはC2を備える回路基板について説明する。
図4は、本発明の割込み制御回路C1またはC2を備えた回路基板60の一実施例を示した概略平面図である。図4に示すように、本回路基板60は、フレキシブル基板61の上に、アクティブ素子として有機TFT(図示せず)を備えてなる表示領域62が形成されており、表示領域62の周辺部には、有機TFTを駆動するための第1の駆動回路63及び第2の駆動回路64と、これら第1の駆動回路63及び第2の駆動回路64にバス配線65を介して接続されたCPU66、RAM67、アンテナパターン68、アナログRF回路69及び太陽電池70が配置されている。
フレキシブル基板61は、透明性、非透過性に限定することなく、各種材料によって構成されるものである。本実施形態では、特に可撓性に優れたものとして、プラスチック基板を採用している。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)を例示することができる。また、この他にも可撓性のあるものであれば、ガラス基板、シリコン基板、金属基板、ガリウム砒素基板等を採用してもよい。
第1の駆動回路63及び第2の駆動回路64は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT)を含む半導体チップであり、フレキシブル基板61の互いに隣り合う2辺の周縁部に集合して、図中のX方向およびY方向に沿って列(素子チップ列)をなして配置されている。第1の駆動回路63及び第2の駆動回路64は、接着剤によってフレキシブル基板61上に固定されている。第1の駆動回路63及び第2の駆動回路64の具体的構成は特に限定されるものではないが、LTPS−TFTを用いたものであれば高い電界効果速度が得られ、高速駆動が可能であるとともにフレキシブル基板61上での占有面積が小さくて済むので好適である。
データ線63aは、表示領域62中で図4中のY方向に延在する配線であり、表示領域62内で有機TFTのソース電極に接続されるとともに、表示領域62から+Y方向に延出された位置で第1の駆動回路63と電気的に接続されている。走査線64aは、表示領域62中でX方向に延在する配線であり、表示領域62内の有機TFTのゲート電極と電気的に接続されるとともに、表示領域62から−X方向に延出された位置で第2の駆動回路64と電気的に接続されている。第1の駆動回路63は、有機TFTのデータ線63aに電力を供給し、第2の駆動回路64は走査線64aに駆動信号を供給することによって、有機TFTをアクティブ駆動するようになっている。
次に、図5を参照して有機TFT62aについて説明する。図5は、図4のA−A’線に沿う位置における要部断面図である。有機TFT62aは、フレキシブル基板61側からソース電極及びドレイン電極80、有機半導体層81、絶縁層82、ゲート電極83とが積層形成された、いわゆるトップゲート構造のトランジスタである。また、有機TFT62aに対応して図示略の画素電極が設けられており、画素電極はコンタクトホールを介してドレイン電極80と電気的に接続されている。なお、本実施形態では、トップゲート構造について説明するが、当該構造を限定するものではなく、ボトムゲート構造であってもよい。
有機TFT62aのゲート電極83は、直接又は他の配線を介してフレキシブル基板61のY方向に延びる走査線64aと電気的に接続されており、フレキシブル基板61の周縁部に形成された接続部84を介して第2の駆動回路64の端子部85と電気的に接続されている。有機TFT62aは、図5に示すように、その外周部において絶縁層82が段差部82aをなしているので、絶縁層82上に形成された走査線64aは、この段差部82aに沿うように絶縁層82の表面を覆って接続部84に達するように形成されている。接続部84はフレキシブル基板61上に形成された金属パッド等であって、各配線上に設けられており、第2の駆動回路64は、接着剤86によってフレキシブル基板61に固定されている。また第2の駆動回路64のフレキシブル基板61と対向する側の面に形成された端子部85が、フレキシブル基板61上の接続部84と当接して電気的に接続されている。
図5では図示を省略しているが、有機TFT62aのソース電極80は、フレキシブル基板61のY方向に沿って延びるデータ線63aと直接又は他の配線を介して接続されており、データ線63aの端部は第1の駆動回路63に設けられた端子部に接続されている。
ここで、ソース電極80及びデータ線63aは絶縁層82の下層に形成されているので、第1の駆動回路63側の絶縁層82の端部において、データ線63aはフレキシブル基板61と絶縁層82との間から図4の−X方向に延出され、当該延出部が第1の駆動回路63との接続端子となる。
図4に戻って説明する。CPU66は、アンテナパターン68及びアナログRF回路69を介して取得したベースバンド信号に基づいて、本回路基板60の全体動作を統括的に制御する半導体チップである。RAM67は、CPU66による制御動作に使用されるワーキングメモリである。アンテナパターン68は、外部から送信されるRF信号を受信してアナログRF回路69に出力する。アナログRF回路69は、上記アンテナパターン68を介して受信したRF信号に増幅、周波数変換、復調などの信号処理を行い、ベースバンド信号に変換してCPU66に出力する。太陽電池70は、上記の第1の駆動回路63、第2の駆動回路64、CPU66、RAM67、アナログRF回路69に電源電圧を供給する。なお、これらCPU66、RAM67、アンテナパターン68、アナログRF回路69及び太陽電池70も接着剤などによってフレキシブル基板61上に固定されている。
本発明の割込み制御回路C1及びC2は、上記CPU66に対する割込み制御回路として採用でき、CPU66やアナログRF回路69の内部に設けられている。よって、CPU66として非同期回路対応のCPUを使用することができ、高速化及び低消費電力化を実現することが可能な回路基板を得ることができる。
〔電気光学装置〕
次に、上述した回路基板60を備えた電気光学装置について説明する。なお、本実施形態では、電気光学装置として、上述した回路基板60を用いて構成した電気泳動表示装置について説明する。図6は、本電気泳動表示装置100の概略構成を示す断面図である。この図6に示すように、電気泳動表示装置100は、回路基板60をTFT基板として用い、これに対向するように対向基板90を配置し、これら両基板60、90の間に電気泳動層(電気光学層)91を配置することによって構成される。
ここで、電気泳動層91は、マイクロカプセル91aを複数備えた構成となっている。
このマイクロカプセル91aは樹脂皮膜によって形成され、大きさは1画素の大きさと同程度とされ、表示領域全域を覆うように複数配置されている。また、マイクロカプセル91aは、実際には隣接するマイクロカプセル91a同士が密着するため、表示領域62はマイクロカプセル91aによって隙間なく覆われている。マイクロカプセル91aには、分散媒92、電気泳動粒子93等を有する電気泳動分散液94が封入されている。
次に、分散媒92、電気泳動粒子93を有する電気泳動分散液94について説明する。
電気泳動分散液94は、染料によって染色された分散媒92中に電気泳動粒子93を分散させた構成となっている。電気泳動粒子93は、無機酸化物又は無機水酸化物からなる直径0.01μm〜10μm程度の略球状の微粒子であり、上記分散媒92と異なる色相(白色及び黒色を含む)を有している。このように酸化物又は水酸化物からなる電気泳動粒子93には固有の表面等電点が存在し、分散媒92の水素イオン指数pHによってその表面電荷密度(帯電量)が変化する。
ここで、表面等電点とは、水溶液中における両性電解質の電荷の代数和がゼロとなる状態を水素イオン指数pHによって示したものである。例えば、分散媒92のpHが電気泳動粒子93の表面等電点に等しい場合には、粒子の実効電荷はゼロとなり、粒子は外部電界に対して無反応な状態となる。また、分散媒92のpHが粒子の表面等電点よりも低い場合には、粒子の表面は下式(1)によりプラスの電荷を帯びる。逆に、分散媒92のpHが粒子の表面等電点よりも高い場合には、粒子の表面は下式(2)によりマイナスの電荷を帯びる。
pH低:M−OH+H(過剰)+OH→M−OH +OH ・・・(1)
pH高:M−OH+H+OH(過剰)→M−OH+H ・・・(2)
なお、分散媒92のpHと粒子の表面等電点との差を大きくしていった場合、反応式(1)又は(2)に従って粒子の帯電量は増加していくが、この差が所定値以上となると略飽和し、pHをそれ以上変化させても帯電量は変化しない。この差の値は、粒子の種類、大きさ、形状等によって異なるものの、概ね1以上であればどのような粒子においても帯電量は略飽和すると考えられる。
上述の電気泳動粒子93としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベンガラ、酸化アルミニウム、黒色低次酸化チタン、酸化クロム、ベーマイト、FeOOH、二酸化珪素、水酸化マグネシウム、水酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化銅等が用いられている。
また、このような電気泳動粒子93は、単独の微粒子としてだけでなく、各種表面改質を施した状態でも用いることが可能である。このような表面改質の方法としては、例えば、粒子表面をアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のポリマーでコーティング処理する方法や、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、弗素系等のカップリング剤でカップリング処理する方法や、アクリル系モノマー、スチレンモノマー、エポキシ系モノマー、イソシアネート系モノマー等とグラフト重合処理する方法等があり、これらの処理を単独又は二種類以上組み合わせて行うことができる。
分散媒92には、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル等の非水系有機溶媒が用いられており、スピリトブラック、オイルイエロー、オイルブルー、オイルグリーン、バリファーストブルー、マクロレックスブルー、オイルブラウン、スーダンブラック、ファーストオレンジ等の染料によって染色されて、電気泳動粒子93と異なる色相を呈している。
このように構成された電気泳動表示装置100においては、上述した回路基板60を備えた構成となっているので、高速化及び低消費電力化が可能であり、また、フレキシブルな表示装置となる。なお、本発明の回路基板60を利用した電気光学装置は、本実施形態に限定されるものではなく、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等にも好適に用いることができるのは勿論である。
〔電子機器〕
上述した電気泳動表示装置100は、表示部を備えた様々な電子機器に適用される。以下、上述の電気泳動表示装置100を備えた電子機器の例について説明する。
まず、電気泳動表示装置100をフレキシブルな電子ペーパに適用した例について説明する。図7はこの電子ペーパの構成を示す斜視図であり、電子ペーパ200は、本発明の電気泳動表示装置100を表示部として備える。電子ペーパ200は、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有するシートからなる本体201を備えて構成されている。
また、図8は、電子ノートの構成を示す斜視図であり、電子ノート300は、図7で示した電子ペーパ200が複数枚束ねられ、カバー301に挟まれているものである。カバー301は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する不図示の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパ200が束ねられた状態のまま、表示内容を変更したり更新したりできる。
また、上述した例に加えて、他の例として、液晶テレビ、ビューファインダ型やモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。本発明に係る電気光学装置は、こうした電子機器の表示部としても適用することができる。
本発明の第1実施形態における割込み制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における割込み制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態における割込み制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の割込み制御回路を備えた回路基板の一実施例を示す平面図である。 本発明の割込み制御回路を備えた回路基板の一実施例を示す断面図である。 本発明の回路基板を備えた電気光学装置の一実施例を示す断面図である。 本発明の電気光学装置を備えた電子機器の第1実施例である。 本発明の電気光学装置を備えた電子機器の第2実施例である。
符号の説明
C1、C2…割込み制御回路、1、5、9、22…フリップフロップ回路、2、6、10、13、16、20…遅延回路、3、7、11、14、17…インバータ回路、4、8、12、15、18、24、25、26…AND回路、19、21…OR回路、23…割込みベクトル発生回路、24…デコーダ回路、60…回路基板、100…電気光学装置(電気泳動表示装置)、200…電子ペーパ(電子機器)、300…電子ノート(電子機器)

Claims (13)

  1. 複数の割込み要因の発生に応じて割込み要求をするための割り込み信号と、
    前記複数の割込み要因のいずれかに対応する割込み処理プログラムの格納先を示す割込みベクトル信号と、
    を生成し、
    前記割込み信号及び前記割込みベクトル信号を割込み処理実行回路に出力すると共に、
    前記割込み処理実行回路から入力される、割込み処理の受付け可能状態を示す割込み受付信号に同期して前記割込み信号及び前記割込みベクトルの出力値の制御が行われることを特徴とする割込み制御回路。
  2. 割込み信号発生回路と、割込みベクトル発生回路と、を有し
    前記割込み信号発生回路は、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのセットを示した場合に前記割込み信号をリセットし、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのリセットを示した場合に前記割込み信号の更新動作を行い、
    前記割込みベクトル発生回路は、割込みベクトル発生条件を入力とし、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのリセットを示した場合に前記割込みベクトル発生条件に応じて前記割込みベクトル信号の更新動作を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の割込み制御回路。
  3. リセット信号発生回路と、
    前記複数の割込み要因の状態を記憶する割込み要因記憶回路と、
    を有し、
    前記リセット信号発生回路は、前記割込み受付け信号の変化が割込み処理の受付けのセットを示した場合に、前記割込みベクトル信号が示す前記複数の割込み要因のいずれかをリセットするリセット信号を生成し、
    前記割込み要因記憶回路は、前記記憶の状態により前記割込みベクトル発生条件を生成するとともに前記複数の割込み要因のいずれかの発生を認識した場合には前記割込み信号発生回路に割込み信号のセットを指示し、
    前記記憶の状態は、前記複数の割込み要因のいずれかの発生及び前記リセット信号による前記割込みベクトル信号が示す前記複数の割込み要因のいずれかのリセットにより更新されること、を特徴とする請求項2記載の割込み制御回路。
  4. 前記割込みベクトル発生回路は、前記割込みベクトル発生条件により、優先順位の高い割込み要因に対応する割込みベクトル信号を出力することを特徴とする請求項2または3に記載の割込み制御回路。
  5. 前記複数の割込み要因の数に対応して設けられ、前記複数の割込み要因のいずれかの状態の変化に同期してパルス信号を発生する第1のパルス発生回路と、
    前記割込み受付信号の変化が割込み処理の受付けのリセットを示した場合に、前記割込み受付け信号の変化に同期してパルス信号を出力する第2のパルス発生回路と、
    前記第1のパルス発生回路から出力されるパルス信号と、前記第2のパルス発生回路から出力されるパルス信号と論理和信号を出力する第1の論理和回路と、
    前記複数の割込み要因の各々の状態を示す信号の論理和信号を出力する第2の論理和回路と、
    前記割込み受付信号の変化が割込み処理の受付けのセットを示した場合に、前記割込み受付け信号の変化に同期してパルス信号を出力する第3のパルス発生回路と、
    を備え、
    前記割込み信号発生回路は、前記第1の論理和回路の出力信号に同期して前記第2の論理和回路の出力信号の状態を割込み信号として保持する一方、前記第3のパルス発生回路から出力されるパルス信号に同期して前記割込み信号をリセットし、
    前記リセット信号発生回路は、前記第3のパルス発生回路から出力されるパルス信号に同期して前記リセット信号を出力することを特徴とする請求項3又は4に記載の割込み制御回路。
  6. 前記リセット信号発生回路は、
    前記割込みベクトル信号をどの割込み要因信号に対応して出力されたかを判定し、当該判定結果を示す判定信号を出力する判定回路と、
    前記複数の割込み要因の各々に対応して設けられ、前記判定信号及び前記第3のパルス発生回路が出力するパルス信号を入力とする論理積回路と、
    を含み、
    前記論理積回路から出力されるパルス信号が前記リセット信号であることを特徴とする請求項5に記載の割込み制御回路。
  7. 前記第1のパルス発生回路は、
    前記複数の割込み要因の各々の状態を示す信号を所定時間だけ遅延させる複数の第1の遅延回路と、
    前記複数の第1の遅延回路の各々から出力される遅延信号の論理反転信号を出力する複数の第1の論理反転回路と、
    前記論理反転信号と前記論理反転信号の元となる前記複数の割込み要因のいずれかの状態を示す信号との論理積信号をパルス信号として出力する複数の第1の論理積回路とから構成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の割込み制御回路。
  8. 前記第2のパルス発生回路は、
    前記割込み受付信号を所定時間だけ遅延させる第2の遅延回路と、
    前記割込み受付信号の論理反転信号を出力する第2の論理反転回路と、
    前記第2の遅延回路によって遅延させた割込み受付信号と前記第2の論理反転回路から出力される論理反転信号との論理積信号をパルス信号として出力する第2の論理積回路とから構成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の割込み制御回路。
  9. 前記第3のパルス発生回路は、
    前記割込み受付信号を所定時間だけ遅延させる第3の遅延回路と、
    前記第3の遅延回路によって遅延させた割込み受付信号の論理反転信号を出力する第3の論理反転回路と、
    前記第3の論理反転回路から出力される論理反転信号と前記割込み受付信号との論理積信号をパルス信号として出力する第3の論理積回路とから構成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の割込み制御回路。
  10. 前記第1の論理和回路と前記割込み信号発生回路との間に、前記第1の論理和回路から出力される前記第1の論理和信号を所定時間だけ遅延させて前記割込み信号発生回路に出
    力する第4の遅延回路を備えることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の
    割込み制御回路。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の割込み制御回路を備えることを特徴とする回路
    基板。
  12. 請求項11に記載の回路基板を備えることを特徴とする電気光学装置。
  13. 請求項12に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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