JP2008180746A - 光学機器 - Google Patents

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Noriyasu Kotani
徳康 小谷
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Abstract

【課題】操作感を向上させた光学機器を提供する。
【解決手段】第1の部材(20)と、前記第1の部材に対して摺接する摺接部(92)を有し、前記第1の部材に対し相対移動可能に設けられた第2の部材(10)と、前記第1及び第2の部材の相対移動により移動する光学系とを設け、前記第1の部材の前記摺接部が摺接する部分の摩擦係数が、摺接する位置に応じて異なるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、レンズを駆動する光学機器に関するものである。
レンズ鏡筒の固定部材とズーム操作用の操作部材との間にゴム片を挿入し、操作感の向上を図ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、一般的なレンズ鏡筒は、駆動機構のカム傾斜角が操作部材の操作位置に応じて変わるため、従来のレンズ鏡筒は、上向きにした場合、レンズの自重等に起因して焦点距離域によって部分的に不用意に鏡筒が移動してしまうという問題があった。
特開平8−286090号公報
本発明の課題は、操作感を向上させた光学機器を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、第1の部材(20)と、前記第1の部材に対して摺接する摺接部を有し、前記第1の部材に対し相対移動可能に設けられた第2の部材(10)と、前記第1及び第2の部材の相対移動により移動する光学系(L1〜L4)とを備え、前記第1に部材の前記摺接部が摺接する部分(95)の摩擦係数は、摺接する位置に応じて異なること、を特徴とする光学機器である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光学機器において、前記第1(20)及び第2の部材(10)の相対移動により、前記光学系(L1〜L4)を、該光学系の光軸に沿った方向に移動するカム機構(44,51,71,81)を備え、前記第1の部材の前記摺接部(92)が摺接する部分(95)の摩擦係数は、前記第1及び第2の部材の相対位置に応じた前記カム機構の作動力の変化に応じて決められること、を特徴とする光学機器である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の光学機器において、前記第1(20)及び第2の部材(10)の相対移動は、前記光学系(L1〜L4)の光軸回りの回転であること、を特徴とする光学機器である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光学機器において、前記第1の部材の前記摺接部(92)が摺接する部分(95)は、前記摺接部との接触面の接触方向の高さが位置(C)に応じて変化するように設けられていること、を特徴とする光学機器である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学機器において、前記第1の部材(20)の前記摺接部(92)が摺接する部分(95)は、前記摺接部との接触面が凹凸状に形成され、該凹凸の密度が位置(C)に応じて変化するように設けられていること、を特徴とする光学機器である。
本発明によれば、操作感を向上させた光学機器を提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態をあげてさらに詳しく説明する。なお、以下の実施形態は、光学機器としてレンズ鏡筒を例にとって説明する。
[実施形態]
図1は、本実施形態のレンズ鏡筒1の光軸を含む断面図である。
図2は、本実施形態のレンズ鏡筒1に備えられたカム筒の内周面の展開図である。
レンズ鏡筒1は、図示しないカメラ本体に着脱可能に装着される交換レンズ鏡筒であり、全体的な形状が略円筒形状となっている。
レンズ鏡筒1は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4、基部10、ズーム操作筒20、固定筒30、カム筒40、1群保持筒50、2群保持筒60、3群保持枠70、4群保持枠80等を備えている。
第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3及び第4レンズ群L4は、協働してズームレンズを形成するものであり、光軸Aに沿って対物側から像側に向かってこの順番で配列されている。また、第2レンズ群L2は、フォーカスレンズとして機能するようになっている。
基部10は、例えば、合成樹脂材料によって筒状に形成され、その中心軸線が光軸Aと略一致して配置されている。基部10は、光軸方向像側の端部にマウント部11を備えており、このマウント部11を介してカメラ本体に着脱可能に装着される。基部10は、その外周面にマニュアルフォーカス時の合焦操作環12や、例えば、ブレ補正ユニットの作動、非作動を選択するスイッチ13等を備えている。
ズーム操作筒20は、例えば合成樹脂材料によって筒状に形成され、その光軸方向像側の端部が、基部10の光軸方向対物側の端部に接続されている。
ここで、基部10は、光軸方向対物側の端部の外径寸法がズーム操作筒20の内径寸法よりも小さくなっており、この部分がズーム操作筒20の内径側に挿入されている。
このズーム操作筒20が基部10に挿入されている部分において、基部10とズーム操作筒20との間には、ズーム操作筒20の基部10に対する摺動を許容する程度の微小な隙間が設けられており、ズーム操作筒20は、基部10に対して光軸回りに回転可能となっている。
レンズ鏡筒1は、撮影者等によってズームレンズの焦点距離が変更される際、このズーム操作筒20が基部10に対して光軸回りに回転されるようになっている。
このズーム操作筒20は、レンズ鏡筒1を光軸方向対物側から見た場合、ズームアップ操作時には、基部10に対して、例えば反時計回り方向に回転操作され、ズームダウン操作時には、例えば時計回り方向に回転操作される。
ズーム操作筒20は、その外周面にシート状のゴムが巻き付けられている。このゴムは、撮影者がズーム操作を行う際の滑り止めとして機能するものである。
なお、基部10、ズーム操作筒20の構造、動作については、後に詳述する。
固定筒30は、ズーム操作筒20の内径側に挿入される筒体であり、基部10に対して固定されている。
この固定筒30は、後述する1群保持筒50に設けられたカムフォロワピン51が挿入される直進案内溝31、及び3群保持枠70、4群保持枠80にそれぞれ設けられたカムフォロワピン71、81が挿入される直進案内溝32を備えている(図2参照)。
カム筒40は、ズーム操作筒20の内径側であって、固定筒30の外径側に挿入される筒体である。
カム筒40は、後述する1群保持筒50、3群保持枠70、4群保持枠80にそれぞれ設けられたカムフォロワピン51、71、81が挿入されるカム溝41を備えている(図2参照)。このカム溝41の形状については、後に詳しく説明する。
カム筒40は、前述のズーム操作筒20に設けられた図示しないレバーによって基部10に対して光軸回りに回転されるようになっており、ズーム操作筒20が光軸回りに回転操作されると、これに連動して基部10に対して光軸回りに回転するようになっている。
1群保持筒50は、ズーム操作筒20とカム筒40との間に挿入される筒体である。1群保持筒50は、光軸方向対物側の端部であって、その内径側に第1レンズ群L1が固定されている。
また、1群保持筒50は、光軸方向像側の端部にその内径側に突き出して形成されたカムフォロワピン51を備えている。このカムフォロワピン51は、カム筒40のカム溝41を貫通して固定筒30の直進案内溝31に挿入されている(図2参照)。
1群保持筒50は、リード溝筒52を備えている。リード溝筒52は、固定筒30の内径側に配置される筒体であり、光軸方向対物側の端部が1群保持筒50の光軸方向対物側の端部にビス53によって固定されている。リード溝筒52は、1群保持筒50と連動して光軸方向に駆動されるようになっている。
このリード溝筒52と固定筒30との間には、2群駆動筒54が挿入されている。
2群駆動筒54は、フォーカシング用の合焦操作環12からの入力に応じて、又はアクチュエータ55によって駆動されることによって基部10に対して光軸回りに回転される。
2群保持筒60は、リード溝筒52の内径側に挿入される筒体である。この2群保持筒60の光軸方向対物側の端部には、第2レンズ群L2が固定されている。
2群保持筒60は、その外周面から外径側に突き出して設けられたカムフォロワピン61を備えている。このカムフォロワピン61は、リード溝筒52に形成された図示しない直進案内溝を貫通してその先端部が2群駆動筒54に形成されたカム溝(図示省略)に挿入されている。
レンズ鏡筒1は、2群駆動筒54が光軸回りに回転されるとカム機構によって2群保持筒60が光軸方向に駆動され、これによってフォーカシングが行われるようになっている。なお、図1は、光軸Aを境界とした上下の部分において2群保持筒60の駆動前後の状態を示している。
3群保持枠70は、第3レンズ群L3をその内径側に保持する円環状の枠体である。この3群保持枠70は、その外周面から外径側に突き出して形成されたカムフォロワピン71を備えている。カムフォロワピン71は、固定筒30に形成された直進案内溝32(図2参照)を貫通し、カム筒40に設けられたカム溝41にその先端部が挿入されている。
4群保持枠80は、第4レンズ群L4をその内径側に保持する円筒状の枠体である。この4群保持枠80は、その外周面から外径側に突き出して形成されたカムフォロワピン81を備えている。カムフォロワピン81は、固定筒30に形成された直進案内溝32(図2参照)を貫通し、カム筒40に設けられたカム溝41にその先端部が挿入されている。
次に、カム筒40に設けられたカム溝41について説明する。
カム溝41は、1群駆動カム溝42、3群駆動カム溝43及び4群駆動カム溝44を備え、これらは光軸回りに、例えば3組設けられている。3組のカム溝41は、それぞれ略同じカムプロファイルを有しているので、ここではそのうちの一組についてのみ説明する。
1群駆動カム溝42は、TELE側の端部がカム筒40の光軸方向対物側の端部近傍に、WIDE側の端部がカム筒40の光軸方向像側の端部近傍にそれぞれ配置されている。1群駆動カム溝42は、展開図において、TELE側の端部とWIDE側の端部とが光軸Aに平行な軸線に対して傾斜して配置された略直線状の溝によって繋がれた直線溝である。
3群駆動カム溝43は、そのTELE側の端部が1群駆動カム溝42のTELE側の端部よりも光軸方向像側に配置され、そのWIDE側の端部が1群駆動カム溝42のWIDE側の端部よりも光軸方向対物側に配置されている。
3群駆動カム溝43は、展開図において、全体的に略一定の曲率でカーブした曲線溝である。この3群駆動カム溝43は、WIDE側の領域においてTELE側の領域よりもその勾配が緩くなっている。
4群駆動カム溝44は、そのTELE側の端部が3群駆動カム溝43のTELE側の端部よりも光軸方向像側に配置されている。また、4群駆動カム溝44におけるWIDE側の端部の光軸方向の位置は、1群駆動カム溝42のWIDE側の端部の位置と略同じとなっている。
4群駆動カム溝44は、非駆動領域44aと駆動領域44bとを備えている。
非駆動領域44aは、4群駆動カム溝44のWIDE側の端部を含み、カム筒40の周方向と略平行に形成された溝である。4群保持枠80は、そのカムフォロワピン81がこの非駆動領域に位置している場合、カム筒40が回転しても光軸方向に実質的に駆動されないようになっている。
駆動領域44bは、4群駆動カム溝44のTELE側の端部を含み、展開図において、光軸Aに平行な軸線に対して傾斜して配置された直線溝である。
これらの非駆動領域44aと駆動領域44bとは連続して形成されており、その境界部は、カム筒40の光軸方向像側の端部近傍であって1群駆動カム溝42のWIDE側の端部の近傍に配置されている。
次に、基部10、ズーム操作筒20の構造について、詳しく説明する。
図3(a)は、図1のIII−III矢視部断面図であり、図3(b)は、図3(a)の一部(図3(a)の2点鎖線で示す領域B内)の拡大図である。
ズーム操作筒20には、3つのバヨネット爪21が、内径側に突出するように等間隔に設けられており、また、基部10には、外周を凹ませて形成されたバヨネット逃げ部14が等間隔に設けられている。ズーム操作筒20の基部10への取り付けは、3つのバヨネット爪21を3つのバヨネット逃げ部14に挿入し、ズーム操作筒20を図中反時計回りに回転させることにより、基部10とズーム操作筒20とをバヨネット結合にさせる。これにより、基部10とズーム操作筒20とは相対的に回転可能に組み立てられる。
なお、3つのバヨネット等の構成は同様であるので、以下の説明において、そのうちの1つ(図中上側)について説明する。
レンズ鏡筒1は、バヨネット爪21をバヨネット逃げ部14に挿入した後に、ズーム操作筒20をWIDE位置とTELE位置との間で回転させることにより、後述するように、ズームレンズの焦点距離が変更される。なお、WIDE位置とは、最大広角時における基部10に対するズーム操作筒20の位置をいい、WIDE位置におけるバヨネット爪21の位置を図中点線で示す。また、TELE位置とは、最大望遠時における基部10に対するズーム操作筒20の位置をいい、TELE位置におけるバヨネット爪21の位置を図中2点鎖線で示す。
次に、図3、図4を用いて、ズーム操作筒20を撮影者が回転操作する際の回転抵抗を調整する抵抗付与部90について説明する。
図4は、ズーム操作筒20の内周面に形成されたシボ加工部95の範囲Cを(矢視IV方向)から見た場合の展開図である。
図3に示すように、抵抗付与部90は、ズーム操作筒20が基部10に挿入された部分においてこれらの間に配置されている。
抵抗付与部90は、光軸回りに、例えば120°間隔で3箇所設けられている。
レンズ鏡筒1は、ズーム操作筒20を回転操作する際の回転抵抗が大きい程、撮影者がズーム操作筒20を回転させる際に要求される操作力が大きくなる。
抵抗付与部90は、収容部91とゴム片92とシボ加工部95とを備えている。
収容部91は、基部10の外周面を凹まして形成された有底の穴である。この収容部91は、基部10の外周の光軸方向対物側端部であって、ズーム操作筒20の内径側に挿入された部分に形成されている。収容部91には、収容部91における底部91aの略中央部から突き出して形成された略円柱状の凸部93が設けられている。
図3(b)に示すように、ゴム片92は、例えば弾性変形が可能な材料によって形成された直方体であり、収容部91に収容されている(ゴム片の代わりに、例えば、圧縮コイルスプリング等を用いてもよい)。ゴム片92の底面部92aの外形寸法は、収容部91の底部91aの寸法と略同じとなっており、ゴム片92は、収容部91に収容された状態において、光軸方向及び基部10の周方向への移動が制限されている。ゴム片92は、位置決め、ズーム操作筒20回転時のずれ防止等のために、底面部92aを凹ませて形成された凹部92cが設けられ、これに収容部91の凸部93が挿入されている。
ゴム片92は、収容部91の深さ方向に沿った方向(以下、ゴム片92の高さ方向という)の寸法が収容部91の深さ寸法よりも大きく形成され、ズーム操作筒20の内周面と接触している。このため、収容部91に収容された状態において、ゴム片92の上面部92bは、ズーム操作時にズーム操作筒20の内周面に対して摺接する。
図4に示すように、シボ加工部95は、ズーム操作筒20の内周面にゴム片92の接触方向に設けられた凹凸であり(図中、シボを、点状模様で便宜的に表す)、点の密度が高い高密度である。シボ加工部95が設けられている範囲Cは、ズーム操作時にゴム片92が摺接する範囲に対応し、ズーム操作筒20の内周面の周方向に帯状である。シボ加工部95は、例えばWIDE摺接位置(最大広角時におけるゴム片92の接触位置)からTELE摺接位置(最大望遠時におけるゴム片92の接触位置)に至るに従って密度が高くなるように、つまり密度が変化するように加工されている。これにより、シボ加工部95は、ゴム片92が摺接する位置に応じて摩擦係数が異なる。
なお、ズーム操作筒20は、射出成形によって製作される樹脂成形品であり、シボ加工部95は、射出成形の金型によって転写される。金型の加工は、例えばエッチングによる化学的除去方法、サンドブラスト加工による物理的除去方法等によって行われる。
次に、図2〜図5を用いて、レンズ鏡筒1のズーム操作時の動作を説明する。本実施形態では、撮影者が、上側にある被写体を撮影するために、レンズ鏡筒1を鉛直方向上側に向けて撮影する場合を例に説明する。
図5(a)は、ズーム操作時にズーム操作筒20を回転する場合のカム筒40の負荷トルク、つまりカム筒40を操作するのに必要な操作力を示すグラフであり、図5(b)は、シボ加工部95によるカム筒40の負荷トルクの増加分を示すグラフである。
カメラの撮影者は、ズーム操作筒20を基部10に対して光軸回りに回転させることによって、レンズ鏡筒1に備えられたズームレンズの焦点距離を変更する。
ズーム操作筒20が回転すると、これに連動してカム筒40が回転する。図2に示すように、カム筒40はカム溝41を備えており、このカム溝41に挿入されたカムフォロワピン51、71、81を側面から押圧する。カムフォロワピン51は直進案内溝31に、カムフォロワピン71、81は直進案内溝32にそれぞれ挿入されているので、1群保持筒50、3群保持枠70、及び4群保持枠80は、それぞれ光軸方向に推進される。
この場合、図3に示すように、レンズ鏡筒1を光軸方向対物側から見た場合、ズームレンズをTELE側からWIDE側に駆動する際(鏡筒繰り込み動作時)には、ズーム操作筒20は光軸回りに時計回りに回転される。また、図4に示すように、ゴム片92は、TELE摺接位置からWIDE摺接位置までズーム操作筒20に対して相対移動する。
図5(a)に示すように、レンズ鏡筒1を鉛直方向上側に向けた場合における鏡筒繰り込み動作時のカム筒40の負荷トルクは、図中■印でプロットした曲線で示すように、ほぼ一定の値で推移する。
一方、比較例として用いたシボ加工部95を有さないレンズ鏡筒の場合、図中□印でプロットした曲線で示すように、TELE側におけるカム筒40の負荷トルクが0に近くなってしまう。これは、図2に示すように、3群駆動カム溝43及び4群駆動カム溝44がTELE側になる程傾斜角が大きくなることや、第3レンズ群L3及び3群保持枠70の自重、第4レンズ群L4及び4群保持枠80の自重等によるためである。つまり、レンズ鏡筒1を鉛直方向上側に向けることにより、TELE側になる程第3レンズ群L3及び3群保持枠70の自重や第4レンズ群L4及び4群保持枠80の自重により、3群保持枠70、4群保持枠80にそれぞれ設けられたカムフォロワピン71、81が、3群駆動カム溝43及び4群駆動カム溝44に沿って滑り落ちやすくなるためである。この場合、負荷トルクに余裕がないので、例えばばらつき、温度等の環境により負荷トルクが0になると、レンズ群L1〜L4が光軸方向に移動してしまって焦点距離が変わり、撮影時の操作性が悪化する可能性がある。また、撮影時以外にも、TELE側の状態で対物側を上に向けてカメラボディを机上に置いたとき等に、不用意に移動筒が繰り込みされてしまう場合があり好ましくない。
本実施形態のレンズ鏡筒1は、前述したように、WIDE摺接位置からTELE摺接位置に至るに従って段々と高密度になるように、ズーム操作筒20にシボ加工部95が形成されている。このため、ゴム片92がシボ加工部95を移動する場合の摩擦抵抗がTELE側に向かう程増加し、図5(b)に示すように、カム筒40の負荷トルクが、その摩擦抵抗分だけ増加する。これにより、レンズ鏡筒1は、図5(a)中□印でプロットした曲線よりも上側に移動し、図中■印でプロットした曲線のようになる。
このように、レンズ鏡筒1は、ゴム片92に対して摺接する位置に応じて摩擦係数が異なるシボ加工部95をズーム操作筒20に有するので、レンズ群L1〜L4の位置に応じた保持力を変化させることができる。これにより、レンズの自重等による鏡筒の移動が発生する焦点距離領域でも、これを抑えることができる。
レンズ鏡筒1を鉛直方向上側に向けた状態で、ズームレンズをWIDE側からTELE側に駆動する場合(鏡筒の繰り出し動作時)には、図3に示すように、ズーム操作筒20は、光軸回りに反時計回りに回転される。この場合、カム筒40の負荷トルクは、図5(a)中●印でプロットした曲線で示すようになっている。また、鏡筒の繰り込み動作時と同様に、ゴム片92がシボ加工部95を移動する場合の摩擦抵抗の影響により、図中○印でプロットした曲線で示すシボ加工部95を有さないレンズ鏡筒よりも、操作力が増加している。
このように、レンズ鏡筒1は、TELE側におけるカム筒40の保持力を大きくすることができるため、例えば、不用意に鏡筒が繰り込まれてしまうことを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態のレンズ鏡筒1は、ゴム片92に対して摺接する位置に応じて摩擦係数が異なるシボ加工部95をズーム操作筒20に有するので、ズームレンズ群を保持するための保持力を変化させることができる。これにより、上側にある被写体を撮影するめに、光学系の光軸Aを傾けたときにも、移動筒及びレンズの自重による移動筒の移動を防止できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)本実施形態において、光学機器は、レンズ鏡筒である例を示したが、これに限定されない。例えば、望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡、測量機器等であってもよい。
(2)本実施形態において、ズーム操作筒をTELE側からWIDE側に回転させる際に回転抵抗を向上させる例を示したが、これに限定されない。例えば、WIDE側からTELE側に回転させる際の負荷トルクを一定にしてもよい。
(3)本実施形態において、光軸回りに回転するズーム操作筒と基部との間の摩擦力を向上させたが、これに限らず、例えばカム筒と固定筒との間にシボ加工部を設けてもよい。また、シボ加工部は、回転部材を操作する際の摩擦力を向上させるものに限らず、例えば光軸方向に直進する直進筒と固定筒との間に設けてもよい。さらに、操作部材は、ズーム操作用の部材に限らず、例えばフォーカシング用の操作環等の他の操作部材であってもよい。
(4)本実施形態において、レンズ鏡筒は、摩擦抵抗を変化させるためにシボ加工部を設けた例を示したが、これに限定されない。例えば、微細な凹凸が形成されたシートをズーム操作環に貼付してもよい。
(5)本実施形態において、レンズ鏡筒は、摩擦抵抗を変化させるためにシボ加工部の凹凸の密度を変更する例を示したが、これに限定されない。例えば、シボ加工部は、ゴム片との接触面の接触方向の高さが摺接位置に応じて変化するように設けられてもよい。
本実施形態のレンズ鏡筒の光軸を含む断面図である。 本実施形態のレンズ鏡筒に備えられたカム筒の内周面の展開図である。 図1のIII−III矢視部断面図である。 本実施形態のシボ加工部の展開図である。 本実施形態のカム筒の負荷トルクを示すグラフである。
符号の説明
1…レンズ鏡筒、10…基部、14…バヨネット逃げ部、20…ズーム操作筒、21…バヨネット爪、40…カム筒、90…抵抗付与部、91…収容部、92…ゴム片、92c…凸部、95…シボ加工部、L1…第1レンズ群、L2…第2レンズ群、L3…第3レンズ群、L4…第4レンズ群

Claims (5)

  1. 第1の部材と、
    前記第1の部材に対して摺接する摺接部を有し、前記第1の部材に対し相対移動可能に設けられた第2の部材と、
    前記第1及び第2の部材の相対移動により移動する光学系とを備え、
    前記第1の部材の前記摺接部が摺接する部分の摩擦係数は、摺接する位置に応じて異なること、
    を特徴とする光学機器。
  2. 請求項1に記載の光学機器において、
    前記第1及び第2の部材の相対移動により、前記光学系を、該光学系の光軸に沿った方向に移動するカム機構を備え、
    前記第1の部材の前記摺接部が摺接する部分の摩擦係数は、前記第1及び第2の部材の相対位置に応じた前記カム機構の作動力の変化に応じて決められること、
    を特徴とする光学機器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光学機器において、
    前記第1及び第2の部材の相対移動は、前記光学系の光軸回りの回転であること、
    を特徴とする光学機器。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光学機器において、
    前記第1の部材の前記摺接部が摺接する部分は、前記摺接部との接触面の接触方向の高さが位置に応じて変化するように設けられていること、
    を特徴とする光学機器。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学機器において、
    前記第1の部材の前記摺接部が摺接する部分は、前記摺接部との接触面が凹凸状に形成され、該凹凸の密度が位置に応じて変化するように設けられていること、
    を特徴とする光学機器。
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