JP2008177724A - 画像入力装置、信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

画像入力装置、信号処理装置および信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で効率よくかつ十分にノイズ低減または抑圧を行う。
【解決手段】画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイス2と、エッジ検出部4Aと、ノイズ抑圧部4Bとを有する。エッジ検出部4Aは、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素(A画素)から出力される画素信号から、エッジを検出する。ノイズ抑圧部4Bは、A画素以外の画素から出力される画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行する際に、当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す。このとき、ノイズ抑圧部4Bは、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないとエッジ検出部4Aで判断されるときはノイズ抑圧を行い、エッジが存在すると判断されるときはノイズ抑圧を行わない。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の画素から構成されている画素アレイを有し、当該画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイスからの画素信号でノイズ抑圧を行う画像入力装置と、信号処理装置および信号処理方法とに関する。
動画や静止画を撮影するカメラ装置において、ISO感度を上げて撮像すると、自動露光機能が働いて、センサ(撮像デバイス)の露光時間が短くなり、且つ、センサから出力される信号のゲインが増幅されるため、センサ自身や周辺ICの発するノイズの影響を大きく受け、信号対ノイズ比(S/N比)が低いノイズィな画になる。
このノイズはセンサ自身の要因、さらには、周辺ICの動作周波数など、さまざまな周辺から受ける影響により発生する。また信号源(センサ)自体の特性変化や時間変化のばらつきなどもあって、低周波から高周波まで様々なノイズパターンが画に影響を及ぼす。
ノイズを低減または抑圧するためにカメラ装置が内部で行う信号処理では、タップ数の大きなフィルタを使ったノイズ低減(Noise Reduction)のための回路を用いたものが知られ、当該回路の処理によって表示画像のS/N比向上を図っている。
しかし、タップ数の大きなフィルタ処理を行うと、これに伴ってエッジの急峻性が低下し(エッジ情報が拡散し)、解像感が低くなった画が出力されてしまう。これを解決するためカメラ信号処理において、入力画像に対して解像度を維持しながらフィルタ処理を施して、S/N比を良くするノイズ低減(NR)手法が必要である。
ノイズ低減(NR)のアプローチの一つとして、不可視光の、特に赤外線領域をカットするIR(Infrared Radiation)フィルタを通った被写体からの光を、赤(R),緑(G),青(B)等の所定のカラーフィルタを備える撮像デバイスで受光し、当該撮像デバイスから出力される色再現性が高い画像以外に、より情報量が多い画像としてIRフィルタを通さないで同一被写体を撮像した画像を取得し、当該IRフィルタを通さないことで多い情報量が維持された画像でエッジ情報を検出する手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
エッジ情報を取得するための画像は不可視光画像と称され、IRフィルタを通す前の、低域から高域までの幅広い周波数成分を含む画像情報を保持している。
上記特許文献1では、不可視光画像をハイパスフィルタに通すことによりノイズ成分を除去する一方、可視光画像、即ちIRフィルタを通して撮像した色再現性が高い画像をゲイン調整した後、ローパスフィルタを通してノイズを除去する。ただし、ローパスフィルタを通すと解像度情報が拡散し、エッジの急峻性が低下する。よって、上記特許文献1では、このローパスフィルタリング後の可視光画像と、エッジ情報を含む上記ハイパスフィルタ後の不可視光画像とを合成している。これにより、ノイズ低減とエッジ情報の拡散(急峻性の低下)防止とを両立させている。
特開2006−180269号公報
ところが、上記特許文献1に記載されたNR手法では、IRフィルタを通さないで被写体を撮像する撮像デバイスと、IRフィルタを通して同一被写体を撮像する撮像デバイスの2つが必要であり、カメラ装置のコストが高くなるという不都合がある。
ところで、赤外光を含む高域成分の情報量は、被写体が高域波長を吸収しやすい、逆に反射しやすい等といった被写体の特性に依存して大きく変化する。
上記特許文献1におけるローパスフィルタは、実施例では不可視光画像のエッジ検出結果により選択される3レベルのフィルタ(それぞれX方向とY方向の2連の5×1タップFIRフィルタ(Finite Impulse Response Filter))から構成されている。また、ハイパスフィルタは、上記特許文献1の実施例では4×4タップFIRフィルタから構成されている。よって、ローパスフィルタとハイパスフィルタの両方でノイズ低減を行う。
ただし、ハイパスフィルタは、理想フィルタでない限り実際には、フィルタ係数が固定されていると、入力の高域成分の情報量が大きく変われば出力も変化し、ノイズ低減が十分でなくなる。特に、不可視光の高域成分が極端に少ないと、余計なノイズ低減動作によって、ハイパスフィルタの出力で解像度が低下する懸念がある。
また、上記特許文献1に記載の技術では、ローパスフィルタ側では、エッジ検出の結果に応じて3レベルのフィルタを切り替える構成を採っているが、ハイパスフィルタについては、そのようなフィルタ特性を最適化する構成が採られていない。しかし、上記理由から、ハイパスフィルタでもフィルタ特性の最適化が必要である。
このように特許文献1に記載のノイズ低減手法では、ノイズ低減のための構成が大規模かつ複雑である。また、被写体自身の特性等に依存して不可視光画像の赤外線情報量が大きくばらつくと、十分なノイズ低減を行うことができない。十分なノイズ低減のためには、ハイパスフィルタ特性(フィルタ係数)の選択の幅を増やして最適値を選択させる必要があり、その場合、ノイズ抑制のための構成がさらに大規模化、複雑化するという不利益を伴う。
本発明に係る画像入力装置は、複数の画素から構成されている画素アレイを有し、当該画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイスと、エッジ検出部と、ノイズ抑圧部とを有する。
前記エッジ検出部は、前記画素アレイを構成する前記複数の画素のうち、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素から出力される画素信号からエッジを検出する。
前記ノイズ抑圧部は、前記高感度画素以外の画素から出力される画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行わない。
本発明の一態様では、好適に、前記ノイズ抑圧部は、平均値算出部とフィルタ処理部とを有する。
前記平均値算出部は、前記ターゲット画素を含む周辺画素範囲において前記ターゲット画素より先に入力された信号部分の同一色の複数画素で平均値を算出する。
前記フィルタ処理部は、算出された前記平均値とターゲート画素値とを所定の比率で重み付けする。そして、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときは、前記ターゲット画素値を、前記フィルタ処理部を通して処理した後に出力し、エッジが周囲に存在すると判断されるときは、前記ターゲット画素値を、前記フィルタ処理部を通さずに出力する。
本発明の他の一態様では、好適に、特徴抽出部と置換値算出部とをさらに有する。
前記特徴抽出部は、前記ターゲット画素を含む周辺画素範囲に対応する前記高感度画素の画素信号部分から画素値分布の特徴を表す特徴パラメータを抽出する。
前記置換値算出部は、抽出した前記特徴パラメータに応じて、前記エッジが周囲に存在していない場合に前記ターゲット画素の置換値を算出する。そして、前記ノイズ抑圧部は、各ターゲット画素の周辺画素範囲内にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはターゲット画素値を、算出した前記置換値で置き換え、前記周辺画素範囲内にエッジが存在すると判断されるときは前記置き換えを行わない。
本発明に係る信号処理装置は、複数の画素から構成されている画素アレイを有し、当該画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイスからの画像信号に対し処理を行う信号処理装置であって、前記画素アレイを構成する前記複数の画素のうち、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素から出力される画素信号からエッジを検出するエッジ検出部と、前記高感度画素以外の画素から出力される画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行わないノイズ抑圧部と、を有する。
本発明に係る信号処理方法は、所定の配列で画素信号ごとに色が割り当てられている画素信号列を入力し、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素の画素信号からエッジを検出するエッジ検出ステップと、前記高感度画素の画素信号以外の画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出ステップで判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出ステップで判断されるときはノイズ抑圧を行わないノイズ抑圧ステップと、を有する。
本発明によれば、簡単な構成で効率よくかつ十分にノイズを低減または抑圧する画像入力装置、信号処理装置および信号処理方法を提供できる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
《第1実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係る映像信号処理装置を内蔵したカメラ装置のブロック図である。
当該カメラ装置が、本発明の「画像入力装置」の一態様に該当する。カメラ装置は動画が撮影可能なビデオカメラ、デジタルスチルカメラの何れでもよい。
図解するカメラ装置は、レンズや光学フィルタを含む光学部品1、撮像デバイス2、アナログの撮像信号を処理するアナログ・フロント・エンド(AFE)回路3、アナログの撮像信号をデジタル信号に変換し、デジタルの映像信号として各種信号処理部に出力するADコンバータ(ADC)5、および、各種信号処理がされた映像信号をアナログ信号に変換し、ビデオ信号14として出力するDAコンバータ(DAC)12を有する。
また、図解するカメラ装置は、ADC5からのデジタル信号を処理する信号処理部4を有する。
信号処理部4は、本発明の「信号処理装置」の一態様である。信号処理部4は、例えば、半導体チップとしてIC化され、あるいは、複数の部品が実装されたモジュールや実装基板として提供され、当該カメラ装置に内蔵されてよい。映像信号処理部4は、ADC5とDAC12間に接続され、前述した各種信号処理として、輝度信号と色信号の分離、輝度信号処理、色信号処理等を行う。信号処理部4とDAC12との間に、処理後の輝度信号と色信号の混合回路(YC_MIX)9が接続されている。信号処理部4と混合回路9を含めて信号処理部4としてよく、また、IC化またはモジュール化をしてよい。
光学部品1は、レンズ、IR(赤外線)カットフィルタ、絞り等をレンズ筐体に収納させている部品である。光学部品1は焦点制御、および、露光量制御のための絞り制御が可能であり、露光制御のための絞り駆動部、自動フォーカスのための駆動部、それらの制御回路も光学部品1内に含まれる。
撮像デバイス2は、CCDセンサまたはCMOSイメージセンサである。撮像デバイス2は、光学部品1のIRフィルタを通して赤外領域がカットされた光(像)を、自身が持つ撮像面に結像可能にカメラ装置本体内に固定されている。また、撮像デバイス2は、光センサをマトリックス状に多数配置させた画素アレイと、当該画素アレイの撮像面の光入射側に、隣接した数個の光センサ単位(画素単位)で一定の配列となるように形成された色フィルタとを有している。
撮像デバイス2がCCDセンサの場合、撮像デバイス2にタイミングジェネレータ(TG)13が接続されている。撮像デバイス2は、TG13からのクロック信号、垂直同期信号、水平同期信号が入力可能になっている。撮像デバイス2がCCDの場合、垂直同期信号や水平同期信号と同期した転送パルスも、TG13から供給される。
TG13は、これらのタイミング制御のための信号を、マイクロコンピュータ10の制御を受けて、不図示のシステムクロック信号から発生する回路である。撮像デバイス2は、これらのタイミング制御のための信号によって、転送動作やシャッタスピード変更等の各種動作が制御される。
なお、撮像デバイス2がCMOSセンサの場合、TG13の機能は撮像デバイス2内に持たせることができる。
撮像デバイス2の受光面に色フィルタ(不図示)が配置されている。
図2(A)〜図2(D)に、撮像デバイス2の色フィルタの色配列を4例示す。色配列は、この4例に限定されないが、ここでは原色系色フィルタについて代表的なものを説明する。なお、色フィルタは、原色系色フィルタでは図示例以外の配列でもよいし、あるいは、種々提案されている補色系色配列のうち、任意に選択された色配列の補色系色フィルタであってもよい。
図2(A)に示す色配列は、「原色ベイヤー」と称されるもので、緑(G)が市松、赤(R)および青(B)が線順次に配列されている。図2(B)に示す色配列は「ナイト(Knight)」と称され、図2(C)に示す色配列は「W市松」と称される。また、図2(D)に示す色配列は「W市松ジグザグ(Zigzag)」と称される。「W市松」や「W市松ジグザグ」では、G画素、R画素、B画素のすべて検出波長領域をカバーする波長領域に感度を持つRGBホワイト(Wと記す)画素を含み、当該W画素が市松に配置されている。
所定の色配列が行われた画素アレイにおいて、感度が最も高い画素を「高感度画素」と称している。高感度画素は、同じ単一色が割り当てられている。本発明において「高感度画素」は、所定の色が割り当てられることにより他の色の画素より高感度である場合と、所定の色が割り当てられていることに加え、他の構造上の違い(開口率の違い、特殊フィルタの有無、電荷蓄積レベルの違い)を有することにより他の画素より高感度になっている場合との何れであってもよい。本実施形態では、所定の色が割り当てられることにより高感度になっている画素を「高感度画素」と定義する。
この定義に従えば、図2(A)および図2(B)の色配列における高感度画素はG画素、図2(C)および図2(D)の色配列における高感度画素はW画素である。以下、この高感度画素のことを「A画素」と記す。
図1に戻ると、撮像デバイス2は、図2に示す何れかの色配列が採用されているとする。
撮像デバイス2からの画像信号(アナログ信号)が入力されるAFE回路3は、アナログ信号に対して行うべき処理、例えば相関2重サンプリングによるリセットノイズの除去(CCDの場合)、その他のノイズ除去、増幅等を行う回路である。
ADC5は、処理後のアナログ信号を所定ビット、例えば8、10ビット等のデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、画素単位で上記所定ビットの階調値を有する画素信号列が含まれる。即ち、ADC5から出力されるデジタル信号には、A画素と他の色の画素との交互の画素信号列、A画素が一定区間連続する画素信号列が含まれる。
本実施形態に関わる信号処理部4は、前述した信号分離、輝度信号処理、色信号処理等を行う回路である。信号処理部4の内部構成に、本実施形態ではエッジ検出部4Aとノイズ抑圧部4Bとを含む。ここで信号分離には、最初に行うA画素、R画素、B画素(およびG画素)の画素信号分離が含まれる。
エッジ検出部4Aは、分離後のA画素信号からエッジを検出する回路である。
ノイズ抑圧部4Bは、分離後のA画素信号以外の画素信号を色ごとに入力し、色および画素ごとにノイズ抑圧を行うための回路である。詳細は後述するが、このとき画素信号に対し処理を実行するに際し、当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す。ノイズ抑圧部4Bは、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないとエッジ検出部4Aで判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在するとエッジ検出部4Aで判断されるときはノイズ抑圧を行わない。
混合回路9は、信号処理部4により処理された輝度信号と色信号を混合(合成)して、ビデオ信号を発生する回路である。
DAC12は、ビデオ信号をアナログのビデオ信号14に変換して出力する回路である。
マイクロコンピュータ10は、撮像デバイス2、AFE回路3および混合回路9、その他のすべての構成を制御する回路である。
マイクロコンピュータ10には、制御パラメータ等を保持する書き換え可能なメモリ、例えば不揮発性メモリ11が接続されている。
なお、モニタ表示部、ビデオ信号14をさらにエンコードしてモニタ表示部に出力する回路、音声の処理および出力のための回路等は、図1で図示を省略している。
以下、第1実施形態の特徴部であるエッジ検出部4Aおよびノイズ抑圧部4Bの、より詳細な実施形態を、第2〜第4実施形態で説明する。
《第2実施形態》
図3は、信号処理部4のブロック図である。
図解する信号処理部4は、大別すると、前処理を行うPREブロック41、輝度信号(Y)を抽出し処理するYブロック42、色信号(C)を抽出し処理するCブロック43、画面の明るさを検出するためのOPD(Optical Detector)ブロック44とから構成され、各ブロックはパラレルインターフェース(PIO)45を介して、マイクロコンピュータ10(CPUブロックと記す)に接続されている。マイクロコンピュータ10の制御により、図示した各ブロックが制御され、これにより自動露光(AE)、自動ホワイトバランス(AWB)等の処理が実行される。
PREブロック41は、デジタル自動ゲイン制御(AGC)回路51、シェーディング・欠陥補正回路52、ディレイライン部53、IIR(Infinite Impulse Response Filter)ブロック(ノイズ抑圧部を含むが、その構成がフィルタに限らないため、以下、一般化した名称であるNR(Noise Reduction)ブロックという)54、(R/G/B)デモザイク処理回路55、パターン発生回路56および黒積分回路57を有する。
AGC回路51は、入力されるデジタルの画像信号のゲインを調整する回路である。
シェーディング・欠陥補正回路52は、センサ(撮像デバイス2)の受光面における中心部と辺部とで受光位置が異なることにより生じる明るさの差を補正するシェーディング補正と、センサからの画像信号の欠落データの補正を行う回路である。
ディレイライン部53は、NRブロック54の処理のために、水平および垂直の方向に所定の画素数を持つ映像信号規格のライン(水平方向の画素信号列)を単位として数ライン分の遅延を行う回路である。例えばNRブロック54の処理に5ライン分の遅延が必要な場合は、1ライン遅延部を4つ直列接続し、1ライン遅延部の各出力と、遅延させないライン(入力をそのまま出力するライン)とから5ライン分の画素信号列を並列にNRブロック54に入力させることができる。
なお、ディレイライン部53に代わるものとして画像メモリを設けて、必要なライン数分のデータを読み出す構成でもよい。また、NRブロック54の具体的な構成および動作は後述する。
デモザイク処理回路55は、モザイク画像をデモザイク画像に変換する回路である。
図1に示す撮像デバイス2は単板式であり、図2に示す色配列がされているため、撮像デバイス2から出力される画像は、色ごとに見れば、当該色の情報を持つ画素と、当該色の情報がない(他の色が配置された)画素とが混合され、各色についてはモザイク状配置となる。このようなモザイク状の色配置を有する画像をモザイク画像という。デモザイク処理は、色ごとのモザイク画像において、その色情報がない部分の色情報を、色情報を有する周辺画素から補間処理等により発生させて全ての画素部分に色情報を有するデモザイク画像に変換する処理である。デモザイク処理回路55の詳細な構成は図示しないが、一般に、色推定と合成とを繰り返すことが可能な補間処理のための回路構成が採られる。
パターン発生回路56は、撮像デバイス2を接続しない状況でのテストパターンを発生する回路である。
黒積分回路57は、デジタルの画像信号の黒レベルを検出する回路である。
Yブロック42は、PREブロック41から出力されるデモザイク画像信号のうち、高感度画素信号であり最も情報量が多いA画素のデモザイク画像信号を入力し、処理する回路である。
Yブロック42は、A画素のデモザイク画像信号から輝度信号(Y)を発生させるY発生部61、輝度信号(Y)からアパチャーコントロール(アパコンと略記する)信号を発生するアパコン発生部62と、アパコン信号に対するガンマ(γ)補正部63とを有する。
Y発生部61で発生した輝度信号(Y)はOPDブロック44に供給される。アパコン発生部62では、Y発生部61で発生した輝度信号(Y)から、画の輪郭部分のみを強調した輝度信号(Y)に修正を施して、修正後の輝度信号(Y)をγ補正部63に供給する。γ補正部63からはガンマ補正後の輝度信号(Y)が、図1の混合回路9に出力される。
Cブロック43は、R,G,B画素のデモザイク画像信号を入力し処理する回路である。
Cブロック43は、RGBマトリクス回路71、ホワイトバランス(WB)およびガンマ(γ)補正回路(「WB/γ補正」と記す)72、色差信号(R−G)と(B−G)の変換回路(色差変換回路という)73、ならびに、クロマ信号Cr,Cbの発生回路(クロマ発生回路という)74を有する。
RGBマトリクス回路71は、R,G,B画素のデモザイク画像信号を入力し、同一色表示ユニットごとに同時化処理(同期)された色信号(R/G/B信号と記す)を出力する回路である。R/G/B信号はOPDブロック44およびWB/γ補正回路72に出力される。
WB/γ補正回路72は、入力されるR/G/B信号から、色ごとのゲインバランスをとり、ホワイトバランス(WB)調整を行う。このときOPDブロック44からの明るさ情報が参照される。また、ホワイトバランス後のR/G/B信号の各画素強度に対して、ガンマ(γ)補正がかけられる。このとき画像の階調の応答特性を表すために「ガンマ(γ)」という数値が使われる。この数値は、例えば図1に示す不揮発性メモリ11あるいはマイクロコンピュータ10内の記憶領域等に保持され、これが図3のPIO45を介してWB/γ補正回路72に供給される。ガンマ補正とは、表示される画像の明るさや色の彩度を正しく表示するための補正処理のことである。
色差変換回路73は、ガンマ補正後のR/G/B信号を色差信号(R−G),(B−G)に変換する回路である。
クロマ発生回路74は、色差変換回路73の出力から、さらにクロマ信号Cr,Cbを発生させる回路である。発生したクロマ信号Cr,Cbは、図1に示す混合回路9に送られる。
OPDブロック44は、例えば自動露光制御(AE)に用いられる輝度積分値を発生させる輝度積分回路44Aと、例えばホワイトバランスに用いられる色ごとのR/G/B積分値を発生させるR/G/B積分回路44Bとを含む。
輝度積分回路44Aは、輝度信号(Y)を、例えば1画面分、積分することにより輝度積分値を発生させる。輝度積分値はマイクロコンピュータ10を介して図1の光学部品1内に設けられている絞り制御回路及び撮像デバイス2に内蔵されているアナログゲイン回路に供給される。
R/G/B積分回路44Bは、RGBマトリクス回路71からの色ごとのR/G/B信号を、例えば1画面分、色ごとに積分することによりR/G/B積分値を発生させる。R/G/B積分値はPIO45を介してマイクロコンピュータ10に供給され、そこでWBゲインを計算した結果が、WB/γ補正回路72に供給される。
図4は、NRブロック54のさらに詳細なブロック図である。
図解するNRブロック54は、分離部541、同時化(同期)処理部542、簡易デモザイク処理部543、エッジ検出部544、セレクタ(SEL.)45、および、フィルタ処理部546を含む。
分離部541は、A画素のモザイク画像を構成するA画素信号と、その他の色の画素信号とを分離する回路である。
同時化処理部542は、分離後のA画素信号と、R,G,B画素信号とをそれぞれ入力し、同時化(同期)処理して出力する回路である。A画素信号は簡易デモザイク処理部543に入力され、R,G,B画素信号はセレクタ545に入力される。なお、色配列によってはA画素信号がG画素信号である場合もあり、その場合、G画素信号は簡易デモザイク処理部543とセレクタ545の両方に入力される。
簡易デモザイク処理部543は、入力したA画素信号を、例えば線形補間法等の簡単な補間手法によりデモザイクA画像を発生させる回路である。
簡易デモザイク処理部543は省略も可能であるが、デモザイク画像に対しエッジ検出を行うと検出精度が高いため、当該簡易デモザイク処理部543を設けることが望ましい。
エッジ検出部544は、図1ではエッジ検出部4Aに相当し、所定のエッジ検出手法によりデモザイクA画像からエッジを検出する。このときエッジ検出部544は、例えばターゲット画素を中心として5×5画素からなる周辺画素範囲においてエッジ検出を行う。ターゲット画素とは、フィルタ処理部546でフィルタ処理を行うか、または、行わないかにより選択的にノイズ抑圧を行う処理対象画素のことである。ターゲット画素は、入力順に一方の向き、例えば映像信号の水平方向の並びに沿ってその一方に順次変化する。エッジ検出部544は、ターゲット画素が順次、隣の画素に変更されるたびに、その周辺画素範囲を、変更後のターゲット画素が中心となるように認識し直してエッジ検出を繰り返す。
セレクタ545とフィルタ処理部546が、図1ではノイズ抑圧部4Bに相当する。
セレクタ545は、同時化されて並列入力される3系統の画素信号(R,G,B画素信号)の各々に対し、エッジ検出部544におけるエッジ検出結果に応じて、出力系統を切り替える回路である。
フィルタ処理部546は、セレクタ545の一方の出力に接続されており、ここでの詳細は図示しないが、平均値算出部とフィルタ処理部とを内蔵する。
平均値算出路は、ターゲット画素を含む周辺画素範囲においてターゲット画素より先に入力された信号部分の同一色の複数画素で平均値を算出する回路である。この平均値をとる周辺画素範囲内の領域については、その一例を後述する。
フィルタ処理部は、算出された平均値とターゲート画素値とを所定の比率で重み付けして、画素信号の階調値を変化させて出力する回路である。所定の比率を規定するフィルタ係数は、図1に示すマイクロコンピュータ10が、例えば不揮発性メモリ11から読み出して当該フィルタ処理部に供給する。フィルタ係数はマイクロコンピュータ10により変更されてよい。
フィルタ処理部546は、例えば、画素信号(R,G,B画素信号)の系統ごとに3つ設けられている。フィルタ処理部546に画素信号が入力する場合は、エッジ検出部544で「エッジなし」と判断された場合であり、エッジ検出部544で「エッジあり」と判断された場合は、セレクタ545が出力を、フィルタ処理部546を通さないスルーのラインに切り替える。このため「エッジあり」の場合はフィルタ処理が行われない。フィルタ処理によりノイズリダクションが実行されるが、エッジありの場合は、フィルタ処理を行うとエッジ情報が周辺画素に拡散するため、エッジの急峻性が低下することから、フィルタ処理を回避するというのが、上記ライン切り替えの理由である。一方、エッジが検出されるのは画面全体から見れば局所的であるため、このようにエッジ検出箇所にノイズリダクションをかけなくても全体のノイズ低減は十分可能である。
フィルタ処理部546は、エッジ検出部544と同様に、ターゲット画素を、隣の画素に順送りしながら、そのターゲット画素が変更されるたびにフィルタリングを行う。ターゲット画素の変更は、エッジ検出部544と完全に同期しており、あるターゲット画素を中心とした周辺画素範囲で検出されたエッジあり、なしの情報は、同じターゲット画素に対する新たな画素値を得るためのフィルタリング処理に用いられる。
デモザイク処理回路55は、エッジのありのスルーラインと、エッジなしのフィルタ処理部546からの出力ラインとが接続され、何れかから入力される画素信号を用いて、R画素信号、G画素信号、B画素信号それぞれに対するデモザイク処理を実行する。
以上、NRブロック54の構成を回路手段(ハードウエア)により実現した場合を説明したが、その一部、特にエッジ検出部544、セレクタ545およびフィルタ処理部546は、マイクロコンピュータ10によるソフトウエアの実行により同様な機能を実現できる。また、デモザイク処理もDSPなどのコンピュータベースの制御部と、これを動作させるプログラムの機能として実現できる。ただし、処理の効率性(並列処理性能)を考慮して、例えばフィルタ処理部546等はハードウエアで実現することが望ましい。
つぎに、図5の処理の流れを示すフロー図、具体的なイメージ図(図6)を用いて、当該ノイズ抑圧に関する信号処理方法の手順を説明する。ここで、図5のフロー図には、適宜図4に示す構成の参照符号を付して図4との対応関係を示している。また、同時化処理までは一元的な処理なので図5では省略している。
図6に、5×5画素の周辺画素範囲を模式的に示す。画素の枠内に示される数値は原色ベイヤー配列(図2(A))における画素値、すなわちデジタルの8、10ビット等で表される画素信号の階調値である。
図5のステップST1では、同時化後のA画素信号を簡易デモザイク処理部543が入力し、例えば線形補間により簡易デモザイク画像を発生させる。
図6(A)に、簡易デモザイク後の5×5画素の周辺画素範囲PRを示す。また、図6(B1)に、同じ時間において、同じ周辺画素範囲PRにおけるG画素値の分布を示す。周辺画素範囲PRの中心が処理対象のターゲット画素TPである。
図6(B1)のG画素値の分布においては、処理対象のターゲット画素TPは、元から固有の値「7」を有する。これに対し、図6(A)のターゲット画素TP位置には、デモザイク前には画素値がなく「0」であったが、簡易デモザイクにより「1」が発生している。この図6(A)の例では、エッジがない元のA画素値が「1」で均一な画面を表している。よって、簡易デモザイク後も全ての画素値が「1」になっている。
図5のステップST2〜4は、図4のエッジ検出部544が実行する処理である。
ステップST2では、デモザイクA画像から上位画素平均値(A_Av_U)を算出する。上位画素平均値(A_Av_U)はターゲット画素TPより先に入力される画素範囲における平均値であり、例えば図6(A)に示すように、周辺画素範囲PRの最上位に位置する1ライン分5画素の平均値として規定できる。一様なデモザイク画面における上位画素平均値(A_Av_U)は「1」である。
同様に、ステップST3では、デモザイクA画像から下位画素平均値(A_Av_D)を算出する。下位画素平均値(A_Av_D)はターゲット画素TPより後に入力される画素範囲における平均値であり、例えば図6(A)に示すように、周辺画素範囲PRの最下位に位置する1ライン分5画素の平均値として規定できる。一様なデモザイク画面における下位画素平均値(A_Av_D)は「1」である。
ステップST4では、この2ライン分の平均値を用いて、エッジ判定を行う。
上位画素平均値(A_Av_U)と下位画素平均値(A_Av_D)との差の絶対値が、所定の(エッジ判定)閾値aより大きいか小さいかでエッジの有無を判定する。具体的には、上記差の絶対値が閾値a未満で「エッジなし」、以上で「エッジあり」と判定する。
判定結果は、図4のセレクタ545に送られる。
図5に示すステップST5R,ST5G,ST5Bと、ステップST6R,ST6G,ST6Bは、図4のセレクタ545とフィルタ処理部546が実行する処理である。
R,G,B画素信号に対して行う処理は同じであるため、ここでは図6に対応するG画素信号に対するステップST5GとST6Gを、代表して説明する。
ステップST5Gでは、ターゲット画素TPより先に入力された画素群、例えば周辺画素範囲PRで最上位に位置するライン(注目ラインと記す)PL_U内で5つのG画素値の平均値G_Av_Uを算出する。本例では、G画素平均値G_Av_Uが「2」である。一方、ターゲット画素TPの値T(=7)であるから、その両者の比率を、例えば3:1として新たなターゲット画素TPの値(置換値)Tnewをフィルタ処理により発生させる。
ターゲット画素TPの置換値Tnewは、次式(1)により求まる。
[数1]
Tnew={T・1+(G_Av_U)・3}/(3+1)…(1)
この式で数値「1」と「3」はフィルタ係数比、即ち上記比率3:1の「3」と「1」を示す。この数値はマイクロコンピュータ10の制御により任意に変更可能である。
本例では、上記式(1)によりターゲット画素TPの置換値Tnewが約「3」と求まる。
よって、「エッジなし」場合、図6(B2)に示すようにターゲット画素TPの値が「7」から「3」により置き換えられる。
以上の処理を、ターゲット画素TPを画素信号の入力順、即ち表示走査順に変更しながら繰り返すと、G画像は、その色情報を保持しながら、A画素分布に近いものとなる。つまり、緩やかな変化は色情報として保持されるが、突発的あるいはランダムな変化が平滑化され、ノイズ成分が除去または抑圧される。このとき「エッジあり」の場合は、フィルタ処理がされないためエッジ情報がそのまま保存される。
これは、他の色RやBについても同様である。
ノイズ抑圧後のR,G,B画素信号は、図3のデモザイク処理回路55でデモザイク処理され、Cブロック43に供給されて、前述した種々の処理が施される。
一方、A画素信号についてもデモザイク処理回路55で本格的なデモザイク処理がかけられ、Yブロック42に供給されて、そこで種々の処理に利用される。
以上のように、本実施形態では以下の利点がある。
A画素はG画素、W画素などのように元々の情報量が多く、感度が高いためS/N比が高い。その上、色配列内における画素数の割合が高いため、さらに情報量が多い。本実施形態では、A画素が解像度も高く維持されていることを利用して、A画素からエッジ情報を取得する。そして、局所的にエッジがない場合のみ、フィルタ処理によりノイズ低減または抑圧を行い、エッジがある場合はフィルタ処理を行わないことによって、解像感(エッジの急峻性)を高く維持しながら、R,G,Bなどの画素をA画素のノイズ感に近づく補正が可能である。
そのため、低照度などの暗い撮像状況下における低周波色ノイズの発生する場面で、画質の解像感を損なうことなく、色ノイズの除去を行うことができる。また、そのための回路(アルゴリズム)の構成が簡素である。つまり、エッジ検出をソフトウエアで行う場合、ハードウエアとしてはセレクタ545とフィルタ処理部546を色ごとに持つだけでよい。なお、フィルタ処理部546の有効と無効をマイクロコンピュータ10が制御可能な構成にすればセレクタ545も省略可能である。よって、非常に簡易な構成で高いノイズ除去または抑圧の効果が実現でき、エッジ情報の拡散も防止できる。
《第3実施形態》
図7に、本実施形態におけるNRブロック54Aの構成図を示す。
図解したNRブロック54Aが図4と異なる点は、フィルタ処理部546に代えて、置換部547を有することである。
その他の構成は図4と同じであるため、同一符号を付して説明を省略する。なお、後述するようにエッジ検出部544のエッジ検出手法が第2実施形態と異なる。ただし、本実施形態で採用したエッジ検出手法は第2実施形態でも適用でき、また、第2実施形態で採用したエッジ検出手法は本実施形態でも適用できる。
置換部547は、周辺画素から置換値を算出する機能と画素値の置換を行う機能を備え、ハードウエアにより実現も可能であるが、簡単な計算であるためマイクロコンピュータ10等の制御部がこれらの機能をソフトウエハに従って実行してよい。
図8に、処理の流れを示すフロー図を示す。また、図9にG画素の周辺画素範囲PRのイメージ図を示す。図9の(A)、(B1)および(B2)は、図6の(A)、(B1)および(B2)とそれぞれ対応する。
エッジ検出部544が行うエッジ判定のための処理では、まず、ステップST2Aにて、図9(A)に示すように、A画素のターゲット画素TPの周囲で、A画素値の平均値(A_Av_S)を算出する。
図9(A)の場合、A画素平均値(A_Av_S)は「1」である。また、ターゲットA画素値Taも「1」である。
つぎに、図8のステップST4Aで、ターゲットA画素値TaとA画素平均値(A_Av_S)との差の絶対値を所定値ε(1)と比較する。上記差の絶対値が所定値ε(1)より小さいときは「エッジなし」、以上のときは「エッジあり」と判定する。
第2実施形態と同様、Gの場合で説明すると、ステップST7Gにおいて、G画素平均値(G_Av_S)を、例えば図9(B1)に示すように、ターゲット画素TPの周囲に位置する8画素の平均をとって算出する。そして、ステップST8Gにて、「エッジなし」の場合に、算出したG画素平均値(G_Av_S)で、元のG画素値を置き換える。
図9(B1)では、G画素平均値(G_Av_S)が「2」となることから、元のG画素値「6」が「2」に置き換えられる(図9(B2))。
他の色についても同様であり、ターゲット画素をずらして処理を繰り返すこと自体も第2実施形態と同じである。
これにより、緩やかな変化は色情報として保持されるが、突発的あるいはランダムな変化が平滑化され、ノイズ成分が除去または抑圧される。このとき「エッジあり」の場合は、画素値置き換えがされないためエッジ情報がそのまま保存される。
本実施形態でも第2実施形態と同様、解像感(エッジの急峻性)を高く維持しながら、R,G,Bなどの画素をA画素のノイズ感に近づく補正が可能であるため、低照度などの暗い撮像状況下における低周波色ノイズの発生する場面で、画質の解像感を損なうことなく、色ノイズの除去を行うことができる。また、そのための回路(アルゴリズム)の構成が簡素である。
《第4実施形態》
図10に、本実施形態におけるNRブロック54Bの構成図を示す。
図解したNRブロック54Bが図7と異なる点は、特徴パラメータ抽出部548が新たに設けられている点である。
その他の構成は図7と同じであるため、同一符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態でのエッジ検出法は、第2実施形態と第3実施形態で採用した方法の何れでもよい。
図11に、処理の流れを示すフロー図を示す。また、図12にG画素の周辺画素範囲PRのイメージ図を示す。図12の(A)、(B1)および(B2)は、図9の(A)、(B1)および(B2)とそれぞれ対応する。
エッジ検出部544が行うエッジ判定のための処理は、第3実施形態と同じであるため、ここでの説明を省略する。
ステップST9で、デモザイクA画像から特徴パラメータを抽出する。例えば、特徴パラメータとしては、ターゲット画素TPの画素値の周辺画素値における割合(ターゲット画素割合)TRを求める。具体的には、図12(A)に示すように、ターゲット画素TP(画素値Ta=1)と、その周辺8画素の画素値の合計「9」におけるターゲット画素値Taの割合を求める。この場合、ターゲット画素割合TRは「1/9」である。
第3実施形態と同様、Gの場合で説明すると、ステップST10Gにおいて、ターゲットG画素と、その周辺8画素の画素値合計(G_S)を求める。図12(B1)の例では、このG画素値合計(G_S)は、「27」である。つぎに、ステップST11Gにて、「エッジなし」の場合に、算出したG画素値合計(G_S)に、特徴パラメータであるターゲット画素割合TRを乗算して、新たな置換値Tnewを計算する。本例では新たな置換値Tnewが「3」となる。そして、求めた置換値Tnew「3」で元のG画素値「7」を置き換える。
他の色についても同様であり、ターゲット画素をずらして処理を繰り返すこと自体も第3実施形態と同じである。
これにより、緩やかな変化は色情報として保持されるが、突発的あるいはランダムな変化が平滑化され、ノイズ成分が除去または抑圧される。このとき「エッジあり」の場合は、画素値置き換えがされないためエッジ情報がそのまま保存される。
本実施形態でも第2,第3実施形態と同様、解像感(エッジの急峻性)を高く維持しながら、R,G,Bなどの画素をA画素のノイズ感に近づく補正が可能であるため、低照度などの暗い撮像状況下における低周波色ノイズの発生する場面で、画質の解像感を損なうことなく、色ノイズの除去を行うことができる。また、そのための回路(アルゴリズム)の構成が簡素である。
《第5実施形態》
本実施形態は、今までの第2〜第4実施形態に追加して重複適用できる、エッジありの場合のノイズ抑圧方法に関する。
手法自体は第3実施形態に近いが、エッジありの場合でも、エッジと交差しない周辺画素範囲PRの局部でノイズ抑圧を行う。
図13に、G画素の周辺画素範囲PRのイメージ図を示す。図13の(A)、(B1)および(B2)は、図9の(A)、(B1)および(B2)とそれぞれ対応する。
ターゲットA画素値TaとA画素平均値(A_Av_S)との差の絶対値を計算するまでは第3実施形態(図9(A))と同じである。ただし、この場合、所定値ε(1)より大きな所定値ε(2)と比較する。つまり、この差の絶対値が所定値ε(1)とε(2)との間にある場合、エッジはあるが、エッジの外と内で階調差が余りなく、当該処理が可能と判断する。その場合、エッジの外と内で諧調値(画素値)が大きな部分で、エッジを含まない局所領域においてG画素の平均値を算出する。図13(B1)の場合、ターゲットG画素(T=6)と、その上位および下位のG画素(画素値「5」)の3画素が、当該局所領域に含まれる。その3画素の平均値は約「5」となる。これが本例における置換値Tnewの値である。
よって、図13(B2)に示すように、ターゲットG画素値Tを元の「6」から置換値Tnew(=5)により置き換える。
これにより、「エッジあり」の場合であっても、周辺画素範囲PR内で、より細かい範囲で色情報が保持されたまま、突発的あるいはランダムな変化が平滑化され、ノイズ成分が除去または抑圧される。
本実施形態を、他の第1〜第4実施形態と組み合わせることにより、さらに画質の解像間を損なうことなく、ノイズレベルを低減できる。
本発明の実施形態に係る映像信号処理装置を内蔵したカメラ装置のブロック図である。 (A)〜(D)は、本発明で適用可能な色フィルタの色配列図である。 第2実施形態に関わる信号処理部のブロック図である。 第2実施形態に関わるNRブロックの詳細ブロック図である。 第2実施形態に関わるフローチャートである。 (A)、(B1)および(B2)は、第2実施形態に関わる処理イメージを示す周辺画素範囲の図である。 第3実施形態に関わるNRブロックの詳細ブロック図である。 第3実施形態に関わるフローチャートである。 (A)、(B1)および(B2)は、第3実施形態に関わる処理イメージを示す周辺画素範囲の図である。 第4実施形態に関わるNRブロックの詳細ブロック図である。 第4実施形態に関わるフローチャートである。 (A)、(B1)および(B2)は、第4実施形態に関わる処理イメージを示す周辺画素範囲の図である。 (A)、(B1)および(B2)は、第5実施形態に関わる処理イメージを示す周辺画素範囲の図である。
符号の説明
1…光学部品、2…撮像デバイス、3…AFE回路、4…信号処理部、4A…エッジ検出部、4B…ノイズ抑圧部、5…ADC、9…混合回路、10…マイクロコンピュータ、11…不揮発性メモリ、12…DAC、13…TG、41…PREブロック、53…ディレイライン部、54…NRブロック、55…デモザイク処理回路、541…分離部、542…同時化処理部、543…簡易デモザイク処理部、544…エッジ検出部、545…セレクタ、546…フィルタ処理部、547…置換部、548…特徴パラメータ抽出部

Claims (8)

  1. 複数の画素から構成されている画素アレイを有し、当該画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイスと、
    前記画素アレイを構成する前記複数の画素のうち、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素から出力される画素信号からエッジを検出するエッジ検出部と、
    前記高感度画素以外の画素から出力される画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行わないノイズ抑圧部と、
    を有する画像入力装置。
  2. 前記ノイズ抑圧部は、
    前記ターゲット画素を含む周辺画素範囲において前記ターゲット画素より先に入力された信号部分の同一色の複数画素で平均値を算出する平均値算出部と、
    算出された前記平均値とターゲート画素値とを所定の比率で重み付けするフィルタ処理部と、を有し、
    各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときは、前記ターゲット画素値を、前記フィルタ処理部を通して出力し、エッジが周囲に存在すると判断されるときは、前記ターゲット画素値を、前記フィルタ処理部を通さずに出力する
    請求項1に記載の画像入力装置。
  3. 前記ターゲット画素を含む周辺画素範囲に対応する前記高感度画素の画素信号部分から画素値分布の特徴を表す特徴パラメータを抽出する特徴抽出部と、
    抽出した前記特徴パラメータに応じて、前記エッジが周囲に存在していない場合に前記ターゲット画素の置換値を算出する置換値算出部と、
    をさらに有し、
    前記ノイズ抑圧部は、各ターゲット画素の周辺画素範囲内にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはターゲット画素値を、算出した前記置換値で置き換え、前記周辺画素範囲内にエッジが存在すると判断されるときは前記置き換えを行わない
    請求項1に記載の画像入力装置。
  4. 前記周辺画素範囲内で前記ターゲット画素を含みエッジを横切らない範囲の局所画素領域に対応する前記高感度画素の画素信号部分から、画素値分布の特徴を表す局所特徴パラメータを抽出する局所特徴抽出部と、
    抽出した前記局所特徴パラメータに応じて前記ターゲット画素の局所置換値を算出する局所置換値算出部と、
    をさらに有し、
    前記ノイズ抑圧部は、前記ターゲット画素を含む周辺画素範囲内にエッジが存在すると前記エッジ検出部で判断される場合であっても、前記局所特徴パラメータが抽出されたときは前記ターゲット画素値を、算出された前記局所置換値で置き換える
    請求項2または3に記載の画像入力装置。
  5. 前記高感度画素から出力される画素信号をデモザイク処理し、ノイズ抑圧の参照画像を発生するデモザイク処理部を、さらに有し、
    前記エッジ検出部は、前記デモザイク処理により発生する前記参照画像からエッジ検出を行う
    請求項1に記載の画像入力装置。
  6. 前記ノイズ抑圧部は、前記ターゲット画素の周囲にエッジが存在するか否かに応じて行う、または、行わないが決められる前記ノイズ抑圧を、前記高感度画素から出力される画素信号に対しても実行する
    請求項1に記載の画像入力装置。
  7. 複数の画素から構成されている画素アレイを有し、当該画素アレイの画素ごとの色が所定の配列で割り当てられている撮像デバイスからの画像信号に対し処理を行う信号処理装置であって、
    前記画素アレイを構成する前記複数の画素のうち、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素から出力される画素信号からエッジを検出するエッジ検出部と、
    前記高感度画素以外の画素から出力される画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出部で判断されるときはノイズ抑圧を行わないノイズ抑圧部と、
    を有する信号処理装置。
  8. 所定の配列で画素信号ごとに色が割り当てられている画素信号列を入力し、所定の色が割り当てられ感度が最も高い高感度画素の画素信号からエッジを検出するエッジ検出ステップと、
    前記高感度画素の画素信号以外の画素信号を色ごとに入力し、同一色の画素信号に対し処理を実行するときの当該処理のターゲット画素を順次変更して処理を繰り返す際に、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在していないと前記エッジ検出ステップで判断されるときはノイズ抑圧を行い、各ターゲット画素の周囲にエッジが存在すると前記エッジ検出ステップで判断されるときはノイズ抑圧を行わないノイズ抑圧ステップと、
    を有する信号処理方法。
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