JP2008176450A - 半導体集積回路のタイミング検証方法 - Google Patents

半導体集積回路のタイミング検証方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008176450A
JP2008176450A JP2007007841A JP2007007841A JP2008176450A JP 2008176450 A JP2008176450 A JP 2008176450A JP 2007007841 A JP2007007841 A JP 2007007841A JP 2007007841 A JP2007007841 A JP 2007007841A JP 2008176450 A JP2008176450 A JP 2008176450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
temperature
instance
calculating
timing verification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007007841A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Hirata
正明 平田
Ryuichi Yamaguchi
龍一 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2007007841A priority Critical patent/JP2008176450A/ja
Publication of JP2008176450A publication Critical patent/JP2008176450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】局所的温度差によって変化するセル遅延および配線遅延の計算精度を高めてタイミング検証を高精度に行えるようにする。
【解決手段】半導体回路の消費電力Pをインスタンス毎に計算する消費電力計算工程S1と、消費電力からインスタンス毎の温度Tを計算する駆動セル温度計算工程S2と、インスタンス毎の温度をインスタンスが駆動する配線の温度として、この温度と、半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報K1とから、インスタンスが駆動する配線に対して温度変化分の配線抵抗を計算し第2の寄生素子情報K2を出力する配線抵抗温度修正工程S3と、第2の寄生素子情報K2と遅延ライブラリLから、局所的温度差によって変化する配線抵抗を反映したセル遅延時間および配線遅延時間を計算する遅延計算工程S4と、遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程S5とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の論理セルを有する半導体集積回路におけるタイミング検証方法に関する。
半導体集積回路のタイミング検証方法において、温度に対応した遅延時間計算を行う場合がある。この場合、特定の電源電圧および温度における論理セルの遅延特性に対応させてあらかじめ遅延ライブラリを作成しておき、その遅延ライブラリを用いて温度に対応した遅延時間計算を行う。しかし、このような方法では、論理セルが一律に同じ温度であるとする条件下で計算されており、発熱による局所的な温度変化に対応できない。
局所的温度を考慮した従来の遅延時間計算方法は、所定の温度を設定し、論理セルの消費電力を計算した結果から局所発熱量に基づく温度分布を計算し、温度分布に対して遅延時間の可変パラメータ(マージン)を設定するものである(例えば特許文献1参照)。
特開2001−168200号公報(第12頁、第5図)
しかし、特許文献1のような遅延時間計算方法では、論理セルが駆動している配線抵抗の局所的な温度変化に対応できず、セル遅延および配線遅延の計算精度が低いものとなっている。
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、局所的温度差によって変化するセル遅延および配線遅延の計算精度を高め、高精度なタイミング検証を実現できるようにすることを目的としている。
本発明による半導体集積回路のタイミング検証方法は、
計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証する方法であって、
前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
前記消費電力から前記インスタンス毎の温度を計算する駆動セル温度計算工程と、
前記インスタンス毎の温度を前記インスタンスが駆動する配線の温度とし、前記インスタンス毎の温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含むものである。
ここで、セルとは、インバータやバッファ等の論理単位であり、インスタンスとは、同じ論理をもったセルであっても各々のセルを別個のものとして認識するための名前である。
このタイミング検証方法によれば、各インスタンスによって発生する局所的温度差を考慮して、駆動する配線抵抗を修正するので、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することが可能となる。
上記のタイミング検証方法の前記駆動セル温度計算工程において、前記インスタンス毎の温度については、前記インスタンスの消費電力と前記インスタンスの遷移時間から熱量を計算し、前記熱量と前記半導体回路の熱容量の商より温度変化分を計算し、前記半導体回路の温度と前記温度変化分の和から算出するという態様がある。
また上記のタイミング検証方法の前記配線抵抗温度修正工程において、材質によって決まる温度に対する抵抗変化値を示す温度係数と、前記インスタンス毎の温度の積から抵抗変動値を算出し、前記第1の寄生素子情報に記載の配線抵抗に前記抵抗変動値を加算した配線抵抗を算出するという態様がある。
本発明による半導体集積回路のタイミング検証方法は、
計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証する方法であって、
前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
前記消費電力と、前記インスタンスが駆動する配線の座標が記載された配線ネット座標情報から、前記配線の温度を計算する配線ネット温度計算工程と、
前記配線の温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含むものである。
このタイミング検証方法によれば、配線ネット座標情報を利用して配線周辺に存在する各インスタンスによって発生する局所的温度差を考慮して、駆動する配線抵抗を修正するので、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することが可能となる。
本発明による半導体集積回路のタイミング検証方法は、
計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証する方法であって、
前記セルの固有名をインスタンスとして、電源電圧値と、前記インスタンスの遷移時間と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線で自己発熱によって変化した配線の温度を算出する配線自己発熱温度計算工程と、
前記配線の温度と、前記第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含むものである。
このタイミング検証方法によれば、配線自身で発熱したことによる温度変化に対応して配線抵抗を変更できるため、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することが可能となる。
上記のタイミング検証方法の前記配線ネット温度計算工程において、前記配線の温度は、前記インスタンス毎の消費電力と前記半導体回路の熱容量とインスタンス毎の遷移時間から、インスタンス毎の温度を計算し、インスタンス配置座標の温度テーブルを作成し、前記配線を囲む矩形領域の温度の平均値とするという態様がある。ここで矩形とは、長方形および正方形を含む。
また上記のタイミング検証方法の前記配線自己発熱温度計算工程において、前記配線の温度は、前記配線容量と前記電圧の積に対して前記遷移時間で割った値を前記配線に流れる電流とし、前記電流の2乗と前記配線抵抗と前記遷移時間と定数の積から熱量を計算し、前記熱量を配線の材質から決まる熱容量で割って温度変化を算出し、前記半導体回路の周辺温度と前記温度変化の和から計算するという態様がある。
本発明による半導体集積回路のタイミング検証方法は、
計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証する方法であって、
前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
前記消費電力と、前記インスタンスが駆動する配線の座標が記載された配線ネット座標情報から、前記配線の温度の統計情報を記載した統計的配線ネット温度を出力する配線ネット温度計算工程と、
前記統計的配線ネット温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、温度変化分の配線抵抗を統計情報として計算し、統計的寄生素子情報を出力する統計的配線抵抗温度修正工程と、
前記統計的寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、統計情報をもつ遅延時間を計算する統計的遅延計算工程と、
前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含むものである。
このタイミング検証方法によれば、インスタンス周辺の局所的な温度変化に対応して配線抵抗を統計的に変更できるため、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の統計的な計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することが可能となる。
また上記のタイミング検証方法の前記配線ネット温度計算工程において、前記統計的配線ネット温度は、前記インスタンス毎の消費電力と前記半導体回路の熱容量とインスタンス毎の遷移時間から、インスタンス毎の温度を計算し、インスタンス配置座標の温度テーブルを作成し、前記配線を囲む矩形領域の温度の平均値および標準偏差とするという態様がある。
本発明によれば、局所的な温度を配線抵抗に反映させて遅延計算するため、遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することができる。
以下、本発明にかかわる半導体集積回路のタイミング検証方法の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャートである。計算機および記憶装置を用いて実現する。以降の説明では、セルとは、インバータやバッファ等の論理単位を指し、インスタンスとは、同じ論理をもったセルであっても各々のセルを別個のものとして認識するための名前をいう。
Pはインスタンス毎の消費電力が記載された消費電力、tはインスタンス毎の入力波形の遷移時間、Tはインスタンス毎の温度が記載されたインスタンス温度、K1は基準となる温度で計算された、配線ネット毎に配線抵抗と配線容量が記載された第1の寄生素子情報、K2は第1の寄生素子情報K1からインスタンス毎の局所的な温度差により変化する配線抵抗Riを修正した第2の寄生素子情報、Lは論理セルの遅延時間情報を記載した遅延ライブラリである。消費電力P、遷移時間t、インスタンス温度T、第1の寄生素子情報K1、第2の寄生素子情報K2は記憶装置に記憶されており、必要に応じて記憶している情報の入出力を計算機によって行う。
図2は、1チップの消費電力分布から変換した温度分布である。
ΦPは1チップの消費電力分布、P1からP4は消費電力を異にする領域、ΦTは消費電力分布ΦPから温度に変換した温度分布である。領域P1,P2,P3,P4の消費電力はそれぞれ、25℃、30℃、35℃、40℃に変換されている。
図3は、遅延時間の定義を示した図である。
B1,B2はともにバッファセルであり、バッファセルB1はバッファセルB2を駆動している。HはバッファセルB1,B2をつなぐ配線である。
w1はバッファセルB1の入力ピンに入力される入力波形、w2はバッファセルB1の出力ピンから出力される出力波形、w3はバッファセルB2の入力ピンに入力される入力波形である。VDDは電源電圧、VSSはグラウンド電圧、Vthは遅延時間を測定するときの基準電圧である。
入力波形w1が基準電圧Vthに達した時刻から出力波形w2が基準電圧Vthに達した時刻までに所要した時間をセル遅延時間τCとする。また、出力波形w2が電圧Vthに達した時刻から入力波形w3が電圧Vthに達した時刻までに所要した時間を配線遅延時間τHとする。入力波形や出力波形が電源電圧VDDからグラウンド電圧VSSまたはグラウンド電圧VSSから電源電圧VDDに変化する時間を遷移時間tとする。
図4は、温度分布ΦTにバッファセルB1,B2の配置情報を重ねている。バッファセルB1は30℃の領域に属しており、バッファセルB2は40℃の領域に属している。
図5(a)は第1の寄生素子情報K1として、配線Hの場合の配線抵抗と配線容量が記載されている。図5(b)は、配線Hの配線抵抗と配線容量の構成を示している。ここでは、一般的なフォーマットであるDSPF(Detail Standard Parasitic Format)を用いている。R1からR3は配線抵抗であり、C1からC3は配線容量である。配線抵抗R1〜R3の抵抗値は0.1Ω、配線容量C1〜C3の容量値は0.2pFである。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路のタイミング検証方法の動作を説明する。
消費電力計算工程S1では、インスタンスのそれぞれで消費電力を計算し、消費電力Pを出力する。
駆動セル温度計算工程S2では、消費電力Pと遷移時間tからインスタンス温度Tを計算する。
各インスタンスにおける温度Tは、式1から式3を用いて算出する。熱容量は半導体回路から決まる数値を使用する。
インスタンス温度T = 周辺温度 + 温度変化 ……………(式1)
温度変化 = 熱量 / 熱容量 ……………(式2)
熱量 = 0.24 × 消費電力P × 遷移時間t ……………(式3)
配線抵抗温度修正工程S3では、インスタンス温度Tと第1の寄生素子情報K1から、変化した温度分の配線抵抗の変動を修正して、第2の寄生素子情報K2を出力する。
配線の温度は、駆動しているインスタンスの温度として、式4を用いて配線抵抗Riを計算する。R0は周辺温度での配線抵抗値である。ΔRは温度変化に対する抵抗の変
化を示した係数であり、材質によって決まる。
配線抵抗Ri = R0 + ΔR × 温度変化 ……………(式4)
配線Hの場合を用いて配線抵抗Riの修正方法について説明する。配線Hを駆動しているのは、バッファセルB1でインスタンス温度T30℃とし、周辺温度を25℃とすると、温度変化は式5のようになる。
温度変化 = 30℃ − 25℃ = 5℃ ……………(式5)
係数ΔRを0.01とすると、配線抵抗R1〜R3は、それぞれ、式4に代入して0
.15Ωとなる。
遅延計算工程S4では、第2の寄生素子情報K2と遅延ライブラリLを用いて、各インスタンスのセル遅延時間および配線遅延時間を計算する。
タイミング検証工程S5では、各インスタンスのセル遅延時間と配線遅延時間を用いてタイミング検証を行う。
以上説明したように、本実施の形態によれば、各インスタンスによって発生する局所的温度差を考慮して、駆動する配線抵抗Riを修正するので、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャートである。計算機および記憶装置を用いて実現する。実施の形態1と同じ内容のものは、符号を同一にしている。
Nは配線の座標情報が記載された配線ネット座標情報である。配線のノード毎にチップ内でのX座標とY座標が記載されている。Tnは配線毎の温度を記載した配線ネット温度である。配線ネット座標情報Nと配線ネット温度Tnは、記憶装置に記憶されている。
図7は、温度分布ΦTにおいてバッファセルB1,B2と配線Hの位置関係を示した図である。
図8は、セルを構成する最小単位(1グリッドと呼ぶ)で温度分布ΦTを分割した図である。Mは温度分布ΦTを1グリッドで分割したマトリックスである。Aは配線Hを囲む領域、X4〜X8はX座標、Y4〜Y8はY座標である。領域Aは、座標(X4,Y4),(X4,Y8),(X6,Y8),(X6,Y6),(X8,Y6),(X8,Y4)で囲まれている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路のタイミング検証方法の動作を説明する。実施の形態1と同じ工程は説明を省略する。
配線ネット温度計算工程S2aは、消費電力Pと遷移時間tと配線ネット座標情報Nを入力して、各インスタンスの温度を計算し、配線が存在する領域を確認し、その領域における温度の平均値を計算して配線ネット温度Tnを出力する。
各インスタンスの温度は、実施の形態1と同様に式1、式2、式3を用いて算出する。
そして、マトリックスMの要素毎に温度を算出する。
次に、配線が存在する領域を計算する。
配線Hを例とすると、下に示すノードaからノードdの座標から、座標をプラス1、マイナス1して作成される領域Aを算出する。
ノードaの座標(X5,Y7)
ノードbの座標(X5,Y6)
ノードcの座標(X5,Y5)
ノードdの座標(X7,Y5)
領域Aの温度分布における平均値を配線Hの温度とする。
配線抵抗温度修正工程S3では、配線ネット温度Tnと第1の寄生素子情報K1と式4を用いて第2の寄生素子情報K2を出力する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、配線ネット座標情報Nを利用して配線周辺に存在する各インスタンスによって発生する局所的温度差を考慮して、配線抵抗を修正するので、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することができる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャートである。計算機および記憶装置を用いて実現する。実施の形態1,2と同じ内容のものは、符号を同一にしている。
Vは配線の自己発熱量を計算するために使用する電源電圧である。電源電圧Vは、記憶装置に記憶されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路のタイミング検証方法の動作を説明する。実施の形態1,2と同じ工程は説明を省略する。
配線自己発熱温度計算工程S2bは、電源電圧Vと遷移時間tと第1の寄生素子情報K1を入力して、配線自身の自己発熱量から変化した温度を算出し、配線ネット温度Tnを出力する。
配線ネット温度Tnは、式6を用いて算出する。配線の消費電力は、式7、式8を用いて計算する。
配線ネット温度Tn = 周辺温度 + 温度変化 ……………(式6)
配線の消費電力 = (電流)2 × 配線抵抗 ……………(式7)
電流 = 配線容量 × (dV / dt)
= 配線容量 × (電源電圧V / 遷移時間t) ……………(式8)
そして、発熱量は、式3に遷移時間tと配線の消費電力を代入して算出する。算出した発熱量を式2に代入して、温度変化を算出する。熱容量は配線によって決まる数値を用いる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、配線自身で発熱したことによる温度変化に対応して配線抵抗を変更できるため、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャートである。計算機および記憶装置を用いて実現する。実施の形態1,2と同じ内容のものは、符号を同一にしている。
Tsは配線ネットが存在する領域の温度の統計情報を用いて表現した統計的配線ネット温度である。統計情報としては、平均値と標準偏差とする。K3は統計的配線ネット温度Tsに記載の統計情報から計算された寄生情報の統計情報を記載した統計的寄生素子情報である。統計的配線ネット温度Tsおよび統計的寄生素子情報K3は、記憶装置に記憶されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の半導体集積回路のタイミング検証方法の動作を説明する。実施の形態1,2と同じ工程は説明を省略する。
配線ネット温度統計値計算工程S12は、消費電力Pと配線ネット座標情報Nと遷移時間tから、統計的配線ネット温度Tsを出力する。
配線ネット温度Tnの計算は、配線ネット温度計算工程S2aと同一の方法を使用する。統計的情報は、配線が存在している領域の温度の平均値と標準偏差を計算して、統計的配線ネット温度Tsに記載する。配線Hの場合で説明すると、領域A内の温度の平均値と標準偏差を計算する。
統計的配線抵抗温度修正工程S13は、統計的配線ネット温度Tsと第1の寄生素子情報K1を入力して統計的寄生素子情報K3を出力する。
配線抵抗温度修正工程S13で算出する平均温度を用いて配線抵抗を計算するのに加えて、統計的配線ネット温度Tsに記載の標準偏差を用いて、標準偏差の3倍の変動を考慮して、配線抵抗の標準偏差を計算する。そして、配線抵抗の標準偏差を統計的寄生素子情報に記載する。
統計的遅延計算工程S14は、統計的寄生素子情報K3と遅延ライブラリLを入力して、セル遅延時間と配線遅延時間の統計情報を計算する。
統計的タイミング検証工程S15は、セル遅延時間と配線遅延時間の統計情報を用いてタイミング検証を実施する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、インスタンス周辺の局所的な温度変化に対応して配線抵抗を統計的に変更できるため、局所的温度差によって変化するセル遅延時間および配線遅延時間の計算精度が高いものとなり、タイミング検証を高精度に実行することができる。
本発明の半導体集積回路のタイミング検証方法は、局所的な温度差を配線抵抗の変動に変換した遅延時間を用いているため、高精度なタイミング検証に有用である。
本発明の実施の形態1における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態1において、1チップの消費電力分布から変換した温度分布の図 本発明の実施の形態1における遅延時間の定義を示した図 本発明の実施の形態1における温度分布にバッファセルの配置情報を重ねた温度分布図 第1の寄生素子情報、第2の寄生素子情報に記載の内容を示している。 本発明の実施の形態2における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態2の温度分布においてバッファセルと配線の位置関係を示した図 本発明の実施の形態2において、セルを構成する最小単位(1グリッド)で温度分布を分割した図 本発明の実施の形態3における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態4における半導体回路のタイミング検証方法を示すフローチャート
符号の説明
S1 消費電力計算工程
S2 駆動セル温度計算工程
S2a 配線ネット温度計算工程
S2b 配線自己発熱温度計算工程
S3 配線抵抗温度修正工程
S4 遅延計算工程
S5 タイミング検証工程
S12 配線ネット温度統計値計算工程
S13 統計的配線抵抗温度修正工程
S14 統計的遅延計算工程
S15 統計的タイミング検証工程
K1 第1の寄生素子情報
K2 第2の寄生素子情報
K3 統計的寄生素子情報
L 遅延ライブラリ
N 配線ネット座標情報
P 消費電力
t 遷移時間
T インスタンス温度
Tn 配線ネット温度
Ts 統計的配線ネット温度
V 電源電圧

Claims (9)

  1. 計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証するタイミング検証方法であって、
    前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
    前記消費電力から前記インスタンス毎の温度を計算する駆動セル温度計算工程と、
    前記インスタンス毎の温度を前記インスタンスが駆動する配線の温度とし、前記インスタンス毎の温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
    前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
    前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含む半導体集積回路のタイミング検証方法。
  2. 前記駆動セル温度計算工程において、前記インスタンス毎の温度については、前記インスタンスの消費電力と前記インスタンスの遷移時間から熱量を計算し、前記熱量と前記半導体回路の熱容量の商より温度変化分を計算し、前記半導体回路の温度と前記温度変化分の和から算出する請求項1に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
  3. 前記配線抵抗温度修正工程において、材質によって決まる温度に対する抵抗変化値を示す温度係数と、前記インスタンス毎の温度の積から抵抗変動値を算出し、前記第1の寄生素子情報に記載の配線抵抗に前記抵抗変動値を加算した配線抵抗を算出する請求項1に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
  4. 計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証するタイミング検証方法であって、
    前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
    前記消費電力と、前記インスタンスが駆動する配線の座標が記載された配線ネット座標情報から、前記配線の温度を計算する配線ネット温度計算工程と、
    前記配線の温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
    前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
    前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含む半導体集積回路のタイミング検証方法。
  5. 論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証するタイミング検証方法であって、
    前記セルの固有名をインスタンスとして、電源電圧値と、前記インスタンスの遷移時間と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線で自己発熱によって変化した配線の温度を算出する配線自己発熱温度計算工程と、
    前記配線の温度と、前記第1の寄生素子情報から、前記インスタンスが駆動する配線に対して、温度変化分の配線抵抗を計算し、第2の寄生素子情報を出力する配線抵抗温度修正工程と、
    前記第2の寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、前記インスタンスの遅延時間を計算する遅延計算工程と、
    前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含む半導体集積回路のタイミング検証方法。
  6. 前記配線ネット温度計算工程において、前記配線の温度は、前記インスタンス毎の消費電力と前記半導体回路の熱容量とインスタンス毎の遷移時間から、インスタンス毎の温度を計算し、インスタンス配置座標の温度テーブルを作成し、前記配線を囲む矩形領域の温度の平均値とする請求項4または請求項5に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
  7. 前記配線自己発熱温度計算工程において、前記配線の温度は、前記配線容量と前記電圧の積に対して前記遷移時間で割った値を前記配線に流れる電流とし、前記電流の2乗と前記配線抵抗と前記遷移時間と定数の積から熱量を計算し、前記熱量を配線の材質から決まる熱容量で割って温度変化を算出し、前記半導体回路の周辺温度と前記温度変化の和から計算する請求項5に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
  8. 計算機および記憶装置を使用して論理素子を含むセルを複数配置して構成される半導体回路の前記セルの遅延時間を計算し、タイミング検証するタイミング検証方法であって、
    前記セルの固有名をインスタンスとして、前記半導体回路の消費電力を前記インスタンス毎に計算する消費電力計算工程と、
    前記消費電力と、前記インスタンスが駆動する配線の座標が記載された配線ネット座標情報から、前記配線の温度の統計情報を記載した統計的配線ネット温度を出力する配線ネット温度計算工程と、
    前記統計的配線ネット温度と、前記半導体回路の配線抵抗と配線容量を記載した第1の寄生素子情報から、温度変化分の配線抵抗を統計情報として計算し、統計的寄生素子情報を出力する統計的配線抵抗温度修正工程と、
    前記統計的寄生素子情報と遅延ライブラリを入力して、統計情報をもつ遅延時間を計算する統計的遅延計算工程と、
    前記遅延時間に基づきタイミング検証するタイミング検証工程とを含む半導体集積回路のタイミング検証方法。
  9. 前記配線ネット温度計算工程において、前記統計的配線ネット温度は、前記インスタンス毎の消費電力と前記半導体回路の熱容量とインスタンス毎の遷移時間から、インスタンス毎の温度を計算し、インスタンス配置座標の温度テーブルを作成し、前記配線を囲む矩形領域の温度の平均値および標準偏差とする請求項8に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
JP2007007841A 2007-01-17 2007-01-17 半導体集積回路のタイミング検証方法 Pending JP2008176450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007841A JP2008176450A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 半導体集積回路のタイミング検証方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007841A JP2008176450A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 半導体集積回路のタイミング検証方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008176450A true JP2008176450A (ja) 2008-07-31

Family

ID=39703438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007007841A Pending JP2008176450A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 半導体集積回路のタイミング検証方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008176450A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009048505A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Sharp Corp 回路動作検証装置、回路動作検証方法、半導体集積回路の製造方法、制御プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な可読記憶媒体

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0816634A (ja) * 1994-04-28 1996-01-19 Hitachi Ltd 遅延時間演算方法及び遅延時間演算装置
JPH08327698A (ja) * 1995-05-31 1996-12-13 Fujitsu Ltd 回路シミュレーション方法及びその装置
JPH11219380A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Lsiのタイミング劣化シミュレーション装置およびシミュレーション方法、並びにlsiネットリスト
JP2004110701A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Renesas Technology Corp 遅延時間計算装置及び集積回路設計装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0816634A (ja) * 1994-04-28 1996-01-19 Hitachi Ltd 遅延時間演算方法及び遅延時間演算装置
JPH08327698A (ja) * 1995-05-31 1996-12-13 Fujitsu Ltd 回路シミュレーション方法及びその装置
JPH11219380A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Lsiのタイミング劣化シミュレーション装置およびシミュレーション方法、並びにlsiネットリスト
JP2004110701A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Renesas Technology Corp 遅延時間計算装置及び集積回路設計装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009048505A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Sharp Corp 回路動作検証装置、回路動作検証方法、半導体集積回路の製造方法、制御プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な可読記憶媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9727674B2 (en) Method of operating simulator compensating for delay and device for performing the same
CN1985440B (zh) 用于调整集成电路性能的设备和方法
US20080263482A1 (en) Method and Apparatus for Small Die Low Power System-on-Chip Design with Intelligent Power Supply Chip
US10318679B2 (en) Calculation method of switching waveform of the inverter and circuit simulation model
US20100242007A1 (en) Cell-library-for-statistical-timing-analysis creating apparatus and statistical-timing analyzing apparatus
Košel et al. FEM simulation approach to investigate electro-thermal behavior of power transistors in 3-D
Mohsenzade et al. Reliability enhancement of power IGBTs under short-circuit fault condition using short-circuit current limiting-based technique
JP2008176450A (ja) 半導体集積回路のタイミング検証方法
JP5069711B2 (ja) Mosfetモデルのパラメータ抽出方法
JP2018152567A (ja) オンチップ粗遅延較正
JP4526596B2 (ja) 信号遅延評価プログラム、信号遅延評価方法、および信号遅延評価装置
EP2863526A1 (en) Switched mode power supply peak-efficiency detection
JP4444732B2 (ja) ライブラリの生成方法及びライブラリ生成プログラム
Górecki et al. A Datasheet-Driven Electrothermal Averaged Model of a Diode–MOSFET Switch for Fast Simulations of DC–DC Converters
US11341306B1 (en) Method for building spice circuit model of an optical coupler
JP2009048505A (ja) 回路動作検証装置、回路動作検証方法、半導体集積回路の製造方法、制御プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な可読記憶媒体
JP2006244354A (ja) 半導体集積回路の最適化方法および最適化プログラム
JP2009276822A (ja) 半導体デバイス設計支援装置及び半導体デバイス設計支援方法
JP2010061547A (ja) 半導体デバイス設計支援装置及び基板ネットリスト作成方法
TWI499926B (zh) 靜電放電保護元件的模擬等效電路及其模擬方法
JP2012053651A (ja) タイミング解析方法、プログラム、及びシステム
JP2007233454A (ja) ノイズライブラリの作成方法、ノイズライブラリの作成プログラム、およびノイズライブラリの作成装置
JP2003308357A (ja) 論理回路シミュレーション方法、論理回路シミュレーションプログラム、および論理回路シミュレーション装置
JP2004086763A (ja) 半導体集積回路の設計方法および半導体集積回路の設計プログラム
JP2003216677A (ja) 非線型素子の特性値計算方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111004