JP2008175532A - 電力測定装置 - Google Patents

電力測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008175532A
JP2008175532A JP2007006578A JP2007006578A JP2008175532A JP 2008175532 A JP2008175532 A JP 2008175532A JP 2007006578 A JP2007006578 A JP 2007006578A JP 2007006578 A JP2007006578 A JP 2007006578A JP 2008175532 A JP2008175532 A JP 2008175532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power
value
current
electric wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007006578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5031379B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Hirota
和彦 広田
Toshiaki Tanaka
利明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hioki EE Corp filed Critical Hioki EE Corp
Priority to JP2007006578A priority Critical patent/JP5031379B2/ja
Publication of JP2008175532A publication Critical patent/JP2008175532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5031379B2 publication Critical patent/JP5031379B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)

Abstract

【課題】電力を正確に測定し得る電力測定装置を提供する。
【解決手段】電圧信号Svを出力する電圧検出部2と、電流信号Siを出力する電流検出部3と、電圧信号Svに基づく電圧波形データDvおよび電流信号Siに基づく電流波形データDiを用いて電力Pを算出する制御部42とを備え、制御部42は、選択操作に従い、電力Pの算出に先立って入力操作によって数値入力された入力値Viと入力値Viの入力時において電圧検出部2から出力された電圧信号Svに基づく電圧波形データDvによって特定される第1検出値Vsaとを用いて電力Pを補正する第1補正処理、および電力Pの算出に用いる電圧波形データDvによって特定される第2検出値Vsbと入力値Viとを用いて電力Pを補正する第2補正処理のいずれか一方を電力Pの算出時に実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電線を介して供給されている電力を算出する電力測定装置に関するものである。
この種の電力測定装置として、特開2000−338147号公報において出願人が、開示した電力測定装置が知られている。この電力測定装置では、電線にクリップを接続して測定した電圧と、クランプセンサを用いて非接触で測定した電流とに基づいて電力が算出される。この場合、この種の電力測定装置では、電圧を測定するためのクリップを電線の非被覆部分に接続するため、接続時において電線の非被覆部分やクリップの金属部分に接触して感電するおそれがある。このため、出願人は、電線の非被覆部分にクリップを接続する方式に代えて、電線の被覆部分をクリップで挟み込んで電線との容量結合を介して電圧を間接的に検出する方式を採用した電力測定装置を既に開発している。
特開2000−338147号公報(第4頁、第1図)
ところが、容量結合を介して電圧を間接的に検出する方式を採用した上記の電力測定装置には、改善すべき以下の課題が存在する。すなわち、この種の電力測定装置では、電線に印加されている電圧の実際の電圧値と間接的に検出された電圧値との間に差異が生じるため、電力の測定に先立ち、実際の電圧値として数値入力した電圧値と、その際に検出された電圧値とに基づいて補正値を予め求め、算出した電力をその補正値で補正する処理が行われる。一方、電線とクリップとの間の静電容量は、電線をクリップで挟み込む際のクリップの位置ずれや電線の周囲の湿度の変動に応じて変化する。このため、この種の電力測定装置では、電線に印加されている電圧の実際の電圧値と検出された電圧値との間の差異が静電容量の変化に伴って変動することがあり、この際には、上記した補正値では電力を適正に補正することが困難となる。したがって、この種の電力測定装置では、電力の正確な測定が困難となるおそれがあり、この点の改善が求められている。
本発明は、かかる解決すべき課題に鑑みてなされたものであり、電力を正確に測定し得る電力測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の電力測定装置は、絶縁体を介して電線を挟み込んだ状態で当該電線に印加されている電圧を検出して電圧検出信号を出力する電圧検出部と、前記電線を流れている電流を検出して電流検出信号を出力する電流検出部と、前記電圧検出信号に基づく電圧波形データおよび前記電流検出信号に基づく電流波形データを用いて前記電線を介して供給されている電力を算出する演算部とを備えた電力測定装置であって、前記演算部は、選択操作に従い、前記電力の算出に先立って入力操作によって数値入力された前記電圧についての入力値と当該入力値の入力時において前記電圧検出部から出力された前記電圧検出信号に基づく前記電圧波形データよって特定される前記電圧についての第1の検出値とを用いて当該電力を補正する第1補正処理、および前記電力の算出に用いる前記電圧波形データによって特定される前記電圧についての第2の検出値と前記入力値とを用いて当該電力を補正する第2補正処理のいずれか一方を当該電力の算出時に実行する。この場合、演算部は、一例として、入力値を第1の検出値で除した除算値を、電圧波形データおよび電流波形データを用いて算出した電力に乗算する処理を本発明における第1補正処理として実行する。また、演算部は、一例として、入力値を第2の検出値で除した除算値を、電圧波形データおよび電流波形データを用いて算出した電力に乗算する処理を本発明における第2補正処理として実行する。
また、請求項2記載の電力測定装置は、絶縁体を介して電線を挟み込んだ状態で当該電線に印加されている電圧を検出して電圧検出信号を出力する電圧検出部と、前記電線を流れている電流を検出して電流検出信号を出力する電流検出部と、前記電圧検出信号に基づく電圧波形データおよび前記電流検出信号に基づく電流波形データを用いて前記電線を介して供給されている電力を算出する演算部とを備えた電力測定装置であって、前記演算部は、選択操作に従い、前記電力の算出に先立って入力操作によって数値入力された前記電圧についての入力値と当該入力値の入力時において前記電圧検出部から出力された前記電圧検出信号に基づく前記電圧波形データよって特定される前記電圧についての第1の検出値とを用いて当該電力を補正する第1補正処理、および前記電力の算出に用いる前記電圧波形データによって特定される前記電圧についての第2の検出値と前記第1の検出値と前記入力値とを用いて当該電力を補正する第3補正処理のいずれか一方を当該電力の算出時に実行する。この場合、演算部は、一例として、入力値を第1の検出値で除した除算値を、電圧波形データおよび電流波形データに基づいて算出した電力に乗算し、その乗算値に対して、第1の検出値を第2の検出値で除した除算値をさらに乗算する処理を第3補正処理として実行する。
また、請求項3記載の電力測定装置は、請求項1または2記載の電力測定装置において、前記電流検出部は、前記電流を非接触で検出するクランプ型の電流センサを備えて構成されている。
請求項1記載の電力測定装置によれば、演算部が、選択操作に従って第1補正処理および第2補正処理のいずれか一方を電力の算出時に実行することにより、測定環境に応じて2種類の補正処理から選択操作によって選択した補正処理で電力を補正させることができる。このため、例えば、電圧検出信号に基づく電圧波形データによって特定される検出値と電線に印加されている実際の電圧値との差異が変動しないとき(変動が僅かなとき)には、電力の算出に先立って入力操作によって数値入力した入力値とその入力時における第1の検出値とに基づいて電力を補正させることができる。また、電圧検出部の位置ずれや湿度の変動に起因して、検出値と電線に印加されている実際の電圧値との差異が大きく変動するときには、入力値と電力の算出時における第2の検出値とに基づいて電力を補正させることができる。したがって、この電力測定装置によれば、測定環境に拘わらず、電力を適正に補正することができる結果、電力を正確に測定することができる。
また、請求項2記載の電力測定装置によれば、演算部が、選択操作に従って第1補正処理および第3補正処理のいずれか一方を電力の算出時に実行することにより、測定環境に応じて2種類の補正処理から選択操作によって選択した補正処理で電力を補正させることができる。このため、例えば、電圧検出信号に基づく電圧波形データによって特定される検出値と電線に印加されている実際の電圧値との差異が変動しないとき(変動が僅かなとき)には、入力値と第1の検出値とに基づいて電力を補正させることができ、検出値と電線に印加されている実際の電圧値との差異が大きく変動するときには、入力値と第1の検出値と第2の検出値とに基づいて電力を補正させることができる。したがって、この電力測定装置によれば、測定環境に拘わらず、電力を適正に補正することができる結果、電力を正確に測定することができる。
また、請求項3記載の電力測定装置によれば、電流を非接触で検出するクランプ型の電流センサを備えて電流検出部を構成したことにより、電線の導線に端子を接続することなく電流を安全かつ容易に測定することができる。
以下、本発明に係る電力測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、電力測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。図1に示す電力測定装置1は、本発明に係る電力測定装置の一例であって、電圧検出部2、電流検出部3および本体部4を備えて、例えば同図に示す電線100を介して供給される電力を測定可能に構成されている。この場合、電線100は、被覆電線であって、導線101の周囲に絶縁体102が被覆されて構成されている。
電圧検出部2は、図1に示すように、電線100を挟み込み可能なクリップ状に構成されて、挟み込んだ電線100に印加されている電圧Vtを検出可能に構成されている。具体的には、電圧検出部2は、図2に示すように、一対のクリップ片21aで構成された本体部21、および一対の電圧センサ22を備えて構成されている。クリップ片21aは、本発明における絶縁体に相当し、絶縁性(非導電性)を有する樹脂材料で形成されると共に、両者の中央部にピン23が挿通されることにより、ピン23を中心として回動可能に連結されている。また、両クリップ片21aは、両者の内部に配設されたばね24によって各々の先端部(同図における左端部)が閉じる(当接する)向きに付勢されている。
電圧センサ22は、クリップ片21aにおける先端部の内部に配設されている。また、電圧センサ22は、一例として、絶縁シートを挟んで重ね合わせた2枚の金属箔を絶縁カバー(いずれも図示せず)で覆って構成されている。この場合、2枚の金属箔のうちの内側(検出対象体の挟み込み側)に位置する金属箔がセンサ電極として機能して、外側に位置する金属箔がシールド電極として機能する。
この電圧検出部2では、挟み込んだ状態の電線100に交流の電圧Vtが印加されているときに、電線100の絶縁体102および本体部21の先端部(絶縁体)を介して容量結合されている電圧センサ22と電線100の導線101との間に誘導電圧Vgが生じて、この誘導電圧Vgに基づく電圧信号Sv(本発明における電圧検出信号)が電圧センサ22から出力される。つまり、電圧検出部2は、電線100に印加されている電圧Vtを検出して電圧信号Svを出力する。
電流検出部3は、先端が開閉自在なクランプ型の電流検出器であって、図1に示すように、電線100の周囲を取り囲んだ状態において電線100に流れている電流Itを非接触で検出可能に構成されている。具体的には、電流検出部3は、図3に示すように、一対のクランプ片31aで構成された本体部31、および一対の電流センサ32を備えて構成されている。各クランプ片31aは、非導電性を有する樹脂材料で形成されると共に、両者の中央部に図外のピンが挿通されることにより、ピンを中心として回動可能に連結されている。また、両クランプ片31aは、両者の内部に配設された図外のばねによって各々の先端部(同図における上端部)が閉じる(当接する)向きに付勢されている。
電流センサ32は、図3に示すように、クランプ片31aの内部に形成された平面視略円弧状の収容部に配設されている。また、電流センサ32は、一例として、磁性コア、磁性コアを被覆するボビン、およびボビンの周囲に巻回された巻線で構成されたコイル32aと、コイル32aのさらに外側に取り付けられた金属製のシールド板32bとを備えて構成されている。
この電流検出部3では、周囲を取り囲んだ電線100に電流Itが流れているときに、電線100の周囲での磁気の発生に伴って電流センサ32のコイル32aに誘導電流が流れ、この誘導電流に基づく電流信号Si(本発明における電流検出信号)が電流センサ32から出力される。つまり、電流検出部3は、電線100に流れる電流Itを検出して電流信号Siを出力する。
本体部4は、図1に示すように、入力部41、制御部42、記憶部43、操作部44および表示部45を備えて構成されている。入力部41は、バッファ、レンジアンプおよびA/Dコンバータなどを備えて構成されて、電圧検出部2から出力された電圧信号Svをサンプリングしてデジタル信号に変換して、電圧信号Svの波形を示す電圧波形データDvを出力する。また、入力部41は、電流検出部3から出力された電流信号Siをサンプリングしてデジタル信号に変換して、電流信号Siの波形を示す電流波形データDiを出力する。
制御部42は、本発明における演算部に相当し、入力部41から出力された電圧波形データDvに基づき、電線100に印加されている電圧Vtの実効値(以下、「検出値Vs」ともいう)を算出(特定)する。また、制御部42は、操作部44からの操作信号Soに従って図4に示す電力測定処理50を実行することにより、入力部41から出力された電圧波形データDvおよび電流波形データDiを用いて、電線100を介して供給されている電力Pを算出する。この場合、制御部42は、操作部44のモード選択スイッチの操作(本発明における選択操作)に従い、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードで電力Pを算出する。
ここで、制御部42は、第1モードにおいて、後述する入力値Viと第1検出値Vsa(本発明における第1の検出値)とを用いて、算出した電力Pを補正する。この場合、入力値Viは、電力Pの算出に先立って操作部44のキー操作(本発明における入力操作)によって数値入力される電圧Vtの実効値(例えば、商用電源における200V)であって、制御部42によって記憶部43に記憶される。また、第1検出値Vsaは、入力値Viの入力時において電圧検出部2から出力された電圧信号Svに基づく電圧波形データDvに基づいて制御部42が算出した検出値Vs(つまり、入力値Viの入力時における検出値Vs)であって、制御部42によって記憶部43に記憶される。なお、第1モードにおける補正が本発明における第1補正処理に相当する。
また、制御部42は、第2モードにおいて、上記した入力値Viと後述する第2検出値Vsb(本発明における第2の検出値)とを用いて、算出した電力Pを補正する。この場合、第2検出値Vsbは、電力Pの算出に用いる電圧波形データDvに基づいて制御部42が算出した検出値Vs(つまり、電力Pの算出時における検出値Vs)であって、制御部42によって記憶部43に記憶される。なお、第2モードにおける補正が本発明における第2補正処理に相当する。
記憶部43は、制御部42の制御に従い、電圧波形データDv、電流波形データDi、入力値Vi、第1検出値Vsaおよび第2検出値Vsbなどを記憶する。操作部44は、電源スイッチ、モード選択スイッチ、測定開始スイッチ、および数値入力キー等の各種のスイッチやキーを備えて構成され、これらのスイッチやキーが操作されたときにそのスイッチやキーに対応する操作信号Soを出力する。表示部45は、制御部42の制御に従い、電力P等を表示する。
次に、電力測定装置1を用いて電線100を介して供給されている電力Pを測定する方法について、図面を参照して説明する。
まず、商用の交流電源(例えば実効値が200Vの商用交流電源)から電線100を介して被電力供給体に供給されている電力Pを第1モードで算出(測定)する例について説明する。この測定では、電力Pの測定に先立ち、交流電源から出力される電圧Vtの実効値(この例では200V)と電力測定装置1によって実際に算出(電圧検出部2によって検出)される検出値Vsとの関係(両者の比:α=Vi/Vsa)を求めるための入力値Viおよび第1検出値Vsaを記憶部43に記憶させる。具体的には、まず、電圧検出部2で電線100を挟み込む。この際に、電圧検出部2が電線100に印加されている電圧Vtを検出して電圧信号Svを出力し、入力部41が、電圧検出部2から出力された電圧信号Svをサンプリングしてデジタル信号に変換して電圧波形データDvを出力する。次いで、交流電源から出力される電圧Vtの実効値としての200V(入力値Vi)を操作部44の数値入力キーを操作して数値入力する。この際に、制御部42が、操作部44から出力された操作信号Soに従い、数値入力された入力値Viを記憶部43に記憶させる。また、制御部42は、入力部41から出力された電圧波形データDvに基づき、電圧Vtの実効値としての第1検出値Vsaを算出して記憶部43に記憶させる。
次に、図1に示すように、電圧検出部2で電線100を挟み込んだ状態で、電流検出部3で電線100の周囲を取り囲む。この際に、上記したように電圧信号Svが電圧検出部2から出力され、電線100に流れている電流Itによって電線100の周囲に発生する磁気に伴う電流信号Siが電流検出部3から出力される。一方、本体部4では、入力部41が、電圧検出部2から出力された電圧信号Svをサンプリングしてデジタル信号に変換して電圧波形データDvを出力すると共に、電流検出部3から出力された電流信号Siをサンプリングしてデジタル信号に変換して電流波形データDiを出力する。また、制御部42が、電圧波形データDvから電圧Vtの実効値としての第2検出値Vsbを算出する。次いで、操作部44のモード選択スイッチを操作して、第1モードを選択する(本発明における選択操作)。続いて、操作部44の測定開始スイッチを操作する。この際に、操作部44が操作信号Soを出力し、制御部42が操作信号Soに従って図4に示す電力測定処理50を実行する。この電力測定処理50では、制御部42は、入力部41から出力された電圧波形データDv、電流波形データDi、および算出した第2検出値Vsbを記憶部43に記憶させる(ステップ51)。
次いで、制御部42は、第1モードが選択されているか否かを判別する(ステップ52)。この場合、第1モードが選択されているため、制御部42は、電圧波形データDv、電流波形データDi、入力値Viおよび第1検出値Vsaを記憶部43から読み出す(ステップ53)。続いて、制御部42は、読み出した電圧波形データDvおよび電流波形データDiを用いて、一例として、次の計算式(1)から電力Pを算出する(ステップ54)。
Figure 2008175532
次いで、制御部42は、ステップ53で読み出した入力値Viおよび第1検出値Vsaを用いて、一例として、次の計算式によって電力Pを補正する(ステップ55)。
P1=P×α=P×(Vi/Vsa)
続いて、制御部42は、算出した補正後の電力P1を表示部45に表示させて電力測定処理50を終了する。
次に、上記の商用交流電源から電線100を介して被電力供給体に供給されている電力Pを第2モードで測定する例について説明する。この測定では、上記した手順と同様にして、電圧検出部2で電線100を挟み込むと共に、電流検出部3で電線100を取り囲む。この際に、電圧信号Svが電圧検出部2から出力されると共に、電流信号Siが電流検出部3から出力される。また、本体部4では、入力部41が、電圧信号Svをサンプリングして電圧波形データDvを出力すると共に、電流信号Siをサンプリングして電流波形データDiを出力する。また、制御部42が、電圧波形データDvに基づいて電圧Vtの実効値としての第2検出値Vsbを算出する。
ここで、電線100を電圧検出部2で挟み込んだ状態の等価回路を図5に示す。この場合、電線100の導線101と電圧検出部2の電圧センサ22との間の静電容量をC1、電圧センサ22とグランドとの間の静電容量をC2とすると、電圧検出部2の絶縁抵抗(電圧センサ22とグランドとの間の抵抗)Rのインピーダンスが静電容量C2のインピーダンスと比較して十分に大きいときには、電線100に印加されている電圧Vtと、電圧Vtによって生じる誘導電圧Vgとの関係は、次の式で表される。
Vg≒C2/(C1+C2)×Vt・・・(2)
上記(2)式から明らかなように、誘導電圧Vgの値つまり電圧信号Svの大きさ(振幅)は、静電容量C1または静電容量C2の値の変化に応じて変化する。
この場合、電圧検出部2による電線100の挟み込みが不十分のときには、導線101と電圧センサ22との間の静電容量C1が小さくなる。また、導線101と電圧センサ22との間の静電容量C1が湿度の変化に伴って大きく変化することが発明者の実験結果から明らかとなっている。このため、例えば、電線100の周辺に他の電線等の障害物が存在して、電線100を電圧検出部2で確実に挟み込むのが困難なときや、電線100の周囲の湿度が変動するときには、電線100に実際に印加されている電圧Vtの値と電圧信号Svに基づく電圧波形データDvに基づいて算出した検出値Vsとの間の差異が時間経過と共に変化するおそれがある。
この電力測定装置1では、入力値Viおよび第1検出値Vsaを用いて電力Pを補正する上記の方法に代えて、入力値Viおよび第2検出値Vsbを用いて電力Pを算出する方法を選択することが可能となっており、上記のような環境で測定する際には、この方法で測定を行うのが好ましい。この方法で測定する際には、操作部44のモード選択スイッチを操作して、第2モードを選択し(本発明における選択操作)、続いて、操作部44の測定開始スイッチを操作する。
この際に、制御部42は、操作部44から出力された操作信号Soに従って上記した電力測定処理50を実行する。この場合、制御部42は、入力部41から出力された電圧波形データDv、電流波形データDiおよび第2検出値Vsbを記憶部43に記憶させ(ステップ51)、次いで、第1モードが選択されているか否かを判別する(ステップ52)。この場合、第2モードが選択されているため、制御部42は、電圧波形データDv、電流波形データDi、入力値Viおよび第2検出値Vsbを記憶部43から読み出す(ステップ56)。続いて、制御部42は、読み出した電圧波形データDvおよび電流波形データDiを用いて、上記した計算式(1)から電力Pを算出する(ステップ57)。
次いで、制御部42は、ステップ56で読み出した入力値Viおよび第2検出値Vsbを用いて、一例として、次の計算式によって電力Pを補正する(ステップ58)。
P2=P×(Vi/Vsb)
これにより、入力値Viおよび第2検出値Vsbを用いた補正処理によって電力Pが適正に補正される。続いて、制御部42は、補正後の電力P2を表示部45に表示させて電力測定処理50を終了する。
このように、この電力測定装置1によれば、制御部42が、選択操作に従って第1モードおよび第2モードのいずれか一方のモードでの補正処理を電力Pの算出時に実行することにより、測定環境に応じて2種類のモードから選択操作によって選択したモードでの補正処理で電力Pを補正させることができる。このため、例えば、電圧信号Svに基づく電圧波形データDvによって算出される検出値Vsと電線100に印加されている電圧Vtの実際の電圧値との差異が変動しないとき(変動が僅かなとき)には、電力Pの算出に先立って入力操作によって数値入力した入力値Viとその入力時における第1検出値Vsaとに基づいて電力Pを補正させることができる。また、電圧検出部の位置ずれや湿度の変動に起因して、検出値Vsと電線100に印加されている電圧Vtの実際の電圧値との差異が大きく変動するときには、入力値Viと電力Pの算出時における第2検出値Vsbとに基づいて電力Pを補正させることができる。したがって、この電力測定装置1によれば、測定環境に拘わらず、電力Pを適正に補正することができる結果、電力Pを正確に測定することができる。
また、この電力測定装置1によれば、電流Itを非接触で検出するクランプ型の電流センサ32を備えて電流検出部3を構成したことにより、電線100の導線101に端子を接続することなく電流Itを安全かつ容易に検出することができる。したがって、電圧Vtを非接触で検出可能な電圧検出部2と相俟って電力Pを安全かつ容易に測定することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、制御部42が、第2モードにおいて、入力値Viと第2検出値Vsbとを用いて電力Pを補正する構成例について上記したが、第2モードにおいて、入力値Vi、第1検出値Vsaおよび第2検出値Vsbの3つの値を用いて電力Pを補正する(本発明における第3補正処理を実行する)構成を採用することもできる。具体的には、この構成では、制御部42は、上記した電力測定処理50のステップ58において、上記の電力P2を求めた式と等価的に等しい次の計算式によって電力Pを補正する。
P2=P×(Vi/Vsa)×(Vsa/Vsb)
これにより、入力値Vi、第2検出値Vsbおよび第1検出値Vsaを用いた補正処理によって電力Pが適正に補正される。このため、この構成においても、上記した電力測定装置1と同様にして、測定環境に拘わらず電力Pを適正に補正することができる結果、電力Pを正確に測定することができる。
また、電流検出部3を備えた電力測定装置1を例に挙げて説明したが、電流検出部3を備えていない電力測定装置に本発明を適用することもできる。この場合、例えば、電流Itを非接触で測定可能な電流測定装置を用いて測定した電流値を用いることで、電力測定装置1と同様にして、測定環境に拘わらず、電力Pを正確に測定することができる。また、導線101を絶縁体102で覆した電線100を電圧検出部2で挟み込んで電力Pを測定する例について上記したが、例えば、絶縁体102で被覆されていない電線を電圧検出部2で挟み込んで電力Pを測定することもできる。この場合においても、電圧検出部2の本体部21が絶縁体で形成されているため、安全に電力Pを測定することができる。
電力測定装置1の構成を示す構成図である。 電圧検出部2の内部構造を示す斜視図である。 電流検出部3の内部構造を示す斜視図である。 電力測定処理50のフローチャートである。 電線100を電圧検出部2で挟み込んだ状態の等価回路である。
符号の説明
1 電力測定装置
2 電圧検出部
3 電流検出部
32 電流センサ
42 制御部
44 操作部
100 電線
Di 電流波形データ
Dv 電圧波形データ
It 電流
P 電力
Si 電流信号
Sv 電圧信号
Vi 入力値
Vsa 第1検出値
Vsb 第2検出値
Vt 電圧

Claims (3)

  1. 絶縁体を介して電線を挟み込んだ状態で当該電線に印加されている電圧を検出して電圧検出信号を出力する電圧検出部と、前記電線を流れている電流を検出して電流検出信号を出力する電流検出部と、前記電圧検出信号に基づく電圧波形データおよび前記電流検出信号に基づく電流波形データを用いて前記電線を介して供給されている電力を算出する演算部とを備えた電力測定装置であって、
    前記演算部は、選択操作に従い、前記電力の算出に先立って入力操作によって数値入力された前記電圧についての入力値と当該入力値の入力時において前記電圧検出部から出力された前記電圧検出信号に基づく前記電圧波形データよって特定される前記電圧についての第1の検出値とを用いて当該電力を補正する第1補正処理、および前記電力の算出に用いる前記電圧波形データによって特定される前記電圧についての第2の検出値と前記入力値とを用いて当該電力を補正する第2補正処理のいずれか一方を当該電力の算出時に実行する電力測定装置。
  2. 絶縁体を介して電線を挟み込んだ状態で当該電線に印加されている電圧を検出して電圧検出信号を出力する電圧検出部と、前記電線を流れている電流を検出して電流検出信号を出力する電流検出部と、前記電圧検出信号に基づく電圧波形データおよび前記電流検出信号に基づく電流波形データを用いて前記電線を介して供給されている電力を算出する演算部とを備えた電力測定装置であって、
    前記演算部は、選択操作に従い、前記電力の算出に先立って入力操作によって数値入力された前記電圧についての入力値と当該入力値の入力時において前記電圧検出部から出力された前記電圧検出信号に基づく前記電圧波形データよって特定される前記電圧についての第1の検出値とを用いて当該電力を補正する第1補正処理、および前記電力の算出に用いる前記電圧波形データによって特定される前記電圧についての第2の検出値と前記第1の検出値と前記入力値とを用いて当該電力を補正する第3補正処理のいずれか一方を当該電力の算出時に実行する電力測定装置。
  3. 前記電流検出部は、前記電流を非接触で検出するクランプ型の電流センサを備えて構成されている請求項1または2記載の電力測定装置。
JP2007006578A 2007-01-16 2007-01-16 電力測定装置 Expired - Fee Related JP5031379B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007006578A JP5031379B2 (ja) 2007-01-16 2007-01-16 電力測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007006578A JP5031379B2 (ja) 2007-01-16 2007-01-16 電力測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008175532A true JP2008175532A (ja) 2008-07-31
JP5031379B2 JP5031379B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=39702675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007006578A Expired - Fee Related JP5031379B2 (ja) 2007-01-16 2007-01-16 電力測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5031379B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010181378A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Mitsubishi Electric Corp 電力計測装置及び機器制御装置
CN103278679A (zh) * 2013-05-27 2013-09-04 上海贝岭股份有限公司 用于电能计量芯片的比较电路
JP2013253821A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Hioki Ee Corp クリップ
JP2013253819A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Hioki Ee Corp クリップ
JP2015021743A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 日本電信電話株式会社 電流波形測定装置
KR101773398B1 (ko) 2017-05-29 2017-08-31 주식회사 한산에이엠에스텍크 전류센서와 전압센서가 분리된 전자식 전력량계

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63238466A (ja) * 1987-03-26 1988-10-04 Energy Support Corp 非接触式高電圧測定方法
JP2006343109A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Hioki Ee Corp 電力測定装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63238466A (ja) * 1987-03-26 1988-10-04 Energy Support Corp 非接触式高電圧測定方法
JP2006343109A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Hioki Ee Corp 電力測定装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010181378A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Mitsubishi Electric Corp 電力計測装置及び機器制御装置
JP2013253821A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Hioki Ee Corp クリップ
JP2013253819A (ja) * 2012-06-06 2013-12-19 Hioki Ee Corp クリップ
CN103278679A (zh) * 2013-05-27 2013-09-04 上海贝岭股份有限公司 用于电能计量芯片的比较电路
JP2015021743A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 日本電信電話株式会社 電流波形測定装置
KR101773398B1 (ko) 2017-05-29 2017-08-31 주식회사 한산에이엠에스텍크 전류센서와 전압센서가 분리된 전자식 전력량계

Also Published As

Publication number Publication date
JP5031379B2 (ja) 2012-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5031379B2 (ja) 電力測定装置
JP4995993B2 (ja) クランプ式センサ
JP4995663B2 (ja) クランプ式センサ
JP2006343109A (ja) 電力測定装置
US10126330B2 (en) Clamp-type ammeter
EP1927863A1 (en) Current measuring device
JP4321412B2 (ja) 電流計測装置
US9791475B2 (en) Non-contact voltage measuring apparatus
JP2017032287A (ja) クランプ式センサおよび測定装置
JP2006105955A (ja) 電気機器の通電検知装置
JP2016044992A (ja) センサ部品、電流センサおよび電流測定装置
CN107765048B (zh) 夹钳传感器及测定装置
JP6587875B2 (ja) 電流センサおよび測定装置
JP2023169302A (ja) 自動車電池電流検知システム
JP6163933B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池単セルに係る各抵抗値を導出する導出装置
JP2014232053A (ja) 非接触電圧測定装置
JP5691653B2 (ja) 電気伝導率計
KR102298349B1 (ko) 직류 전류측정 방법 및 그 장치
KR102298348B1 (ko) 직류 전류측정 방법 및 그 장치
JP3223244U (ja) 電流検出モジュールおよび電流テスター装置
JP6054100B2 (ja) 電力測定装置および電力測定方法
JP2021120665A (ja) クランプセンサおよび測定装置
JP4691208B1 (ja) 微小電流測定装置及び線間非接触電圧計測装置
JP6732563B2 (ja) センサおよび電流測定装置
KR102124215B1 (ko) 도전율 측정계, 도전율 측정계의 측정치 보정 방법, 도전율 측정계의 초기 상태 설정 방법 및 도전율 측정계의 교정 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5031379

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees