JP2008173774A - 化粧板 - Google Patents

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JP2008173774A
JP2008173774A JP2007006576A JP2007006576A JP2008173774A JP 2008173774 A JP2008173774 A JP 2008173774A JP 2007006576 A JP2007006576 A JP 2007006576A JP 2007006576 A JP2007006576 A JP 2007006576A JP 2008173774 A JP2008173774 A JP 2008173774A
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Abstract

【課題】 耐薬品性、耐クラック性などの諸物性に優れる化粧板を得る。
【解決手段】 樹脂含浸化粧紙又は化粧紙に、アクリレートとメタクリレートを必須成分とする紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射してなるプリプレグを、コア基材とともに積層し、熱圧成形する。該アクリレートと該メタクリレートの配合割合は重量比で3:2〜1:4とする。該紫外線硬化型樹脂に該アクリレートと該メタクリレートの合計100重量部に対して粉末シリカを1〜10重量部配合する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧板に関し、より詳しくは紫外線硬化型樹脂を用いた化粧板に関するものである。
これまでより熱硬化性樹脂化粧板が知られている。通常、製造はメラミン樹脂含浸化粧紙などの熱硬化性樹脂含浸化粧紙と、複数枚のフェノール樹脂含浸コア紙などの熱硬化性樹脂含浸コア紙、必要に応じて、樹脂含浸表面紙、バランス紙などを積層し、熱圧成形されている。紫外線硬化樹脂塗装化粧板は化粧紙表面に塗布した化粧層と合板またはケイ酸カルシウム板などの基材を貼りあわせている。
特開2004−202921 特開2006−205688 特開平11−140777
しかしながら、通常の熱硬化性樹脂化粧板は耐薬品性を要求される実験台用途には不向きであり、また紫外線硬化樹脂塗装化粧板は表面に複雑なエンボス加工を施すことが困難で意匠性の制限があった。また一般的に化粧板製造に必要なプリプレグの製造には溶剤等に溶かした樹脂を含浸乾燥させる必要があるが、乾燥時には溶剤の揮発、臭気の問題があった。
本発明者らは、鋭意、検討した結果、樹脂含浸化粧紙又は化粧紙に、アクリレート及びメタクリレートを主な成分とする紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射してなるプリプレグを、コア基材とともに積層し、熱圧成形することにより前記の課題を解決できることを見出した。
本発明の化粧板は、耐薬品性、耐クラック性、などの諸物性に優れ、製造する際に用いるアクリレートとメタクリレートを必須成分とする紫外線硬化型樹脂に溶剤を用いなければ、Bステージ化時に揮発性有害物質を放出することがない。また紫外線硬化時に完全硬化させないよう樹脂設計することで、熱圧成型時にエンボス加工を施せるものである。
本発明で用いる樹脂含浸化粧紙は、化粧板用の化粧紙にアミノ−ホルムアルデヒド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、あるいはこれらの混合物などの熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂液を含浸し、乾燥したものある。アミノ−ホルムアルデヒド樹脂としてはアミノ化合物、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどとホルムアルデヒドを反応させた初期縮合物のほか、メチルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコ−ルによるエ−テル化、パラトルエンスルホンアミドなどの可塑化を促す反応性変性剤で変性されたものが適用できる。プリプレグは、樹脂含浸化粧紙又は化粧板用の化粧紙、いわゆる未含浸紙の表面にアクリレートとメタクリレートを必須成分とする紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射することにより得られる。この紫外線硬化樹脂はBステージでの硬化度を調整するためアクリレートとメタクリレート以外の不飽和化合物、例えば不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を添加することもできる。これらの樹脂を配合することによりプリプレグのカールがなくなり取り扱い易くなる。
アクリレートモノマーとしては、単官能アクリレートモノマー、多官能アクリレートモノマーなどが挙げられる。単官能アクリレートモノマーとしては、例えば、n−ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシプロピルアクリレートなどが挙げられる。2または3官能アクリレートモノマーとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、トレメチロールプロパン、テトラメチロールプロパン、ペンタエリストール、ジペンタエリスリトール等のポリオール類に2または3個のアクリル酸がエステル化したものやビスフェノールF型エポキシアクレートが挙げられる。4官能以上のアクリレートモノマーとしては、例えば、テトラメチロールプロパン、ペンタエリストール、ジペンタエリスリトール等のポリオール類に、4個以上、好ましくは4〜8個のアクリル酸がエステル化したものが挙げられる。
その他、長鎖脂肪族単官能アクリレートモノマーや脂環式単官能アクリレートモノマーが挙げられる。長鎖脂肪族単官能アクリレートモノマーとしては、具体的には、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレートなどが例示される。脂環式単官能アクリレートモノマーとしては、具体的には、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、その水素添加物、イソボニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどが例示される。更に樹脂含浸化粧紙や化粧紙との接着性をよくするため、脂環式2官能アクリレートを用いることが好ましい。脂環式2官能アクリレートモノマーとしては、具体的には、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、その水素添加物、イソボニルジアクリレート、シクロヘキシルジアクリレートなどが例示される。官能基数の多いアクリレートほど表面硬度が高くなり、好ましい。これらは単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
メタクリレートは、アクリレートの硬化遅延剤として作用する。これは、メタクリレート中のメチル基の共役電子依存性によるものと考えられる。本発明に用いられるメタクリレートは単官能メタクリレートや多官能メタクリレート、エポキシメタクリレート、ウレタンメタクリレート等が挙げられる。単官能メタクリレートとしては、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。2官能メタクリレートとしては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。3官能メタクリレートとしては、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。
エポキシメタクリレートはエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応して得られ、エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールAとエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加物のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂などが挙げられる。
不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、モノメチルマレート、モノプロピルマレート、ソルビン酸あるいはモノ(2−エチルヘキシル)マレートなどが挙げられ、不飽和一塩基酸と併用される多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、1,12−ドデカン二酸の他ダイマー酸などが挙げられる。ニ塩基酸無水物として無水マレイン酸、無水フタル酸などが挙げられる。三塩基酸無水物として無水トリメリット酸を使用した変性品も使用可能である。
エポキシメタクリレートは、通常粘度調整の為、重合性の不飽和モノマーを含有しており、この重合性不飽和モノマーは、重合して硬化物の骨格を構成するものであり、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノマー類、アクリロニトリル等のモノマーが挙げられる。これらのモノマーに加え、必要に応じてジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジメタクリレート等の架橋構造形成に寄与するモノマー、或いは不飽和ポリエステル樹脂などの共重合可能な樹脂を併せて使用することができる。
ウレタンメタクリレートは2官能以上のイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ヒドロキシル基含有メタクリレート等を、混合して反応させることによって得ることができる。
2官能以上のイソシアネート化合物としては、公知のものを用いることができ、例えば、1,2−ジイソシアナトエタン、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジイソシアナトプロパン、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、メチルシクロヘキサン2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,6−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンおよびこれらの付加物であるオリゴマー等をあげることができる。ポリオール化合物の具体例としては、アルキルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等を挙げることができる。
アルキルジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−エチルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,9−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオール、2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、4,5−ノナンジオール、および2−ブテン−1,4−ジオール等が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、通常公知の方法によりアルデヒド、アルキレンオキサイド、またはグリコールの重合により合成されるものを用いることができ、例えば、ホルムアルデヒド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラメチレンオキサイド、エピクロルヒドリンなどを適当な条件でアルキルジオールに付加重合させて得られるポリエーテルジオールを挙げることができる。
官能基数の多いメタクリレートほど表面硬度、耐薬品性に優れる。これらは単独あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
アクリレートとメタクリレートの配合割合は、重量比で3:2〜1:4とするのが好ましく、アクリレートが少なくなるとプリプレグが充分にタックフリーとならず取り扱い性が悪くなり、アクリレートが多くなるとプリプレグが硬化し、熱圧成形時、コア材との密着性が劣りやすく、且つ、エンボスが十分に転写されずに外観不良となる。
本発明の紫外線硬化型樹脂には光開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4’−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が配合される。市販の光開始剤としてはチバ・スペシャルティーケミカルズ社製、商品名Darocure1116、Darocure1173、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE500、IRGACURE651、IRGACURE754、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE1300、IRGACURE1800、IRGACURE1870、IRGACURE2959、IRGACURE4265、IRGACURE TPO、UCB社製、商品名ユベクリルP36、などを用いることが出来る。
また、本発明の紫外線硬化型樹脂にはラジカル型重合開始剤が配合されるが、ラジカル型重合開始剤としては特に制限はなく各種公知のものを使用することができる。ラジカル型重合開始剤としては、ベンゾフェノン及び他のアセトフェノン、ベンジル、ベンズアルデヒド及びo−クロロベンズアルデヒド、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、9,10−フェナントレンキノン、9,10−アントラキノン、メチルベンゾインエーテル、エチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、α,α−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシアセトフェノン、1−フェニル−1,2−プロパンジオール−2−o−ベンゾイルオキシム及びα,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル、ジアセチルパーオキサイド、ジプロピルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ジカプリルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、p,p’−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、p,p’−ジメトキシベンゾイルパーオキサイド、p,p’−ジメチルベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。添加量はアクリレートとメタクリレートの合計100重量部に対して1〜10重量部である。
また、貯蔵中硬化剤の作用を停止する目的で重合禁止剤を配合してもよい。重合禁止剤としては、p−ターシャリブチルカテコール、p−ベンゾキノン、ナフチキノン、フェナンスキラノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、パラキシロキノン、パラトルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノンなどのキノン類、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、2,5−ジ―t−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、アセトアミジンアセテート、アセトアミジンサルフェートなどのアミジン類、ジ−t−ブチル・パラクレゾール、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール類、フェニルヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジン塩類、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩類、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類、フェノチアジンなどの硫黄化合物などが挙げられ、樹脂液の保存性、硬化時間などを考慮して適宜選択して用いることができる。これらは単独、あるいは2種以上の併用が可能である。
紫外線硬化型樹脂にはプリプレグのタックをより少なくするために粉末シリカを配合することができる。樹脂の透明性を維持する為、その粒子径は平均一次粒子径で5nm〜50nmのものを配合するのが好ましい。粉末シリカの添加量はアクリレートとメタクリレートの合計100重量部に対して1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部の範囲が好ましい。1重量部未満では、塗布後、タックが残り、中間製品としての取扱いができなくなり、また10重量部を超えると成型品の外観が白濁し意匠性が損なわれる。
この他に有機溶剤を添加することもできる。有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系、塩化メチレン、塩化エチレンなどのハロゲン化炭化水素系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、イソホロンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤などが挙げられる。
紫外線硬化型樹脂の塗布方法は、公知の方法、例えばスプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法などを用いることができ、塗膜の厚みを150μm以下となるように塗布する。150μmを越えると作製したプリプレグが反るなど取扱上の問題がある。より好ましくは、30〜120μmである。
紫外線を照射する場合は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプ等を用い、100〜400nm、好ましくは200〜400nmの波長領域で、100〜800mJ/cmのエネルギーを有する紫外線を照射する。また、必要に応じて窒素雰囲気下にて硬化してもよい。
コア材としては、化粧板用のコア原紙にフェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸、乾燥したものが挙げられ。フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とをフェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜3モルの割合で塩基性触媒下或いは酸性触媒下にて反応させて得られるもので、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザール、トリオキザールなどが挙げられる。また、必要に応じてパラトルエンスルフォンアミド、桐油、燐酸エステル類、グリコール類などの可塑化を促す変性剤で変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、アンモニアが挙げられ、酸性触媒としては、パラトルエンスルフォン酸、塩酸などが挙げられる。
本発明の化粧板は、樹脂含浸紙に紫外線硬化型樹脂を塗布したプリプレグとコア材とを積層し、加熱加圧プレスを用いて、加熱温度110〜180℃、加圧条件50〜100kg/mの成形条件で加熱加圧することにより得ることができる。また未含浸紙に紫外線硬化型樹脂を塗布したプリプレグを用いる場合はコア材との密着性を向上させるためアンダーレイ紙を介在させる。アンダーレイ紙は18〜40g/mのメラミン化粧板用原紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を含浸し、乾燥したものを用いる。
フェノール樹脂含浸紙の作成
フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比が1.3のレゾールタイプのフェノール樹脂を、水酸化ナトリウム触媒で反応し、メタノールを添加して樹脂分50重量%の未変性のフェノール樹脂液を得、次いで、フェノール含浸樹脂液に、坪量200g/mのクラフト紙に数1で示す含浸率が150%となるように含浸、乾燥して、フェノール樹脂含浸紙を作製した。
Figure 2008173774
坪量80g/mの酸化チタンを40%以上含む化粧紙に下記の紫外線硬化型樹脂(A)を塗布厚みが70μmとなるようにロールコート法により塗布し、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製、可変出力UVランプシステムVPS/I600)を用いて紫外線を積算光量約200mJ/cm照射してプリプレグ(A)を得た。尚、積算光量は米国EIT社製、マイクロキュア紫外線測定器を用いて測定した。
紫外線硬化型樹脂(A)
ビスフェノールA系エポキシメタクリレート 50重量部
(商品名 リポキシRF−313 昭和高分子株式会社製)
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート 50重量部
(商品名 ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)
光開始剤 5重量部
(商品名 IRUGACURE184 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
紫外線吸収剤 0.5重量部
(商品名 TINUVIN152 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
熱開始剤(過酸化ベイゾイル) 5重量部
重合禁止剤 0.3重量部
(商品名 IRUGANOX1010 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
粉末シリカ(平均粒子径10nm) 5重量部
(商品名 レオロシールDM−30 株式会社トクヤマ製)
離型剤 1重量部
(商品名 セパール326 中京油脂株式会社製)
次に、フェノール樹脂含浸紙5枚と、22g/mの化粧板用原紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を含浸、乾燥した含浸率230%のメラミン樹脂含浸アンダーレイ紙1枚と、プリプレグ(A)1枚とを重ねて、平板プレス機の熱盤間に挿入し、130℃、70kg/cm、60分間の加熱加圧条件にて成形して、厚み1.2mmの化粧板を製造した。
坪量150g/mの酸化チタンを40%以上含む化粧紙にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を主な成分とする樹脂液を数1で示す含浸率が110%となるように含浸し、乾燥して樹脂含浸化粧紙を得た。次いで実施例1と同様に紫外線硬化型樹脂(A)を塗布し、紫外線を照射してプリプレグ(B)を得、メラミン樹脂含浸アンダーレイ紙を用いず、フェノール樹脂含浸紙とともに熱圧成形した。
実施例1において、アクリレートを60重量部、メタクリレートを40重量部とした以外は同様に実施した。
実施例1において、アクリレートを20重量部、メタクリレートを80重量部とした以外は同様に実施した。
(不飽和ポリエステル樹脂を添加した場合)
実施例1において、紫外線硬化樹脂に紫外線硬化樹脂(C)を用いた以外は同様に実施した。
紫外線硬化型樹脂(C)
ビスフェノールA系エポキシメタクリレート 50重量部
(商品名 リポキシRF−313 昭和高分子株式会社製)
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート 25重量部
(商品名 ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)
不飽和ポリエステル樹脂 25重量部
(商品名 アクラライトXO−KC−108−7 ディーエイチ・マテリアル株式会社製)
光開始剤 5重量部
(商品名 IRUGACURE184 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
紫外線吸収剤 0.5重量部
(商品名 TINUVIN152 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
熱開始剤(過酸化ベイゾイル) 5重量部
重合禁止剤 0.3重量部
(商品名 IRUGANOX1010 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
粉末シリカ(平均粒子径10nm) 5重量部
(商品名 レオロシールDM−30 株式会社トクヤマ製)
離型剤 1重量部
(商品名 セパール326 中京油脂株式会社製)
(ダッププレポリマーを添加した場合)
実施例1において、紫外線硬化樹脂に紫外線硬化樹脂(D)を用いた以外は同様に実施した。
紫外線硬化型樹脂(D)
ビスフェノールA系エポキシアクリレート 50重量部
(商品名 リポキシRF−313 昭和高分子株式会社製)
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート 25重量部
(商品名 ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)
ダッププレポリマー 25重量部
(商品名 ダイソーダップK ダイソー株式会社製)
光開始剤 5重量部
(商品名 IRUGACURE184 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
紫外線吸収剤 0.5重量部
(商品名 TINUVIN152 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
熱開始剤(過酸化ベイゾイル) 5重量部
重合禁止剤 0.3重量部
(商品名 IRUGANOX1010 チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)
粉末シリカ(平均粒子径10nm) 5重量部
(商品名 レオロシールDM−30 株式会社トクヤマ製)
離型剤 1重量部
(商品名 セパール326 中京油脂株式会社製)
実施例1において梨地のエンボス板を用いて熱圧成形した以外は同様に実施した。
比較例1(アクリレートとメタクリレートの配合割合が下限未満の場合)
実施例2において、アクリレート70重量部、メタクリレートを30重量部とした以外は同様に実施した。
比較例2(アクリレートとメタクリレートの配合割合が上限を越える場合)
実施例2において、アクリレートを10重量部、メタクリレートを90重量部とした以外は同様に実施した。
比較例3
実施例2のメラミン樹脂含浸紙1枚と、実施例1のフェノール樹脂含浸紙5枚とを積層し、130℃、70kg/cm、60分間の加熱加圧条件にて成形した。
比較例4
実施例1において粉末シリカの配合量を0.5重量部とした以外は同様に実施した。
比較例5
実施例1において粉末シリカの配合量を11重量部とした以外は同様に実施した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2008173774
試験方法は以下の通りとした。
プリプレグのカール;◎カールが無く取扱いやすい
〇ややカールあるが取扱い可能
×カールがひどく取扱い不可能
プリプレグのブロッキング;300mm角のプリプレグをOPPフィルムで覆い、その上から300mm角、20kgの重しをのせ、40℃で2日間放置したあと、OPPフィルムとの離型具合を確認した。OPPフィルムと離型がよく簡単に剥れるものを〇、OPPフィルムとの離型が悪くべたつくものを×とした。
成型後の表面外観;目視にて表面外観を観察、外観に異常の無いものを〇、当板のエンボスが十分に転写されず外観不良あるもの、或いは表面に白濁がみられるものを×とした。
耐薬品性;化粧板を水で洗浄後乾燥し、試験液約0.2mlを板上に滴下し、時計皿でおおい、室温で24時間放置した後、表面の変化を観察した。
表面に異常の無いものを〇、表面に侵食が見られるものを×とした。
耐クラック性;化粧板の繊維方向を縦とし、縦×横=50mm×150mmのサイズにカットし、試験片の横方向中央片端より巾2.2mm、長さ15mmの切り欠きを入れ、試験片とする。この試験片を40℃−90%RHの恒温恒湿槽に入れ、24時間静置する。次に専用の金属治具に固定し、80℃の恒温器中に入れ、5時間静置する。試験片を取り出しすみやかに治具より取り外し、切り欠き部からのクラックの長さを計測した。

Claims (3)

  1. 樹脂含浸化粧紙又は化粧紙に、アクリレートとメタクリレートを必須成分とする紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射してなるプリプレグを、コア基材とともに積層し、熱圧成形してなることを特徴とする化粧板。
  2. 該アクリレートと該メタクリレートの配合割合が重量比で3:2〜1:4であることを特徴とする請求項1記載の化粧板。
  3. 該紫外線硬化型樹脂に該アクリレートと該メタクリレートの合計100重量部に対して粉末シリカが1〜10重量部含まれてなることを特徴とする請求項1又は2記載の化粧板。
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