以下、本発明の洗濯機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機の概略斜視図を示す。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、化粧鋼板等を折曲して形成された外箱1を備えている。この外箱1は底台2上に配置されている。また、上記外箱1の上部には、圧縮ボード等から成る天板32がネジ止めされている。そして、上記外箱1の前部には開口部1aが設けられおり、外箱1にヒンジで回動自在に取り付けられた開閉扉3でその開口部1aを開閉できるようになっている。
上記天板32の前部には、洗剤、漂白剤および柔軟剤を収容する洗剤ケース15が引き出し可能に取り付けられている。また、上記天板32の前部には、使用者が操作する操作パネル11が設けられている。この操作パネル11の裏側(外箱1の内部側)には、ドラム式洗濯乾燥機の動作を制御する制御回路31(図3参照)が配置されている。なお、上記制御回路31は制御装置の一例である。
図2に、操作パネル11の概略正面図を示す。
上記操作パネル11は、表示部11aと操作キーKとを有している。上記表示部11aは、液晶またはLED等の表示装置から成り、入力情報等を表示する。一方、上記操作キーKは、電源キー111、スタートキー112、ドアロック解除キー113、コース切替キー114、乾燥キー115、洗濯キー116、洗いキー117、すすぎキー118、脱水キー119および金属イオン切替キー120から成っている。これらのキーは、ドラム式洗濯乾燥機の運転条件を設定するためのものである。
上記電源キー111を押下すると、ドラム式洗濯乾燥機の電源をON(オン)またはOFF(オフ)にできる。上記電源をONにすると、表示部11aには「標準コース」の運転条件が表示される。この「標準コース」は、木綿や化繊等の洗濯物に対して洗い工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程を最適に行われるための条件が予め設定されている。
上記コース切替キー114を押下すると、「ドライコース」「毛布コース」等の他の運転条件を選択することができる。
上記洗濯キー116を押下することにより、洗い工程、すすぎ工程および脱水工程から成る洗濯工程のみを行なって、乾燥工程を行なわないように設定することができる。
上記乾燥キー115を押下すると、乾燥工程のみを行なうように設定することができる。
上記洗いキー117を押下すると洗い工程のみが行われるように、また、すすぎキー118を押下するとすすぎ工程のみが行われるように、また、脱水キー119を押下すると脱水工程のみが行われるように、それぞれ設定することができる。
上記金属イオン切替キー120を押下すると、金属イオン発生有無の設定および金属イオン強弱の設定をすることができる。
上記コース切替えキー114等により運転条件が設定され後、スタートキー112を押下すると、ドラム式洗濯乾燥機の運転を開始させることができる。
上記ドラム式洗濯乾燥機の運転中にスタートキー112押下すると、洗濯乾燥機の運転が一時停止させることができる。そして、上記スタートキー112を再度押下すると、運転を再開させることができる。
上記ドラム式洗濯乾燥機の運転の一時停止中にドアロック解除キー113を押下すると、開閉扉3のロック状態が解除され、洗濯物の追加投入ができる。
図3に、上記ドラム式洗濯乾燥機の概略断面図を示す。
上記制御回路31は、ドラム式洗濯乾燥機の運転を制御する制御プログラムを有し、操作キーK(電源キー111〜金属イオン切替キー120)により設定された運転条件に応じてドラム式洗濯乾燥機を制御する。
上記外箱1内には、開口部4aを有する水槽4が配置されている。この水槽4の開口部4aは外箱1の開口部1aと対向している。また、上記水槽4は、開口部4aが斜め上方を向くように傾斜している。つまり、上記水槽4は、前面部(開閉扉3側の部分)よりも後面部(駆動機構9側の部分)が下がるように配置されている。より詳しくは、上記水槽4の中心軸は水平方向に対して5°〜30°の角度を成すように傾斜している。
上記水槽4内には、開口部5aを有するドラム5が回転自在に配置されている。このドラム5の開口部5aは水槽4の開口部4aと対向している。また、上記ドラム5は、開口部5aが斜め上方を向くように傾斜している。つまり、上記ドラム5は、前面部(開閉扉3側の部分)よりも後面部(駆動機構9側の部分)が下がるように配置されている。これにより、使用者は、ドラム式洗濯機の前面側に立って操作する際に、見下ろすようにして容易に回転ドラム5の奥まで見通すことができる。なお、上記ドラム5の回転軸心は水槽4の軸心とは一致している。また、上記ドラム5は回転槽の一例である。
上記水槽4は2本のダンパ28により弾性支持されている。また、上記水槽4の底部外面には駆動機構9が取付けられている。この駆動機構9はケース9a内には、ロータ9bとステータ9cとから成るモータが入っている。そして、上記ステータ9cはケース9aに固定され、ロータ9bはドラム5の槽軸5dに固定されている。なお、上記駆動機構9は電動機の一例である。
上記槽軸5dはケース9aに固定されたベアリング6によって支持され、一端がドラム5に固定されている。これにより、上記ドラム5は水槽4内で回転可能に支持される。また、上記槽軸5dの一端がドラム5に固定されていることにより、ドラム5に直結された駆動機構9が構成され、ロータ9bの回転が直接ドラム5を回転駆動する。また、上記ロータ9bの回転数は回転検知部53(図8参照)で検知可能であり、この回転検知部53の検知結果に基づいて駆動機構9のモータの回転速度が制御される。すなわち、上記駆動機構9のモータは、回転検知部53の検知結果に基づいて回転速度が制御されるインバータモータになっている。
上記ドラム5の周壁には、小孔5cが全周に渡って設けられている。この小孔5cは、水槽4とドラム5との間の空間と、ドラム5内の空間との間で洗い水や乾燥空気等を流通させるためのものである。また、上記ドラム5の内壁面には、半径方向内側に向かって突出するバッフル5bが設けられている。このバッフル5bは、周方向に例えば120°間隔で3ヶ所に配置されている。このようなバッフル5bにより、ドラム5の回転に伴って、洗濯物の持上げと落下とが繰り返される。例えば、洗い工程でドラム5を回転させると、洗濯物をバッフル5bで引っかけて持上げ、その持ち上げた洗濯物を洗濯液中に落下させることにより、洗濯物を洗浄できる。なお、上記バッフル5bは、ドラム5と別体に形成して、ドラム5の内壁に固定してもよいし、あるいは、ドラム5と一体に形成してもよい。
上記ドラム5の開口部5aの外周縁には流体バランサ5eが設けられている。つまり、上記ドラム5の開口部5aを外側から取り囲む流体バランサ5eが設けられている。この流体バランサ5eは塩水等の比重の大きい液体が封入されており、この液体がドラム5の回転時に移動することによって、洗濯物および洗い水の片寄りによる重心移動が打ち消される。なお、上記流体バランサ5eはドラム5の内周縁に設けてもよい。つまり、上記流体バランサ5eはドラム5の開口部5aの内周縁に対向するように設けてもよい。
上記水槽4の開口部4aの開口縁には、ゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン10が固着されている。これにより、上記開閉扉3を閉じると、開閉扉3に突設された窓部3aがパッキン10に密着するから、水槽4内の洗い水等が水槽4外へ出るのを防ぐことができる。
なお、上記パッキン10は、外箱1の開口部1aの内周面から水槽4の開口部4aの内周面に渡って設けてもよい。この場合、上記パッキン10が、洗濯物を出し入れするためのアクセス路を形成する。このアクセス路は、上記開閉扉3を閉じたときに、パッキン10の内周縁10aが窓部3aの周縁に密着して閉じられる。また、上記アクセス路をパッキン10で形成する場合、パッキン10に蛇腹等を設けて、水槽4の揺動に応じてパッキンに10にたわみが生じるようにしてもよい。また、上記開閉扉3の前面の一部および窓部3aはドラム5内を視認できるようにガラス等の透明部材で形成してもよい。
上記洗剤ケース15は外箱1内の上部に位置している。この洗剤ケース15内には、洗剤の収納部を通る第1通路と、洗剤の収納部を通らない第2通路とが設けられ、洗剤ケース15内に流入する水道水を第1通路または第2通路へ導けるようになっている。また、上記洗剤ケース15の後部には給水パイプ12の一方の端部が接続され、洗剤ケース15の底部には給水ノズル15aの一方の端部が接続されている。上記給水パイプ12は、給水口13および給水弁30を通った水道水を洗剤ケース15へ導いている。また、上記給水ノズル15aの他方の端部は水槽4内の空間に臨んでいる。なお、上記給水パイプ12は給水経路の一例である。
上記水槽4の底面には流出口4cが設けられ、この流出口4cから水槽4外に出た洗い水等は排水ダクト16内を流れる。この排水ダクト16は、流出口4cから循環ポンプ17まで延びる第1排水ダクト16aと、循環ポンプ17から水槽4の開口部4aの下部近傍まで延びる第2排水ダクト16bと、排水弁18aから外箱1外へ向って延びる第3排水ダクト16cとから成っている。この排水弁18aは排水モータ18によって開閉される。上記第2排水ダクト16bの水槽4側の端部には循環ノズル33が接続されている。この循環ノズル33は水槽4の前部を貫通して、第2排水ダクト16bとは反対側の端部が水槽4内に入っている。なお、上記第1排水ダクト16aと第2排水ダクト16bが循環経路の一例を構成している。
上記ドラム5内の洗濯物は乾燥システム20で乾燥させることができる。この乾燥システム20は、温風ユニット24、冷却プレート25(図7参照)および送風機26を有している。
上記送風機26は水槽4の後面下部に取り付けられている。また、上記送風機26は、ファンケース71と、ファンケース71内に収容されたファン72と、ファン72を回転駆動するファンモータ73とで構成され、冷却プレート25で除湿された空気をファンケース71内に吸い込み、その空気を温風ユニット24内へ吹き出す。
上記温風ユニット24は水槽4の下部とドラム5の下部との間に配置されている。また、上記温風ユニット24は、送風機26が吹き出した空気をドラム5内へ案内する送風ケース24aと、上記空気を加熱するヒータ24bとから構成されている。
上記送風ケース24aは、温風ユニット24は水槽4の下部とドラム5の下部との間の空間から、水槽4の前面の下部とドラム5の前面の下部と間の空間に渡って延びている。
上記ヒータ24bは、洗い工程で水槽4内に溜められる洗い水や、すすぎ工程で水槽4内に溜められるすすぎ水を加熱することもできる。これにより、上記ヒータ24bで加熱した洗い水で洗濯物を洗ったり、ヒータ24bで加熱したすすぎ水で洗濯物をすすいだりすることができる。
図4に、上記給水弁30を側方から見た概略図を示す。
上記給水弁30は、図4に示すように、吐出口30a,30bと流入口30cとを有している。上記流入口30cには給水口13からの水道水が流入する。そして、上記吐出口30aには、給水パイプ12の他方の端部が接続されている一方、吐出口30bには、冷却ホース29(図7参照)の一方の端部が接続されている。これにより、上記給水弁30は、洗剤ケース15および冷却プレート25(図7参照)のうちの一方のみに水道水を供給することができる。
図5に、上記循環ポンプ17を上方から見た概略図を示す。
上記循環ポンプ17の吸い込み口には、金属イオン発生ユニットの一例としての銀イオン発生ユニット19が設けられている。この銀イオン発生ユニット19は、銀製の金属プレート19aを内部に有して、洗濯物に付着させる銀イオンを発生する。
上記循環ポンプ17から分岐するエアートラップ21には、導圧パイプ22を介して水位センサ23に接続されている。この水位センサ23は導圧パイプ22およびエアートラップ21を介して水槽4と連通し、水槽4内の水圧による圧力(水圧)が水位センサ23に伝えられる。また、上記水位センサ23は、コイルと磁性体とを内部に有し、水槽4内の水位による圧力変化に応じて磁性体がコイル内を移動する。そして、コイル内の磁性体の位置により生じるコイルのインダクタンスを発振周波数として検出し、水槽4内の水位を検出するようになっている。なお、上記水位センサ23は水槽4内と連通できればどの位置に設けてもよい。
図6に、上記循環ポンプ17を側方から見た概略断面図を示す。
上記循環ポンプ17内には、糸屑フィルタ17aが配置されている。この糸屑フィルタ17aは、例えば、格子状に形成された樹脂あるいは、袋状に形成された目の細かい繊維等から成り、洗い水および循環水が通過することによって洗い水および循環水中の糸屑等を集積するようになっている。また、上記糸屑フィルタ17aは循環ポンプ17内に着脱自在に装着され、外箱1の前面下部から取り外して容易に清掃できるようになっている。
上記糸屑フィルタ17aは樹脂メッシュ17bで保持されている。この樹脂メッシュ17bは、格子状に形成された樹脂からなり、糸屑フィルタ17aに比べて目が粗くなっている。
上記銀イオン発生ユニット19は循環ポンプ17の吸込口の下流側に設けられている。上記循環ポンプ17の吸込口と銀イオン発生ユニット19との間には糸屑フィルタ17aおよび樹脂メッシュ17bが配置されている。
図7に、上記水槽4の概略正面図を示す。
上記水槽4の開口部4aの中心C1はドラム5の開口部5aの中心C2よりも天板32側にある。つまり、上記水槽4の開口部4aはドラム5の開口部5aに対して天板32側に偏心している。
上記冷却ホース29の他方の端部は水槽4内で冷却プレート25に対向している。この冷却プレート25は、冷却ホース29の他方の端部から吐出した水道水で冷却できる。上記冷却プレート25を水道水で冷却することにより、冷却プレート25および水道水で水槽4内の空気の水分を凝縮させ、その凝縮した水分を水槽4の流出口4cから外部へ排出できる。
図8に、上記ドラム式洗濯乾燥機の制御ブロック図を示す。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、制御回路31に設けられ、制御動作の中心となるマイクロコンピュータ50(以下、「マイコン」と略称する。)を備えている。このマイコン50は、容量検知部55、アンバランス検知部56、泡拘束検知部57およびタイマー58を含んでいる。なお、上記マイコン50は電動機制御装置の一例である。
上記マイコン50は、操作キーK(電源キー111〜金属イオン切替キー120)、水位センサ23、電源回路51、リセット回路52、回転検知部53および温度検知部54の動作を制御する。上記温度検知部54はヒータ24bの温度を検知する。
上記マイコン50は、容量検知部55で検知した衣類の負荷容量、アンバランス検知部で検知した中間脱水時の負荷アンバラ、泡拘束検知部57で検知した中間脱水時の泡拘束、および、タイマー58でカウントした工程時間に基づいて、負荷駆動回路59、ブザー60および表示部11aを制御する。上記工程時間は容量判定により決定される。
上記負荷駆動回路59は、マイコン50から受けた信号に基づいて、ヒータ24b、送風機26、給水弁30、駆動機構9、排水モータ18、循環ポンプ17および銀イオン発生ユニット19を動作させ、使用者が設定した運転条件でドラム式洗濯乾燥機を運転する。このときの運転内容は表示部11aに表示され、運転終了やエラーはブザー60で使用者に報知される。
以下、上記ドラム式洗濯乾燥機が洗い工程、すすぎ工程および脱水工程を順次行う場合について説明する。
まず、図9に示すように、ステップS1の洗い工程を行った後、ステップS2〜S11から成るすすぎ工程を行う。
上記すすぎ工程では、まず、ステップS2で、駆動機構9のモータを起動させて、ドラム5を回転させ、洗濯物に含まれる水分を遠心力で振り飛ばし、洗濯物を脱水する。このとき、上記排水モータ18を起動させて、排水弁18aを開放させたままにする。
次に、ステップS3で、所定の中間脱水時間が経過したか否かを判定する。このステップS3で、所定の中間脱水時間が経過していると判定すると、ステップS4に進む一方、所定の中間脱水時間が経過していないと判定すると、上記ステップS2に戻る。これにより、上記所定の中間脱水時間が経過するまで、ドラム5が回転し続ける。
次に、ステップS4で、駆動機構9のモータを停止させて、ドラム5の回転を停止させると共に、排水モータ18を停止させて、排水弁18aを閉鎖する。
次に、ステップS5で、給水弁30を開放して、給水ノズル15aから水槽4内へすすぎ水を供給する。
次に、ステップS6で設定水位を判定する。より詳しくは、上記水位センサ23を用いて、すすぎ水の水位が設定水位に達したか否かを判定する。上記ステップS6で、すすぎ水の水位が設定水位に達していると判定すると、ステップS7に進む一方、すすぎ水が設定水位に達していないと判定すると、上記ステップS5に戻る。これにより、上記すすぎ水が設定水位に達するまで、水槽4内へのすすぎ水の供給が継続する。
次に、ステップS7で、給水弁30を閉鎖する。
次に、ステップS8で、銀イオン発生ユニット19の通電を所定時間ONにする。
次に、ステップS9で、循環ポンプ17を起動させて、すすぎ水を第1排水ダクト16aおよび第2排水ダクト16bを介して循環させる。このとき、上記銀イオン発生ユニット19がすすぎ水に銀イオンを添加する。これにより、上記銀イオンを含むすすぎ水が循環ノズル33から吐出して洗濯物に降りかかる。その結果、銀イオンが洗濯物に付着して、洗濯物が除菌・防臭コートされる。
次に、ステップS10で、所定のすすぎ時間が経過したか否かを判定する。このステップS10で、所定のすすぎ時間が経過した判定すると、ステップS11に進む一方、所定のすすぎ時間が経過していないと判定すると、上記ステップS8へ戻る。これにより、上記すすぎ時間が経過するまで、水槽4内への銀イオンの供給が継続する。
最後に、ステップS11で、循環ポンプ17を停止させて、すすぎ工程を終了させる。
上記すすぎ工程の終了後には、ステップS12で、排水モータ18を起動させ、水槽4内のすすぎ水を排水して、脱水工程を行う。
このようなすすぎ工程によれば、水槽4内のすすぎ水を第1排水ダクト16aおよび第2排水ダクト16bを介して循環させながら、銀イオン発生ユニット19の通電をONにすることによって、すすぎ水中の銀イオン濃度を略均一にできると共に、すすぎ水中の銀イオン濃度が低下するのを防ぐことができる。したがって、上記銀イオンを洗濯物に効率よく均一に付着させることができる。
また、上記すすぎ水の銀イオンが低下するのを防ぐことができるから、十分な量の銀イオンを洗濯物に付着させることができる。したがって、上記洗濯物の除菌・防臭効果を向上させることができる。
また、上記銀イオンを含むすすぎ水が循環ノズル33から吐出して洗濯物に降りかかるので、水槽4内のすすぎ水に浸水していない洗濯物にも銀イオンを均一かつ容易に付着させることができる。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、図9のステップS2〜S11のすすぎ工程の代わりに、図10A,図10BのステップS101〜S112のすすぎ工程を行ってもよい。
図10A,図10Bのすすぎ工程では、まず、図10Aに示すように、ステップS101で、駆動機構9のモータを起動させて、ドラム5を回転させ、洗濯物に含まれる水分を遠心力で振り飛ばし、洗濯物を脱水する。このとき、上記排水モータ18を起動させて、排水弁18aを開放させたままにする。
次に、ステップS102で、所定の中間脱水時間が経過したか否かを判定する。このステップS102で、所定の中間脱水時間が経過していると判定すると、ステップS103に進む一方、所定の中間脱水時間が経過していないと判定すると、上記ステップS101に戻る。これにより、上記所定の中間脱水時間が経過するまで、ドラム5が回転し続ける。
次に、ステップS103で、駆動機構9のモータを停止させて、ドラム5の回転を停止させると共に、排水モータ18を停止させて、排水弁18aを閉鎖する。
次に、ステップS104で、給水弁30を開放して、給水ノズル15a内から水槽4内へすすぎ水を供給する。
次に、ステップS105で設定水位を判定する。より詳しくは、上記水位センサ23を用いて、すすぎ水の水位が設定水位に達したか否かを判定する。上記ステップS105で、すすぎ水の水位が設定水位に達していると判定すると、ステップS106に進む一方、すすぎ水が設定水位に達していないと判定すると、上記ステップS104に戻る。これにより、上記すすぎ水が設定水位に達するまで、水槽4内へのすすぎ水の供給が継続する。
次に、ステップS106で、給水弁30を閉鎖する。
次に、ステップS107で、金属イオン強設定がされているか否かを判定する。このステップS107で、金属イオン強設定がされていると判定すると、ステップS108を行った後、ステップS110に進む一方、金属イオン強設定がされていないと判定すると、ステップS109を行った後、ステップS110に進む。なお、上記金属イオン強設定は、使用者の金属イオン切替キー120の操作により設定される。
上記ステップS108では、銀イオン発生ユニット19の通電をONにする。このとき、上記銀イオン発生ユニット19の通電時間を、所定の設定時間にα時間加えた時間に設定する。つまり、上記銀イオン発生ユニット19の通電時間が長くなるように設定する。
上記ステップS109では、銀イオン発生ユニット19の通電をONにする。このとき、上記銀イオン発生ユニット19の通電時間を、所定の設定時間に設定する。つまり、上記銀イオン発生ユニット19の通電時間が短くなるように設定する。
次に、図10Bに示すように、ステップS110で、循環ポンプ17を起動させて、すすぎ水を第1排水ダクト16aおよび第2排水ダクト16bを介して循環させる。このとき、上記銀イオン発生ユニット19がすすぎ水に銀イオンを添加する。これにより、上記銀イオンを含むすすぎ水が循環ノズル33から吐出して洗濯物に降りかかる。その結果、銀イオンが洗濯物に付着して、洗濯物が除菌・防臭コートされる。
次に、ステップS111で、所定のすすぎ時間が経過したか否かを判定する。このステップS111で、所定のすすぎ時間が経過した判定すると、ステップS112に進む一方、所定のすすぎ時間が経過していないと判定すると、上記ステップS107へ戻る。これにより、上記すすぎ時間が経過するまで、水槽4内への銀イオンの供給が継続する。
最後に、ステップS112で、循環ポンプ17を停止させて、すすぎ工程を終了させる。
このようなすすぎ工程によれば、図9のすすぎ工程と同様の効果を奏すると共に、銀イオン発生ユニット19の通電時間を長くすることによって、すすぎ水中の銀イオン濃度を高くでき、また、銀イオン発生ユニット19の通電時間を短くすることによって、すすぎ水中の銀イオン濃度を低くできる。
また、上記すすぎ水中の銀イオン濃度を高くすることによって、洗濯物に付着した例えば白癬菌等を効率よく除菌できる。
また、上記金属イオン強弱設定は、すすぎ工程の途中であっても、金属イオン切替キー120を押下して変更できる。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、図9のステップS2〜S11のすすぎ工程の代わりに、図11A,図11BのステップS201〜S212のすすぎ工程を行ってもよい。
図11A,図11Bのすすぎ工程では、まず、図11Aに示すように、ステップS201で、駆動機構9のモータを起動させて、ドラム5を回転させ、洗濯物に含まれる水分を遠心力で振り飛ばし、洗濯物を脱水する。このとき、上記排水モータ18を起動させて、排水弁18aを開放させたままにする。
次に、ステップS202で、所定の中間脱水時間が経過したか否かを判定する。このステップS202で、所定の中間脱水時間が経過していると判定すると、ステップS203に進む一方、所定の中間脱水時間が経過していないと判定すると、上記ステップS201に戻る。これにより、上記所定の中間脱水時間が経過するまで、ドラム5が回転し続ける。
次に、ステップS203で、駆動機構9のモータを停止させて、ドラム5の回転を停止させると共に、排水モータ18を停止させて、排水弁18aを閉鎖する。
次に、ステップS204で、給水弁30を開放して、給水ノズル15a内から水槽4内へすすぎ水を供給する。
次に、ステップS205で設定水位を判定する。より詳しくは、上記水位センサ23を用いて、すすぎ水の水位が設定水位に達したか否かを判定する。上記ステップS205で、すすぎ水の水位が設定水位に達していると判定すると、ステップS206に進む一方、すすぎ水が設定水位に達していないと判定すると、上記ステップS204に戻る。これにより、上記すすぎ水が設定水位に達するまで、水槽4内へのすすぎ水の供給が継続する。
次に、ステップS206で、給水弁30を閉鎖する。
次に、ステップS207で、温水除菌モードが設定されているか否かを判定する。このステップS207で、温水除菌モードが設定されていると判定すると、ステップS208を行った後、ステップS209に進む一方、温水除菌モードが設定されていないと判定すると、ステップS209に進む。なお、上記温水除菌モードは、使用者によるコース切替キー114の操作により設定される。
上記ステップS208では、ヒータ24bの通電をONにして、水槽4内のすすぎ水を所定の温度まで加熱して温水にする。
次に、図11Bに示すように、ステップS209で、銀イオン発生ユニット19の通電を所定時間ONにする。
次に、ステップS210で、循環ポンプ17を起動させて、温水となったすすぎ水を第1排水ダクト16aおよび第2排水ダクト16bを介して循環させる。このとき、上記銀イオン発生ユニット19がすすぎ水に銀イオンを添加する。これにより、上記銀イオンを含むすすぎ水が循環ノズル33から吐出して洗濯物に降りかかる。その結果、銀イオンが洗濯物に付着して、洗濯物が除菌・防臭コートされる。
次に、ステップS211で、所定のすすぎ時間が経過したか否かを判定する。このステップS211で、所定のすすぎ時間が経過した判定すると、ステップS212に進む一方、所定のすすぎ時間が経過していないと判定すると、上記ステップS207へ戻る。これにより、上記すすぎ時間が経過するまで、水槽4内への銀イオンの供給が継続する。
最後に、ステップS212で、循環ポンプ17を停止させて、すすぎ工程を終了させる。
このようなすすぎ工程によれば、図9のすすぎ工程と同様の効果を奏すると共に、洗濯物をすすぐためのすすぎ水をヒータ24bで加熱して温水にすることによって、洗濯物に付着した例えばカビ等を除菌できる。したがって、上記洗濯物に付着した菌をさらに減らすことができる。
また、上記銀イオン発生ユニット19の銀イオンが洗濯物に付着するから、洗濯物に付着した菌をさらに減少させた状態からそれ以上になるのを防ぐことができる。
また、上記洗濯物をすすぐためのすすぎ水をヒータ24bで加熱して温水にすることによって、水槽4の内壁やドラム5の内外壁に付着したカビ等も除菌できる。
また、上記温水除菌モードの設定は、すすぎ工程の途中であっても、コース切替キー114を押下して変更できる。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、図9のステップS2〜S11のすすぎ工程の代わりに、図12A,図12BのステップS301〜S313のすすぎ工程を行ってもよい。
図12A,図12Bのすすぎ工程では、まず、図12Aに示すように、ステップS301で、駆動機構9のモータを起動させて、ドラム5を回転させ、洗濯物に含まれる水分を遠心力で振り飛ばし、洗濯物を脱水する。このとき、上記排水モータ18を起動させて、排水弁18aを開放させたままにする。
次に、ステップS302で、所定の中間脱水時間が経過したか否かを判定する。このステップS302で、所定の中間脱水時間が経過していると判定すると、ステップS303に進む一方、所定の中間脱水時間が経過していないと判定すると、上記ステップS301に戻る。これにより、上記所定の中間脱水時間が経過するまで、ドラム5が回転し続ける。
次に、ステップS303で、駆動機構9のモータを停止させて、ドラム5の回転を停止させると共に、排水モータ18を停止させて、排水弁18aを閉鎖する。
次に、ステップS304で、給水弁30を開放して、給水ノズル15a内から水槽4内へすすぎ水を供給する。
次に、ステップS305で設定水位を判定する。より詳しくは、上記水位センサ23を用いて、すすぎ水の水位が設定水位に達したか否かを判定する。上記ステップS305で、すすぎ水の水位が設定水位に達していると判定すると、ステップS306に進む一方、すすぎ水が設定水位に達していないと判定すると、上記ステップS304に戻る。これにより、上記すすぎ水が設定水位に達するまで、水槽4内へのすすぎ水の供給が継続する。
次に、ステップS306で、給水弁30を閉鎖する。
次に、ステップS307で、洗濯物の容量を判定する。つまり、ステップS307で、洗濯物の重さを判定する。このステップS307で、洗濯物が重いと判定すると、ステップS308に進む。また、上記ステップS307で、洗濯物が重くなくも軽くもなくて中くらいだと判定すると、ステップS309に進む。また、上記ステップS307で、洗濯物が軽いと判定すると、ステップS310に進む。なお、上記洗濯物の重さは、洗い工程において容量検知部55で検知してマイコン50の記憶部(図示せず)に記憶されている。
上記ステップS308では、銀イオン発生ユニット19の通電を60秒ON/10秒OFFにする。つまり、上記銀イオン発生ユニット19の通電の60秒ONと銀イオン発生ユニット19の通電の10秒OFFとが交互に所定回数繰り返されるように設定する。
上記ステップS309では、銀イオン発生ユニット19の通電を40秒ON/10秒OFFにする。つまり、上記銀イオン発生ユニット19の通電の40秒ONと銀イオン発生ユニット19の通電の10秒OFFとが交互に所定回数繰り返されるように設定する。
上記ステップS310では、銀イオン発生ユニット19の通電を20秒ON/10秒OFFにする。つまり、上記銀イオン発生ユニット19の通電の20秒ONと銀イオン発生ユニット19の通電の10秒OFFとが交互に所定回数繰り返されるように設定する。
次に、図12Bに示すように、ステップS311で、循環ポンプ17を起動させて、すすぎ水を第1排水ダクト16aおよび第2排水ダクト16bを介して循環させる。このとき、上記銀イオン発生ユニット19がすすぎ水に銀イオンを添加する。これにより、上記銀イオンを含むすすぎ水が循環ノズル33から吐出して洗濯物に降りかかる。その結果、銀イオンが洗濯物に付着して、洗濯物が除菌・防臭コートされる。
次に、ステップS312で、所定のすすぎ時間が経過したか否かを判定する。このステップS312で、所定のすすぎ時間が経過した判定すると、ステップS313に進む一方、所定のすすぎ時間が経過していないと判定すると、上記ステップS307へ戻る。これにより、上記すすぎ時間が経過するまで、水槽4内への銀イオンの供給が継続する。
最後に、ステップS313で、循環ポンプ17を停止させて、すすぎ工程を終了させる。
このようなすすぎ工程によれば、図9のすすぎ工程と同様の効果を奏すると共に、洗濯物の量に応じて、すすぎ水中の銀イオン濃度を変更するから、銀イオンの無駄な供給およびこれに要する時間を無くすことができる。
図9〜図12のすすぎ工程では、ドラム5の回転を停止させて、銀イオンを含むすすぎ水を洗濯物に降りかけていたが、ドラム5を回転させながら、銀イオンを含むすすぎ水を洗濯物に降りかけてもよい。
下表1に、ポリエステル布への銀イオンの付着量とポリエステル布の帯電減衰率との関係を示す。
上記表1から判るように、銀イオンを布に付着させることにより、布の帯電減衰率を高めることができる。したがって、上記布に銀イオンを付着させることにより、布に発生する静電気を低減できる。つまり、上記布に帯電防止性能である制電性を付与することができる。
このような効果は布以外の織物、不織布等のあらゆる繊維でも得ることができる。したがって、上記銀イオンを含むすすぎ水で洗濯物をすすぐことにより、銀イオンが洗濯物に付着するから、洗濯物に制電性を付与することができる。このとき、1kgの洗濯物に対して0.5mg以上50mg以下の銀イオンを付着させるようにするのが好ましい。
図9〜図12のすすぎ工程では、銀イオンを洗濯物に付着させていたが、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを洗濯物に付着させてもよい。言い換えれば、上記ドラム式洗濯乾燥機に、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを発生する金属イオン発生ユニットを搭載してもよい。
また、そのような金属イオン発生ユニットを給水パイプ12に設けてもよい。つまり、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを発生する第1の金属イオン発生ユニットを循環ポンプ17の吸い込み口に設け、かつ、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを発生する第2の金属イオン発生ユニットを給水パイプ12に設けてもよい。
また、上記銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを洗濯物に付着されることにより、洗濯物に制電性を付与することができる。
また、図9の洗い工程において、洗濯物を洗うための洗い水をすすぎ水をヒータ24bで加熱して温水にしてもよい。
また、図10のすすぎ工程では、銀イオン発生ユニット19の通電時間を変更することにより、すすぎ水中の銀イオン濃度を変更していたが、銀イオン発生ユニット19へ流す電流の大きさを変更することにより、すすぎ水中の銀イオン濃度を変更してもよい。
(第2実施形態)
図14に、本発明の第2実施形態のドラム式洗濯乾燥機の概略断面図を示す。また、図14において、図3に示した構成部と同一構成は、図3における構成部と同一参照番号を付して説明を省略する。
図14のドラム式洗濯乾燥機では、銀イオンを発生する銀イオン発生ユニット40を給水パイプ12に設けている。また、上記ドラム式洗濯乾燥機では、銀イオンを発生する銀イオン発生ユニットを循環ポンプ17の吸い込み口に設けていない。
図15Aに、上記銀イオン発生ユニット40の概略横断面図を示す。また、図15Bに、上記銀イオン発生ユニット40の概略縦断面図を示す。
上記銀イオン発生ユニット40は、図15A,図15Bに示すように、合成樹脂、ゴム等の絶縁材料からなる容器41と、容器41内に配置された2枚の板状の電極44,45とを有している。
上記容器41の一方の端部には液体の流入口42が設けられている。また、上記容器41の他方の端部には液体の流出口43が設けられている。そして、上記容器41は、流入口42よりも流出口43が低くなるように配置されている。これにより、上記容器41内で残水が生じるのを防ぐことができる。
上記電極44,45は互いに略平行となるように配置されている。また、上記電極44,45の上面の端縁部に端子部46,47が設けられている。この端子部46,47が容器41外に出ている。また、上記電極44,45は銀からなっている。また、上記電極44,45と端子部46,47とは一体であってもよい。上記電極44,45と端子部46,47とを一体としない場合には、電触を防ぐために、電極44,45と端子部46,47との接合部と、端子部46,47とは、水に接触しないように樹脂でコートしておくのが好ましい。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機によれば、すすぎ工程を行う場合、給水弁30を開放して、銀イオン発生ユニット40の容器41内に水を供給し、端子部46,47に電圧を印加する。そうすると、陽極から銀イオン(Ag+)が容器41内の水中に溶出し、銀イオンが添加された水(以下、「銀イオン水」と言う。)が、容器41外に出て給水パイプ12、洗剤ケース15および給水ノズル15aを順次通過して水槽4内に流入する。そして、上記水槽4内において銀イオン水の水位が設定水位に達すると、給水弁30を閉じ、循環ポンプ17を作動させて、流出口4cから水槽4外に出た銀イオン水を第1,第2排水ダクト16a,16bを介して水槽4内に戻す。このように、上記水槽4外に出た銀イオン水を水槽4内に戻すように循環させながら、ドラム5を回転させて、ドラム5内の洗濯物をすすぐ。
下表2に、洗濯物の材質とすすぎ工程時の銀イオン水の濃度とJISL1094による帯電圧の半減期と洗濯物の帯電減衰率との関係を示す。
上記表2から、銀イオンを含むすすぎ水で洗濯物をすすぐことによって、洗濯物に制電性を付与することができることが判る。
下表3,4に、上記ドラム式洗濯乾燥機のすすぎ工程時の運転条件の設定を変更した実験データを示す。下表3に、循環ポンプ作動時における駆動機構9の回転速度または駆動時間を変更した場合について試験試料への銀付着量を比較した実験データを示す。また、下表3には、図13の縦型洗濯機の実験データも示している。
A,B:すすぎ時、モーター5秒ON20秒OFF、回転数2秒46rpm、3秒
55rpm
C,D:すすぎ時、モーター10秒ON20秒OFF、回転数5秒46rpm、5
秒49rpm
E:すすぎ時、モーター5秒ON20秒OFF、回転数2秒46rpm、3秒
49rpm
試験試料:JIS L0803に規定された染色堅牢度試験用添付白布のポリエステル
標準添付白布
下表4に、上記ドラム式洗濯乾燥機の駆動機構9の回転速度変更時において循環ポンプ17を作動または非作動とした場合の試験試料への銀付着量を比較したF,Gの設定の実験データを示す。
F,G:すすぎ時、モーター5秒ON20秒OFF、回転数2秒46rpm、1秒
55rpm、2秒55rpm
試験試料:JIS L0803に規定された染色堅牢度試験用添付白布のポリエステル
標準添付白布
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のE設定の実験データと縦型洗濯機の実験データとの比較すると判るように、すすぎ時の銀イオン水の濃度が同じであっても、銀イオン水を循環させながらでないと、洗濯物に対する銀イオンの付着効率が悪い。つまり、上記銀イオン水を循環させながら、洗濯物をすすぐことにより、洗濯物に対する銀イオンの付着効率を向上させることができる。このことは、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のF設定と本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のG設定との比較からも判る。
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のE設定の実験データと本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のA,B設定の実験データとの比較すると判るように、駆動機構9の回転数を上げることによって、洗濯物に対する銀イオンの付着効率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のE設定の実験データと本実施形態のドラム式洗濯乾燥機のC,D設定の実験データとの比較すると判るように、駆動機構9のOFF時間を変更せずに、駆動機構9のON時間を長くすることによっても、洗濯物に対する銀イオンの付着効率をさらに向上させることができる。
上記洗濯物に対する銀イオンの付着効率をさらに向上させる効果は、銀イオン水を循環し、駆動機構9の回転数の最高回転数が50rpm〜120rpmの範囲内であるという条件下で、洗濯物をすすぐことにより得ることができる。
上記駆動機構9の回転数の最高回転数は、50rpm〜75rpmの範囲内であるとより好ましく、50rpm〜60rpmの範囲内であるとよりさらに好ましい。
また、上記駆動機構9の回転数が50rpm〜120rpmの範囲内にしなくても、銀イオンが添加された水を使用して、ドラム5内の洗濯物のすすぎを行うときに、駆動機構9の非通電時間を17秒〜25秒とし、駆動機構9の駆動時間は非通電時間の1/3〜1/2にしても、洗濯物に対する銀イオンの付着効率を向上させることができる。
上記すすぎ工程では、銀イオンを洗濯物に付着させていたが、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを洗濯物に付着させてもよい。言い換えれば、上記ドラム式洗濯乾燥機に、銀イオン、銅イオン、および銀+銅の混合物イオンのうちの少なくとも1つを発生する金属イオン発生ユニットを給水パイプ12に設けてもよい。
本発明は、洗濯および乾燥を行う洗濯乾燥機のみならず、洗濯のみ行う洗濯機にも適用できる。
また、本発明は、ドラム式洗濯機のみならず、縦型全自動洗濯機にも適用できる。
すなわち、本発明はあらゆるタイプの洗濯機に適用できる。