JP2008172340A - 無線通信用受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】復号動作の処理時間を一定とすることができる無線通信用受信装置を提供する。
【解決手段】無線通信用受信装置は、伝送路推定値と受信信号から仮解を求める第1ステップを行う初期化部501と、前記仮解を中心とした探索領域の内側に存在する次元毎の解候補を求める第2ステップを行う解候補計算部502と、前記解候補の数が指定したリソース数を超えた場合に、累計距離の大きい解候補を削除する第3ステップを行う解候補選定部503と、前記仮解と前記解候補との次元毎の部分距離ならびに得られた前記部分距離の累計距離を求める第4ステップを行う距離計算部504と、前記累計距離の大小を比較して前記累計距離の小さい解候補を求め、格子符号の次元数回毎に前記第2乃至第4ステップを行うように前記解候補計算部、前記解候補選定部、および前記距離計算部を制御する距離比較部505を具備する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、無線通信用受信装置に関し、例えば、情報通信における格子符号の最近接点の際の空間分割多重(Space Division Multiplexing)を用いた通信機器のスフィアデコーダ等に適用されるものである。
従来、例えば、情報通信における格子符号の最近接点の際の空間分割多重(Space Division Multiplexing)を用いた通信機器のための検索アルゴリズムが開示されている(例えば、非特許文献1、2参照)。以下、非特許文献1、2を例に挙げて説明する。
1.非特許文献1
非特許文献1中のFig.2に示すように、この非特許文献1のスフィアデコーダは、探索領域を狭めながら解候補点の絞込みを行うツリーサーチアルゴリズムである。この検索アルゴリズムによれば、探索領域を狭めながら解候補点の絞込みを行うため、全解探索に比べ、非常に少ない計算量で最尤判定とほぼ同等の復号精度を達成できる。
しかしながら、この検索アルゴリズムでは、多くの比較判定ステップを要する複雑なツリーサーチアルゴリズムであるため制御が複雑であり、比較判定ステップによって演算範囲が増減するため、演算範囲が変動する。そのため、復号動作の処理時間を一定とすることができない、という問題があった。
加えて、多くの比較判定ステップを要する複雑なツリーサーチアルゴリズムであるため制御が複雑であり、復号動作のパイプライン処理ができない、という問題もある。
さらに、従来の受信装置であると、実時間処理に適さないことに加え、専用の回路等が必要となるため、回路規模が増大し、消費電力が増大する。
例えば、この検索アルゴリズムでは、20MHzのクロック(clock)に同期して受信信号が入力された場合に、平均10clock、最悪のケース20clockで復号できたとしても、最悪ケースに対してリアルタイム処理を行うには400MHzで動作させなければならない。また、ツリーサーチを実行している間は、次の信号の復号処理ができないため、受信信号用バッファを用意する工夫や、処理系等を複数用意するなどの工夫が必要となる。
2.非特許文献2
非特許文献2中のFig.1にも、計算量削減手法が示されている。しかし、この非特許文献2の検索アルゴリズムも、ツリーサーチアルゴリズムであるため、上記と同様の問題が発生する。
上記のように、従来の無線通信用受信装置は、復号動作の処理時間を一定とすることができないという問題があった。
A universal lattice code decoder for fading channelsViterbo, E.; Bouros, J.;Information Theory, IEEE Transactions on , Volume: 45 , Issue: 5 , July 1999 Pages:1639 - 1642 A new reduced-complexity sphere decoder for multiple antenna systemsChan, A.M.; Inkyu Lee;Communications, 2002. ICC 2002. IEEE International Conference on , Volume: 1 , 28 April-2 May 2002 Pages:460 - 464
この発明は、復号動作の処理時間を一定とすることができる無線通信用受信装置を提供する。
この発明の一態様によれば、伝送路推定値と受信信号から仮解を求める第1ステップを行う初期化部と、前記仮解を中心とした探索領域の内側に存在する次元毎の解候補を求める第2ステップを行う解候補計算部と、前記解候補の数が指定したリソース数を超えた場合に、累計距離の大きい解候補を削除する第3ステップを行う解候補選定部と、前記仮解と前記解候補との次元毎の部分距離ならびに得られた前記部分距離の累計距離を求める第4ステップを行う距離計算部と、前記累計距離の大小を比較して前記累計距離の小さい解候補を求め、格子符号の次元数回毎に前記第2乃至第4ステップを行うように前記解候補計算部、前記解候補選定部、および前記距離計算部を制御する距離比較部とを具備する無線通信用受信装置を提供できる。
この発明によれば、復号動作の処理時間を一定とすることができる無線通信用受信装置が得られる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
[第1の実施形態]
図1乃至図3を用いてこの発明の第1の実施形態に係る無線通信用受信装置を説明する。
<1.無線通信システム>
まず、図1を用いて、この実施形態に係る無線通信システムについて説明する。図示するように、この実施形態に係る無線通信システムは、(Space Division Multiplexing)を用いた通信機器による格子符号の(MIMO)送信器(送信装置)201および(MIMO)受信器(受信装置)206を備えている。
送信器(送信装置)201は、2つの送信アンテナTx1(202)、Tx2(203)を備え、送信データをこの送信アンテナTx1(202)、Tx2(203)より受信器206に送信するように構成されている。送信アンテナTx1(202)、Tx2(203)は、それぞれ独立の信号x0と信号x1を送信する。
受信器(受信装置)206は、2つの受信アンテナRx1(204)、Rx2(205)を備え、受信したデータを所定の送信データに復号するように構成されている。受信アンテナRx1(204)、Rx2(205)は、それぞれ信号r0と信号r1を受信する。
ここで、本例の場合、送信器201と受信器206との間のチャネルH(207)は、各アンテナTx1(202)、Tx2(203)、Rx1(204)、Rx2(205)を結ぶ4つ経路h00,h10,h01,h11から構成される。
次に、本例に係る送信器201および受信器206の構成例について、図2を用いて説明する。
図示するように、送信器201は、格子符号変換部(Mapper)211、SDMエンコーダ212、DA(Digital Analog)変換部213、214、およびRF216、217を備えている。
格子符号変換部(Mapper)211は、入力された送信データ(Data)を所定の格子符号に変換するように構成されている。
SDMエンコーダ212は、入力された格子符号(Mapper出力)を2つ(本例の場合)の送信アンテナTx1(202)、Tx2(203)から送信するために、DA変換部213、214にそれぞれ振り分けるように構成されている。例えば、SDMエンコーダ212は、入力された格子符号をSerialからParallelに並べること(シリアル/パラレル変換)により、2つに振り分ける。
DA(Digital Analog)変換部213、214は、SDMエンコーダ212からデジタル信号として入力された格子符号をアナログ信号に変換し、RF216、217に出力するように構成されている。
RF216、217は、入力されたアナログ信号を所定の周波数の無線信号に変換し、送信アンテナTx1(202)、Tx2(203)に出力するように構成されている。例えば、本例の場合、RF216、217は、入力されたアナログ信号を2.4GHz帯の無線信号に変換する。
受信器206は、格子符号変換部(Demapper)221、SDMデコーダ222、AD(Analog Digital)変換部223、224、およびRF226、227を備えている。
RF226、227は、受信アンテナRx1(204)、Rx2(205)から入力された所定の周波数の無線信号をアナログ信号に変換し、AD変換部223、224に出力するように構成されている。
AD(Analog Digital)変換部223、224は、入力されたアナログ信号を所定のデジタル信号に変換し、SDMデコーダ222に出力するように構成されている。
SDMデコーダ222は、AD変換部223、224より入力されたデジタル信号である格子符号を干渉する前の信号(格子符号)に復号し、格子符号変換部(Demapper)221に出力するように構成されている。
格子符号変換部(Demapper)221は、SDMデコーダ222より入力された格子符号を送信データ(Data)に変換し、受信データ(Data)として出力するように構成されている。
<2.SDMデコーダの構成例>
次に、この実施形態に係るSDMデコーダ(スフィアデコーダ)222の構成例について、図3を用いて説明する。
図示するように、本例に係るSDMデコーダ222は、初期化部501、解候補計算部502、解候補選定部503、距離計算部504、および距離比較部505を備えている。
初期化部501は、伝送路推定値(H)と受信信号(R:格子符号)から仮解を求める(後述する第1ステップST1)を行うように構成されている。
解候補計算部502は、上記仮解を中心とした探索領域の内側に存在する次元毎の解候補を求める(後述する第2ステップST2)を行うように構成されている。
解候補選定部503は、上記解候補の数が指定したリソース数(MAX)を超えた場合に、前記累計距離の大きい解候補を削除する(後述する第4ステップST4)を行うように構成されている。
距離計算部504は、上記仮解と解候補との次元毎の部分距離ならびに得られた前記部分距離(u k,k(X[i]−<X>´[i]);但し、<X>;Xハットと表記する)の累計距離(Dist[i])を求める(後述する第3ステップST3)を行うように構成されている。
距離比較部505は、上記累計距離の大小を比較して累計距離の小さい解候補を求める(後述する第5ステップST5)ように構成されている。また、距離比較部505は、上記ステップST5の後に、格子符号の次元数回毎に、上記第2乃至第4ステップST2〜ST4を行うように解候補計算部502、解候補選定部503、および距離計算部504を制御する。
<3.無線通信動作>
次に、この実施形態に係る送信器201および受信器206における無線通信動作について、図4を用いて説明する。
図示するように、送信器201と受信器206との間のチャネルH(207)は、各アンテナTx1(202)、Tx2(203)、Rx1(204)、Rx2(205)を結ぶ4つ経路h00,h10,h01,h11から構成される。
そのため、受信アンテナRx1、Rx2により受信した格子符号は、それぞれの経路から干渉される。例えば、図示するように、受信アンテナRx1により受信した格子符号21は、経路h00,h01の干渉後の格子符号である。例えば、受信アンテナRx2により受信した格子符号22は、経路h10,h11の干渉後の格子符号である。
よって、SDMデコーダ222は、入力されたデジタル信号である格子符号21、22を干渉する前の格子符号に復号し、格子符号変換部(Demapper)221に出力する必要がある。
<4.格子符号の復号動作>
この実施形態に係るSDMデコーダ222の入力された格子符号21、22の復号動作について、図5乃至図9を用いて説明する。
<4−1.復号動作の前提>
まず、復号動作の前提として、格子符号21、22に対する最尤解を求める最尤判定について説明する。
格子符号Sは、次元数Qを用いて、以下の(式1)のように定義できる。
Figure 2008172340
続いて、Dは変調方式によって以下の(式2)ように定義される。
Figure 2008172340
ここで、図5に示すように、送信側101および受信側103における格子符号の送受信の様子が示されている。図5においては、2ビットの情報{x0,x1}を4−QAM(格子数4)により変調した格子符号を送信する場合を一例として示している。図示するように、送信側101では、x0を実数成分に、x1を虚数成分に割り当てることで格子を形成している。この場合、格子符号Sは、以下の(式3)のように表される。
Figure 2008172340
送信信号はチャネルH (102) により歪んで受信される。そのため、受信信号Rは、ノイズ成分nを用いて、以下の(式4)のように表される。
Figure 2008172340
ここで、上記図2等に示したように、空間分割多重方式による格子符号の送信器201、受信器206は、2つの送信アンテナTx1(202)とTx2(203)と、2つの受信アンテナ Rx1(202)とRx2(203)を備えている。このとき、チャネルH(207)は各アンテナを結ぶ4つ経路から構成される。各送信アンテナからそれぞれ独立の信号x0と信号x1をそれぞれ送信し、受信器(206)では信号r0と信号r1を各アンテナで受信する。
この場合、上記(式4)は、行列を利用して以下のように拡張できる。
Figure 2008172340
但し、以下の(式6)を満たすものとする。
Figure 2008172340
続いて、アンテナ数をmとするならば、格子符号は以下の(式7)のように、定義できる。
Figure 2008172340
上記(式7)によれば、次元が拡張されただけで格子符号の本質としては何も変わらないことを意味する。
以下、本例では、空間分割多重方式による格子符号の復号について説明する。しかし、空間分割多重方式による格子符号の復号に限らず、その他の一般的な格子符号の復号についても同様に適用することが可能である。
続いて、受信器201側では、受信信号Rとチャネル情報Hを用いてXを復号する。復号アルゴリズムとして、ZF(Zero-Forcing)、V-BLAST、最尤復号(MLD:Maximum Likelihood Decode)などが知られている。本例では、最尤復号(MLD)を例に挙げて、以下説明する。
最尤復号(MLD)は、ノイズが0であるときの格子符号の受信コンスタレーションパターンをレプリカ信号として生成し、各レプリカ信号と受信信号点との2乗誤差を計算し、2乗誤差が最小となるレプリカ信号を送信信号として出力する復号アルゴリズムである。
つまり、以下の(式8)を解くことで送信信号を推定する。
Figure 2008172340
図5に示す受信側103における点(104)が受信点である。まず、送信信号のパターンである{1,1},{-1,1},{1,-1},{-1,-1}の4通りについて、チャネルH(102)を乗算したものをレプリカ信号として生成する。
続いて、受信点(104)とレプリカ信号との距離を求め、距離が最小となるレプリカ信号を選択する。この例では、レプリカ信号{1,1}との距離が、最小距離である。
続いて、以下のように、記号を定義する。
Figure 2008172340
SDMデコーダ222は、受信信号rを入力とし、チャネル情報Hを用いて送信信号xを推定するツリーサーチアルゴリズムを行う。ここで、受信信号rは以下の(式9)で与えられる。
Figure 2008172340
また、送信信号Xは、上記(式1)により制約される格子符号である。
最尤判定は、上記(式8)より以下の(式10)で与えられる。
Figure 2008172340
ここで、<x>はZero-Forcingの解であり、以下で与えられる。
Figure 2008172340
半径dのスフィア内部に位置する格子点は、以下の(式12)のように定義される。
Figure 2008172340
次に、上記(式11)中の行列HHに着目する。行列HHは、Cholesky分解(HH=UU)により三角行列に分解できる。ここで、行列Uは、上三角行列であり、以下の(式13)のように示される。
Figure 2008172340
したがって、上記(式12)は、以下の(式14)のように示される。
Figure 2008172340
ここで、(式14)中の初期項u QQ(x−<x>は、xのみに依存した項である。したがって、xのみを以下の(式15)で評価する。
Figure 2008172340
つまり、下記の(式16)のように示される。
Figure 2008172340
上記(式16)を満たす解候補xが、スフィア半径dの内部に位置する格子点である。
以下、(式16)を満たす解候補xに対して、それぞれ繰り返し探索を行う。このとき、スフィア半径は以下の(式17)のように更新される。
Figure 2008172340
続いて、上記(式14)の次項に着目すると、xとxQ−1に依存した項であるので、xを定めればxのみに依存した項となる。したがって、xQ−1のみを以下の(式18)で評価する。
Figure 2008172340
よって、以下の(式19)を満たす解候補xQ−1が、スフィア半径dQ−1の内部に位置する格子点である。
Figure 2008172340
以下、xQ−2,xQ−3,…,xの全てに対して同様の計算を行う。
続いて、上記(式14)を満たす解候補<x>´=(xQ−2,xQ−3,…,x)が見つかった場合、以下の(式20)に示すように、解候補<x>´と受信点rとの距離≪r−H<x>´≫でスフィア半径を更新する。
Figure 2008172340
続いて、新しいスフィア半径d´を用いて再び 上記(式14) を満たす解候補を探索する。最終的にスフィア半径の中に1つしか解が存在しなくなった解が最尤解である。
<4−2.本例に係るSDMデコーダの復号動作>
次に、上記<4−1>の説明を前提として、本例に係るSDMデコーダ222の復号動作について説明する。この説明においては、図6に示すフローに則して説明する。図6中には、各部の具体的な処理を擬似コードで示している。
(ステップST1(変数の初期化))
まず、初期化部501に入力(Input)として、H:チャネル情報(伝送路推定値)、R:受信信号、c:探索領域、MAX:リソース最大数(高々リソース数)を入力する。
続いて、初期化部501は、入力された各変数を初期化し、入力された伝送路推定値(チャネル情報)Hと受信信号Rから仮解(Zero-Forcing解の値<x>で初期化された解<X>[1])を求める第1ステップを行う。
具体的に、初期化部501は、以下の7点の初期化および計算を実行する。ここで、[ ]は配列を表現する。
・U:チャネル情報Hのコレスキー分解を計算
・<x>:Zero-Forcing解を計算
・k:格子符号の次元数Qで初期化
・Total:解候補数を1で初期化
・仮解<X>[1]:Zero-Forcing解の値<x>で初期化
・Area[1]:入力である探索領域cで初期化
・Dist[1]:累計距離を0で初期化する。
(ステップST2(解候補計算))
続いて、解候補計算部502は、仮解(Zero-Forcing解の値<x>で初期化された解<X>[1])を中心とした探索領域の内側に存在する次元毎の解候補<X>´[i][]を求める第2ステップを行う。
具体的に、解候補計算部502は、上記(式19)に示したように、現在注目している次元(添え字k)において、<X>[i]を中心に探索領域内に存在する解候補点を求める。そして、全ての解候補点<X>´[i][]を変数に配列として記憶する。以上の処理を全ての解候補(添え字i)について実行する。
(ステップST3)
続いて、解候補選定部503は、上記解候補<X>´[i][]の数が、指定したリソース数MAXを超えた場合に、前記累計距離Dist[i]の多い解候補<X>´[i][]を削除する第3ステップを行う。
これは、上記解候補計算部502と後述する距離計算部504の処理(第2ステップST2、第4ステップST4)を次元数(Q)回繰り返すことで、形式的には最初に与えられた探索領域の内部に存在する全ての解候補と受信点との距離を計算できる。しかし、探索領域内に存在する解候補数の増加にともない計算量も増加してしまう。
そこで、解候補選定部503は、この第3ステップST3において、演算対象となる解候補数がリソース数MAXを超えた場合、前記累計距離Dist[i]の多い解候補を削除し、演算対象を削減する。
このように、解候補選定部503は、より最尤解に近い解候補を保持できるよう累計距離(Dist[i])が小さい演算対象を優先的に残す。
ここで、最尤解とは“受信信号と解候補の距離が最小となる解候補の組合せ”と言える。そのため、演算途中において、累計距離(Dist[i])が小さいものほど、最尤解に近い部分解であると言えるからである。
(ステップST4)
続いて、距離計算部503は、上記仮解<X>[1]と上記解候補<X>´[i][]との次元毎の部分距離ならびに得られた前記部分距離の累計距離を求める第3ステップを行う。
具体的に、距離計算部503は、現在注目している次元(添え字k)における、部分距離(u k,k(X[i]−<X>´[i])を計算し、累計距離Dist[i]を更新する。
同時に、その時点での探索領域から部分距離を引くことで、探索領域Area[i]を更新する。また、次の次元の処理をするための前準備として<X>[i]も更新する。
以上の処理を全ての解候補(添え字i)について実行する。例えば、一の次元での上記ステップST3の処理終了後、次元(添え字k)を一つ減らして、次の次元の処理を行う。
(ステップST5)
続いて、距離比較部505は、前記累計距離Dist[i]の大小を比較し、累計距離Dist[i]の小さい解候補<X>´[i][]を求める。その後、距離比較部505は、格子符号の次元数回毎に上記第2乃至第4ステップST2〜ST4を行うように解候補計算部502、解候補選定部503、および距離計算部504を制御する。
即ち、距離比較部505は、距離計算部504によるステップST4の後、前記累計距離Dist[i]の大小を比較し、累計距離(Dist[i])が昇順になるように各解候補(添え字i)を並び替える。そのため、添え字iが小さいものほど、最尤解に近い解候補となる。
再び、解候補計算部602は、同様のステップST2により解候補を求める。
続いて、解候補選定部603は、添え字iの小さいものから優先して解候補を選定する。解候補数がリソース数(MAX)を超えた時点で解候補の削除を行う。
続いて、距離比較部505は、前記累計距離Dist[i]の大小を比較し、累計距離Dist[i]の少ない解候補<X>´[i][]を求める。
最後に、距離比較部505は、解候補<X>´[i][]を復号した格子符号として、格子符号変換部(Demapper)221に出力する(Output)。
以上の第1乃至第5ステップST1〜ST5を次元数(Q)回繰り返し、本例のSDMデコーダの復号動作を終了する。
上記のように、ステップST3の際に、解候補選定部503は、上記解候補<X>´[i][]の数が、指定したリソース数MAXを超えた場合に、前記累計距離Dist[i]の多い解候補<X>´[i][]を削除する第3ステップを行う。
そのため、探索領域内に存在する解候補<X>´[i][]の数に因らず、解候補<X>´[i][]を一定のリソース数MAXに収めることができ、処理時間を一定にすることができる。
尚、高々リソース数MAXは、必要に応じて、任意に決めることができる。例えば、「データ記憶数」、「距離計算を行う演算数」、「処理時間に比例した数」など、リソースの定義は任意に決定することができる。なお、リソース数を少なくすると復号性能が劣化する。実験ではリソース数16(MAX=16)程度あれば、64QAMの2x2MIMO空間分割多重方式に対応できることがわかっている。
<復号性能>
本例に係るSDMデコーダの復号性能について、図7、図8を用いて説明する。
図7は、格子数16(16QAM信号)の場合におけるノイズ比(CNR)[dB]と誤り率(BER)[%]との関係を示す図である。図8は、格子数64(64QAM信号)の場合におけるノイズ比(CNR)[dB]と誤り率(BER)[%]との関係を示す図である。図7、図8のいずれの場合のリソース数は、16(MAX=16)とした。比較対象である最尤判定とは全解探索を用いた場合で理想値である。
図7、図8に示すように、いずれの場合も最尤判定した理想曲線と比較して、およそCNR劣化量1dB以内で復号できている。
<5.この実施形態に係る効果>
この実施形態に係る無線通信用受信装置によれば、少なくとも下記(1)乃至(3)の効果が得られる。
(1)復号動作の処理時間を一定とすることができる。
上記のように、本例に係る受信器(受信装置)206は、解候補<X>´[i][]の数が、指定したリソース数MAXを超えた場合に、前記累計距離Dist[i]の大きい解候補<X>´[i][]を削除する第3ステップ(ST3)を行う解候補選定部503を備えている。
そのため、例えば、図9に示すように、探索領域内に存在する解候補<X>´[i][]の数に因らず、解候補<X>´[i][]を一定のリソース数MAXに収めることができる。これは、解候補選定部503が、上記ステップST3の際に、指定したリソース数MAXを超えた場合に、前記累計距離の大きい解候補を削除できるため、図9中の演算範囲33を削除することができるからである。
そのため、本例に係るSDMデコーダ222の最尤解を求めるための演算範囲34は、指定したリソース数MAXを超えた場合であっても、指定したリソース数MAXとすることができる。一方、後述する比較例に係るSDMデコーダの最尤解を求めるための演算範囲35は、スフィア半径dとなり、本例と比べ増大してしまう。
但し、図9は、例示として概念的に示したもので、例えば、リソース数MAXの変動等によって、その他の演算範囲を取り得る。そのため、例えば、演算範囲は、2次元に限らず、球状等の3次元等にもなり得る。
一方、図7、図8に示したように、本例に係る受信器206の復号性能は、最尤判定した理想曲線とほぼ同様の結果を得ることができる。例えば、図7、図8に示すいずれの場合であっても、最尤判定した理想曲線と比較して、およそCNR劣化量1dB以内で復号することができる。
このように、解候補選定部503が上記第3ステップST3を行うことで、処理時間を決定する解候補点の数を一定にすることができるため、復号性能を維持しつつ、復号動作の処理時間を一定にすることができる。
(2)復号動作のパイプライン処理を行うことができる。
加えて、本例に係る受信器(受信装置)206は、前記累計距離Dist[i]の大小を比較し、累計距離Dist[i]の少ない解候補<X>´[i][]を求め、距離比較部505は、格子符号の次元(Q)数回毎に上記第2乃至第4ステップST2〜ST4を行うように解候補計算部502、解候補選定部503、および距離計算部504を制御する距離比較部505を備えている。
このように、距離比較部505は、格子符号の次元(Q)数回毎に上記第2乃至第4ステップST2〜ST4を行うように解候補計算部502、解候補選定部503、および距離計算部504を制御する。そのため、上記第2乃至第4ステップST2〜ST4とループする回数は、格子符号の次元数(Q)で決定され、固定とすることができる。結果、距離比較部505は、次元数(Q)回上記第2乃至第4ステップST2〜ST4繰り返した後、解候補<X>´[i][]を復号した格子符号として、格子符号変換部(Demapper)221に出力する(Output)し、復号動作を停止することができる。
このように、距離比較部505が行うループの回数は、格子符号の次元数(Q)で決定され、固定とすることができる。そのため、図6に示したように、複雑な比較判定ステップを必要とせず、処理のスループットを向上でき、復号動作のパイプライン処理を行うことができる。
(3)消費電力の低減、および占有面積の低減に対して有利である。
上記(1)、(2)に示したように、本例に係る受信装置(受信器)によれば、複雑な比較判定ステップを必要とせず、処理のスループットを向上できる。その結果、回路規模を低減できるため、消費電力を低減でき、占有面積を低減できる点で有利である。
[第2の実施形態(復号動作のその他の一例)]
次に、第2の実施形態に係る半導体記憶装置について、図10を用いて説明する。この実施形態は、復号動作のその他の一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。図10は、この実施形態に係る復号動作を示すフロー図である。
図示するように、ステップST2またはステップST4の際において、上記第1の実施形態では“for文”によって実行されていた箇所を、“parallel do (i)”に置き換えている点で上記第1の実施形態と相違している。
上記実行命令“parallel do (i)”は、添え字iに関して並列に処理する命令である。
そのため、本例に解候補計算部502、距離計算部504は、添え字iに関して独立な演算となっているため、データ依存関係などを考慮する必要なく、同一の次元数Qにおいて並列に演算できる(ステップST2、ST4)。
ステップST2、ST4の際に、実行命令“parallel do (i)”による演算の並列化により、解候補数に依存することなく1個のデータを処理する時間で全ての解候補に対する演算を終えることができる。このときの演算器の数はリソース数(MAX)だけあれば必要十分である。
尚、リソース数(MAX)の半分の演算器を用意して、2回利用することで演算器の数を削減することも可能である。処理時間と演算器の数は、システムの要求等の必要に応じたバランスにより決定される。
このように、本例によれば、探索領域内に存在する解候補点の数に依存することなく、処理時間を常に一定にすることができる。処理時間は、次元数(Q)に対して、オーダー(Q)であり、次元数Qが一定であるならば処理時間も一定となる。
上記のように、この実施形態に係る無線通信用受信装置によれば、少なくとも上記(1)乃至(3)と同様の効果が得られる。
さらに、本例に係るSDMデコーダは、ステップST2またはステップST4の際において、上記第1の実施形態では“for文”によって実行されていた箇所を、“parallel do (i)”に置き換えている点で上記第1の実施形態と相違している。
そのため、本例に係る解候補計算部502、距離計算部504は、添え字iに関して独立な演算となっているため、データ依存関係などを考慮する必要なく、同一の次元数Qにおいて並列に演算できる(ステップST2、ST4)。その結果、ステップST2、ST4の際に、実行命令“parallel do (i)”による演算の並列化により、解候補数に依存することなく1個のデータを処理する時間で全ての解候補に対する演算を終えることができる点で有利である。
[第3の実施形態(アーキテクチャの一例)]
次に、第3の実施形態に係る半導体記憶装置について、図11を用いて説明する。この実施形態は、QAM変調を用いた2x2 MIMO空間分割多重方式の復号に対応したアーキテクチャの一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
図11に示すように、本例に係るSDMデコーダ222のアーキテクチャは、QAM変調を用いた2x2 MIMO空間分割多重方式の復号に対応している。図示するように、QAM変調が2多重送信されるので、次元数Qは2×2=4である。本例では、リソース数MAX=16とする。
図示するように、本例のSDMデコーダ222は、アーキテクチャとして、初期化部501、解候補計算部502−1〜502−3(図中 “□”表記に対応)、解候補選定部503−1〜503−2、距離計算部504−1〜504−4(図中“○”表記に対応)、距離比較部505−1〜505−3により構成されている。
上記第2の実施形態と同様に、解候補計算部502−1〜502−3および距離計算部504−1〜504−4は、演算器をリソース数MAX(=16)だけ並列に実装している。
図示するように、この第3の実施形態に係るSDMデコーダ222は、距離比較部505−1〜505−3から解候補計算部503−1〜503−2へのループバック(ステップST2〜ST5)が展開されている点で上記第2の実施形態と相違している。本例では、次元数は4(k=4)であるため、4段分の演算器が展開されている。
例えば、次元k=4の場合、解候補計算部504において、高々4個までの解候補しか算出されない。
同様に、次元k=3の場合、解候補計算部において高々16個までの解候補しか算出されない。したがって、解候補の選定をする必要がない。このことから、k=4では解候補選定部と距離比較部を、k=3では解候補選定部を省略することができる。つまり、全ての次元において必ずしも解候補選定部と距離比較部を用意する必要はない。その結果、回路面積をより低減できる点で有利である。
本例では、データは常に入力(Input)側から出力(Output)側に向かって流れており、また各処理間でのデータの依存関係は発生しない。よって、復号動作を全てパイプライン処理に行うことができる。これにより、復号処理のハイスループット化を実現することができる。
逆に言えば、本例によれば、遅いクロックで動作させても処理を間に合わせることができるといえる。例えば、入力として格子符号が20MHz毎に入力された場合、20MHzでパイプライン動作できれば処理が間に合う。これを従来のスフィアデコーダをCPUで処理する場合を考えると、例えば500MHzや1GHzといった高周波数を必要とする。このことから、本例は、低消費電力に適した実装方法であると言える。
さらに、リソース数(MAX)=16であることから演算器を16並列に用意しているが、探索領域内に存在する解候補の数が16よりも少ない場合は全ての演算器を使わないことになる。このとき、使わない演算器に対してゲーティッドクロック手法などを用いて動作をとめることで、さらなる低消費電力化を実現することも可能である。
上記のように、この実施形態に係る無線通信用受信装置によれば、少なくとも上記(1)乃至(3)と同様の効果が得られる。
さらに、本例に係るSDMデコーダ222は、距離比較部505−1〜505−3から解候補計算部503−1〜503−2へのループバック(ステップST2〜ST5)が展開している。
そのため、データは常に入力(Input)側から出力(Output)側に向かって流れており、また各処理間でのデータの依存関係は発生しない。よって、復号動作を全てパイプライン処理として行うことができる。これにより、復号処理のハイスループット化を実現することができる点で有利である。
加えて、本例によれば、遅いクロックで動作させても処理を間に合わせることができるといえる。例えば、入力として格子符号が20MHz毎に入力された場合、20MHzでパイプライン動作できれば処理が間に合う。これを従来のスフィアデコーダをCPUで処理する場合を考えると、例えば500MHzや1GHzといった高周波数を必要とする。このことから、本例は、低消費電力に適した実装方法であるとも言える。
[比較例]
次に、上記第1乃至第3の実施形態に係る無線通信用受信装置と比較するために、比較例に係る無線通信用受信装置について、図12および図13を用いて説明する。
図12に示すように、比較例に係るスフィアデコーダ(SDMデコーダ)は、初期化部401、解候補計算部402、距離計算部403、探索領域更新部404、制御部405を備えている。
比較例に係るスフィアデコーダ(SDMデコーダ)の復号動作の検索アルゴリズムは、図13のように示される。
以下、比較例に係る復号動作の処理の流れを説明する。
(処理1)まず、チャート番号301により、アルゴリズムの入力を行う。Hはチャネル情報、Rは受信信号、cは探索領域であるスフィア半径の初期値である。
(処理2)続いて、チャート番号302で初期化を行う。ここでは、チャネルHのコレスキー分解Uや、解候補の探索の中心点として利用する、Zero-Forcing解xを計算する。
(処理3)続いて、チャート番号303、307、310、313、314で操作される変数kは次元番号に対応する。Qは格子符号の次元数である。k=Qから始まり、ディクリメント/インクリメントしながら、解の探索を行う。
(処理4)続いて、チャート番号304で、Zero-Forcing解<x>を中心に、探索領域に含まれる解候補点xの範囲を定める。
(処理5)続いて、チャート番号305、306により範囲内となるxについてシーケンシャルに探索を行う。
(処理6)続いて、チャート番号311により受信信号と解候補点との距離を計算し、スフィア半径から距離を減算する。
(処理7)チャート番号309、312により解が見つかれば解候補を保存し、スフィア半径を解と受信信号との距離で更新する。
以上の復号処理により、探索領域を狭めながら解候補点の絞込みを実行し、最尤解を検索する。最終的に探索領域内の解候補が1点になるまで絞込み、残った解候補が最尤解となる。
ここで、図13中の復号処理のチャート番号と、図12中の上記SDMデコーダの各ブロックとを比較すると以下のように示される。
チャート番号(図13) ⇒ ブロック(図12)
・チャート番号302 ⇒ 初期化部401
・チャート番号304 ⇒ 解候補計算部402
・チャート番号308+311 ⇒ 距離計算部403
・チャート番号 312 ⇒ 探索領域更新部404
・上記以外のチャート番号⇒ 制御部405
上記のように、制御部405によってアルゴリズムは制御され、解候補計算部402と距離計算部403の間を行き来する。そして、条件を満たすと判断されると、検索領域更新部404で探索領域を更新し、再びアルゴリズムは解候補計算部402と距離計算部403の処理を繰り返す。
ここで、解候補計算部402、距離計算部403、検索領域更新部404は、最尤解が見つかるまで繰り返し実行され、最悪ケースで格子符号の次元数(DQ×m)繰り返される。例えば、これは64QAMで送信アンテナが2本の場合を考えた場合、4096回繰り返す計算になる。最悪ケースになることは滅多にないとしても、システムに実装する場合には、あらかじめこのような最悪ケースに対応する必要がある。このように、処理時間が一定でないことは、システムに実装する際に不利である。
処理時間が一定でない場合、最悪ケースを想定して、高い処理能力を持ったCPUや専用回路で実現するのが必要であるが、消費電力や回路規模が増大する点で不利である。また、高い処理能力を持ったCPUや専用回路を適用すると、その制御も複雑であるため、回路やプログラムが複雑になる点でも不利である。
これに対し、上記第1乃至第3の実施形態に係るSDMデコーダ(スフィアデコーダ)222およびその復号動作によれば、復号動作の処理時間を一定にすることができる。そのため、ハードウェア実装に有利であり、低消費電力を低減できる点でも有利である。
以上、第1乃至第3の実施形態および比較例を用いて本発明の説明を行ったが、この発明は上記各実施形態および比較例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施形態および比較例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば各実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の第1の実施形態に係る無線通信システムを示す図。 第1の実施形態に係る送信器および受信器を示すブロック図。 第1の実施形態に係るSDCデコーダ(スフィアデコーダ)を示すブロック図。 第1の実施形態に係る無線通信動作を説明するためのブロック図。 第1の実施形態に係る格子符号を説明するための図。 第1の実施形態に係る受信器の格子符号の復号動作を示すフロー図。 格子数16(16QAM信号)の場合におけるノイズ比(CNR)[dB]と誤り率(BER)[%]との関係を示す図。 格子数64(16QAM信号)の場合におけるノイズ比(CNR)[dB]と誤り率(BER)[%]との関係を示す図。 比較例に係る受信器の復号動作と第1の実施形態に係る受信器の復号動作を比較した場合を示す図。 第2の実施形態に係る受信器の復号動作を示すフロー図。 第3の実施形態に係る受信器のアーキテクチャを示す図。 比較例に係るSDMデコーダを示すブロック図。 比較例に係るSDMデコーダの復号動作を示すフロー図。
符号の説明
501…初期化部、502…解候補計算部、503…解候補選定部、504…距離計算部、505…距離比較部。

Claims (5)

  1. 伝送路推定値と受信信号から仮解を求める第1ステップを行う初期化部と、
    前記仮解を中心とした探索領域の内側に存在する次元毎の解候補を求める第2ステップを行う解候補計算部と、
    前記解候補の数が指定したリソース数を超えた場合に、累計距離の大きい解候補を削除する第3ステップを行う解候補選定部と、
    前記仮解と前記解候補との次元毎の部分距離ならびに得られた前記部分距離の累計距離を求める第4ステップを行う距離計算部と、
    前記累計距離の大小を比較して前記累計距離の小さい解候補を求め、格子符号の次元数回毎に前記第2乃至第4ステップを行うように前記解候補計算部、前記解候補選定部、および前記距離計算部を制御する距離比較部とを具備すること
    を特徴とする無線通信用受信装置。
  2. 前記解候補計算部は、同一次元における前記第2ステップを並列に処理すること
    を特徴とする請求項1に記載の無線通信用受信装置。
  3. 前記距離計算部は、同一次元における前記第4ステップを並列に処理すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の無線通信用受信装置。
  4. 前記距離比較部は、前記第1乃至第4ステップを格子符号の次元数毎に繰り返して展開し、パイプライン処理をすること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線通信用受信装置。
  5. 前記解候補選定部は、ある次元における解候補数が高々リソース数である場合、その次元の解候補計算を削除すること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無線通信用受信装置。
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