JP2008170889A - レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒の偏芯調整方法 - Google Patents

レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒の偏芯調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ねじの締付け力を調整して偏芯調整しているため、作業者の経験の有無によってバラツキが生じて一定の品質が確保し難しく作業能率も悪い。
【解決手段】レンズ枠(第1の枠)25の外周面25Sに対向し光軸O方向に突出して互いに直交した第1、第2の対向面部241c’を有するフランジ片241a−4が保持枠(第2の枠)241に形成される。保持板30がレンズ枠の外周面と保持枠の第1、第2の対向面部の間に配置され、保持板上の一対の調整板32がレンズ枠の外周面と保持枠の第1、第2の対向面部それぞれの間に挟まれる。厚みの異なる調整板32が用意され調整装置の測定結果から対応する厚みの調整板が使用される。板ばね(付勢部材)34がレンズ枠を保持枠の第1、第2の対向面部の方向に押圧し光軸Oと直交する方向に移動させ、一対の調整板に当接させて偏芯調整がなされる。
【選択図】図4

Description

本発明は、レンズ群などを保持する複数の枠部材を有するレンズ鏡筒およびレンズ鏡筒の偏芯調整方法に関する。
レンズ鏡筒は複数の枠部材から構成され、それら枠部材の一部はレンズ群を保持して光軸方向に移動可能となっている。
レンズ枠には1枚または複数のレンズからなるレンズ群が保持され、ズーミングにおいてはズーミングのためのレンズ枠が光軸方向に進退し、フォーカシングにおいては、フォーカスレンズのためのレンズ枠が光軸方向に進退して合焦がなされる。
上記レンズ鏡筒においては、光学性能を保持するために種々な調整が行われる。
たとえば、特開平2002−318336号公報には、2つのレンズ枠の間に連結板を配置し、3本のねじ(ビス)を締付けながら2つのレンズ枠の間で光軸ずれの調整(偏芯調整)を行う構成が記載されている。
特開2002−318336号公報
複数のねじの締付け力を調整して偏芯調整を行う公知の構成では、ねじを仮止めし、モニタを見ながら他のねじを締付けて全体のバランスを微妙にとりながら調整装置で偏芯調整がなされている。モニタを見ながら全体のバランスをとって複数のねじの締付け力を調整する作業は、作業者の勘や経験などの人的要因に大きく依存する。そのため、作業者の経験の有無によってバラツキが生じ、一定の品質が確保し難い。また、十分な経験を持つ作業者にとっても、迅速な調整は難しく、良好な作業能率が得られない。
本発明は、偏芯調整を一定の品質や良好な作業効率のもとで行えるレンズ鏡筒の提供を目的としている。
また、本発明は、一定の品質や良好な作業効率のもとで行えるレンズ鏡筒の偏芯調整方法の提供を別の目的としている。
請求項1記載の本発明によれば、レンズ鏡筒は、第1の枠と、上記第1の枠の外周面に対向する第1、第2の対向面部を有する第2の枠と、上記第1、第2の枠との間に設けられ、上記第1の枠を上記第2の枠の第1、第2の対向面部方向に付勢する付勢部材と、
上記第1の枠の外周面と上記第2の枠の第1、第2の対向面部それぞれとの間に挟まれる一対の厚み部材とを具備している。
また、請求項7記載の本発明によれば、第1、第2の対向面部それぞれと第1の枠との間に厚み部材を挟み、付勢部材で第1の枠を付勢して厚み部材を介在して第1、第2の対向面部と付勢部材とで第1の枠を保持し、厚み部材の厚み寸法と付勢部材の付勢を調整して第2の枠に対する第1の枠の光軸のずれを調整している。
請求項1記載の本発明では、一対の厚み部材を交換して調整することにより偏芯調整が行えるため、作業者の経験の有無によるバラツキが生じ難く、一定の品質が確保できる。また、モニタを見て全体のバランスを微妙にとりながら複数のねじの締付け力を調整する必要もなく、良好な作業能率のもとで偏芯調整が行える。
請求項7記載の本発明では、一対の厚み部材を交換して調整することにより偏芯調整が行えるため、作業者の経験の有無によるバラツキが生じ難く、一定の品質が確保できる。また、モニタを見て全体のバランスを微妙にとりながら複数のねじの締付け力を調整する必要もなく、良好な作業能率のもとで偏芯調整が行える。
本発明では、第1の枠の外周面に対向し互いに略直交する第1、第2の対向面部が第2の枠と一体に形成され、第1の枠の外周面と第2の枠の第1、第2の対向面部それぞれとの間に厚み部材を配置し、付勢部材で第1の枠を一対の厚み部材に付勢する。たとえば、付勢部材は板ばねとされ、第1の枠のフランジを押圧し、光軸と直交する方向に第1の枠を移動させ一対の厚み部材に当接させて付勢部材と一対の厚み部材とで第1の枠を保持する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。図1ないし図4は本発明の一実施例に係るレンズ鏡筒を示し、図1はレンズ鏡筒の光軸を含む縦断面図、図2はレンズ鏡筒の要部の縦断面図、図3はレンズ鏡筒の要部の分解斜視図、図4は図2の矢視Aから見たレンズ鏡筒の要部の図である。
図1に示すように、本発明の一実施例に係るレンズ鏡筒10は、第1レンズ群L1ないし第5レンズ群L5からなる5群構成のズームレンズを備え、ズーミングにおいては全てのレンズ群が光軸Oに沿って移動し、フォーカシングにおいては、フォーカシングレンズである第2レンズ群、第3レンズ群が光軸に沿って移動する。もちろん、この5群構成のズームレンズは一例であり、レンズ構成はこれに限定されない。
レンズ鏡筒10全体の構成は、本発明と直接関係ないため、その詳細な説明は省略し、本発明と関係する構成についてのみ述べる。
レンズ鏡筒10はその端部にレンズマウント12を備え、レンズマウントをカメラ本体(図示しない)のボデイマウントにバヨネット結合してレンズ鏡筒がカメラ本体に装着される。円環形状の裏蓋14がレンズマウント12に結合されて、後方(図1の右方)からレンズ鏡筒内に入射する有害光をカットする。
レンズマウント12は固定筒16にねじ止めされ、さらに、固定筒に案内筒18がねじ止めされている。
図1、図2に示すように、第4のレンズ群L4は筒状のレンズ枠(第4レンズ枠)24に保持され、第4レンズ枠は光軸Oに沿って移動可能に第4のレンズ保持枠241内に収納され、保持枠(レンズ保持枠)241は光軸Oに沿って移動可能に案内筒18内に収納されている。
第5のレンズ群L5は筒状のレンズ枠(第5レンズ枠)25に保持され、第5レンズ枠は保持枠241にねじで結合されているため、ズーミング時に保持枠241と一体的に光軸Oに沿って移動する。
レンズ枠(第1の枠)25、保持枠(第2の枠)241の結合、偏芯調整について述べると、図2、図3に示すように、レンズ枠25と保持枠241とは板状のリング26を介在してねじで結合される。
図3、図4に示すように、レンズ枠25は、径方向(光軸Oと直交する方向でもある)に突出して周方向の全面に一体成形されたフランジ(円周フランジ)25aをその外周面の保持枠241との対向端部に有している。また、保持枠241は、径方向に突出して一体成形された断片的な4つのフランジ片241a−1ないし241a−4をその外周面のレンズ枠25との対向端部に有している。
保持枠241の4つのフランジ片のうち、3つのフランジ片241a−1ないし241a−3は略半円形に径方向に突出して形成され、光軸Oを中心に互いに円周方向に角度α(α=120°)離間して位置し、それぞれにねじ穴241bが光軸O方向に形成されている。残るフランジ片241a−4は、棚状または庇状に径方向に突出して形成され、その中央と光軸Oとを結ぶ直線T1を挟んで周方向に対称な位置に2つの壁部241c−1、241c−2を有している。ここで、フランジ片241a−4の中央に上記フランジ片241a−1が一体的に形成され、フランジ片241a−1の中央にねじ穴241bが形成されているため、直線T1はフランジ片241a−1と光軸Oとを結ぶ直線でもある。
2つの壁部241c−1、241c−2は、直線T1を挟んで対称形状とされ、それぞれに保持枠241の端面241dから離反する方向で光軸O方向に突出してレンズ枠25のフランジ25aの外周面25Sに対向した平板形状の第1、第2の壁部を構成している。第1、第2の壁部241c−1、241c−2は、互いに直交して設けられ、矩形の突部241c’が、直線T1を挟んで径方向に対称の位置で第1、第2の壁部241c−1、241c−2の径方向内面に設けられている。第1、第2の壁部241c−1、241c−2の突部241c’の内面は、第1、第2の壁部と平行に形成されている。つまり、一対の突部241c’の内面どうしの交差角度βも第1、第2の壁部241c−1、241c−2の内面どうしの交差角度と同様に90°となっている。
さらに、保持枠241は、光軸Oに関し略対称の位置に、フランジ片241a−4に対向する2つの係合片241eを光軸Oに関して略対称な位置に有し、実施例では、係合片241eはフランジ片241a−4の中央と光軸Oを結ぶ直線T1の延長線(直線)T1’に関して径方向に対称に、フランジ片241a−2、241a−3の間に設けられている。たとえば、2つの係合片241eと直線T1’との角度γは25°とされる。2つの係合片241eは、いずれも保持枠の端面241dから径方向に突出しその先端が端面から離反する方向で光軸O方向に延びた略L字形に形成されている。
また、保持枠241は、径方向に突出し光軸O方向に延びて径方向に等角に離間された3つのガイド片241fを有し、図1に示すように、ガイド片241fは案内筒18内面の光軸O方向に延びたガイド溝18aに係合されている。
図2、図4に示すように、互いに直交する一対の腕部30aを一体的に持つ略山形形状の板状の保持板(ホルダ部材)30が保持枠241のフランジ片241a−4の第1、第2の壁部241c−1、241c−2間に架設されている。そして、一対の調整板(厚み部材)32が保持板30の一対の腕部30aにそれぞれ装着、固定されている。フランジ片241a−4の互いに直交する第1、第2の壁部241c−1、241c−2上に、互いに直交する保持板の一対の腕部30aが位置するため、腕部上の調整板32は第1、第2の壁部241c−1、241c−2に対して、具体的には、第1、第2の壁部のそれぞれの突部241c’に対して平行に保持される。つまり、保持板30は、その一対の腕部30aおよびその上の調整板32を第1、第2の壁部241c−1、241c−2にある2つ(一対)の突部241c’の平面に対して平行な状態で、レンズ枠25のフランジ25aの外周面25Sと保持枠241のフランジ片241a−4の一対の突部241c’の平面それぞれの間に挟まれて配置される。
保持板30は、調整板32の装着、固定可能な形状に、たとえば、図3、図4に示すように、保持板30の腕部30aの端に近い側で光軸Oに近づく方向(径方向内側)に突出した円柱形の係止部30a1と、腕部の端から遠い側(中央側)で光軸Oから離反する方向(径方向外側)に突出したねじ穴部30a2とを有して形成されている。係止部30a1、ねじ穴部30a2の突部は、たとえば、いずれも絞り加工で突出成形され、ねじ穴部30a2の内面にめねじが設けられている。他方、一対の調整板32は、保持板30の係止部30a1に対応する位置に係止穴32a1を、保持板30のねじ穴部30a2に対応する位置に挿通穴32a2をそれぞれ有して形成される。そして、調整板32の係止穴32a1を保持板30の係止部30a1に係止させて調整板を位置決めし、平頭ねじなどのねじ33が挿通穴32a2を介してねじ穴部30a2に螺着されることによって一対の調整板32が保持板30に装着、固定される。
レンズ枠25を付勢部材34で付勢して一対の調整板34に押圧し、一対の調整板32と付勢部材34との間で付勢、保持した状態でねじ止めして、レンズ枠25、保持枠241が結合される。
たとえば、付勢部材34は板ばねとされ、その中央部34aが径方向外側(光軸Oから離反する方向)に円弧状に膨出し、その端部34bが径方向外側に折り返された形状に成形される。図4に示すように、板ばね(付勢部材)34は、その中央部34aを保持枠241の2つの略L字形の係止片241eに係止させて保持枠241、レンズ枠25の間に配置され、2つの折曲端部34bをレンズ枠25のフランジ25aの外周面25Sに当接させてレンズ枠25を光軸Oと直交する方向に押圧、付勢する。レンズ枠25の外周面25Sに当接する板ばね34の2つの当接点c1、c2が、保持枠241のフランジ片241a−1の中央部と光軸Oとを結ぶ直線T1の延長線である直線T1’に関して周方向で左右対称に位置するように、板ばね34は配置される。
一対の調整板(厚み部材)32は、レンズ枠25の外周面25Sと保持枠241の対向面部(内周面部)241c’との隙間を調整するものであり、厚さ寸法の異なるものが用意され、偏芯測定結果に基づいて対応する厚さ寸法の一対の調整板32が選択されて保持板30に取付けられる。たとえば、20μずつ厚さ寸法の異なる数種類の調整板32が用意され、一対の調整板として、互いにその厚さ寸法が異なるものや、同じ厚み径寸法のものが選択されて、保持板30にねじ止めされて保持板に装着、固定される。
なお、図4に示すように、保持板30のねじ穴部30a2は、保持枠241のフランジ片241a−4の第1、第2の対向面部241c’と重複しない位置で保持板30に形成され、保持板30は第1、第2の対向面部241c’に押し付けられて配置される。
図5は裏蓋を除いたレンズ鏡筒の背面斜視図を示す。図1に示すように、裏蓋14を除けば、遮る物もなく外部から見える位置に保持板30は配置されているため、図5に示すように、裏蓋14を除くことにより保持板30は外部から挿脱でき、容易に交換できる。取り外された保持板30に、選択された一対の調整板32がねじ止めされて保持板に装着、固定され、保持板30、一対の調整板32の一体化された調整板付の保持板が所定の位置に再び配置される。
具体的な偏芯調整は、たとえば、以下のようにしてなされる。
まず、裏蓋14のない状態で組立てられた略組立て完了手前のレンズ鏡筒10において、平底ねじ(平頭ねじ)からなる3本のレンズ枠固定用のねじ36を保持枠241のフランジ片241a−1ないし241a−3のねじ穴241bに緩く螺着し、頭部の平らな底でレンズ枠25のフランジ25aを押えてレンズ枠25を保持枠241に仮止めする。それから、初めに決められた所定の厚みの一対の調整板32の取付けられた保持板30が、レンズ枠のフランジ25aと保持枠241の第1、第2の対向面部241c’との間に挟み込まれる。
そして、レンズ枠25の外周面(当接面)25Sを一対の調整板32に当接させる板ばね(付勢部材)34を保持枠241の2つの係合片241eに係合させてレンズ枠のフランジ25aと保持枠241との間に配置する。
図4に示すように、レンズ枠25のフランジ25aと保持枠241との間に配置された板ばね34は、その折曲端部34bをレンズ枠のフランジ25aに接触させて押圧し光軸Oと直交する方向にレンズ枠25を付勢し、保持板30は保持枠241の第1、第2の対向面部241c’に押し付けられて保持される。
保持板30が、保持枠241の第1、第2の対向面部である突部241c’に押し付けられるこの構成では、対向面部241c−1、241c−2と保持板30との接触面積(受圧面積)が小さいため、保持板30を光軸Oに対する高い平行度で保持できる。そして、調整板32も保持板30上に保持板と光軸O方向で平行に保持されているため、レンズ枠のフランジ25aに対して光軸O方向に高い平行度で当接する。
光軸のずれ(偏芯)はモニタを見ながら調整装置で測定され、偏芯測定結果に基づいて必要であれば一対の調整板32が対応する厚み寸法のものと交換される。一対の調整板32を交換して保持板30に取付け、交換された調整板付の保持板をレンズ枠のフランジ25aと保持枠241の第1、第2の対向面部241c’との間に挟み込む。そして、板ばね34をレンズ枠のフランジ25aと保持枠241との間に配置し、レンズ枠25を付勢して光軸Oと直交する方向にレンズ枠25を移動させて第1レンズ群L1ないし第4レンズ群L4からなる光軸系と第5レンズ群L5の光軸との光軸ずれが調整される。
その後、3本のレンズ枠固定用のねじ36を締付けてレンズ枠25を保持枠241に固定することにより、レンズ枠、保持枠が偏芯調整された状態で結合される。
一対の調整板32と付勢部材(板ばね)34との保持でレンズ枠25が保持されているため、対応する厚さ寸法の一対の調整板を使用することにより光軸のずれが調整される。一対の調整板32の交換に困難はなく、調整板32の交換後に、モニタを見て付勢部材(板ばね)34で付勢するだけでよいため、作業者の経験の有無によるバラツキが生じ難く、一定の品質が確保できる。また、偏芯調整が迅速、容易に行なえ、高い作業効率が得られる。
保持枠241のフランジ片241a−1の第1、第2の対向面部241c’が、フランジ片241a−1の中央部と光軸Oとを結ぶ直線T1に関して周方向で対称に位置し、互いに直交している。そして、レンズ枠25のフランジ25aとの付勢部材(板ばね)34の2つの当接点Cも、直線T1の延長線である直線T1’に関して周方向で左右対称に位置している。そのため、付勢部材34はレンズ枠25のフランジ25aを第1、第2の対向面部241c’上の一対の調整板32に等しい力で押し付け、不均一な押力を生じることなくレンズ枠25を保持できる。
なお、第1、第2の対向面部241c’は、互いに直交して設けられているが、精度上許容されれば、略直交しておればよい。
また、設計上、スペースの制約から第1、第2の対向面部241c’が互いに直交した位置に配置できない場合でも、調整板32の厚み変更(交換)による光軸の芯移動の量は、コンピュータにより容易に計算可能であるため直交した配置にこだわる必要もない。
フランジ片241a−4の第1、第2の対向面部241c’が保持枠241と一体に形成されているため、光軸Oとの平行度が正確に得られる。そのため、フランジ片241a−4の第1、第2の対向面部241c’で保持板32、つまりは保持板上の一対の調整板32を光軸Oと平行に保持でき、偏芯調整が高精度で行える。
また、実施例では傾き調整(倒れ調整)していないが、レンズ枠固定用のねじにばね座金を挿通させてねじ止めする上述の従来の構成では、ばね座金は厚さがなくて掴み難いとともに、指でばね座金を掴みながらねじを挿通させており、ねじやばね座金が作業者の手元から外れやすく、外れてどこかに入り込むなどのおそれがあり、良好な作業効率が得られない。
これに対して、実施例では、一対の調整板32付きの保持板30はばね座金に比較すれば大きい部品であるからレンズ鏡筒10内でも扱いやすい。そして、レンズ枠のフランジ25aと保持枠241の第1、第2の対向面部241c’との間に挟み込むように保持板30を配置すればよいから、レンズ鏡筒内でねじ36や保持板の脱落するおそれはほとんどなく、高い作業効率が確保できる。
裏蓋14を除けば外部から挿脱可能な位置に保持板(ホルダ部材)30が配置されているため、唯一の遮蔽物である裏蓋14を除くだけで保持板を取り出して、保持板上の一対の調整板(厚み部材)を交換でき、この点からも高い作業効率が得られる。
上記実施例では、付勢部材34は板ばねとされ、その折曲端部34bをレンズ枠25のフランジ25aに当接させ、直線T1’に関して径方向で対称に位置する2つの当接点C1、C2でレンズ枠25を付勢している。
図6は、変形例における一部を破断したレンズ鏡筒の要部の図を示す。図6に示すように、板ばね34の中央部34aを光軸O側に円弧状に膨出させ、その折曲端部34bを係合片231eに係合させ、フランジ25aとの板ばね34の当接点Cを直線T1’上に設定する構成としてもよい。この構成においても、付勢部材(板ばね)34はレンズ枠25のフランジ25aを第1、第2の対向面部241c’上の一対の調整板32にレンズ枠25を等しい力で押し付け、不均一な押力を生じることなくレンズ枠を保持できる。なお、直線(延長線)T1’は、板ばね34の中央と光軸Oとを結ぶ直線でもある。
また、付勢部材34は板ばねに限定されない。図7は、別の変形例における一部を破断したレンズ鏡筒の要部の図を示す。ここでは、付勢部材134は皿ねじとされる。図7に示すように、略半円形のフランジ片241a−5が直線T1の延長線T1’上で径方向に突出して保持枠241に形成される。光軸O方向のねじ穴が直線T1’上でフランジ片241a−5に形成されており、このねじ穴に皿ねじ(付勢部材)134が螺着され、そのヘッド部のテーパ面をレンズ枠のフランジ25aの外周面25Sに当接させてレンズ枠25を光軸と直交する方向に押圧、付勢している。皿ねじ134が、直線T1の延長線(直線)T1’上に位置するため、直線T1に関して周方向で対称に位置する第1、第2の対向面部241c’上の一対の調整板32に等しい力でレンズ枠25を押し付け、不均一な押力を生じることなくレンズ枠を保持できる。
なお、この場合、レンズ枠25に対する皿ねじ134の当接点が、図6の変形例と同様に、直線T1’上に位置している。
上記のように、本発明によれば、レンズ枠(第1の枠)を付勢部材で一対の厚み部材に付勢し、付勢部材と一対の厚み部材との保持でレンズ枠を保持しているため、一対の厚み部材を交換して光軸のずれを調整することにより、レンズ鏡筒内のすべてのレンズ系を含めて、光軸Oと直交する面内の任意の方向に偏芯調整が行える。そのため、作業者の経験の有無によるバラツキが生じ難く、一定の品質が確保できる。また、モニタを見て全体のバランスを微妙にとりながらねじの締付け力を調整する必要もなく、良好な作業能率のもとで偏芯調整が行える。
上述した実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を何等限定するものでなく、本発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全て本発明に包含されることはいうまでもない。
たとえば、図4に示すように、付勢部材(板ばね)34はレンズ枠25との当接点C1、C2が、直線T’に関して径方向に左右対称に、図6に示すように、当接点Cが直線T1上にそれぞれ位置するように配置されている(図7の別変形例においても、当接点は直線T1上に位置する)。この構成では、付勢部材34が、第1、第2の対向面部241c’間に架設された保持板32上の一対の調整板34にレンズ枠(第1の枠)25を均等に付勢、押圧しており、この構成が好ましいとはいえ、直線T1’に対して非対称または直線T1’上に位置しない位置に、レンズ枠25との当接点を設定するように、付勢部材(板ばね)34を配置したものも本発明に含まれる。
本発明は、ズームレンズを構成するレンズ群を保持するレンズ枠などの2つの枠を光軸方向で結合するレンズ鏡筒に広範囲に応用できる。
本発明の一実施例に係るレンズ鏡筒の光軸を含む縦断面図を示す。 レンズ鏡筒の要部の縦断面図を示す。 レンズ鏡筒の要部の分解斜視図を示す。 図2の矢視Aから見たレンズ鏡筒の要部の図を示す。 裏蓋を除いたレンズ鏡筒の背面斜視図を示す。 変形例におけるレンズ鏡筒の要部の図を示す。 別変形例におけるレンズ鏡筒の要部の図を示す。
符号の説明
10 レンズ鏡筒
14 裏蓋
24 第4レンズ枠
241 第4レンズ枠の保持枠(第2枠)
241a−1ないし241a−4 フランジ片
241b ねじ穴
241c−1、241c−2 壁部
241c’ 第1、第2の対向面部(壁部の突部)
241d 保持枠の端面
241e 保持枠の係合片
241S 保持枠の内周面(対向面)
25 第5レンズ枠(第1枠)
25a フランジ(円周フランジ)
25S フランジの外周面
30 保持板(ホルダ部材)
30a 保持板の一対の腕部
32 一対の調整板(厚み部材)
33 調整板固定用のねじ
34 付勢部材(板ばね)
134 付勢部材(皿ねじ)
36 ローラ固定用のねじ
L1ないしL5 第1ないし第5のレンズ群
T1 フランジ片241−4の中央と光軸とを結ぶ直線
T1’ 付勢部材の中央と光軸とを結ぶ直線(T1の延長線でもある)
O 光軸

Claims (10)

  1. 第1の枠と、
    上記第1の枠の外周面に対向する第1、第2の対向面部を有する第2の枠と、
    上記第1、第2の枠との間に設けられ、上記第1の枠を上記第2の枠の第1、第2の対向面部方向に付勢する付勢部材と、
    上記第1の枠の外周面と上記第2の枠の第1、第2の対向面部それぞれとの間に挟まれる一対の厚み部材と、
    を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 上記第2の枠の第1、第2の対向面部は、略直交して設けられている請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 上記第2の枠の第1、第2の対向面部は上記第2の枠と一体に形成され、上記一対の厚み部材はホルダ部材に装着、保持され、該ホルダ部材が上記第2の枠に設けられる請求項1記載のレンズ鏡筒。
  4. 上記付勢部材が板ばねからなる請求項1または2記載のレンズ鏡筒。
  5. 上記付勢部材が皿ビスからなり、上記第1の枠の外周面に設けられた円周フランジを該皿ビスのテーパ面で押圧して、上記厚み部材を介在して上記第1の枠を上記第1、第2の対向面部それぞれに付勢する請求項1〜3のいずれか記載のレンズ鏡筒。
  6. 上記ホルダ部材は当該レンズ鏡筒の外部から挿脱可能である請求項1〜4のいずれか記載のレンズ鏡筒。
  7. 光軸方向に沿って結合されるレンズ鏡筒の第1、第2の枠の偏芯調整方法において、
    第1、第2の対向面部それぞれと第1の枠との間に厚み部材を挟み、付勢部材で第1の枠を付勢して厚み部材を介在して第1、第2の対向面部と付勢部材とで第1の枠を保持し、厚み部材の厚み寸法を調整して第2の枠に対する第1の枠の偏芯を調整するレンズ鏡筒の偏芯調整方法。
  8. 第1、第2の対向面部と付勢部材とは、第1の枠のフランジに対向して第2の枠に設けられ、付勢部材は第2の枠に設けられて第1の枠のフランジを押圧して第1の枠を光軸と直交する方向に付勢し移動させる板ばねである請求項7記載のレンズ鏡筒の偏芯調整方法。
  9. 第1、第2の対向面部と付勢部材とは、第1の枠のフランジに対向して第2の枠に設けられ、付勢部材は板ばねであり、板ばねが第1の枠のフランジを押圧して第1の枠を光軸と直交する方向に付勢し移動させる請求項8記載のレンズ鏡筒の偏芯調整方法。
  10. 第1、第2の対向面部と付勢部材とは、第1の枠のフランジに対向して第2の枠に設けられ、付勢部材は第2の枠の端面に螺着される皿ビスであり、皿ビスのテーパ面が第1の枠のフランジを押圧して第1の枠を光軸と直交する方向に付勢し移動させる請求項8記載のレンズ鏡筒の偏芯調整方法。
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