JP2008170506A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】横電界モードに基づいて成される画像表示を、縦電界モードに基づいて動作する視角制御画素の表示によって補償して視角制御を行う液晶装置に関して、その視角制御を確実に且つ高精細に実現できるようにする。
【解決手段】第1基板8とそれに対向する基板との間に設けられた液晶層と、第1基板8の平面領域内に配列された複数の表示画素Paと、それらの表示画素Paの間に設けられた視角制御画素Pbとを有する液晶装置である。液晶分子14aは第1基板8に対して平面内で所定の初期配向状態に配列される。表示画素Pa内には所定色の着色膜が設けられ、さらに電界を形成する共通電極22と画素電極31とが絶縁膜を介在させて設けられる。視角制御画素Pb内には第1基板8上に第1電極41が設けられ、対向基板上に第2電極が設けられ、それらの電極間に電界が形成される。視角制御画素Pb内には着色膜は設けられない。
【選択図】図2

Description

本発明は、広視角の視認状態と狭視角の視認状態とを切替える視角制御機能を備えた液晶装置及び電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機、コンピュータディスプレイ等といった電子機器に液晶装置が広く用いられている。例えば、電子機器に関する各種情報を画像として表示するために液晶装置が用いられている。この液晶装置に関しては、広い視角特性が求められることもあるし、狭い視角特性が求められることもある。
液晶装置の表示を多くの人が多方向から見る場合には広い視角特性が求められる。他方、一人の使用者が表示を見ているときに他人には覗かれたくない場合、例えば大勢の人が居る中で携帯電話機の表示を見る場合には狭い視角特性が求められる。この要求に答えるため、従来、視角が広い状態と狭い状態とを切替えて使用できる液晶装置が提案されている。
例えば、液晶装置等といった表示素子に液晶パネルから成る視角制御素子を付加的に設けた液晶装置が知られている(例えば特許文献1から特許文献5参照)。これらの液晶装置では視角制御素子を傾いた方向(すなわち極角度の大きい方向)から見たときに表示を暗くすることにより狭視角性を達成するものである。また、広視角と狭視角とを切替えるための技術として、従来、バックライト内に光拡散性又は光指向性の異なる2種類の光源を設け、それらの光源の切替えによって広視角と狭視角とを切替えるものが知られている。
さらに、最近では、IPS(In-Plain Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モードに代表される横電界型の動作モードを有する液晶装置の液晶パネルの表示画素内に、縦電界によって駆動される視角制御画素を組み込んだ構成の液晶装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2004−361917号公報(第8〜9頁、図10) 特開2005−275342号公報(第10〜11頁、図12) 特開2006−064882号公報(第10〜11頁、図1) 特開2006−072239号公報(第10〜11頁、図1) 特開2006−106439号公報(第7〜8頁、図1) H.S. Jin et al. 「Novel Viewing-Angle Controllable TFT-LCD」、SID(Society for Information Display)06 DIGEST P-139
非特許文献1に開示された液晶装置では、視角制御画素をオン状態とオフ状態とで切替えることにより、横電界モードで行なわれる画像表示を狭視角に制限したり、広視角のままで表示するという視角制御が行なわれる。この視角制御は、表示用の液晶パネル以外に視角補償用の液晶パネルを付加する必要がなく、1枚の液晶パネルだけで視角補償ができるという長所を有している。しかしながら、上記の非特許文献1では、画像表示及び視角制御の理論が概念的に開示されているだけで、具体的なパネル構造は示されておらず、それ故、視角制御の実現が困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、横電界モードに基づいて行なわれる画像表示を、縦電界モードに基づいて動作する視角制御画素の表示によって補償することにより、広視角表示と狭視角表示とを切替える構成の液晶装置及び電子機器に関して、その視角制御を確実に且つ高精細に実現できるようにすることを目的とする。
本発明に係る液晶装置は、互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに着色膜は設けられていないことを特徴とする。
この液晶装置において、視角制御画素内の液晶分子が横配列の状態であれば、その視角制御画素は正面(すなわち極角度=0°又はその近傍)から見ても、傾いた方向(極角度が大きい方向)から見た場合でも黒表示である。この状態において、表示画素において横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面及び傾いた方向の両方(すなわち広角領域)においてその表示を見ることができる。これにより、広視角表示を実現できる。
一方、視角制御画素内での縦電界制御に基づいて液晶分子が縦配列に変化すると、その視角制御画素は正面から見ると変わらずに黒表示であるが、横側に傾いた方向から見ると視角制御画素を透過した透過光を視認できる。この状態において、表示画素において横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面においてはその画像表示をそのまま見ることができる。他方、横側に傾いた方向から見た場合は、表示画素からの光に変化はないが、視角制御画素からの光が強くなり表示画素からの光のコントラストが小さくなり、それ故、表示画素からの光(すなわち画像表示)を視認できなくなる。これにより、狭視角表示を実現できる。
画像表示パネルに加えて付加的な視角補償パネルを用いて視角制御を行うことにした従来の液晶装置においては、液晶装置の全体の厚さが厚くなったり、部品コストや製造コストが高くなったりするという問題があった。これに対し、本発明によれば、1枚の液晶パネルだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置の全体を薄くでき、部品コストや製造コストを低く抑えることができる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、複数の表示画素は複数の色のサブ画素の集まりによって1つのセットを構成し、そのセットが複数並べられて表示領域が構成され、そして、視角制御画素は表示画素の1つのセットごとに1つずつ設けられることが望ましい。この構成によれば、複数の表示画素の個々に視角制御画素を付属させる場合に比べて、基板上の配線を簡単にでき、しかも開口率が過剰に低くなることを防止できる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、複数の表示画素は複数の色のサブ画素の集まりによって1つのセットを構成し、そのセットが複数並べられて表示領域が構成され、視角制御画素は表示画素の2以上のセットに対して1つずつ設けられることが望ましい。この発明は、例えば、NTSC比が大きかったり、解像度が高精細になったりすることによって表示画素の明るさが低下する場合(すなわち色が濃くなる場合)に適用されることが好都合な発明である。表示画素の明るさが低下する場合は視角制御画素の合計の面積が小さくても十分な視角制御効果が得られる。そして、視角制御画素の面積を小さくできれば、開口率を高くでき、明るい表示を得ることができる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、前記表示画素の1つのセットはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の着色膜を個々に有するサブ画素から成り、それらのサブ画素は前記表示画素の長手方向である第1方向に同色が並びそれと直角な第2方向に異色が並ぶストライプ配列で並べられ、前記視角制御画素は、表示画素のセットとそれに前記第2方向で隣接する他の1つの表示画素のセットとの間に設けられることが望ましい。この構成によれば、複数の表示画素及び複数の視角制御画素の配列構造を簡単にすることができる。また、複数の表示画素の個々に視角制御画素を付属させる構成に比べて開口率を高く維持できる。
なお、R,G,Bの着色領域は、波長に応じて色相が変化する可視光量域(380〜780nm)のうち、赤系の色相の着色領域、緑系の色相の着色領域、青系の色相の着色領域から成る領域である。例えば、「B」は波長のピークが415〜500nm、「G」は波長のピークが485〜535nm、「R」は波長のピークが600nm以上、のそれぞれの領域にある着色領域である。もちろん、本発明は着色領域を限定するものではないので、必要に応じて、その他の任意の波長領域を選定できる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、前記表示画素の1つのセットはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の着色膜を個々に有するサブ画素から成り、前記3色のうちの2色のサブ画素が前記表示画素の長手方向に互いに隣接して並び、前記3色のうちの残りの1色のサブ画素が前記2色のサブ画素のうちのいずれか一方に対して前記長手方向と直交する方向に隣接して並び、前記視角制御画素が前記残りの1色の画素に対して前記長手方向で隣接して並ぶことが望ましい。この構成によれば、視角制御画素がR,G,Bのそれぞれの表示画素に隣接する位置にあるので、R,G,B3つの表示画素によって形成される1つの画素セットに対して1つの視角制御画素しか設けられない構成であるにもかかわらず、3つの表示画素によって成される表示を視角制御画素によって効率良く視角制御できる。
次に、本発明に係る液晶装置において、視角制御画素における液晶層の層厚は表示画素における液晶層の層厚よりも大きいことが望ましい。一般に、横電界モードにおけるΔnd値は0.3〜0.4程度が望ましい。一方、横方向(基板水平方向)に配列した液晶分子を縦電界によって制御して透過光の明るさを制御する場合、高角度まで明るさを維持するにはΔnd=0.4〜0.7、望ましくは略0.5である。これらの事実を考慮すれば、品質の高い広角表示を行うと共に広い角度範囲で視角制御を行うことができるようにするためには、視角制御画素における液晶層の層厚を表示画素における液晶層の層厚よりも大きく設定することが望ましいということである。
次に、本発明に係る液晶装置において、表示画素の合計の面積は視角制御画素の合計の面積よりも小さいことが望ましい。この構成によれば、十分な視角制限効果を発揮しながら、表示画素による画像表示を明るくすることができる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、表示画素内の画素電極にはスイッチング素子が接続され、該スイッチング素子がオン状態又はオフ状態になることで該表示画素内の液晶層にかかる電界がオン状態又はオフ状態となり、視角制御画素内の第1電極及び第2電極にはスイッチング素子を介さずにオン電圧又はオフ電圧が印加され、そして視角制御画素内の液晶層にかかる電界がそれらのオン電圧又はオフ電圧に応じてそれぞれオン状態又はオフ状態になることが望ましい。
この構成は、表示画素がTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)やTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)等といったスイッチング素子によってオン/オフ制御され、視角制御画素はスイッチング素子を用いないスタティック駆動される構成である。この構成によれば、駆動回路が簡略化でき、しかも、開口率を高めることができる。
次に、本発明に係る液晶装置において、表示画素内の画素電極及び共通電極はそれぞれ、互いに間隙を有して平行に配列した複数の電極線状部を有しており、画素電極の電極線状部と共通電極の電極線状部の互いに対向する端辺間の距離をD0とし、液晶層の層厚をD1とするとき、
D1>D0
であることが望ましい。この構成は、横電界を形成する第1電極と第2電極の双方が電極線状部を有する構成であって、それらの電極間の間隔が液晶層の層厚よりも小さく設定されることを規定するものである。この構成は、横電界モードのうちのFFSモードを規定するものである。FFSモードの液晶装置は、IPSモードの液晶装置とは違って、画素電極及び共通電極の直上領域にも電界を形成することができるので、明るくて鮮明な画像を表示することができる。
次に、本発明に係る液晶装置において、表示画素内の画素電極は互いに間隙を有して平行に配列した複数の電極線状部を有し、表示画素内の共通電極は間隙を持たない面状電極であることが望ましい。この構成は、横電界を形成する画素電極と共通電極の一方が電極線状部を有するストライプ状の電極であり、他方が面状(いわゆるベタ状)の電極であることを規定するものである。この構成は、別の見方をとれば、画素電極の電極線状部と共通電極の電極線状部との間隔が0(ゼロ)である電極構造であると考えることもできる。この構成においても、画素電極と共通電極の間隔が液晶層の層厚よりも小さく設定されるものであり、この構成は、横電界モードのうちのFFSモードを規定するものである。FFSモードの液晶装置は、IPSモードの液晶装置とは違って、画素電極及び共通電極の直上領域にも電界を形成することができるので、明るくて鮮明な画像を表示することができる。
次に、本発明に係る液晶装置において、第1基板は第1偏光板を有し、第2基板は第2偏光板を有し、第1基板と第2基板の液晶配向方向は逆平行、いわゆるアンチパラレルであり、第1偏光板の透過軸と第2偏光板の透過軸は互いに直角であり、第1偏光板の透過軸又は第2偏光板の透過軸は液晶配向方向と平行であることが望ましい。この発明態様は、本発明で用いる偏光板と液晶配向方向との光軸関係を規定するものである。光軸関係を本発明態様のように規定することにより、正確な視角制御を行うことができる。
次に、本発明に係る第2の液晶装置は、互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに当該視角制御画素に隣接する前記表示画素内の着色膜と同色で濃度の低い着色膜が設けられることを特徴とする。
この第2の液晶装置が上記第1の液晶装置と異なる点は、第1の液晶装置においては「視角制御画素内に着色膜が設けられない」のに対し、第2の液晶装置においては「視角制御画素内に、当該視角制御画素に隣接する表示画素内の着色膜と同色で濃度の低い着色膜が設けられる」ことである。つまり、第1の液晶装置では視角制御画素内に着色膜が設けられないが、第2の液晶装置では視角制御画素内に濃度の低い着色膜が設けられる、ということである。
次に、本発明に係る第3の液晶装置は、互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに当該視角制御画素に隣接する前記表示画素内の着色膜と同じ特性の着色膜であって一部に非着色領域を有する着色膜が設けられることを特徴とする。
この第3の液晶装置が上記第2の液晶装置と異なる点は、第2の液晶装置においては「視角制御画素内に、当該視角制御画素に隣接する表示画素内の着色膜と同色で濃度の低い着色膜が設けられる」のに対し、第3の液晶装置においては、「視角制御画素内に、当該視角制御画素に隣接する表示画素内の着色膜と同じ特性の着色膜であって一部に非着色領域を有する着色膜が設けられる」ことである。
次に、本発明に係る第4の液晶装置は、互いに対向して配置された一対の基板と、該一対の基板間に設けられた液晶層と、所定の数の異なった色の着色膜を備えた複数の表示画素であって、前記所定の数の色を1つのセットとして平面内で所定の配列に配置された複数の表示画素と、平面視で前記複数の表示画素の間に設けられており、着色膜を持たない複数の視角制御画素とを有し、前記液晶層内の液晶分子は前記基板と平行の方向に初期配向され、前記表示画素には前記基板と平行な横電界が選択的に印加され、前記視角制御画素には前記基板と垂直な縦電界が選択的に印加されることを特徴とする。
この第4の液晶装置は、上記の第1から第3の液晶装置を異なった観点から規定するものである。この第4の液晶装置においても、視角制御画素にオン電圧が印加されると、初期状態で基板に平行に配向していた液晶分子の配向が縦方向へ変化する。そのため、極角度が0(ゼロ)度又はその近傍の正面では暗く、所定の極角度範囲内の斜め方向では明るいという表示が視角制御画素によって行なわれる。このとき、表示画素において所望の画像表示が行なわれていれば、正面からはその画像表示が視認でき、しかし、斜め方向では視角制御画素からの光によってコントラストが低下する又は無くなることにより、画像表示を視認できなくなる。こうして、視角制御画素への電圧印加をオン電圧とオフ電圧との間で切替え制御することにより、表示画素を用いて行なわれる画像表示を広視角表示と狭視角表示との間で制御できる。
この第4の液晶青色においても、複数枚の液晶パネルを重ねることなく1枚の液晶パネルだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置の全体を薄くでき、部品コストや製造コストを低く抑えることができる。
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の液晶装置を有することを特徴とする。本発明に係る液晶装置は、広視角表示と狭視角表示との間で視角制御を行うにあたって、複数枚の液晶パネルを重ねることなく1枚の液晶パネルによってその視角制御を行うことができるので、液晶装置の全体の厚さを薄く維持できる。従って、この液晶装置を用いて構成された本発明の電子機器においても、その電子機器の厚さを厚くすることなしに、視角制御の機能を持たせることができる。
(液晶装置の第1実施形態)
以下、液晶装置の一例として、透過型でカラー表示が可能なアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用した場合を例に挙げて本発明の実施形態を説明する。また、本実施形態では、チャネルエッチ型でシングルゲート構造のポリシリコンTFT素子をスイッチング素子として用いた液晶装置に本発明を適用する。また、本実施形態における液晶装置では、横電界型動作モードの1つであるFFS(Fringe Field Switching)モードを採用するものとする。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、以下の説明で用いる図面では、特徴部分を分かり易く示すために、複数の構成要素の寸法を実際とは異なった比率で示す場合がある。
図1は本発明に係る液晶装置の一実施形態を示している。図1において、液晶装置1は、液晶パネル2と照明装置3とを有する。この液晶装置1に関しては、矢印Aが描かれた側が観察側であり、上記の照明装置3は液晶パネル2に関して観察側と反対側に配置されてバックライトとして機能する。照明装置3は、光源としてのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)4と、透光性の樹脂によって形成された導光体5とを有する。LED4から出射した光は導光体5の光入射面5aから導光体5の内部へ取り込まれ、光出射面5bから面状の光となって液晶パネル2へ供給される。照明装置3は、LED4のような点状光源を用いたものでなく、冷陰極管のような線状光源を用いたものでも良い。
液晶パネル2は、矢印A方向から見て長方形又は正方形で環状(すなわち枠状)のシール材7によって互いに貼り合わされた第1基板8及び第2基板9を有する。第1基板8はスイッチング素子が形成される素子基板である。第2基板9はカラーフィルタが形成されるカラーフィルタ基板である。本実施形態では、観察側にカラーフィルタ基板9が配置され、観察側から見て背面に素子基板8が配置される。シール材7は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性の樹脂、例えばエポキシ系樹脂によって形成されており、例えばスクリーン印刷によって所望の環状に形成されている。
液晶パネル2の内部であってシール材7に囲まれた領域内において、複数の互いに平行な走査線11が行方向Xへ延びて設けられている。また、複数の互いに平行な信号線12が列方向Yへ延びて設けられている。複数の走査線11と複数の信号線12とによって囲まれる複数のドット状(すなわち島状)の領域が矢印A方向から見て行列状(いわゆるマトリクス状)に並んでいる。そして、これらの各領域内にサブ画素Pが設けられる。これらのサブ画素Pが行列状に並ぶことによって表示領域Vが形成されている。なお、図1ではサブ画素Pを実際のものよりも拡大して模式的に示している。行方向X及び列方向Yは、それぞれ、観察者が液晶パネル2の画像表示を見たときに横方向及び縦方向となる方向である。
サブ画素Pは明表示(白表示)及び暗表示(黒表示)のスイッチングの単位となる領域であり、このサブ画素Pが複数集まって表示の単位となる1画素(以下、画素セット又はセットということがある)が形成される。例えば、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各1色に対応してサブ画素Pが形成され、R、G、B3色の個々に対応する3つのサブ画素Pが集まって1画素が形成される。また、R、G、Bの3色に他の1色(例えば、青緑)を加えた4色のサブ画素Pが集まって1画素が形成されることもある。本実施形態では、R,G,Bの3色のサブ画素によって1画素が形成されるものとする。
なお、本実施形態では、R、G、Bの各色に対応するサブ画素Pの集まりから成る画素セットによって所望の画像を表示し、その画素セットに他のサブ画素Pを付随して設け、その付随するサブ画素Pによって視角制御を行うことにする。本明細書では、画素セットを構成する3つのサブ画素Pを個々に「表示画素Pa」と呼び、視角制御を行うための追加のサブ画素Pを「視角制御画素Pb」と呼ぶことにする。視角制御とは、液晶パネル2(図1参照)を正面から見た場合に広視角(視野角が広い状態)を実現し、液晶パネル2を斜めに傾いた方向から見た場合に狭視角(視野角が狭い状態)を実現するための制御である。
図2は、図1の素子基板8上の1画素(画素セット)近傍の平面構造を矢印A方向から見た状態を示している。図3は、図1に示すカラーフィルタ基板9の1つの画素セット近傍の平面構造を矢印A方向から見た状態を示している。図4は、図2及び図3におけるZ4−Z4線に従った1つのサブ画素P(特に表示画素Pa)の断面構造を示している。図5は、図2及び図3におけるZ5−Z5線に従った1つのサブ画素P(特に視角制御画素Pb)の断面構造を示している。図6は、図2及び図3におけるZ6−Z6線に従って1つの画素セット及び1つの視角制御画素の行方向Xに沿った断面構造を示している。
図1において、素子基板8とカラーフィルタ基板9との間には所定厚さの間隙、いわゆるセルギャップが形成されている。このセルギャップの厚さは、シール材7の中に含まれているギャップ材と、素子基板8又はカラーフィルタ基板9の表面に置かれたスペーサ(図示せず)とによって維持される。スペーサは球状部材を基板8又は基板9上に分散して形成しても良いし、フォトリソグラフィ処理によって基板8又は基板9上に形成しても良い。このようにして形成されるセルギャップが図4において符号Gで示されている。このセルギャップGの中に液晶が注入されて液晶層14が形成されている。本実施形態では、液晶として正の誘電率異方性(Δε<0)を持つネマチック液晶を用いるものとする。符号14aは液晶内に含まれる液晶分子を模式的に示している。本実施形態では、液晶分子14aの初期配向は素子基板8及びカラーフィルタ基板9に対して平行に設定されている。なお、ここでいう平行とは、液晶分子が基板に対して所定のプレチルト角を持っている場合も含む意味である。
素子基板8は矢印A方向から見て長方形又は正方形の第1の透光性の基板15を有する。この第1透光性基板15は、例えば透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成されている。第1透光性基板15の外側表面には第1偏光板16(図1参照)が貼り付けられている。一方、カラーフィルタ基板9は矢印A方向から見て長方形又は正方形の第2の透光性の基板17を有する。この第2透光性基板17は、例えば透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成されている。第2透光性基板17の外側表面には第2偏光板18(図1参照)が貼り付けられている。
次に、第1透光性基板15及び第2透光性基板17のそれぞれの内側表面(液晶側表面)に形成される膜要素を説明するが、本実施形態ではその膜構成が図2及び図3の表示画素Paと視角制御画素Pbとで異なっている。以下、それらのサブ画素ごとに膜要素を説明する。
(表示画素Pa内の素子基板8上の構成)
まず、図2、図4、図6を用いて素子基板8に関する表示画素Pa内の第1透光性基板15上の膜構成について説明する。図4において第1透光性基板15の内側表面(すなわち液晶側表面)に、ゲート線20及び共通線21が設けられている。ゲート線20は、図2に示すように、複数本が互いに平行に行方向Xに延びて形成されている。共通線21は、複数本がゲート線20と平行に行方向Xに延びて形成されている。ゲート線20は、図1の走査線11として機能する。
互いに隣り合うゲート線20の間の基板15上に、図7に示すように、略長方形状で面状(いわゆるベタ状)の共通電極22が各表示画素Paごとに1つずつ設けられている。この共通電極22は図4に示すようにその一部分が共通線21の上に重なった状態に形成されており、これにより、各共通電極22と共通線21との電気的な導通がとられている。
ゲート線20、共通線21及び共通電極22の上に、これらを被覆する面状の樹脂膜であるゲート絶縁膜23が形成され、その上にソース線24が列方向Yに延びて形成されている。ソース線24は、図1の信号線12として機能する。図2において、ゲート線20とソース線24とによって囲まれる長方形状の領域がサブ画素Pとしての表示画素Paの領域である。本実施形態ではR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色によってカラー表示を行うものとしており、表示画素Paは個々の色に対応した単位画素であり、行方向に並ぶそれら3つの色に対応する3つの表示画素Paの集まりによって表示の単位である1画素(画素セット)が構成される。図2において、符号(R)、(G)、(B)はそれぞれ赤色の表示画素Pa、緑色の表示画素Pa、青色の表示画素Paが列方向に一列に並べられることを示している。
図2において、ゲート線20とソース線24との交差部分の近傍に、スイッチング素子として機能するアクティブ素子であるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)素子26が設けられている。TFT素子26は、ボトムゲート構造及びシングルゲート構造のチャネルエッチ型のポリシリコンTFTとして形成されている。このTFT素子26は、図4において、ゲート線20の一部分であるゲート電極20aと、ゲート絶縁膜23と、ポリシリコンを用いて形成された半導体膜27と、ソース電極28と、そしてドレイン電極29とを有する。ソース電極28及びドレイン電極29は、スイッチング素子であるTFT素子26の電極端子である。ソース電極28は、図7に示すように、ソース線24から分岐して形成されている。本実施形態のTFT素子26はボトムゲート構造であるが、これをトップゲート構造とすることもできる。
図4において、TFT素子26及びソース線24を被覆するための面状の樹脂膜であるパシベーション膜(保護膜)30がゲート絶縁膜23の上に設けられている。パシベーション膜30は、例えば感光性樹脂によって形成されている。パシベーション膜30の上に画素電極31が設けられ、その上に配向膜32が設けられている。図2では配向膜32の図示を省略している。図4において、TFT素子26のドレイン電極29の上部領域においてパシベーション膜30の内部にスルーホール33が形成され、このスルーホール33を介して画素電極31とドレイン電極29とが導電接続されている。
本実施形態では、図7においてソース線24が信号線であってその信号線からTFT素子26のソース電極28が延びており、TFT素子26のドレイン電極29が画素電極31に接続される構成となっている。これに代えて、信号線24につながる電極がドレイン電極28であり、画素電極31につながる電極がソース電極29であるとすることもできる。
図4において、共通電極22及び画素電極31は、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム・スズ酸化物)等といった透光性の金属酸化物によって形成されている。パシベーション膜30及びゲート絶縁膜23は、それぞれ、共通電極22と画素電極31との間に設けられた層間絶縁膜として機能すると共に、他の要素を被覆するための樹脂膜であるオーバーコート層として機能する。パシベーション膜30及びゲート絶縁膜23は、例えばアクリル系樹脂、SiN(窒化シリコン)、又はSiO(酸化シリコン)によって形成されている。配向膜32は、例えばポリイミドによって形成されている。
画素電極31は、図7に示すように、サブ画素Pである表示画素Paに対応して長方形状の平面形状に形成されており、その内部に斜めに傾斜した複数のスリット、すなわち間隙35を有している。間隙35は画素電極31を貫通する溝状の開口であり、当該間隙35を通して画素電極31の下層であるパシベーション膜30を見ることができる。また、複数の間隙35は、行方向Xに沿って上端が右側へ傾斜した状態で、列方向Yに沿って互いに間隔を空けて平行に設けられている。これらの間隙35の間に帯状の電極線状部31aが形成されている。本明細書の図面に示す間隙35及び電極線状部31aは模式的に描かれており、それらの実際の数は図示のものと異なることもある。
間隙35及び電極線状部31aは列方向Yに延びており、従って、間隙35及び電極線状部31aと列方向Y(すなわち表示領域の縦方向、又は上下方向、又はソース線24)との成す角度は0°〜±45°の範囲内である。
本実施形態では間隙35の両短辺が閉じた状態となっているが、間隙35の両短辺の一方は開放状態とすることができる。この開放状態の場合には、複数の電極線状部31aのそれぞれは片持ち梁の状態となり、全体的には櫛歯形状となる。また、間隙35の両短辺を開放状態とすることもできる。以上のように本実施形態では、表示画素Paにおいて1つの基板である素子基板8上に一対の電極である共通電極22及び画素電極31の両電極が設けられており、両電極間に所定の電圧を印加することにより素子基板8の表面に平行な電界、いわゆる横電界が形成され、この横電界によって液晶層14内の液晶分子14aの配向が横面内で制御される。
図8(a)及び図8(b)は図6に示した画素電極31及び共通電極22から成る電極構造の変形例を示している。図6に示す本実施形態では共通電極22が面状電極として形成されているが、図8(a)及び図8(b)では共通電極22が画素電極31と同様に電極線状部22aと間隙35との組み合わせによって紙面垂直方向(すなわち列方向Y)に延びるストライプ状に構成されている。図8(a)及び図8(b)に示す変形例では共に、共通電極22の電極線状部22aが矢印A方向から平面視で画素電極31の電極線状部31aの間に設けられており、特に、図8(a)では両電極線状部31a,22aが間隔D0だけ隔たって設けられており、図8(b)では両電極線状部31a,22aの間隔D0がD0=0(ゼロ)となっている。図6に示す本実施形態の場合は、共通電極22が面状電極であって画素電極31に平面視でオーバーラップして(すなわち重なって)いるので、結果的に電極間隔D0=0(ゼロ)となっている。
横電界型の動作モードとしてIPS及びFFSの各モードがあることは知られているが、本発明では、FFSモードを実現するための横斜め電界(すなわち放物線状電界)を形成できるようにするため、図8(a)に示す電極間隔Dが液晶層14の層厚Dよりも小さく、すなわち
>D
に設定される。特に本実施形態では、図6に示すように共通電極22が基板15上のサブ画素P(表示画素Pa)領域内に面状(いわゆるベタ状)に設けられており、それ故、D=0(ゼロ)の状態となっている。なお、図8(a)において、電極間隔D0を液晶層厚D1よりも大きく、すなわち
<D
に設定すれば、FFSモードに代えてIPSモードを実現できる。
次に、図7において間隙35及び電極線状部31aから成る画素電極の構成は図示された構成に限られず、例えば、個々の間隙35の傾斜方向を、サブ画素Pの短手方向(すなわち行方向X)の中心を境として行方向Xで対称に配置することもできる。つまり、サブ画素P内の左側半分では上端が右側へ傾斜する状態とし、右側半分では上端が左側へ傾斜する状態とすることができる。
(表示画素Pa内のカラーフィルタ基板9上の構成)
次に、図3、図4、図6を用いてカラーフィルタ基板9に関する表示画素Pa内の第2透光性基板17上の膜構成について説明する。図6において第2透光性基板17の内側表面(すなわち液晶側表面)には、カラーフィルタを構成する着色膜36が形成され、その周囲に遮光膜37が形成されている。個々の着色膜36は矢印A方向から見て図3に示すように、表示画素Pa(サブ画素P)に対応する長方形又は正方形のドット状(すなわち島状)に形成されている。また、着色膜36は複数個が行方向X及び列方向Yにマトリクス状に配列されている。遮光膜37はそれらの着色膜36を囲む格子状に形成されている。
着色膜36の個々はR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の1つを通過させる光学的特性に設定され、それらR,G,Bの着色膜36がストライプ配列で並べられている。本明細書において符号36に添えられた(R)、(G)、(B)の符号は、それぞれ、着色膜の色が赤色、緑色、青色であることを示している。ストライプ配列は、列方向YにR,G,Bの同色が並び、行方向XにR,G,Bが1色ずつ順々に交互に並ぶ配列である。ストライプ配列に代えてその他の配列、例えばモザイク配列、デルタ配列で各色の着色膜36を並べることもできる。なお、着色膜36の光学的特性は、R,G,Bの3色に限られず、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3色とすることもでき、あるいは、その他の4色以上とすることもできる。遮光膜37は異なる色の着色膜36を2色又は3色重ねることによって樹脂膜として形成されている。しかし、遮光膜37はCr等といった金属膜によって形成することもできる。
図4及び図6において、着色膜36及び遮光膜37の上にオーバーコート層38が形成され、その上に配向膜39が形成されている。オーバーコート層38は、着色膜36及び遮光膜37を覆って面状(ベタ状)に設けられる層である。着色膜36は、例えば、感光性樹脂材料に顔料や染料を混合することによって形成されている。オーバーコート層38は、例えばアクリル系樹脂によって形成されている。配向膜39はポリイミドによって形成されている。オーバーコート層38は、カラーフィルタの構成材料が液晶に混入することを防止する保護膜及びカラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜として機能する。
図6において、カラーフィルタ基板9側の配向膜39及び素子基板8側の配向膜32に施されるラビング方向は、列方向Yに平行な逆平行(すなわちアンチパラレル)方向である。また、素子基板8側(観察背面側)の第1偏光板16及びカラーフィルタ基板9側(観察側)の第2偏光板18の各透過軸は互いに直角であり、観察側の第2偏光板18の透過軸は、配向膜39,32のラビング方向と平行であり、観察背面側の第1偏光板16の透過軸はラビング方向と直交している。
(表示画素Paの動作)
表示画素Pa内の構成は以上の通りであるので、図1において照明装置3から液晶パネル2へ面状の光が供給されると、図2において紙面奥側から表示画素Paへ光が供給される。表示画素Pa内の共通電極22と画素電極31との間にオフ電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18によって吸収されて外部へ出ることが阻止されて黒表示が行われる。共通電極22と画素電極31との間にオン電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18を透過して外部へ出射して白表示が行われる。
図1の表示領域V内の複数のサブ画素P(特に表示画素Pa)の個々において上記の黒表示及び白表示の制御を行うことにより、表示領域V内に画像が表示される。このとき、1つの画素セット内のR、G、Bの透過光強度を適宜に制御することにより、所望のフルカラー画像を表示できる。本実施形態では、黒表示及び白表示の制御の際に液晶分子14aは横電界に従って基板水平面内においてその配向が制御されるので、TN(Twisted Nematic)型に代表される縦電界方式の場合に液晶分子が基板垂直面内で配向制御されるときに比べて、広い視野角特性を実現できる。つまり、図1において表示領域Vの正面(すなわち極角度=0°又はその近傍)から画像を見る場合はもとより、正面から斜めに大きく傾いた横方向(極角度が大きい方向)から画像を見る場合にも画像を正常に認識できる。
(視角制御画素Pb内の素子基板8上の構成)
次に、図2、図5、図6を用いて素子基板8に関する視角制御画素Pb内の第1透光性基板15上の膜構成について説明する。図5において、視角制御画素Pb内におけるゲート線20、共通線21、そしてTFT素子26に関する構成は、図4に示した表示画素Pa内におけるそれらの構成と同じである。
図4の表示画素Paに関しては、横電界を形成するための共通電極22と画素電極31の両方を第1透光性基板15の上に絶縁膜23,30を介在させて互いに対向して設けた。これに対し、図5の視角制御画素Pbに関しては、横電界ではなく縦電界を形成することにしている。このため、第1透光性基板15上には、パシベーション膜30の上に素子基板8側の電極である第1電極41が設けられている。この第1電極41は、図2に示すように、間隙(すなわちスリット)を持たない面状(いわゆるベタ状)で長方形状でドット状の電極である。図5に示すように、第1電極41はパシベーション膜30内に形成したスルーホール33を介してTFT素子26のドレイン電極29へ接続されている。
(視角制御画素Pb内のカラーフィルタ基板9上の構成)
次に、図3、図5、図6を用いてカラーフィルタ基板9に関する視角制御画素Pb内の第2透光性基板17上の膜構成について説明する。既述の通り、表示画素Paに関しては第2透光性基板17上に着色膜36を形成し、その上にオーバーコート層38及び配向膜39を形成した。これに対し、視角制御画素Pbに関しては図5及び図6に示すように、着色膜36を形成することなく、基板17上に直接にオーバーコート層38を形成し、その上に第2電極42を形成する。第2電極42は、透光性を有する導電材料、例えばITO等といった金属酸化物によって、図3に示すように面状で長方形状でドット状に形成されている。列方向Yに並んだ複数の視角制御画素Pb内の第2電極42は共通線(図示せず)でつなげられている。あるいは、第2電極42をドット状ではなく、帯状電極とすることもできる。
(視角制御画素Pbの動作)
以上の通り、視角制御画素Pbにおいては、素子基板8とカラーフィルタ基板9との間で第1電極41と第2電極42とによって対向電極が形成されているので、それらの電極間に所定の電圧を印加することにより、基板8と基板9との間の基板垂直方向に縦電界を形成することができる。視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオフ電圧が印加されたときは、液晶分子が初期状態である横配列の状態を維持し、その視角制御画素Pbは正面(極角度=0°又はその近傍)から見ても、傾いた方向(極角度が大きい方向)から見た場合でも黒表示である。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面及び傾いた方向の両方(すなわち広角領域)においてその表示を見ることができる。これにより、広視角表示を実現できる。
一方、視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオン電圧が印加されたときは、縦電界制御に基づいて液晶分子の配列が基板垂直方向の縦配列方向に変化し、その視角制御画素Pbは正面から見ると変わらずに黒表示であるが、横側に傾いた方向から見ると視角制御画素Pbを透過した透過光を明るく視認できる。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面においてその表示を見ることができる。他方、横側に傾いた方向から見た場合は、表示画素Paそれ自体からの光に変化はないが、視角制御画素Pbからの光が強くなり表示画素Paからの光のコントラストが低下して、表示画素Paからの光(すなわち画像表示)を視認できなくなる。これにより、狭視角表示を実現できる。
従来、画像表示パネルに加えて付加的な視角補償パネルを用いて視角制御を行うことが知られていたが、この従来の液晶装置においては、液晶装置の全体の厚さが厚くなったり、部品コストや製造コストが高くなったりするという問題があった。これに対し、本実施形態の液晶装置1によれば、1枚の液晶パネル2において視角制御画素Pbに対する電圧制御を行うだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置1の全体を薄くでき、しかも部品コストや製造コストを低く抑えることができる。特に近年では、携帯電話機に代表されるように電子機器の厚さを薄くすることが強く要望されている。1枚の液晶パネルで視角制御を行うことができるということは、そのような薄型化の要望に大きく貢献するものである。
本実施形態は、正面から見た場合の表示に比べて斜め方向から見た場合の表示を見え難くする技術の中で、画像表示のコントラストを無くす又は低減することによって斜め方向からの表示を見え難くする技術である。本実施形態では図2及び図3に示すように、R,G,Bの3つの表示画素Paに対して1個の視角制御画素Pbを設ける構造であり、後述する図9及び図10に示すように個々の表示画素Paに対して視角制御画素Pbを設ける構造に比べれば、コントラストを無くすことに関して性能が低下することが考えられる。しかしながら、本実施形態によれば、個々の表示画素Paに対して視角制御画素Pbを設ける構造に比べて、配線が簡単であり、しかも開口率を高く維持できる、という長所を有する。
(変形例)
上記実施形態では図6に示すように表示画素Pa内に着色膜36を設け、視角制御画素Pb内には着色膜36と同層となる膜部材を設けないことにした。この構成に代えて、視角制御素子Pb内に全ての波長の光を透過する膜部材、いわゆる全透過膜を着色膜36と同じ膜厚で設けても良い。
また、上記実施形態では図2及び図3に示すように、R,G,B3つの表示画素Pa(すなわち1つの画素セット)に対して1つの視角制御画素Pbを設けた。しかしながら、NTSC比が大きくなったり、解像度が高精細になったりすることにより表示画素Paの明るさが下がる場合には、視角制御画素Pbの合計の面積を小さくすることが可能である。このような場合には、R,G,Bの1つの画素セットに対して1つの視角制御画素Pbを設けるのではなく、R,G,Bの画素セット2つに対して、あるいは2つ以上に対して1つの視角制御画素Pbを設けるだけで十分な視角制御効果を得ることができる。そしてこの場合には、視角制御画素Pbの面積を減らした分だけ開口率を高くすることができ、広角表示において明るい表示を得ることができる。
(液晶装置の第2実施形態)
図9及び図10は本発明に係る液晶装置の第2の実施形態を示している。図9は、図2〜図6を用いて説明した第1実施形態における図2に対応する素子基板の平面図である。図10は、第1実施形態における図3に対応するカラーフィルタ基板の平面図である。本第2実施形態に係る液晶装置の全体的な構成は図1に示した第1実施形態の場合と同じである。
図9におけるZ4−Z4線に従った1つのサブ画素P(特に表示画素Pa)の列方向Yに沿った断面構造は、第1実施形態において図4に示した断面構造と同じである。図9におけるZ5−Z5線に従った1つのサブ画素(特に視角制御画素Pb)の列方向Yに沿った断面構造は、第1実施形態において図5に示した断面構造と同じである。但し、図9における表示画素Pa及び視角制御画素Pbの行方向X及び列方向Yの両方向の長さは、図2における表示画素Pa及び視角制御画素Pbの行方向X及び列方向Yの長さに対して、必要に応じて適宜に異なっている。
図9におけるZ61−Z61線に従ったR,G,B3つの表示画素Pa(すなわち1つの画素セット)の行方向Xに沿った断面構造は、第1実施形態において図6に示した断面構造のうちのR,G,B3つの表示画素Paの断面構造と同じである。図9におけるZ62−Z62線に従った視角制御画素Pbの行方向Xに沿った断面構造は、第1実施形態において図6に示した断面構造のうちの視角制御素子Pbの断面構造と同じである。
図2〜図6に示した第1実施形態においては、図3に示すように、視角制御画素Pbが表示画素Paの行方向X(すなわち横方向)に隣接して設けられていた。また、視角制御画素PbはR,G,B3つの表示画素P(すなわち1つの画素セット)に対して1つずつ設けられていた。これに対し本実施形態では、図10に示すように、表示画素Paの列方向Y(すなわち縦方向)に隣接して視角制御画素P(b)が設けられている。また、視角制御画素P(b)は1つの表示画素Paのそれぞれに対して1つずつ設けられている。
(表示画素Paの動作)
本実施形態においても、図1において照明装置3から液晶パネル2へ面状の光が供給されると、図9において紙面奥側から表示画素Paへ光が供給される。表示画素Pa内の共通電極22と画素電極31との間にオフ電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18によって吸収されて外部へ出ることが阻止されて黒表示が行われる。共通電極22と画素電極31との間にオン電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18を透過して外部へ出射して白表示が行われる。
図1の表示領域V内の複数のサブ画素P(特に表示画素Pa)の個々において上記の黒表示及び白表示の制御を行うことにより、表示領域V内に画像が表示される。このとき、1つの画素セット内のR、G、Bの透過光強度を適宜に制御することにより、所望のフルカラー画像を表示できる。本実施形態では、黒表示及び白表示の制御の際に液晶分子14aは横電界に従って基板水平面内においてその配向が制御されるので、TN型に代表される縦電界方式の場合に液晶分子が基板垂直面内で配向制御される場合に比べて、広い視野角特性を実現できる。つまり、図1において表示領域Vの正面から画像を見る場合はもとより、正面から斜めに大きく傾いた横方向から画像を見る場合にも画像を正常に認識できる。こうして広角制御が実現される。
(視角制御画素Pbの動作)
本実施形態においても、視角制御画素Pbにおいて、素子基板8とカラーフィルタ基板9との間に第1電極41(図9)と第2電極42(図10)とによって対向電極が形成されているので、それらの電極間に所定の電圧を印加することにより、基板8と基板9との間の基板垂直方向に縦電界を形成することができる。視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオフ電圧が印加されたときは、液晶分子が初期状態である横配列の状態を維持し、その視角制御画素Pbは正面から見ても、傾いた方向から見た場合でも黒表示である。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた表示を行えば、正面及び傾いた方向の両方(すなわち広角領域)においてその表示を見ることができる。これにより、広視角表示を実現できる。
一方、視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオン電圧が印加されたときは、縦電界制御に基づいて液晶分子の配列が基板垂直方向の縦配列方向に変化し、その視角制御画素Pbは正面から見ると変わらずに黒表示であるが、横側に傾いた方向から見ると視角制御画素Pbを透過した透過光を明るく視認できる。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面においてその表示を見ることができる。他方、横側に傾いた方向から見た場合は、表示画素Paそれ自体からの光に変化はないが、視角制御画素Pbからの光が強くなり表示画素Paからの光のコントラストが低下して、表示画素Paからの光(すなわち画像表示)を視認できなくなる。これにより、狭視角表示を実現できる。
従来、画像表示パネルに加えて付加的な視角補償パネルを用いて視角制御を行うことが知られていたが、この従来の液晶装置においては、液晶装置の全体の厚さが厚くなったり、部品コストや製造コストが高くなったりするという問題があった。これに対し、本実施形態の液晶装置1によれば、1枚の液晶パネル2において視角制御画素Pbに対する電圧制御を行うだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置1の全体を薄くでき、しかも部品コストや製造コストを低く抑えることができる。特に近年では、携帯電話機に代表されるように電子機器の厚さを薄くすることが強く要望されている。1枚の液晶パネルで視角制御を行うことができるということは、そのような薄型化の要望に大きく貢献するものである。
本実施形態は、正面から見た場合の表示に比べて斜め方向から見た場合の表示を見え難くする技術の中で、画像表示のコントラストを無くす又は低減することによって斜め方向からの表示を見え難くする技術である。本実施形態では図9及び図10に示したように個々の表示画素Paに対して視角制御画素Pbを設ける構造であるので、コントラストを無くすことに関して高い能力を有している。
(液晶装置の第3実施形態)
図11は本発明に係る液晶装置の第3の実施形態の主要部であるカラーフィルタ基板を示している。ここに示す第3実施形態は図9及び図10に示した第2実施形態を改変することによって得られた改変例である。図11は、第2実施形態における図10に対応する平面図であり、従って、図2〜図6を用いて説明した第1実施形態における図3に対応するカラーフィルタ基板9の平面図である。本実施形態で使用する素子基板は第2実施形態で用いた図9に示す素子基板8と同じである。
図12は図11のZ12−Z12線に従って視角制御画素Pbの列方向Yに沿った断面構造を示している。図13は図11のZ13−Z13線に従って3つの表示画素Pa(すなわち1つの画素セット)の行方向Xに沿った断面構造を示している。図14は図11のZ14−Z14線に従って3つの視角制御画素Pbの行方向Xに沿った断面構造を示している。なお、本第3実施形態に係る液晶装置の全体的な構成は図1に示した第1実施形態の場合と同じである。
図10に示した第2実施形態においては、各表示画素Paの列方向Yに隣接する視角制御画素Pbに関して、図5及び図6に示したように、カラーフィルタ基板9上に着色膜36を設けない構成とした。これに対し、本第3実施形態では、図13に示すように表示画素Paに関してR,G,Bそれぞれの色の着色膜36(R),36(G),36(B)を設けることはもとより、図12及び図14に示すようにカラーフィルタ基板9上の視角制御画素Pb内にも着色膜36(R’),36(G’),36(B’)を設けている。
着色膜36(R’)は表示画素Pa内の着色膜36(R)と同様にR(赤色)の着色膜であるが、着色膜36(R)よりも色の薄い(従って強度の強い光を透過する)着色膜である。着色膜36(G’)は表示画素Pa内の着色膜36(G)と同様にG(緑色)の着色膜であるが、着色膜36(G)よりも色の薄い(従って強度の強い光を透過する)着色膜である。さらに、着色膜36(B’)は表示画素Pa内の着色膜36(B)と同様にB(青色)の着色膜であるが、着色膜36(B)よりも色の薄い(従って強度の強い光を透過する)着色膜である。着色膜の色の濃度はそれを形成する色材を適宜に選定することによって調整できる。
(表示画素Paの動作)
本実施形態においても、図1において照明装置3から液晶パネル2へ面状の光が供給されると、図11において紙面奥側から表示画素Paへ光が供給される。図9において、表示画素Pa内の共通電極22と画素電極31との間にオフ電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18によって吸収されて外部へ出ることが阻止されて黒表示が行われる。共通電極22と画素電極31との間にオン電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18を透過して外部へ出射して白表示が行われる。
図1の表示領域V内の複数のサブ画素P(特に表示画素Pa)の個々において上記の黒表示及び白表示の制御を行うことにより、表示領域V内に画像が表示される。このとき、1つの画素セット内のR、G、Bの透過光強度を適宜に制御することにより、所望のフルカラー画像を表示できる。本実施形態では、黒表示及び白表示の制御の際に液晶分子14aは横電界に従って基板水平面内においてその配向が制御されるので、TN型に代表される縦電界方式の場合に液晶分子が基板垂直面内で配向制御される場合に比べて、広い視野角特性を実現できる。つまり、図1において表示領域Vの正面から画像を見る場合はもとより、正面から斜めに大きく傾いた横方向から画像を見る場合にも画像を正常に認識できる。こうして広角制御が実現される。
(視角制御画素Pbの動作)
本実施形態においても、視角制御画素Pbにおいて、素子基板8とカラーフィルタ基板9との間に第1電極41と第2電極42とによって対向電極が形成されているので、それらの電極間に所定の電圧を印加することにより、基板8と基板9との間の基板垂直方向に縦電界を形成することができる。視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオフ電圧が印加されたときは、液晶分子が初期状態である横配列の状態を維持し、その視角制御画素Pbは正面から見ても、傾いた方向から見た場合でも黒表示である。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた表示を行えば、正面及び傾いた方向の両方(すなわち広角領域)においてその表示を見ることができる。これにより、広視角表示を実現できる。
一方、視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオン電圧が印加されたときは、縦電界制御に基づいて液晶分子の配列が基板垂直方向の縦配列方向に変化し、その視角制御画素Pbは正面から見ると変わらずに黒表示であるが、横側に傾いた方向から見ると視角制御画素Pbを透過した透過光を明るく視認できる。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面においてその表示を見ることができる。他方、横側に傾いた方向から見た場合は、表示画素Paそれ自体からの光に変化はないが、視角制御画素Pbからの光が強くなり表示画素Paからの光のコントラストが低下して、表示画素Paからの光(すなわち画像表示)を視認できなくなる。これにより、狭視角表示を実現できる。
従来、画像表示パネルに加えて付加的な視角補償パネルを用いて視角制御を行うことが知られていたが、この従来の液晶装置においては、液晶装置の全体の厚さが厚くなったり、部品コストや製造コストが高くなったりするという問題があった。これに対し、本実施形態の液晶装置1によれば、1枚の液晶パネル2において視角制御画素Pbに対する電圧制御を行うだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置1の全体を薄くでき、しかも部品コストや製造コストを低く抑えることができる。特に近年では、携帯電話機に代表されるように電子機器の厚さを薄くすることが強く要望されている。1枚の液晶パネルで視角制御を行うことができるということは、そのような薄型化の要望に大きく貢献するものである。
(変形例)
上記の実施形態では図11において、視角制御画素Pbに色濃度の低い着色膜を設けた。このように色濃度の低い着色膜を視角制御画素Pbに設けることに代えて、色濃度それ自体は表示画素Pa内の着色膜と同じであるが一部に非着色領域を有することにより透過光の色濃度を薄くできる着色膜を設けることもできる。非着色領域は着色膜の中に着色膜の無い領域を形成することによって実現できる。着色膜の無い領域の平面形状は、視角制御画素Pb内に納まる大きさの円形状、正方形状、長方形状、あるいはその他の任意の形状とすることができる。このような着色膜の無い領域はフォトリソグラフィ処理によって形成できる。
(液晶装置の第4実施形態)
図15及び図16は本発明に係る液晶装置の第4の実施形態を示している。この実施形態は図2〜図6を用いて説明した第1実施形態に関して改変を加えることによって得られた改変例である。図15は、第1実施形態における図2に対応する素子基板の平面図である。図16は、第1実施形態における図3に対応するカラーフィルタ基板の平面図である。本第4実施形態に係る液晶装置の全体的な構成は図1に示した第1実施形態の場合と同じである。
図15におけるZ4−Z4線に従った1つのサブ画素P(特に表示画素Pa)の列方向に沿った断面構造は、第1実施形態において図4に示した断面構造と同じである。図15におけるZ5−Z5線に従った1つのサブ画素(特に視角制御画素Pb)の列方向に沿った断面構造は、第1実施形態において図5に示した断面構造と同じである。但し、図15における表示画素Pa及び視角制御画素Pbの行方向Xの長さ及び列方向Yの長さは、図2における表示画素Pa及び視角制御画素Pbの行方向X及び列方向Yの長さに対して、必要に応じて適宜に異なっている。
図15におけるZD3−ZD3線に従った2つの表示画素Paの行方向Xに沿った断面構造は、第1実施形態において図6に示した断面構造のうちの符号D3で示す範囲内のR,G2つの表示画素Paの断面構造が連続する断面構造である。図15におけるZD4−ZD4線に従った2つのサブ画素Pの行方向Xに沿った断面構造は、第1実施形態において図6に示した断面構造のうち符号D4で示す範囲内の表示画素Paと視角制御画素Pbの2つの画素Pの断面構造が連続する断面構造である。
図2〜図6に示した第1実施形態においては、図3に示すように、視角制御画素Pbが表示画素Paの行方向X(すなわち横方向)に隣接して設けられていた。また、視角制御画素PbはR,G,B3つの表示画素P(すなわち1つの画素セット)に対して1つずつ設けられていた。これに対し本実施形態では、図16に示すように、R,G,B3色のうちの2色「R」、「G」の画素36(R)、36(G)が表示画素36の長手方向(行方向X)に互いに隣接して並び、残りの1色である「B」の画素36(B)が「R」の画素36(R)に対して長手方向に直交する方向(列方向Y)に隣接して並び、さらに、視角制御画素Pbが「B」の画素36Bに対して長手方向(行方向X)で隣接して並んで配置されている。そして、このように配列された1つの画素セット及びそれに付随する視角制御画素Pbの集まりが行方向X及び列方向Yにマトリクス状に配列されることにより、図1の表示領域Vが形成されている。なお、R,G,Bを図16の配列状態の中で適宜に入れ替えても良い。
本実施形態においても、表示画素Pa内は図4に示したように素子基板8上に横電界型の電極構造22、31が設けられ、カラーフィルタ基板9上にカラーフィルタを構成する着色膜36が設けられる。一方、視角制御画素Pb内は図5に示したように素子基板8とカラーフィルタ基板9との間に縦電界型の電極構造41、42が設けられ、カラーフィルタ基板9上には着色膜が設けられていない。
(表示画素Paの動作)
本実施形態においても、図1において照明装置3から液晶パネル2へ面状の光が供給されると、図15において紙面奥側から表示画素Paへ光が供給される。表示画素Pa内の共通電極22と画素電極31との間にオフ電圧が印加されれば、液晶層14(図4参照)を透過した偏光が観察側の第2偏光板18によって吸収されて外部へ出ることが阻止されて黒表示が行われる。共通電極22と画素電極31との間にオン電圧が印加されれば、液晶層14を透過した偏光が観察側の第2偏光板18を透過して外部へ出射して白表示が行われる。
図1の表示領域V内の複数のサブ画素P(特に表示画素Pa)の個々において上記の黒表示及び白表示の制御を行うことにより、表示領域V内に画像が表示される。このとき、1つの画素セット内のR、G、Bの透過光強度を適宜に制御することにより、所望のフルカラー画像を表示できる。本実施形態では、黒表示及び白表示の制御の際に液晶分子14aは横電界に従って基板水平面内においてその配向が制御されるので、TN型に代表される縦電界方式の場合に液晶分子が基板垂直面内で配向制御される場合に比べて、広い視野角特性を実現できる。つまり、図1において表示領域Vの正面から画像を見る場合はもとより、正面から斜めに大きく傾いた横方向から画像を見る場合にも画像を正常に認識できる。こうして広角制御が実現される。
(視角制御画素Pbの動作)
本実施形態においても、視角制御画素Pbにおいて、素子基板8とカラーフィルタ基板9との間に第1電極41(図15)と第2電極42(図16)とによって対向電極が形成されているので、それらの電極間に所定の電圧を印加することにより、基板8と基板9との間の基板垂直方向に縦電界を形成することができる。視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオフ電圧が印加されたときは、液晶分子が初期状態である横配列の状態を維持し、その視角制御画素Pbは正面から見ても、傾いた方向から見ても黒表示である。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた表示を行えば、正面及び傾いた方向の両方(すなわち広角領域)においてその表示を見ることができる。これにより、広視角表示を実現できる。
一方、視角制御画素Pb内の液晶層14に所定のオン電圧が印加されたときは、縦電界制御に基づいて液晶分子の配列が基板垂直方向の縦配列方向に変化し、その視角制御画素Pbは正面から見ると変わらずに黒表示であるが、横側に傾いた方向から見ると視角制御画素Pbを透過した透過光を明るく視認できる。この状態において、表示画素Paにおいて横電界制御に基づいた画像表示を行えば、正面においてその表示を見ることができる。他方、横側に傾いた方向から見た場合は、表示画素Paそれ自体からの光に変化はないが、視角制御画素Pbからの光が強くなり表示画素Paからの光のコントラストが低下して、表示画素Paからの光(すなわち画像表示)を視認できなくなる。これにより、狭視角表示を実現できる。
従来、画像表示パネルに加えて付加的な視角補償パネルを用いて視角制御を行うことが知られていたが、この従来の液晶装置においては、液晶装置の全体の厚さが厚くなったり、部品コストや製造コストが高くなったりするという問題があった。これに対し、本実施形態の液晶装置1によれば、1枚の液晶パネル2において視角制御画素Pbに対する電圧制御を行うだけで視角制御を行うことができるので、液晶装置1の全体を薄くでき、しかも部品コストや製造コストを低く抑えることができる。特に近年では、携帯電話機に代表されるように電子機器の厚さを薄くすることが強く要望されている。1枚の液晶パネルで視角制御を行うことができるということは、そのような薄型化の要望に大きく貢献するものである。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の各実施形態では、液晶パネルの動作モードとしてFFSモードを例示したが、IPSモードを動作モードとすることもできる。IPSモードは共通電極の電極線状部と画素電極の電極線状部とが基板表面に沿って比較的広い間隔(例えば液晶層の層厚よりも広い間隔)で設けられていて、画素電極の直上領域には電界が形成され難い電極構造を有するモードである。これに対し、FFSモードは、共通電極と画素電極とが基板表面に沿って比較的狭い間隔(例えば液晶層の層厚よりも狭い間隔)で設けられていて、画素電極の直上領域にも電界が形成される電極構造を有するモードである。
図1に示した液晶装置1の全体構造は液晶装置の単なる一例である。図1では、素子基板8のカラーフィルタ基板9からの張出し辺が1個所であってその張出し辺に駆動用IC44が直接に実装された構成、いわゆるCOG(Chip On Glass)方式の実装構造を例示した。しかしながら、液晶装置は、複数の張出し辺を有した構成であってそれらの張出し辺に個々に駆動用ICが実装される構成とすることもできる。また、COG方式でなく、FPC(Flexible Printed Circuit:可撓性配線)基板によって液晶パネルに駆動用ICを接続する構成であっても良い。
(電子機器の実施形態)
図17は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話機を示している。この携帯電話機61は、操作部62と、これに開閉可能に設けられた表示部63とを有する。操作部62には複数の操作ボタン64及び送話部65が設けられている。表示部63には、表示装置66及び受話部67が設けられている。
表示装置66は、例えば図1に示した液晶装置1を用いて構成される。表示装置66は、視角制御画素にオフ電圧が印加されて黒表示が行なわれる場合は、FFSモードによる表示画素の表示制御により、正面(R=0度)を中心とする極角度Rの広い範囲内で表示(いわゆる広視角表示)を行うことができる。他方、視角制御画素にオン電圧が印加されて白表示が行われる場合は、正面から見た画像表示に変化はないが、極角度Rが大きい領域である広角度領域から見た画像表示のコントラストが視角制御画素からの光によって低くなる又は無くなるので、画像表示を視認できなくなる。こうして、狭視角表示が実現される。
本実施形態の液晶装置は、2枚以上の液晶パネルによって視角制御を行うものではなく、1枚の液晶パネルによって視角制御を行うものであるので、液晶装置全体の厚さを薄く維持できる。よって、携帯電話機61の厚さが厚くなることが無い。
(他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明の電子機器を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。例えば、本発明は、携帯電話機に限られず、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話装置、POS端末、デジタルスチルカメラ、電子ブック、等といった各種の電子機器が考えられる。いずれの電子機器においても、非常に薄い構造の表示装置によって広視角表示と狭視角表示との間で視角表示制御を行うことができる。
図18は、液晶分子が初期状態で横方向(基板水平方向)に配列された液晶層を縦電界構造の基板間に介在させ、リタデーションΔnd値(但し、Δnは屈折率異方性の程度、「d」は液晶層の層厚を表す)を種々に変えたときの、視角方向(極角度)に対する透過光の明るさの変化を計算によってシミュレーションした結果の明るさ分布図を示している。この分布図の横軸は視認方向の極角度を示し、縦軸は透過光の明るさを示している。
このシミュレーションでは、Δnd値を0.3〜0.8まで0.05間隔で変化させて明るさを計算した。この分布図から以下のことが分かる。視角制御画素の制御量は制御部分のΔnd値に依存する。最も明るくなるのはΔnd=0.6のときであるが、高角度まで明るさを維持するにはΔnd=0.5が最適となる。そのため、視角制御画素におけるΔnd値は0.4〜0.7程度で調整することが望ましい。Δnd値の調整は、例えば液晶層の層厚を調整することによって行なわれる。
一方、横電界モードのΔnd値は経験的及び理論的に0.3〜0.4が望ましい。よって、視角制御画素部のΔnd値をΔnd(制御画素)とし、表示画素部のΔnd値をΔnd(表示画素)としたとき、
Δnd(制御画素)≧Δnd(表示画素)
に設定することが望ましいことが分かる。
図19は、既述の図18の分布図にFFS方式の白の視角特性を重ねた図である。FFSの視角特性は典型的な構造のR,G,B3ドット分の明るさであり、図19の場合は解像度が182ppiのNTSC比50%のときのシミュレーションされた明るさである。図19において、例えば、視角制御画素のΔnd値が極角度40度以上から見たときにはFFS方式の白表示と同等以上の明るさを呈している。そのため、40度以上の角度から見た場合には画像表示それ自体はそのままであるがコントラストが1:2以下になり、十分な視覚制限効果が得られる。このため、図19の分布特性を有する液晶パネルを採用することで、R,G,Bの画素セットに対して1ドットの視角制御画素を設けることにより、十分な視角制限効果が得られることが理解される。
本発明に係る液晶装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1の液晶装置を構成する1つの基板上の1つの画素セット近傍を示す平面図である。 図1の液晶装置を構成する他の基板上の1つの画素セット近傍を示す平面図である。 図2及び図3のZ4−Z4線に従った表示画素内の列方向に沿った断面図である。 図2及び図3のZ5−Z5線に従った視角制御画素内の列方向に沿った断面図である。 図2及び図3のZ6−Z6線に従った1つの画素セット近傍の行方向に沿った断面図である。 図2における1つのサブ画素Pを拡大して示す平面図である。 本発明に係る液晶装置の電極構造の変形例を示す断面図であり、(a)は電極間隔D0がゼロでない場合であり、(b)は電極間隔D0がゼロの場合である。 本発明に係る液晶装置の他の実施形態の主要部を示す図であって、特に1つの基板上の1つの画素セット近傍を示す平面図である。 図9の基板に対向する基板を示す平面図である。 本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態の主要部を示す図であって、特に1つの基板上の1つの画素セット近傍を示す平面図である。 図11のZ12−Z12線に従った視角制御画素内の列方向に沿った断面図である。 図11のZ13−Z13線に従った表示画素内の行方向に沿った断面図である。 図11のZ14−Z14線に従った視角制御画素内の行方向に沿った断面図である。 本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態の主要部を示す図であって、特に1つの基板上の1つの画素セット近傍を示す平面図である。 図15の基板に対向する基板を示す平面図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話機を示す斜視図である。 本発明に係る液晶装置における視角制御画素の明るさ分布の特性を示す図である。 図18の分布図に表示画素の視角特性を重ねて描いた図である。
符号の説明
1.液晶装置、 2.液晶パネル、 3.照明装置、 4.LED、 5.導光体、
7.シール材、 8.素子基板(第1基板)、 9.カラーフィルタ基板(第2基板)、
11.走査線、 12.信号線、 14.液晶層、 14a.液晶分子、
15.第1透光性基板、 16.第1偏光板、 17.第2透光性基板、
18.第2偏光板、 20.ゲート線、 20a.ゲート電極、 21.共通線、
22.共通電極、 23.ゲート絶縁膜、 24.ソース線、 26.TFT素子、
27.半導体膜、 28.ソース電極、 29.ドレイン電極、
30.パシベーション膜、 31.画素電極、 31a.電極線状部、
32.配向膜、 33.スルーホール、 35.間隙、 36.着色膜、
37.遮光膜、 38.オーバーコート層、 39.配向膜、 41.第1電極、
42.第2電極、 44.駆動用IC、 61.携帯電話機(電子機器)、
D0.電極間隔、 D1.液晶層厚、 G.セルギャップ、 P.サブ画素、
Pa.表示画素、 Pb.視角制御画素、 R.極角度、 X.行方向、 Y.列方向、
V.表示領域

Claims (15)

  1. 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
    前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、
    前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、
    前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、
    前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、
    前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに着色膜は設けられていない
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1記載の液晶装置において、
    前記複数の表示画素は複数の色のサブ画素の集まりによって1つのセットを構成し、
    そのセットが複数並べられて前記表示領域が構成され、
    前記視角制御画素は前記表示画素の1つのセットごとに1つずつ設けられる
    ことを特徴とする液晶装置。
  3. 請求項1記載の液晶装置において、
    前記複数の表示画素は複数の色のサブ画素の集まりによって1つのセットを構成し、
    そのセットが複数並べられて前記表示領域が構成され、
    前記視角制御画素は前記表示画素の2以上のセットに対して1つずつ設けられる
    ことを特徴とする液晶装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載の液晶装置において、
    前記表示画素の1つのセットはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の着色膜を個々に有するサブ画素から成り、
    それらのサブ画素は前記表示画素の長手方向である第1方向に同色が並びそれと直角な第2方向に異色が並ぶストライプ配列で並べられ、
    前記視角制御画素は、表示画素のセットとそれに前記第2方向で隣接する他の1つの表示画素のセットとの間に設けられる
    ことを特徴とする液晶装置。
  5. 請求項2又は請求項3記載の液晶装置において、
    前記表示画素の1つのセットはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の着色膜を個々に有するサブ画素から成り、
    前記3色のうちの2色のサブ画素が前記表示画素の長手方向に互いに隣接して並び、前記3色のうちの残りの1色のサブ画素が前記2色のサブ画素のうちのいずれか一方に対して前記長手方向と直交する方向に隣接して並び、前記視角制御画素が前記残りの1色の画素に対して前記長手方向で隣接して並ぶことを特徴とする液晶装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の液晶装置において、前記視角制御画素における液晶層の層厚は前記表示画素における液晶層の層厚よりも大きいことを特徴とする液晶装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の液晶装置において、前記表示画素の面積は前記視角制御画素の面積よりも小さいことを特徴とする液晶装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の液晶装置において、
    前記表示画素内の画素電極にはスイッチング素子が接続され、該スイッチング素子がオン状態又はオフ状態になることで該表示画素内の液晶層にかかる電界がオン状態又はオフ状態となり、
    前記視角制御画素内の第1電極及び第2電極にはスイッチング素子を介さずにオン電圧又はオフ電圧が印加され、視角制御画素内の液晶層にかかる電界がそれらのオン電圧又はオフ電圧に応じてそれぞれオン状態又はオフ状態になる
    ことを特徴とする液晶装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の液晶装置において、前記画素電極及び前記共通電極はそれぞれ、互いに間隙を有して平行に配列した複数の電極線状部を有しており、前記画素電極の電極線状部と前記共通電極の電極線状部の間隔をD0とし、前記液晶層の層厚をD1とするとき、
    D1>D0
    であることを特徴とする液晶装置。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の液晶装置において、前記画素電極は互いに間隙を有して平行に配列した複数の電極線状部を有し、前記共通電極は間隙を持たない面状電極であることを特徴とする液晶装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の液晶装置において、
    前記第1基板は第1偏光板を有し、前記第2基板は第2偏光板を有し、前記第1基板と前記第2基板の液晶配向方向は逆平行であり、前記第1偏光板の透過軸と前記第2偏光板の透過軸は互いに直角であり、前記第1偏光板の透過軸又は前記第2偏光板の透過軸は前記液晶配向方向と平行であることを特徴とする液晶装置。
  12. 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
    前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、
    前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、
    前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、
    前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、
    前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに当該視角制御画素に隣接する前記表示画素内の着色膜と同色で濃度の低い着色膜が設けられる
    ことを特徴とする液晶装置。
  13. 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
    前記第1基板及び前記第2基板の平面領域内に配列されて表示領域を構成する複数の表示画素と、
    前記表示領域内で前記複数の表示画素の間に設けられた複数の視角制御画素とを有し、
    前記液晶層内の液晶分子は、初期配向状態として前記第1基板及び前記第2基板の面内の所定方向に配列され、
    前記表示画素内には、所定色の着色膜が設けられ、さらに相互の電極間で電界を生じさせる共通電極と画素電極とが絶縁膜を介在させて前記第1基板上に設けられ、
    前記視角制御画素内には、前記第1基板上に第1電極が設けられ、前記第2基板上に前記第1電極との間で電界を生じさせる第2電極が設けられており、さらに当該視角制御画素に隣接する前記表示画素内の着色膜と同じ特性の着色膜であって一部に非着色領域を有する着色膜が設けられる
    ことを特徴とする液晶装置。
  14. 互いに対向して配置された一対の基板と、
    該一対の基板間に設けられた液晶層と、
    所定の数の異なった色の着色膜を備えた複数の表示画素であって、前記所定の数の色を1つのセットとして平面内で所定の配列に配置された複数の表示画素と、
    平面視で前記複数の表示画素の間に設けられており、着色膜を持たない複数の視角制御画素とを有し、
    前記液晶層内の液晶分子は前記基板と平行の方向に初期配向され、
    前記表示画素には前記基板と平行な横電界が選択的に印加され、
    前記視角制御画素には前記基板と垂直な縦電界が選択的に印加される
    ことを特徴とする液晶装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1つに記載の液晶装置を有することを特徴とする電子機器。
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