JP2008170319A - 給水スパージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】フローノズルから噴出する給水が炉内構造物に衝突する前に、フローノズルからの噴流同士を衝突させて流れを攪拌し、流量の均一化を図り、炉内構造物の高サイクル熱疲労事象のリスクを回避できるとともに、気水分離器から排出された流れと給水された流れの温度混合を炉内全周にわたって促進する。
【解決手段】フローノズル4のうち、一以上のフローノズルの給水噴出方向と他のフローノズルの給水噴出方向とが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は沸騰水型原子炉(BWR)の給水スパージャに係り、特にスパージャヘッダに設けられるフローノズルの構成および配置等の改良により、給水の混合促進および温度均一化を図り、炉内構造物に与える熱疲労事象の回避機能向上等を図った給水スパージャに関する。
沸騰水型原子炉(BWR)では、原子炉圧力容器内の炉心で加熱されて沸騰した蒸気が湿分を除去された後に原子炉圧力容器外のタービンへ導かれ、タービンで仕事をした後に復水系統で復水となり、給水加熱器および給水ポンプにより昇温・昇圧されて、再び原子炉圧力容器内に給水として戻される。この給水を炉内に戻すため、原子炉圧力容器の炉心上方位置には給水入口ノズルおよび給水スパージャが設けられている。
このような給水スパージャの従来構成、原子炉圧力容器内の冷却水および蒸気の流動等について、図10および図11を参照して具体的に説明する。図10は原子炉圧力容器の内部構成および水の流動状態を示す縦断面図である。図11(a)は従来の給水スパージャを示す平面図である。図11(b)は図11(a)のW−W線に沿う縦断面図であり、スパージャヘッダおよびフローノズルを拡大して示している。
図10に示すように、原子炉圧力容器100内には、炉心シュラウド101に図示省略の燃料を装荷した炉心102が形成されており、炉心102の上方にはシュラウドヘッド103を介して気水分離器104のスタンドパイプ105が林立して配置されている。気水分離器104の上方には蒸気乾燥器106が設けられるとともに、蒸気をタービン側に導く主蒸気管107が設けられている。
原子炉圧力容器100内におけるシュラウドヘッド103の上方およびダウンカマ部108の上方位置には、炉壁の周方向に沿って複数系統(例えば二系統ないし四系統)に区分して給水入口ノズル1および給水スパージャ2が設置されている。給水入口ノズル1は原子炉圧力容器100の炉壁を貫通し、先端を炉内中心に向けて設けられている。給水スパージャ2は、給水入口ノズル1の炉内突出部である先端に接続されるスパージャヘッダ3と、このスパージャヘッダ3に設けられた複数のフローノズル4とを有する構成とされている。
図11(a)には、例えば三系統型の給水スパージャ2の一つを示している。この図に示すように、給水スパージャ2は平面視で原子炉圧力容器100の略1/3相当の周方向長さを有する円弧状配管として構成されており、このスパージャヘッダ3の略中央位置が給水入口ノズル1の先端部に接続されている。これにより、スパージャヘッダ3は給水入口ノズル1に対して略T字形に分岐した左右1対のヘッダ部3A,3Bを有する構成となっている。スパージャヘッダ3の左右の各ヘッダ部3A,3Bには、それぞれ長手方向に略一定の間隔で複数のフローノズル4が設けられている。これらのフローノズル4は例えばエルボ型であり、スパージャヘッダ3の上壁部に形成した吐出孔3aに連通する立上り管状のスロート部4aと、このスロート部4aから略水平に突出する管状の噴出部4bとからなっている。噴出部4bは原子炉圧力容器1内の略中心位置に向って開口しており、図11に矢印で示すように、給水の噴流f1を原子炉半径中心に向かって供給するようになっている。
このような構成において、蒸気および給水の挙動について説明する。図10に示すように、原子炉圧力容器100の炉心102で加熱されて沸騰した水と蒸気の二相流22は、シュラウドヘッド8の上部に多数取付けられた気水分離器104によって、水w0と蒸気Sとに分離される。蒸気Sはさらに蒸気乾燥器106で湿分が除去された後、原子炉圧力容器100の主蒸気配管107から図示しないタービンに送られる。
タービンで発電に供された蒸気は、復水系統に送られて水となった後、図11に示す給水入口ノズル1を介して給水スパージャ2に供給される。そして、給水スパージャ2のフローノズル4から供給される噴流fが原子炉圧力容器100のシュラウドヘッド103上方およびダウンカマ部108上方の炉水と混合し、ダウンカマ部108を下降する過程で温度が均一化され、図示省略のジェットポンプを介して炉心102へと循環する。
ところで、原子炉圧力容器100内を流動する炉水の温度と、給水スパージャ2から炉内に噴出される給水の温度との間には、数十度(例えば40℃)の温度差がある。このため、給水入口ノズル1部等に対して熱応力による損傷が発生する可能性がある。
そこで従来では、このような給水入口ノズルの熱応力による損傷を防止する手段として、給水入口ノズル1と給水スパージャ2との取付け部分にサーマルスリーブを延在させる提案がされている(例えば、特許文献1参照)。
また、メンテナンス性向上のため、給水スパージャを取り外し可能な構造とする提案(例えば、特許文献2参照)、あるいは給水スパージャ部に温度差のある流体の揺らぎによって生じる高サイクル熱疲労を抑制するため、フローノズルを溶接せずにスパージャヘッダに装着する提案等もなされている(例えば、特許文献3参照)。
米国特許第4168071号明細書「Thermal Isolator」 米国特許第5353319号明細書「Removable Feedwater Sparger Assembly」 米国特許第4859403号明細書「Feedwater Sparger Restraint」
上述した従来の給水スパージャにおいては、スパージャヘッダに設置されたフローノズルからの噴流が殆ど原子炉半径中心に向かう構成となっている。このため、シュラウドヘッドの最外周に配置された気水分離器のスタンドパイプとの位置関係によっては、噴流がスタンドパイプ等の炉内構造物に衝突する可能性がある。
また、上述したように、給水スパージャからの給水温度は、気水分離器から炉内に戻される水の温度よりも低いため、温度差が過度に大きくなると、流れの揺らぎ頻度にも依存して、炉内構造物に高サイクル熱疲労が生じる可能性がある。
また、給水スパージャは必ずしも原子炉全周を網羅していないため、給水された水と気水分離器から排出された水とが周方向に均一に温度混合されるためには、ダウンカマ部での十分な温度混合距離が必要となる。
さらに、給水温度と気水分離器からの排水温度との差が大きくなり過ぎると、炉水温度が均一化されないリスクを生じる可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、給水スパージャの複数のフローノズルから噴出する給水が炉内構造物に衝突する前に、フローノズルからの噴流同士を衝突させて流れを攪拌するとともに、流量の均一化を図り、炉内構造物の高サイクル熱疲労事象のリスクを回避し、給水と気水分離器から排出された流れとの温度混合を炉内全周に亘って促進することができる給水スパージャを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明では、原子炉圧力容器の炉壁内周側に沿って配置される一定長の円弧状湾曲管からなる給水導入用のスパージャヘッダと、このスパージャヘッダの長手方向に間隔をあけて複数配置され当該スパージャヘッダの周壁から突出する給水噴出用のフローノズルとを有する給水スパージャであって、前記スパージャヘッダの長手方向中央部が、前記原子炉圧力容器の炉壁を貫通する給水入口ノズルの先端に接続されるものにおいて、前記フローノズルのうち、一以上のフローノズルの給水噴出方向と他のフローノズルの給水噴出方向とが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定としたことを特徴とする給水スパージャを提供する。
本発明によれば、スパージャヘッダに設けられる複数のフローノズルのうち、一以上のフローノズルと他のフローノズルとを互いに給水噴出方向が交差する設定としたことにより、フローノズルから噴出する給水が炉内構造物に衝突する前に、フローノズルからの噴流同士を衝突させて流れを攪拌し、流量の均一化を図ることができ、炉内構造物の高サイクル熱疲労事象のリスクを回避できるとともに、気水分離器から排出された流れと給水された流れの温度混合を炉内全周にわたって促進することができる。
以下、本発明に係る給水スパージャの実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。なお、原子炉圧力容器の構成および原子炉圧力容器に設置される給水スパージャの取付け位置等については、図10も参照する。
[第1実施形態(図1)]
図1(a)は本発明の第1実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。
本実施形態では、原子炉圧力容器100の炉壁内周側に沿って配置される一定長の円弧状湾曲管からなる給水導入用のスパージャヘッダ3と、このスパージャヘッダ3の長手方向に間隔をあけて複数配置されスパージャヘッダ3の周壁から突出する給水噴出用のフローノズル4とを有し、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が原子炉圧力容器100の炉壁を貫通する給水入口ノズル1の先端に接続されるものにおいて、給水入口ノズル1に最も近いものから遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズル4,4同士の給水噴出方向が交差する設定とした給水スパージャについて説明する。
図10に示すように、本実施形態の給水スパージャ2は、原子炉圧力容器100のシュラウドヘッド103およびダウンカマ部108の上方位置に設置され、給水入口ノズル1から供給される給水w1を炉水w中に分散流として注入する構成となっている。給水注入高さ位置の炉内半径中心側には、気水分離器104のスタンドパイプ105等の炉内構造物が配置されている。給水入口ノズル1は、原子炉圧力容器100の炉壁の壁面に対して直交する配置で貫通している。すなわち、給水入口ノズル1の中心線Oは、原子炉半径中心に向っている。
図1(a)に示すように、給水スパージャ2は、例えば平面視で1/3円弧状のスパージャヘッダ3を備えており、このスパージャヘッダ3が例えば三体、原子炉圧力容器100の炉壁内面の周方向に沿って円弧状に配置される。なお、スパージャヘッダ3の設置数等については特に限定されない。
以上の構成については、後述する他の実施形態についても同様である。
スパージャヘッダ3は、縦断面が真円の円管状をなしており、長手方向両端部は閉鎖されている。そして、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形に、すなわち左右に分岐する形で接続されている。
このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図1(b)に示すように、各フローノズル4はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きのスロート部4aと、このスロート部4aの上端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、各フローノズル4の給水噴出方向は、各ヘッダ部分3A,3Bごとに、給水入口ノズル1に最も近いものから遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズル4同士間でそれぞれ交差する設定とされている。各フローノズル4からの噴流が交差する位置はフローノズル4から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、図1(a)に示すように、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oと略平行または離間する方向に傾斜し、これに隣接する第2番目のフローノズル4A2は、平面視で給水入口ノズル1の中心線O側に向う方向に傾斜している。
すなわち、第1番目のフローノズル4A1の給水噴出方向と、第2番目のフローノズル4A2の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1から噴出される給水の噴流w1と、第2番目のフローノズル4A2から噴出される給水の噴流w2とが、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
同様に、第3番目のフローノズル4A3の給水噴出方向と、第4番目のフローノズル4A4の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされ、これにより、第3番目のフローノズル4A3から噴出される給水の噴流w3と、第4番目のフローノズル4A4から噴出される給水の噴流w4とが、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
さらに、第5番目のフローノズル4A5の給水噴出方向と、第6番目のフローノズル4A6の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされ、これにより、第5番目のフローノズル4A5から噴出される給水の噴流w5と、第6番目のフローノズル4A6から噴出される給水の噴流w6が、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
なお、図1(a)において、他方のヘッダ部分3Bについては、フローノズル4からの噴射矢印の表示を省略しているが、一方のヘッダ部分3Aの場合と同様である。すなわち、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1の給水噴出方向と、これに隣接する第2番目のフローノズル4B2の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。
また、第3番目のフローノズル4B3の給水噴出方向と、これに隣接する第4番目のフローノズル4B4の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。
さらに、第5番目のフローノズル4B5の給水噴出方向と、これに隣接する第6番目のフローノズル4B6の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。
このように構成された本実施形態においては、各フローノズル4からの噴流w1〜w6が、それぞれスタンドパイプ105等の炉内構造物に衝突する前に衝突して攪拌される。さらに、この攪拌のあとに、気水分離器104から排水されてダウンカマ部108に向かう流れと混合され、攪拌される。
したがって、本実施形態の場合には、図11に従来例として示したフローノズル4からの噴流f1が全て原子炉半径中心方向に噴出する構成と比較して、噴流w1〜w6同士が気水分離器104の手前で衝突することにより、気水分離器104の管群領域に浸入する給水流量は低減するが、噴流w1〜w6同士の衝突による流れの攪拌により、フローノズル4から噴射された給水の流れと、気水分離器104から排出された水の流れとが接触する伝熱面積を増加させることができる。
本実施形態によれば、気水分離器104のスタンドパイプ105に噴流が衝突する前に、フローノズル4からの噴流同士を衝突させることにより、気水分離器104の高サイクル熱疲労のリスクを抑制し、気水分離器104から排出された流れと給水入口ノズル1から給水された流れの温度混合を促進することができ、気水分離器104の高サイクル熱疲労のリスクを抑制することができる。
また、流量の均一化を図ることができ、気水分離器104から排出された水の流れと給水された水の流れとの温度混合を炉内全周にわたって促進することができる。これにより、各炉内構造物の高サイクル熱疲労のリスクを抑制することができる。
なお、本実施形態では、各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ各6体のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)を長手方向に沿って設けた場合を例として説明したが、フローノズル4の数は特に限定されるものではない。本発明は、フローノズル4の数に応じて上記の趣旨に基き、種々適用することができる。
また、本実施形態では、給水入口ノズル1側から順に隣接する全てのフローノズル同士間で給水噴出方向が交差する設定としたが、給水入口ノズル1に最も近いものから遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズルから選ばれる、任意数のフローノズルについて給水噴出方向が交差する設定として実施することも可能である。
[第2実施形態(図2)]
図2(a)は本発明の第2実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。なお、第1実施形態と同一の構成部分には図1と同一符号を付して説明する。
本実施形態では、給水噴出方向が交差するフローノズル4が、給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1,4B1同士、および他のフローノズルで給水入口ノズル1から遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズル4A2〜4A6、4B2〜4B6同士である給水スパージャ2について説明する。
図2(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図2(b)に示すように、各フローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きのスロート部4aと、このスロート部4aの上端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、図2(a)に示すように、給水噴出方向が交差するフローノズル4は、まず給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1、4B1同士とされている。すなわち、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bにそれぞれ設けられ、給水入口ノズル1の中心線Oに最も近い配置とされたフローノズル4A1、4B1同士とされている。これらフローノズル4A1、4B1からの噴流w1a,w1bが交差する位置は、フローノズル4A1、4B1から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。また、スパージャヘッダ3の他方のヘッダ部分3Bにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1も、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。すなわち、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士の給水噴出方向が、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士から噴出される給水の噴流w1a,w1bが、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
次に、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、第2番目のフローノズル4A2の給水噴出方向と、第3番目のフローノズル4A3の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされ、これにより、第2番目のフローノズル4A2から噴出される給水の噴流w2と、第3番目のフローノズル4A3から噴出される給水の噴流w3とが、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
さらに、第4番目のフローノズル4A4の給水噴出方向と、第5番目のフローノズル4A5の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされ、これにより、第4番目のフローノズル4A4から噴出される給水の噴流w4と、第5番目のフローノズル4A5から噴出される給水の噴流w5が、原子炉半径中心よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
給水入口ノズル1の中心線Oから第6番目、すなわち最も給水入口ノズル1から遠いフローノズル4A6については、給水噴出方向が給水入口ノズル1の中心線O側には向くが、原子炉半径中心よりも外側に偏した傾きをもつ設定とされている。
なお、図2(a)において、他方のヘッダ部分3Bについては、フローノズル4からの噴射矢印の表示を第1番目のフローノズル4B1からの噴流w1bのみ示し、第2番目以降のフローノズル4B2〜4B6については省略しているが、一方のヘッダ部分3Aの場合と同様である。すなわち、給水入口ノズル1に近い第2番目のフローノズル4B2の給水噴出方向と、これに隣接する第3番目のフローノズル4B3の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。
また、第4番目のフローノズル4B4の給水噴出方向と、これに隣接する第5番目のフローノズル4B5の給水噴出方向とが、原子炉半径中心よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。
給水入口ノズル1の中心線Oから第6番目、すなわち最も給水入口ノズル1から遠いフローノズル4B6については、給水噴出方向が給水入口ノズル1の中心線O側には向くが、原子炉半径中心よりも外側に偏した傾きをもつ設定とされている。
このような構成において、給水入口ノズル1側から第1番目にあるフローノズル4A1,4B1同士からの噴流は、炉内構造物に衝突する前に給水入口ノズル1の中心線Oの左右方向から衝突し、また給水入口ノズル1から第2番目以降第5番目までのフローノズル4A2〜4A5,4B2〜4B5からの噴流は、それぞれ隣接するもの同士で炉内構造物に衝突する。そして、これらの給水は気水分離器104から排水されてダウンカマ部108に向かう流れと攪拌される。
なお、第6番目のフローノズル4A6,4B6からの噴流は、スパージャヘッダ3が網羅されていない炉内周方向領域に散水することができ、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3A,3Bの端部から、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oに対して反対の炉壁側に向って噴出するため、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接する図示省略の他の給水スパージャ2からの噴流と衝突して流れを攪拌する。これにより、噴流同士の衝突による流れの攪拌によって給水された流れと、気水分離器104から排出された流れの接触する伝熱面積を増加させることができる。
本実施形態によれば、フローノズル4から原子炉周方向への給水を均等化し、さらに気水分離器104のスタンドパイプ105に噴流が衝突する前に噴流同士を衝突させるような構成としたので、気水分離器106の高サイクル熱疲労のリスクを抑制し、気水分離器104から排出された流れと給水入口ノズル1から給水された流れの温度混合を促進することができる。
[第3実施形態(図3)]
図3(a)は本発明の第3実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図3(b),(c)は、それぞれ図3(a)のC−C線およびD−D線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。なお、第1実施形態と同一の構成部分には図1と同一符号を付して説明する。
本実施形態では、フローノズル4として、給水流量分配用の大口径フローノズル4A2‥と、この大口径フローノズル4A2‥を挟む配置で設けられた1対の流れ攪拌用の小口径フローノズル4A1、4A3‥とを備え、大口径フローノズル4A2‥の給水噴出方向に対して各小口径フローノズル4A1、4A3‥の給水噴出方向が交差する設定とした給水スパージャ2について説明する。
図3(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されており、このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
これらのフローノズル4のうち、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1側から第2番目に配置されたフローノズル4A2が給水流量分配用の大口径フローノズルとされており、これを挟む第1番目のフローノズル4A1と第3番目のフローノズル4A3とが攪拌用の小口径フローノズルとされている。
給水流量分配用の大口径フローノズル4A2の給水噴出方向は、噴流w2として矢示したように、原子炉半径方向中心に向って設定されている。また、この大口径フローノズル4A2を挟む攪拌用の第1番目の小口径フローノズル4A1および第3番目の小口径フローノズル4A3には、それぞれ噴出部が大口径フローノズル4A2側に向くように、平面視で一定の傾きが設定されている。
すなわち、小口径フローノズル4A1,4A3の給水噴出方向は、それぞれ噴流w1,w3として矢示したように、大口径フローノズル4A2の噴流w2に対して一定角度で交差する設定とされている。これら小口径フローノズル4A1,4A3からの噴流w1,w3が大口径フローノズル4A2の噴流w2に交差する位置は、図10に示したスタンドパイプ105よりも手前の位置、すなわち炉壁側に設定されている。
また、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1側から第5番目に配置されたフローノズル4A5が給水流量分配用の大口径フローノズルとされており、これを挟む第4番目のフローノズル4A4と第6番目のフローノズル4A6とが攪拌用の小口径フローノズルとされている。
給水流量分配用の大口径フローノズル4A5の給水噴出方向は、噴流w5として矢示したように、原子炉半径方向中心に向って設定されている。また、これを挟む攪拌用の第4番目の小口径フローノズル4A4および第6番目の小口径フローノズル4A6には、噴出部が大口径フローノズル4A5側に向くように平面視で一定の傾きが設定されている。
これにより、小口径フローノズル4A4,4A6の給水噴出方向は、それぞれ噴流w4、w6として矢示したように、大口径フローノズル4A5の噴流w5に対して交差する設定とされている。これら小口径フローノズル4A4,4A6の噴流w4、w6が大口径フローノズル4A5の噴流w5に交差する位置は、前記同様に、スタンドパイプ105等の炉内機器よりも手前の位置、すなわち炉壁側に設定されている。
なお、図3(a)において、他方のヘッダ部分3Bについては、フローノズル4からの噴射矢印の表示を省略しているが、一方のヘッダ部分3Aの場合と同様である。すなわち、給水入口ノズル1から第2番目および第5番目のフローノズル4B2,4B5が流量分配用の大口径フローノズルとされ、これらを挟む第1番目、第3番目、第4番目および第6番目のフローノズル4B1,4B3,4B4,4B6が攪拌用の小口径フローノズルとされている。そして、一方のヘッダ部分3Aの場合と同様に、第2番目および第5番目の大口径フローノズル4B2,4B5の給水噴出方向に対し、これらを挟む第1番目、第3番目、第4番目および第6番目の小口径フローノズル4B1,4B3,4B4,4B6の給水噴出方向が、スタンドパイプ105等の炉内機器よりも炉壁側で交差する設定とされている。
図3(b)は、大口径フローノズル4A2,4A5,4B2,4B5の断面形状を示している。この図3(b)に示すように、大口径フローノズル4A2,4A5,4B2,4B5)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きの大口径スロート部4aと、この大口径スロート部4aの上端から横向きに折曲した大口径給水噴出部4bとを有している。
また、図3(c)は、小口径フローノズル4A1,4A3,4A4,4A6,4B1,4B3,4B4,4B6の断面形状を示している。この図3(c)に示すように、各小口径フローノズル4A1,4A3,4A4,4A6,4B1,4B3,4B4,4B6はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きの小口径スロート部4aと、この大口径スロート部4aの上端から横向きに折曲した小口径給水噴出部4bとを有している。
このように、本実施形態では、フローノズル4を炉内への流量分配用と炉内流動の攪拌用とに分け、流量分配用の大口径フローノズル4A2,4A5,4B2,4B5の左右に攪拌用の小口径フローノズル4A1,4A3,4A4,4A6,4B1,4B3,4B4,4B6を設置している。そして、流量分配用の大口径フローノズル4A2‥の噴流w2‥が気水分離器104のスタンドパイプ105などの炉内構造物と衝突する前に攪拌用の小口径フローノズル4A1‥からの噴流w1‥と交差するように、フローノズル18の向きを大口径フローノズル側に傾けている。
このように構成された本実施形態において、フローノズル4の一部を攪拌用にして流量分配用フローノズル数を低減することで、スパージャヘッダから各フローノズルへの分岐損失(ヘッダ流量とフローノズルに分岐する流量比が大きいほど分岐損失が大きい)が低減し、各流量分配用の大口径フローノズル4A2‥からの給水流量が均一化する。
また、流量分配用の大口径フローノズル4A2‥からの噴流w2‥が気水分離器104のスタンドパイプ105などに衝突する前に、攪拌用の小口径フローノズル4A1‥からの噴流w1‥と衝突することにより、噴流同士の衝突による流れの攪拌によって給水された流れと気水分離器104から排水された流れの接触する伝熱面積を増加させることができる。
本実施形態によれば、給水スパージャ3からのフローノズル4の給水流量を均等化し、気水分離器104のスタンドパイプ105に噴流が衝突する前に、噴流同士を衝突させるような構成としたので、気水分離器104の高サイクル熱疲労のリスクを抑制し、気水分離器104からの排水された流れと給水入口ノズル1から給水された流れの温度混合を促進することができる。
[第4実施形態(図4)]
図4(a)は本発明の第4実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図4(b),(c)は、それぞれ図4(a)のE−E線およびF−F線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。
本実施形態では、給水噴出方向が交差するフローノズル4が、スパージャヘッダ3の上側周壁から突出して噴出方向が下向きに傾斜する設定としたフローノズル4A1‥と、スパージャヘッダ3の下側周壁から突出して噴出方向が上向きに傾斜する設定としたフローノズル4A2‥同士である給水スパージャについて説明する。
図4(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。
この構成において、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bには、給水方向が平面視で原子炉半径中心に向く複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)がそれぞれ各ヘッダ部分3A,3Bの長手方向に沿って略一定の間隔で、かつ各ヘッダ部分3A,3Bの上側周壁と下側周壁とに交互に配置して設けられている。
具体的には、一方のヘッダ部分3Aについて、給水入口ノズル1の中心線Oに対して最も近い位置から遠い方に向って奇数番目、すなわち第1番目、第3番目および第5番目のフローノズル4A1,4A3,4A5が、ヘッダ部分3Aの上側周壁に配置されている。他方のヘッダ部分3Bについても、給水入口ノズル1の中心線Oに対して最も近い位置から遠い方に向って奇数番目、すなわち第1番目、第3番目および第5番目のフローノズル4B1,4B3,4B5が、ヘッダ部分3Bの上側周壁に配置されている。
また、一方のヘッダ部分3Aについて、給水入口ノズル1の中心線Oに対して最も近い位置から遠い方に向って偶数番目、すなわち第2番目、第4番目および第6番目のフローノズル4A2,4A4,4A6が、ヘッダ部分3Aの下側周壁に配置されている。他方のヘッダ部分3Bについても、給水入口ノズル1の中心線Oに対して最も近い位置から遠い方に向って偶数番目、すなわち第2番目、第4番目および第6番目のフローノズル4B2,4B4,4B6が、ヘッダ部分3Bの下側周壁に配置されている。
図4(b)は、上側配置のフローノズル4A1,4A3,4A5,4B1,4B3,4B5の断面形状を実線で示している。この図4(b)に示すように、上側配置のフローノズル4A1,4A3,4A5,4B1,4B3,4B5はエルボ形をなし、それぞれスパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に設けられた吐出孔3aに連通し、かつ炉心半径中心側に向って一定角度傾斜して立上るスロート部4aと、このスロート部4aの上端から炉心半径中心側に向って一定角度下向きに傾斜した下向き給水噴出部4bとを有している。
また、図4(c)は、下側配置のフローノズル4A2,4A4,4A6,4B2,4B4,4B6の断面形状を実線で示している。この図4(c)に示すように、下側配置のフローノズル4A2,4A4,4A6,4B2,4B4,4B6はエルボ形をなし、それぞれスパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bの下面壁側に設けられた吐出孔3aに連通し、かつ炉心半径中心側に向って一定角度傾斜して立下がるスロート部4aと、このスロート部4aの下端から炉心半径中心側に向って一定角度上向きに傾斜した上向き給水噴出部4bとを有している。
このように、本実施形態では、給水入口ノズル1の左右に延びるスパージャヘッダ3にあるフローノズル4のうち、給水入口ノズル1側から奇数番目のフローノズル4A1,4A3,4A5,4B1,4B3,4B5をスパージャヘッダ3の上側に取付けて噴出方向は水平方向より下に傾け、偶数番目のフローノズル4A2,4A4,4A6,4B2,4B4,4B6をスパージャヘッダ3の下側に取付けて噴出方向は水平方向より上に傾けている。
このように構成された本実施形態において、フローノズル4A1,4A3,4A5,4B1,4B3,4B5から水平方向より下向きに噴出した噴流w1,w3,w5は、炉内構造物に衝突する前に隣接するフローノズル4A2,4A4,4A6,4B2,4B4,4B6から水平方向より上向きに噴出した噴流w2,w4,w6と交錯、衝突することによって、気水分離器104から排水されてダウンカマ部108に向かう流れと攪拌される。これにより、噴流同士の交錯、衝突による流れの攪拌によって給水された流れと気水分離器104から排出された流れの接触する伝熱面積を増加させることができる。なお、実施形態ではスパージャヘッダ3の上側と下側とに取付けるフローノズルを奇数番目と偶数番目にずらしているが、同じ位置の上下に取付けても同様の効果が期待できる。
本実施形態によれば、気水分離器104のスタンドパイプ105に噴流が衝突する前に噴流同士を衝突させるような構成としたので、気水分離器104の高サイクル熱疲労のリスクを抑制し、気水分離器104から排出された流れと給水入口ノズル1から給水された流れの温度混合を促進することができる。
[第5実施形態(図5)]
図5(a)は本発明の第4実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図5(b),(c)は、それぞれ図5(a)のG−G線およびH−H線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。
本実施形態では、給水噴出方向が交差するフローノズルは、給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1,4B1同士であり、給水入口ノズル1から最も遠い側に配置されたフローノズル4A5,4A6,4B5,4B6の噴出方向を、給水入口ノズルの中心線に対して離反する方向に設定した給水スパージャについて説明する。
図5(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図5(b)に示すように、各フローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きのスロート部4aと、このスロート部4aの上端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、図5(a)に示すように、給水噴出方向が交差するフローノズル4は、給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1、4B1同士とされている。すなわち、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bにそれぞれ設けられ、給水入口ノズル1の中心線Oに最も近い配置とされたフローノズル4A1、4B1同士とされている。これらフローノズル4A1、4B1からの噴流w1a,w1bが交差する位置は、フローノズル4A1、4B1から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。また、スパージャヘッダ3の他方のヘッダ部分3Bにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1も、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。すなわち、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士の給水噴出方向が、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士から噴出される給水の噴流w1a,w1bが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
また、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から第2番目のフローノズル4A2,4B2、第3番目のフローノズル4A3,4B3および第4番目のフローノズル4A4,4B4の噴出部4bは原子炉半径中心位置に向ってそれぞれ開口しており、図5(a)に矢印で示すように、給水の噴流w2,w3,w4を原子炉半径中心に向かって供給するようになっている。
さらに、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から最も遠い配置とされた2体のフローノズル、すなわち給水入口ノズル1側から第5番目のフローノズル4A5,4B5および第6番目のフローノズル4A6,4B6の噴出部4bは、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定されている。
例えば、図5(a)および図5(c)に示すように、これらのフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の向きは、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bの長手方向に対して若干炉心側に捩った向きに設定されている。これにより、スパージャヘッダ3の先端部近傍に配置されたフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6からの噴流w5,w6は、給水入口ノズル1の中心線Oとは相反する方向、例えば各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
すなわち、本実施形態では、給水入口ノズル1の左右に延びるスパージャヘッダ3にあるフローノズルのうち、給水入口ノズル1側から第1番目の各フローノズル4A1,4B1の噴出方向を原子炉半径中心より給水入口ノズル1の中心線O側に傾け、さらにスパージャヘッダ3の端部近傍にある各2体のフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の噴出方向を給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定してある。
このように構成された本実施形態において、給水入口ノズル1側から第1番目にあるフローノズル4A1,4B1同士の間では、給水入口ノズル1の中心線の左右の噴流w1a,w1b同士が衝突し、給水入口ノズル1の中心線O近傍の流れを攪拌する。
また、スパージャヘッダ3の端部にあるフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6は、スパージャヘッダ3が網羅されていない炉内周方向領域に散水することができ、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3の端部から、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oに対して反対の周方向に噴出する。このため、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接して配置される同構成の他の給水スパージャ(図示省略)からの噴流と衝突して流れを攪拌するので、気水分離器104から排出された流れw0との混合を促進することができる。
本実施形態によれば、給水スパージャ2が設置されていない炉内周方向領域に散水するように、給水スパージャ2のフローノズルの向きを原子炉半径中心から傾斜させる構成としたので、給水スパージャ2が設置されていない領域においても原子炉圧力容器内を流動する流れと給水された流れとの温度混合が促進され、周方向の温度均一化を図ることができる。
なお、本実施形態では、給水入口ノズル1から最も遠い配置とされた各2体のフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の噴流w5,w6を給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定したが、このようなフローノズルの数は、給水スパージャ2の構成等に応じて一以上の種々の数とすることができる。
[第6実施形態(図6)]
図6(a)は本発明の第6実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図6(b),(c),(d),(e)は、それぞれ図6(a)のI−I線、J−J線、K−K線およびL−L線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。
本実施形態では、給水噴出部4bが他のフローノズルに向く一以上のフローノズル4を備え、このフローノズル4のスパージャヘッダ3からの突出長さ(高さ)を、他のフローノズルへの噴流衝突を回避する長さ(高さ)に設定した給水スパージャ2について説明する。
図6(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図6(b)〜(e)に示すように、各フローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きのスロート部4aと、このスロート部4aの上端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、図6(a),(b)に示すように、給水噴出方向が交差するフローノズルは、給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1、4B1同士とされている。すなわち、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bにそれぞれ設けられ、給水入口ノズル1の中心線Oに最も近い配置とされたフローノズル4A1、4B1同士とされている。これらフローノズル4A1、4B1からの噴流w1a,w1bが交差する位置は、フローノズル4A1、4B1から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。また、スパージャヘッダ3の他方のヘッダ部分3Bにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1も、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。すなわち、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士の給水噴出方向が、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士から噴出される給水の噴流w1a,w1bが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
また、図6(a),(c)に示すように、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から第2番目のフローノズル4A2,4B2、第3番目のフローノズル4A3,4B3および第4番目のフローノズル4A4,4B4の噴出部4bは原子炉半径中心位置に向ってそれぞれ開口している。そして、図6(a)に矢印で示すように、給水の噴流w2,w3,w4を原子炉半径中心に向かって供給するようになっている。
さらに、図6(a)、(d)、(e)に示すように、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から最も遠い配置とされた各2体のフローノズル、すなわち給水入口ノズル1側から第5番目のフローノズル4A5,4B5および第6番目のフローノズル4A6,4B6の噴出部4bは、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定されている。
これにより、スパージャヘッダ3の先端部近傍に配置されたフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6からの噴流w5,w6は、給水入口ノズル1の中心線Oとは相反する方向、例えば各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
すなわち、本実施形態では、給水入口ノズル1の左右に延びるスパージャヘッダ3にあるフローノズル4のうち、給水入口ノズル1側から第1番目の各フローノズル4A1,4B1の噴出方向を原子炉半径中心より給水入口ノズル1の中心線O側に傾け、さらにスパージャヘッダ3の端部近傍にある各2体のフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の噴出方向を給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定してある。
そして、本実施形態ではさらに、図6(d)および図6(e)に示すように、給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに噴出するフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6のうち、第6番目のフローノズル4A6,4B6の高さをそれぞれ第5番目のフローノズル4A5,4B5よりも低くして、これら隣合うフローノズル4A5と4A6との噴出位置、およびフローノズル4B5と4B6との噴出位置をずらしている。
このように構成された本実施形態において、給水入口ノズル1側から第1番目にあるフローノズル4A1,4B1からの噴流w1,w2が給水入口ノズル1の中心線Oの左右から衝突し、給水入口ノズル1の中心線近傍の流れを攪拌する。また、スパージャヘッダ3の端部側にあるフローノズルフローノズル4A5,4B5およびフローノズル4A6,4B6はスパージャヘッダ3が網羅されていない炉内周方向領域に散水することができる。
また、近接する2個以上のフローノズル4A5,4B5およびフローノズル4A6,4B6の向きを、それぞれ原子炉半径中心に対して大きく傾けた場合でも、これらのフローノズルの高さをずらしたことにより、第5番目のフローノズル4A5,4B5の噴流w5が第6番目のフローノズル(最端部側のフローノズル)4A6,4B6に衝突することを回避することができる。
そして、第5実施形態と同様に、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3の端部から、それぞれ給水入口ノズル1に対して反対の周方向に噴出するため、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接して配置される同構成の他の給水スパージャ(図示省略)からの噴流と衝突して流れを攪拌するので、気水分離器104から排出された流れw0との混合を促進することができる。
本実施形態によれば、給水スパージャ2が設置されていない炉内周方向領域に散水するように、給水スパージャ2のフローノズル4の向きを原子炉半径中心から傾斜させ、さらに隣接するフローノズル4からの噴流が衝突する可能性のあるフローノズルの高さを変えて噴出高さをずらした構成としたので、フローノズル自体が熱疲労することなく、給水スパージャ2が設置されていない領域においても原子炉圧力容器100内を流動する水と給水された水の流れの温度混合が促進され、周方向の温度均一化を図ることができる。
なお、本実施形態においても、給水入口ノズル1から最も遠い配置とされた各2体のフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の噴流w5,w6を給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定したが、このようなフローノズルの数は、給水スパージャ2の構成等に応じて一以上の種々の数とすることができる。
[第7実施形態(図7)]
図7(a)は本発明の第7実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図7(b),(c),(d),(e),(f)は、それぞれ図7(a)のM−M線、N−N線、O−O線、P−P線およびQ−Q線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。
本実施形態では、フローノズル4をスパージャヘッダ3の周壁の上面、下面、側面のいずれか異なる面に分けて配置し、各フローノズル4からの噴流が近接配置のフローノズル4に衝突することを回避する設定とした給水スパージャ2について説明する。
図7(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの周壁に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図7(b)に示すように、各フローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通するスロート部4aと、このスロート部4aの先端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、図7(a),(b)に示すように、給水噴出方向が交差するフローノズルは、スパージャヘッダ3の上面壁側に設けられて給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1、4B1同士とされている。すなわち、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bにそれぞれ設けられ、給水入口ノズル1の中心線Oに最も近い配置とされたフローノズル4A1、4B1同士とされている。これらフローノズル4A1、4B1からの噴流w1a,w1bが交差する位置は、フローノズル4A1、4B1から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。また、スパージャヘッダ3の他方のヘッダ部分3Bにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1も、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。すなわち、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士の給水噴出方向が、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士から噴出される給水の噴流w1a,w1bが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
また、図7(a),(c)に示すように、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から第2番目のフローノズル4A2,4B2および第3番目のフローノズル4A3,4B3はスパージャヘッダ3の上面壁側に設けられている。これらのフローノズル4A3,4B3の噴出部4bは、原子炉半径中心位置に向ってそれぞれ開口している。そして、図7(a)に矢印で示すように、給水の噴流w2,w3が原子炉半径中心に向かって供給されるようになっている。
また、図7(a),(d)に示すように、給水入口ノズル1側から第4番目のフローノズル4A4,4B4は、スパージャヘッダ3の炉内側に向く外側面である内径側側面に設けられている。これら第4番目のフローノズル4A4,4B4の噴出部4bは、給水入口ノズル1の中心線Oから離反する方向、例えばスパージャヘッダ3の端部側に沿う方向に開口している。これにより、第4番目のフローノズル4A4,4B4からの噴流w4は、各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
さらに、図7(a),(e)に示すように、給水入口ノズル1側から第5番目のフローノズル4A5,4B5は、スパージャヘッダ3の周壁の下面側に設けられている。これらのフローノズル4A5,4B5の噴出部4bは、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oから離反する方向、例えばスパージャヘッダ3の端部側に沿う方向に開口している。これにより、第5番目のフローノズル4A5,4B5からの噴流w5も、各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
さらにまた、図7(a),(f)に示すように、給水入口ノズル1側から第6番目のフローノズル4A6,4B6の噴出部4bは、スパージャヘッダ3の周壁の上面側に設けられている。これらのフローノズル4A6,4B6の噴出部4bも、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oから離反する方向、例えばスパージャヘッダ3の端部側に沿う方向に開口している。これにより、第6番目のフローノズル4A6,4B6からの噴流w6も、各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
すなわち、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bの先端側に配置されている第4番目のフローノズル4A4,4B4、第5番目のフローノズル4A5,4B5および第6番目のフローノズル4A6,4B6は、それぞれ各ヘッダ部分3A,3Bの側面、下面、上面の異なる面に配置され、フローノズルの噴出方向を給水入口ノズル1中心線から離反する向きに設定されている。
このように、本実施形態では、給水入口ノズル1の左右に延びるスパージャヘッダ3にあるフローノズル4のうち、給水入口ノズル1側から第1番目のフローノズル4A1,4B1の噴出方向を原子炉半径中心より給水入口ノズル中心線側に傾け、さらにスパージャヘッダ3に複数設けられたフローノズル4のうち、スパージャヘッダ3の端部側から3つずつのフローノズル4A4,4B4,4A5,4B5,4A6,4B6の噴出方向が、給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定されている。また、これらのフローノズル4A4,4B4,4A5,4B5,4A6,4B6については、フローノズル4A4,4B4がスパージャヘッダ3の上側に取付けられ、フローノズル4A5,4B5がスパージャヘッダ3の下側に取付けられ、フローノズル4A6,4B6が湾曲したスパージャヘッダ3の内径側に取付けられている。
このように構成された本実施形態において、給水入口ノズル1側から第1番目にあるフローノズル4A1,4B1からの噴流は、給水入口ノズル中心線左右の噴流同士が衝突し給水入口ノズル1の中心線近傍の流れを攪拌する。また、スパージャヘッダ3の端部近傍にあるフローノズル4A4,4B4,4A5,4B5,4A6,4B6は、スパージャヘッダ3が網羅されていない領域に散水することができる。
また、フローノズル4A4,4B4のように、近接する2個以上のフローノズル4の向きを周方向とした場合、フローノズル4のスパージャヘッダ3への取付け位置をずらすことによって、一のフローノズル4からの噴流が近接する他のフローノズル4に衝突することを回避することができる。
また、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3の端部から、それぞれ給水入口ノズル1に対して反対の周方向に噴出するため、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接して配置される同構成の他の給水スパージャ(図示省略)からの噴流と衝突して流れを攪拌するので、気水分離器104から排出された流れw0との混合を促進することができる。
本実施形態によれば、給水スパージャ2が設置されていない炉内周方向領域に散水するように、給水スパージャ2のフローノズルの向きを原子炉半径中心から傾斜させ、さらに隣接するフローノズル4からの噴流が衝突する可能性のあるフローノズル同士のスパージャヘッダ3への取付け位置をずらした構成としたので、フローノズル4自体が熱疲労することなく、給水スパージャ2が設置されていない領域においても、原子炉圧力容器100内を流動する水と給水された水の流れの温度混合が促進され、周方向の温度均一化を図ることができる。
また、第6実施形態と同様に、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3の端部から、それぞれ給水入口ノズル1に対して反対の周方向に給水が噴出し、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接する他の給水スパージャからの噴流が衝突して流れを攪拌するので、炉内を流動する流れとの混合を促進することができる。
なお、本実施形態においては、給水入口ノズル1から遠い配置とされた各3体のフローノズル4A4,4B4,4A5,4B5,4A6,4B6の噴流w4,w5,w6を給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定したが、このようなフローノズルの数は、給水スパージャ2の構成等に応じて一以上の種々の数とすることができる。
なお、本実施形態では、フローノズル4をスパージャヘッダ3の周壁の上面、下面および側面の異なる面に分けて配置したが、フローノズル4をスパージャヘッダ3の周壁の斜面に配置することも可能である。
[第8実施形態(図8、図9)]
図8(a)は本発明の第8実施形態による給水スパージャの全体構成を示す平面図であり、図8(b),(c),(d),(e),(f)は、それぞれ図8(a)のR−R線、S−S線、T−T線、U−U線およびV−V線拡大断面図(フローノズル部の拡大縦断面図)である。また、図9は、各フローノズルの給水位置(横軸)と流量割合(縦軸)との関係を示すグラフである。
本実施形態では、スパージャヘッダ3から最も遠い一または複数のフローノズル4の給水噴出方向を、給水入口ノズル1の中心線Oに対して離反する方向に設定するとともに、これらのフローノズル4に隣接し給水入口ノズル1側に配置されたフローノズル4の口径をフローノズル中最大径とし、かつその給水噴出方向を原子炉半径中心方向に設定した給水スパージャについて説明する。
図8(a)に示すように、本実施形態においても、スパージャヘッダ3の長手方向中央部が、原子炉半径中心に向く給水入口ノズル1の炉内突出部にT字形、すなわち左右に分岐する形で接続されている。このスパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bの上面壁側に、それぞれ複数(図示の例では各6体)のフローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)が長手方向に沿って略一定の間隔で設けられている。
図8(b)〜(f)に示すように、各フローノズル4(4A1〜4A6、4B1〜4B6)はエルボ形(側面視で略L字形)をなし、それぞれスパージャヘッダ3の左右に分岐したヘッダ部分3A,3Bの内部に吐出孔3aを介して連通する上向きのスロート部4aと、このスロート部4aの上端から横向きに折曲した給水噴出部4bとを有している。
そして、図8(a)に示すように、給水噴出方向が交差するフローノズルは、給水入口ノズル1の中心線Oを最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル4A1、4B1同士とされている。
すなわち、スパージャヘッダ3の二手に分岐した左右の各ヘッダ部分3A,3Bにそれぞれ設けられ、給水入口ノズル1の中心線Oに最も近い配置とされたフローノズル4A1、4B1同士とされている。これらフローノズル4A1、4B1からの噴流w1a,w1bが交差する位置は、フローノズル4A1、4B1から炉心側に向き、かつスタンドパイプ105等の炉内構造物よりも手前の位置、すなわち炉内構造物よりも炉壁側とされている。
具体的には、スパージャヘッダ3の一方のヘッダ部分3Aにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4A1は、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。また、スパージャヘッダ3の他方のヘッダ部分3Bにおいて、給水入口ノズル1に最も近い第1番目のフローノズル4B1も、例えば平面視で給水入口ノズル1の中心線Oに向く方向に傾斜している。すなわち、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士の給水噴出方向が、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定とされている。これにより、第1番目のフローノズル4A1,4B1同士から噴出される給水の噴流w1a,w1bが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側となる一定の短い噴射距離位置で交差するようになっている。
そして、図8(b)に示すように、これらのフローノズル4A1、4B1の口径は、他のフローノズルに比して小さく、図9に「1」として示すように、流量割合が最も小さい設定となっている。
また、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から第2番目のフローノズル4A2,4B2、第3番目のフローノズル4A3,4B3および第4番目のフローノズル4A4,4B4の噴出部4bは原子炉半径中心位置に向ってそれぞれ開口しており、図8(a)に矢印で示すように、給水の噴流w2,w3,w4を原子炉半径中心に向かって供給するようになっている。
そして、図8(b)に示すように、これらのフローノズル4のうち、給水入口ノズル1側から第2番目のフローノズル4A2,4B2の口径も、第1番目のフローノズル4A1,4B1と同様に、他のフローノズルに比して最も小さくなっている。そして、図9に「2」として示すように、流量割合が最も小さい設定となっている。
また、図8(c)に示すように、給水入口ノズル1側から第3番目のフローノズル4A3,4B3のフローノズルの口径は、第1番目のフローノズル4A1,4B1および第2番目のフローノズル4A2,4B2よりも大きく、図9に「3」として示すように、流量割合が拡大する設定としている。
また、図8(d)に示すように、給水入口ノズルから第4番目のフローノズル4A4,4B4の口径は、フローノズル中で最も大きく、図9に「4」として示すように、流量割合が最大の設定となっている。
さらに、スパージャヘッダ3の各ヘッダ部分3A,3Bにおいて、給水入口ノズル1側から最も遠い配置とされた2体のフローノズル、すなわち給水入口ノズル1側から第5番目のフローノズル4A5,4B5および第6番目のフローノズル4A6,4B6の噴出部4bは、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定されている。これにより、スパージャヘッダ3の先端部近傍に配置されたフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6からの噴流w5,w6は、給水入口ノズル1の中心線Oとは相反する方向、例えば各ヘッダ部分3A,3Bの略先端方向に沿って供給されるようになっている。
そして、図8(e),図8(f)に示すように、給水入口ノズル1から第5番目のフローノズル4A5,4B5および第6番目のフローノズル4A6,4B6の口径は、第3番目のフローノズルと略同様であり、図9に「5」および「6」で示すように、流量割合が2番目に大きい設定としている。
このように、本実施形態では第5実施形態と同様に、給水入口ノズル1の左右に延びるスパージャヘッダ3にあるフローノズルのうち、給水入口ノズル1側から第1番目の各フローノズル4A1,4B1の噴出方向を原子炉半径中心より給水入口ノズル1の中心線O側に傾け、さらにスパージャヘッダ3の端部近傍にある各2体のフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6の噴出方向を噴出方向を高さ方向にずらして給水入口ノズル1の中心線Oから離反する向きに設定してある。また、フローノズル4のスロート径を原子炉半径中心から傾斜させたフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6に隣接するフローノズル4A4,4B4の口径が最も大きく、フローノズル4A1,4B1,4A2,4B2の口径が最も小さくなるようにしている。
このように構成された本実施形態において、給水入口ノズル1側から第1番目にあるフローノズル4A1,4B1からの噴流は、給水入口ノズル1の中心線の左右の噴流w1a,w1b同士が衝突し、給水入口ノズル1の中心線近傍の流れを攪拌する。
また、スパージャヘッダ3の端部にあるフローノズル4A5,4B5,4A6,4B6は、スパージャヘッダ3が網羅されていない炉内周方向領域に散水することができる。例えば、網羅されていない領域が全体の1/3ある場合は1/3の給水流量を周方向に噴出させるべきであり、フローノズル6個のうち2個のフローノズルの向きを周方向とした場合、第5番目のフローノズル4A5,4B5と第6番目のフローノズル4A6,4B6の原子炉半径中心方向への給水流量の供給がなくなってしまうため、フローノズルのスロート径を位置に応じて変えることによって第1,2番目のフローノズル4A1,4B1,4A2,4B2の給水流量を減らし、第5番目のフローノズル4A5,4B5に隣接する第4番目のフローノズル4A4,4B4の給水流量を増加させることができる。
また、第5実施形態と同様に、給水入口ノズル1の左右対称に延びるスパージャヘッダ3の端部から、それぞれ給水入口ノズル1の中心線Oに対して反対の周方向に噴出する。このため、原子炉圧力容器100内の周方向に隣接して配置される同構成の他の給水スパージャ(図示省略)からの噴流と衝突して流れを攪拌するので、気水分離器104から排出された流れw0との混合を促進することができる。
本実施形態によれば、給水スパージャ2が設置されていない炉内周方向領域に散水するように、給水スパージャ2のフローノズルの向きを原子炉半径中心から傾斜させる構成としたので、給水スパージャ2が設置されていない領域においても原子炉圧力容器内を流動する流れと給水された流れとの温度混合が促進され、周方向の温度均一化を図ることができる。
[他の実施形態]
以上の第1〜第8実施形態においては、各給水スパージャ1のフローノズル4の数を具体例として12個(各ヘッダ部分4A,4Bについて6個)として説明したが、このフローノズル数は一例であり、本発明は上記各実施形態と異なるフローノズル数の給水スパージャに対しても、同様に適用することができる。
(a)は本発明の第1実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)は(a)のA−A線断面図。 (a)は本発明の第2実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)は(a)のB−B線断面図。 (a)は本発明の第3実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)および(c)は(a)のC−C線およびD−D線断面図。 (a)は本発明の第4実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)および(C)は(a)のE−E線およびF−F線断面図。 (a)は本発明の第5実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)および(C)は(a)のG−G線およびH−H線断面図。 (a)は本発明の第6実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)〜(f)は(a)のI−I線〜L−L線断面図。 (a)は本発明の第7実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)〜(f)は(a)のM−M線〜Q−Q線断面図。 (a)は本発明の第8実施形態による給水スパージャを示す平面図、(b)〜(f)は(a)のR−R線〜V−V線断面図。 本発明の第8実施形態による噴出位置での流量割合を示すグラフ。 原子炉圧力容器内の水および蒸気の流動状態を示す説明図。 (a)は従来の給水スパージャを示す平面図、(b)は(a)のW−W線断面図。
符号の説明
1 給水入口ノズル
2 給水スパージャ
3 スパージャヘッダ
3A,3B ヘッダ部分
3a 吐出孔
4(4A1、4B1‥4A6、4B6) フローノズル
4a スロート部
4b 給水噴出部
100 原子炉圧力容器
101 炉心シュラウド
102 炉心
103 シュラウドヘッド
104 気水分離器
105 スタンドパイプ
106 蒸気乾燥器
107 主蒸気管
108 ダウンカマ部
O 給水入口ノズル中心
w1‥w6 噴流

Claims (9)

  1. 原子炉圧力容器の炉壁内周側に沿って配置される一定長の円弧状湾曲管からなる給水導入用のスパージャヘッダと、このスパージャヘッダの長手方向に間隔をあけて複数配置され当該スパージャヘッダの周壁から突出する給水噴出用のフローノズルとを有する給水スパージャであって、前記スパージャヘッダの長手方向中央部が、前記原子炉圧力容器の炉壁を貫通する給水入口ノズルの先端に接続されるものにおいて、前記フローノズルのうち、一以上のフローノズルの給水噴出方向と他のフローノズルの給水噴出方向とが、原子炉半径中心側の炉内機器位置よりも炉壁側で互いに交差する設定としたことを特徴とする給水スパージャ。
  2. 給水噴出方向が交差する前記フローノズルは、前記給水入口ノズルに最も近いものから遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズル同士である請求項1記載の給水スパージャ。
  3. 給水噴出方向が交差する前記フローノズルは、前記給水入口ノズルの中心線を最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル同士、および他のフローノズルで前記給水入口ノズルから遠い方に向って順に隣接する各1対のフローノズル同士である請求項1記載の給水スパージャ。
  4. 前記フローノズルとして、給水流量分配用の大口径フローノズルと、この大口径フローノズルを挟む配置で設けられた1対の流れ攪拌用の小口径フローノズルとを備え、前記大口径フローノズルの給水噴出方向に対して前記各小口径フローノズルの給水噴出方向が交差する設定とした請求項1記載の給水スパージャ。
  5. 給水噴出方向が交差する前記フローノズルは、前記スパージャヘッダの上側周壁から突出して噴出方向が下向きに傾斜する設定としたフローノズルと、前記スパージャヘッダの下側周壁から突出して噴出方向が上向きに傾斜する設定としたフローノズル同士である請求項1記載の給水スパージャ。
  6. 給水噴出方向が交差する前記フローノズルは、前記給水入口ノズルの中心線を最も近い位置で挟む配置とされた1対の隣接するフローノズル同士であり、前記給水入口ノズルから最も遠い側に配置された一以上のフローノズルの噴出方向を、前記給水入口ノズルの中心線に対して離反する方向に設定した請求項1記載の給水スパージャ。
  7. 給水噴出部が他のフローノズルに向く一以上のフローノズルを備え、このフローノズルの前記スパージャヘッダからの突出長さを、前記他のフローノズルへの噴流衝突を回避する長さに設定した請求項1記載の給水スパージャ。
  8. 前記フローノズルを前記スパージャヘッダの周壁の上面、下面、側面、斜面のいずれか異なる面に分けて配置し、前記各フローノズルからの噴流が近接配置のフローノズルに衝突することを回避する設定とした請求項1記載の給水スパージャ。
  9. 前記スパージャヘッダから最も遠い一または複数のフローノズルの給水噴出方向を、前記給水入口ノズルの中心線に対して離反する方向に設定するとともに、これらのフローノズルに隣接し前記給水入口ノズル側に配置されたフローノズルの口径をフローノズル中最大径とし、かつその給水噴出方向を原子炉半径中心方向に設定した請求項1記載の給水スパージャ。
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