JP2007033074A - 原子炉給水装置およびその給水方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強制循環装置を用いることなく、原子炉炉心入口における炉水の温度分布を均一化させた原子炉給水装置およびその給水方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る原子炉給水装置は、原子炉圧力容器11内に原子炉給水スパージャ18を周方向に沿って設け、この原子炉給水スパージャ18は、原子炉圧力容器11内に配設される弧状の複数のヘッダ配管20と、このヘッダ配管20にダウンカマ部17に向けて下向きに設置された複数のスパージャノズル21とを有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自然循環型原子炉に適用される原子炉給水技術に係り、特に、原子炉炉心に供給される給水の温度分布を均一化させた原子炉給水装置およびその給水方法に関する。
沸騰水型原子炉では、蒸気タービンで使用した蒸気を復水器にて凝縮し、その復水を原子炉復水・給水系の給水ポンプを介して原子炉内に戻している。原子炉内には、給水を原子炉内で気水分離された炉水(飽和水)と均一に混合させるために、原子炉給水スパージャが設けられる。この原子炉給水スパージャを備えた原子炉給水装置が、特開平8−94787号公報(特許文献1)に開示されている。
この原子炉給水装置では、図9に示すように、原子炉圧力容器1内のダウンカマ部2の上方に原子炉給水スパージャ3が複数系統設けられる。この原子炉給水スパージャ3は、半円弧状ヘッダ配管4とこのヘッダ配管4上に所定のピッチで設けられたエルボ型のスパージャノズル5とを有し、各スパージャノズル5から図10に示すように、原子炉圧力容器1内の半径方向内方に給水を噴出させている。ヘッダ配管4は原子炉圧力容器1の内周壁に沿って周方向に配設される。
各スパージャノズル5からの給水の噴出により、この給水を、気水分離器6で気液分離された炉水(循環水)と混合させてダウンカマ部2に導き、このダウンカマ部2から原子炉内再循環ポンプ7により炉水下部プレナム8に案内している。この炉心下部プレナム8ではダウンカマ流が反転して炉心シュラウド9内に形成された炉心に、強制的に案内している。原子炉内再循環ポンプ7は原子炉圧力容器1内のダウンカマ部2に数台から10数台、例えば10台周方向に沿って設けられる。
原子炉給水スパージャ3は、原子炉圧力容器1の水平断面に複数のスパージャノズル5が設置され、各スパージャノズル5のノズル口は水平断面において原子炉内側に水平方向を向き、水平断面においてスパージャノズル5から噴出される給水(サブクール水)が気水分離された水と均一に混合されるように配分されている。
しかし、気水分離器6は、シュラウドヘッド9aに林立された気水分離器スタントパイプ6aに保持されており、多数のスタンドパイプ6aが存在する。多数の気水分離器スタンドパイプ6aの影響や原子炉内の炉水流動の影響から気水分離器6から排出された飽和水と給水スパージャ3から噴射されるサブリーク水(給水)は完全に均一に混合しない。
原子炉圧力容器1内に原子炉内再循環ポンプ7を備えた強制循環型原子炉では、炉水は原子炉内再循環ポンプ7のポンプ運転により、原子炉圧力容器1内を強制的に循環される。
原子炉圧力容器1外に原子炉再循環系を備え、原子炉圧力容器1内のダウンカマ部にジェットポンプを備えた強制循環型原子炉においても、炉水は、原子炉再循環ポンプおよびジェットポンプにより、原子炉圧力容器内を強制的に循環せしめられる。
強制循環型原子炉では、炉水が原子炉圧力容器1内を強制的に循環せしめられるため、強制循環する間にある程度撹拌され、炉水の温度分布の均一性は保たれる。
しかし、自然循環型原子炉では、炉心入口手前で原子炉内再循環ポンプ7やジェットポンプのように、強制的に炉水を混合させる強制循環装置が存在しない。このため、自然循環型原子炉は、従来の強制循環型原子炉に比べ、図11に示すように、炉心周方向(原子炉圧力容器内の周方向)に大きな構造の温度分布が生じる。
大きな構造の温度分布とは、温度の高い流体(炉水)の流れFhが比較的大きな領域で存在する一方、温度の高い流体流れaに隣接して温度の低い流体の流れFLが比較的大きな領域で存在することをいう。このため、炉心周方向の温度分布に大きなばらつきが生じる。
特開平8−94787号公報
自然循環型原子炉では、原子炉給水スパージャから給水を炉心中央部に向けて水平方向に噴射させると、気水分離器スタンドパイプの障害物等の影響により、原子炉内周方向に大きな構造の温度分布が生じる。
温度分布が大きな場合には、真の炉心入口温度からの温度偏差が大きくなるために、炉心流量測定精度が低下し、炉出力を正確に測定することが困難となる。
また、温度分布が大きな場合には、炉心(燃料)入口における炉水のサブクール度に差(ばらつき)が生じるために、原子炉燃料の限界熱流束のばらつきが大きくなるという課題があった。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、自然循環型原子炉の場合に、強制循環装置を用いることなく、炉心入口における炉水温度分布を均一化させ、炉心流量や炉出力を正確に精度よく測定することができる原子炉給水装置およびその給水方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、炉心入口における炉水のサブクール度を略一定にし、原子炉燃料の限界熱流束のばらつきを少なくした原子炉給水装置およびその給水方法を提供するにある。
本発明に係る原子炉給水装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを周方向に沿って設け、この原子炉給水スパージャは、原子炉圧力容器内に配設される弧状の複数のヘッダ配管と、このヘッダ配管にダウンカマ部に向けて下向きに設置された複数のスパージャノズルとを有するものである。
また、本発明に係る原子炉給水装置は、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、自然循環型原子炉の原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを設け、この原子炉給水スパージャは、半円形あるいは半円弧状のヘッダ配管と、このヘッダ配管に原子炉の水平方向内側あるいは垂直下方を向くように設けられた複数のスパージャノズルとを有し、上記各スパージャノズルは、原子炉周方向全体に沿って所要のピッチ間隔で配置されたものである。
さらに、本発明に係る原子炉給水方法は、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、自然循環型原子炉の原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを設置し、この原子炉給水スパージャは原子炉周方向の複数のスパージャノズルからダウンカマ部に向けて下方向にサブクール水を噴出させ、ダウンカマ部を下方向に案内されるダウンカマ流の温度分布を均一に保持する方法である。
本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法は、原子炉給水スパージャから噴出されるサブクール水が気水分離器からの飽和水を巻き込んで撹拌され、ダウンカマ部での炉水の混合が促進され、大きな構造の温度分布をもつ流れが無くなることにより、炉心入口における温度分布が均一となる。炉心入口における温度分布が均一となることにより炉心流量を正確に精度よく測定でき、炉出力を安定的かつ正確に測定できる一方、燃料入口における冷却材(炉水)のエンタルピが均一となることで、各燃料バンドルの熱的余裕が均一になり燃料健全性を確保し易くなる。
本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る原子炉給水装置の第1実施形態を簡略的に示す構成図である。この原子炉給水装置は、原子炉圧力容器内に原子炉内再循環ポンプやジェットポンプを備えない自然循環型原子炉10に適用される。
この原子炉10は、原子炉圧力容器11内に炉心シュラウド12が設けられており、この炉心シュラウド12内に原子炉炉心(図示せず)が収容される。炉心シュラウド12の頂部にはシュラウドヘッド13が覆設され、このシュラウドヘッド13に多数の気水分離器スタンドパイプ14が植設されており、これらのスタンドパイプ14に気水分離器15が保持される。気水分離器15の上方に蒸気乾燥器(図示せず)が設置される。
原子炉圧力容器11と炉心シュラウド12との間にスリーブ状の環状流路がダウンカマ部17として形成され、このダウンカマ部17の上方に原子炉給水スパージャ18が設けられる。原子炉給水スパージャ18は原子炉圧力容器11内の周方向に沿って水平方向に配設される。原子炉給水スパージャ18は、気水分離器スタンドパイプ14群の外周側に設置され、気水分離器スタンドパイプ14群を取り囲んでいる。
原子炉給水スパージャ18は、原子炉復水・給水系の給水配管(図示せず)に直接あるいは給水ヘッダ配管(図示せず)を介して接続される。原子炉給水スパージャ18は、弧状、半円弧状あるいはリング状をなすヘッダ配管20と、このヘッダ配管20に所定のピッチで設けられた複数のスパージャノズル21とを有する。スパージャノズル21のノズル口は、ダウンカマ部17に向けて設けられ、垂直下方向に向くように配設される。
原子炉給水スパージャ18は、原子炉圧力容器11と炉心シュラウド12の間のダウンカマ部17の上方に、原子炉圧力容器11の周方向に沿って水平方向に複数設置される。
原子炉給水スパージャ18を構成するスパージャノズル21は、内径が30〜50mmφに形成され、スパージャノズル21の個数は、原子炉定格運転時におけるノズル出口平均流速が12〜18m/secとなるように選定される。
スパージャノズル21のノズル出口(ノズル口)からシュラウドヘッド13外周部までの高低差Hは、例えばノズル内径を基準とし、ノズル出口平均流速を考慮して設定される。
スパージャノズル21のノズル出口からシュラウドヘッド13の外周部までの高低差Hは、例えば、
1)ノズル出口平均流速12m/sec以上、13.5m/sec未満では、ノズル内径の8倍の距離以下に、
2)ノズル出口平均流速13.5m/sec以上、15m/sec未満では、ノズル内径の9倍の距離以下に、
3)ノズル出口平均流速15m/sec以上、16.5m/sec未満では、ノズル内径の10倍の距離以下に、
4)ノズル出口平均流速16.5m/sec以上、18m/sec未満では、ノズル内径の11倍の距離以下に、
5)ノズル出口平均流速18m/secでは、ノズル内径の12倍の距離以下
となるように設定される。
原子炉給水スパージャ18は、スパージャノズル21からシュラウドヘッド13の外周部までの高低差Hがノズル内径とノズル出口平均流速から選定される。
次に、本発明に係る原子炉給水装置の作用を説明する。
この原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ18を原子炉圧力容器の内周方向に沿って配設しており、原子炉給水スパージャ18のスパージャノズル21から所要の噴出速度でノズル出口流速が周方向に沿って略均一となるように、下向きにサブクール水(給水)を噴射させる。
各スパージャノズル21のノズル口からサブクール水をダウンカマ部17に向けて垂直下向きに噴出させることにより、噴出方向の向きがダウンカマ流の方向を向く一方、噴出が周辺の炉水を巻き込んで複数の下向きのジェット流を生成する。このジェット流により、気水分離器15から気水分離させ飽和水(炉水)との混合を促進させることができ、ダウンカマ流全体が充分均一に混合される。このため、ダウンカマ部17を流下する炉水は、周方向の温度分布が均一なダウンカマ流となって図示しない炉心下部プレナムに案内される。
ダウンカマ流は、炉心下部プレナムで流れを反転させて炉心シュラウド12内下部の炉心入口に導かれ、炉心を通る間に加熱作用を受けて気液二相流となる。この気液二相流は気水分離器スタンドパイプ14を通って気水分離器15に導かれ、この気水分離器15で気水分離される。
気水分離器15で気水分離された蒸気分は、蒸気乾燥器(図示せず)で乾燥され、乾き蒸気となって原子炉主蒸気系を通って蒸気タービンに送られ、仕事をする。蒸気タービンで仕事をした蒸気は、復水器で凝縮され、復水となって2系統ある原子炉給水・復水系を通って原子炉圧力容器11内に還流される。原子炉給水・復水系を通った給水は、原子炉圧力容器11内の原子炉給水スパージャ18からダウンカマ部17に向けて垂直下方向に噴出され、気水分離器15で気水分離された飽和水と混合せしめられる。
その際、原子炉給水スパージャ18は、垂直下向きのスパージャノズル21からダウンカマ流れの方向にサブクール水(給水)を噴出させることにより、下向きの噴射流が周囲の炉水を巻き込んでジェット流となり、ダウンカマ流(下降流)となるので、気水分離器15で気水分離された飽和水(炉水)との混合が促進され、ダウンカマ部17において原子炉周方向に均一な温度分布の下降流となる。
この実施形態に示された原子炉給水装置では、原子炉給水スパージャ18の各スパージャノズル21から下向きに噴出される噴出流により、ダウンカマ部17を流れるダウンカマ流は、周方向の温度分布が均一でばらつきのない流れとなる。
このため、気水分離器15で気水分離された飽和水と原子炉給水スパージャ18からの噴出流との撹拌が促進されてダウンカマ部17を下降する過程で温度分布にばらつきのないあるいは少ないダウンカマ流となって炉心下部プレナムから炉心入口に案内される。
自然循環型原子炉10では、炉心入口温度分布を均一化するためには、炉心入口上流側のダウンカマ部17の流れの温度分布を可能な限り均一にする必要がある。この原子炉給水装置では各スパージャノズル21から下向きに噴射する原子炉給水スパージャ18を備えることにより、強制循環型原子炉のように、原子炉内循環ポンプ(インターナルポンプ)やジェットポンプの強制循環装置を備えなくても、原子炉炉水に供給される給水の温度分布のばらつきを防止し、温度分布を均一化させることができる。
自然循環型原子炉10では定常状態における炉心流量は、原子炉全体における炉心を出入りする(通る)熱媒体(冷却材である水)の質量バランスとエネルギバランスから炉心流量を算出するヒートバランス法により求められる。ヒートバランス法を利用した炉心流量計測手段では、炉心入口部における炉水温度(プロセス量)を測定し、測定温度の平均値から炉心入口エンタルピの平均値を求める必要がある。
この原子炉給水装置では、原子炉炉心の炉心入口に案内される炉水の温度分布が略一定となり、温度分布のばらつきのないあるいは少ない状態で炉心入口エンタルピを正確にかつ容易に求めることができる。
炉心入口の炉水温度分布のばらつきが大きい場合には、ある有限点数の温度測定では、真の炉心入口温度からの温度偏差が大きくなるために、炉心流量測定精度が低下するが、この原子炉給水装置では炉心入口における炉水温度分布が略均一であるために、炉心流量測定精度を向上させることができる。
炉心入口における炉水温度分布が大きな場合には、炉心燃料入口における炉水のサブクール度に差が生じるために、原子炉燃料の限界熱流束のばらつきが大きくなるという問題が生じるが、この原子炉給水装置では、炉心入口における炉水温度分布を略一定とすることができるので、原子炉燃料の限界熱流束のばらつきが大きくなることがない。
図1に示された原子炉給水装置では、ダウンカマ部17での炉水の混合が促進され、大きな構造の温度分布をもつ流れが無くなることにより、炉心入口における温度分布が均一となる。大きな構造の温度分布とは、温度の高い流体の流れ領域と温度の低い流体の流れ領域とが隣接して比較的大きな領域で存在することをいう。小さな構造の温度分布を持つ流れは残る可能性はあるが、原子炉周方向における何点かの温度測定の平均により測定誤差の小さい炉心入口平均温度の推定は可能となる。
また、この原子炉給水装置では、炉心入口における温度分布が均一になることにより炉心燃料入口における冷却材(炉水)のエンタルピが均一となり、各燃料バンドルの熱的余裕が均一となることで燃料健全性を確保し易くなる。
自然循環型原子炉10に、図1に示された原子炉給水装置を備えることにより、自然循環型原子炉10の起動時における炉水の流動不安定の軽減効果を奏することができ、原子力発電プラント定期検査時の燃料交換作業における原子炉停止時冷却運転モード切替が不要となる。
自然循環型原子炉では起動時炉圧が低い(0.5MPa以下)ときの流動不安定性の要因の1つが炉心を出てチムニー部を上昇する気液二相流がチムニーおよびスタンドパイプ14のところで、炉心シュラウド外の給水によるサブクール水により再凝縮されることにある。
本実施形態の原子炉給水装置によれば、原子炉給水スパージャ18からの給水はスタンドパイプ14を直接冷やさずに炉心シュラウド17側壁のアニュラス部であるダウンカマ部17を下向きに流れるため、この起動時の炉心出口気液二相流の再凝縮による流動不安定性の要因を軽減できる。
また、通常、停止時冷却系の戻り配管は、原子炉圧力容器(RPV)11につながるスパージャノズル数低減の観点から、出来る範囲で給水に戻すことになっている。例えば最新の沸騰水型原子炉(BWR)では、停止時冷却系と低圧炉心注水系が共用化されていて全部で3系統ある。1系統は給水に、他の2系統は専用の原子炉圧力容器(RPV)ノズルと原子炉給水スパージャ18に接続されている。例えば、停止時冷却系専用系ならば2系統は給水につなぐことができる。
従来のように給水スパージャのスパージャノズル(停止時冷却系の戻りスパージャのスパージャノズルも同様)が炉心中心水平方向を向いていると、定検時に燃料交換作業を行う場合に停止時冷却系からの戻り水の流れにより燃料交換中に燃料のゆれが生じて交換作業が正常に行われない。このため現状の原子炉発電プラントではこの戻り先を、使用済み燃料プール又は原子炉ウェル側へ切り替えて、全体として炉心の循環が行われるようにしている。この原子炉給水装置によれば、停止時冷却水の戻りはシュラウド外アニュラス部の下向きに流れるために、停止時冷却系からの戻り水の切替操作及びその設備も不要になる。
[第1実施形態の変形例]
原子炉給水スパージャ18Aのヘッダ配管20に設けられるスパージャノズル21Aは、図2に示すように複数のノズル孔23を備えてもよい。また、図3に示すように、スパージャノズル21Bの先端部に半球状あるいは円錐形状のノズルヘッド25を設け、このノズルヘッド25に複数のノズル孔26を形成してもよい。
図2に示されたスパージャノズル21はプレート状端板でノズルヘッド部22を閉塞し、この端板であるノズルヘッド部22に複数のノズル孔(ノズル口)23を形成したものである。
この原子炉給水スパージャ18Aでは、スパージャノズル21Aを多孔ノズル構造とし、各ノズル孔23から噴射される噴出水(サブクール水)は、指向性を持って噴射させることができる。
原子炉給水スパージャ18Aのスパージャノズル21Aを多孔ノズル構造として、各スパージャノズル21Aのノズル孔23からサブクール水を噴出ことにより、小さい流れの中でサブクール水を均一に噴出させることができる。小さい流れの構造とは、温度の高い流体の流れ領域と温度の低い流体の流れ領域が隣接して比較的小さな領域で存在することをいい、流体流れの温度分布のばらつきが小さいことをいう。
また、図3に示された原子炉給水スパージャ18Bのように、スパージャノズル21Bの先端部に半球状あるいは円錐形状のノズルヘッド25を設け、このノズルヘッド25に複数のノズル孔26を形成した多孔ノズル構造では、各ノズル孔26から放射状あるいは円錐状に拡がるようにサブクール水が噴射される。
このため、原子炉給水スパージャ18Bのスパージャノズル21Bから噴射される放射状あるいは円錐状のサブクール水により、小さい流れ構造の中で均一に噴出させることができる。この原子炉給水スパージャ18Bは、小さい流れ構造の中でサブクール水を均一に噴出させることで、小さな流れ構造での炉水の混合を促進させることができる。
[第2実施形態]
図4および図5は、本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の第2実施形態を示す構成図である。
この実施形態に示された原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャの構成を除いて第1実施形態に示された原子炉給水装置と異ならないので、同じ構成、作用には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図4に示された原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ30を弧状あるいは半円弧状のヘッダ配管31と、このヘッダ配管31に垂直下向きのスパージャノズル32と原子炉の半径方向内方に斜め下向きに傾斜したスパージャノズル33とから構成される。原子炉内側給水スパージャ30は原子炉圧力容器11と炉心シュラウド12との間のダウンカマ部17の上方に原子炉圧力容器11の周方向に亘って複数配置される。
垂直下向きのスパージャノズル32と斜め下向きのスパージャノズル33とは組をなし、複数組のスパージャノズルが所要のピッチ間隔でヘッダ配管31の軸方向に沿って設けられる。斜め下向きのスパージャノズル33は、図3に示すように、垂直下向きから原子炉内側に角度θを付け、原子炉圧力容器11の半径方向内方を向くように下り傾斜されて配設される。また、垂直下向きのスパージャノズル32と斜め下向きのスパージャノズル33は、ヘッダ配管31の軸方向に交互に所要のピッチ間隔で配設される。
斜め下向きのスパージャノズル33は、垂直下向きから原子炉炉心側に所定の角度θを
付けて下り傾斜するようにヘッダ配管に取り付けられる。この角度は、30度±α度、具体的には、30度±5度の範囲に設定される。
また、原子炉給水スパージャ30の垂直下向きノズル32および斜め下向きノズル33のノズル内径は、30mmφ〜50mmφ、ノズル出口平均流速が12〜18m/secの間で、垂直下向きノズル32および斜め下向きノズル33の個数が適宜設定される。斜め下向きノズル33は、原子炉圧力容器11の半径方向内方を向くように下り傾斜させるだけでなく、半径方向内方でかつ周方向を向くように下り傾斜させてもよい。
この原子炉給水スパージャ30では、垂直下向きスパージャノズル32のノズル出口から下方に位置するシュラウドヘッド13の外周部までの高低差Hは、ノズル出口平均流速とノズル内径から設定せしめられる。
垂直下向きスパージャノズル32のノズル出口からシュラウドヘッド外周部までの高低差Hは、例えば、
a)ノズル出口平均流速12m/sec以上、13.5m/sec未満では、ノズル内径の8倍の距離以下、
b)ノズル出口平均流速13.5m/sec以上、15m/sec未満では、ノズル内径の9倍の距離以下、
c)ノズル出口平均流速15m/sec以上、16.5m/sec未満では、ノズル内径の10倍の距離以下、
d)ノズル出口平均流速16.5m/sec以上、18m/sec未満では、ノズル内径の11倍の距離以下、
e)ノズル出口平均流速18m/secでは、ノズル内径の12倍の距離以下、
となるように設定され、この高低差Hを保つように原子炉給水スパージャ30が配置される。
次に、原子炉給水装置の作用を説明する。
図4および図5に示された原子炉給水装置では、原子炉給水スパージャ30に垂直下向きのスパージャノズル32と斜め下向きのスパージャノズル33とを備え、原子炉給水スパージャ30から噴出されるサブクール水(給水)を垂直下方向および原子炉の半径方向内方の斜め下方向に噴射させる。
原子炉給水スパージャ30は、ダウンカマ部17の上方に、気水分離器スタンドパイプ14群に対向させて、気水分離器スタンドパイプ群の周囲を取り囲むように配置される。
そして、原子炉給水スパージャ30から垂直下方向と原子炉内側の斜め下方向に給水(サブクール水)が噴出されるので、噴出されるサブクール水は、周囲の炉水を巻き込むようにして、気水分離器15で気水分離された飽和水との半径方向における混合を促進させ、ダウンカマ部17においても、半径方向において均一な温度分布のダウンカマ流となるように形成される。
この原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ30による垂直下方向と斜め下方向へのサブクール水の噴射(噴出)により、ダウンカマ部17の半径方向においても均一な温度分布の下降流となる。
この原子炉給水装置では、ダウンカマ部17での炉水の混合が促進され、大きな構造の温度分布をもつ流れが無くなることにより、炉心入口における温度分布が均一となる。小さな構造の温度分布を持つ流れは残る可能性はあるが、原子炉周方向における何点かの温度測定の平均により誤差の小さい炉心入口平均温度の推定は可能となる。
また、この実施形態に示された原子炉給水装置は、炉心入口における温度分布が均一となることにより炉心燃料入口における冷却材(炉水)のエンタルピが均一となることで、各燃料バンドルの熱的余裕が均一になり燃料健全性を確保しやすくなる。
この原子炉給水装置においても、第1実施形態で示された作用効果と同等の作用効果を奏する。
[第2実施形態の第1変形例]
図6は、本発明に係る原子炉給水装置の第2実施形態における第1変形例を示す図である。
この変形例に示された原子炉給水装置の全体的構成は、図4に示された原子炉給水装置の構成と異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
図6に示された原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ30Aの構成を、図5に示された原子炉給水スパージャ30と異にする。
原子炉給水スパージャ30Aは、弧状あるいは半円弧状のヘッダ配管31に垂直方向下向きのスパージャノズル32と、垂直下向きから原子炉内側に適当な角度θを付けた斜め下向きのスパージャノズル33と、垂直下向きから原子炉外側に適当な角度θを付けた斜め下向きのスパージャノズル34とを備える。原子炉内側および外側を向く斜め下向きのスパージャノズル33,34は、原子炉周方向に傾斜させてもよく、この傾斜は、両下向きスパージャノズル33,34が同じ円周方向を向くように傾斜させても、互いに反対方向を向くように傾斜させてもよい。
原子炉給水スパージャ30Aのヘッダ配管31に設けられるスパージャノズル35は、垂直下向きスパージャノズル32と、原子炉内側に斜め下向きのスパージャノズル33と、原子炉外側に斜め下向きスパージャノズル34とが組をなすように構成され、各スパージャノズル32,33,34はヘッダ配管31の軸方向に所要のピッチ間隔で、複数組が設けられる。
原子炉給水スパージャ30Aは、原子炉圧力容器11と炉心シュラウド12との間に形成されるダウンカマ部17の上方に、原子炉圧力容器11の周方向に亘って複数設置される。原子炉給水スパージャ30Aのヘッダ配管31に固定されるスパージャノズル35は、垂直下向きのスパージャノズル32と斜め内側下向きのスパージャノズル33と斜め外側下向きのスパージャノズル34とから組をなすように構成される。
このため、原子炉給水スパージャ30Aの各下向きスパージャノズル32,33,34からダウンカマ部17に向けて噴射されるサブクール水により、周囲の炉水を巻き込んでダウンカマ部17に案内される。各下向きスパージャノズル32,33,34からの噴出水は、ヘッダ配管31から原子炉半径方向内外でかつ下向きに、半径方向に対し略均一に配分されて噴出される。
この原子炉給水スパージャ30Aは、原子炉給水スパージャ30Aにより、スパージャノズル35の各下向きスパージャノズル32,33,34を、垂直下向き、この垂直下向きから原子炉内側に適当な角度θを付けた方向、および垂直下向きから原子炉外側に適当な角度θを付けた方向に配分してサブクール水を噴射(噴出)させることにより、スパージャノズル35から噴射させるサブクール水と気水分離器15からの飽和水との半径方向における混合を促進させ、ダウンカマ部17を流れるダウンカマ流(下降流)もダウンカマ部17の半径方向において均一な温度分布の流れとなる。
この原子炉給水装置においては、第2実施形態に示された原子炉給水装置と同様に、ダウンカマ部17での炉水の混合が促進され、大きな構造の温度分布をもつ流れが無くなることにより、炉心入口における温度分布が均一となる。小さな構造の温度分布を持つ流れは残る可能性はあるが、原子炉周方向における何点かの温度測定の平均により誤差の小さい炉心入口平均温度の推定は可能となる。
また、炉心燃料入口における冷却材(炉水)のエンタルピが均一になることで、各燃料バンドルの熱的余裕が均一になり燃料健全性を確保し易くなる。
[第2実施形態の第2変形例]
図7は、本発明に係る原子炉給水装置の第2実施形態における第2変形例を示す図である。
この変形例に示された原子炉給水装置の全体的構成は、図4に示された原子炉給水装置の構成と異ならないので、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
図7に示された原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ30Bの構成を、図5に示された原子炉給水スパージャ30と異にする。
この原子炉給水スパージャ30Bは、弧状あるいは半円弧状のヘッダ配管31に、垂直下向きのスパージャノズル32と、この垂直下向きから原子炉内側に適当な角度θおよびθを付けた斜め下向きのスパージャノズル33,36とを設けたものである。斜め下向きのスパージャノズル33,36は原子炉内側に斜め下方に向くように多段傾斜構造に形成され、垂直下向きから原子炉内側への傾斜角度を異にするように設けられる。
垂直下向きのスパージャノズル32と斜め下向きのスパージャノズル33,36は所要のピッチ間隔で組をなして設けられ、複数組の下向きスパージャノズル37がヘッダ配管31の軸方向に沿って設けられる。
この原子炉給水スパージャ30Bは、図5および図6に示された原子炉給水スパージャと同様に、原子炉圧力容器11と炉心シュラウド12との間に形成されるダウンカマ部17の上方に設置される。原子炉給水スパージャ30Bのヘッダ配管31に固定されるスパージャノズル37は、垂直下向きのスパージャノズル32と、原子炉内側に斜め下向きの多段式スパージャノズル33,36とから組をなして構成され、各下向きスパージャノズル32,33,36から噴射されるサブクール水が原子炉圧力容器11の内壁面に直接衝突することを回避している。
この原子炉給水装置においても、サブクール水が原子炉給水スパージャ30Bの直下で、原子炉圧力容器11の内壁面に直接接触する(当たる)のを回避することができるので、原子炉圧力容器11の壁面のサーマルストレスを緩和することができる他、第2実施形態に示された原子炉給水装置と同等の作用効果を奏することができる。
図8は本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の第3実施形態を簡略的に示す構成図である。
従来の原子炉給水装置は、沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器11を周方向に4分割あるいは6分割する割合で、4基または6基の原子炉給水スパージャが原子炉圧力容器11内で周方向に沿って設置されている。個々の原子炉給水スパージャの間には空間が形成され、原子炉給水スパージャのスパージャノズルは原子炉圧力容器11の全周に亘って均一に配置されていない。
第3実施形態に係る原子炉給水装置は、原子炉給水スパージャ40が原子炉圧力容器11内を周方向に2分割する半円弧状のヘッダ配管41とこのヘッダ配管41の水平方向あるいは垂直下向きに設置された複数のスパージャノズル43から構成される。複数のスパージャノズル43は、所要のピッチ、例えば等ピッチに配設され、ヘッダ配管41に固定される。
原子炉給水スパージャ40を2系統に分けるのは、2系統の原子炉給水系に対応されるものであり、原子炉給水スパージャ40のヘッダ配管41を2つの半円に分けるのは、ガイドロッド44との干渉を避けるためである。
ヘッダ配管41に固定される複数のスパージャノズル43の設置個数、ノズル内径は、スパージャノズル43から噴出されるサブクール水が周方向に亘って均一な噴出となるように設定される。
この原子炉給水装置では、原子炉給水スパージャ40を半円弧状あるいは半円状ヘッダ配管41を用いたものであり、2つのヘッダ配管41を原子炉圧力容器11の周方向全体に配設し、ヘッダ配管41に複数(多数)のスパージャノズル43を原子炉周方向全体に所要のピッチで配置することにより、各スパージャノズル43から垂直下方のダウンカマ部17に向けて、あるいは原子炉半径方向に内方に向けて、サブクール水を噴射させることができる。
各スパージャノズル43から噴出するサブクール水により気水分離器15からの飽和水との混合を促進させることができ、ダウンカマ部17において、均一な温度分布の流れ(下降流、ダウンカマ流)を実現することができる。
この原子炉給水装置においても、ダウンカマ部での炉水の混合が促進され、大きな構造の温度分布をもつ流れが無くなることにより、炉心入口における温度分布が均一となる。小さな構造の温度分布を持つ流れは残る可能性はあるが、周方向における何点かの温度測定の平均により誤差の小さい炉心入口平均温度の推定は可能となる。
また、炉心入口における冷却材(炉水)のエンタルピが均一となることで、各燃料バンドルの熱的余裕が均一になり燃料健全性を確保し易くなる。
本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の第1実施形態を簡略的に示す構成図。 図1に示された原子炉給水装置に備えられるスパージャノズルの変形例を示す図。 図1に示された原子炉給水装置に備えられるスパージャノズルの他の変形例を示す図。 本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の第2実施形態を簡略的に示す構成図。 図4に示された原子炉給水装置に備えられる原子炉給水スパージャの取付状態を示す図。 原子炉給水装置に備えられる原子炉給水スパージャの第1変形例を示す図5と同様な図。 原子炉給水装置に備えられる原子炉給水スパージャの第2変形例を示す図5と同様な図。 本発明に係る原子炉給水装置およびその給水方法の第3実施形態を簡略的に示す構成図。 従来の沸騰水型原子炉に備えられる原子炉給水装置を示す全体的な構成図。 図9に示された従来の原子炉給水装置の構成を簡略的に示す図。 原子炉圧力容器内に形成される流体流れにおいて大きな構造の温度分布を示す説明図。
符号の説明
10 自然循環型原子炉
11 原子炉圧力容器
12 炉心シュラウド
13 シュラウドヘッド
14 気水分離器スタンドパイプ
15 気水分離器
17 ダウンカマ部
18,18A,18B 原子炉給水スパージャ
20 ヘッダ配管
21,21A,21B スパージャノズル
30,40 原子炉給水スパージャ
31,41 ヘッダ配管
32 垂直下向きスパージャノズル
33,34,36 斜め下向きスパージャノズル
35,37 下向きスパージャノズル
43 スパージャノズル

Claims (10)

  1. 原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを周方向に沿って設け、この原子炉給水スパージャは、原子炉圧力容器内に配設される弧状の複数のヘッダ配管と、このヘッダ配管にダウンカマ部に向けて下向きに設置された複数のスパージャノズルとを有することを特徴とする原子炉給水装置。
  2. 前記原子炉給水スパージャは自然循環型原子炉の原子炉圧力容器内で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドな形成されるダウンカマ部の上方に設けられた請求項1記載の原子炉給水装置。
  3. 前記原子炉給水スパージャは、垂直下向きのスパージャノズルとこの垂直下向きから原子炉内側に所要の角度を付けた斜め下向きのスパージャノズルとが組をなして、複数組がヘッダ配管の軸方向に設けられた請求項1記載の原子炉給水装置。
  4. 前記原子炉給水スパージャは、垂直下向きのスパージャノズルと、この垂直下向きから原子炉内側に所要の角度を付けた斜め下向きのスパージャノズルと、上記垂直下向きから原子炉外側に所要の角度を付けた斜め下向きのスパージャノズルとから組を構成し、複数組のスパージャノズルがヘッダ配管の軸方向に所要のピッチ間隔に配設された請求項1記載の原子炉給水装置。
  5. 前記原子炉給水スパージャのヘッダ配管に下向きに設けられる複数のスパージャノズルは、ノズルヘッドにプレート状端部を備え、上記ノズルヘッドに複数のノズル孔を穿設し、各ノズル孔から噴射されるサブクール水が指向性をもって噴出されるように構成した請求項1記載の原子炉給水装置。
  6. 前記原子炉給水スパージャのヘッダ配管に下向きに設けられる複数のスパージャノズルに半球状あるいは円弧状のノズルヘッドを備え、上記ノズルヘッドに複数のノズル孔が穿設され、上記各ノズル孔から噴出されるサブクール水が円錐状に拡がるように構成された請求項1記載の原子炉給水装置。
  7. 自然循環型原子炉の原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを設け、この原子炉給水スパージャは、半円形あるいは半円弧状のヘッダ配管と、このヘッダ配管に原子炉の水平方向内側あるいは垂直下方を向くように設けられた複数のスパージャノズルとを有し、上記各スパージャノズルは、原子炉周方向全体に沿って所要のピッチ間隔で配置されたことを特徴とする原子炉供給装置。
  8. 自然循環型原子炉の原子炉圧力容器内に原子炉給水スパージャを設置し、この原子炉給水スパージャは原子炉周方向の複数のスパージャノズルからダウンカマ部に向けて下方向にサブクール水を噴出させ、ダウンカマ部を下方向に案内されるダウンカマ流の温度分布を均一に保持することを特徴とする原子炉給水方法。
  9. 前記原子炉給水スパージャは、原子炉周方向に配設された複数のスパージャノズルから、ダウンカマ部に向けた垂直下方向と、原子炉内側に向けた斜め下方向にサブクール水を噴出させる請求項8記載の原子炉給水方法。
  10. 前記原子炉給水スパージャは、原子炉周方向に配設された複数のスパージャノズルから、ダウンカマ部に向けた垂直下方向と、原子炉内側に向けた斜め下方向と、原子炉外側に向けた斜め下方向とに向けてサブクール水を噴出させる請求項8記載の原子炉給水方法。
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