しかし、この背景技術では、看護師は看護業務の内容を音声で入力するものであり、医師と看護師または看護師同士における命令(指示)、依頼、連絡(伝達)などに関するコミュニケーションをモニタリングしていないため、伝達不足や伝達不能のようなコミュニケーションエラーを警告することができなかった。したがって、たとえば、投与すべき薬品の量の指示等が正しくされていない場合であっても、警告することができず、誤った量の薬が投与される恐れがあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、コミュニケーションエラーによる事故の発生を未然に防止できる、警告システムおよび警告方法を提供することである。
請求項1の発明は、特定の業務を行う被験者の音声を検出する音声検出手段、音声検出手段によって検出された音声を単語に分解する分解手段、分解手段の分解結果に基づいて被験者が会話するときの音声に当該被験者が所属する組織において使用される特有の語が含まれているか否かを判断する特有語判断手段、特有語判断手段によって特有の語が含まれていると判断されたとき、被験者の組織の構成員としての経験度に応じて当該特有の語についての確認が有るか否かを判断する確認有無判断手段、および確認有無判断手段によって特有の語についての確認が無いと判断されたとき、少なくとも被験者に警告を発する警告手段を備える、警告システムである。
請求項1の発明では、警告システム(10:実施例で相当する参照符号。以下、同じ。)は、音声検出手段(24,56,S1)、分解手段(S3)、特有語判断手段(S13)、確認有無判断手段(S25)および警告手段(16,70,S29)を備える。音声検出手段は、特定の業務(実施例では、看護業務)を行う被験者(実施例では、看護師)の音声を検出する。分解手段は、音声検出手段によって検出された音声を単語に分解する。たとえば、音声認識して生成されたテキスト文を、形態素解析により、単語に分解する。特有語判断手段は、分解手段の分解結果から、会話するときの音声に組織における特有の語(省略語など)が含まれているか否かを判断する。確認有無判断手段は、特有語判断手段によって特有の語が含まれていると判断されたとき(ステップS13で“YES”)、被験者の組織の構成員としての経験度に応じて当該特有の語についての確認があるか否かを判断する。警告手段は、確認有無判断手段によって不確定要素に関する確認が無いと判断されたとき(S25で“NO”)、少なくとも被験者に警告を発する。
請求項1の発明によれば、会話に組織における特有の語が含まれている場合に、被験者の経験度に応じて特有の語についての確認の有無を判断し、その確認が無い場合に警告を発するので、コミュニケーションエラーによる事故やミスの発生を未然に防止することができる。
請求項2の発明は請求項1に従属し、被験者の組織の構成員としての経験度を当該被験者に対応づけて記憶する被験者情報記憶手段、および特有語判断手段によって特有の語が含まれていると判断されたとき、被験者情報記憶手段を参照する参照手段をさらに備える。
請求項2の発明では、警告システムは、被験者情報記憶手段(32)および参照手段(S15)をさらに備える。被験者情報記憶手段は、被験者の組織の構成員としての経験度を当該被験者に対応づけて記憶する。参照手段は、特有語判断手段によって特有の語が含まれていると判断されたとき(S13で“YES”)、被験者情報記憶手段を参照する。つまり、被験者の経験度を検出する。
請求項2の発明によれば、被験者の経験度を記憶しておき、必要に応じてこれを参照するので、被験者の経験度を容易に知ることができ、警告の有無を簡単に判断することができる。
請求項3の発明は請求項1または2に従属し、少なくとも、組織毎に特有の語および組織内における集団毎に特有の語についての用語辞書を登録した用語辞書データベースをさらに備え、特有語判断手段は、分解手段によって分解された単語が組織毎に特有の語または組織内における集団毎に特有の語に該当するとき、被験者の会話に特有の語が含まれていると判断する。
請求項3の発明では、警告システムは、用語辞書データベース(28)をさらに備える。この用語辞書データベースは、少なくとも、組織毎に特有の語および組織内における集団毎に特有の語についての用語辞書を登録している。特有語判断手段は、分解手段によって分解された単語が組織毎に特有の語または組織内における集団毎に特有の語に該当するとき、被験者の会話に特有の語が含まれていると判断する。たとえば、病院のような組織についてみると、病院毎に特有の語があり、また、病院内では科毎に特有の語がある。このような特有の語の有無を判断するのである。
請求項3の発明によれば、組織特有の語やその組織内の集団の特有の語を登録しておくので、特有の語を容易に検出することができる。
請求項4の発明は請求項1ないし3のいずれかに従属し、分解手段の分解結果に基づいて被験者が会話するときの音声に不確定要素が有るか否かを判断する不確定要素判断手段をさらに備え、確認有無判断手段は、不確定要素判断手段によって不確定要素が有ると判断されたとき、分解手段の分解結果に基づいて当該不確定要素に関する確認が有るか否かをさらに判断し、警告手段はさらに、不確定要素判断手段によって不確定要素に関する確認が無いと判断されたとき、少なくとも被験者に警告を発する。
請求項4の発明では、警告システムは、不確定要素判断手段(S7,S9,S11,S19,S21)をさらに備える。不確定要素判断手段は、分解手段の分解結果から、会話するときの音声に不確定要素(不明確・不明瞭な内容)が有るか否かを判断する。つまり、会話に不確定要素が有るか否かを判断する。確認有無判断手段は、不確定要素判断手段によって不確定要素が有ると判断されたとき(S7,S9,S11のいずれかで“YES”またはS19,S21のいずれかで“NO”)、分解手段の分解結果に基づいて不確定要素に関する確認が有るか否かを判断する。警告手段はさらに、確認有無判断手段によって不確定要素に関する確認が無いと判断されたとき(S25で“NO”)、少なくとも被験者を警告する。
請求項4の発明によれば、会話に不確定要素があり、その不確定王うそについて確認が無い場合にも、警告するので、コミュニケーションエラーによる事故やミスの発生を防止できる可能性を高めることができる。
請求項5の発明は請求項4に従属し、用語辞書データベースは、抽象的な語、意味が曖昧な語および複数の意味を有する語をさらに登録しており、不確定要素判断手段は、分解手段によって分解された単語が、抽象的な語、意味が曖昧な語または複数の意味を有する語であるとき、被験者の会話に不確定要素が有ると判断する。
請求項5の発明では、用語辞書データベースには、さらに、抽象的な語、意味が曖昧な語および複数の意味を有する語が登録される。不確定要素判断手段は、分解手段によって分解された単語が、抽象的な語、意味が曖昧な語または複数の意味を有する語に該当するとき(S7,S9またはS11で“YES”)、被験者の会話に不確定要素が有ると判断する。
請求項5の発明によれば、抽象的な語、意味が曖昧な語または複数の意味を有する語があるときは、被験者の会話に不確定要素が有ると判断するので、日常的に使用される語で不明確な内容について確認させることができ、事故やミスの発生を未然に防止することができる。
請求項6の発明は請求項4または5に従属し、特定の業務において数値および単位の少なくとも一方が付加されるべき語のついてのルール辞書を登録したルール辞書データベースをさらに備え、不確定要素判断手段は、分解手段によって分解された単語が、ルール辞書に含まれる語であり、付加されるべき数値または単位が欠けているとき、被験者の会話に不確定要素が有ると判断する。
請求項6の発明では、警告システムはルール辞書データベース(30)をさらに備える。このルール辞書データベースには、特定の業務において数値および単位の少なくとも一方が付加されるべき語のついてのルール辞書が登録される。不確定要素判断手段は、分解された単語が、ルール辞書に含まれる語であり、当該付加されるべき数値または単位が欠けているとき(S19またはS21で“NO”)、不確定要素が有ると判断する。たとえば、看護業務で使用する器具の設定値や単位が欠けている場合には、被験者の会話に不確定要素が有ると判断するのである。
請求項6の発明によれば、必要な数値または単位或いはその両方が欠けている場合には不確定要素が有ると判断するので、そのような不確定要素が含まれることによる事故やミスを未然に防止することができる。
請求項7の発明は請求項4ないし6のいずれかに従属し、分解手段によって分解された単語が、特定の業務において単位が付加されるべき語であるとき、付加された単位が正しいか否かを判断する正誤判断手段をさらに備え、不確定要素判断手段は、正誤判断手段の判断結果が誤りを示すとき、被験者の会話に不確定要素が有ると判断する。
請求項7の発明では、警告システムは、正誤判断手段(S23)をさらに備える。正誤判断手段は、分解された単語が、特定の業務において単位が付加されるべき語であるとき、付加された単位が正しいか否かを判断する。不確定要素判断手段は、正誤判断手段の判断結果が誤りを示すとき(S23で“NO”)、被験者の会話に不確定要素が有ると判断する。
請求項7の発明によれば、単位の誤りが有り、その確認がない場合に、警告するので、単位の間違いにより、事故やミスが発生するのを防止することができる。
請求項8の発明は、(a)特定の業務を行う被験者の音声を検出し、(b)ステップ(a)によって検出された音声を単語に分解し、(c)ステップ(b)の分解結果に基づいて被験者が会話するときの音声に当該被験者が属する組織において使用される特有の語が含まれているか否かを判断し、(d)ステップ(c)によって特有の語が含まれていると判断されたとき、被験者の組織の構成員としての経験度に応じて当該特有の語についての確認が有るか否かを判断し、そして(e)ステップ(d)によって特有の語についての確認が無いと判断されたとき、少なくとも被験者に警告を発する、警告方法である。
請求項8の発明においても、請求項1の警告システムの発明と同様に、コミュニケーションエラーによる事故やミスの発生を未然に防止することができる。
この発明によれば、会話に組織における特有の語が含まれている場合に、被験者の経験度に応じて特有の語についての確認の有無を判断し、その確認が無い場合に警告を発するので、コミュニケーションエラーによる事故やミスの発生を未然に防止することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の一実施例である警告システム10は、たとえば病院のような組織に適用され、サーバ12を含む。このサーバ12は、有線或いは無線による通信回線(ネットワーク)14を介して複数の看護師用端末(以下、単に「端末」という。)16および複数のステーション18に接続される。端末16は、パーソナルコンピュータ或いはワークステーションのようなコンピュータであり、病院の構成員としての看護師毎に割り当てられる。たとえば、端末16は看護師の詰所などに設置される。ただし、1台の端末16を数人の看護師で使用する場合もあり得る。複数のステーション18は、それぞれ、入院患者を収容する病棟内であり、廊下、病室(入り口、ベッド或いはその近傍)および看護師の詰所などの所定位置に配置され、無線通信可能なウェアラブルセンサユニット(以下、単に「センサユニット」という。)20の識別情報(後述する看護師ID)を取得し、サーバ12に送信する。複数のセンサユニット20は、それぞれ、看護師に割り当てられ(装着され)、センサユニット20の識別情報は、無線通信可能な範囲(たとえば、半径3〜5メートル)に存在するステーション18によって検出される。
なお、ステーション18とセンサユニット20とは互いに通信可能であるため、センサユニット20は、無線通信可能な範囲に存在するステーション18の識別情報(ステーションID)を検出する。図示は省略するが、センサユニット20は、センサユニット20同士で無線通信することが可能であるため、無線通信可能な範囲に存在する2以上のセンサユニット20同士で、互いの識別情報を検出することもできる。また、センサユニット20は、無線LANによってネットワーク14に直接接続される場合もある。
図2はサーバ12の具体的な構成を示すブロック図であり、サーバ12には、図1では省略したが、複数の対物センサ22、複数の集音マイク24および複数のビデオカメラ26が接続される。図示は省略するが、この実施例では、複数の対物センサ22は、体温計、血圧計、注射器、点滴注射器(注入器)、血液採取用試験管、検尿コップなどの医療器具を格納してある格納箱の取り出し部分やナースコール端末などに設置され、それらの医療器具等についての使用(取り出し)の有無を検知する。ただし、これらの医療器具等に、タグ情報(RF−ID)やバーコードのような識別情報を付加しておき、タグ情報やバーコードを読み取ることにより、その使用の有無を検出するようにしてもよい。なお、図示は省略するが、薬品にバーコードを付しておけば、薬品の取り違いの有無を検出することも可能である。また、複数の集音マイク24は、入院患者を収容する病棟内であり、廊下および病室(ベッド或いはその近傍)などに設置され、周囲音(この実施例では、主として看護師の音声)を集音する。さらに、複数のビデオカメラ26は、集音マイク24と同様に、入院患者を収容する病棟内であり、廊下および病室(ベッド或いはその近傍)などに設置されるとともに、看護師の詰所などにも設定され、看護業務を行う看護師(の行動)を撮影する。ここで、看護業務とは、問診、検温、検圧、注射、投薬、点滴注射、退院指導などの看護師が行うべき業務の総称である。ただし、この実施例では、単に「看護業務」という場合には、任意の1の業務を示す。
また、図1では省略したが、サーバ12には、3つのデータベース(DB)が接続される。具体的には、用語辞書DB28、ルール辞書DB30および看護師情報DB32がサーバ12に接続される。
用語辞書DB28には、語句(単語や句)およびその属性を記述した用語辞書が記憶される。図3(A)に示すように、用語辞書はテーブルで表わされ、抽象的な内容を示したり、意味が曖昧であったり、文脈によって意味が変わったりする(複数の意味を有する)語句が記憶されるとともに、この警告システム10が適用される病院や科毎で使用される特有の語句が記憶される。この実施例では、各語句の属性として、「抽象」、「曖昧」、「複数の意味」、「特有」が記載される。たとえば、語句「AA」の属性は「抽象」であり、語句「AB」の属性は「曖昧」であり、語句「AC」の属性は「複数の意味」であり、語句「AD」の属性は「特有」である。
ここで、特有の語句とは、病院特有の語句や病院内における科特有の語句を意味する。たとえば、病院特有の語句としては、「保清:院内を清潔に保つこと。」、「眠前:寝る前のこと。」、「アポ:脳卒中のこと。」および「体交:体位を交換すること。」などが該当する。また、眼科では、目に関する用語として、「霧視」、「洗眼」および「アニソコリ:瞳孔の左右差を意味する。」のように、他の科では使用されない語句が該当する。このような語句は、他の病院や他の科では、伝達不能の可能性があり、通用しなかったり、誤解されたりするおそれがある。たとえば、「保清」は「補正」と間違える可能性がある。また、「洗眼」は「洗願」と間違える可能性がある。さらに、「アポ」は、「アポイントメント」と誤解される可能性があり、また、他の病院では通用しない(意味が通じない)可能性もある。また、「アニソコリ」は他の科では通用しない可能性がある。
なお、眼科以外の他の科においてもその科特有の語句は有るが、簡単のため、ここでは省略する。ただし、他の科における特有の語句が他の科で誤解されたり、通じなかったりする可能性がある点は眼科特有の語句の場合と同様である。
また、このような用語辞書は、ヒヤリ・ハット事例情報データベース(http://www.hiyari-hatto.jp/)や国語辞典を用いて、この警告システム10の開発者等により作成される。また、この警告システム10が適用(使用)される病院等において、用語(特に、特有の語句)を追加することもできる(カスタマイズ)。
さらに、この実施例では、簡単のため、アルファベット文字を2つ用いて、用語辞書に記述される語句を表わしてある。
ルール辞書DB30には、薬品名・器具名や投薬・与薬に関する単語に対応して、薬品や器具を使用する際に単位が必要となるか否か(単位の要否)、単位を記述したルール辞書が記憶される。図3(B)に示すように、ルール辞書はテーブルで表わされる。このルール辞書には、看護業務において使用される薬品名および器具名のうち、単位(器具の設定値)または数量或いはその両方が必要となるものがすべて記述される。また、薬品の投薬・与薬に関する単語(たとえば、「食前」、「食間」、「食後」)が記述され、これに対応する単位(ここでは、「時」、「分」)が記述される。ただし、この実施例では、単位が必要な場合には、単位および数量の両方が必要であることを意味し、単位が不要な場合には、数量のみが必要であることを意味する。また、単位の欄に横棒(バー)を付している箇所があるが、これは上述した薬品名や器具名とは異なり、単位も数量も不要な単語であることを意味する。
たとえば、単語「AAA」では、単位は必要であり、その単位は「A(アンペア)」である。また、単語「AAB」では、単位は必要であり、その単位は「ml(ミリリットル)」である。さらに、単語「AAC」では、単位は不要であり、数量は「個」である。なお、単語「AAC」では、単位は不要であり、数量のみが必要であるため、単位については記述する必要はないが、一応記述してある。
このようなルール辞書は、上述したヒヤリ・ハット事例情報データベースを参照して、警告システム10の開発者等により作成される。
なお、この実施例では、簡単のため、アルファベット文字を3つ用いて、ルール辞書に記述される単語を表わしてある。
看護師情報DB32には、看護師の識別情報(後述する、看護師ID)に対応して、看護師としての経験年数(年数および月数)およびこの病院における同じ科での勤続年数(年数および月数)を記述した看護師情報が記憶される。
たとえば、看護師ID「〇〇〇」の看護師は、経験年数が5年6月であり、勤続年数も同じく5年6月である。また、看護師ID「△△△」の看護師は、経験年数が3年であり、勤続年数が2月である。さらに、看護師ID「□□□」の看護師は、経験年数が10年3月であり、勤続年数が8年10月である。さらにまた、看護師ID「☆☆☆」の看護師は、経験年数が7年8月であり、勤続年数も同じく7年8月である。また、看護師ID「×××」の看護師は、経験年数が1年2月であり、勤続年数は1年である。
この看護師情報から、看護師としての経験、同じ科における経験を知ることができる。したがって、看護師としての経験が長く(たとえば、3年以上)、同じ科における経験も長い(たとえば、3年以上)場合には、その科(場)に慣れている(経験豊富)と言える。逆に、看護師としての経験が短く(たとえば、3年未満)、同じ科における経験も短い(たとえば、3年未満)場合には、その病院ないし科に慣れていない(経験不足)と言える。ただし、看護師としての経験が長くても、同じ科における経験が短い場合には、その病院ないし科に慣れていないと言える。
なお、看護師情報は、当該警告システム10が適用される病院におけるサーバ12の管理者等によって追加・更新される。また、看護師用端末16からネットワーク14を介して適宜追加・更新することもできる。
また、この実施例では、簡単のため、記号を用いて、看護師IDを表わしてある。
図5はセンサユニット20の具体的な構成を示すブロック図であり、センサユニット20はCPU40を含む。CPU40には、メモリ42,エンコーダ44,非接触センサ46,インターフェイス48,DIPスイッチ50,無線送信機52および無線受信機54が接続される。メモリ42は、ワークメモリないしバッファメモリとして働き、CPU40によって使用される。エンコーダ44にはヘッドセットマイク56が接続され、エンコーダ44は、ヘッドセットマイク56から入力される音声信号をMP3のような圧縮音声データ(以下、単に「音声データ」という。)に変調する。圧縮音声データは、CPU40の指示に従ってメモリ42に記憶される。メモリ42に記憶された圧縮音声データは、CPU40の指示に従って、一定時間(たとえば、10秒〜30秒)毎に、インターフェイス48およびネットワーク14を介してサーバ12に送信される。
なお、上述したように、音声信号を圧縮変調するのは、メモリ42の容量を比較的少なくするためであり、また、サーバ12に送信するデータのデータ量を低減するためである。
また、この実施例で用いるヘッドセットマイク56は指向性を有するものである。これは、ヘッドセットマイク56を装着する看護師の音声のみを検出して、患者のプライバシを守るためである。また、図示は省略するが、イヤホンとヘッドセットマイク56とが一体化されたものを、ヘッドセットと呼ぶことがある。
非接触センサ46としては、焦電センサを用いることができ、CPU40は非接触センサ46からの入力に応じてヘッドセットマイク56をオン/オフする。この実施例では、非接触センサ46すなわち焦電センサの前で、看護師が手を2回上下させると、その検出信号がCPU40に入力され、これに応じて、CPU40はヘッドセットマイク56をオンし、その後、看護師が焦電センサの前で、手を2回上下させると、ヘッドセットマイク56をオフする。このように、ヘッドセットマイク56をオン/オフ可能にしてあるのは、看護師のプライバシを守るためである。つまり、勤務時間では、ヘッドセットマイク56はオンされ、休憩時間など勤務時間以外では、ヘッドセットマイク56はオフされる。
インターフェイス48は、LAN(無線LAN)アダプタのようなインターフェイスであり、これにより、センサユニット20はネットワーク14に直接接続される。したがって、センサユニット20は、ネットワーク14を介して、サーバ12或いは端末16のような端末との間で通信可能になる。
DIPスイッチ50は、たとえば8ビットで構成され、各ビットのオン/オフを切り替えることにより、0〜255の間で数値を設定することができる。この数値が看護師の識別情報(看護師ID)であり、各センサユニット20で異なる値が設定される。CPU40は、送信するデータに、看護師IDをラベルとして付して、インターフェイス48およびネットワーク14を介して、サーバ12に転送する。ここで、送信するデータとしては、音声データ、無線受信機54で受信したステーションIDや看護師IDについてのデータ(たとえば、数値データ)である。
図示は省略したが、看護師IDに対応する看護師名を記述したテーブルデータなどをハードディスクのような内部メモリやデータベースに記憶しておけば、サーバ12は、看護師IDから看護師または看護師名を特定することができる。つまり、どの看護師の発話(音声)であるかを区別することができる。
なお、この実施例では、DIPスイッチ50を用いて看護師IDを設定するようにしてあるが、これに限定されるべきではない。たとえば、DIPスイッチ50に代えて、看護師IDを記憶したROMなどを設けておくようにすることもできる。
無線送信機52は、CPU40の指示に従って、DIPスイッチ50によって設定された看護師IDを所定の周波数による電波(微弱電波)で送信する。無線受信機54は、無線通信可能な範囲に存在する他のセンサユニット20から送信される微弱電波を受信し、看護師IDに復調し、復調した看護師IDについてのデータをCPU40に入力する。
ここで、ステーション18は、上述したように、センサユニット20の看護師IDを検出し、検出した看護師IDに自身のステーションIDを付して、ネットワーク14を介してサーバ12に送信する。したがって、サーバ12は、ステーションIDが示すステーション18の設置された場所を、看護師IDが示す看護師の現在位置として知ることができる。なお、サーバ12は、ステーション18の設置された場所は、内部メモリ等に、ステーションIDに対応づけて記憶してある。また、ステーション18にも識別情報(ステーションID)が割り当てられ、上述したように、このステーションIDがセンサユニット20によって検出される。したがって、たとえば、ステーション18は、センサユニット20の一部の回路コンポーネントを用いることにより、構成することができる。具体的には、ステーション18は、CPU40,DIPスイッチ50,無線送信機52および無線受信機54によって構成される。
なお、DIPスイッチ50に代えて、ステーションIDを記憶したROMを設けるようにしてもよい点は、センサユニット20の場合と同様である。
上述したような構成のセンサユニット20は、各被験者(看護師)に装着される。たとえば、図5および図6に示すように、非接触センサ46およびヘッドセットマイク56以外の回路コンポーネントはボックス(筐体)60に収容され、ボックス60は看護師の腰部(ベルト部分)に装着される。また、非接触センサ46は、ペン型のケースに収容され、看護師の衣服(白衣)の胸ポケットに挿すように収納される。ただし、図面では、分かり易く示すために、ペン型のケースを胸ポケットの外部に記載してある。また、ヘッドセットマイク56は看護師の頭部に装着される。
なお、図6においては省略するが、非接触センサ46は接続線を用いてボックス60内のCPU40に接続され、ヘッドセットマイク56は接続線を用いてボックス60内のエンコーダ44に電気的に接続される。ただし、接続線を用いずに、ブルートゥースのような近距離無線によって接続するようにしてもよい。つまり、電気的に接続されればよいのである。
また、図6に示すように、看護師は、たとえば、白衣の前ポケットに携帯型のコンピュータ(この実施例では、PDA)70を収納し、所持(携帯)している。図示は省略するが、PDA70は、無線LANによって、図1に示したネットワーク14に接続可能な構成にされる。PDA70は既に周知であるため、その構成および動作等の詳細な説明は省略することにする。なお、図面では、分かり易くするため、前ポケットの外部に示してある。
通常、看護師は、医師の指示やカルテ等に従って看護業務を行う。このとき、使用する器具の間違いや手順についての間違いについては、上述した対物センサ22の検出結果やビデオカメラ26の撮影映像に基づいて、使用する器具を検出したり、看護師の行動をモニタリングしたりすることにより、発見することができる。
しかし、医師の指示(医師と看護師との会話)または看護師同士の会話が不明確であったり、看護業務を途中で交替する際の伝達(引継ぎ)が不十分であったりする場合には、たとえば、適切な処置(看護)が施されなかったり、使用する薬品の数量を間違ってしまったりする恐れがある。つまり、医療事故などの不都合を引き起こす可能性がある。また、病院や科に配属されたばかりの看護師のように、当該病院や当該科に不慣れである場合には、当該病院や当該科における特有の語句を理解できなかったり、誤解してしまったりすることもあり得る。このことも、上記のような不都合を引き起こす可能性がある。
ここで、或る看護師Aと或る看護師Bとの会話の一部を例示する。ただし、発話の前につけてあるアルファベット文字は各看護師を示し、説明の便宜上、アルファベット文字に数字を付してある。
A1「えーとクロニック、厚さ3センチ台でかなり強いシフトがあって、であのー」
A2「所見では言ってなかったんだけど、ムンテラの時にちょっと脳幹もねじ曲がっているような感じなんで放置しておくとあぶま、危ないですって。」
B1「ねじ曲がってるってどういうこと?圧迫されてるって、」
A3「お、圧迫されてる」
このような会話の例では、「ねじ曲がってる」という語句(言葉)は不明瞭(不明確)である。したがって、A2で会話が終了してしまった場合には、そのような不明瞭な内容が残ったままになってしまう。しかし、上述の例では、B1で「ねじ曲がってる」ことについて確認(質問)されており、その後、A3で「圧迫されてる」ということを理解している。
つまり、会話(指示、伝達、連絡)の中に、抽象的な語、曖昧な語、色々な意味を持っている語句や数値・量・時間などの単位が入っていない単語のように、不確定な内容ないし要素(以下、「不確定要素」という。)が含まれている場合には、会話が不明瞭、不明確または不十分であったり、指示や連絡が伝達されなかったりすることがある(以下、「コミュニケーションエラー」ということがある。)。このため、上述したように、医療事故等が発生する可能性がある。また、例示はしないが、上述したような病院特有の語句や科特有の語句が会話に含まれる場合にもコミュニケーションエラーが発生することもある。このような特有の語句は、病院や科に慣れていない看護師では理解できない場合があり、また、誤解してしまう場合もあるからである。
なお、上述した会話に含まれる、ムンテラ(患者およびその家族への病状説明)やクロニック(慢性の何か(普通は肝炎))はいずれの看護師であっても理解できる専門用語であり、このような専門用語に関しては、コミュニケーションエラーが発生しないことは経験的に得られている。
この実施例では、上述したような医療事故の発生を未然に防止するため、会話の中に不確定要素があり、その不確定要素についての確認が行われない場合には、医療事故が発生する恐れがあると判断して、コミュニケーションエラーが発生していることや不確定要素について確認すべきことの警告を与えるようにしてある。
また、同様に、会話の中に特有の語句が含まれており、その会話が不慣れな看護師によって行われている場合に、その特有の語句についての確認が行われなければ、コミュニケーションエラーが発生していることや特有の語句について確認すべきことの警告を与えるようにしてある。これにより、未然に医療事故や医療ミスを防止するのである。
具体的には、サーバ12は図7および図8に示すフロー図に従って全体処理を実行する。ただし、この全体処理は、或る場所で会話(発話)している看護師について実行される。したがって、異なる場所で会話している看護師については別途全体処理が実行される。2人以上の看護師が同じ場所に居るかどうかは、ステーション18から送信されるステーションIDおよび看護師IDで知ることができる。
図7に示すように、サーバ12は全体処理を開始すると、ステップS1で、音声を収集する。ここでは、会話している(同じ場所に存在する)看護師が装着するセンサユニット20から送信される音声データを取得する。また、その看護師の看護師IDがステーション18で検出され、その居場所が分かる場合には、集音マイク24で検出された音声を収集することも可能である。続くステップS3では、収集した音声(会話)を、単語に分解する。厳密に言うと、収集した音声を音声認識してテキスト文を生成し、形態素解析により、テキスト文を単語に分解する。
なお、図示は省略したが、サーバ12はその内部メモリ(ハードディスクやROM)または外部メモリ(外付けハードディスクや辞書データベースなど)に音声認識用の辞書を記憶しており、当該辞書を用いて、周知のDPマッチング法や隠れマルコフモデル(HMM)による方法により、収集した音声を音声認識し、認識結果をテキスト文で出力する。
また、形態素解析とは、周知のとおり、自然言語で書かれた文章を形態素(ここでは、単語)の列に分解し、各単語およびそれらの品詞を見分けることである。たとえば、形態素解析エンジンとしては、「茶筅」(商品名)を用いることができ、これがサーバ12に組み込まれている。「茶筅」とは、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科自然言語処理額講座(松本研究室)が開発し提供している日本語形態素解析エンジンであり、フリーウェアであり、「Chasen」と表記されることもある。
続くステップS5では、薬や器具に関する内容が有るかどうかを判断する。具体的には、ルール辞書(ルール辞書DB30)を参照して、ステップS3で分解された単語の中に、当該ルール辞書に含まれる単語(薬品名,器具名,投薬・与薬に関する単語)が有るかどうかを判断する。ステップS5で“YES”であれば、つまり薬や器具に関する内容が有れば、図8に示すステップS19にそのまま進む。一方、ステップS5で“NO”であれば、つまり薬や器具に関する内容が無ければ、ステップS7で、用語辞書(用語辞書DB28)を参照して、抽象的な語が有るかどうかを判断する。ステップS7で“YES”であれば、つまり抽象的な語が有れば、図8に示すステップS25にそのまま進む。
一方、ステップS7で“NO”であれば、つまり抽象的な語が無ければ、ステップS9で、用語辞書を参照して、意味が曖昧な語が有るかどうかを判断する。ステップS9で“YES”であれば、つまり意味が曖昧な語が有れば、そのままステップS25に進む。しかし、ステップS9で“NO”であれば、つまり意味が曖昧な語が無ければ、ステップS11で、用語辞書を参照して、複数の意味を有する語が有るかどうかを判断する。
ステップS11で“NO”であれば、つまり複数の意味を有する語が無ければ、ステップS13で、用語辞書を参照して、特有の語が有るかどうかを判断する。ステップS13で“NO”であれば、つまり特有の語が無ければ、図8に示すように、そのまま全体処理を終了する。しかし、ステップS13で“YES”であれば、つまり特有の語が有れば、ステップS15で、当該看護師の看護師情報(看護師情報DB32)を参照する。つまり、当該看護師の同じ科における勤続年数を取得する。そして、ステップS17で、当該看護師がその場(科)に慣れているかどうかを判断する。この実施例では、同じ科における勤続年数が3年以上である場合に、その科に慣れていると判断するようにしてある。ステップS17で“YES”であれば、つまり当該看護師がその科に慣れている場合には、そのまま全体処理を終了する。しかし、ステップS17で“NO”であれば、つまり当該看護師がその科に慣れていない場合には、ステップS25に進む。
上述したように、薬や器具に関する内容が有れば、ステップS5で“YES”となり、図8に示すステップS19で、ルール辞書(ルール辞書DB30)を参照して、数値が求められる所に、数値が入っているかどうかを判断する。たとえば、或る薬品や器具を使用する場合に、数量(数値)のみ、または、数量(数値)および単位が必要となる場合がある。これを判断しているのである。ステップS19で“NO”であれば、つまり数値が求められる所に、数値が入っていない場合には、そのままステップS25に進む。
一方、ステップS19で“YES”であれば、つまり数値が求められる所に、数値が入っている場合には、ステップS21で、ルール辞書を参照して、単位が必要な薬の量や器具の設定値に単位が入っているかどうかを判断する。ステップS21で“NO”であれば、つまり単位が入っていない場合には、ステップS25に進む。しかし、ステップS21で“YES”であれば、つまり単位が入っている場合には、ステップS23で、ルール辞書を参照して、当該単位が正しいかどうかを判断する。ステップS23で“NO”であれば、つまり単位が正しくない場合には、ステップS25に進む。しかし、ステップS23で“YES”であれば、つまり単位が正しい場合には、そのまま全体処理を終了する。
ステップS25では、不確定要素や特有の語についての確認が有るかどうかを判断する。ここでは、会話の中に、不確定要素が有る場合に、その不確定要素について確認しているかどうかを判断する。また、会話の中に、特有の語が有り、看護師が不慣れな場合には、その特有の語について確認しているかどうかを判断する。たとえば、不確定要素と判断された語句や特有の語句について、聞き直したり、そのような語句について再度発話していたりする場合には、当該不確定要素と判断された語句や当該特有の語句にについて確認していると判断する。ステップS25で“YES”であれば、つまり不確定要素や特有の語についての確認があれば、医療事故等の発生の恐れが無いと判断して、そのまま全体処理を終了する。
一方、ステップS25で“NO”であれば、つまり不確定要素や特有の語についての確認が無ければ、ステップS27で、会話が終了したかどうかを判断する。ここでは、サーバ12は、会話している看護師の音声を一定時間(たとえば、10秒)以上検出(収集)できない状態や会話している看護師が装着しているセンサユニット20で話し相手の看護師IDを検出しなくなった状態を検出すると、会話が終了したと判断する。ステップS27で“NO”であれば、つまり会話が終了していなければ、ステップS25に戻る。しかし、ステップS27で“YES”であれば、つまり会話が終了すれば、ステップS29で、確認のアラームを発して、全体処理を終了する。ステップS29では、コミュニケーションエラーが発生していることや不確定要素または特有の語について確認すべきことの警告を、会話中であった看護師に与える。ただし、会話中であった看護師のみならず、その近辺に存在する他の看護師等にも警告を与えるようにしてもよい。警告は、たとえば、着目する看護師に割り当てられた端末16や当該看護師が所持するPDA70に、業務を開始すべき旨のメッセージを送信することにより行う。ただし、着目する看護師が端末16やPDA70の表示画面を見ていないことも考えられるため、当該看護師のヘッドセットのイヤホンを利用して当該看護師に音声で警告を与えるようにしてもよい。また、ヘッドセットに代えて、または、それと併用して、たとえば、振動付き腕時計型表示器を看護師に装着させ、それに警告を与えるようにしてもよい。
この実施例によれば、会話の中に不確定要素や特有の語を含み、その不確定要素の確認が無い場合や不慣れな看護師が特有の語を確認しない場合には、会話している看護師に警告を与えて、不確定要素や特有の語を確認させるので、コミュニケーションエラーに起因する医療事故や失敗(ミス)を未然に防止することができる。
また、この実施例によれば、不確定要素や特有の語の確認が無い場合にのみ、警告を与えるので、警告の乱発を防止して、事故の発生が起こり得る場合のように、本当に必要なときだけ警告を与えることができる。
なお、この実施例では、会話している看護師のみに警告を与えるようにしてある。ただし、会話している看護師のみならず、その近辺に存在する他の看護師、婦長または医師にも警告を与えるようにして、医療事故等を確実に防止するようにしてもよい。かかる場合には、センサユニットを医師にも装着し、医師の発話(音声)もモニタリングするようにすればよい。
また、この実施例では、簡単のため、不確定要素や特有の語の有無のみを判断するようにしてあるが、不確定要素や特有の語が複数有る場合には、当該複数の不確定要素や当該複数の特有の語が確認されたか否かを判断して、すべてが確認されていない場合に、警告を与えるようにすればよいと考えられる。
さらに、この実施例では、分かり易く説明するために、薬や器具については特有の語句が無いことを前提として説明した。しかし、薬や器具についても、省略した読み方やアルファベットの略語のように、特有の語句で表現されることもあり得る。たとえば、或る病院においては、「ヒビテン」という薬は、「青ヒビ」と呼ばれることがある。かかる場合には、ステップS13,S15,S17の処理を、ステップS5とステップS19との間にも設けて、必要に応じて、警告を発するようにすればよい。または、ステップS13,S15,S17の処理をステップS23で“YES”と判断された後に実行するようにしてもよい。さらには、「リンデロン」、「フロリード」、「ラコール」のように、馴染みの少ない薬品名についても、特有の語句として用語辞書DBに登録しておくようにすれば、医療事故や医療ミスを未然に防止することもできると考えられる。
さらにまた、この実施例では、看護師情報のうち同じ科における勤続年数に応じて、看護師が場ないし職務に慣れているかどうかを判断するようにしたが、これは一例であり、限定されるべきでない。看護師情報に含まれる看護師としての経験年数がさらに加味されてもよい。または、婦長のような監督者(責任者)が各看護師について、場ないし職務に慣れているかどうかを判断して、看護師情報として登録するようにしてもよい。これは、看護師が場ないし職務に慣れているかどうかは個人差があるため、経験年数や勤務年数によって一義的に決まる要素ではないと考えられるからである。その場合には、たとえば、経験度や経験値を看護師情報として登録し、その数値やレベルに応じて、看護師がその場や職務に慣れているかどうかを判断するようにすればよい。
また、この実施例では、看護(医療)業務についての警告システムとして機能する場合について説明したが、他の業務についての警告システムとして機能するようにしてもよい。つまり、コミュニケーションエラーを無くし、医療事故のような事故のみならず、他の業務における事故や失敗(ミス)を防止するようにすることができる。