JP2008164557A - 触覚センサ - Google Patents

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雅文 尾田
Toshiaki Hara
利昭 原
Kenji Nakajima
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Akifumi Kosakai
暁史 小坂井
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Abstract

【課題】 接触子に作用する物理量を適切に把握するための触覚センサを提供する。
【解決手段】変位可能な接触子と、この接触子を表面に設け、接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサであって、
前記接触子は、上面を膨出させた膨出部を有し、前記接触子を変位させる物理量の作用する作用領域が前記膨出部上になるように、前記接触子を形成するとともに前記感圧素子の表面に三つ以上設け、
前記感圧素子に設けられた検出ポイントは、前記接触子一つにつき三つ以上設けることを特徴とする
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、食品用ロボット、医療用ロボット、産業用ロボット、機械装置用の感圧センサー、コンピュータの入力装置等の利用に供し得る触覚センサに関する。
上記の触覚センサにかかる技術として、例えば特許文献1には、押圧面が形成された面形成体と該面形成体に突設された接触用凸部とを有する接触子と、該接触子の押圧面からの圧力が作用する感圧導電性エラストマー部材と、前記押圧面との間に該感圧導電性エラストマー部材を介して配設され且つ該感圧導電性エラストマー部材の変形に伴う電気抵抗変化を取り出す電極とを具備してなり、前記接触子を前記感圧導電性エラストマー部材に対して変位可能に支持させると共に、前記接触子の接触用凸部を前記感圧導電性エラストマー部材の表面より外方に突出させたことを特徴とする触覚センサー(特許文献1の請求項1参照)が開示されている。
また、非特許文献1には、触覚センサに利用可能な接触子の形状等が開示されている。
特開平5−81977号公報 「第18回バイオエンジニアリング講演会 講演論文集」、日本機械学会発行、No.05−66、2006年1月13日発行、第325頁―第326頁
しかし、上記の特許文献1では、接触子が棒状又は針状のものであり、接触子に接触する接触対象物が、硬いものである場合、接触子(接触用凸部)の上端部が接触対象物に接触するので、接触対象物が接触子に作用させる物理量の作用領域は、接触子の上端部上になる。しかし、接触対象物が柔らかいものである場合、接触子が接触対象物に食い込んでしまうので、接触対象物が接触子に作用させる物理量の作用領域が接触子の接触用凸部の側面等に変化してしまう。すなわち、この触覚センサを用いると、同じ物理量が接触子に作用した場合でも、接触対象物の弾性係数により触覚センサの出力値が変化するので、接触子に加わる力を適切に把握できないという不都合がある。
また、非特許文献1には、接触子の形状が開示されているが、接触子をどのように用いて、触覚センサを形成するかについての具体的な開示は無い。
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接触子に作用する物理量を適切に把握するための触覚センサを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る触覚センサは、変位可能な接触子と、この接触子を表面に設け、接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサであって、
前記接触子は、上面を膨出させた膨出部を有し、前記接触子を変位させる物理量の作用する作用領域が前記膨出部上になるように、前記接触子を形成するとともに前記感圧素子の表面に三つ以上設け、
前記感圧素子に設けられた検出ポイントは、前記接触子一つにつき三つ以上設けることを特徴とする。
接触子を三つ以上設けることにより、かつ検出ポイントを接触子一つにつき三つ以上設けることにより、感圧素子の出力値から、接触子の移動量が分かり、また、この三つ以上の接触子全体にどのような種類の物理量が働いているかを把握できる。さらに、前記接触子を変位させる物理量の作用する作用領域が前記膨出部上になるように、前記接触子を形成するとともに前記感圧素子の表面に三つ以上設けることにより、接触子に接触する接触対象物の弾性係数により、物理量が接触子に作用する作用領域が膨出部から外れることを防止できる。このため、接触対象物の弾性係数により感圧素子の出力値が変化するということがない。以上より、接触子に作用する物理量を適切に把握することができる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子は、変位することにより前記感圧素子を押圧するように設け、
前記感圧素子を押圧する前記接触子の押圧下面を硬質材料で形成することを特徴とする。
これにより、押圧下面は硬質となるため、接触子が感圧素子を押圧する際に、接触子の変位を感圧素子に的確に伝達することができる。これにより、触覚センサの感度がよくなる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子は、硬質材料で形成した円柱を有し、前記膨出部は、前記円柱の上面に半円球状に設けたことを特徴とする。
円柱を硬質材料で形成することにより、接触子の押圧下面は硬質となるため、接触子が感圧素子を押圧する際に、接触子の変位を感圧素子に的確に伝達することができる。また、膨出部を半円球状に設けることにより、接触対象物が接触子に作用させる物理量の作用領域を膨出部上に留めやすくなる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記膨出部は、弾粘性材料で形成することを特徴とする。
これにより、接触子の接触対象物と接触する部分が弾粘性を有するので、接触子が接触対象物を的確にとらえることができる。触覚センサを義手に用いる場合、触覚センサが設けられる指又は掌が掴む接触対象物を、触覚センサは的確に捉えることが出来る。
また、本発明に係る触覚センサは、前記感圧素子は、シート状に形成した感圧導電シートと、この感圧導電シートの表面に設けた複数の第一電極と、前記第一電極と前記感圧導電シートを介して交差するように前記感圧導電シートの裏面に設けた複数の第二電極とを有し、前記検出ポイントは、前記第一電極と前記第二電極とが交差する領域であることを特徴とする。
感圧素子を上記構成にすることにより、構造を単純化でき、触覚センサのうちの特に感圧素子を安価に形成できる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子に設けた三つ以上の検出ポイントは、接触子の重心の位置を求めることが出来る位置に設けたことを特徴とする。
これにより、検出ポイントの位置から重心を求めることができ、さらに接触子の移動量を容易に把握することができる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子に設けた三つ以上の検出ポイントは、前記接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重下での前記接触子の移動量を把握するための位置にそれぞれ配置したものであることを特徴とする。
これにより、感圧素子の出力値から、水平方向に働く物理量の把握が可能になる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子の移動量は、前記接触子の重心の移動量であることを特徴とする。
これにより、接触子の移動量の把握が容易になる。
また、本発明に係る触覚センサは、前記接触子一つに設けられた四つ以上の検出ポイントの内の一部かつ三つ以上の検出ポイントを前記検出ポイントとして用いることを特徴とする。
検出ポイントが多ければ多いほど、接触子の変位を正確に把握できるが、検出ポイントの数が少なくても、近似的に接触子の変位を把握できるので、検出ポイントを少なくすることで、触覚センサの出力値に基づく処理の負担を少なくすることができる。これにより、この触覚センサを有する装置を比較的安価に形成できる。
本発明によれば、接触子に作用する物理量を適切に把握するための触覚センサを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面において同様のものや対応するもの、総称できるものについては同じ符号を付して説明する。また、図面において同様のものや対応するもの、総称できるものが複数ある場合、その一部についてのみ符号を付した場合がある。
まず、本発明に係る触覚センサの一例について説明する。
図1は、本発明に係る触覚センサの一例の概略図である。図2は、触覚センサの有する接触子の一例を示す概略図である。
触覚センサ10は、変位可能な接触子20と、この接触子20を表面に設け、接触子の変位を検出ポイント45で検出して出力する感圧素子40とを備える。なお、3軸直交座標(X,Y,Z)100は、接触子20に働く荷重を、水平方向成分、すなわち水平方向に働く水平荷重Fx及びFyと、垂直方向成分、すなわち垂直荷重−Fzに分解するため(3軸方向に分解するため、又は3分力)の基準の座標系になる。そして、図1及び図2における矢印Fzは、接触子20に働く荷重の内の垂直荷重を示す。図1及び図2における矢印Fx及びFyは、接触子20に働く荷重の内の水平荷重を示す。
ここで、本発明において、「水平荷重」は、荷重の水平方向成分をX成分と、Y成分に分けたFxとFyとを別々に表したものをも含む概念である。すなわち、水平荷重は、FxとFyと(すなわち、(Fx,Fy))であるか、Fx+Fyである。
感圧素子40は、シート状に形成した感圧導電シート41と、この感圧導電シート41の表面に設けた複数の第一電極42と、第一電極42と感圧導電シート41を介して交差するように感圧導電シート41の裏面に設けた複数の第二電極43とを有する。第一電極42は、互いが平行になるように感圧導電シート41の表面に設ける。第二電極43は、互いが平行になるように感圧導電シート41の裏面に設ける。
上記のように感圧素子40を、感圧導電シート41に複数の第一電極42及び複数の第二電極43を設ける構成とすることで、感圧導電シート41を薄く又は小さく出来、第一電極42及び第二電極43の幅を狭くすることが出来るので、感圧素子40の小型化が図れる。
感圧素子40は、例えば、検出ポイント45にコンデンサを備える素子により構成しても良い。
感圧素子40は、検出ポイント45により検出した、接触子20の変位(電気抵抗変化や静電容量変化等)を(例えば、この変位に応じて)検出ポイント45毎に例えば電気信号として出力できる素子である。
また、感圧導電シート41の表面には、第一電極42を保護する目的や、第一電極42が互いに短絡しないように防水性や気密性を確保可能なポリエチレンフィルム等のマスキングシート(図示せず,厚さ0.08mm)を第一電極42を覆うように設けると良い。また、感圧導電シート41の裏面には、第二電極43を保護する目的や、第二電極43が互いに短絡しないように上記と同様のマスキングシート(図示せず)を第二電極43を覆うように設けると良い。
感圧導電シート41は、例えばシート状に形成された感圧導電ゴムシート,感圧導電性インク等により構成される。第一電極42や、第二電極43は、櫛型電極、その他の平行電極により構成される。
検出ポイント45は、第一電極42と第二電極43とが交差する領域である。本実施形態では、図2に示すように、接触子20一つにつき、第一電極42及び第二電極43をそれぞれ7本通るように第一電極42及び第二電極43を感圧導電シート41の表面及び裏面に設ける。また、第一電極42及び第二電極43が直交するように設ける。なお、図1では、第一電極42及び第二電極43は、一部のみ描いている。
接触子20一つにつき、第一電極42及び第二電極43が7本通るように第一電極42及び第二電極43を感圧導電シート41の表面及び裏面に設けると、検出ポイント45は、37ポイントになる。第一電極42及び第二電極43の数は、適宜決定するが、接触子20一つにつき検出ポイント45が三つ以上になるように設けることが望ましい。接触子20一つにつき検出ポイント45が三つ以上になるように所定位置に設けることにより、接触子20の移動量を検出ポイント45から出力される出力値に基づき把握することが出来る。
第一電極42や、第二電極43は、接着剤による固着、スクリーン印刷、フレキシブル電極等の適宜の方法で、感圧導電シート41に設ける。
接触子20は、感圧素子40の表面に設ける。接触子20は、例えば図2に示すように行列上に配置することにより、感圧素子40の表面に設ける。接触子20の数は適宜決定できるが、三つ以上の接触子20を感圧素子40の表面に設けることが望ましい。三つ以上の接触子20を感圧素子40の表面に設けることにより、三つ以上の接触子20全体にどのような種類の物理量(荷重やモーメント)が働くかが分かる。
接触子20は、例えば、図2のように、膨出部21と、円柱22を有する。膨出部21は、例えば、半円球状(本発明において、半円球を上からつぶした形状を含む。)に形成する。半円球状に形成することによって、摩耗などの悪影響に強く、如何なる方向から作用する荷重に対しても接触状態を安定に保つことが出来る。
円柱22は、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネイト(PC)等の高分子材料、あるいは金属材料等の硬質材料により形成する。このように円柱22を硬質材料により形成することで、接触子20の感圧素子40を押圧する押圧下面を硬質にすること、及び接触子20の変位を感圧素子40に的確に伝達することができ、感圧素子40の感度(すなわち触覚センサ10の感度)を良くすることが出来る。
膨出部21は、上記円柱22と同じ材料で一体的に形成しても良い(特に接触子20が小さい場合)が、接触対象物が接触子に対して滑らないように弾粘性材料で形成することが望ましい。膨出部21を弾粘性材料で形成すると、膨出部21は、弾粘性を有するので接触対象物を的確に捉えることが出来る。
弾粘性材料は、形成した膨出部22が弾性及びある程度の粘性を有する材料であり、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、天然ゴム,合成ゴム等がある。
接触子20は、接触子20を変位させる物理量の作用する作用領域が膨出部21上になるように、接触子を形成するとともに感圧素子40の表面に三つ以上設けるとよい。これにより、接触子20に接触する接触対象物の弾性係数により、接触子20に作用する作用領域が膨出部から外れることを防止できる。
なお、接触子20を変位させる物理量の作用する作用領域が膨出部21上になるように、接触子20は、膨出部21を有する形状が良く、膨出部21のみで形成しても良い。また、接触子20を膨出部21のみで形成する等の場合、接触子20の少なくとも下面(接触子20の変位により感圧素子40を押圧する押圧下面)は、上記と同様の硬質材料により、形成すると良い。このように押圧下面を硬質材料により形成することにより接触子20の感圧素子40を押圧する押圧下面を硬質にすることが出来るので、接触子20の変位を感圧素子40に的確に伝達することができるので、接触子20が感圧素子40を感度良く押圧できる。
なお、接触子20の形状は、適宜変更できる。円柱(本発明において、円盤も含む。)22の形状は適宜、三角柱、多角柱等に変更できる。膨出部21の形状も半円球状に限らず、円錐形状、三角錐形状、多角錐錐形状等適宜変更可能である。
接触子20を変位させる物理量の作用する作用領域が膨出部21上になるように、接触子20を感圧素子40に設けるには、接触子20の膨出部21の大きさ、円柱22の水平方向断面の大きさ、接触子20の高さ等の接触子20の形状や、接触子20同士の距離等を考慮する必要がある。なお、接触子20同士の距離は、接触子20の変位が互いに阻害されない距離を最低限確保すると良い。
例えば、接触子20の高さが高い場合、接触子20の間隔を狭くする。また、接触子20の高さが低い場合、接触子20の間隔を広くしても良い。
接触子20が接触する接触対象物がどのようなものすなわち、どのような弾性係数の範囲に入るものであるかを想定して、接触子20の形状や、接触子20同士の距離等を考慮する。
すなわち、接触対象物に接触子20が食い込んで、接触対象物が接触子20に作用させる物理量の作用領域が膨出部21から外れることを防ぐために、接触子20の形状や、接触子20同士の距離等を考慮する。
接触子20は、感圧素子40の表面に接着剤や粘着材等により固着することにより設ける。
図3(a)は、接触子20に垂直方向にF(荷重)、すなわち、垂直荷重が加わった場合の接触子20の変位を説明する概略図である。図3(b)は、接触子20に水平方向(例えば3軸方向のうちのX軸方向)にF(荷重)、すなわち、水平荷重が加わった場合の接触子20の変位を説明する概略図である。なお、図3(a)、(b)では、第一電極42、第二電極43は省略している。
図3(a)のように、接触子20の膨出部21の頂点に垂直荷重が加わった場合、接触子20は下方に移動するように変位する。この場合、感圧素子40の接触子20に対応する領域(接触子20直下の領域)は、接触子20に押圧されて、均一にその厚さが薄くなるように変形する。このため、この感圧素子40の感圧導電シート41の薄くなる領域の電気抵抗が変化する。検出ポイント45は、それぞれ、この電気抵抗を検出する。なお、垂直荷重のみが膨出部21の頂点に働く場合、均一にその厚さが薄くなるので、検出ポイント45それぞれの出力値は、同じとなる。
図3(b)のように、接触子20の膨出部21の頂点に水平荷重(図3(b)においては、向かって左方向)が加わった場合、接触子20は(左側に)傾倒するように変位する。この場合、感圧素子40の接触子20に対応する領域(接触子20直下の領域)は、接触子20に押圧されて、水平荷重と反対方向(右側)における厚さが厚くなり、水平荷重の方向(左側)に向かって徐々にその厚さが薄くなるように変形する。このため、この感圧素子40の感圧導電シート41の厚くなる又は薄くなる領域の電気抵抗が変化する。検出ポイント45は、それぞれ、この電気抵抗を検出する。なお、水平荷重が膨出部21の頂点に働く場合、検出ポイント45それぞれの出力値は、感圧導電シート41の厚さに応じて変化する。
なお、斜め方向から荷重が加わる場合には、図3(a)及び図3(b)の力の合力(荷重の大きさは適宜変わる)と考えることが出来るので、接触子20は、図3(a)及び図3(b)の変位に対応して変位する。
図4は、接触子一つにつき、第一電極及び第二電極が7本通るように第一電極及び第二電極を感圧導電シートの表面及び裏面に設けた場合の検出ポイントを表す模式図である。なお、図4では各検出ポイント45が升目状が隙間無く隣り合っているが、実際の検出ポイント45同士には、隣り合う第一電極42の間又は隣り合う第二電極43の間の隙間に対応する隙間が設けられる。
図4では、検出ポイント45(符号45aを含む。)は、37ポイント(37個)である。また、検出ポイント45aは、4ポイント(4個)である。ここで、検出ポイント45又は45aは、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重(−Fz)下での接触子20の移動量を把握するための位置にそれぞれ配置したものである。
詳しくは後述するが、検出ポイント45は全て用いなくても良く、検出ポイント45aを用いても良い。検出ポイント45は37ポイントあり、接触子20の変位をより正確に検出できるが、検出ポイント45aの4ポイントでも、接触子20の変位を略正確に検出できる。また、検出ポイント45は、接触子20の下面を全てカバーするように設けなくて良く、検出ポイント45は、接触子20の下面の一部の領域をカバーするように、かつ重心等の所定位置を求めることが出来る位置に設ければよい。これにより、検出ポイント45の数の節約になり、処理負担が軽減される。
詳しくは後述するが、接触子20の移動量により、予め把握した、接触子20の移動量と接触子20の水平方向に対して作用する物理量情報との関係から、接触子20の水平方向に対して作用する物理量情報を把握できるが、接触子20の移動量は、接触子20に作用する垂直荷重に依存する。検出ポイント45又は45aが、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重(−Fz)下での接触子20の移動量を把握するための位置にそれぞれ配置したものであることにより、接触子20の水平方向に対して作用する(働く)物理量を把握することが出来る。
本発明において、「物理量」は、荷重及び又はモーメントを含むものである。接触子20の水平方向に対して作用する(働く)物理量は、接触子20に働く荷重の水平方向成分であり、例えば荷重FについてのFx及びFy、又はこれらの合力、モーメントMについて三軸直交座標系のX軸まわりとY軸まわりに分解したMx(X軸まわりのモーメント)及びMy(Y軸まわりのモーメント)、又はこれらの合力である。
本発明において、接触子20の「移動量」は、例えば接触子20の所定点の移動量(例えば移動する前後での水平面上すなわちXY平面上の座標の変化の値が該当する。)、特に接触子20の所定点の水平方向の移動量(すなわち移動量の水平方向成分(ΔX,ΔY))である。検出ポイント45又は45aは、接触子20の移動量を把握するための位置、すなわちこの点を求めることが出来る位置に配置する。また、後述の出力値、圧力値、荷重の積分値又は圧力値を求めるために、複数の検出ポイント45aは、接触子20の押圧下面に散らばるように(例えば水平面上の重心を求めることが出来る位置に)設ける。所定点は、接触子20の重心であり、重心は、例えば接触子20の水平面上の重心(符号111参照)である。接触子20の「移動量」は、例えば、傾きにより表現してもよい。
接触子20の移動量を、接触子20の重心の移動量にすることにより、接触子20の移動量の把握し易くなる。重心についての詳しい説明は後述する。
図5は、触覚センサを用いて接触対象物の弾性係数をどのように判断するかを、接触対象物とセンサセンサ設置部材の弾性係数の関係で説明する概略説明図である。図5において、触覚センサは、接触子20のみを描きその他は省略した。
接触対象物80は、接触子20(触覚センサ10)に接触するものである。センサ設置部材70は、触覚センサ20を配置するものである。センサ設置部材70は、触覚センサを義手に用いる場合には、指又は掌であり、接触対象物80は、この指又は掌で掴む物である。
接触対象物80aは、センサ設置部材70a(変形可能)よりも硬い。この場合、接触対象物80aがセンサ設置部材70aに接触していくと、センサ設置部材70aは変形していく。この場合、接触子20それぞれには、接触対象物80aから垂直に荷重が作用する。このため、接触子20の応力分布は一様分布に近付く。
接触対象物80b(変形可能)は、センサ設置部材70bよりも柔らかい。この場合、接触対象物80bがセンサ設置部材70bに接触していくと、接触対象物80bは変形していく。この場合、接触子20の少なくとも一部に接触対象物80bから異なる方向の荷重が作用する。このため、接触子20の応力勾配が大きくなる。
ここでは、接触子20が接触対象物80と点接触(本発明において、点接触として捉えることが出来る場合を含む)する場合について説明したが、モーメントについても接触対象物80b(変形可能)は、センサ設置部材70bよりも柔らかい場合には、接触子20の少なくとも一部に接触対象物80bから異なる方向のモーメントが作用する。
上記のように接触子20それぞれについて、作用する物理量を把握して検討することにより、触覚センサ10に接触した接触対象物80の弾性係数を類推することが出来る。センサ設置部材70bが変形しなくても同様に、触覚センサ10に接触した接触対象物80の弾性係数を類推することが出来る(例えば、接触した接触子20の数、接触子20に作用する物理量の種類等で類推出来る)。なお、接触子20に接触したか否かについては、接触子20の変位を検出ポイント45で検出したか否かにより分かる。このような効果は、特に三つ以上の接触子20を感圧素子40に設ける点、垂直荷重及びこの垂直荷重下での接触子20の移動量を把握するための検出ポイント45を三つ以上設ける点による。
次に、触覚センサ10を用いた物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムについて説明する。なお、触覚センサ10の用途は、下記の物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムに限定されるものでは無い。
図6は、物理量導出装置の一例に係る構成図である。物理量導出装置1は、触覚センサ10、制御部601、記憶部602を備える。
制御部601は、各装置の制御の他、触覚センサ10の出力値に基づき第一処理と第二処理とを行う。さらに、制御部601は、第三処理及びその他の必要な処理を行う。
記憶部602には、関係式、第一の関係、第二の関係等が記録される。制御部601は、記憶部602にアクセス可能であり、制御部601は、関係式、第一の関係、第二の関係を適宜取得して参照する。記憶部602は制御部601がアクセス可能であればよく、構成する記憶装置(メモリ等)の一部又は全部が物理量導出装置1の外部に設けられていても良い。
図7は、物理量導出装置の一例に係るハードウェア構成図である。
制御部601はCPU701により構成されている。CPU701は、メモリ中の物理量導出プログラムの指令に基づき、触覚センサ10の出力値に基づき第一処理と第二処理とを行い、さらに、第三処理及びその他の必要な処理を行う。
記憶部602はメモリ702により構成されている。メモリ702には、物理量導出プログラム、関係式、第一の関係、第二の関係等が記録される。メモリ702は、例えばRAM、ROM等により構成される。この場合、例えば、ROMには、物理量導出プログラム、関係式、第一の関係、第二の関係等が適宜記録される。また、例えば、RAMには、物理量導出プログラム、関係式、第一の関係、第二の関係等が適宜展開される。また、例えば、RAMには、CPU701の作業領域も設けられる。
ここで、接触子20の変位の評価について説明する。
接触子20は、円柱22の上に半円球状の膨出部21を設けて形成した(図2参照)。膨出部21の高さは2mmである。膨出部21の下面(円)の直径は8.5mmである。円柱22の高さは2mmである。円柱22の断面(円)の直径は8.5mmである。
膨出部21の材料は、ポリウレタン(八幡ねじ社製JAN:4979874094124)を用いた。円柱22の材料は、アクリル(クラレ社製9120K)を用いた。
接触子20の形成方法は、膨出部21と円柱22の接着によるものである。
感圧素子40は、感圧導電シート41の表面及び裏面に第一電極42及び第二電極43をそれぞれ設け、両面を第一電極42及び第二電極43の上からそれぞれマスキングシート(図示せず)を設けた(図2参照)。
感圧導電シート41は、シート状に形成した感圧導電ゴム(PCRテクニカル社製CSA/PK)を用いた。この感圧導電ゴムの厚さは、0.5mmである。
第一電極42及び第二電極43は、それぞれ櫛型電極により構成した。第一電極42及び第二電極43の形成方法は、フレキシブル電極のエッチング処理である。第一電極42及び第二電極43はそれぞれ幅が0.7mmであり、隣り合う第一電極42及び隣り合う第二電極43の間は、0.8mmである。触覚センサ10は、接触子20の下をそれぞれ7本の第一電極42及び第二電極43が通るように形成する。このため、検出ポイントは図4のようになる。
触覚センサ10は、上記の感圧導電ゴムの両面からフレキシブル電極(日本マイクロシステム社製)で挟むことで第一電極42及び第二電極43を設け、その上からマスキングシート(ホルベイン画材社製SP100番号)を設け、接着剤で固定する方法で接触子20を設けて形成した。
図8は、接触子20の変位の評価に用いた実験装置800である。押圧部材803は、下方に移動して接触子20を押圧する。押圧部材803は金属製であり、接触子20を押圧しても変形しない。触覚センサ10は、6分力変換器801(共和電気社製LAT−1030KA−2)に固定される。6分力変換器801の下面には、板状テーブル(図示せず)が固定される。板状テーブルの足808は、レール810と係合し、また、スプリング807の一端が板状テーブルの足808に固定される。所定の駆動機構により、板状テーブルはX軸方向(図8では、左右)に移動可能となっている。そして、触覚センサ10は、X軸方向(図8では、左右)に移動可能となっている。また、押圧部材803の中心と、接触子20の頂部は対応した位置にある。このため、押圧部材803(接触対象物)と接触子20は、接触子20の頂部において点接触する。
実験1
押圧部材803により触覚センサ10を、垂直荷重2.5N,垂直荷重5N,垂直荷重7.5Nそれぞれの条件下で、押圧(負荷)し、6分力変換器801の垂直荷重を測定した。6分力変換器801の垂直荷重は、6分力変換器801のZ軸方向の出力値に基づき算出する。また、37ポイントの検出ポイント45又は4ポイントの検出ポイント45aにおいて触覚センサ10が検出した接触子20の変位に対応する電気信号を、後述の方法(第一処理参照)と同様の方法で各検出ポイント45の荷重又は各検出ポイント45aの荷重に変換してこの荷重を積分(合算)した。
図9は、実験1の結果をグラフ化したものであり、積分した荷重すなわち、荷重積分値(縦軸)と、6分力変換器801の垂直荷重(横軸)との関係を示すグラフである。なお、直線901は、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合であり、直線902は、4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合である。
図9のように、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合及び4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合どちらにしても、荷重積分値が増加すれば、6分力変換器801の垂直荷重が略直線的に増加する(直線901及び直線902参照)。
このことから、予め荷重積分値と6分力変換器801の垂直荷重の値を複数求め、この値を通る直線を求めておけば、6分力変換器801の垂直荷重(すなわち、接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重であり、この垂直荷重を接触子20に働く真の垂直荷重の値であるとする。)を求める(把握する)ことが出来る。さらに、検出ポイントの数によらず、6分力変換器801の垂直荷重を求める(把握する)ことが出来る。例えば、4ポイントの検出ポイント45aを用いて、1Nという荷重積分値を求めた場合、直線902から、6分力変換器801の垂直荷重は約6.3Nであることが分かる。
このように、実験1から、予め、垂直荷重情報と、接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重との関係を把握しておけば、この関係を用いて垂直荷重情報から接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握することが出来る。これは、変位可能な接触子と、この接触子を表面に設け、この接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサの接触子全般に一般化できる。
本発明において、「垂直荷重情報」とは、検出ポイントにおいて検出され、感圧素子により出力された出力値(ここでは、検出ポイント出力値という。)に基づいて把握できる接触子20に対して垂直方向に働く荷重の情報であって、
検出ポイント出力値、
各検出ポイント出力値の積分値(合算値)又は平均、
検出ポイント出力値に基づき把握できる圧力値(ここでは、検出ポイント圧力値という。)、
各検出ポイント圧力値の積分値(合算値)又は平均、
検出ポイント圧力値に基づき把握できる荷重(検出ポイント圧力値に検出ポイントの面積をかけて求める。)又は検出ポイント出力値に基づき把握できる荷重、
各検出ポイントにおける前記荷重の積分値(合算値)又は平均、
又はこれらそれぞれの値を識別することが出来る識別情報が該当する。
上記実験1では、各検出ポイントにおける前記荷重の積分値(合算値)、すなわち荷重積分値を用いているが、この荷重積分値は、感圧素子により出力された出力値(ここでは、検出ポイント出力値という。)に基づいて把握できるため、他の垂直荷重情報に変更しても良いことになる。
実験2
押圧部材803により触覚センサ10を、垂直荷重5Nで押圧するか、あらかじめ垂直荷重5Nで押圧していたのをやめ、すなわち垂直荷重5Nで負荷又は垂直荷重5Nを除荷するとともに、板状テーブルをX軸方向に移動させて、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重を把握しながら、接触子20の重心の移動量(水平面上すなわちXY平面上の移動量)を算出した。接触子20に対して水平方向に働く水平荷重は、6分力変換器801のX軸あるいはY軸方向の出力値に基づき算出する。また、37ポイントの検出ポイント45において触覚センサ10が検出した接触子20の変位に対応する電気信号を用いて、接触子20の重心の移動量を算出した。重心の移動量については、後述する。
図10は、実験2の結果をグラフ化したものであり、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。なお、図10(a)は、板状テーブルの移動速度Ftを1mm/minとした場合、図10(b)は、板状テーブルの移動速度Ftを5mm/minとした場合、図10(c)は、板状テーブルの移動速度Ftを10mm/minとした場合の結果をグラフ化したものである。
図10のように、負荷と除荷では、結果が略同一であり、多少異なる部分もあるが略同一と見ることが出来る。
このため、触覚センサ10の出力値を処理する場合に負荷と除荷を考慮する必要はない。これは、変位可能(特に水平方向に働く物理量によって変位可能)な接触子と、この接触子を表面に設け、この接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサの接触子全般に一般化できる。
実験3
押圧部材803により触覚センサ10を、垂直荷重5Nで押圧するとともに、板状テーブルの移動速度Ftを1mm/min、5mm/min、10mm/minとして、板状テーブルをX軸方向に移動させて、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重を把握しながら、接触子20の重心の移動量(水平面上すなわちXY平面上の移動量)を算出した。接触子20に対して水平方向に働く水平荷重は、6分力変換器801のX軸あるいはY軸方向の出力値に基づき算出する。また、37ポイントの検出ポイント45、4ポイントの検出ポイント45aにおいて触覚センサ10が検出した接触子20の変位に対応する電気信号を用いて、接触子20の重心の移動量をそれぞれ算出した。重心の移動量については、後述する。
図11は、実験3の結果をグラフ化したものであり、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。なお、図11(a)は、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合であり、図11(b)は、4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合である。
図11のように、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合、4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合の両者共に、板状テーブルの移動速度Ftを1mm/min、5mm/min、10mm/minと変化させても結果が略同一であり、多少異なる部分もあるが略同一と見ることが出来る。
このことから、板状テーブルの移動速度Ftすなわち、荷重のかかる速度は、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係に影響しないことが分かる。このため、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重を求める際に板状テーブルの移動速度Ftすなわち、荷重のかかる速度を考慮する必要がない。これは、変位可能(特に水平方向に働く物理量によって変位可能)な接触子と、この接触子を表面に設け、この接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサの接触子全般に一般化できる。
実験4
押圧部材803により触覚センサ10を、垂直荷重2.5N、5N、7.5Nで押圧するとともに、板状テーブルの移動速度Ftを10mm/minとして、板状テーブルをX軸方向に移動させて、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重を把握しながら、接触子20の重心の移動量(水平面上すなわちXY平面上の移動量)を算出した。接触子20に対して水平方向に働く水平荷重は、6分力変換器801のX軸あるいはY軸方向の出力値に基づき算出する。また、37ポイントの検出ポイント45、4ポイントの検出ポイント45aにおいて触覚センサ10が検出した接触子20の変位に対応する電気信号を用いて、接触子20の重心の移動量をそれぞれ算出した。重心の移動量については、後述する。
図12は、実験4の結果をグラフ化したものであり、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。また、実験4の結果は、接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重、接触子の移動量情報、及び接触子に対して水平方向に働く物理量(物理量情報)の関係式を示している。なお、図12(a)は、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合であり、図12(b)は、4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合である。
図12のように、37ポイントの検出ポイント45を用いた場合、4ポイントの検出ポイント45aを用いた場合の両者で結果が略同一視出来る程近似しており、両者を略同一と見ることが出来る。
このことから、接触子20の検出に用いる検出ポイント45の数は、多ければ正確な値に近付くが、数を減らしても結果に対する影響が少ない事が分かる。このため、検出ポイント45の数を適宜減らすことが出来る。また、検出ポイント45は、接触子20の下面を全てカバーするように設けなくて良く、検出ポイント45は、接触子20の下面の一部の領域をカバーするように、かつ重心等の所定位置を求めることが出来る位置に設ければよい。なお、検出ポイント45の数は重心の移動量を求める必要のあることから所定位置に三つ以上設けることが好ましい。これは、変位可能(特に水平方向に働く物理量によって変位可能)な接触子と、この接触子を表面に設け、この接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサの接触子全般に一般化できる。
図13は、物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムに関する作業の一例の流れ図である。ここでは、4ポイントの検出ポイント45aを用いる場合について説明する。このように検出ポイントの数を減らすことによって、処理負担を軽減でき、安価な触覚センサ、物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムを提供できる。図14は、第一処理に関する作業の一例の流れ図である。図15は、本実施形態の一例に係る接触センサが接触対象物に接触する際の模式図である。半円球状の接触対象物67は、接触センサの中央部に位置する接触子20に接触している。下記では、例えば、接触子20について処理を行う。
制御部601(又は、物理量導出プログラムが指令するCPU701)は、以下の処理を行う。なお、第一処理と第二処理とは順序が逆でも良い。制御部601は、接触子20が複数の場合、複数の接触子20についてそれぞれ第一乃至第三処理を行う。下記の処理についての順序は必要に応じて、また本発明の要旨を変更せずに実現可能な範囲で変更可能である。
まず、感圧素子40の各検出ポイント45aの感圧導電シート41の抵抗値を計測しておく。また、検出ポイント45aの感圧導電シート41の抵抗値と、感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた荷重又は圧力値とを計測しておき、この抵抗値と、感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた荷重又は圧力値との関係を第一の関係として把握しておく。第一の関係は、各検出ポイント45aの感圧導電シート41の抵抗値から、感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた圧力又は荷重の値を把握できるものであれば良く、グラフ化したもの、表化したもの、データベース化したもの等により表現される。この関係は、例えば記憶部602に記録しておく。
また、各検出ポイント45aに加えられた圧力又は荷重の積分値又は平均値と、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重との関係を第二の関係として把握しておく(実験1参照)。第二の関係は、垂直荷重情報から、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握できるものであれば良く、グラフ化したもの、表化したもの、データベース化したもの等により表現される。この関係は、例えば記憶部602に記録しておく。
また、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重、接触子20の移動量情報、及び接触子20に対して水平方向に働く物理量情報の関係式を、X軸方向、Y軸方向において把握しておく(実験4参照)。関係式は、第一処理で把握した垂直荷重及び第二処理で把握した移動量情報から、接触子20に対して水平方向に働く物理量情報を把握できるものであれば良く、グラフ化したもの、表化したもの、データベース化したもの等により表現される。この関係は、例えば記憶部602に記録しておく。
本発明において、「物理量情報」とは、予め接触子20について例えば実験1乃至4等の方法で所定の測定器(例えば6分力変換器や3分力変換器)により測定し、この測定器の出力値に基づき導出できる物理量の情報(この情報を識別する識別情報であってもよい。)である。例えば、物理量情報は、荷重及び又はモーメント、すなわち物理量そのものであっても良いが、その他の情報であっても良い。物理量情報は、接触子20に働く荷重及び又はモーメントを導出できる情報であればよい。上記実験1乃至4では、接触子に働く物理量(特に接触子20に対して水平方向に働く水平荷重)は、接触子20に働く荷重(接触子20に対して水平方向に働く水平荷重)として把握でき、モーメントについては、把握できないが、後述の計算方法により、三つ以上の接触子20全体に働く物理量すなわち、荷重及び又はモーメントを導出できる。このように、荷重(接触子20に対して水平方向に働く水平荷重)のみが測定器により導出できれば、三つ以上の接触子20全体に働く物理量すなわち、荷重及び又はモーメントを導出できるので、処理負担の軽減が実現できる。また、六分力変換器等の大掛かりな装置を必要としなく、安価な物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムが実現できる。物理量情報は、物理量が荷重の場合は、荷重情報になり、物理量がモーメントの場合は、モーメント情報になる。水平方向又は垂直方向に働く物理量は、物理量が荷重の場合は、水平また垂直荷重情報になり、物理量がモーメントの場合は、水平(X軸及びY軸の各軸まわり)または垂直(Z軸まわり)モーメント情報になる。制御部601は、物理量情報を物理量に適宜変換できる。すなわち、制御部601は、物理量情報から物理量を適宜導出できる。
(第一処理)
感圧素子40により出力される出力値に基づき接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する第一処理を行う(ステップS1001)。なお、各検出ポイント45aに加えられた圧力又は荷重は、第二処理で用いるので、下記の要領で予めこの第一処理で求めておく方が良い。これにより、処理負担を軽減でき、物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムを提供できる。
感圧素子40(触覚センサ10)により出力される四つの検出ポイント45aにおける出力値に基づき、一つの接触子20全体に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する。
本発明において、「垂直荷重」は、垂直荷重の値を識別する識別情報をも含む概念である。
まず、制御部601は、感圧素子40の各検出ポイント45aの感圧導電シート41の抵抗値を計測する。また、制御部601は、例えば記憶部602から第一の関係を取得しておく。そして、第一の関係を用いて、抵抗値から感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた荷重又は圧力値を把握する。このように、感圧素子40により出力される出力値(垂直荷重情報)に基づき、検出ポイント45a毎の荷重又は圧力値(垂直荷重情報)を把握する処理を行う(ステップS2001)。なお、検出ポイント45aの荷重は、検出ポイント45aの圧力に検出ポイント45aの面積を乗じることにより把握しても良い。
制御部601は、感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた荷重又は圧力値(垂直荷重情報)を、積分又は平均する処理を行う(ステップS2002)。また、制御部601は、例えば記憶部602から第二の関係を取得しておく。
制御部601は、第二の関係を用いて、感圧素子40の検出ポイント45aに加えられた荷重又は圧力値を積分した積分値又は平均した平均値(垂直荷重情報)から接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する処理を行う。例えば、図9のような結果を用いて、積分した積分値又は平均した平均値(図9では平均値)から垂直荷重を把握する。このように、制御部601は、検出ポイント毎の荷重又は圧力値を積分した積分値又は平均した平均値(その他の垂直荷重情報でも良い。)と、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重の関係を用いて、積分した積分値又は平均した平均値(その他の垂直荷重情報でも良い。)から接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する(ステップS2003)。
(第二処理)
感圧素子により出力される出力値に基づき接触子20の移動量情報を把握する(ステップS1002)。
本発明において、「移動量情報」は、例えば接触子20の所定点の移動量又は、接触子20の傾きについての移動量に関連する情報である。「移動量情報」は、接触子20の所定点の移動量、接触子20の傾きで表現した移動量の他、各検出ポイントの検出値から移動量を特定できる情報であれば、例えば識別情報等でもよい。接触子20の所定点は、例えば接触子20の水平面上の重心の移動量である。
接触子20の水平面上に直交座標系の(x,y)を取るとすると(図4参照)、接触子20の水平面上の重心G(x,y)は、図16中の式(1)及び(2)で求めることが出来、この変化量(x−x,y−y)=(Δx,Δy)から重心の移動量(Δx,Δy)が分かる。但し、(x,y)は、変化後の重心の座標であり、(x,y)は、初期状態を含む所定時点での座標である。なお、初期状態の重心は、接触子20の水平面上における中心の座標が該当する(図4の符号111参照)。図16は、接触子の水平面上の重心の座標を求めるための式を示す図である。
式(1)及び(2)中のx,yは、n番目の検出ポイント45aの座標である。Pは、n番目の検出ポイント45aに加わる圧力(Pa)である。Aは、検出ポイント45aの面積(例えばmm)になるが、検出ポイント45aの面積が他の検出ポイント45aの面積と異なる場合には、n番目の検出ポイント45aの面積(例えばmm)Aとなる。nは、当然検出ポイント45aの数になり、今回は4になる。Fnは、n番目の検出ポイント45aに加わる荷重である。
移動量情報は、(Δx,Δy)というように、直交座標のX軸成分、Y軸成分に分解してもよいし、(Δx,Δy)をベクトルとして捉えて合力(Δx+Δy)として捉えても良い。
(第三処理)
制御部601は、記憶部602から関係式を取得する。そして、関係式を用いて、第一処理で把握した接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重と第二処理で把握した接触子20の移動量情報とから、接触子20に対して水平方向に働く物理量情報を導出する処理を行う(ステップS1004)。
関係式は、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重、接触子20の移動量情報(重心の移動量)、及び接触子20に対して水平方向に働く物理量(水平荷重)情報の関係式であり、実験4の図12のようなグラフである。
例えば、垂直荷重が5Nであった場合、図12の5Nの曲線を参照して、接触子20の移動量情報(重心の移動量)から対応する水平方向に働く物理量情報(ここでは、物理量情報そのものを水平荷重として捉えている。)を導出する。これを例えばX軸及びY軸において行う。さらに、把握した垂直荷重について、上記曲線が無い場合(例えば、図12を用いる場合において、垂直荷重が6.25Nであった場合)、例えば、近くの曲線(例えば、図12を用いる場合において、垂直荷重が2.5N、5N、7.5Nの曲線)を参照して、例えば近くの曲線の間に成り立つ比例関係(y=ax+b等、多項式を含む一次元以上の比例関係)を用い、接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重(6.25N)下での接触子20の移動量情報(重心の移動量)、及び接触子20に対して水平方向に働く物理量情報(水平荷重)の関係を類推する。そして、類推した関係、すなわち関係式を用いて、接触子20の移動量情報(重心の移動量)から対応する水平方向に働く物理量情報(水平荷重)を導出する。
このようにして、関係式を用いて、第一処理で把握した接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重と第二処理で把握した接触子20の移動量情報とから、接触子20に対して水平方向に働く物理量情報を導出する処理を行う。制御部601は、物理量情報を物理量に適宜変換する。すなわち、制御部601は、物理量情報から物理量を適宜導出する。
なお、前記第一処理、前記第三処理、及び前記関係式中の垂直荷重を、垂直荷重情報としてもよい。この場合、制御部601は、感圧素子40により出力される出力値に基づき接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する処理を例えば第二処理後にさらに行うとよい。この処理は、第一処理に準じる。また、垂直荷重情報に基づき接触子20に対して垂直方向に働く垂直荷重を把握する処理を例えば第二処理後にさらに行うとよい(この場合制御部601は、S2001乃至S2002のうちの必要な処理に準じる処理を行う)。
(隣り合う少なくとも三つ以上の接触子20全体の重心に働く荷重及びモーメントの導出(ステップS1004))
上記第一乃至第三処理及び又はこれに準じる処理により、接触子20それぞれについて働く荷重の水平荷重及び垂直荷重が分かる。すなわち、接触子20それぞれについて働く荷重の3分力(fx,fy,fz)が導出又は把握された。この水平荷重及び垂直荷重を用いて、隣り合う少なくとも三つ以上の接触子20全体の重心(例えば、図1の符号101参照)に働く、荷重の3分力(Fx,Fy,Fz)及び又は各軸まわりのモーメント(Mx,My,Mz)を導出することが出来る。なお、三つ以上の接触子20全体の重心に対して水平方向に働く荷重(Fx,Fy)及び又は三つ以上の接触子20全体の重心に働くZ軸(垂直方向)まわりのモーメント(Mz)を導出したい場合には、水平荷重のみ求めて用いればよい。また、三つ以上の接触子20全体の重心に対して垂直方向に働く荷重(Fz)及び又は三つ以上の接触子20全体の重心に働くX軸又は及びY軸まわりのモーメント、すなわち、重心に働くモーメントの水平方向成分(Mx)及び又は(My)を導出したい場合には、垂直荷重のみ用いればよい。
図17は、導出又は把握した水平荷重及び垂直荷重を用いて三つの接触子20全体の重心に働く、荷重の3分力(Fx,Fy,Fz)及び各軸まわりのモーメント(Mx,My,Mz)を導出する方法を説明する説明図である。
3分力(Fx,Fy,Fz)及びモーメント(Mx,My,Mz)は、以下の式により求めることが出来る。なお、ここでは接触子20が三つであるが、接触子20が四つ以上でも同様の手法により、3分力(Fx,Fy,Fz)及びモーメント(Mx,My,Mz)を求めることが出来る。
Fx = fx1/n1 + fx2/n2 + fx3/n3
Fy = fy1/n1 + fy2/n2 + fy3/n3
Fz = fz1/n1 + fz2/n2 + fz3/n3
Mx = fz1/n1・(y1-y0) + fz2/n2・(y2-y0) + fz3/n3・(y3-y0)
My = fz1/n1・(x1-x0) + fz2/n2・(x2-x0) + fz3/n3・(x3-x0)
さらに,Mzは下記のように外積で求めることが出来る.
Mz = (r1 × fx1/n1 + r1 × fy1/n1 + r2 × fx2/n2 +r2 × fy2/n2 + r3 × fx3/n3 + r3 × fy3/n3
ここで、
x0 = (x1 + x2 + x3)/3
y0 = (y1 + y2 + y3)/3
r1 : (x0, y0,d)から(x1,y1,d)へのベクトル
r2 : (x0, y0,d)から(x2,y2,d)へのベクトル
r3 : (x0, y0,d)から(x3,y3,d)へのベクトル
Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mzの演算式中のn1〜n3は、接触子郡(三つ以上の接触子20を構成メンバーとする接触子の集合)を構成する任意の接触子20が、この接触子郡を構成する他の接触子20と幾つ隣り合っているかにより決定される。図18(接触子の位置関係の一例を示す図である。)の例であれば中央部に位置する接触子20におけるnは六つであり(隣り合う接触子20が六つある)、周辺部における接触子20では二つとなる(隣り合う接触子20が二つある)。
ここで、図19(a)は、接触子が接触対象物と点接触する場合の接触子に働く荷重及びモーメントについて説明する説明図である。この場合、三つの接触子20aの重心に働くモーメントMは、接触子20aそれぞれに荷重f1´乃至f3´として伝達される。また、三つの接触子20aの重心に働く荷重Fは、接触子20aそれぞれに荷重f1乃至f3として伝達される。接触子20aの膨出部が半円球状等であり点接触となる場合、接触子20aへのモーメントの伝達が荷重として行われること、また、接触子の高さは接触子20aについて等しい高さとするとともに力(物理量)の作用によって傾いても接触子20aの高さの変化が無視し得ることから、三つの接触子20aの重心に働くモーメントMと荷重Fは、接触子20aに荷重f11乃至f33として働くことになる。ここで、f11=f1+f1´、f22=f2+f2´、f33=f3+f3´である。このため、f11乃至f33それぞれの3分力である上記で導出又は把握した(fx1,fy1,fz1)、(fx2,fy2,fz2)、(fx3,fy3,fz3)を用いることにより、Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mzを導出することが出来る。すなわち、例えばfx1=f11x=f1x+f1x´として、上記ではFxを求めている。
なお、M=(f1´×r1)/n1 + (f2´×r2)/n2 + (f3´×r3)/n3・・・(3)という式も成り立つ。
図19(b)は、接触子が接触対象物と面接触する場合の接触子に働く荷重及びモーメントについて説明する説明図である。接触子20bが変形等することにより、接触対象物と接触子20bが面接触することを想定する場合には、モーメントを考慮する必要がある。
この場合、M= m1/n1 + m2/n2 + m3/n3・・・(4)が成り立つ。ここで、m1乃至m3は、接触子20bにそれぞれ働いたモーメントであり、Mは、三つの接触子20bの重心に働くモーメントである。ここで、式(3)と式(4)の各項は等価である。
接触子20bが接触対象物と面接触する場合、三つの接触子20bの重心に働くモーメントMは、接触子20aそれぞれにモーメントm1乃至m3として伝達される。これは、接触子20を傾倒するように変位させる作用を及ぼし、式(3)と式(4)の関係から、接触子が接触対象物と点接触する場合に作用する水平荷重f1´乃至f3´の場合と等価である。ここで、f11乃至f33それぞれの3分力である上記で導出又は把握した(fx1,fy1,fz1)、(fx2,fy2,fz2)、(fx3,fy3,fz3)を用いることにより、Fx,Fy,Fz,Mx,My,Mzを導出することが出来る。例えばfx1=f1x+my1/h(h:接触子の高さ)として、Fxを求める。(Fx,Fy,Fz)、(Mx,My,Mz)を以下の方法で導出する。
Fx =fx1/n1+fx2/n2+fx3/n3
Fy =fy1/n1 + fy2/n2 + fy3/n3
Fz = fz1/n1 + fz2/n2 + fz3/n3
Mx =fz1/n1・(y1-y0) + fz2/n2・(y2-y0) + fz3/n3・(y3-y0)
My =fz1/n1・(x1-x0) + fz2/n2・(x2-x0) + fz3/n3・(x3-x0)
さらに,Mzは下記のように外積で求めることが出来る.
Mz = (r1 × fx1/n1 + r1 × fy1/n1 + r2 × fx2/n2 +r2 × fy2/n2 + r3 × fx3/n3 + r3 × fy3/n3
ここで、
x0 = (x1 + x2 + x3)/3
y0 = (y1 + y2 + y3)/3
r1 : (x0, y0,d)から(x1,y1,d)へのベクトル
r2 : (x0, y0,d)から(x2,y2,d)へのベクトル
r3 : (x0, y0,d)から(x3,y3,d)へのベクトル
制御部601は、上記のように処理することで、把握した前記垂直荷重及び又は導出した水平方向に働く物理量(水平荷重)とのうちの少なくとも水平荷重をもとに、三つ以上の接触子全体に対して少なくとも水平方向に働く荷重(Fx,Fy)を導出することが出来る処理を行う。制御部601は、上記のように処理することで、把握した前記垂直荷重及び導出した水平方向に働く物理量(水平荷重)をもとに、三つ以上の接触子全体に対してモーメントM(Mx,My,Mz)を導出することが出来る処理を行う。また、制御部601は、例えば導出又は把握した(fx,fy,fz)、(Fx,Fy,Fz)、(Mx,My,Mz)を出力する。本発明において、出力とは、表示、印刷等のほか、出力する情報を他のプログラムや処理に提供する場合も含む。
なお、三つ以上の接触子20全体に働く荷重やモーメントを導出することにより、三つ以上の接触子20全体、すなわち、触覚センサ10のこの三つ以上の接触子20全体の部分(触覚センサ10の一部又は全部)がどのような状態で接触対象物と接触しているかが分かる。
なお、上記では、垂直荷重(垂直荷重情報)に基づき、隣り合う少なくとも三つ以上の接触子20全体の重心に働く荷重及びモーメントの導出する方法について説明したが、隣り合う少なくとも三つ以上の接触子20全体の重心に働く荷重及びモーメントの導出する方法については上記の方法には限らない。また、導出する物理量情報の種類により、隣り合う少なくとも三つ以上の接触子20全体の重心に働く荷重及びモーメントの導出する方法は適宜変更できる。
予め把握する関係式や第一の関係や第二の関係等を用いて処理することにより、特に関係式を用いることにより、接触子20について働く物理量(特に水平荷重)を六分力変換器等を用いることなく導出できるので、安価に物理量導出装置を形成でき、安価に物理量導出プログラムを利用する装置を形成でき、安価に物理量導出方法を利用出来る。さらに、物理量導出装置、物理量導出プログラムを利用する装置の小型化も実現できる。また、接触子20について働く物理量(特に水平荷重)について、上記の処理一定間隔で繰り替えすことにより、接触子20について働く荷重(特に水平荷重)やモーメントの経時的変化を見ることが出来る。例えば、接触対象物が接触子20上を移動するときにおいて荷重(特に水平荷重)やモーメントの変動が大きい場合は,接触対象物の接触面の表面の粗さが大きいことをしめす。
物理量導出装置、物理量導出プログラム、物理量導出プログラムについての応用例について述べる。
図20は、メスを把持する把持装置の概略構成図である。
レール107には可動部材104の備える足102が系合する。これにより、可動部材104は、スライド可能になる。また、スプリング104により、可動部材104を移動させて触覚センサ10がメスを把持する。触覚センサ10はそれぞれセンサ設置部材105A、105Bに設置されている。
触覚センサ10は、接触子20を6.0mmの間隔(円柱の断面円の中心から中心までの距離)で4行4列の行列状に感圧素子40の表面に設ける(図1参照)。
接触子20は、円柱22の上に半円球状の膨出部21を設けて形成した。膨出部21の高さは2mmである。膨出部21の下面(円)の直径は2mmである。円柱22の高さは2mmである。円柱22の断面(円)の直径は2mmである。
膨出部21の材料は、エポキシ樹脂(コニシボンド社製MOS7-200)を用いた。円柱22の材料は、アクリル(大日本インキ化学工業社製ポリライトSLP)を用いた。
接触子20の形成方法は、金型注型法である。
感圧素子40は、感圧導電シート41の表面及び裏面に第一電極42及び第二電極43をそれぞれ設け、両面を第一電極42及び第二電極43の上からそれぞれマスキングシート(図示せず)を設けた(図2参照)。
感圧導電シート41は、シート状に形成した感圧導電ゴム(PCRテクニカル社製CSA/PK)を用いた。この感圧導電ゴムの厚さは、0.5mmである。
第一電極42及び第二電極43は、それぞれ櫛型電極により構成した。第一電極42及び第二電極43の形成方法は、フレキシブル電極のエッチング処理である。第一電極42及び第二電極43はそれぞれ幅が0.7mmであり、隣り合う第一電極42及び隣り合う第二電極43の間は、0.8mmである。触覚センサ10は、接触子20の下をそれぞれ7本の第一電極42及び第二電極43が通るように形成する。このため、検出ポイントは図4のようになる。
触覚センサ10は、上記の感圧導電ゴムの両面からフレキシブル電極(日本マイクロシステム社製)で挟むことで第一電極42及び第二電極43を設け、その上からマスキングシート(ホルベイン画材社製SP100)を設け、接着剤で固定する方法で接触子20を設けて形成した。
実験5
ロボットアーム(安川情報システム社製教育用ロボット)の先端に設けた上記把持装置にメス(フェザー安全剃刀社製替え刃No.10,ハンドル部NO.3)を把持させ、ロボットアームにメスで豚肉の筋肉(筋繊維方向)を切り込みさせた。そして、切り込みの際における触覚センサ10の重心位置(図1の符号101参照)に働く水平荷重(Fx+Fy)すなわち、メスから接触子20に伝わる反力の経時的変化を測定した。切り込み量は、15mmで、水平荷重を測定する間隔であるサンプリングタイムは50msである。
実験結果を図21に示す。図21は、実験5の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。筋繊維方向に切り込んだ場合と、筋繊維方向に対して垂直に切り込んだ場合では、メスから接触子20に伝わる反力が異なり、筋繊維方向に対して垂直に切り込んだ場合の方が反力が明らかに大きい。これにより、メスから接触子20に伝わる反力を分析することによって、メスが今筋繊維方向に切り込んでいるのか、筋繊維方向に対して垂直に切り込んでいるのかの判定が出来る。
実験6
ロボットアーム(安川情報システム社製教育用ロボット)の先端に設けた上記把持装置にメス(フェザー安全剃刀社製替え刃No.10,ハンドル部NO.3)を把持させ、ロボットアームにメスで豚肉の筋肉から骨(豚肋骨)を切り込みさせた。そして、切り込みの際における触覚センサ10の重心位置(図1の符号101参照)に働く水平荷重(Fx+Fy)すなわち、メスから接触子20に伝わる反力の経時的変化を測定した。切り込み量は、15mmで、水平荷重を測定する間隔であるサンプリングタイムは50msである。
実験結果を図22に示す。図22は、実験6の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。筋肉を切り込んだ場合と、骨を切り込んだ場合では、メスから接触子20に伝わる反力が異なり、骨を切り込んだ場合の方が反力が明らかに大きい。これにより、メスから接触子20に伝わる反力を分析することによって、メスが筋肉に切り込んでいるのか、骨に切り込んでいるのかの判定が出来る。
実験7
ロボットアーム(安川情報システム社製教育用ロボット)の先端に設けた上記把持装置にメス(フェザー安全剃刀社製替え刃No.10,ハンドル部NO.3)を把持させ、ロボットアームにメスで豚肉の筋肉(筋繊維方向)と脂肪(内外側方向)を切り込みさせた。そして、切り込みの際における触覚センサ10の重心位置(図1の符号101参照)に働く水平荷重(Fx+Fy)すなわち、メスから接触子20に伝わる反力の経時的変化を測定した。切り込み量は、15mmで、水平荷重を測定する間隔であるサンプリングタイムは50msである。
実験結果を図23に示す。図23は、実験7の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。筋肉を切り込んだ場合と、脂肪を切り込んだ場合では、メスから接触子20に伝わる反力の時間変化が異なり、脂肪を切り込んだ場合の方が短い時間で反力が大きくなる。一方脂肪を切り込んだ場合にくらべ筋肉を切り込んだ場合には、反力が大きくなるのに時間がかかっている。これにより、メスから接触子20に伝わる反力の時間変化を分析することによって、メスが筋肉に切り込んでいるのか、脂肪に切り込んでいるのかの判定が出来る。
実験8
ロボットアーム(安川情報システム社製教育用ロボット)の先端に設けた上記把持装置にメス(フェザー安全剃刀社製替え刃No.10,ハンドル部NO.3)を把持させ、ロボットアームにメスで豚肉の脂肪から筋膜、そして筋肉(筋繊維方向)へ(内外側方向)切り込みさせた。そして、切り込みの際における触覚センサ10の重心位置(図1の符号101参照)に働く水平荷重(Fx+Fy)すなわち、メスから接触子20に伝わる反力の経時的変化を測定した。切り込み量は、15mmで、水平荷重を測定する間隔であるサンプリングタイムは50msである。
実験結果を図24に示す。図24は、実験8の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。脂肪を切り込んだ場合、筋膜を切り込んだ場合、筋肉を切り込んだ場合では、メスから接触子20に伝わる反力の分布が異なる。これにより、メスから接触子20に伝わる反力の分布を分析することによって、メスが脂肪に切り込んでいるのか、筋膜に切り込んでいるのか、筋肉に切り込んでいるのかの判定が出来る。
本発明に係る触覚センサの一例の概略図である。 触覚センサの有する接触子の一例を示す概略図である。 (a)は、接触子に垂直方向にF(荷重)、すなわち、垂直荷重が加わった場合の接触子の変位を説明する概略図である。(b)は、接触子に水平方向(例えば3軸方向のうちの)にF(荷重)、すなわち、水平荷重が加わった場合の接触子の変位を説明する概略図である。 接触子一つにつき、第一電極及び第二電極が7本通るように第一電極及び第二電極を感圧導電シートの表面及び裏面に設けた場合の検出ポイントを表す模式図である。 触覚センサを用いて接触対象物の弾性係数をどのように判断するかを、接触対象物とセンサセンサ設置部材の弾性係数の関係で説明する概略説明図である。 物理量導出装置の一例に係る構成図である。 物理量導出装置の一例に係るハードウェア構成図である。 接触子の変位の評価に用いた実験装置である。 実験1の結果をグラフ化したものであり、積分した荷重すなわち、荷重積分値(縦軸)と、6分力変換器801の垂直荷重(横軸)との関係を示すグラフである。 実験2の結果をグラフ化したものであり、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。 実験3の結果をグラフ化したものであり、接触子20の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子20に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。 実験4の結果をグラフ化したものであり、接触子の重心の移動量すなわち、X軸方向の重心移動量(縦軸)と、接触子に対して水平方向に働く水平荷重(横軸)との関係を示すグラフである。 物理量導出装置、物理量導出方法、物理量導出プログラムに関する作業の一例の流れ図である。 第一処理に関する作業の一例の流れ図である。 本実施形態の一例に係る接触センサが接触対象物に接触する際の模式図である。 接触子の水平面上の重心の座標を求めるための式を示す図である。 導出又は把握した水平荷重及び垂直荷重を用いて三つの接触子全体の重心に働く、荷重の3分力(Fx,Fy,Fz)及び各軸まわりのモーメント(Mx,My,Mz)を導出する方法を説明する説明図である。 接触子の位置関係の一例を示す図である。 (a)は、接触子が接触対象物と点接触する場合の接触子に働く荷重及びモーメントについて説明する説明図である。(b)接触子が接触対象物と面接触する場合の接触子に働く荷重及びモーメントについて説明する説明図である。 メスを把持する把持装置の概略構成図である。 実験5の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。 実験6の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。 実験7の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。 実験8の結果を表すグラフで、時間(横軸)と水平荷重(縦軸)との関係を表すグラフである。
符号の説明
10 触覚センサ
20 接触子
21 膨出部
22 円柱
40 感圧素子
41 感圧導電シート
42 第一電極
43 第二電極

Claims (9)

  1. 変位可能な接触子と、この接触子を表面に設け、接触子の変位を検出ポイントで検出して出力する感圧素子とを備える触覚センサであって、
    前記接触子は、上面を膨出させた膨出部を有し、
    前記接触子を変位させる物理量の作用する作用領域が前記膨出部上になるように、前記接触子を形成するとともに前記感圧素子の表面に三つ以上設け、
    前記感圧素子に設けられた検出ポイントは、前記接触子一つにつき三つ以上設けることを特徴とする触覚センサ。
  2. 請求項1記載の触覚センサにおいて、
    前記接触子は、変位することにより前記感圧素子を押圧するように設け、
    前記感圧素子を押圧する前記接触子の押圧下面を硬質材料で形成することを特徴とするもの。
  3. 請求項1又は2記載の触覚センサにおいて、
    前記接触子は、硬質材料で形成した円柱を有し、
    前記膨出部は、前記円柱の上面に半円球状に設けたことを特徴とするもの。
  4. 請求項1乃至3いずれか1項記載の触覚センサにおいて、
    前記膨出部は、弾粘性材料で形成することを特徴とするもの。
  5. 請求項1乃至4いずれか1項記載の接触センサにおいて、
    前記感圧素子は、
    シート状に形成した感圧導電シートと、
    この感圧導電シートの表面に設けた複数の第一電極と、
    前記第一電極と前記感圧導電シートを介して交差するように前記感圧導電シートの裏面に設けた複数の第二電極とを有し、
    前記検出ポイントは、前記第一電極と前記第二電極とが交差する領域であることを特徴とするもの。
  6. 請求項1乃至5いずれか1項記載の接触センサにおいて、
    前記接触子に設けた三つ以上の検出ポイントは、接触子の重心の位置を求めることが出来る位置に設けたことを特徴とするもの。
  7. 請求項1乃至6いずれか1項記載の接触センサにおいて、
    前記接触子に設けた三つ以上の検出ポイントは、前記接触子に対して垂直方向に働く垂直荷重下での前記接触子の移動量を把握するための位置にそれぞれ配置したものであることを特徴とするもの。
  8. 請求項7記載の触覚センサにおいて、
    前記接触子の移動量は、前記接触子の重心の移動量であることを特徴とするもの。
  9. 請求項1乃至8記載の触覚センサにおいて、
    前記接触子一つに設けられた四つ以上の検出ポイントの内の一部かつ三つ以上の検出ポイントを前記検出ポイントとして用いることを特徴とするもの。
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