JP2008164514A - 方位情報処理装置、プログラムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位を安定させる。
【解決手段】方位情報処理装置は、3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得する磁気データ取得手段と、前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得する姿勢データ取得手段と、時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出する方位角導出手段と、時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択する平滑化強度選択手段と、選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化する平滑化フィルタと、選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する出力手段と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は方位情報処理装置、プログラムおよび方法に関し、特に三次元磁気センサの出力補正技術に関する。
従来、携帯型電話端末、車両等の移動体に搭載され、三次元磁気センサモジュールによって地磁気の方向を検出し、方位を案内する電子コンパスが知られている(例えば特許文献1参照)。三次元磁気センサモジュールは3つの反応軸のそれぞれについてスカラー量として磁気成分の大きさを検知する。地磁気の方向は3つの反応軸のそれぞれについて検知される磁気成分の線形結合である3次元ベクトルの方向として特定できる。方位は二次元情報であるから、三次元磁気センサモジュールが出力する磁気データに基づいて方位が導出される場合には、磁気センサモジュールの2つの反応軸に対応する磁気データの成分の影響が強くなり、他の1つの反応軸に対応する磁気データの成分の影響が弱くなる。
特開2006−30171号公報
ところで、三次元磁気センサモジュールは反応軸が互いに直交する3つの磁気センサユニットを備え、各磁気センサユニットの信号対ノイズ比は必ずしも均一ではない。また携帯型電話端末、車両等の移動体に搭載される磁気センサモジュールの周辺には様々な磁気ノイズ発生源が存在し、三次元磁気センサモジュールの反応軸毎に磁気ノイズの影響が異なる。このため、三次元磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位の磁気ノイズによるふらつきの程度が移動体の姿勢によって異なることになる。案内される方位のふらつきの程度が移動体の姿勢変化に応じて変化すると、ユーザに違和感や故障の懸念を生じさせる。
本発明はこの問題を解決するために創作されたものであって、三次元磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位のふらつきの程度を安定させることを目的とする。
(1)上記目的を達成するための方位情報処理装置は、3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得する磁気データ取得手段と、前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得する姿勢データ取得手段と、時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出する方位角導出手段と、時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択する平滑化強度選択手段と、選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化する平滑化フィルタと、選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する出力手段と、を備える。
平滑化前の時系列方位角データには磁気センサモジュールの姿勢に応じたノイズ成分が混入する。ノイズ成分の大小は磁気センサモジュールの姿勢に応じて決まるので、磁気センサモジュールの姿勢に応じた強度で時系列方位角データを平滑化することにより、ノイズ成分が大きくなる姿勢で現れる方位のふらつきを抑制し磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位のふらつきの程度を安定させることができる。また、磁気センサモジュールの姿勢によらず常に方位のふらつきを強く抑制できる強度で時系列方位角データを平滑化しても、方位のふらつきの程度を安定させることが出来るが、次の問題がある。すなわち、時系列情報を平滑化すると遅延が生ずるため、一定の強い強度で平滑化した場合には、案内される方位が移動体の姿勢変化に対して常に遅延することになる。これに対し、磁気センサモジュールの姿勢に応じて平滑化強度を動的に選択する場合には、移動体の姿勢変化に対して案内される方位が必要以上に遅延する状況を限定することができる。
(2)上記目的を達成するための方位情報処理装置は、いずれか1つの前記反応軸を不良軸として記憶する記憶手段をさらに備え、かつ、前記平滑化強度選択手段は、前記不良軸と水平面とがなす鋭角があらかじめ決められた閾値より大きくなるとき、前記平滑化強度を強めてもよい。
この場合、あらかじめ決められた磁気センサモジュールの反応軸に対応する磁気データの成分が時系列方位角データに強く影響する状況において方位のふらつきを強く抑制できる。
(3)上記目的を達成するための方位情報処理装置において、前記不良軸は、前記不良軸でない2つの前記反応軸に比べ前記磁気データの対応する成分の信号対ノイズ比が低い前記反応軸であってもよい。
この場合、信号対ノイズ比が最も低い磁気センサモジュールの反応軸に対応する磁気データの成分が時系列方位角データに強く影響する状況において方位のふらつきを強く抑制できる。
(4)上記目的を達成するための方位情報処理装置において、前記平滑化フィルタはローパスフィルタであって、かつ、前記平滑化強度は、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数であってもよい。
この場合、カットオフ周波数の選択によって方位のふらつきと遅延時間とを制御することができる。
(5)上記目的を達成するための方位測定装置は、前記磁気センサモジュールと、前記方位情報処理装置と、を備える。
この方位測定装置は、地磁気を検知し、ふらつきが安定した方位の案内を可能にする。
(6)上記目的を達成するための方位測定装置は、前記姿勢センサをさらに備えてもよい。
この方位測定装置は、ふらつきが安定した方位の案内を可能にする必要十分なセンシング情報を生成することができる。
(7)上記目的を達成するための方位測定装置は、出力された前記時系列方位角データに基づいて方位を表示する表示手段をさらに備えてもよい。
この方位測定装置は、ふらつきが安定した方位を表示することができる。
(8)上記目的を達成するための方位情報処理プログラムは、3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得する磁気データ取得手段と、前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得する姿勢データ取得手段と、時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出する方位角導出手段と、時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択する平滑化強度選択手段と、選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化する平滑化フィルタと、選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する出力手段と、してコンピュータを機能させる。
この方位情報処理プログラムは、ノイズ成分が大きくなる姿勢で現れる方位のふらつきを抑制し三次元磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位のふらつきの程度を安定させることができる。またこの方位情報処理プログラムは、移動体の姿勢変化に対して案内される方位が遅延する状況を限定することができる。
(9)上記目的を達成するための方位情報処理方法は、3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得し、前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得し、時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出し、時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択し、選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化し、選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する、ことを含む。
この方位情報処理方法は、ノイズ成分が大きくなる姿勢で現れる方位のふらつきを抑制し三次元磁気センサモジュールの出力に基づいて案内される方位のふらつきの程度を安定させることができる。またこの方位情報処理方法は、移動体の姿勢変化に対して案内される方位が遅延する状況を限定することができる。
尚、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良いし、記載順の逆順に実行されても良いし、連続した順序で実行されなくても良い。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら以下の順に説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
*************
1.ハードウェア構成
2.ソフトウェア構成
3.方位情報処理の流れ
4.他の実施形態
*************
1.ハードウェア構成
図1は本発明による方位測定装置のハードウェア構成の一実施形態の要部を示すブロック図である。方位測定装置1は、携帯型電話端末などの携帯型情報端末や、電子コンパスや、車両に搭載されるナビゲーションシステムとして構成される。方位測定装置1は、磁気センサモジュール11、加速度センサ12、表示モジュール13、ROM14、RAM15、PU16等を備え、これらはバス17に接続されている。
図2は磁気センサモジュール11を示すブロック図である。磁気センサモジュール11は、直交する固有の3軸の成分に分解して地磁気を検出する三次元磁気センサパッケージである。磁気センサモジュール11は、MI素子、MR素子などからなる磁気センサユニット111、112、113を備えている。磁気センサユニット111、112、113はそれぞれに固有の反応軸について磁気成分の大きさを検出する。磁気センサユニット111の反応軸xと、磁気センサユニット112の反応軸yと、磁気センサユニット113の反応軸zとは互いに直交している。したがって、磁気センサユニット111、112、113がそれぞれ出力するデータを組み合わせると、磁気センサモジュール11に固有のxyz直交座標系で定義されるベクトルデータである磁気データとなる。磁気センサユニット111、112、113の出力信号はセレクタ114によって順次選択されることによってシリアル信号に変換され、アンプ115によって増幅され、AD変換器(ADC)116によってデジタル信号に変換され、インタフェース(IF)117を介してバス17に送出される。
理解を容易にするため、図1に示す磁気センサモジュール11に固有のxyz座標系の各軸の方向は、加速度センサ12に固有のxyz座標系の各軸の方向と一致しているものとする。すなわち、磁気センサモジュール11から出力される磁気データh(x、y、z)=(1、1、1)と加速度センサ12から出力される加速度データg(x、y、z)=(1、1、1)とが同じ方向を向くように磁気センサモジュール11と加速度センサ12とは例えば共通のプリント配線基板に固定されているものとする。
加速度センサ12は、互いに直交する固有の3軸の成分に分解して加速度を検出する三次元加速度センサであって、姿勢センサとして機能する。加速度センサ12は、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型などどのような検知方式であってもよい。加速度センサ12は、重力加速度の反対向きの加速度と加速度センサの運動に固有の加速度を合成した加速度を表す加速度データg(x、y、z)を出力する。すなわち例えば、加速度センサ12のz軸の正方向が鉛直上向きになる姿勢で自然落下している状態において加速度センサ12から出力される加速度データは(0、0、0)であり、同じ姿勢で静止した状態において加速度センサ12から出力される加速度データは(0、0、G)であり(Gは正の定数)、同じ姿勢で鉛直上向きに加速度の絶対値が重力加速度の絶対値に等しい等加速度直線運動をしている状態において加速度センサ12から出力される加速度データは(0、0、2G)である。そして、静止した状態において加速度センサ12から出力される加速度データの方向は重力方向を示しているため、加速度センサ12の出力は磁気センサモジュール11の姿勢に対応する姿勢データとして利用することが出来る。
記憶手段としてのROM(Read Only Memory)14は、PU16が実行する方位情報処理プログラムなどのコンピュータプログラムが格納されている不揮発性記憶媒体である。方位情報処理プログラムには、磁気センサモジュール11のいずれか1つの反応軸が、他の2つの反応軸に比べて、磁気データの対応する成分の信号対ノイズ比が低い不良軸として設定されている。つまり例えば、磁気データのx軸成分に対応する磁気センサユニット111が、y軸成分に対応する磁気センサユニット112よりも、z軸成分に対応する磁気センサユニット113よりも信号対ノイズ比が低い場合には、x軸が不良軸としてROM14に格納される。尚、結果的にある1つの反応軸を不良軸として特定可能であればよく、不良軸である反応軸をどのようなデータ形式で記憶しておくかは設計事項である。いずれの軸が不良軸であるかは、磁気センサモジュール11の実装状態によってほぼ決まるため方位情報処理プログラムのデータとして組み込んでおくことも出来るし、工場出荷後にユーザに設定させることもできる。また、ROM14には、磁気データの不良軸成分がどの程度時系列方位データに算入されている場合に時系列方位データの平滑化強度を強めるかを決める閾値も方位情報処理プログラムの一部として格納されている。この閾値も、工場出荷前に方位情報処理プログラムの情報として組み込んでおくことも出来るし、工場出荷後にユーザに設定させることも出来る。
RAM(Random Access Memory)15は、PU16がコンピュータプログラムを実行したり加速度データを格納するためのワークメモリとして機能する記憶媒体である。
方位情報処理装置としてのPU(Processor Unit)16は、ROM14に格納されている方位情報処理プログラムなどを実行することにより時系列方位データを導出したり、表示モジュール13などの様々なハードウェアを制御する。PU16は、方位情報処理プログラムを実行することにより、磁気データ取得手段、姿勢データ取得手段、方位角導出手段、平滑化強度選択手段、平滑化フィルタおよび出力手段として機能する。PU16は、方位情報処理に特化したASICであってもよいし、汎用性のあるICであってもよく、例えば携帯電話端末のCPUであってもよい。また、磁気データ取得手段、姿勢データ取得手段、方位角導出手段、平滑化強度選択手段、平滑化フィルタおよび出力手段として機能するハードウェアは、本実施形態のように単一のPU16によって構成されている必要はなく、複数のPUによって構成されていてもよい。また、これらの手段をどのようにパッケージするかはもちろん設計事項であって、1パッケージ内でこれら全ての手段の機能を満足する構成にしてもよい。
表示手段としての表示モジュール13は、PU16によって導出された時系列方位角データに基づいて方位が表示されるFPD(Flat Panel Display)などで構成されている。表示モジュール13は、RAM15の一部に確保されているフレームメモリ領域に格納される画像データに基づいて矢印などの画像情報として方位が表示されるドットマトリクス型ディスプレイで構成されてもよいし、数値データに基づいて方位角が数値で表示されるセグメント型ディスプレイで構成してもよい。
2.ソフトウェア構成
図3は方位情報処理プログラムの構成を示すデータフロー図である。
磁気データ入力モジュールP1は、磁気センサモジュール11から磁気データを順次入力し、オフセット補正処理を施す。
加速度データ入力モジュールP2は、加速度センサ12から加速度データを順次入力し、オフセット補正処理を施す。
方位導出モジュールP3は、ある時点についてそれぞれオフセット補正処理が施された磁気データと加速度データを取得し、それらに基づいてある時点の方位角データを導出する。方位導出モジュールP3はこの処理を繰り返すことにより時系列方位角データを出力するのである。
姿勢導出モジュールP4は、オフセット補正処理が施された加速度データを取得し、磁気センサモジュール11の各反応軸の仰角を表す姿勢データに加速度データを変換する。反応軸の仰角とは、水平面と反応軸がなす小さい方の角であり、水平面に対して反応軸が直角でない限り、鋭角になる。
弱度平滑化モジュールP6は、時系列方位角データを弱度で平滑化するローパスフィルタである。具体的には例えば、弱度平滑化モジュールP6は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタやIIR(Infinite Impulse Response)フィルタとしてPU16を機能させる。FIRフィルタでは、順次入力される複数の方位角データを重み付け加算する。FIRフィルタでは、タップ数や、タップ毎の重み付け係数を設定することにより平滑化強度が設定される。IIRフィルタでは、順次入力される複数の方位角データを重み付け加算し、重み付け加算した値をさらに複数重み付け加算してフィードバックする。IIRフィルタでは、フィードバックの重み付け係数を設定することによっても平滑化強度を設定できる。
強度平滑化モジュールP7は、弱度平滑化モジュールP6よりも強い強度で時系列方位角データを平滑化するローパスフィルタである。具体的には例えば、強度平滑化モジュールP7は、強度平滑化モジュールP6と同様に、FIRフィルタやIIRフィルタとしてPU16を機能させる。強度平滑化モジュールP7の平滑化強度は、移動平均の母集団数となる方位角データの記憶数を多くしたり、すなわちIIRフィルタやFIRフィルタのタップ数を多くしたり、あるいは、IIRフィルタやFIRフィルタの重み付けの係数を調整することにより、弱度平滑化モジュールP6よりも強く設定されている。換言すれば、強度平滑化モジュールP7のカットオフ周波数は弱度平滑化モジュールP6のカットオフ周波数よりも高く設定されている。このため、強度平滑化モジュールP7によって平滑化された結果が時系列方位角データのある時点の方位角データとして出力される期間中は、弱度平滑化モジュールP6によって平滑化された結果が時系列方位角データのある時点の方位角データとして出力される場合に比べて時系列方位角データが安定する。
尚、弱度平滑化モジュールP6と強度平滑化モジュールP7とは平滑化強度パラメータを設定可能な1つのモジュールとして構成することもできる。この場合、不良軸の仰角に応じて平滑化強度パラメータが動的に設定されることによって重み付け加算や中央値の計算に用いられる母集団数や重み付け係数が動的に変わることになる。さらに、弱度平滑化モジュールP6と強度平滑化モジュールP7とによって実現される機能を別個独立のDSP(Digital Signal Processor)によって実現してもよいし、別個独立のアナログ回路で実現してもよい。また、本実施形態で説明するプログラムモジュールの構成はあくまで一例であって、理解を容易にするために例示されているに過ぎない。
平滑化強度選択モジュールP5は、仰角データに基づいて平滑化強度を選択する。このとき、あらかじめ決められた閾値よりも不良軸の仰角データが小さい場合には強度の平滑化強度が選択され、そうでない場合には弱度の平滑化強度が選択される。不良軸の仰角データが小さい場合には、不良軸に対応する磁気データの成分が時系列方位角データに強く表れるからである。具体的には、あらかじめ決められた閾値よりも不良軸の仰角データが小さい場合には強度平滑化モジュールP7によって導出された方位角データが選択され、そうでない場合には弱度平滑化モジュールP6によって導出された方位角データが選択される。尚、強度、弱度は、いうまでもなく相対的な概念である。したがって例えば、弱度は平滑化を行わないことを意味し得る。
出力モジュールP8は、選択された強度で平滑化された時系列方位角データを表示するための処理を行う。具体的には、平滑化強度選択モジュールP5によって選択された方位角データを時系列方位角データのある時点の方位角データとして取得し、取得した方位角データの値に基づいて画面表示する矢印図形データの回転処理を実行し、回転済みの矢印図形データを表示モジュール13に表示させる。
3.方位情報処理の流れ
図4は方位情報処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理の流れはPU16によって方位情報処理プログラムが実行されることによって進行する。
方位情報処理プログラムは方位測定装置1の電源オンをトリガにして起動してもよいし、ユーザが方位測定装置1に入力する起動指示をトリガとして起動してもよい。
ステップS11では、磁気センサモジュール11から磁気データが読み込まれてオフセット補正が施され、加速度センサ12から加速度データが読み込まれてオフセット補正が施される。
ステップS12では、オフセット補正された加速度データに基づいて磁気センサモジュール11の姿勢データが導出される。このとき磁気センサモジュール11の姿勢データは、例えば磁気センサモジュール11の各反応軸の仰角を表すデータ列として導出される。以下の説明ではx軸の仰角、y軸の仰角、z軸の仰角を各成分が表す(α、γ、β)として姿勢データが導出されるものとする。
ステップS13では、オフセット補正された磁気データと姿勢データとに基づいて方位角データが導出される。方位角データの導出方法は、磁気データの座標軸を姿勢データや加速度データに基づいて変換し、変換後の座標軸における磁気データの方向の基準方向に対する方位を導出する方法でもよいし、姿勢データに基づいて磁気データの2つの成分を選択し、選択した2つの成分に基づいて導出する方法でもよい。このとき、仰角が小さい磁気センサモジュール11の2つの反応軸に対応する成分の大きさが他の1つの反応軸に対応する成分の大きさよりも強く方位角に影響を与える。
ステップS14では、あらかじめ設定されている不良軸の仰角があらかじめ設定されている閾値よりも小さいかが判定される。
不良軸の仰角が閾値よりも小さい場合、信号対ノイズ比が低い反応軸に対応する磁気データの成分が方位角に強い影響を与える。そこでこの場合は、ステップS15において強度の平滑化が実行された結果が、時系列方位角データの一時点の方位角データとして強度平滑化モジュールP7から出力され、その方位角データに基づいて方位が表示される(ステップS17)。
不良軸の仰角が閾値以上の場合、信号対ノイズ比が低い反応軸に対応する磁気データの成分が方位角に強い影響を与えない。そこでこの場合は、ステップS16において弱度の平滑化が実行された結果が、時系列方位角データの一時点の方位角データとして弱度平滑化モジュールP6から出力され、その方位角データに基づいて方位が表示される(ステップS17)。
以上の処理が方位情報処理プログラムが終了するまで繰り返されることにより(ステップS18)、強度が動的に設定される平滑化処理によって補正された時系列方位角データが出力され、安定した方位角が表示され続ける。すなわち、時系列方位角データを構成する1つの方位角データが1ループ毎に出力され、方位角データに基づいて表示される方位角が1ループ毎に更新される。
以上の処理によって時系列方位角データが表示されるとき、時系列方位角データの磁気ノイズによるふらつきの程度は、磁気センサモジュール11の姿勢によらず、すなわち移動体の姿勢によらず、安定する。なぜならば、磁気センサモジュール11の信号対ノイズ比が低い反応軸に対応する磁気データの成分が方位角データに強い影響を与える期間においては、そうでない期間に比べて強度の平滑化が実行された結果である時系列方位角データが表示されるからである。
4.他の実施形態
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した処理の流れはあくまで一例であって、結果的に磁気センサモジュール11の姿勢に応じて動的に選択される強度で平滑化された時系列方位角データを出力できればよいのであって、その機能を担保できる範囲において処理順序を変更したり、別の処理を挿入したり、処理内容を変更できることはいうまでもない。
本発明の実施形態にかかるブロック図である。 本発明の実施形態にかかるブロック図である。 本発明の実施形態にかかるデータフロー図である。 本発明の実施形態にかかるフローチャートである。
符号の説明
1:方位測定装置、11:磁気センサモジュール、12:加速度センサ、13:表示モジュール、14:ROM、15:RAM、16:PU(方位情報処理装置)、17:バス、111:磁気センサユニット、112:磁気センサユニット、113:磁気センサユニット、114:セレクタ、115:アンプ、P1:磁気データ入力モジュール、P2:加速度データ入力モジュール、P3:方位導出モジュール、P4:姿勢導出モジュール、P5:平滑化強度選択モジュール、P6:弱度平滑化モジュール、P7:強度平滑化モジュール、P8:出力モジュール

Claims (9)

  1. 3つの反応軸が互いに直交する三次元の磁気センサモジュールから磁気データを順次取得する磁気データ取得手段と、
    前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得する姿勢データ取得手段と、
    時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出する方位角導出手段と、
    時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択する平滑化強度選択手段と、
    選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化する平滑化フィルタと、
    選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する出力手段と、
    を備える方位情報処理装置。
  2. いずれか1つの前記反応軸を不良軸として記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記平滑化強度選択手段は、前記不良軸と水平面とがなす鋭角があらかじめ決められた閾値より小さくなるとき、前記平滑化強度を強める、
    請求項1に記載の方位情報処理装置。
  3. 前記不良軸は、前記不良軸でない2つの前記反応軸に比べ前記磁気データの対応する成分の信号対ノイズ比が低い前記反応軸である、
    請求項2に記載の方位情報処理装置。
  4. 前記平滑化フィルタはローパスフィルタであって、
    前記平滑化強度は、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方位情報処理装置。
  5. 前記磁気センサモジュールと、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の前記方位情報処理装置と、
    を備える方位測定装置。
  6. 前記姿勢センサをさらに備える、
    請求項5に記載の方位測定装置。
  7. 出力された前記時系列方位角データに基づいて方位を表示する表示手段をさらに備える、
    請求項5または6に記載の方位測定装置。
  8. 3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得する磁気データ取得手段と、
    前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得する姿勢データ取得手段と、
    時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出する方位角導出手段と、
    時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択する平滑化強度選択手段と、
    選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化する平滑化フィルタと、
    選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する出力手段と、
    してコンピュータを機能させる方位情報処理プログラム。
  9. 3つの反応軸が互いに直交する磁気センサモジュールから磁気データを順次取得し、
    前記磁気センサモジュールの姿勢に対応する姿勢データを姿勢センサから順次取得し、
    時点毎の前記磁気データと前記姿勢データとに基づいて時系列方位角データを導出し、
    時点毎に前記姿勢データに基づいて平滑化強度を選択し、
    選択された前記平滑化強度で前記時系列方位角データを平滑化し、
    選択された前記平滑化強度で平滑化された前記時系列方位角データを出力する、
    ことを含む方位情報処理方法。
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