JP2008162072A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光硬化性のインクを用いた印刷において、光照射部からの光の照射による印刷媒体の伸縮を考慮して対象画像を印刷媒体上に精度よく印刷する。
【解決手段】印刷装置のヘッド3は、光硬化性のインクの微小液滴を吐出するノズルユニット31、および、基材上に吐出されたインクに光を照射する光照射部38を備える。画像を印刷する際には、基材上に印刷する画像の濃度分布と、光照射部38からの光の照射に起因する温度上昇による基材の伸縮との関係を示す伸縮情報521が準備され、演算部51において、対象画像の濃度分布と伸縮情報521とに基づいて対象画像を補正して描画データが生成される。そして、描画データに従ってヘッド3の相対移動に同期してヘッド3からのインクの吐出が制御されることにより、光照射部38からの光の照射による基材の伸縮を考慮して対象画像を基材上に精度よく印刷することが実現される。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット方式にて印刷媒体上に印刷を行う技術に関する。
従来より、インクの微小な液滴を吐出する複数の吐出口が配列されたヘッドを印刷用紙に沿って走査することにより、印刷用紙上に印刷を行うインクジェット方式の印刷装置が用いられている。また、近年、様々な印刷媒体に印刷を行う要求があり、プラスチック(例えば、ポリカーボネートやPET(ポリエチレンテレフタレート))等の撥液性を有する印刷媒体に印刷を行う場合には、紫外線硬化性を有するインクが利用され、光照射部から照射される紫外線により、印刷媒体上に吐出された直後のインクが硬化される。
なお、特許文献1では、製版機能を有する印刷装置において、演算処理により印刷対象の画像の副走査方向の幅を補正した補正済の画像を取得し、光ビームを刷版に照射して画像を記録する際に描画クロックを補正して刷版上に描画される画像の主走査方向の長さを補正することにより、印刷時に印刷用紙が伸びる現象(いわゆる、ファンアウト)に対して容易に対応する手法が開示されている。
特開2004−306299号公報
ところで、紫外線硬化性のインクを用いた印刷装置では、印刷の際に光照射部からの紫外線が印刷媒体に照射されることにより印刷媒体の温度が上昇し、印刷媒体が膨張している状態(膨張途上を含む。)で画像が印刷されてしまう。したがって、印刷の完了後に印刷媒体が常温に戻った状態では、印刷媒体上の印刷画像が歪んでしまう。実際には、印刷媒体上の各位置における温度変化は、印刷媒体上に印刷される画像の濃度等に依存するため、印刷時における印刷媒体の伸縮は一定のものとはならず、印刷対象の画像を印刷媒体上に精度よく印刷することが極めて困難となっている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、光硬化性のインクを用いた印刷において、印刷対象の画像を印刷媒体上に精度よく印刷することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、インクジェット方式の印刷装置であって、印刷媒体を保持する保持部と、前記印刷媒体に平行な所定の配列方向に配列された複数の吐出口から光硬化性のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出するヘッドと、前記印刷媒体上に吐出されたインクに光を照射する光照射部と、前記ヘッドおよび前記光照射部を前記保持部に対して相対的に前記配列方向に垂直な主走査方向に移動するとともに、前記主走査方向への移動が完了する毎に前記配列方向に沿う副走査方向に間欠的に移動する走査機構と、印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と、前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示す伸縮情報を記憶する記憶部と、印刷対象である対象画像の平均濃度または濃度分布と前記伸縮情報とに基づいて前記対象画像を補正して描画データを生成する演算部と、前記描画データに従って前記走査機構による前記ヘッドの相対移動と前記ヘッドからのインクの吐出とを同期させつつ制御する制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記演算部が、前記対象画像を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれの濃度を求めることにより前記対象画像の前記濃度分布を取得し、前記濃度分布に基づいて前記描画データを生成する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の印刷装置であって、前記対象画像が複数の色にそれぞれ対応する複数の色成分画像の集合であり、前記ヘッドが、前記複数の色のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出し、前記伸縮情報が、前記複数の色のそれぞれに関して、印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示し、前記演算部が、前記複数の色成分画像の複数の平均濃度または複数の濃度分布と、前記伸縮情報とに基づいて前記複数の色成分画像を同様に補正することにより、前記描画データを取得する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷装置であって、前記保持部が、前記印刷媒体の前記ヘッドとは反対側の面に当接するステージであり、前記ステージ上の前記印刷媒体が前記光に対して透光性を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の印刷装置であって、最初の印刷の開始時における前記ステージの温度を調整する温調手段をさらに備える。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の印刷装置であって、前記温調手段が、最初の印刷の開始前に前記光を出射する状態で前記ステージに対して相対移動する前記光照射部を含む。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置であって、前記描画データが、前記対象画像を前記副走査方向に対応する方向に伸縮することにより得られた画像データと、前記ヘッドの主走査時におけるインクの吐出タイミングを補正する補正データとを含む。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置であって、前記描画データが、前記対象画像を前記副走査方向に対応する方向および前記主走査方向に対応する方向に伸縮することにより得られた画像データを含む。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷装置であって、前記伸縮情報が、印刷の際に前記ヘッドが前記印刷媒体上の各位置を通過する回数に関連づけられている。
請求項10に記載の発明は、印刷媒体を保持する保持部と、前記印刷媒体に平行な所定の配列方向に配列された複数の吐出口から光硬化性のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出するヘッドと、前記印刷媒体上に吐出されたインクに光を照射する光照射部と、前記ヘッドおよび前記光照射部を前記保持部に対して相対的に前記配列方向に垂直な主走査方向に移動するとともに、前記主走査方向への移動が完了する毎に前記配列方向に沿う副走査方向に間欠的に移動する走査機構とを備えるインクジェット方式の印刷装置において印刷を行う印刷方法であって、a)印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と、前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示す伸縮情報を準備する工程と、b)印刷対象である対象画像の平均濃度または濃度分布と前記伸縮情報とに基づいて前記対象画像を補正して描画データを生成する工程と、c)前記描画データに従って前記走査機構による前記ヘッドの相対移動と前記ヘッドからのインクの吐出とを同期させつつ制御する工程とを備える。
本発明によれば、光硬化性のインクを用いた印刷において、光照射部からの光の照射による印刷媒体の伸縮を考慮して対象画像を印刷媒体上に精度よく印刷することができる。
また、請求項2の発明では、描画データを高精度に求めることができ、請求項3の発明では、カラーの対象画像を印刷媒体上に精度よく印刷することができ、請求項5および6の発明では、対象画像を再現性よく印刷することができる。
また、請求項7の発明では、対象画像を印刷媒体上に高速に印刷することができ、請求項8の発明では、対象画像を印刷媒体上に容易に印刷することができ、請求項9の発明では、対象画像をより精度よく印刷することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置1の外観を示す斜視図である。印刷装置1は、例えばポリカーボネートやPET(ポリエチレン テレフタレート)等の撥液性を有するプラスチックにて形成される板状またはシート状の基材9上にインクジェット方式にてカラー印刷を行うものである。印刷装置1にて画像が印刷された基材9は、各種装置の表示パネル等として用いられる。
図1の印刷装置1は本体11および制御ユニット4を備え、本体11は透明な矩形の基材9を図1中の(+Z)側の面(以下、「上面」という。)上に保持するステージ21、基台20上に設けられるステージ移動機構22、および、ステージ21上の基材9に向けてインクの微小液滴を吐出するヘッド3を備える。
図2は、ステージ21およびヘッド3を重ねて示す平面図であり、図2では後述するフレーム25の図示を省略している。ステージ21の基材9とは反対側の面には、ステージ移動機構22が有するボールネジ機構221のナットが固定され、ボールネジ機構221に接続されたモータ222が回転することにより、ステージ21がレール223に沿って図2中のY方向(主走査方向)に滑らかに移動する。また、基台20上には位置検出モジュール23がさらに設けられ、基台20に対するステージ21の位置が検出可能となっている。
ステージ21は、熱膨張係数の低い材料にて形成されるとともに、上面が銀色に着色されている。また、図2中に破線にて示すように、ステージ21の内部には水の流路211が形成される。流路211は図2中のXY平面に沿ってステージ21のほぼ全体を通過するように、X方向およびY方向に順に繰り返し屈曲している。流路211の両端は循環部212に接続され、循環部212にて水の温度が調整されつつ、水が循環部212および流路211を循環することにより、非印刷時においてステージ21が所定の温度にて保たれる。
ステージ21の上方にはヘッド3が配置され、ヘッド3はボールネジ機構241およびモータ242を有するヘッド移動機構24により主走査方向に垂直かつ基材9の主面に沿う副走査方向(図2中のX方向)に移動可能に支持される。図1に示すように、ヘッド移動機構24は、ステージ21を跨ぐようにして基台20に設けられるフレーム25に固定される。フレーム25上には紫外線を出射する光源39が設けられ、複数の光ファイバ(実際には、複数の光ファイバは束状となっており、図1では符号391を付して1本の太線にて示している。)を介して光源39からの光がヘッド3の内部へと導入される。
図3はヘッド3を示す底面図である。図3に示すように、ヘッド3はそれぞれが互いに異なる色のインクを吐出する複数の(図3では、4個の)ノズルユニット31を備え、複数のノズルユニット31はY方向に配列されてヘッド3の本体30に固定される。図3中の最も(+Y)側のノズルユニット31はK(ブラック)の色のインクを吐出し、Kのノズルユニット31の(−Y)側のノズルユニット31はC(シアン)の色のインクを吐出し、Cのノズルユニット31の(−Y)側のノズルユニット31はM(マゼンタ)の色のインクを吐出し、最も(−Y)側のノズルユニット31はY(イエロー)の色のインクを吐出する。各ノズルユニット31では、ステージ21上の基材9に平行かつ主走査方向に垂直な配列方向(図3中のX方向)に複数の(例えば、300個の)吐出口311が一定のピッチR(例えば、150dpi(dot per inch)に相当する169マイクロメートル(μm)のピッチであり、以下、「吐出口ピッチR」という。)にて配列されており、複数のノズルユニット31において、互いに対応する吐出口311はX方向の同じ位置に配置される。また、各色のインクは紫外線硬化剤を含んでおり、紫外線硬化性を有している。なお、後述する印刷の解像度に合わせてCMYKのノズルユニット31がX方向に順にずらして配置されてもよく、ヘッド3に、ライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイト等の他の色用のノズルユニットがさらに設けられてもよい。
また、ヘッド3には、光源39に接続される光照射部38が複数のノズルユニット31の(−Y)側に設けられる。光照射部38では、複数の光ファイバがX方向に沿って配列されており、基材9上においてX方向に伸びる線状の領域に光照射部38により紫外線が照射される。
図4は制御ユニット4の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように制御ユニット4は本体制御部40およびコンピュータ5を備え、本体制御部40は、ヘッド3の複数のノズルユニット31からのインクの吐出に係る制御を行う吐出制御部41、および、ステージ移動機構22およびヘッド移動機構24に対する移動制御を行う移動制御部42を有する。また、コンピュータ5は、各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成され、図4では、コンピュータ5が所定のプログラムを実行することにより実現される機能構成(図4中の演算部51および記憶部52)も示している。印刷装置1では、演算部51により基材9上への印刷対象の画像から印刷の際に用いられる描画データが生成され、移動制御部42による移動制御に同期しつつ吐出制御部41が描画データに従ってヘッド3からのインクの吐出を制御することにより、基材9上に画像が印刷される。
次に、印刷装置1が基材9上に画像を印刷する動作について図5を参照しつつ説明する。ここでは、最初に印刷装置1における印刷に係る基本動作を図5中のステップS13〜S20の処理を参照して説明し、その後、印刷装置1における実際の印刷に係る動作について説明する。以下の説明では、CMYKのうち一の色のノズルユニット31にのみ着目するが、他の色についても同様の動作が行われる。
印刷装置1では、まず、印刷対象となる基材9が印刷装置1内に搬送され、図2のステージ21上に載置される。これにより、基材9はヘッド3とは反対側の面がステージ21の上面と当接した状態で保持される(ステップS13)。このとき、基材9のエッジをステージ21上の複数の位置決めピン213に当接させることにより、基材9の各エッジがX方向またはY方向に平行となる状態にて基材9がステージ21に対して精度よく位置決めされる。続いて、移動制御部42がステージ移動機構22およびヘッド移動機構24を制御することによりヘッド3が基材9の(−Y)側かつ(−X)側の所定の初期位置(主走査方向および副走査方向の双方の初期位置)に配置される(すなわち、ヘッド3が原点復帰する。)。そして、ステージ21が(−Y)方向に移動を開始し、ヘッド3が基材9に対して(+Y)方向に一定の速度にて相対的に主走査する(ステップS14)。
図6は基材9の主面上に設定される描画位置配列80を示す図である。図6では、ヘッド3の複数の主走査における一の色のノズルユニット(ただし、それぞれ符号31A〜31Dを付している。)も二点鎖線にて図示している。実際には、印刷時における光照射部38からの紫外線により基材9は印刷途上にて熱膨張するが、以下の基本動作の説明では、基材9の熱膨張については無視している。
描画位置配列80は、基材9の主面上において副走査方向に平行な行方向(図6中のX方向)および主走査方向に平行な列方向(図6中のY方向)に配列された複数の描画位置の集合であり、図6では各描画位置を符号81を付す矩形にて示している。本実施の形態では、描画位置81の行方向のピッチおよび列方向のピッチの双方(以下、「描画ピッチ」とも呼ぶ。)が、吐出口ピッチRの1/4倍とされ、既述のように吐出口ピッチRが150dpiに相当する場合には、描画ピッチは600dpiに相当する42μmとなる。なお、描画位置81の行方向のピッチおよび列方向のピッチは吐出口ピッチRの1/6倍や1/8倍等とされてもよく、また、行方向のピッチと列方向のピッチとが異なっていてもよい。
印刷装置1では、ヘッド3が基材9に対して主走査方向に相対的に移動する(主走査する)ことにより、ヘッド3の複数の吐出口311のそれぞれが列方向に並ぶ描画位置81(以下、「描画位置の列」とも呼ぶ。)を通過しつつ、吐出制御部41の制御に基づいて各吐出口311により対応する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS15)。描画位置81の列方向のピッチは一定であり、ステージ21の移動速度も一定とされるため、各吐出口311におけるインクの吐出制御は一定の基本周期にて行われることとなる。このとき、ヘッド3の光照射部38から基材9上に照射される紫外線により基材9上に吐出された直後のインク(の微小液滴)が硬化する。図6では、1回目の主走査の際のノズルユニットを符号31Aを付して示しており、各吐出口311により基材9上に形成されるドットを内部に「1」と記す丸にて示している。図6では、描画データに合わせてインクの吐出が行われない場合も、ドットが仮想的に形成されるものとしている。
実際には、各吐出口311は、微小時間にほぼ同量の複数のインクの微小液滴を連続して吐出することが可能とされ、描画データは、各描画位置81に対して吐出すべき微小液滴の個数の指示も含むデータとなっている。本実施の形態では、微小時間に0ないし3のいずれかの個数の微小液滴を連続して吐出する動作が、1回のインクの吐出制御と捉えられる。ノズルユニット31では、連続して吐出される複数のインクの微小液滴のうち最初に吐出されたものにおいて、空気抵抗の影響により後続の微小液滴よりも降下速度が低くなることを利用して、飛翔中にこれらのインクの微小液滴を互いに衝突させ、基材9上に1つのインクの液滴として着弾させることが可能となっている。
印刷装置1では、各吐出口311が通過する基材9上の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われ、ヘッド3が基材9の(+Y)側の端部まで到達するとステージ21の移動(ヘッド3の主走査)が停止される(ステップS16)。続いて、ステージ21が主走査方向の初期位置に戻され(ステップS17)、ヘッド3の次の主走査が行われることが確認された後(ステップS18)、ヘッド3が吐出口311の配列方向に沿うX方向に移動(副走査)し、行方向に関して、ノズルユニット31の各吐出口311が1回目の主走査にていずれかの吐出口311が通過した描画位置の列の(+X)側に描画ピッチだけ離れた位置に配置される(図6中の符号31Bを付すノズルユニット参照)(ステップS19)。後述するように、ステップS19におけるヘッド3の行方向の移動量は、吐出口ピッチRよりも大きくされるため、実際には、ノズルユニット31の全ての吐出口311が1回目の主走査にて吐出制御が行われた描画位置の列の(+X)側に隣接した位置に配置される訳ではない(以下、同様)。
ヘッド3の副走査が完了すると、ステージ21が(−Y)方向に移動を開始し(ステップS14)、各吐出口311が通過する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS15)。図6では、ヘッド3の2回目の主走査にて各吐出口311により基材9上に形成されるドットを内部に「2」と記す丸にて示している。
ヘッド3の2回目の主走査が完了すると(ステップS16)、ステージ21が主走査方向の初期位置に戻される(ステップS17)。続いて、ヘッド3の次の主走査が行われることが確認された後(ステップS18)、ヘッド3が副走査し、行方向に関して、ノズルユニット31の各吐出口311が2回目の主走査にていずれかの吐出口311が通過した描画位置の列の(+X)側に描画ピッチだけ離れた位置に配置される(図6中の符号31Cを付すノズルユニット参照)(ステップS19)。そして、ステージ21が(−Y)方向に移動を開始し(ステップS14)、各吐出口311が通過する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS15)。図6では、ヘッド3の3回目の主走査にて各吐出口311により基材9上に形成されるドットを内部に「3」と記す丸にて示している。
ヘッド3の3回目の主走査が完了すると(ステップS16)、ステージ21が主走査方向の初期位置へ移動するとともに(ステップS17)、ヘッド3が副走査し、行方向に関して各吐出口311が3回目の主走査にていずれかの吐出口311が通過した描画位置の列の(+X)側に描画ピッチだけ離れた位置に配置される(図6中の符号31Dを付すノズルユニット参照)(ステップS18,S19)。その後、ヘッド3の主走査に同期して、各吐出口311が通過する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS14,S15)。図6では、ヘッド3の4回目の主走査にて各吐出口311により基材9上に形成されるドットを内部に「4」と記す丸にて示している。そして、ヘッド3の主走査が完了すると(ステップS16)、ステージ21が主走査方向の初期位置に戻される(ステップS17)。
ここで、図6中の描画位置配列80において行方向に一列に連続する4個の描画位置81の集合(図6中にて符号82を付す太線の矩形にて囲む描画位置81の集合であり、以下、「描画ブロック82」という。)に着目すると、各描画ブロック82では、ヘッド3(のいずれかの吐出口311)が通過する毎にいずれかの描画位置81に対して吐出口311からのインクの吐出制御が1回行われ、描画ブロック82内の描画位置81の個数に対応する回数だけヘッド3が通過することにより、描画ブロック82内の各描画位置81に対する1回のインクの吐出制御が完了している(すなわち、副走査方向にインターレース処理が行われる。)。したがって、描画位置配列80は、行方向に連続するとともに互いに異なる主走査時にインクの吐出制御が1回行われる描画位置81の集合である複数の描画ブロック82に分割されていると捉えることができる。なお、描画ブロック82のX方向の幅は吐出口ピッチRに等しい。
後述するように、上記ステップS19,S14〜S17は、描画位置配列80の全ての描画位置81のそれぞれに対して1回の吐出制御が行われるまで繰り返され(ステップS18)、基材9上に描画対象の画像の全体が印刷される。
なお、既述のように、印刷装置1では複数のノズルユニット31において、互いに対応する吐出口311はX方向の同じ位置に配置されるため(図3参照)、実際には、ヘッド3の一の主走査により描画ブロック82において同じ描画位置81に対してCMYKのインクが吐出され、その後、光照射部38により同時に硬化される。この場合でも、CMYKのインクは硬化前に完全に混ざり合うことはないため、印刷後のカラー画像において不具合は生じない。
ここで、ステップS19におけるヘッド3の行方向への移動量について説明する。図7はヘッド3の行方向への移動量を説明するための図である。図7では、ノズルユニット31に配列形成される複数の吐出口311を1つの矩形として示し、ヘッド3の1〜5回目の主走査時における複数の吐出口311をそれぞれ矩形331〜335にて表している。
既述のように、印刷装置1の各ノズルユニット31では300個の吐出口311が形成されており、ヘッド3の1回目の主走査では、基材9上において行方向に並ぶ300個の描画ブロック82に相当する範囲において、各描画ブロック82に対するインクの吐出制御が行われる。また、一の主走査にてヘッド3が通過する各描画ブロック82において、インクの吐出制御が行われる描画位置81を対象描画位置81と呼ぶとすると、ヘッド3の1回目の主走査では、最も(−X)側の描画位置81が対象描画位置81とされる。
ヘッド3の1回目の主走査後の副走査では、ヘッド3は(+X)方向に吐出口ピッチRの(74+(1/4))倍(図7中の矩形331と矩形332との間のX方向の距離)だけ移動する。このとき、ノズルユニット31の吐出口311の位置が吐出口ピッチRの整数倍に吐出口ピッチRの1/4倍を加えた距離だけ行方向に移動するため、X方向のみに着目すると、1回目の主走査にてノズルユニット31の吐出口311が通過した各描画ブロック82内の描画位置81から(+X)側に描画ピッチだけ離れた位置に、このノズルユニット31のいずれかの吐出口311が配置される(ただし、1回目の主走査にて(−X)側の74個の吐出口311が通過した描画ブロック82を除く。)。したがって、2回目の主走査において、ノズルユニット31が通過する各描画ブロック82(正確には、1回目および2回目の主走査においてノズルユニット31が通過する各描画ブロック82(以下同様))に対して、図6中の「1」が記された描画位置81から「2」が記された描画位置81に対象描画位置81が切り替えられる。また、ヘッド3の副走査時の行方向への移動量が描画ブロック82の行方向の幅である描画ピッチの4倍(吐出口ピッチR)よりも大きいため、各描画ブロック82に対して1回目の主走査にて通過した吐出口311とは異なる吐出口311が2回目の主走査にて通過することとなる。
同様に、2回目の主走査の終了後には、ヘッド3が(+X)方向に吐出口ピッチRの(74+(1/4))倍(すなわち、図7中の矩形332と矩形333との間のX方向の距離)だけ移動することにより、3回目の主走査において、ノズルユニット31が通過する各描画ブロック82に対して、図6中の「2」が記された描画位置81から「3」が記された描画位置81に対象描画位置81が切り換えられ、3回目の主走査の終了後には、ヘッド3が(+X)方向に吐出口ピッチRの(74+(1/4))倍(すなわち、図7中の矩形333と矩形334との間のX方向の距離)だけ移動することにより、4回目の主走査において、ノズルユニット31が通過する各描画ブロック82に対して、図6中の「3」が記された描画位置81から「4」が記された描画位置81に対象描画位置81が切り替えられる。
ここで、1〜3回目の主走査の終了後におけるX方向の移動量の総和は、吐出口ピッチRの(222+3/4)倍となるため、4回目の主走査の際におけるノズルユニット31の複数の吐出口311(矩形334)のうち最も(−X)側の吐出口311により、1回目の主走査において(+X)側から(−X)方向に向かって78番目の吐出口311が通過した各描画ブロック82に対するインクの吐出制御が行われることとなる。したがって、1回目の主走査にてノズルユニット31の(+X)側の78個の吐出口311が通過した各描画ブロック82内の全ての描画位置81のそれぞれに対してインクの吐出制御が1回実行されたこととなる。
後述するように、4回目の主走査以降においても、ヘッド3は(+X)方向へと間欠的に移動するため、1回目の主走査にてノズルユニット31の(−X)側の222個の吐出口311が通過した各描画ブロック82においては、インクの吐出制御が行われない描画位置81が存在する。よって、1回目の主走査にてノズルユニット31の(−X)側の222個の吐出口311が通過する各描画ブロック82の全ての描画位置81には、インクの吐出は行われない(すなわち、これらの描画位置81は余白とされる。)。
続いて、4回目の主走査の終了後には、ヘッド3が(+X)方向に吐出口ピッチRの(77+(1/4))倍(すなわち、図7中の矩形334と矩形335との間のX方向の距離)だけ移動することにより、5回目の主走査において、ノズルユニット31が通過する各描画ブロック82に対して図6中の「1」が記された描画位置81を対象描画位置81とすることが可能となる。このとき、矩形335にて示す複数の吐出口311の(−X)側の74個の吐出口311が通過する各描画ブロック82では、2〜4回目の主走査により、図6中の「2」〜「4」が記された描画位置81に対してインクの吐出制御が既に完了しており、5回目の主走査によりこの描画ブロック82内の全ての描画位置81のそれぞれに対する1回のインクの吐出制御が完了することとなる。
なお、5回目の主走査時のヘッド3の位置(矩形335)は、1回目の主走査時のヘッド3の位置(矩形331)から吐出口ピッチRの300倍だけX方向に離れており、1回目の主走査時にノズルユニット31の最も(+X)側の吐出口311が通過した描画ブロック82の(+X)側に隣接する描画ブロック82を、5回目の主走査におけるノズルユニット31の最も(−X)側の吐出口311が通過することとなる。
ヘッド3の5回目以降の主走査および副走査の繰り返しでは、副走査時の移動量が上記1〜4回目の主走査の終了後における副走査時のものに順に変更される。すなわち、αを0以上の整数として、(1+4α)回目の主走査、(2+4α)回目の主走査、(3+4α)回目の主走査、および、(4+4α)回目の主走査の終了後における副走査時の移動量がそれぞれ上記1〜4回目の主走査の終了後における副走査時のものと等しくされる。
印刷装置1では、ヘッド3を副走査しつつ、各吐出口311が通過する描画位置81に対してインクの吐出制御を行うことにより、基材9上の描画位置配列80の各描画位置81(ただし、1回目の主走査にてノズルユニット31の(−X)側の222個の吐出口311が通過する描画ブロック82を除く。)に対して、ノズルユニット31におけるインクの吐出制御が1回行われ、最初の基材9への印刷が完了する。
続いて、次の処理対象の基材9が存在することが確認されると(ステップS20)、ステージ21上の基材9が次の(2番目の)基材9に交換され(ステップS13)、上記のステップS14〜S17,S19の動作が繰り返される(ステップS18)。以上のようにして、処理対象の全ての基材9に対して印刷が行われる。
ここで、上記基本動作において複数の基材9に対する印刷が繰り返される際のステージ21の温度変化について述べる。図8は、ステージ21の温度変化の一例を示す図であり、縦軸にステージ21の温度を示し、横軸に時間を示している。図8中において、符号D1,D2,D3,D4を付す矢印は、それぞれ1ないし4番目の基材9に対する印刷が行われている期間(すなわち、上記のステップS14〜S19の動作が行われている期間)を示し、符号E1,E2,E3を付す矢印は、それぞれ1ないし3番目の基材9から次の基材9への交換に要する期間を示している。
図8中に符号L11を付す実線にて示すように、ステージ21の温度は、印刷の開始時に循環部212により所定の温度θ1(例えば、20℃であり、以下、「設定温度θ1」という。)に調整されており、基材9に対する印刷が行われている期間D1〜D4にて光照射部38からの紫外線の照射により上昇し、印刷が完了した基材9を次の基材9へと交換している期間E1〜E3に周囲の温度により低下する。実際には、ステージ21の温度上昇は温度θ0(例えば、60〜70℃)にて飽和するため、3番目の基材9に対する印刷の際に飽和温度θ0に到達し、4番目以降の各基材9に対する印刷が行われている期間の温度変化は図8中の期間D4のものとほぼ同じとなる。なお、図8に示すステージ21の温度変化は一例であり、ステージ21が飽和温度θ0に到達するまでに処理される基材9の枚数も、各種条件に応じて変動する。図8中の破線にて示す温度変化については後述する。
次に、印刷装置1における実際の印刷に係る動作の事前準備として行われる伸縮情報生成処理について説明する。図9.Aは、伸縮情報を生成する処理の流れを示す図であり、図9.Bは伸縮情報生成処理の概要を概念的に示す図である。以下、図9.Aに沿って説明を行い、図9.Bを適宜参照する。ここで、伸縮情報とは、後述の実際の印刷時における光照射部38からの光による基材9の伸縮(想定される伸縮)を取得する際に用いられるものである。
伸縮情報を生成する際には、まず、印刷装置1において、ヘッド3の光照射部38から紫外線を出射した状態でヘッド3がステージ21(ただし、基材9は載置されていない。)に対して主走査および副走査を繰り返し行うことにより、ステージ21が全体的に加熱される(ステップS101)。これにより、ステージ21が飽和温度近傍となり、図8中の期間D4の後半部分に近い状態となる。続いて、CMYKの各色に関して、それぞれが異なる濃度にて均一な複数の画像(後述するように、グリッド状の線も有する画像であるため、以下、「濃度グリッド画像」という。)のデータが準備される。
図10.Aないし図10.Eは、一の色の複数の濃度グリッド画像72A〜72Eを示す図であり、それぞれ0%、25%、50%、75%および100%の濃度(描画率)に対応している。図10.Bないし図10.Eでは、平行斜線の幅を変更することにより、画像の濃度の違いを示している。
濃度グリッド画像72A〜72Eは、(後述する基材9の熱膨張を無視した場合に)基材9上における印刷可能な領域に相当する大きさ(画素数)とされ、図10.Aないし図10.Eに示すように各濃度グリッド画像72A〜72Eはm行n列の複数の分割領域721に分割されている。実際には、各濃度グリッド画像72A〜72Eは、複数の分割領域721を仕切るようにグリッド状に配置され、かつ、それぞれがX方向に対応するx方向、または、Y方向に対応するy方向に平行となる複数の線分の集合720(以下、「グリッド線群720」という。)も有しており、図10.Aないし図10.Cの0%、25%および50%の濃度の濃度グリッド画像72A〜72Cでは、グリッド線群720は100%の濃度とされ、図10.Dおよび図10.Eの75%および100%の濃度の濃度グリッド画像72D,72Eでは、グリッド線群720は0%の濃度とされている。そして、上記の基本動作におけるステップS13〜S19と同様にして、複数の濃度グリッド画像72A〜72Eが複数の参照用の基材(以下、「参照基材」という。)上にそれぞれ印刷される(ステップS102)。
図11.Aないし図11.Eは、参照基材上に印刷された濃度グリッド画像62A〜62Eを示す図であり、それぞれ0%、25%、50%、75%および100%の濃度に対応している。図11.Bないし図11.Eでは、平行斜線の幅を変更することにより、参照基材上の画像の濃度の違いを示している。また、図11.Aないし図11.Eでは、参照基材上に実際に描画されるグリッド線群に符号620を付している。
既述のように、濃度グリッド画像の印刷の直前において、ステージ21の温度が飽和温度近傍とされることにより、各濃度グリッド画像の参照基材上への印刷時には、ステージ21の温度変化が、図8中の期間D4における線L11と同様となり、印刷の開始時から時間が経過するに従ってステージ21の温度が上昇して飽和温度に到達する。したがって、参照基材もステージ21上に載置された直後から時間が経過するに従って膨張し、参照基材が膨張している状態(膨張途上を含む。)で参照基材上に濃度グリッド画像が印刷されることとなる。これにより、印刷後に参照基材が常温に戻った状態(参照基材が収縮した状態)では、参照基材上の画像が歪んでしまう。具体的には、参照基材上において(+X)側の部分では、ステージ21がほぼ飽和温度まで上昇していることにより、参照基材がX方向およびY方向に大きく伸びた状態で濃度グリッド画像の一部が印刷され、常温の状態では、参照基材上において濃度グリッド画像の当該部分が大きく縮んでしまう。これにより、図11.Aないし図11.Eに示すように、参照基材上の濃度グリッド画像62A〜62Eは、外形が(+X)側に向かうに従ってY方向の幅が狭くなる略台形となり、グリッド線群620も同様に歪んでいる。実際には、濃度グリッド画像の濃度に応じて、基材9自体も光照射部38からの紫外線により加熱されることとなり、濃度グリッド画像62A〜62Eのグリッド線群620の形状は互いに異なっている。
続いて、各参照基材上の濃度グリッド画像62A〜62Eにおいて、グリッド線群620中の交点(すなわち、濃度グリッド画像72A〜72Eの格子点に対応する点)の位置が外部の測定装置により測定される(ステップS103)。このとき、測定装置では、印刷装置1のX方向およびY方向に対応する2方向(以下、同様に「X方向」および「Y方向」という。)が規定されており、参照基材の(−X)側かつ(−Y)側の角を基準として、グリッド線群620の各交点のX方向およびY方向の座標(以下、「測定座標」という。)が測定され、コンピュータ5の入力部を介して演算部51へと入力される。
演算部51では、参照基材の(−X)側かつ(−Y)側の角を基準として、参照基材上のグリッド線群の各交点の理想的な座標、すなわち、参照基材上への濃度グリッド画像の印刷において参照基材の伸縮が生じないと仮定した場合に参照基材上に印刷される濃度グリッド画像のグリッド線群(以下、「基準グリッド線群」という。)の交点(以下、「基準交点」という。)の座標も予め記憶されており、参照基材上の濃度グリッド画像62A〜62Eから取得されるグリッド線群620の各交点の測定座標と対応する基準交点の座標とのX方向およびY方向のそれぞれの差分が、濃度グリッド画像62A〜62Eにおける基準交点に対する歪み量として求められる。言い換えれば、基準グリッド線群の各基準交点を始点として、参照基材上の濃度グリッド画像62A〜62Eの対応する交点(移動した基準交点と捉えることもできる。)へと向かうベクトルが求められる。当該ベクトルは、参照基材上の濃度グリッド画像62A〜62Eにおける各交点の理想的な位置(基準交点)からの変位(ずれ)を示すため、以下、変位ベクトルという。変位ベクトルは、基準交点に対するX方向およびY方向の歪み量と同義である。
図12は、0%の濃度グリッド画像62Aのグリッド線群620Aを示す図であり、図12では、基準グリッド線群610、および、50%の濃度の濃度グリッド画像62Cのグリッド線群620Cもそれぞれ破線および一点鎖線にて重ねて示している。図12中の基準グリッド線群610の符号P10を付す基準交点に着目すると、グリッド線群620Aでは、基準グリッド線群610の基準交点P10を始点として対応する交点P11(変位後の基準交点)へと向かうベクトルが、0%の濃度グリッド画像62Aにおける基準交点P10に対する変位ベクトルV11として取得され、グリッド線群620Cでは、基準グリッド線群610の基準交点P10を始点として対応する交点P12へと向かうベクトルが50%の濃度グリッド画像62Cにおける基準交点P10に対する変位ベクトルV12として取得される。
図9.Bの上部では、濃度グリッド画像62A〜62Eと、「濃度0%の変位ベクトル」と記すブロックB11、「濃度25%の変位ベクトル」と記すブロックB12、「濃度50%の変位ベクトル」と記すブロックB13、「濃度75%の変位ベクトル」と記すブロックB14、および、「濃度100%の変位ベクトル」と記すブロックB15との間に、「測定座標の取得および変位ベクトルの算出」と記すブロックB10を設けることにより、濃度グリッド画像62A〜62Eに対応する濃度毎に各基準交点に対する変位ベクトルを求める上記動作を概念的に示している。
演算部51では、0%の濃度グリッド画像62Aにおける各基準交点に対する変位ベクトル(以下、「基本変位ベクトル」という。)を示すテーブルが、図13に示すように、基本変位テーブルとして生成される(ステップS104)。図13では、X方向の位置(X0,X1,・・・,X4)およびY方向の位置(Y0,Y1,・・・,Y4)にて特定される欄に、対応する基準交点に対する変位ベクトルが記されている。
ここで、0%の濃度グリッド画像62Aが印刷される透明な参照基材では、光照射部38からの紫外線により参照基材が直接的に加熱される程度は小さいが、紫外線がステージ21にて吸収されることによりステージ21が加熱され、これにより、参照基材が間接的に加熱されることとなる。したがって、基本変位ベクトルは、主にステージ21の温度上昇に起因して生じる基材9の伸縮(基準交点の変位)を示すものであると考えられる。
また、演算部51では、他の濃度グリッド画像62B〜62E(すなわち、25%、50%、75%および100%の濃度グリッド画像62B〜62E)における各基準交点に対する変位ベクトルと、対応する基本変位ベクトルとの差分を示す差分ベクトルが求められる。例えば、図12中の濃度グリッド画像62Cのグリッド線群620Cでは、基準交点P10に対する変位ベクトルV12と、対応する基本変位ベクトルV11との差分を示す差分ベクトルV13が求められる。差分ベクトルV13は、主に参照基材上に吐出されるインクの色や濃度(分布)に依存して光照射部38からの紫外線により参照基材(上のインク)が直接的に加熱されることにより、ステージ21の温度上昇に起因する基材9の伸縮に加えて生じる基材9の伸縮を示すものであると考えられる。すなわち、差分ベクトルV13は、対応する基本変位ベクトルV11に追加される基準交点P10の変位を示すものとして捉えることができ、以下、差分ベクトルを追加変位ベクトルという。図12では、基本変位ベクトルV11にて指示される交点P11を始点として差分ベクトルV13を二点鎖線にて図示している。このようにして、25%、50%、75%および100%の濃度グリッド画像62B〜62Eのそれぞれにおいて複数の基準交点に対する複数の追加変位ベクトルが取得され、複数の追加変位ベクトルを示すテーブルが追加変位テーブルとして生成される(ステップS105)。
図9.Bの下部では、ブロックB11と「基本変位テーブル」と記すブロックB21とを矢印にて接続することにより、0%の濃度グリッド画像62Aにおける基準交点に対する変位ベクトルから基本変位テーブルが直接導かれることを概念的に示し、ブロックB12〜B15と、「濃度25%の追加変位テーブル」と記すブロックB22、「濃度50%の追加変位テーブル」と記すブロックB23、「濃度75%の追加変位テーブル」と記すブロックB24、および、「濃度100%の追加変位テーブル」と記すブロックB25との間に、「差分ベクトルの算出」と記すブロックB20を設け、ブロックB20にブロックB11を矢印にて接続することにより、濃度25%、50%、75%および100%の追加変位テーブルが、濃度25%、50%、75%および100%の変位ベクトルと、濃度0%の変位ベクトルとに基づいて導かれることを概念的に示している。
実際には、CMYKの各色に関して25%、50%、75%および100%の濃度グリッド画像62B〜62Eが参照基材上に印刷されるが、0%の濃度グリッド画像62Aについては、一の色(例えば、K)においてのみ印刷が行われる。したがって、1つの基本変位テーブル、および、CMYKの各色に対する複数の追加変位テーブルが上記処理にて生成されることとなり、これらのテーブルの集合が伸縮情報とされる。
図14は、濃度グリッド画像における一の基準交点に対する歪み量(変位ベクトルの一の方向の大きさ)と濃度との関係を示す図であり、図14では横軸に濃度を示し、縦軸に歪み量を示している。また、図14では、K、C、MおよびYの色の濃度グリッド画像における歪み量の変化をそれぞれL21,L22,L23,L24を付す線にて示している。図14に示すように、各色において濃度が高くなるに従って歪み量も増大しており、基材9上に印刷される画像の濃度が高くなるほど、印刷時における基材9の歪み量は大きくなる、すなわち、0%の濃度グリッド画像における歪み量から基材9上に印刷される画像の濃度に応じて歪み量が追加されることが判る。
次に、印刷装置1における実際の印刷に係る動作について図5のステップS10〜S20を参照しつつ説明する。まず、印刷装置1では、図4に示すように、上記の伸縮情報生成処理により予め生成された伸縮情報521が記憶部52に記憶されて準備される(ステップS10)。なお、図4では、複数の伸縮情報521が図示されているが、本実施の形態では、1つの伸縮情報521のみが利用される。続いて、基材9上への印刷対象の画像と伸縮情報とに基づいて、実際の印刷時に利用される描画データが生成される(ステップS11)。図15は、描画データを生成する処理の流れを示す図であり、図5のステップS11にて行われる処理を示している。
描画データの生成時には、まず、コンピュータ5の演算部51において、印刷対象のカラー画像に対してRIP(Raster Image Processing)処理が施され、基材9上に所望の大きさにて印刷されるように印刷の解像度(各方向の単位長さ当たりのドット数)に応じた画素数の画像(すなわち、以下の処理における元となる画像であり、以下、「元画像」という。)が生成される(ステップS111)。実際には、元画像はCMYKの複数の色にそれぞれ対応する複数の色成分画像の集合となっている。
図16は、元画像70の外形を示す図である。元画像70は、濃度グリッド画像72A〜72Eと同様に、X方向に対応するx方向、および、Y方向に対応するy方向にて規定される領域内に配置される。元画像70が生成されると、基材9上の基準グリッド線群610に対応する線群710(図16中にて破線にて示し、以下、「基準グリッド線群710」という。)に対して元画像70を配置すべき位置が決定される。基準グリッド線群710に対する元画像70の位置は、例えば、操作者がコンピュータ5の入力部を介して入力を行うことにより決定される。元画像70の位置が決定されると、演算部51では、基準グリッド線群710の全体を囲む矩形(すなわち、最も外側の矩形)に対応する画像であって、元画像70以外の領域に0%の濃度に対応する画素値が付与されたものが、対象画像71(図16中にて一点鎖線にて外形を示す。)として生成される(ステップS112)。元画像70はCMYKの複数の色にそれぞれ対応する複数の色成分画像の集合となっているため、実際には、対象画像71もCMYKの複数の色にそれぞれ対応する複数の色成分画像の集合となる。
図16に示すように、対象画像71は、基準グリッド線群710により複数の分割領域711(以下、「基準分割領域711」という。)に分割されており、演算部51では、対象画像71の色成分画像において、各基準分割領域711における濃度の平均値(以下、「基準分割領域711の平均濃度」という。)が取得される。これにより、対象画像71の各色成分画像において、基準グリッド線群710に従った基準分割領域711を単位領域として濃度分布が取得されることとなる(ステップS113)。
続いて、演算部51では、実際の印刷時における基材9の伸縮に合わせて対象画像71を伸縮させるための補正量が求められる。ここで、対象画像71の補正量は、伸縮情報521の基本変位テーブルが示す各基準交点の基本変位ベクトルに、対象画像71の各色成分画像の濃度分布に従って追加(加算)すべきベクトル(後述の濃度変位ベクトル)を算出することにより求められる。以下の説明では、対象画像71の一の色の色成分画像に着目するが、後述するように、他の色の色成分画像に対しても同様の処理が行われる。
基本変位ベクトルに追加すべきベクトルを求める際には、まず、各基準分割領域711に対して、当該基準分割領域711の平均濃度および他の基準分割領域711の平均濃度から導かれる濃度に関する評価値が算出される。既述のように、ヘッド3は基材9に対して(+Y)方向に主走査し、主走査が完了する毎に(+X)方向に副走査するため、各基準分割領域711における評価値は、当該基準分割領域711の平均濃度、並びに、当該基準分割領域711に対応する基材9上の領域への描画の際に基材9に対するヘッド3の相対的な移動経路に沿って既に描画が完了している領域に対応する基準分割領域711の平均濃度の加重平均として取得される。例えば、図16中の(−x)側かつ(−y)側の基準分割領域711aでは、基準分割領域711aの平均濃度がそのまま評価値とされ、基準分割領域711aの(+y)側の基準分割領域711bでは、基準分割領域711aの平均濃度および基準分割領域711bの平均濃度の加重平均が評価値とされ、基準分割領域711bの(+y)側の基準分割領域711cでは、基準分割領域711aの平均濃度、基準分割領域711bの平均濃度および基準分割領域711cの平均濃度の加重平均が評価値とされる。また、基準分割領域711aの(+x)側の基準分割領域711eでは、基準分割領域711aの平均濃度、基準分割領域711bの平均濃度、基準分割領域711cの平均濃度、基準分割領域711cの(+y)側の基準分割領域711dの平均濃度および基準分割領域711eの平均濃度の加重平均が評価値とされる。なお、各基準分割領域711の評価値を加重平均にて求める際における重み付けの係数は、当該基準分割領域711に対する他の基準分割領域711の位置(例えば、基準分割領域711間の距離等)に基づいて決定される。
このようにして、各基準分割領域711の濃度に関する評価値が算出されると、基準グリッド線群710の各基準交点に対して影響を及ぼす評価濃度が求められる。ここで、各基準交点の評価濃度は、当該基準交点をエッジ上に有する基準分割領域711の評価値の平均値(加重平均であってもよい。)として求められる。例えば、図16中の座標(x1,y1)の基準交点P20では、当該基準交点P20の左上((−x)側かつ(−y)側)の基準分割領域711a、左下((−x)側かつ(+y)側)の基準分割領域711b、右上((+x)側かつ(−y)側)の基準分割領域711e、および、右下((+x)側かつ(+y)側)の基準分割領域711fの評価値の平均値が評価濃度とされる。基準グリッド線群710の最も外側の矩形上の基準交点(ただし、四隅を除く。)では、当該基準交点をエッジ上に有する2個の基準分割領域711の評価値の平均値が評価濃度とされ、基準グリッド線群710の最も外側の矩形の頂点に相当する基準交点では、当該基準交点をエッジ上に有する1つの基準分割領域711の評価値が評価濃度とされる。
そして、基準交点の評価濃度α%が0%よりも大きく、かつ、25%以下(すなわち、(0<α≦25))となる場合には、基準交点の基本変位ベクトルに追加すべきベクトルである濃度変位ベクトルVは、25%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD25として数1により求められる。
(数1)
V=VD25×α/25
また、基準交点の評価濃度α%が25%よりも大きく、かつ、50%以下(すなわち、(25<α≦50))となる場合には、25%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD25とし、50%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD50として、基準交点の濃度変位ベクトルVは数2により求められる。
(数2)
V=(VD50−VD25)×(α−25)/25+VD25
基準交点の評価濃度α%が50%よりも大きく、かつ、75%以下(すなわち、(50<α≦75))となる場合には、50%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD50とし、75%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD75として、基準交点の濃度変位ベクトルVは数3により求められる。
(数3)
V=(VD75−VD50)×(α−50)/25+VD50
基準交点の評価濃度α%が75%よりも大きく、かつ、100%以下(すなわち、(75<α≦100))となる場合には、75%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD75とし、100%の追加変位テーブル中の対応する追加変位ベクトルをVD100として、基準交点の濃度変位ベクトルVは数4により求められる。
(数4)
V=(VD100−VD75)×(α−75)/25+VD75
なお、基準交点の評価濃度α%が0%の場合には、濃度変位ベクトルは0とされる。
実際には、基準グリッド線群710の基準交点の濃度変位ベクトルを求める上記処理は、対象画像のCの色成分画像、Mの色成分画像、Yの色成分画像、および、Kの色成分画像のそれぞれに対して行われ、各基準交点に対してCMYKの色成分画像から4個の濃度変位ベクトルが取得される(ステップS114〜S117)。
ここで、仮に、一の色に関して、対象画像71の色成分画像と同様の濃度分布(分割領域を単位とする濃度分布)を有する濃度グリッド画像(ただし、各分割領域の濃度は対象画像71の色成分画像の対応する基準分割領域711の平均濃度とされる。)を基材9上に印刷した場合には、基材9上の基準グリッド線群の各基準交点に対応する濃度グリッド画像のグリッド線群の交点は、当該基準交点を始点として基本変位ベクトルおよび濃度変位ベクトルを合成したベクトルが示す位置に描画されると想定される。換言すれば、基材9上の各基準交点が、当該基準交点を始点として当該ベクトルの逆ベクトルが示す位置に移動するように、当該位置近傍が印刷される際に光照射部38からの紫外線の照射に起因する温度上昇により基材9が伸縮していると考えられる。よって、伸縮情報521は、CMYKの各色に関して、基材9上に印刷する画像の濃度分布と、光照射部38からの紫外線の照射に起因する温度上昇による基材9の伸縮との関係を実質的に示すものとなっているといえる。
実際には、対象画像71のCMYKの色成分画像は、同一の基材9上に並行して印刷されるため、基準グリッド線群710の各基準交点において、基本変位ベクトルおよびCMYKの4個の濃度変位ベクトルを合成することにより、この場合に想定される基材9上の対応する基準交点の変位を示す合成変位ベクトルが取得される(ステップS118)。
図17は、基準グリッド線群710の1つの基準分割領域711を示す図である。図17中に示す基準分割領域711の四隅の基準交点P30,P40,P50,P60では、符号V31,V41,V51,V61を付すベクトルが合成変位ベクトルに対応し、基準交点P30,P40,P50,P60を始点としてベクトルV31,V41,V51,V61がそれぞれ示す複数の位置P31,P41,P51,P61が、対象画像71を印刷した場合に想定される基材9上の基準交点の変位後の位置に対応するものとなる。したがって、ベクトルV31,V41,V51,V61によりそれぞれ指示される複数の位置P31,P41,P51,P61を結んで形成される四角形の領域712(図17中にて破線にて示す。)は、仮に、対象画像71の複数の色成分画像と同様の濃度分布を有する複数の色の濃度グリッド画像を同一基材9上に並行して印刷した場合に、基準分割領域711に対応して基材9上に形成されるものと捉えることができる。
そして、演算部51では、基準グリッド線群710中の各基準交点P30,P40,P50,P60においてベクトルV31,V41,V51,V61の逆ベクトルが、実際の印刷時における基材9の伸縮に合わせて描画する画像を伸縮させるためのx方向およびy方向の補正量を示すベクトル(以下、「補正ベクトル」という。)Vr31,Vr41,Vr51,Vr61として求められる。このようにして、基準グリッド線群710の各基準交点P30,P40,P50,P60を始点として対応する補正ベクトルVr31,Vr41,Vr51,Vr61が示す位置を新たな交点P32,P42,P52,P62とするグリッド線群(以下、「補正グリッド線群」という。)が生成される(ステップS119)。図17では、補正グリッド線群の1つの分割領域731のみを二点鎖線にて図示している。以下の説明では、補正グリッド線群により規定される分割領域を補正分割領域という。
続いて、演算部51では、対象画像71の複数の色成分画像において、各基準分割領域711の部分を補正グリッド線群の補正分割領域731に合わせて副走査方向(X方向)に対応するx方向に同様に伸縮する(すなわち、画素を追加または削除する)ことにより対象画像が補正される(ステップS120)。
図18は、対象画像の補正を説明するための図である。演算部51では、補正グリッド線群中の補正分割領域731が図18中にて二点鎖線にて示すように歪んでいる場合には、補正分割領域731をy方向に対して縮めて、上下端を基準グリッド線群中の基準分割領域711(図18中に実線にて示す。)と一致させた領域741が図18中に太い破線にて示すように生成される。印刷装置1では、基準分割領域711内におけるx方向およびy方向の画素数が既知となっており、y方向の各位置において、領域741と基準分割領域711とのx方向の長さの差を基準分割領域711のx方向の長さにて除した値に、基準分割領域711内のx方向の画素数を乗じて得られる値の整数部が、追加すべき画素の個数として求められる。
既述のように、対象画像71は基準グリッド線群710に対して固定されており(図16参照)、対象画像71(の各色成分画像)の基準分割領域711内に含まれる部分において、y方向の各位置に追加すべき個数の画素が追加される。例えば、図18中の基準分割領域711内の最も(−y)側の位置において、追加すべき画素の個数が4とされる場合には、x方向に並ぶ画素群が4個のブロック713に等分割され、各ブロック713内の所定位置(例えば、x方向の中央)の1つの画素に隣接して同じ画素値の画素が追加される。また、図18中の基準分割領域711内の最も(+y)側の位置において、追加すべき画素の個数が6とされる場合には、x方向に並ぶ画素群が6個のブロック713に等分割され、各ブロック713内の所定位置の1つの画素に隣接して同じ画素値の画素が追加される。これにより、領域741内の各位置に対応する画素の画素値が決定される。
また、仮に、補正分割領域731をy方向に対して縮めて上下端を基準分割領域711と一致させた領域において、x方向の幅が基準分割領域711よりも狭い部分が存在する場合には、上記処理により追加すべき画素の個数が負の値として求められる。この場合、x方向に並ぶ画素群が当該値の絶対値の個数のブロックに等分割され、各ブロック内の1つの画素が削除される。
以上のようにして、演算部51では、対象画像71の複数の色成分画像の複数の濃度分布と、伸縮情報521とに基づいて複数の色成分画像が同様に線形補正され、補正後の対象画像が取得される。なお、補正後の対象画像の各色成分画像において、基準グリッド線群710の最も外側の矩形から外側にはみ出した画素は削除され、当該矩形の内側にて画素が欠落した部分には0%の濃度に対応する画素値の画素が追加され、補正後の対象画像が基準グリッド線群710の最も外側の矩形に対応する画素数とされる(後述する第2の実施の形態において同様)。
そして、補正後の対象画像の各画素値を別途準備されるディザマトリクスの対応する要素値と比較する(すなわち、補正後の対象画像に網掛け処理(ディザ処理)を施す)ことにより、描画用の画像データが取得される(ステップS121)。
描画用の画像データが取得されると、ヘッド3の主走査時におけるインクの吐出タイミングを補正する際に利用される補正データが取得される(ステップS122)。具体的には、x方向の各位置において補正分割領域731のy方向の長さを領域741(または、基準分割領域711)のy方向の長さにて除した値(後述する印刷時にインクの吐出周期を変更するための値であり、以下、「周期補正値」と呼ぶ)が求められる。実際には、ステップS120において補正分割領域731をy方向に対して縮めて領域741を生成する際に、周期補正値は取得可能である。
また、x方向の各位置において補正分割領域731の(−y)側のエッジの位置(後述する印刷時にインクの吐出周期の変更を開始する位置に対応するものであり、以下、「補正開始位置」という。)が特定される。実際には、複数の補正分割領域731がy方向に並んでいるため、x方向の各位置において、補正開始位置および周期補正値の複数の組合せが取得され、補正データとして記憶される。以上のようにして、演算部51では、画像データおよび補正データを含む描画データが取得される。
描画データが取得されると、光照射部38によりステージ21を加熱する処理が行われる(図5:ステップS12)。ここで、紫外線を出射する光源39は、通常、ON状態にされてから紫外線の強度分布が安定するまでに一定の時間を要する。そこで、印刷装置1では、光源39をON状態にして光照射部38から紫外線を出射する状態で、ヘッド3がステージ21に対して主走査および副走査を繰り返し行う(ヘッド3からのインクの吐出を伴わない上記基本動作におけるステップS13〜S19の動作であってもよい。)ことにより、ステージ21が加熱される。
図19は、ステージ21の温度変化を示す図であり、縦軸にステージ21の温度を示し、横軸に時間を示している。既述のように、印刷装置1では循環部212が設けられることにより、仮に、図19中の時刻T1にて印刷装置1の全体を停止している状態で、印刷装置1の周囲が設定温度θ1よりも高い温度θ3や設定温度θ1よりも低い温度θ4となっていた場合でも、循環部212の駆動を開始することによりステージ21が直ぐに設定温度θ1にて一定となる。そして、ステージ21が設定温度θ1となっている状態で、光照射部38によりステージ21を加熱する処理が行われる。本動作は、図19中の符号D5を付す矢印にて示す期間だけ行われ、ステージ21の温度が飽和温度θ0に到達する。
そして、図19中の符号E4を付す矢印にて示す期間に、印刷対象となる基材9がステージ21上に載置されて保持される(ステップS13)。図19中の期間E4では、ヘッド3がステージ21の上方から退避しており、ステージ21に対して紫外線が照射されないため、ステージ21の温度が低下する。そして、図19中の時刻T2からヘッド3の主走査が開始され(ステップS14)、描画データに含まれる画像データに従って、ヘッド3の各吐出口311が通過する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS15)。
このとき、印刷装置1の実際の印刷動作では、描画データに含まれる補正データに従って各吐出口311からのインクの吐出タイミングが制御される。具体的には、X方向の各位置に配置される吐出口311が、補正データにて指示される補正開始位置に到達した際に、インクの吐出制御における周期が基本周期に周期補正値を乗じたものに変更される。すなわち、図6の描画位置配列80においてY方向に並ぶ描画位置81のY方向のピッチが変更され、X方向の各位置において画像がY方向に伸縮される。既述のように、補正データは、x方向の各位置において補正開始位置および周期補正値の複数の組合せを含んでいるため、一度の主走査において、各吐出口311におけるインクの吐出制御の周期の変更は複数回行われる。そして、ヘッド3の主走査が完了すると(ステップS16)、ステージ21が主走査方向の初期位置へ移動するとともに(ステップS17)、ヘッド3が既述の距離だけ副走査する(ステップS18,S19)。
このようして、ヘッド3の主走査に同期したインクの吐出制御、および、ヘッド3の副走査が繰り返され(ステップS14〜S19)、図19中の符号D6を付す矢印にて示す期間にて基材9の全体に対象画像が印刷される。このとき、期間D6におけるステージ21の温度上昇は、図9.AのステップS102にて参照基材上に濃度グリッド画像を印刷した際のものと同様となる。
続いて、次の処理対象の基材9が存在することが確認されると(ステップS20)、ステージ21上の基材9が次の(2番目の)基材9に交換され(ステップS13)、上記のステップS14〜S17,S19の動作が繰り返される(ステップS18)。このとき、2番の基材9の印刷時におけるステージ21の温度上昇は、図19中の期間D6におけるものと同様となる。以上のようにして、処理対象の全ての基材9に対して印刷が行われると、印刷装置1における実際の印刷の動作が完了する(ステップS20)。
ところで、印刷装置にて画像が印刷された基材が各種装置の表示パネルとして用いられる際に、当該パネルの背面に部分的な照明用のバックライトが設けられる場合には、基材上の画像とバックライトとの相対的な位置ずれを防止することが求められるため、基材上に印刷される画像には、例えばサブミリメートル(mm)の寸法精度が要求される。また、実際には、生産性を向上させるために、1枚の基材には複数の表示パネルに対応する画像が印刷される。このような場合に、光硬化性のインクを用いる一般的な印刷装置において熱膨張係数が高い基材上に印刷を行うと、光照射部からの光の照射による基材の伸縮により基材上に画像を精度よく印刷することができず(すなわち、常温状態の基材上の印刷画像が歪んでしまい)、表示パネルとしての要求精度を満たすことができない場合がある。
これに対し、印刷装置1では、基材上に印刷する画像の濃度分布と、光照射部38からの光の照射に起因する温度上昇による基材の伸縮との関係を示す伸縮情報521が予め準備されて記憶部52にて記憶され、演算部51において、印刷対象である対象画像71の濃度分布と伸縮情報521とに基づいて対象画像71を補正することにより描画データが生成される。そして、本体制御部40が、走査機構であるステージ移動機構22およびヘッド移動機構24によるヘッド3の相対移動とヘッド3からのインクの吐出とを同期させつつ描画データに従って制御することにより、光硬化性のインクを用いた印刷において、光照射部38からの光の照射による基材9の伸縮を考慮して対象画像71を基材9上に精度よく印刷する(すなわち、常温状態の基材9上の印刷画像の歪みを抑制する)ことが実現される。
また、印刷装置1では、対象画像71が複数の色成分画像の集合とされ、複数の色成分画像の複数の濃度分布と伸縮情報521とに基づいて複数の色成分画像を同様に補正して描画データが取得されることにより、カラーの対象画像71を基材9上に精度よく印刷することができる。
図20.Aは描画位置配列80の一部を示す図であり、図20.Aでは、各描画ブロック82において対象描画位置とされる描画位置の順番を丸の内部に記して示している。図20.Aに示すように、印刷装置1では、Y方向に関して600dpiに相当するピッチ(ただし、補正データに基づくインクの吐出制御の周期の変更はないものとしている。)にて配列される描画位置81に対して、ヘッド3の一回の主走査において300dpiに相当する周期にてインクの吐出制御が行われ、1つ置きに存在する描画位置81にドットが形成されてもよい(すなわち、主走査方向および副走査方向にインターレース処理が行われてもよい。)。この場合、描画位置配列80において2行4列の描画ブロック82が設定されることとなり、ヘッド3が各描画ブロック82を8回通過することにより、描画ブロック82内の各描画位置81への1回のインクの吐出制御が完了することとなる。
さらに、この場合に、ヘッド3の副走査における移動距離を変更することにより、描画位置81の行方向(X方向)のピッチを変更することもできる。例えば、図5のステップS19におけるヘッド3の行方向への移動量を、吐出口ピッチRの整数倍に吐出口ピッチRのβ/8倍を加えた距離(ただし、0≦β≦7)とし、各吐出口311からのインクの吐出制御の周期(補正前の周期)も基本周期の半分として、図20.Bに示すように、行方向および列方向の解像度をそれぞれ1200dpiおよび1200dpiとした(この場合、描画位置81の行方向および列方向の双方のピッチが21μmとなる。)カラー印刷を行うこともできる。この場合、ヘッド3が各描画ブロック82を32回通過することにより、描画ブロック82内の各描画位置81への1回のインクの吐出制御が完了することとなる。
このように描画位置配列80に設定される描画ブロックに含まれる描画位置81の個数が変更される場合には、基材9およびステージ21の温度変化も相違する。したがって、印刷の際に基材9上の各位置をヘッド3が主走査して通過する回数に関連付けられる複数の伸縮情報521(図4中にて一部の伸縮情報を破線の矩形にて示す。)が準備され、図5のステップS11にて描画データを生成する際に、複数の伸縮情報521から実際の印刷における描画ブロックに対応するものが選択されることが好ましく、これにより、対象画像をより精度よく印刷することが可能となる。
また、印刷装置1では、図5のステップS12におけるステージ21を加熱する処理を省略することも可能である。この場合、図8に示すように、印刷が行われる初期の基材9(期間D1〜D3にて処理される1ないし3番目の基材9)では、ステージ21の温度上昇が、伸縮情報の生成における濃度グリッド画像の印刷時のもの(または、図8中の期間D4の4番目以降の基材9におけるもの)と相違することとなる。したがって、光照射部38によりステージ21を加熱する処理を省略する場合には、1ないし3番目の基材9の印刷にそれぞれ対応する複数の伸縮情報が準備され、各基材9の処理順序に従って伸縮情報を選択して描画データを生成することが好ましく、これにより、対象画像を基材9上に精度よく印刷することができる。
ところで、ステージ21を加熱する処理が省略されるとともに、循環部212によるステージ21の温度調整も行われない場合に、図8中に符号L12を付す破線にて示すように、最初の印刷の開始時(図8中の時刻T0)におけるステージ21の温度が周囲の温度の影響によりθ2となっていると、1ないし3番目の基材9の印刷時におけるステージ21の温度変化が、線L11にて示すものから相違してしまう。すなわち、初期の基材9の印刷時におけるステージ21の温度変化が不安定となってしまい、この場合、上記のように初期の基材9に対応する伸縮情報を準備したとしても、実際の印刷時にステージ21の温度が異なっている場合があり、基材9上の印刷画像の精度が低下する可能性がある。したがって、基材9上に高精度な画像を再現性よく印刷するには、最初の印刷の開始時に循環部212によりステージ21が設定温度θ1に調整されることが必要となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、図15のステップS120において対象画像を補正する際に、x方向に画素を追加または削除した後に、y方向に関して画素の追加または削除を行う処理が追加される。
図21は、対象画像の補正を説明するための図である。演算部51では、補正グリッド線群中の補正分割領域731が図21中にて二点鎖線にて示すように歪んでいる場合には、補正分割領域731をx方向に対して縮めて、左右端を基準グリッド線群中の基準分割領域711(図21中に実線にて示す。)と一致させた領域751が図21中に太い破線にて示すように生成される。続いて、対象画像をx方向に伸縮する場合と同様に、x方向の各位置において領域751と基準分割領域711とのy方向の長さの差を基準分割領域711のy方向の長さにて除した値に、基準分割領域711内のy方向の画素数を乗じて得られる値の整数部が、追加すべき画素の個数として求められる。そして、基準分割領域711内のx方向の各位置において、追加すべき画素の個数がnとされる場合には、y方向に並ぶ画素群がn個のブロック714に等分割され、各ブロック714内の所定位置の1つの画素に隣接して同じ画素値の画素が追加される。これにより、領域751内の各位置に対応する画素の画素値が決定される。また、仮に、追加すべき画素の個数が負の値として求められる場合には、基準分割領域711においてy方向に並ぶ画素群が当該値の絶対値の個数のブロックに等分割され、各ブロック内の所定位置の1つの画素が削除される。
このようにして対象画像が副走査方向に対応するx方向および主走査方向に対応するy方向に伸縮されて補正されると、補正後の対象画像に網掛け処理を施すことにより描画用の画像データが取得され(ステップS121)、実際の印刷に用いられる描画データが生成される(図5:ステップS11)。なお、本実施の形態では、ステップS122の補正データを取得する処理は省略される。
ステージ21が加熱された後(ステップS12)、基材9がステージ21上に載置され(ステップS13)、ヘッド3を基材9に対して主走査方向に相対的に主走査させつつ(ステップS14)、各吐出口311が通過する描画位置の列の各描画位置81に対してインクの吐出制御が行われる(ステップS15)。このとき、印刷装置1では、描画データに従いつつ各吐出口311に対するインクの吐出制御が一定の基本周期にて行われる。そして、ヘッド3の主走査が完了すると(ステップS16)、ステージ21が主走査方向の初期位置へ移動するとともに(ステップS17)、ヘッド3が既述の距離だけ副走査する(ステップS18,S19)。このようして、ヘッド3の主走査に同期したインクの吐出制御、および、ヘッド3の副走査が繰り返され(ステップS14〜S19)、基材9の全体に対象画像71が印刷される。
以上に説明したように、本実施の形態における印刷装置1では、実際の印刷に用いられる描画データが、対象画像を副走査方向に対応する方向および主走査方向に対応する方向に伸縮することにより得られた画像データを含むものとされる。これにより、ヘッド3の主走査時におけるインクの吐出タイミングを補正しつつ印刷を行う第1の実施の形態における印刷装置1に比べて、インクの吐出タイミングの制御を簡略化して対象画像71を基材9上に容易にかつ精度よく印刷することができる。ただし、通常、対象画像は膨大なデータ量とされるため、演算部51における演算量を削減して対象画像を基材9上に高速にかつ精度よく印刷するには、ヘッド3の主走査時におけるインクの吐出タイミングの補正を指示する補正データが、描画データに含まれることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記実施の形態では、伸縮情報の生成時に複数の分割領域を有する濃度グリッド画像が参照基材上に印刷されるが、各色の濃度グリッド画像のグリッド線群として最も外側の矩形のみを示すものが用いられ、当該矩形の頂点である各基準交点に対する基本変位ベクトルおよび追加変位ベクトルが取得されてもよい。この場合、各基準交点の濃度変位ベクトルは対象画像の色成分画像の全体の平均濃度に基づいて求められ、濃度変位ベクトルに基づいて補正グリッド線群が取得されることにより描画データが生成され、対象画像が基材9上に高精度に印刷される。
以上のように、印刷装置1では、伸縮情報が、各色に関して基材9上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と、光照射部38からの紫外線の照射に起因する温度上昇による基材9の伸縮との関係を示すものとして準備され、対象画像の各色成分画像の平均濃度または濃度分布と伸縮情報とに基づいて描画データが生成されることにより、光照射部38からの紫外線の照射による基材9の伸縮を考慮しつつカラーの対象画像を基材9上に精度よく印刷することが実現される。ただし、描画データを高精度に求めて、対象画像を基材9上により精度よく印刷するには、複数の分割領域を有する濃度グリッド画像を参照基材上に印刷することにより伸縮情報が生成され、対象画像の複数の分割領域の濃度を求めて取得される濃度分布に基づいて描画データが生成されることが好ましい。なお、濃度グリッド画像において、グリッド線群により分割される分割領域の個数は、印刷装置1において印刷される画像の要求精度や、印刷の際に基材9上の各位置をヘッド3が通過する回数等に応じて変更されてよい。
ところで、後述のように、基材9の外縁部のみが支持される場合や、基材が黒色とされる場合等には、印刷装置において、光照射部38からの光が基材9を保持する部材に照射されるという概念がなくなる。したがって、この場合には、伸縮情報を生成する際に、0%の濃度グリッド画像の印刷を省略し(すなわち、基本変位テーブルは生成されない。)、他の濃度グリッド画像から導かれる変位ベクトルがそのまま記憶され、描画データを生成する際には、当該変位ベクトルが上記説明における追加変位ベクトルと同様に取り扱われて、各色に対する濃度変位ベクトルが求められ、複数の色の濃度変位ベクトルから合成変位ベクトルが取得される。そして、合成変位ベクトルから導かれる補正グリッド線群に合わせて対象画像が補正されることにより、対象画像を基材上に精度よく印刷することが可能となる。
また、伸縮情報を生成する際に、各色に対して、例えば50%の濃度グリッド画像のみが参照基材上に印刷されて1つの追加変位テーブルのみが取得されてもよく(ただし、一の色に対しては、0%の濃度グリッド画像の印刷も行われて基本変位テーブルが取得される。)、この場合、各色の濃度変位ベクトルは線形補完により求められ、補正グリッド線群が取得される。しかしながら、透明な基材9では、各種装置の表示パネルとして用いられる際に十分な遮光を実現するため、インクが通常よりも厚く基材9上に塗布されることがあり、この場合、一の濃度の追加変位テーブルのみでは、基材9上に印刷される画像の高精度化に一定の限界が生じる。したがって、印刷対象が透明な基材9である場合には、印刷装置1において印刷される画像の要求精度に応じて決定される濃度間隔の複数の濃度の追加変位テーブルが各色に対して取得されることが好ましい。
上記実施の形態では、伸縮情報において基本変位テーブルおよび追加変位テーブルが各基準交点に対するX方向およびY方向の歪み量(または、追加的な歪み量)を示すが、各テーブルが、例えば、所定の基準点と基準交点との間のX方向およびY方向の距離に対するX方向およびY方向の歪み量の割合(各基準交点に着目した基材9の伸縮率に対応する。)を示すものであってもよい。
また、印刷装置1では、ステージ21の温度や、ヘッド3から吐出されるインクの種類等に関連付けて複数の伸縮情報が準備されてもよい。
図15のステップS114〜S117の処理において、各基準交点に対する評価濃度は、例えば、当該基準交点の(−x)側かつ(−y)側の基準分割領域711の評価値、あるいは、当該基準交点の(−x)側にてy方向に並ぶ基準分割領域711の評価値の平均値等とされてもよい。ただし、既述のように、印刷装置1では、ヘッド3が(+X)方向にヘッド3のX方向の幅よりも小さい距離だけ副走査し、ヘッド3が各基準交点を4回通過することにより、当該基準交点の近傍の位置へのインクの吐出制御が完了することを考慮すれば、各基準交点の評価濃度は、当該基準交点の周囲の基準分割領域711の評価値から求められることが好ましい。
上記実施の形態では、最初の印刷の開始前(すなわち、光照射部38がOFF状態からON状態にされた後、最初に行う印刷の開始前)に紫外線を出射する状態でステージ21に対して光照射部38を相対移動することにより、ステージ21を飽和温度近傍まで加熱して高精度な画像を再現性よく印刷することが可能となるが、印刷装置1の設計によっては、循環部212によりステージ21を飽和温度近傍まで加熱することも可能である。
印刷装置1では、ヘッド3の基材9に対するY方向への相対的な往復移動において、往路および復路の双方にてヘッド3からのインクの吐出制御が行われてもよい。この場合、ノズルユニット31の(+Y)側および(−Y)側の双方に光照射部38が設けられ、ヘッド3の往路および復路のそれぞれにおいて、基材9上に吐出された直後のインクが光照射部38からの紫外線により硬化されることが好ましい。
印刷装置1にて用いられる光硬化性のインクは、紫外線以外の波長帯の光に対する硬化性を有するものであってもよい。この場合、光照射部38から出射される光は当該波長帯を含むものとされる。
上記実施の形態では、ステージ21を主走査方向に移動するステージ移動機構22、および、ヘッド3を副走査方向に移動するヘッド移動機構24により、ヘッド3がステージ21に対して主走査方向および副走査方向に相対的に移動するが、印刷装置1ではヘッド3を主走査方向に移動する機構やステージ21を副走査方向に移動する機構が設けられてもよい。すなわち、ノズルユニット31および光照射部38を有するヘッド3をステージ21に対して相対的に主走査方向に移動するとともに、主走査方向への移動が完了する毎に副走査方向に間欠的に移動する走査機構はいかなる構成であってもよい。
印刷装置1において基材9を保持する保持部は、ステージ21以外のものであってもよく、既述のように、基材9の外縁部のみを支持するもの等であってもよい。
基材9は必ずしも透明でなくてもよいが、光照射部38からの紫外線に対して透光性を有する透明な基材9では、光照射部38からの光に起因する基材9の伸縮に対する印刷画像の平均濃度または濃度分布の影響が大きいため、印刷装置1はこのような基材9への画像の印刷に特に適している。
印刷装置1は、プラスチック以外に、例えば、所定の材料が塗布されて平滑化されたコート紙等のインクに対する撥液性(インクの非浸透性)を有する他の印刷媒体上への印刷に用いられてもよい。光硬化性のインクを用いる印刷装置1は、撥液性を有する印刷媒体への印刷を行う用途に特に適しているが、撥液性を有しない印刷媒体に対して用いることも可能である。
印刷装置の外観を示す斜視図である。 ステージおよびヘッドを重ねて示す図である。 ヘッドを示す底面図である。 制御ユニットの機能構成を示すブロック図である。 印刷装置が基材上に画像を印刷する動作の流れを示す図である。 描画位置配列を示す図である。 ヘッドの行方向への移動量を説明するための図である。 ステージの温度変化の一例を示す図である。 伸縮情報を生成する処理の流れを示す図である。 伸縮情報生成処理の概要を概念的に示す図である。 濃度グリッド画像を示す図である。 濃度グリッド画像を示す図である。 濃度グリッド画像を示す図である。 濃度グリッド画像を示す図である。 濃度グリッド画像を示す図である。 参照基材上に印刷された濃度グリッド画像を示す図である。 参照基材上に印刷された濃度グリッド画像を示す図である。 参照基材上に印刷された濃度グリッド画像を示す図である。 参照基材上に印刷された濃度グリッド画像を示す図である。 参照基材上に印刷された濃度グリッド画像を示す図である。 0%の濃度グリッド画像のグリッド線群を示す図である。 基本変位テーブルを示す図である。 濃度グリッド画像における基準交点に対する歪み量と濃度との関係を示す図である。 描画データを生成する処理の流れを示す図である。 元画像の配置を説明するための図である。 基準分割領域を示す図である。 対象画像の補正を説明するための図である。 ステージの温度変化を示す図である。 描画位置配列の一部を示す図である。 描画位置配列の一部を示す図である。 対象画像の補正を説明するための図である。
符号の説明
1 印刷装置
3 ヘッド
9 基材
21 ステージ
22 ステージ移動機構
24 ヘッド移動機構
38 光照射部
40 本体制御部
51 演算部
52 記憶部
71 対象画像
212 循環部
311 吐出口
521 伸縮情報
711,711a〜711f 基準分割領域
S10,S11,S14,S15 ステップ

Claims (10)

  1. インクジェット方式の印刷装置であって、
    印刷媒体を保持する保持部と、
    前記印刷媒体に平行な所定の配列方向に配列された複数の吐出口から光硬化性のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出するヘッドと、
    前記印刷媒体上に吐出されたインクに光を照射する光照射部と、
    前記ヘッドおよび前記光照射部を前記保持部に対して相対的に前記配列方向に垂直な主走査方向に移動するとともに、前記主走査方向への移動が完了する毎に前記配列方向に沿う副走査方向に間欠的に移動する走査機構と、
    印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と、前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示す伸縮情報を記憶する記憶部と、
    印刷対象である対象画像の平均濃度または濃度分布と前記伸縮情報とに基づいて前記対象画像を補正して描画データを生成する演算部と、
    前記描画データに従って前記走査機構による前記ヘッドの相対移動と前記ヘッドからのインクの吐出とを同期させつつ制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記演算部が、前記対象画像を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれの濃度を求めることにより前記対象画像の前記濃度分布を取得し、前記濃度分布に基づいて前記描画データを生成することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1または2に記載の印刷装置であって、
    前記対象画像が複数の色にそれぞれ対応する複数の色成分画像の集合であり、
    前記ヘッドが、前記複数の色のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出し、
    前記伸縮情報が、前記複数の色のそれぞれに関して、印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示し、
    前記演算部が、前記複数の色成分画像の複数の平均濃度または複数の濃度分布と、前記伸縮情報とに基づいて前記複数の色成分画像を同様に補正することにより、前記描画データを取得することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記保持部が、前記印刷媒体の前記ヘッドとは反対側の面に当接するステージであり、
    前記ステージ上の前記印刷媒体が前記光に対して透光性を有することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    最初の印刷の開始時における前記ステージの温度を調整する温調手段をさらに備えることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項5に記載の印刷装置であって、
    前記温調手段が、最初の印刷の開始前に前記光を出射する状態で前記ステージに対して相対移動する前記光照射部を含むことを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記描画データが、
    前記対象画像を前記副走査方向に対応する方向に伸縮することにより得られた画像データと、
    前記ヘッドの主走査時におけるインクの吐出タイミングを補正する補正データと、
    を含むことを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記描画データが、前記対象画像を前記副走査方向に対応する方向および前記主走査方向に対応する方向に伸縮することにより得られた画像データを含むことを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記伸縮情報が、印刷の際に前記ヘッドが前記印刷媒体上の各位置を通過する回数に関連づけられていることを特徴とする印刷装置。
  10. 印刷媒体を保持する保持部と、前記印刷媒体に平行な所定の配列方向に配列された複数の吐出口から光硬化性のインクの微小液滴を前記印刷媒体に向けて吐出するヘッドと、前記印刷媒体上に吐出されたインクに光を照射する光照射部と、前記ヘッドおよび前記光照射部を前記保持部に対して相対的に前記配列方向に垂直な主走査方向に移動するとともに、前記主走査方向への移動が完了する毎に前記配列方向に沿う副走査方向に間欠的に移動する走査機構とを備えるインクジェット方式の印刷装置において印刷を行う印刷方法であって、
    a)印刷媒体上に印刷する画像の平均濃度または濃度分布と、前記光の照射に起因する温度上昇による前記印刷媒体の伸縮との関係を示す伸縮情報を準備する工程と、
    b)印刷対象である対象画像の平均濃度または濃度分布と前記伸縮情報とに基づいて前記対象画像を補正して描画データを生成する工程と、
    c)前記描画データに従って前記走査機構による前記ヘッドの相対移動と前記ヘッドからのインクの吐出とを同期させつつ制御する工程と、
    を備えることを特徴とする印刷方法。
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