JP2008158119A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯電ローラに付着したトナーの極性を制御し、帯電ローラから感光体へのトナーの吐き出しを可能にする、また、帯電ローラへのトナーの付着を防止するクリーナレスシステム方式の画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電ローラ30の表面に接触する電極51と、電極51に電圧を印加する電圧印加手段61と、帯電ローラ30と電極51の接触位置に光を照射する光源52とを備えた画像形成装置、または、感光体1上の転写残トナーを最終的に現像ローラ5aで回収・再使用するクリーナレス方式である画像形成装置とする。
【選択図】 図2
【解決手段】帯電ローラ30の表面に接触する電極51と、電極51に電圧を印加する電圧印加手段61と、帯電ローラ30と電極51の接触位置に光を照射する光源52とを備えた画像形成装置、または、感光体1上の転写残トナーを最終的に現像ローラ5aで回収・再使用するクリーナレス方式である画像形成装置とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真プロセスの画像形成装置に関するものである。さらに詳細には、像担持体上の残留トナーを廃棄するためのクリーニング装置を像担持体まわりに有しない、いわゆるクリーナレス方式とよばれる画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体の帯電手段としていくつかの方式が存在するが、導電性のローラを感光体に当接帯電するローラ帯電方式が、環境対応性(対オゾン発生)、スペース効率、帯電安定性などの観点から広く用いられている。
一方で帯電ローラは感光体に接触していることから、感光体上のクリーニング残トナーが付着しやすい。帯電ローラに付着/蓄積したトナーが経時でローラ表面に固着してローラ表面抵抗が不均一となると、感光体の均一な帯電ができずに筋状(帯状)の異常画像が発生する問題がある。このため帯電ローラにクリーニング部材を当接して除去する方法もとられているが、解決に至らない場合がある。帯電ローラに付着したトナーをいかにして感光体に戻すかは帯電ローラ及びこれらを一体化したプロセスカートリッジの長寿命化において大きな課題である。
一方で帯電ローラは感光体に接触していることから、感光体上のクリーニング残トナーが付着しやすい。帯電ローラに付着/蓄積したトナーが経時でローラ表面に固着してローラ表面抵抗が不均一となると、感光体の均一な帯電ができずに筋状(帯状)の異常画像が発生する問題がある。このため帯電ローラにクリーニング部材を当接して除去する方法もとられているが、解決に至らない場合がある。帯電ローラに付着したトナーをいかにして感光体に戻すかは帯電ローラ及びこれらを一体化したプロセスカートリッジの長寿命化において大きな課題である。
これに対して、トナーの帯電量を制御することで解決を図った。例えば、特許文献1では、トナーの帯電量を制御する機構に可動部が無く、光量や発光頻度によるトナー帯電量の制御のため、簡単な構成で安定かつ精度のよいトナーの帯電量制御が可能な非磁性一成分現像装置が開示されている。また、特許文献2では、感光体とトナー帯電量制御ローラとの間の上流側くさび部及び下流側くさび部の少なくとも一方に光照射部材が配置される。感光体に対して、トナー帯電量制御ローラでの放電による帯電と、その直後の光照射部材での光照射による除電が行われることになるので、より多くの放電電流が流れ、感光体上のトナーを十分にマイナス帯電させることができる。このため、帯電ローラに感光体上のトナーが不用意に付着して汚染されることはなく、汚染に起因した画質ディフェクトを長期にわたって防止する画像形成装置が開示されている。特許文献3では、帯電バイアス電源から帯電ローラに直流電圧に交流電圧を重畳した帯電バイアスを印加する際に、帯電バイアスの交流電圧(交流成分)を、感光ドラムの表面帯電電位方向に電界を強くし、その逆方向を弱くするようにすることによって、帯電ローラから感光ドラム1にトナー(転写残トナー)を良好に吐き出すことができ、また、帯電ローラから吐き出されるトナーに起因するカブリの発生を防止する画像形成装置が開示されている。
しかし、これらの開示された従来技術では、帯電ローラ朗の汚染防止には不十分である。
しかし、これらの開示された従来技術では、帯電ローラ朗の汚染防止には不十分である。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、帯電ローラに付着したトナーの極性を制御し、帯電ローラから感光体へのトナーの吐き出しを可能にする画像形成装置を提供することである。
また、帯電ローラへのトナーの付着を防止するクリーナレスシステム方式の画像形成装置を提供することである。
また、帯電ローラへのトナーの付着を防止するクリーナレスシステム方式の画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明で使用するトナーは光導電性トナーが基本であるが、光りスイッチング機能を有するトナーとして、光導電性の物質を含有していないにも関わらず光りと電界を同時に印加した場合に電荷注入を起こすトナーが有る。このトナーも光導電性トナーと同様にトナーの極性をコントロールが可能で有る。光りスイッチング機能とは光導電性を有しないはずのトナーが、電極間に挟まれ電圧の印加と光りの照射を同時に受けた場合のみ電荷注入を受ける現象である。キャリア粒子とカラー重合トナー粒子から成るニ成分現像装置を用いてガラス板上のITO電極部を潜像として現像し、転写電界を印加してこの擬似感光体上に形成されたトナー像を絶縁性ベルト転写体表面に転写する時の様子をガラス板を通して観測することが出来る。
本発明で使用するトナーは光導電性トナーが基本であるが、光りスイッチング機能を有するトナーとして、光導電性の物質を含有していないにも関わらず光りと電界を同時に印加した場合に電荷注入を起こすトナーが有る。このトナーも光導電性トナーと同様にトナーの極性をコントロールが可能で有る。光りスイッチング機能とは光導電性を有しないはずのトナーが、電極間に挟まれ電圧の印加と光りの照射を同時に受けた場合のみ電荷注入を受ける現象である。キャリア粒子とカラー重合トナー粒子から成るニ成分現像装置を用いてガラス板上のITO電極部を潜像として現像し、転写電界を印加してこの擬似感光体上に形成されたトナー像を絶縁性ベルト転写体表面に転写する時の様子をガラス板を通して観測することが出来る。
例えば、絶縁性ベルト転写体表面に移動するトナー粒子は、光を当てながら観測が行なわれる。熱の影響を避けるため、長波長をカットしたハロゲンランプ光源から光ファイバーで導いた光を観測領域に照射する。観測領域の温度は、およそ30℃以内に抑えられている。観測光を当てた場合と、当てなかった場合で転写したトナー粒子の量が異なるという結果が得られた。光の当たった部分は転写残トナーが多い。また、この転写されなかったトナー粒子の帯電電荷の分布を調べた結果、逆極性成分が増加していた。光を当てない部分では転写されなかったトナー粒子は少なく、また逆極性成分も少なかった。そして、ベルト転写体表面にきれいにトナー像が転写されていた。
トナー粒子の色を替えても、同様にトナー像転写の結果に差異が生じた。この現象について考えると、転写電界中のトナー粒子に電荷注入が起きたことが原因と推察される。上記実験の場合は、正規のトナー電荷とは逆極性の転写電界による電荷で生じたものと言える。
トナー粒子の色を替えても、同様にトナー像転写の結果に差異が生じた。この現象について考えると、転写電界中のトナー粒子に電荷注入が起きたことが原因と推察される。上記実験の場合は、正規のトナー電荷とは逆極性の転写電界による電荷で生じたものと言える。
電荷注入現象は、上記の観測装置の構成(ガラス基板:ITO電極:電極保護膜:トナー粒子:絶縁性ベルト転写体)から、金属と半導体が接触するMS構造に類似している点から整流性接触、すなはちショットキーバリヤーによる整流作用が考えられる。また、トナー粒子に所定の電界が印加されているため、トラップのクーロン障壁が下がったことによるキャリアの抜け出しによるプール−フレンケル効果も考えられる。しかしながら、光が照射されたことで電荷注入が生じる理由については不明である。なぜなら、このトナーは光導電性トナーではないからである。なお、電極保護膜は、ポリカーボネート樹脂製、厚さ6μmで、ITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)電極は、酸化インジウムに酸化スズを少量添加したものである。
このトナーが光導電性トナーではない理由は、次の実験から明らかである。すなはち、上記擬似感光体上に形成されたトナー像をそのまま暗所で帯電電荷を測定した結果と、観測時の2倍の照射光量と2倍の照射時間を与えた後に測定した帯電電荷に差が見られないからである。光導電性トナーであれば、後者の実験で帯電電荷は低下するか失われることが必須である。光導電性トナーは光照射に応答するトナーとして従来から良く知られている。しかしながら、上記の実験に用いたトナーは光導電性を奏する物質からなるトナーでは無く、一般的なポリエステル樹脂と顔料と帯電制御剤、更に外添剤の酸化チタンを有して成るものである。確認のため、光導電性を有する酸化チタンを添加しないトナーで同様の実験を行なったが、やはり光の当たった部分の転写残トナーが多くなる現象が観測された。つまり、外添剤酸化チタンの光導電性作用では無く、光導電性を持たないトナー自体が光に反応する特性があると言える。これは従来の知見では説明できない。
このトナーが光導電性トナーではない理由は、次の実験から明らかである。すなはち、上記擬似感光体上に形成されたトナー像をそのまま暗所で帯電電荷を測定した結果と、観測時の2倍の照射光量と2倍の照射時間を与えた後に測定した帯電電荷に差が見られないからである。光導電性トナーであれば、後者の実験で帯電電荷は低下するか失われることが必須である。光導電性トナーは光照射に応答するトナーとして従来から良く知られている。しかしながら、上記の実験に用いたトナーは光導電性を奏する物質からなるトナーでは無く、一般的なポリエステル樹脂と顔料と帯電制御剤、更に外添剤の酸化チタンを有して成るものである。確認のため、光導電性を有する酸化チタンを添加しないトナーで同様の実験を行なったが、やはり光の当たった部分の転写残トナーが多くなる現象が観測された。つまり、外添剤酸化チタンの光導電性作用では無く、光導電性を持たないトナー自体が光に反応する特性があると言える。これは従来の知見では説明できない。
次の実験として、絶縁性ベルト転写体表面上に逆極性成分の多い転写残トナー像を作成し、これに転写電界とは逆の電界を印加する。そして、光照射の有無で結果を比較する。そうすると、光の当たっていない部分では変化は見られなかったが、光を当てた部分では正規極性成分を増加させることができた。
更に別の実験として、光の変わりに赤外線(具体的にはニクロム線ヒーターによる加熱)を用いて約40℃に加熱したが変化はみられなかった。
光源としてハロゲンランプの代わりに赤色LED光を用いたが、光の当たった部分の転写残トナーが多く残る現象は、やはり発生した。
重合トナーに代えてスチレン・アクリル成分の多い粉砕型のポリエステル系トナーとしたが、ポリエステルを主成分とする重合トナーと同様に光の影響が見られ、光の当たった部分では転写残トナーが増加した。
すなわち、通常のトナーにおいても電界中のトナーへ光を照射すると、光導電性トナーの挙動に似た現象、すなわちその帯電電荷を制御可能なものが有ることが明らかになった。
本発明の画像形成装置では、新たに見いだしたトナーの光りスイッチング機能を利用し、光を照射することで、帯電ローラに付着したトナーの極性を制御し、帯電ローラから感光体へのトナーの吐き出しを可能にし、さらに、帯電ローラへのトナーの付着を防止するクリーナレスシステム方式の画像形成装置を得ることができた。
更に別の実験として、光の変わりに赤外線(具体的にはニクロム線ヒーターによる加熱)を用いて約40℃に加熱したが変化はみられなかった。
光源としてハロゲンランプの代わりに赤色LED光を用いたが、光の当たった部分の転写残トナーが多く残る現象は、やはり発生した。
重合トナーに代えてスチレン・アクリル成分の多い粉砕型のポリエステル系トナーとしたが、ポリエステルを主成分とする重合トナーと同様に光の影響が見られ、光の当たった部分では転写残トナーが増加した。
すなわち、通常のトナーにおいても電界中のトナーへ光を照射すると、光導電性トナーの挙動に似た現象、すなわちその帯電電荷を制御可能なものが有ることが明らかになった。
本発明の画像形成装置では、新たに見いだしたトナーの光りスイッチング機能を利用し、光を照射することで、帯電ローラに付着したトナーの極性を制御し、帯電ローラから感光体へのトナーの吐き出しを可能にし、さらに、帯電ローラへのトナーの付着を防止するクリーナレスシステム方式の画像形成装置を得ることができた。
本発明によれば、光照射と電圧印加により帯電ローラ表面に付着したトナーの極性を制御し、帯電ローラから感光体へのトナーの吐き出しを行う。トナーが帯電ローラに固着することを防止して異常画像の発生を低減し、安定した画像を長期にわたって提供することができる。また、感光体上にクリーニングブレードなどのトナー除去部材を持たず、現像もしくは転写にて回収するクリーナレスシステムにおいて、一旦帯電ローラに回収したトナーの極性を簡易な構成により制御することで感光体への吐き出し性を向上させ、システムの長寿命化を達成することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。まず、画像形成装置の基本的な構成について説明する。この画像形成装置は、潜感光体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体1を例に挙げているが、ベルト状の感光体1を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、例えば直径30〜120mm程度のアルミニウム円筒基体上に感光層を形成し、更にその感光層の上に保護層を形成したものであり、また、感光層と保護層との間に中間層を設けても良い。
ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。まず、画像形成装置の基本的な構成について説明する。この画像形成装置は、潜感光体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体1を例に挙げているが、ベルト状の感光体1を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、例えば直径30〜120mm程度のアルミニウム円筒基体上に感光層を形成し、更にその感光層の上に保護層を形成したものであり、また、感光層と保護層との間に中間層を設けても良い。
図2は、本発明の実施形態の感光体周りの構成を示す概略図である。なお、各感光体1Y、1C、1M、1K周りの構成はすべて同じであるため、1つの感光体1についてのみ図示し、色分け用の符号Y、C、M、Kについては省略してある。感光体1の周りには、その表面移動方向に沿って、クリーニング装置4、帯電装置3、現像装置5の順に配置されている。帯電装置3の帯電ローラ30には一部が透明化されている電極51が接触して配置されており、透明化されている部分に光を照射できる光照射手段42が設置されている。帯電装置3と現像装置5との間には、潜像形成手段としての露光装置4から発せられる光が感光体1まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電ローラ30は、感光体1の表面を負極性に帯電する。帯電ローラ30を感光体1の表面に接触近接させ、その帯電ローラ30に負極性バイアスVCを印加することで、感光体1の表面を帯電する。感光体1の表面電位が−500Vとなるような直流もしくは、交流を重畳した直流の帯電バイアスを帯電ローラ30に印加している。
帯電ローラ30は、表面が弾性を有しており感光体1に所定の荷重で押圧され感光体1に接触又は非接触近接に配置して近接放電を起こすことにより感光体表面を帯電させている。上記で、接触とは感光体1に帯電ローラ30が直接接触していることであり、非接触近接とは感光体1と帯電ローラ30の間に200μm以下の空隙が存在していることを言う。非接触近接方式は帯電ローラ30の表面が感光体1表面に残留したトナー等によって汚染されにくいというメリットがある。帯電ローラ30は、例えばSUM−Niメッキ(鋼の表面をニッケルメッキ仕上げ)で形成した例えば外形φ8mmの金属軸である芯金の外周に、例えばエピクロルヒドリンゴムからなり、体積固有抵抗値を1×103〜1×108Ω・cmとした弾性ローラ部を例えば肉厚1.5mmの層として形成したものである。弾性ローラ部は、ゴム自体のテストピース硬度が例えば60度のものを使用する。また、弾性ローラ部の両端部に、それぞれ例えばポリエステル又はポリエチレンテレフタレートからなる片面が粘着面に形成された粘着シートを貼ることによって、感光体1と帯電ローラ30の間に空隙を作ることができ、非接触近接方式を実現できる。
帯電ローラ30は、表面が弾性を有しており感光体1に所定の荷重で押圧され感光体1に接触又は非接触近接に配置して近接放電を起こすことにより感光体表面を帯電させている。上記で、接触とは感光体1に帯電ローラ30が直接接触していることであり、非接触近接とは感光体1と帯電ローラ30の間に200μm以下の空隙が存在していることを言う。非接触近接方式は帯電ローラ30の表面が感光体1表面に残留したトナー等によって汚染されにくいというメリットがある。帯電ローラ30は、例えばSUM−Niメッキ(鋼の表面をニッケルメッキ仕上げ)で形成した例えば外形φ8mmの金属軸である芯金の外周に、例えばエピクロルヒドリンゴムからなり、体積固有抵抗値を1×103〜1×108Ω・cmとした弾性ローラ部を例えば肉厚1.5mmの層として形成したものである。弾性ローラ部は、ゴム自体のテストピース硬度が例えば60度のものを使用する。また、弾性ローラ部の両端部に、それぞれ例えばポリエステル又はポリエチレンテレフタレートからなる片面が粘着面に形成された粘着シートを貼ることによって、感光体1と帯電ローラ30の間に空隙を作ることができ、非接触近接方式を実現できる。
帯電ローラ30表面には透明電極51が所定の荷重で当接されており、帯電ローラ30と摺動した状態で所定のタイミングで帯電ローラ30との間に負極性の電圧が印加される。その透明電極51を透過してトナーを照射するための光源52が設置されている。透明電極51は樹脂(PETやナイロンやアクリル)またはゴム(ポリウレタンゴムなど)に酸化スズなどの金属酸化物やイオン導電を添加したものを使用する。また光源52としてはLEDなどを使用する。光源52は、図1のようにプロセスカートリッジ内に設置されていても良いし、図3に示すようにプロセスカートリッジ(感光体ユニット)の外側でマシン本体に固定されていても良い。
また、光源52は、図4に示すように、帯電前の感光体表面と透明電極51の両方に光を照射できるようにしてもよい。直流電圧を印加する帯電ローラ30方式の場合は、交流電位を重畳する場合に比べて感光体1の非画像部の表面電位が完全にイレースすることが難しく表面電位が均一にならずに残像が発生することがある。このため感光体表面に帯電前露光のための光源52を設けることがあるが、透明電極51への光の照射をこの帯電前露光の光源52にて行ってもよい。
また、クリーニングブラシ40は、カーボンなどの導電性物質を配合したアクリルやナイロン、PETなどの繊維を用いた導電性ブラシを使用する。クリーニングブラシ40には負極性のバイアスVcを印加して、転写残トナーの正極性トナーを一時回収する。
また、光源52は、図4に示すように、帯電前の感光体表面と透明電極51の両方に光を照射できるようにしてもよい。直流電圧を印加する帯電ローラ30方式の場合は、交流電位を重畳する場合に比べて感光体1の非画像部の表面電位が完全にイレースすることが難しく表面電位が均一にならずに残像が発生することがある。このため感光体表面に帯電前露光のための光源52を設けることがあるが、透明電極51への光の照射をこの帯電前露光の光源52にて行ってもよい。
また、クリーニングブラシ40は、カーボンなどの導電性物質を配合したアクリルやナイロン、PETなどの繊維を用いた導電性ブラシを使用する。クリーニングブラシ40には負極性のバイアスVcを印加して、転写残トナーの正極性トナーを一時回収する。
クリーニング装置4について説明する。
転写装置にて転写されずに感光体1上に残ったトナーはクリーニング装置4にて回収除去する。クリーニング装置はクリーニングブラシ40とクリーニングブレード41で構成されている。クリーニングブラシ40はアクリルやPETの繊維からなるファーブラシからなり感光体1の回転方向と同方向に回転し転写残トナーを散らす役割をしている。クリーニングブレードはポリウレタンゴムなどの弾性体からなり感光体1の回転方向に対してカウンターで当接している。クリーニングブレード41にて感光体1より除去されたトナーは搬送コイル42によって長手方向に搬送され、未図示の廃トナー経路を通じて未図示の廃トナーボトルへ搬送される。廃トナーボトルに溜まったトナーは所定のタイミングでボトル毎交換される。
クリーニング装置で回収しきれなかった微量のトナーはクリーニング残トナーとして帯電装置まで来る。ここで帯電ローラ30には前記のように負極性バイアスが印加されているため、クリーニング残トナーのうち負極性のトナーはそのまま通過することができるが、正極性を持つトナーは静電的に帯電ローラ30に付着する。帯電ローラ30が感光体1と接触している場合は、極性が正でも負でもない弱帯電トナーも帯電ローラ30に付着する。
本発明の実施形態では帯電ローラ30に付着したクリーニング残トナーに対し、透明電極51による電界と光源52からの光を同時に受けることで、帯電ローラ30上に付着した正極性トナーの電荷を負極性に揃えることができる。透明電極51と光源52により負極性となったトナーは帯電ローラ30と感光体1とのバイアスにより感光体1上に戻される。感光体1上に戻されたトナーは現像装置にて回収される。
転写装置にて転写されずに感光体1上に残ったトナーはクリーニング装置4にて回収除去する。クリーニング装置はクリーニングブラシ40とクリーニングブレード41で構成されている。クリーニングブラシ40はアクリルやPETの繊維からなるファーブラシからなり感光体1の回転方向と同方向に回転し転写残トナーを散らす役割をしている。クリーニングブレードはポリウレタンゴムなどの弾性体からなり感光体1の回転方向に対してカウンターで当接している。クリーニングブレード41にて感光体1より除去されたトナーは搬送コイル42によって長手方向に搬送され、未図示の廃トナー経路を通じて未図示の廃トナーボトルへ搬送される。廃トナーボトルに溜まったトナーは所定のタイミングでボトル毎交換される。
クリーニング装置で回収しきれなかった微量のトナーはクリーニング残トナーとして帯電装置まで来る。ここで帯電ローラ30には前記のように負極性バイアスが印加されているため、クリーニング残トナーのうち負極性のトナーはそのまま通過することができるが、正極性を持つトナーは静電的に帯電ローラ30に付着する。帯電ローラ30が感光体1と接触している場合は、極性が正でも負でもない弱帯電トナーも帯電ローラ30に付着する。
本発明の実施形態では帯電ローラ30に付着したクリーニング残トナーに対し、透明電極51による電界と光源52からの光を同時に受けることで、帯電ローラ30上に付着した正極性トナーの電荷を負極性に揃えることができる。透明電極51と光源52により負極性となったトナーは帯電ローラ30と感光体1とのバイアスにより感光体1上に戻される。感光体1上に戻されたトナーは現像装置にて回収される。
本発明の実施形態の現像は、トナーとキャリヤからなるニ成分現像剤を採用している現像方式である。負荷電の感光体1に対しレーザビームにより各感光体1の表面に形成された色毎の静電潜像は、感光体1の帯電極51性と同極性(マイナス極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる反転現像がおこなわれる。現像装置の構成の詳細説明については省略する。
複数のローラ11、12、13により支持されて矢印方向に走行する、転写ベルト10が、感光体1Y,1C,1M,1Kの上部に設けられている。この転写ベルト10は無端状で、各感光体1の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。また転写ベルト10の内周部には各感光体1Y,1C,1M,1Kに対向させて1次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kが設けられている。
複数のローラ11、12、13により支持されて矢印方向に走行する、転写ベルト10が、感光体1Y,1C,1M,1Kの上部に設けられている。この転写ベルト10は無端状で、各感光体1の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。また転写ベルト10の内周部には各感光体1Y,1C,1M,1Kに対向させて1次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kが設けられている。
転写ベルト10の外周部には、ローラ11に対向する位置にクリーニング装置15が設けられている。このクリーニング装置15は、転写ベルトベルト10の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。上記の転写ベルト10に関連する部材は、像担持体ユニットとして一体的に構成してあり、画像形成装置に対し着脱が可能となっている。
さらに、上記転写ベルト10の外周で、支持ローラ13の近傍には、2次転写ローラ16が設けてある。転写ベルト10と2次転写ローラ16の間に記録媒体(以下用紙P)を通過させながら、2次転写ローラ16にバイアスを印加することで転写ベルト10が担持するトナー画像が用紙Pに転写される。転写ローラ16に印加される転写電流の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性である。
さらに、上記転写ベルト10の外周で、支持ローラ13の近傍には、2次転写ローラ16が設けてある。転写ベルト10と2次転写ローラ16の間に記録媒体(以下用紙P)を通過させながら、2次転写ローラ16にバイアスを印加することで転写ベルト10が担持するトナー画像が用紙Pに転写される。転写ローラ16に印加される転写電流の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性である。
画像形成装置の下側には用紙を供給可能に収納した給紙装置20が配備されており、確実に一枚だけが搬送ローラ21によりレジストローラ22に送られる。更に、転写ローラ16を通過した用紙は記録体の搬送方向下流に備えられた定着装置23まで搬送される。
加熱手段を有する定着装置23はローラ内部にヒータを備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置などが採用できる。定着装置はフルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、用紙の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。定着後の用紙は、排紙ローラ24により、画像形成装置の上部に設けた排紙スタック部に排紙、スタックさせる。
未使用のトナーが収納された各色のトナーカートリッジ31Y,31C,31M、31Kが、着脱可能に増担持体上部の空間に収納される。図示しないモーノポンプやエアーポンプなどのトナー搬送手段により、各現像装置に必要に応じトナーを供給するようになっている。消耗の多いブラックトナー用のトナーカートリッジ31Kを、特に大容量としておくことも可能である。
加熱手段を有する定着装置23はローラ内部にヒータを備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置などが採用できる。定着装置はフルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、用紙の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。定着後の用紙は、排紙ローラ24により、画像形成装置の上部に設けた排紙スタック部に排紙、スタックさせる。
未使用のトナーが収納された各色のトナーカートリッジ31Y,31C,31M、31Kが、着脱可能に増担持体上部の空間に収納される。図示しないモーノポンプやエアーポンプなどのトナー搬送手段により、各現像装置に必要に応じトナーを供給するようになっている。消耗の多いブラックトナー用のトナーカートリッジ31Kを、特に大容量としておくことも可能である。
次に本発明に用いるトナー特性について説明する。
本発明に用いる光導電性トナーは有機物としては感光体1に用いられるフタロシアニン系の各種化合物を又無機物としては酸化亜鉛、アモルファスシリコン等の微粉末をトナー用の樹脂中に適宜溶融混合し必要に応じて増感材を添加し均一に分散する事で容易に作成できる。又、光りスイッチング機能を持つトナーも使用可能である。粒径について、トナーの体積平均粒径は4〜10μmが好ましい。平均粒径が10μm以下の小粒径トナーを用いると、現像剤のかさ密度を高めることができるため、安定した剤の攪拌・搬送が可能となり、転写残トナーの回収効率も向上する。また粒径分布がシャープであることから、現像剤の流動性が良く、長期的に安定した剤循環を行うことが可能となり、補給トナーの拡散性が向上する。更に、透明電極51部での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。このためクリーニングブラシ40での回収・吐き出し及び現像部での捕集も容易となる。一方、トナー同士の間隙が小さくなり画像中のトナーのうまりが良くなるので必要なトナー付着量およびトナー像の高さ(パイルハイト)の低減が図れる。また600dpi以上の微少ドットの再現性について、この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。画像の安定性が高くなる。
本発明に用いる光導電性トナーは有機物としては感光体1に用いられるフタロシアニン系の各種化合物を又無機物としては酸化亜鉛、アモルファスシリコン等の微粉末をトナー用の樹脂中に適宜溶融混合し必要に応じて増感材を添加し均一に分散する事で容易に作成できる。又、光りスイッチング機能を持つトナーも使用可能である。粒径について、トナーの体積平均粒径は4〜10μmが好ましい。平均粒径が10μm以下の小粒径トナーを用いると、現像剤のかさ密度を高めることができるため、安定した剤の攪拌・搬送が可能となり、転写残トナーの回収効率も向上する。また粒径分布がシャープであることから、現像剤の流動性が良く、長期的に安定した剤循環を行うことが可能となり、補給トナーの拡散性が向上する。更に、透明電極51部での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。このためクリーニングブラシ40での回収・吐き出し及び現像部での捕集も容易となる。一方、トナー同士の間隙が小さくなり画像中のトナーのうまりが良くなるので必要なトナー付着量およびトナー像の高さ(パイルハイト)の低減が図れる。また600dpi以上の微少ドットの再現性について、この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。画像の安定性が高くなる。
一方、体積平均粒径(D4)が4μm未満では、転写効率の低下、クリーニングブラシ40での回収性の低下といった現象が発生しやすい。体積平均粒径(D4)が10μmを超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難かしくなる。また、同時に重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.30の範囲が好ましい。
(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図5は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなり剤とトナーの攪拌効率も向上する。
また、トナーと感光体1との接触状態が点接触になるために、トナーと感光体1との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。更に、透明電極51での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性および補給トナーの拡散性が悪いために好ましくない。また転写率が低下し薄層化が安定せず電荷注入も不安定になるため好ましくない。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなり剤とトナーの攪拌効率も向上する。
また、トナーと感光体1との接触状態が点接触になるために、トナーと感光体1との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。更に、透明電極51での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性および補給トナーの拡散性が悪いために好ましくない。また転写率が低下し薄層化が安定せず電荷注入も不安定になるため好ましくない。
本発明のトナーは、トナーの粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm3以上の微粒子(以下、単に微粒子という)を付着させたものである。なお、通常の流動性向上剤にシリカ等がよく用いられるが、例えば、このシリカの平均一次粒径は通常10〜30nm、嵩密度が0.1〜0.2mg/cm3である。
本発明において、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体1、搬送ベルト等との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、搬送ベルトに面した未定着像のトナーが搬送ベルトに付着しづらいために画像の乱れが少ない。また現像・転写効率が向上し、ドットの再現性が向上するため画像が安定して搬送時の乱れに対して余裕度が高くなる。さらに、コロの役割を果たすため、透明電極51での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。しかも、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。さらに、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環および補給トナーの拡散を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
本発明において、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体1、搬送ベルト等との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、搬送ベルトに面した未定着像のトナーが搬送ベルトに付着しづらいために画像の乱れが少ない。また現像・転写効率が向上し、ドットの再現性が向上するため画像が安定して搬送時の乱れに対して余裕度が高くなる。さらに、コロの役割を果たすため、透明電極51での薄層化も容易となり薄層化されたことでトナーへの光り照射・電極51との接触が均一化し電荷注入が安定して行えるようになる。しかも、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。さらに、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環および補給トナーの拡散を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)は、50〜500nmのものが用いられ、特に100〜400nmのものが好ましい。50nm未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してコロの役割を低下する場合が生じる。一方、500μmよりも大きいとトナー自身の接触面積と同レベルのオーダーとなりトナーに対するコロの効果が減少する。
嵩密度が0.3mg/cm3未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナー及び微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、トナーとコロとしての効果や働きが低下してしまう。
本発明の微粒子において、無機化合物としては、SiO2、TiO2、Al2O3、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3等を例示することができ、好ましくは、SiO2、TiO2、Al2O3があげられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。
嵩密度が0.3mg/cm3未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナー及び微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、トナーとコロとしての効果や働きが低下してしまう。
本発明の微粒子において、無機化合物としては、SiO2、TiO2、Al2O3、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3等を例示することができ、好ましくは、SiO2、TiO2、Al2O3があげられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。
また、有機化合物の微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2
種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
嵩密度(g/cm3)=微粒子量(g/100ml)/100
本発明の微粒子を、トナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などがある。
種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
嵩密度(g/cm3)=微粒子量(g/100ml)/100
本発明の微粒子を、トナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などがある。
上記の構成にてフルカラー画像形成中の動作について説明する。図6は、本発明の実施形態で、印加するバイアスを示す概略図である。
画像形成中には帯電ローラ30には、感光体1を負極性に帯電するためにV1のバイアスが印加されている。さらに詳しく説明すると、感光体1は、帯電装置3によってその表面が一様に−500(V)に帯電された後、露光装置4の露光を受けることにより潜像部分の電位は−50(V)程度になる。そして、その潜像部分にトナーを付着させる現像工程を経て、次いで転写工程を終えると、その潜像部分の電位は更に0(V)に近づくことになる。この電位をV0とする。転写残トナーのほとんどは、潜像部分であった感光体1の表面部分に付着している。よって、この表面部分に付着した正極性をもつトナーT1は、帯電部において、約−1300(V)のバイアスV1が印加された帯電ローラ30側に向かう静電力を受けることとなる。一方で、潜像部分以外の地肌部分の電位−500(V)も転写工程を経ることで、その電位が0(V)側にシフトする。この地肌部分にも僅かながら転写残トナーが付着することがあるが、この地肌部分に付着する正極性をもつ逆帯電トナーT1にも、帯電ローラ30に向かう静電力が働くことになる。
画像形成中には帯電ローラ30には、感光体1を負極性に帯電するためにV1のバイアスが印加されている。さらに詳しく説明すると、感光体1は、帯電装置3によってその表面が一様に−500(V)に帯電された後、露光装置4の露光を受けることにより潜像部分の電位は−50(V)程度になる。そして、その潜像部分にトナーを付着させる現像工程を経て、次いで転写工程を終えると、その潜像部分の電位は更に0(V)に近づくことになる。この電位をV0とする。転写残トナーのほとんどは、潜像部分であった感光体1の表面部分に付着している。よって、この表面部分に付着した正極性をもつトナーT1は、帯電部において、約−1300(V)のバイアスV1が印加された帯電ローラ30側に向かう静電力を受けることとなる。一方で、潜像部分以外の地肌部分の電位−500(V)も転写工程を経ることで、その電位が0(V)側にシフトする。この地肌部分にも僅かながら転写残トナーが付着することがあるが、この地肌部分に付着する正極性をもつ逆帯電トナーT1にも、帯電ローラ30に向かう静電力が働くことになる。
次に帯電ローラ30に付着したトナーは、帯電ローラ30上で透明電極51の領域へ進入する。このとき電極51にはバイアスV2が印加されている。V2はV1と同極性で絶対値が大きい。V2には−1800Vを印加している。よって帯電ローラ30上のトナーにはマイナス極性のバイアスが印加されることになる。ここで前述した光照射手段により帯電ローラ30と電極51間のニップ領域へ電極51を透過して光を直接照射することにより、トナーが光を均一に受けてトナー抵抗値が電荷を注入されるに十分な値まで下がるため、前述の負極性バイアスにて電荷注入が行われる。なお、この時印加される電界及び光の量は図示されていないコントローラにて制御され、環境条件・転写残トナー量等に応じてその強度は制御することも可能である。
次に、帯電ローラ30上の電荷注入が行われた後の帯電が正常化したトナーの感光体1への放出工程について説明する。前述したように帯電ローラ30にはマイナス極性バイアスであるバイアスV1が印加されているため、正規帯電トナーは感光体方向に静電的な力を受ける。これにより正規帯電トナーは感光体1に戻される。なお、前述の光照射手段で光を照射しない場合には、トナーには電荷注入が行われずトナー帯電は逆帯電のままであるため、その場合には帯電ローラ30のトナーは放出されずに保持されることになる。
次に、帯電ローラ30上の電荷注入が行われた後の帯電が正常化したトナーの感光体1への放出工程について説明する。前述したように帯電ローラ30にはマイナス極性バイアスであるバイアスV1が印加されているため、正規帯電トナーは感光体方向に静電的な力を受ける。これにより正規帯電トナーは感光体1に戻される。なお、前述の光照射手段で光を照射しない場合には、トナーには電荷注入が行われずトナー帯電は逆帯電のままであるため、その場合には帯電ローラ30のトナーは放出されずに保持されることになる。
このように、一時保持部材へ印加する電圧をV1、電極51へ電圧印加手段61で印加する電圧をV2としたとき、V1、V2の極性は現像バイアスと同極性(マイナス極性)であり、その絶対値が|V1|<|V2|であることによりクリーニング残トナーのうちの逆帯電トナーを帯電ローラ30に一時的に回収し、電極51と帯電ローラ30のニップ領域にて電界形成と光照射により付着トナーを逆帯電から正規帯電へ変化させ、その後一時保持部材から正規帯電したトナーを感光体1へ戻すという一連の転写残トナーの回収と放出工程をバイアス切り替えなどをすることなく、効率的に行うことが可能となる。感光体1に戻ったトナーは感光体1の回転に伴い帯電ローラ30を経て現像ユニット5に達して、現像ローラ5aの磁気クリーニングブラシ40の回転力によって回収され現像ユニット5内に取り込まれる。
更に、現像部5でのトナー回収には現像ローラ5aの回転による磁気ブラシの物理的な掻き取り力で回収され、特に回収のために現像ローラ5aに電解を印加する必要はない。なお、電界を印加した場合、回収トナーと現像ユニット5内のトナー極性の関係から通常の現像バイアスを印加すれば良い。この様に現像ユニット5内に回収されたトナーはスクリュウ5bで攪拌混合され、キャリヤーとの摩擦帯電によって極性が均一化され再度現像でリサイクル使用される。
透明電極51へのバイアス印加及び光照射は、画像形成時には一切実施せずに、所定のタイミング(数十〜数百枚毎)にて帯電ローラ30からのトナー排出モードを設定してもよい。その際は帯電ローラ30には正極性V2=300Vを印加し、さらに透明電極51にも正極性V2=800Vを印加することで、帯電ローラ30に付着したトナーの極性を正極性で揃えながら、帯電ローラ30と感光体1とのV1−V0のバイアスで感光体1上にトナーを戻す。感光体1上に戻したトナーは現像装置にて回収するか、そのまま転写ベルトに転写して転写ベルトクリーニングにて回収する。
更に、現像部5でのトナー回収には現像ローラ5aの回転による磁気ブラシの物理的な掻き取り力で回収され、特に回収のために現像ローラ5aに電解を印加する必要はない。なお、電界を印加した場合、回収トナーと現像ユニット5内のトナー極性の関係から通常の現像バイアスを印加すれば良い。この様に現像ユニット5内に回収されたトナーはスクリュウ5bで攪拌混合され、キャリヤーとの摩擦帯電によって極性が均一化され再度現像でリサイクル使用される。
透明電極51へのバイアス印加及び光照射は、画像形成時には一切実施せずに、所定のタイミング(数十〜数百枚毎)にて帯電ローラ30からのトナー排出モードを設定してもよい。その際は帯電ローラ30には正極性V2=300Vを印加し、さらに透明電極51にも正極性V2=800Vを印加することで、帯電ローラ30に付着したトナーの極性を正極性で揃えながら、帯電ローラ30と感光体1とのV1−V0のバイアスで感光体1上にトナーを戻す。感光体1上に戻したトナーは現像装置にて回収するか、そのまま転写ベルトに転写して転写ベルトクリーニングにて回収する。
上記の構成においてフルカラー画像を形成する動作について説明する。図7は、本発明の他の実施形態で、印加するバイアスを示す概略図である。
感光体1の表面に残留する転写残トナーについて説明する。転写残トナーの中には、正規の極性に帯電した正規帯電トナーT0と、正規の極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーT1が存在する。図8(a)は、感光体1上に担持されたトナーの転写直前におけるトナー帯電量分布を示すグラフである。また、図8(b)は、転写後に感光体1上に残留した転写残トナーのトナー帯電量分布を示すグラフである。図8(a)に示すように、転写直前におけるトナーの帯電量は、ほぼ−30(μC/g)を中心に分布しており、そのほとんどが負極性に正規帯電している正規帯電トナーT0である。一方、転写残トナーの帯電量は、およそ−2(μC/g)を中心に分布したものとなる。転写残トナーの一部は、転写領域近傍において一次転写ローラ14に印加された正極性バイアスと感光体電位との電位差による放電などにより、トナーの帯電極51性が正極性に反転する。その結果、転写残トナーの中には、図8(b)中斜線部分で示すような正極性に反転してしまった逆帯電トナーT1が存在してしまう。
感光体1の表面に残留する転写残トナーについて説明する。転写残トナーの中には、正規の極性に帯電した正規帯電トナーT0と、正規の極性とは逆極性に帯電した逆帯電トナーT1が存在する。図8(a)は、感光体1上に担持されたトナーの転写直前におけるトナー帯電量分布を示すグラフである。また、図8(b)は、転写後に感光体1上に残留した転写残トナーのトナー帯電量分布を示すグラフである。図8(a)に示すように、転写直前におけるトナーの帯電量は、ほぼ−30(μC/g)を中心に分布しており、そのほとんどが負極性に正規帯電している正規帯電トナーT0である。一方、転写残トナーの帯電量は、およそ−2(μC/g)を中心に分布したものとなる。転写残トナーの一部は、転写領域近傍において一次転写ローラ14に印加された正極性バイアスと感光体電位との電位差による放電などにより、トナーの帯電極51性が正極性に反転する。その結果、転写残トナーの中には、図8(b)中斜線部分で示すような正極性に反転してしまった逆帯電トナーT1が存在してしまう。
このような逆帯電トナーT1は、感光体1に付着したまま帯電装置3の帯電領域まで搬送されると、負極性の帯電バイアスが印加された帯電ローラ30の表面に静電的に吸引されて付着してしまう。これは、帯電ローラ30を感光体1の表面に近接させて配置した構成であっても、同様である。そして、帯電ローラ30の表面にトナーが付着すると、帯電ローラ30の抵抗値や表面状態が変化するため、感光体1の表面との間の帯電開始電圧にムラが生じる。これにより、逆帯電トナーT1が付着していない場合と同じ帯電バイアスを帯電ローラ30に印加しても、感光体1の表面が所望の電位−500(V)に均一にならなくなる。その結果、画像濃度ムラも生じるおそれがある。また、帯電ローラ30の表面のごく一部にトナーが付着した場合、トナーが付着していない箇所に向けて帯電バイアスによる電流が集中することにある。これにより、トナーが付着していない場合と同じ帯電バイアスを帯電ローラ30に印加すると、感光体1表面の帯電電位が所望の電位よりも高くなる。その結果、露光装置4による露光を受けた部分すなわち静電潜像部分の電位が負極性側にシフトし、画像濃度が低下してしまう。また、帯電ローラ30の表面のほぼ全域にトナーが付着して、帯電ローラ30の表面にトナーがコーティングされた状態になると、帯電能力が低下し、感光体1の表面電位が所望の電位よりも下がる。これにより、露光装置4による露光を受けない部分すなわち非静電潜像部分(白地背景部)の電位が、現像ローラ5aに印加される現像バイアスに近づいてしまう。その結果、十分に帯電されていないトナーが感光体1上の地肌部分に付着して、地肌汚れ等の異常画像が発生してしまう。
一方で、転写残トナーの中には負極性のままの正規帯電トナーT0も存在する。この正規帯電トナーT0は、帯電装置3の帯電ローラ30との対向位置まで搬送されても、帯電バイアスが印加されていれば、その帯電ローラ30の表面に付着することはなく、現像領域に達することで、現像装置5の現像ローラ5a上のキャリアに付着してほとんどの正規帯電トナーT0は回収される。
一方で、転写残トナーの中には負極性のままの正規帯電トナーT0も存在する。この正規帯電トナーT0は、帯電装置3の帯電ローラ30との対向位置まで搬送されても、帯電バイアスが印加されていれば、その帯電ローラ30の表面に付着することはなく、現像領域に達することで、現像装置5の現像ローラ5a上のキャリアに付着してほとんどの正規帯電トナーT0は回収される。
次に、逆帯電トナーT1の回収について詳細に説明する。
クリーニングブラシ40は、図1に示すように、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転駆動する。そして、前述したようにこのクリーニングブラシ40には、電源からバイアスVcが印加される構成になっている。
感光体1の表面部分がクリーニングブラシ40と接触する領域(以下、「ブラシ接触領域」という)に達する前から、クリーニングブラシ40には電源が接続されている。これにより、クリーニングブラシ40には保持バイアスが印加されることになる。このような保持バイアスが印加されたクリーニングブラシ40が感光体1の表面に接触することで、その表面に付着した転写残トナーのうち、逆帯電トナーT1がクリーニングブラシ40に付着し、保持されることになる。
クリーニングブラシ40は、図1に示すように、図示しない駆動装置によって矢印の方向に回転駆動する。そして、前述したようにこのクリーニングブラシ40には、電源からバイアスVcが印加される構成になっている。
感光体1の表面部分がクリーニングブラシ40と接触する領域(以下、「ブラシ接触領域」という)に達する前から、クリーニングブラシ40には電源が接続されている。これにより、クリーニングブラシ40には保持バイアスが印加されることになる。このような保持バイアスが印加されたクリーニングブラシ40が感光体1の表面に接触することで、その表面に付着した転写残トナーのうち、逆帯電トナーT1がクリーニングブラシ40に付着し、保持されることになる。
さらに詳しく説明すると、感光体1は、帯電装置3によってその表面が一様に−500(V)に帯電された後、露光装置4の露光を受けることにより潜像部分の電位は−50(V)程度になる。そして、その潜像部分にトナーを付着させる現像工程を経て、次いで転写工程を終えると、その潜像部分の電位は更に0(V)に近づくことになる。この電位をV0とする。転写残トナーのほとんどは、潜像部分であった感光体1の表面部分に付着している。よって、この表面部分に付着した正極性をもつ逆帯電トナーT1は、ブラシ接触領域において、約−500(V)のバイアスV1が印加されたクリーニングブラシ40側に向かう静電力を受けることになる。一方で、潜像部分以外の地肌部分の電位−500(V)も転写工程を経ることで、その電位が0(V)側にシフトする。この地肌部分にも僅かながら転写残トナーが付着することがあるが、この地肌部分に付着する正極性をもつ逆帯電トナーT1にも、ブラシ接触領域においてクリーニングブラシ40側に向かう静電力が働くことになる。したがって、感光体1の表面に付着した転写残トナーのうち、逆帯電トナーT1に関しては、ブラシ接触領域においてクリーニングブラシ40に付着し、保持される。
その際、回収ブラシで回収しきれなかった逆帯電トナーは帯電ローラ30に付着する。クリーニングブレードを用いて感光体1上の転写残トナーを除去する方式に比べると、通過トナーが多くなるため、帯電ローラ汚れの課題は大きくなる。本発明の実施形態では帯電ローラ30に付着した逆帯電トナーの帯電を画像形成中に透明電極51+光源52により回復させ、感光体1に戻すことが可能となる。また、何らかの原因で画像形成途中で電源が切れた後の再開時などにおいては感光体1上に現像されたトナーがそのまま転写されずに回収ブラシに突入することも考えられるが、クリーナレスシステムの場合は、クリーニングブレードで機械的にトナーをせき止める手段がないため、大量のトナー入力に対しての余裕度が低い。その際に帯電ローラ30に大量のトナーが付着する可能性があるが、本発明の実施形態では帯電ローラ30上のトナーの極性を制御した上で感光体1に戻すことができるので、トラブル時などによる帯電ローラ汚れを防止できる。
クリーニングブラシ40に逆帯電トナーが溜まってくると、回収性能が悪化するため所定の枚数(数十枚〜数百枚)にて吐出しモードを設定する。その際はクリーニングブラシ40のバイアスを正極性に切り替えることで静電的に回収ブラシから感光体1へトナーを戻し現像で回収する。吐出しモードにおいては逆帯電トナーが帯電ローラ30に付着しないように帯電ローラ30のバイアスV1は正極性に切り替える。しかしブラシに溜まったトナーを一度に吐き出すため、感光体1と接触している帯電ローラ30の場合は物理的に帯電ローラ30に付着するトナーも多い。吐出しモードにおいては、透明電極51のバイアスV2をV1よりも大きな正極性とし、帯電ローラ30に付着したトナーを正極性に変換して感光体1に戻すことができる。
クリーニングブラシ40に逆帯電トナーが溜まってくると、回収性能が悪化するため所定の枚数(数十枚〜数百枚)にて吐出しモードを設定する。その際はクリーニングブラシ40のバイアスを正極性に切り替えることで静電的に回収ブラシから感光体1へトナーを戻し現像で回収する。吐出しモードにおいては逆帯電トナーが帯電ローラ30に付着しないように帯電ローラ30のバイアスV1は正極性に切り替える。しかしブラシに溜まったトナーを一度に吐き出すため、感光体1と接触している帯電ローラ30の場合は物理的に帯電ローラ30に付着するトナーも多い。吐出しモードにおいては、透明電極51のバイアスV2をV1よりも大きな正極性とし、帯電ローラ30に付着したトナーを正極性に変換して感光体1に戻すことができる。
現像装置としては現像剤としてキャリアとトナーからなる2成分現像を用いることが好ましい。プラス帯電しているキャリアに正規帯電された転写残トナーが付着し、現像器内に回収される。また現像領域における磁気ブラシの感光体1の摺擦により感光体1上のトナーが機械的にも回収されやすくなる。一方、現像装置としてトナーのみからなる1成分現像装置を用いても良い。この場合小型化、低コスト化のメリットがあり、感光体1と現像ローラ5aとの接触圧力および電界により正規帯電した転写残トナーは現像器内に回収される。このように、現像装置により転写残トナーが回収されて現像に再利用されることにより、感光体1からクリーニングして集めたトナーを収容する廃トナータンクを設ける必要がなく、画像形成装置等の小型化を図ることができる。特に、4つの感光体1を並列に並べるタンデム型カラー画像形成装置では、各感光体1毎の個別の廃トナータンクを設ける場合と比べて大幅な小型化を図ることができる。さらにはトナーリサイクルにより低コスト化が図れ、ユーザーにとってランニングコストを低下させることができる。
図7に他の実施例の感光体周りの構成を示す概略図を示す。
転写の後工程として、回収のためのブラシなどを持たないシンプルな構成の低コスト版クリーナレスの構成となっている。回収ブラシが無いため帯電ローラ30への入力トナー量は多く、また帯電量分布も広くなり、帯電ローラ30の汚れは顕著となるが、透明電極51+光源52により、帯電ローラ30に付着したトナーを感光体1に戻し、使いこなすことが可能となる。回収ブラシがないためコストダウンが図れるだけでなく、図4のようにプロセスカートリッジを小型化することが可能となる。帯電ローラ30及び透明電極51へのバイアス印加とトナーの動きは回収ブラシが無いだけで図1に示した実施例と同様である。
転写の後工程として、回収のためのブラシなどを持たないシンプルな構成の低コスト版クリーナレスの構成となっている。回収ブラシが無いため帯電ローラ30への入力トナー量は多く、また帯電量分布も広くなり、帯電ローラ30の汚れは顕著となるが、透明電極51+光源52により、帯電ローラ30に付着したトナーを感光体1に戻し、使いこなすことが可能となる。回収ブラシがないためコストダウンが図れるだけでなく、図4のようにプロセスカートリッジを小型化することが可能となる。帯電ローラ30及び透明電極51へのバイアス印加とトナーの動きは回収ブラシが無いだけで図1に示した実施例と同様である。
1 感光体
3 帯電装置
30 帯電ローラ
4 露光装置
5 現像装置
5a 現像ローラ
6 転写装置
10 中間転写ベルト
11、12、13 支持ローラ
14 一次転写ローラ
23 加熱定着装置
40 クリーニングブラシ(一時保持手段)
41 クリーニングブレード
42 搬送コイル
51 電極
52 光源
61 電圧印加手段
3 帯電装置
30 帯電ローラ
4 露光装置
5 現像装置
5a 現像ローラ
6 転写装置
10 中間転写ベルト
11、12、13 支持ローラ
14 一次転写ローラ
23 加熱定着装置
40 クリーニングブラシ(一時保持手段)
41 クリーニングブレード
42 搬送コイル
51 電極
52 光源
61 電圧印加手段
Claims (14)
- 静電潜像を担持する感光体と、
感光体表面を帯電する帯電ローラと、
感光体に潜像を形成する潜像形成手段と、
感光体の潜像にトナーを付着させてトナー像として顕像化する現像手段と、
感光体のトナー像を転写体に転写する転写手段と、を少なくとも備えた画像形成装置において、
前記帯電ローラの表面に接触する電極と、
前記電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記帯電ローラと前記電極の接触位置に光を照射する光照射手段とを備えた
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記電極には画像形成中に電圧が印加されると同時に前記光照射手段により光が照射するよう制御されており、前記帯電ローラへ印加する電圧をV1、前記電極へ印加する電圧をV2としたとき、V1、V2の極性は前記現像手段に印加する現像バイアスと同極性であり、その絶対値が|V1|<|V2|である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記電極には画像形成とは別のタイミングで、電圧が印加されると同時に前記光照射手段により光が照射するよう制御されており、前記帯電ローラへ印加する電圧をV1、前記電極へ印加する電圧をV2としたとき、V1、V2の極性は前記現像手段に印加する現像バイアスと逆極性であり、その絶対値が|V1|<|V2|である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記電極は光を透過する透明な材質であり、前記光照射手段は電極の背面から電極と回転部材の接触位置に光を照射する
ことを特徴とする請求項1から3に記載の画像形成装置。 - 前記帯電ローラから感光体へ排出されたトナーは前記現像手段にて現像装置内に回収される
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記帯電ローラから感光体へ排出されたトナーは、前記転写手段にて転写体に転写され、転写体上のクリーニング部材により回収される
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記画像形成装置は、感光体上の転写残トナーを最終的に現像手段で回収・再使用するクリーナレス方式である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記電極には画像形成中に電圧が印加されると同時に前記光照射手段により光が照射するよう制御されており、前記帯電ローラへ印加する電圧をV1、前記電極へ印加する電圧をV2としたとき、V1、V2の極性は前記現像手段に印加する現像バイアスと同極性であり、その絶対値が|V1|<|V2|である
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記電極には画像形成とは別のタイミングで、電圧が印加されると同時に前記光照射手段により光が照射するよう制御されており、前記帯電ローラへ印加する電圧をV1、前記電極へ印加する電圧をV2としたとき、V1、V2の極性は前記現像手段に印加する現像バイアスと逆極性であり、その絶対値が|V1|<|V2|である
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記電極は光を透過する透明な材質であり、前記光照射手段は電極の背面から電極と回転部材の接触位置に光を照射する
ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 画像形成に用いられるトナーは形状係数SF−1で100〜150の範囲にあり、かつ形状係数SF−2で100〜150の範囲にある
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置。 - 画像形成に用いられるトナーは絶縁性トナーであり、
前記回転部材と前記電極部材にはさまれたトナーがバイアス電圧印加中に光照射される光スイッチ現象により、トナーの帯電量が制御される
ことを特徴とする1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置。 - 画像形成に用いられるトナーは光導電性物質を有する
ことを特徴とする1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記光源は、帯電部前の感光体表面に露光を行う
ことを特徴とする1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006345166A JP2008158119A (ja) | 2006-12-22 | 2006-12-22 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006345166A JP2008158119A (ja) | 2006-12-22 | 2006-12-22 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008158119A true JP2008158119A (ja) | 2008-07-10 |
Family
ID=39659107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006345166A Pending JP2008158119A (ja) | 2006-12-22 | 2006-12-22 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2008158119A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017058661A (ja) * | 2015-09-15 | 2017-03-23 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2006
- 2006-12-22 JP JP2006345166A patent/JP2008158119A/ja active Pending
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