JP2008156030A - 搬送装置 - Google Patents

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JP2008156030A JP2006344937A JP2006344937A JP2008156030A JP 2008156030 A JP2008156030 A JP 2008156030A JP 2006344937 A JP2006344937 A JP 2006344937A JP 2006344937 A JP2006344937 A JP 2006344937A JP 2008156030 A JP2008156030 A JP 2008156030A
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Takeshi Murao
剛 村尾
Masaji Hayashida
正次 林田
Tetsushi Harada
鉄士 原田
Nobuhiro Hirashima
信宏 平島
Kazutoshi Tashiro
和俊 田代
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Abstract

【課題】搬送装置の全長又は全幅を狭く変更することができ、搬送装置を移動及び保管する工場内のスペースを有効活用できる搬送装置を実現する。
【解決手段】第1搬送基台2と前記第2搬送基台3とをリンク機構4を介して連結し、第1揺動部材40と第2揺動部材50とを備えてリンク機構4を構成し、リンク機構4を伸長させて第1搬送基台2と第2搬送基台3が離れた第1搬送姿勢と、リンク機構4を上方に折りたたんで第1搬送基台2と第2搬送基台3が近づいた第2搬送姿勢とに姿勢変更可能に構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被搬送物を載置して移動する搬送装置に関する。
従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、縦桁材及び横桁材(特許文献1の図1の31,32)によって井桁状に構成された搬送基台(特許文献1の図1の1)の上面側に被搬送物を載置して移動可能に構成した搬送装置が知られている。
特開平8−26429号公報(図1及び図2参照)
特許文献1に開示されている従来の搬送装置においては、搬送装置を前後又は左右方向(特許文献1の図1参照)に移動する場合に、井桁状に構成された搬送其台の全長又は全幅よりも広い通路を確保する必要があった。その結果、例えば搬送装置を生産ライン等で使用する場合には、搬送装置を移動させる通路を広く確保した工場内のレイアウトを採用せざるを得ず、工場内のスペースの有効活用ができないといった問題があった。
具体的に説明すると、例えば図17に示すように、生産ライン(例えば図17のA)で使用した搬送装置(例えば図17の1)を生産ラインの出口から入口まで移動させる際に、生産ラインを迂回する移動通路(例えば図17のD)の幅を広く確保する必要があり、工場内のスペースの有効活用ができないといった問題があった。特に、複数の搬送装置を並べて順次組み立てを行っていく生産ラインでは、生産ラインで搬送装置を往復させながら使用することができないため、上述した問題が顕著であった。
また、搬送装置を生産ライン等で使用する場合に限らず、例えば搬送装置を保管する場合においても、搬送装置を保管する工場内のスペースを広く確保する必要があり、工場内のスペースの有効活用ができないといった問題があった。
本発明は、搬送装置の全長又は全幅を狭く変更することができ、搬送装置を移動及び保管する工場内のスペースを有効活用できる搬送装置を実現することを目的とする。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、搬送装置を次のように構成することにある。
被搬送物を載置する第1及び第2搬送基台を備え、前記第1搬送基台と前記第2搬送基台とをリンク機構を介して連結し、
前記第1搬送基台に枢支連結された第1揺動部材と、前記第2搬送基台に枢支連結された第2揺動部材とを備え、前記第1揺動部材における前記第1搬送基台に枢支連結した側とは逆側の端部と、前記第2揺動部材における前記第2搬送基台に枢支連結した側とは逆側の端部とを枢支連結して、前記リンク機構を構成し、
前記リンク機構を伸長させて前記第1搬送基台と前記第2搬送基台が離れた第1搬送姿勢と、前記リンク機構を上方に折りたたんで前記第1搬送基台と前記第2搬送基台が近づいた第2搬送姿勢とに姿勢変更可能に構成する。
(作用)
本発明の第1特徴によると、リンク機構を上方に折りたたんで搬送装置を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に姿勢変更することによって、搬送装置の第1搬送基台と第2搬送基台との距離が短くなって、リンク機構の伸縮方向での搬送装置の全長又は全幅を狭く変更できる。その結果、第2搬送姿勢に姿勢変更した搬送装置を狭い通路で移動でき、第2搬送姿勢に姿勢変更した搬送装置を狭いスペースに保管できる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、搬送装置を移動する通路や搬送装置の保管スペースを狭く設定した工場内のレイアウトを採用することができ、工場内のスペースの有効活用ができる。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記第1揺動部材と前記第2揺動部材とに亘って前記リンク機構を伸縮するシリンダを備える。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、リンク機構を伸縮するシリンダを第1及び第2揺動部材の近くにコンパクトに配置することができ、リンク機構を伸縮する長さ(リンク機構によって第1及び第2搬送基台を移動する長さ)に対してシリンダのストロークを短く設定することができる。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、低コストでコンパクトなリンク機構及び搬送装置を実現できる。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記第1搬送基台における前記リンク機構の伸縮方向での中央部に、前記第1揺動部材を枢支連結し、前記第2搬送基台における前記リンク機構の伸縮方向での中央部に、前記
第2揺動部材を枢支連結する。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、第1揺動部材を第1搬送基台に枢支連結する位置と、第2揺動部材の第2搬送基台と枢支連結する位置とを遠い位置に配置することができる。その結果、リンク機構を伸縮する長さを確保しながら、リンク機構の高さを低く抑えることができる。
本発明の第3特徴によると、第1及び第2揺動部材の下側に広い空間を形成することができる。その結果、シリンダを無理なく配置することができ、シリンダの推力を第1及び第2搬送基台を移動させるリンク機構の伸縮方向に効率よく作用させることができる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、上下にコンパクトなリンク機構及び搬送装置を実現できる。
本発明の第3特徴によると、設計作業や組立作業の作業性を向上させることができ、シリンダのボア径の小径化によるコンパクト化及び製造コスト削減を図れる。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記第1及び第2搬送基台の下面側に、空気を噴出させて対向する床面との間にエアフィルムを形成可能なエアベアリングを装備する。
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴と同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第4特徴によると、エアベアリングに圧縮空気を供給することによりエアベアリングと床面との間に形成されたエアフィルムによって、第1及び第2搬送基台と床面との間の摩擦係数を小さくすることができる。そのため、搬送装置を小さい力で移動させることができ、搬送装置を小さい力で姿勢変更することができる。
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴と同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、搬送装置を移動する機構及び搬送装置を姿勢変更するリンク機構を簡素化することができるとともに、搬送装置の移動作業及び姿勢変更作業の作業性を向上させることができる。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記第1又は第2揺動部材に案内機構を備えるとともに、前記案内機構の先端部に、前記第1搬送姿勢で床面に備えられた案内部と係合する係合部材を備える。
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第5特徴によると、搬送装置が第2搬送姿勢から第1搬送姿勢に姿勢変更すると、第1又は第2揺動部材に備えた案内機構の係合部材が床面に備えられた案内部と係合する。その結果、第1搬送姿勢での搬送装置を、床面に備えられた案内部に沿って移動させることができ、第1搬送姿勢での搬送装置の直進性を向上させることができる。特に、エアベアリングによって搬送装置を浮上させると小さな力で搬送装置が左右に動くため、搬送装置の左右の振れを防止することができ、搬送装置の直進性を向上させることができる。
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[IV]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、第1搬送姿勢での搬送装置の移動が容易になって、被搬送物の搬送作業の作業性を向上させることができる。
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第2〜第5特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記シリンダを操作する操作バルブを、前記第1又は第2揺動部材に配設してある。
(作用)
本発明の第6特徴によると、本発明の第2〜第5特徴と同様に前項[II]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第6特徴によると、リンク機構が上方に折りたたんだ第2搬送姿勢に姿勢変更されると、リンク機構を構成する第1及び第2揺動部材が上方へ揺動するのに伴って、第1及び第2揺動部材に配設した操作バルブも上方へ移動する。その結果、第2搬送姿勢での操作バルブを高い位置に位置させることができる。
(発明の効果)
本発明の第6特徴によると、本発明の第2〜第5特徴と同様に前項[II]〜[V]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第6特徴によると、第2搬送姿勢での操作バルブによるシリンダの操作が容易になって、搬送装置の姿勢変更作業の作業性を向上させることができる。
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第4〜第6特徴の搬送装置において、次のように構成することにある。
前記搬送装置の移動方向における前記第1及び第2搬送基台の前端部に、障害物の前記第1及び第2搬送基台の下面側への入り込みを防止する障害物除去部材を備える。
(作用)
本発明の第7特徴によると、本発明の第4〜第6特徴と同様に前項[IV]〜[VI]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第7特徴によると、第1及び第2搬送基台の前端部に設けた障害物除去部材によって、搬送装置の移動方向での前方からの障害物が第1及び第2搬送基台の下面側に入り込み難くなって、第1及び第2搬送基台の下面側に装備したエアベアリングの通過する床面に、障害物による凹凸が生じ難くなる。その結果、エアベアリングの性能が低下することを防止でき、エアベアリングが障害物に接触して損傷することを防止できる。
(発明の効果)
本発明の第7特徴によると、本発明の第4〜第6特徴と同様に前項[IV]〜[VI]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第7特徴によると、エアベアリングによって搬送装置を無理なく移動することができ、エアベアリングの寿命を長くすることができる。
[搬送装置の全体構成]
図1〜図6に基づいて、本発明に係る搬送装置1の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、生産ラインAにおける搬送装置1の移動方向及びその逆方向をそれぞれ前方又は後方と表示し、生産ラインAにおける搬送装置1の移動方向に向って立った作業者から見た右方及び左方をそれぞれ右方及び左方と表示する。
図1〜図3は、リンク機構4を操作して搬送装置1が幅広になった姿勢(以下第1搬送姿勢と称す)における搬送装置1の全体平面図、全体側面図及び全体正面図をそれぞれ示し、図2及び図3における(イ)及び(ロ)は、第1搬送姿勢でエアベアリング10への圧縮空気の供給を断って搬送装置1が床面FLに接地した状態、及びエアベアリング10により搬送装置1を浮上させた状態をそれぞれ示す。また、図4〜図6は、リンク機構4を操作して搬送装置1が幅狭になった姿勢(以下第2搬送姿勢と称す)における搬送装置1の全体平面図、全体側面図及び全体背面図をそれぞれ示し、図5及び図6は、第2搬送姿勢で車輪7によって搬送装置1を支持した状態を示す。
図1〜図3に示すように、搬送装置1は、生産ラインAにおいて建設作業機130を支持する第1及び第2搬送基台2,3と、第1搬送基台2と第2搬送基台3とに亘って連係されたリンク機構4と、第2搬送姿勢で搬送装置1を支持する前後及び左右の車輪7と、この車輪7を昇降させる左右の前部及び後部車輪昇降機構5,6と、ジャッキシリンダ102で搬送装置1を押し上げた状態で車輪7を保持する左側及び右側車輪保持機構8,9と、生産ラインAにおいて搬送装置1を床面FLから浮上させるエアベアリング10と、建設作業機130のドーザ133を支持するドーザ受け部材120(図14及び図15参照)と、を備えて構成されている。
[第1及び第2搬送基台の詳細構造]
図1〜図3、図8及び図9に基づいて第1及び第2搬送基台2,3について説明する。図8は、第1及び第2搬送基台2,3の全体平面図を示し、図9は、図8のZ―Zの位置での縦断面図を示す。なお、以下の説明においては左側の第1搬送基台2について説明するが、右側の第2搬送基台3についても左右の勝手が異なる以外の他の構成は別途説明する場合を除き第1搬送基台2と同様である。
図8及び図9に示すように、第1搬送基台2は、生産ラインAにおいて建設作業機130を載置する横平板状のデッキ板11と、第1搬送基台2の底面を形成する横平板状の底板12と、デッキ板11の左右両側部と底板12の左右両側部とに亘って設けられた角パイプ状の前後に長い外側フレーム13及び内側フレーム14と、複数の角パイプ状のフレームを上下に重ねた左右に長い前部フレーム15及び後部フレーム16とを箱状に溶接成形することによって、その外観枠組みが形成されている。
第1搬送基台2は、箱状に溶接成形されたデッキ板11、底板12、外側フレーム13及び内側フレーム14、前部フレーム15及び後部フレーム16の内面側に固着された横フレーム17及び縦フレーム18によって補強されており、角パイプ状の複数の横フレーム17は、外側フレーム13と内側フレーム14とに亘って設けられ、角パイプ状の複数の縦フレーム18は、デッキ板11の下面側と横フレーム17の上面側とに亘って設けられている。
第1及び第2搬送基台2,3の左右方向の幅は、建設作業機130を載置した状態で、建設作業機130のクローラ走行装置131が第1及び第2搬送基台2,3の上方に位置して建設作業機130を安定して支持でき、かつ第2搬送姿勢での搬送装置1の左右方向の幅が狭くなるように設定されている(図4及び図14参照)。また、第1及び第2搬送基台2,3の前後方向の長さは、建設作業機130を載置した状態で、建設作業機130のクローラ走行装置131が第1及び第2搬送基台2,3から前後に少し突出して、建設作業機130を安定して支持でき、かつ第1及び第2搬送基台2,3の長さが短くなるように設定されている(図14参照)。
底板12の前端部及び後端部の左右中央部には、後述するリンク機構4を第1搬送基台2に連係するための前後一対2組の連係ブラケット21が固着されている。連係ブラケット21は帯板状に形成され、底板12の上面側に固着されている。連係ブラケット21の上端部には、後述するリンク機構4を連係する前後向きの貫通穴が前後一対の連係ブラケット21に亘って形成されている。
底板12の前端部及び後端部の外側には、後述する前部及び後部車輪昇降機構5,6の車輪7を揺動自在に支持するための左右一対のブラケット22がそれぞれ装着されている。ブラケット22は帯板状に形成され、底板12の上面側に固着されている。ブラケット22の上端部には、後述する前部及び後部車輪昇降機構5,6を連係するための左右向きの貫通穴が左右一対のブラケット22に亘って形成されている。
デッキ板11の前端部及び後端部の下面側の両側部には、左右一対の補強リブ23がデッキ板11と前部及び後部フレーム15,16とに亘って固着されており、デッキ板11の前方及び後方に突出した部分の上下方向の強度を確保できるように構成されている。デッキ板11の前端部及び後端部の下面側には、後述するジャッキシリンダ102を固定するためのシリンダ取付座24が固着されている。
底板12の下面側には、第1搬送基台2の全幅に亘って設けられた左右に長い複数の搬送基台受け25が固着されており、この前後一対2組の搬送基台受け25はエアベアリング10に取り付けるために所定間隔で配置されている。エアベアリング10への圧縮空気の供給を断って第1搬送基台2の自重によってエアベアリング10が上下に圧縮されると、この搬送基台受け25によって第1搬送基台2を支持することができ、圧縮したエアベアリング10を保護できる。
搬送基台受け25には、左右方向のエアベアリング取付溝25aが加工されており(図10参照)、このエアベアリング取付溝25aに第1搬送基台2の外側方からエアベアリング10を嵌込装着することができ、エアベアリング10の組立作業や交換作業を簡易迅速に行うことができる。このように、搬送基台受け25にエアベアリング10を装着する構成を採用することにより、搬送基台受け25を、建設作業機130を載置することによる大きな荷重を支持する支持部材として機能させながら、エアベアリング10の取付具として兼用でき、第1搬送基台2の構造を簡素化できる。
後述するリンク機構4を第1搬送基台2に連係する位置におけるデッキ板11及び内側フレーム14には、第1切欠部26が形成されており、リンク機構4を揺動させる十分な空間が確保されている。
デッキ板11の前後中央部には、前後に長い長方形の第1開口部27が設けられ、この第1開口部27を上方から覆う第1メンテカバー28が、第1開口部27に着脱可能に嵌込装着されている。第1メンテカバー28の着脱穴28aに指を挿入し第1メンテカバー28を上方に引き上げて、第1メンテカバー28を取り外して第1開口部27を開放することで、第1メンテカバー28の下方に位置する左側車輪保持機構8の組立やメンテナンスを簡易迅速に行うことができる。そのため、組立作業やメンテナンス作業の作業性を向上できる。
また、デッキ板11の前端部及び後端部の左側部には、正方形の第2開口部29が設けられ、この第2開口部29を上方から覆う第2メンテカバー30が、第2開口部29に着脱可能に嵌込装着されている。第2メンテカバー30の着脱穴30aに指を挿入し第2メンテカバー30を上方に引き上げて、第2メンテカバー30を取り外して第2開口部29を開放することで、第2メンテカバー30の下方に位置する左側車輪保持機構8の組立やメンテナンスを簡易迅速に行うことができる。そのため、組立作業やメンテナンス作業の作業性を向上できる。
第1搬送基台2の前端部及び後端部から、内方側に向って突出した係入部材31が延出されている。係入部材31は角パイプ状のフレームの上面側に縦平板状の帯板を固着した形状に成形されており、第2搬送基台3の前部フレーム15及び後部フレーム16を構成する最下部のフレームが、この係入部材31を係入する係入部32として機能するように構成されている(図16参照)。係入部材31の先端部には先細り状に面取り加工が施されており、係入部材31を係入部32に無理なく係入できるように構成されている。また、係入部材31を係入した状態でガタつき等が生じ難いように、係入部材31の寸法等に合わせて係入部32の寸法等が設定されている。
以上のように係入部材31及び係入部32を構成することにより、リンク機構4を操作することによって、係入部32に案内されながら、係入部32に対して係入部材31を無理なくスライド移動させることができる。そのため、リンク機構4のガタつき等を係入部材31及び係入部32で修正しながら、搬送装置1を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に無理なく姿勢変更できる。
デッキ板11の後端部の内方側には、第2切欠部33が形成されており、この第1搬送基台2の第2切欠部33に後述する移動ハンドル140のハンドルブラケット145が装着されている。
図2及び図3に示すように、第1及び第2搬送基台2,3の前端部に設けた補強リブ23には、障害物除去部材34が装着されている。障害物除去部材34は、第1又は第2搬送基台2,3の全幅に亘る縦平板状に形成された左右に長い障害物除去板35と、この障害物除去板35の左右両端部から斜め上方後方に延出されたアーム部36とを備えて構成されており、補強リブ23に、この障害物除去部材34の揺動範囲を規制する規制部材(図示せず)が固着されている。
障害物除去部材34は、左右の補強リブ23に上下揺動自在に支持されており、搬送装置1を下降させて搬送基台受け25が床面FLに接地した状態及びエアベアリング10によって搬送装置1を浮上させた状態では、搬送装置1の床面FLに対する上下動に従って障害物除去部材34が揺動して障害物除去板35の下端部が床面FLに接当し、後述する前部及び後部車輪昇降機構5,6及び左側及び右側車輪保持機構8,9によって搬送装置1を車輪7で支持した状態では、規制部材によって障害物除去部材34の揺動範囲が規制されて障害物除去板35の下端部と床面FLとの間に隙間が確保できる(図5参照)。
以上のように、障害物除去部材34を構成することにより、生産ラインAにおいて搬送装置1を移動させる際に、この障害物除去部材34によって前方からの床面FLのゴミ等の障害物を障害物除去部材34の左右両側方に導くことができるため、搬送装置1の移動方向に対して障害物除去部材34の後方に位置するエアベアリング10に床面FLのゴミ等の障害物が供給され難くなって、エアベアリング10の性能の低下を防止でき、エアベアリング10の損傷を防止できる。
また、車輪7で支持した第2搬送姿勢での搬送装置1を移動する場合には、後述する前部及び後部車輪昇降機構5,6並びに左側及び右側車輪保持機構8,9によってエアベアリング10と床面FLとの間に十分な隙間が確保されてエアベアリング10を損傷するおそれが少ないため、障害物除去板35の下端部と床面FLとの間に隙間を確保することで障害物除去部材34が搬送装置1の移動の妨げになることを防止できる。
なお、左側の第1搬送基台2の前部に装備した障害物除去部材34の障害物除去板35を平面視で左斜め後方に向って前後に傾斜させ、右側の第2搬送基台3の前部に装備した障害物除去部材34の障害物除去板35を平面視で右斜め後方に向って前後に傾斜させることにより、前方からの床面FLのゴミ等の障害物を障害物除去部材34の搬送装置1の左右両側方に効率よく導くことができる。また、障害物除去板35を上下に傾斜させてもよく、障害物除去板35が平面視でヘ字状に前方に屈曲した形状を採用してもよい。
[リンク機構の詳細構造]
図1、図3及び図6に基づいてリンク機構4について説明する。リンク機構4は、第1揺動部材40と、第2揺動部材50と、エアシリンダ101(シリンダに相当)と、案内機構61とを備えて構成されている。
第1揺動部材40は、前後の揺動アーム41と、この前後の揺動アーム41に亘って固着された2つの角パイプ状の前後に長い連結フレーム42と、この2つの連結フレーム42に亘って固着された角パイプ状の補強フレーム43とを備えて構成されており、第1揺動部材40を構成する前後の揺動アーム41、2つの連結フレーム42及び補強フレーム43は、ガタつき等が生じ難いように溶接によって強固に固着されている。
前後の揺動アーム41は角パイプ状に構成されており、この揺動アーム41の両端部に前後向きの穴加工が施されたボス部が形成されている。揺動アーム41の一端部のボス部は、底板12から上方に延出された連係ブラケット21に、連係ピンを介して前後方向の軸心P1周りに上下揺動自在に支持されている。前後の揺動アーム41の下部の下面側には、先端部に前後向きの連係穴が形成されたシリンダブラケット44が固着されている。
第2揺動部材50は、前後の揺動アーム51と、この前後の揺動アーム51に亘って固着された2つの角パイプ状の前後に長い連結フレーム52と、この2つの連結フレーム52に亘って固着された角パイプ状の補強フレーム53とを備えて構成されており、第2揺動部材50を構成する前後の揺動アーム51、2つの連結フレーム52及び補強フレーム53は、ガタつき等が生じ難いように溶接によって強固に固着されている。
前後の揺動アーム51は角パイプ状に構成されており、この揺動アーム51の一端部に前後向きの穴加工が施されたボス部が形成され、他端部の前後両側部に帯板状のブラケット51aが突出するように固着されている。揺動アーム51の一端部のボス部は、底板12から上方に延出された連係ブラケット21に、連係ピンを介して前後方向の軸心P2周りに上下揺動自在に支持されており、揺動アーム51の他端部のブラケット51aは、連係ピンを介して揺動アーム41のボス部に前後方向の軸心P3周りに回動自在に支持されている。
前後の揺動アーム51の中央部の前後両側面には、下方に延出された帯板状のブラケット54が固着されており、このブラケット54に後述する案内機構61を連係するための前後方向の貫通穴が形成されている。前後の揺動アーム51の上部の下面側には、先端部に前後向きの連係穴が形成されたシリンダブラケット55及び円柱状のナット部材56が固着されている。
第1及び第2揺動部材40,50の前側の第1及び第2揺動アーム41,51が平面視で、第1及び第2搬送基台2,3の下面側に装備したエアベアリング10の前部に位置し、第1及び第2揺動部材40,50の後側の第1及び第2揺動アーム41,51が平面視で第1及び第2搬送基台2,3の下面側に装備したエアベアリング10の後部に位置するように配置されている。そのため、エアシリンダ101の推力を前後の第1及び第2揺動アーム41,51を介して第1及び第2搬送基台2,3の前部及び後部に均等に作用させることができ、エアベアリング10によって浮上した第1及び第2搬送基台2,3が平行になった状態を維持しながら搬送装置1を姿勢変更することができる。
後側の揺動アーム51の前面側及び後面側には、後述する第1〜第3操作バルブ104〜106等を装着するための前後のバルブ用ブラケット57,58が固着されている。後述する搬送装置1の操作方法に従った一連の操作が行い易いように、各シリンダ101〜103の操作バルブ104〜106が集中配置され、エアシリンダ101用の第1操作バルブ104が他のバルブとは別個の前側のバルブブラケット57に装着されている。
図1に示すように、搬送装置1の第1搬送姿勢で、第1〜第3操作バルブ104〜106が第2揺動部材50の上面側に位置するように配置されており、搬送装置1の後方に立った作業者が第1〜第3操作バルブ104〜106の操作ハンドルを右手で上方から操作し易い位置に配置されている。また、図6に示すように、搬送装置1の第2搬送姿勢で、第1〜第3操作バルブ104〜106が第2揺動部材50の揺動により上方に押し上げられて第2揺動部材50の後側の揺動アーム51の右側に位置するように配置されており、搬送装置1の後方に立った作業者が第1〜第3操作バルブ104〜106の操作ハンドルを右手で操作し易い位置及び高さに配置されている。そのため、搬送装置1の姿勢変更作業の作業性を向上させることができる。
エアシリンダ101は複動式の片ロッドシリンダに構成されており、平面視で揺動アーム41に重なる位置に配置され、チューブ側の端部が第1揺動部材40のシリンダブラケット44にピンを介して連係され、エアシリンダ101のロッド側の端部が第2揺動部材50のシリンダブラケット55にヨーク45及びピンを介して連係されている。
上記のように、エアシリンダ101を第1揺動部材40と第2揺動部材50とに亘って設けることにより、リンク機構4を伸縮するエアシリンダ101を第1及び第2揺動部材40,50の近くにコンパクトに配置することができ、リンク機構4を伸縮する長さに対してエアシリンダ101のストロークを短く設定することができる。
第1揺動部材40の揺動アーム41の先端部の上面には第2揺動部材50側に突出したストッパ板46が固着されており、第2揺動部材50の揺動アーム51の先端部の上面には、スペーサ59が固着されている。このように、ストッパ板46及びスペーサ59を設けることにより、搬送装置1を第2搬送姿勢から第1搬送姿勢に姿勢変更した際に、ストッパ板46の下面側が、スペーサ59の上面側に接当してリンク機構4の揺動範囲が規制されて、リンク機構4の左右中央部がヘ字状に上方へ少し突出した状態を現出できる(図3参照)。そのため、逆に、搬送装置1を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に姿勢変更する際に、エアシリンダ101の推力がリンク機構4の中央部を上方に押し上げる方向に作用し易くなって、リンク機構4を無理なく揺動させることができる。
図6に示すように、第1搬送基台2の左右中間部及び第2搬送基台3の左右中間部にリンク機構4の軸心P1,P2を配設することにより、第1揺動部材40を第1搬送基台2に枢支連結する位置と、第2揺動部材50の第2搬送基台3と枢支連結する位置とを遠い位置に配置することができる。その結果、リンク機構4を伸縮する長さを確保しながら、リンク機構4の高さを低く抑えることができる。また、第1及び第2揺動部材2,3の下側に形成された空間にエアシリンダ101を無理なく配置することができ、エアシリンダ101の推力をリンク機構4に効率よく作用させることができる。
図3に示すように、第1及び第2揺動部材40,50の第1及び第2揺動アーム41,51の軸心P1及びP2が、第1及び第2搬送基台2,3のデッキ板11と底板12との上下中間位置に位置するように、底板12から上方に延出された連係ブラケット21に第1及び第2揺動部材40,50が連係されている。このように構成することにより、搬送装置1を第1搬送姿勢に姿勢変更すると、第1及び第2搬送基台2,3の建設作業機130を載置するデッキ板11の下側に、第1及び第2揺動部材40,50の第1及び第2揺動アーム41,51が位置する。そのため、第1搬送姿勢で建設作業機130を載置して組立作業を行う際にリンク機構4が第1及び第2搬送基台2,3の上面側から上方に突出しなくなって(建設作業機130等の被搬送物を載置するデッキ板11の上面側に突出物がない状態を現出できて)、建設作業機130の載置作業や、建設作業機130の組立作業の作業性を向上させることができる。
また、第1及び第2揺動部材40,50の第1及び第2揺動アーム41,51の軸心P1及びP2が、第1及び第2搬送基台2,3のデッキ板11と底板12との上下及び左右中間位置(背面視又は正面視における第1及び第2搬送基台2,3の重心位置付近)に位置するように、底板12から上方に延出された連係ブラケット21に第1及び第2揺動部材40,50が連係されている。このように構成することにより、第1及び第2搬送基台2,3の上下及び左右方向における重心位置の近傍にエアシリンダ101の推力を第1及び第2揺動アーム41,51を介して作用させることができる。そのため、エアベアリング10によって浮上した第1及び第2搬送基台2,3が軸心P1,P2周りに上下に振れることなく床面FLと水平になった状態を維持しながら搬送装置1を姿勢変更することができる。
以上のようにリンク機構4を構成することにより、図3に示す第1搬送姿勢から圧縮空気を供給してエアシリンダ101を短縮させると、エアシリンダ101の推力によって、第1及び第2揺動部材40,50がそれぞれ軸心P1及びP2周りに上方へ揺動してリンク機構4の中央部が上方に押し上げられて、第1及び第2搬送基台2,3がそれぞれ右側及び左側に移動し、第1搬送基台2と第2搬送基台3が接当して、搬送装置1を第2搬送姿勢に姿勢変更することができる。
逆に、図6に示す第2搬送姿勢から圧縮空気を供給してエアシリンダ101を伸長させると、エアシリンダ101の推力によって、第1及び第2揺動部材40,50がそれぞれ軸心P1及びP2周りに下方へ揺動しリンク機構4の中央部が下方に押し下げられて、第1及び第2搬送基台2,3がそれぞれ左側及び右側に移動し、搬送装置1を第1搬送姿勢に姿勢変更することができる。
以上のように第1及び第2搬送基台2,3をリンク機構4を介して伸縮可能に構成することにより、搬送装置1の第1搬送基台2と第2搬送基台3との距離が短くなって、左右方向での搬送装置1の幅を狭く変更できる。そのため、第2搬送姿勢に姿勢変更した搬送装置1を狭い通路であっても移動することができ、第2搬送姿勢に姿勢変更した搬送装置1を狭いスペースに保管することができる。その結果、搬送装置1を移動する移動通路Dや搬送装置1の保管スペース(図示せず)を狭く設定した工場内のレイアウトを採用することができ、工場内のスペースの有効活用ができる。
図3及び図6に示すように、第2揺動部材50の前後の揺動アーム51から下方に延出されたブラケット54には、案内機構61が回動自在に支持されている。案内機構61は、案内フレーム62と、接地部材63と、カムフォロア64(係合部材に相当)と、ローラー支持部材65と、先端ローラー66と、バランスウエイト67とを備えて構成されている。
案内フレーム62は角パイプ状に構成されており、その一端部にブラケット54に連係するためのボス部が形成されている。案内フレーム62のボス部を設けた側とは逆側の端部の下面側に平板状の接地部材63が固着されており、この接地部材63に形成されたネジ部に軸心P4周りに回動自在なカムフォロア64が装着されている。
接地部材63の先端部には、ローラー支持部材65が固着されており、このローラー支持部材65の先端に、先端ローラー66が前後方向の軸心周りに回動自在に支持されている。なお、カムフォロア64及び先端ローラー66の接地する回転部は、磨耗等が生じ難いように材質が鉄で構成されている。
案内フレーム62のボス部は、ピンを介して右側の揺動アーム51から下方に延出されたブラケット54に、前後方向の軸心P5周りに回動自在に支持されている。案内フレーム62のボス部を設けた側の端部の下面側には、角柱状のバランスウエイト67が固着されており、バランスウエイト67の重量は、案内機構61がブラケット54から垂下した状態で、カムフォロア64、先端ローラー66等を装着した案内フレーム62の重心位置が、軸心P5から垂下した直線より左側に位置するような重量に設定されている。
以上のように案内機構61を構成することにより、リンク機構4を操作して第1及び第2揺動部材40,50がそれぞれ軸心P1及びP2周りに下方へ揺動してリンク機構4の中央部が下方に押し下げられると、案内フレーム61の重心位置が軸心P5から垂下した直線より左側に位置する状態がバランスウエイト67によって維持されながら、案内フレーム62が第2揺動部材50に対して軸心P5周りに揺動する。そして、先端ローラー66が床面FLに接地して回転し、案内フレーム62のカムフォロア64を設けた側が下側に向いた状態で接地部材63の下面側が床面FLに接当して、カムフォロア64が下側を向いて案内フレーム62が床面FLと平行に近くなった状態に姿勢変更できる。
逆に、リンク機構4を操作して第1及び第2揺動部材40,50がそれぞれ軸心P1及びP2周りに上方へ揺動してリンク機構4の中央部が上方に押し上げられると、案内フレーム62が第2揺動部材50に対して軸心P5周りに揺動する。そして、先端ローラー66が床面FLから離れて、案内フレーム62が軸心P5周りに垂下した状態に姿勢変更できる。
図3に示すように、搬送装置1を第1搬送姿勢に姿勢変更した状態で、後述するエアベアリング10によって搬送装置1を浮上させた状態で搬送装置1を左右に少し移動して、前後の案内機構61のカムフォロア64を床面FLの案内溝150(案内部に相当)に係合させることで、搬送装置1の左右方向の移動を案内機構61及び案内溝150によって規制できる。また、エアベアリング10によって搬送装置1が床面FLに対して浮上又は下降しても、案内フレーム62が軸心P5周りに回動することにより、案内機構61の自重によって案内機構61のカムフォロア64が床面FLの案内溝150に係合した状態が維持される。
また、エアベアリング10によって搬送装置1を浮上させた状態で、搬送装置1を進行方向に押して搬送装置1が左右に振れると、カムフォロア64が案内溝150に接当して軸心P4周りに回転することで案内機構61及びリンク機構4に無理な左右方向の力を作用させることなく、搬送装置1の左右方向の移動を規制できる。
第2揺動部材50の前後の揺動アーム51から下方に延出されたナット部材56には、ボルト69がねじ込み代を調節可能に取り付けられている。ナット部材56から突出するボルト69の長さは、リンク機構4を操作して揺動アーム51が軸心P2周りに下方へ揺動する際に、ボルト69の先端部が案内機構61のバランスウエイト67の上面側に接当する長さに調節されている。
このように、ナット部材56及びボルト69を設けることにより、リンク機構4を操作して第1及び第2揺動部材40,50がそれぞれ軸心P1及びP2周りに下方へ揺動してリンク機構4の中央部が下方に押し下げられると、ボルト69の先端部がバランスウエイト67の上面側に接当して、案内機構61の下端部が少し左側に振れる方向の力を作用させることができ、リンク機構4を操作して第2搬送姿勢から第1搬送姿勢に姿勢変更する際に、案内フレーム62の重心位置が軸心P5から垂下した直線より右側に移動することを防止できる。また、第1搬送状態でボルト69によって案内機構61の上方への揺動を規制することができ、案内機構61が大きく上方へ揺動して、カムフォロア64の案内溝150への係合が外れること及び案内フレーム62がエアシリンダ101のロッドに接触することを防止できる。
[前部及び後部車輪昇降機構の詳細構造]
図7に基づいて、前部及び後部車両昇降機構5,6について説明する。図7(イ)は、第1搬送基台2の搬送基台受け25が床面FLに接地した状態における縦断側面図を示し、図7(ロ)は、エアベアリング10に圧縮空気を供給し搬送装置1をジャッキシリンダ102で浮上させた状態における縦断側面図を示し、図7(ハ)は、左側及び右側車輪保持機構8,9によって搬送装置1を車輪7で支持した状態における縦断側面図を示す。なお、以下の説明においては第1搬送基台2の前部及び後部車両昇降機構5,6について説明するが、第2搬送基台3の前部及び後部車両昇降機構5,6についても同様である。
図7に示すように、前部車輪昇降機構5は、揺動アーム70と、車輪ブラケット74と、車輪7と、ジャッキシリンダ102とを備えて構成されており、後部車輪昇降機構6は、揺動アーム70と、回転ブラケット75と、車輪7と、ジャッキシリンダ102とを備えて構成されている。揺動アーム70は、角パイプ状の揺動パイプ71の先端部に側面視で屈曲させた形状に成形された帯板状の揺動プレート72を固着することによって構成されており、揺動パイプ71側の端部にボス部が形成され、揺動プレート72側の端部に車輪ブラケット74又は回転ブラケット75を固定するための複数の取付穴が形成されている。
揺動パイプ71のボス部は、底板12から上方に延出された左右のブラケット22にピンを介して左右方向の軸心P6又はP7周りに上下に揺動自在に支持されている。揺動アーム70の揺動プレート72の下面側には、車輪ブラケット74又は回転ブラケット75を介して車輪7が支持されており、揺動アーム70によって車輪ブラケット74又は回転ブラケット75を介して支持された車輪7が左右方向の軸心P6又はP7周りに上下に揺動するように構成されている。
車輪7は、車輪ブラケット74又は回転ブラケット75に回動自在に支持されており、車輪ブラケット74は、固定輪に構成され、回転ブラケット75は、上下方向の軸心周りに自由に回転する遊転輪に構成されている。このように前部車輪昇降機構5を車輪ブラケット74によって固定輪に構成し、後部車輪昇降機構6を回転ブラケット75によって遊転輪に構成することにより、搬送装置1を第2搬送姿勢で後述する搬送装置1の後部に設けた移動ハンドル140を引っ張って、移動通路D等で生産ラインAにおける搬送装置1の移動方向とは逆方向に移動させる際に、後部車輪昇降機構6の車輪7が遊転することで、生産ラインAを迂回する搬送装置1を移動通路D等で無理なく旋回できる。
車輪ブラケット74及び回転ブラケット75の内方側のデッキ板11に固着されたシリンダ取付座24には、下方からジャッキシリンダ102が固定されている。ジャッキシリンダ102は、複動式の片ロッドシリンダに構成されており、チューブ側の端部がシリンダ取付座24に固定され、ロッド側の端部にジャッキボルト76が長さ調節可能に取り付けられている。このように、ジャッキボルト76を取り付ける構成を採用することにより、ジャッキシリンダ102のストロークを短く設定することができ、製造コストを削減できる。
ジャッキシリンダ102のストロークは、ジャッキシリンダ102を短縮させた状態でジャッキボルト76の先端が床面FLから隙間を開けた位置に上昇し、ジャッキシリンダ102を伸長させた状態でジャッキシリンダ102の推力によって搬送装置1が持ち上げられて床面FLとエアベアリング10の下端部との間の隙間が確保できて揺動プレート72が床面FLと略水平になるように設定されている。
[左側及び右側車輪保持機構の詳細構造]
図7に基づいて、左側及び右側車輪保持機構8,9について説明する。なお、以下の説明においては左側車輪保持機構8について説明するが、右側車輪保持機構9についても同様である。
図7に示すように、左側車輪保持機構8は、前部ロック部材80と、後部ロック部材83と、ロックシリンダ103と、前部及び後部ガイド部材86,87と、規制部材90を備えて構成されている。前部ロック部材80は角パイプ状に形成されており、その後端部にシリンダ取付板81が固着され、後端部の下面側に前部ストッパ82が固着されている。後部ロック部材83は角パイプ状に形成されており、その前端部にシリンダ取付板84が固着され、その前後中央部の下面側に後部ストッパ85が固着されている。
ロックシリンダ103は複動式の片ロッドシリンダに構成されており、チューブ側の端部が後部ロック部材83のシリンダ取付板84に固定され、ロッド側の端部が前部ロック部材80のシリンダ取付板81に固定されている。
第1搬送基台2の前端部及び後端部に位置する横フレーム17とデッキ板11とに亘って前部及び後部ガイド部材86,87が固着されている。前部及び後部ガイド部材86,87は、左右に並べて配設された上下に長い角パイプ状の縦フレーム88と、左右の縦フレーム88に亘って固着された角パイプ状の横フレーム89とによって構成されており、左右の縦フレーム88によって前部及び後部ロック部材80,83の左右方向の位置決めができ、デッキ板11と横フレーム89によって前部及び後部ロック部材80,83の上下方向の位置決めができるように構成されている。
第1搬送基台2を構成する底板12の前部には、規制部材90が固定されている。規制部材90は、上下に長い角柱状の規制部と、この規制部の下端部に固定された固定板とによって構成されており、底板12の上面側に前後方向の位置を調節可能に取り付けられている。
以上のように左側車輪保持機構8を構成することにより、図7(ハ)に示すジャッキシリンダ102で搬送装置1を押し上げた状態で、圧縮空気を供給してロックシリンダ103を伸長させると、前部ロック部材80がロックシリンダ103の推力によって前部ガイド部材86に案内されながら前方へスライド移動し、前部車輪昇降機構5によって下方へ揺動した揺動アーム70の揺動プレート72の上面に案内されながら、揺動プレート72とデッキ板11の下面との間に前部ロック部材80の前端部が入り込んで、車輪7で搬送装置1を支持した状態を保持できる。
一方、後部ロック部材83は、ロックシリンダ103の推力によって後部ガイド部材87に案内されながら後方へスライド移動し、後部車輪昇降機構6によって下方へ揺動した揺動アーム70の揺動プレート72の上面に案内されながら、揺動プレート72とデッキ板11の下面との間に後部ロック部材83の後端部が入り込んで、車輪7で搬送装置1を支持した状態を保持できる。
前部ロック部材80の前後の移動量は、前部ロック部材80の下面側に固着した前部ストッパ82、シリンダ取付板81、前部ガイド部材86及び規制部材90によって規制されている。すなわち、前部ロック部材80が前方へ移動すると、前部ストッパ82の前面側が前部ガイド部材86の横フレーム89の後面側に接当して前部ロック部材80の前方への移動量が規制され、前部ロック部材80が後方へ移動すると、シリンダ取付板81の後面側が規制部材90の前面側に接当して前部ロック部材86の後方への移動量が規制される。
後部ロック部材83の前後の移動量は、後部ロック部材83の下面側に固着した後部ストッパ85、後部ガイド部材87及び規制部材90によって規制されている。すなわち、後部ロック部材83が後方へ移動すると、後部ストッパ85の後面側が後部ガイド部材87の横フレーム89の前面側に接当して後部ロック部材83の後方への移動量が規制され、後部ロック部材83が前方へ移動すると、ロックシリンダ103のチューブ前端部103aの下端部が規制部材90の後面側に接当して後部ロック部材83の前方への移動量が規制される。
以上のように、左側及び右側車輪保持機構8,9により車輪7を保持して車輪7で搬送装置1を移動可能に構成することにより、エアベアリング10を移動させる整備された凹凸の少ない床面FLだけでなく、移動通路Dのようにあまり整備されていない凹凸の比較的多い場所であっても搬送装置1を移動でき、例えば移動通路Dに比較的大きい凹凸や段差がある場合であっても、搬送装置1を無理なく移動させることができる。
また、左側車輪保持機構8を1本のロックシリンダ103を備えて構成し、ロックシリンダ103を自ら移動させることにより、車輪7で搬送装置1を支持した状態を保持可能に構成することにより、例えば前後の車輪7,7をそれぞれ別個に2本のロックシリンダ103,103によって保持可能に構成する場合に比べて、ロックシリンダ103の数が少なくなって製造コストを削減できるだけでなく、ロックシリンダ103を駆動する空気圧回路の構成(例えば操作バルブや配管)を簡素化することができるため、組立作業が容易になって部品点数を削減でき、製造コストを削減できる。
[エアタンクの詳細構造]
図8及び図9に基づいて、エアタンク100として機能するように構成されている第1及び第2搬送基台2,3の外側及び内側フレーム13,14の詳細構造について説明する。
図8及び図9に示すように、外側フレーム13は、第1及び第2搬送基台2,3の外側の前端部と後端部とに亘って設けられた前後に長い角パイプ状のフレームからなり、デッキ板11、底板12、前部フレーム15及び後部フレーム16に固着されている。外側フレーム13は気密構造に成形されており、この第1及び第2搬送基台2,3を構成する外側フレーム13によって気密空間が構成されている。
内側フレーム14は、第1及び第2搬送基台2,3の内側の前端部と後端部とに亘って設けられた前後に長い角パイプ状のフレームからなり、デッキ板11、底板12、前端部及び後端部に位置する横フレーム17に固着されている。内側フレーム14は気密構造に成形されており、この第1及び第2搬送基台2,3を構成する内側フレーム14によって気密空間が構成されている。
外側フレーム13は、第1及び第2搬送基台2,3の前部に装備されたエアベアリング10に接続された配管部材96に接続されており、内側フレーム14は、第1及び第2搬送基台2,3の後部に装備されたエアベアリング10に接続された配管部材96に接続されている。配管部材96はチューブ配管110を介して圧縮空気配管Eに接続されており、後述するボールコック115を開操作すると、チューブ配管110及び配管部材96を介して外側及び内側フレーム13,14に圧縮空気が供給され、外側及び内側フレーム13,14に圧縮空気を貯留できるように構成されている(図10及び図11参照)。
以上のように外側及び内側フレーム13,14を構成することにより、外側及び内側フレーム13,14を第1及び第2搬送基台2,3の強度を確保する構造体として機能させながら、エアベアリング10に供給される圧縮空気の不足が生じることを防止しエアベアリング10の性能の低下を防止するエアタンク100として機能させることができ、低コストでコンパクトな搬送装置1を実現できる。しかも、上述した外側及び内側フレーム13,14の構造及び配置を採用することにより、エアタンク100としての容積を大きく確保することができ、配管部材96への接続を容易に行うことができる。
[エアベアリングの構造及びその取付構造]
図1及び図10に基づいてエアベアリング10の構造及びその取付構造について説明する。図10は、エアベアリング10付近の縦断側面図を示す。
図1に示すように、エアベアリング10は、第1及び第2搬送基台2,3の前端部及び後端部にそれぞれ配置されており、エアベアリング10に圧縮空気を供給すると、前端部及び後端部のエアベアリング10で支持する第1及び第2搬送基台2,3の荷重が略同じなって、第1及び第2搬送基台2,3を床面FLに対して水平に浮上させることができる。
図10に示すように、エアベアリング10は、固定板95と、接続部94と、エアダイアフラム97と、周縁押え板98と、押え板99とを備えて構成されている。固定板95は円板状に構成され、この固定板95の後部にエアベアリング10に圧縮空気を供給するための接続部94が固着されている。接続部94は、配管部材96を介してエアタンク100及び圧縮空気配管Eと接続されており、この接続部94からエアベアリング10に圧縮空気を供給することができる。
エアダイアフラム97はゴム製で、圧縮空気によってその外周部の断面形状が湾曲した形状になるように成形され、エアダイアフラム97の周縁部は、周縁押え板98によって固定板95に固定され、中央部は、円板状の押え板99によって固定板95に固定されている。
押え板99の前後に位置するエアダイアフラム97には、前後の主空気噴出口97aが形成されており、エアダイアフラム97の外周部には、複数の副空気噴出口97bが周方向に等ピッチで形成されている。このように、主空気噴出口97a及び副空気噴出口97bを形成したエアダイアフラム97に、接続部94から圧縮空気を供給すると、エアダイアフラム97が膨らんで、エアダイアフラム97に溜め込まれた圧縮空気が、主空気噴出口97a及び副空気噴出口97bから噴出されて、環状に膨出したエアダイアフラム97の下端部と床面FLとの間にエアフィルムが形成される。
従って、エアダイアフラム97と床面FLとの間に形成されたエアフィルムによって、床面FLとエアベアリング97(エアベアリング97によって浮上させる搬送装置1)との間の摩擦係数が極めて小さい値になって、建設作業機130を載置した搬送装置1を作業者が押すことで、重量物である建設作業機130を載置した搬送装置1を容易に移動させることができ、建設作業機130を載置していない搬送装置1を容易に移動及び姿勢変更することができる。その結果、搬送装置1の簡素化を図ることができ、搬送装置1の移動作業及び姿勢変更作業の作業性を向上させることができる。
[搬送装置の空気圧回路図]
図11に基づいて、搬送装置1の空気圧回路図について説明する。この搬送装置1の空気圧機器は、エアベアリング10と、エアタンク100と、エアシリンダ101と、ジャッキシリンダ102と、ロックシリンダ103と、第1操作バルブ104(操作バルブに相当)と、第2操作バルブ105と、第3操作バルブ106と、マニホールド107と、ストップバルブ108と、複数の流量制御弁109とを備えて構成されている。
圧縮空気配管Eからの管路がマニホールド107によって分岐されて、このマニホールド107にチューブ配管110を介して第1〜第3操作バルブ104,105,106及びストップバルブ108が接続されている。第1〜第3操作バルブ104,105,106は、3位置切換式(センタークローズ)の手動バルブに構成されており、第1〜第3操作バルブ104,105,106を前方又は後方に手動で切り替えると各シリンダ101,102,103が伸長又は短縮して、中立位置に切り替えると各シリンダ101,102,103が停止するように構成されている。
第1〜第3操作バルブ104,105,106の排気ポートには、サイレンサ111が取り付けられており、各シリンダ101,102,103を伸縮する際に排気される空気による騒音が発生しないように構成されている。
第1操作バルブ104は、チューブ配管110によって分岐されてリンク機構4の2本のエアシリンダ101に接続されており、第2操作バルブ105は、チューブ配管110によって分岐されて第1及び第2搬送基台2,3の前端部及び後端部に装着された4本のジャッキシリンダ102に接続されている。
第3操作バルブ106は、チューブ配管110によって分岐されて左側及び右側車輪保持機構8,9の2本のロックシリンダ103に接続されており、ストップバルブ108は、第1及び第2搬送基台2,3の前部及び後部に装着された4つのエアベアリング10に接続されている。
ストップバルブ108は、作業中は常時開位置に操作されており、例えばエアベアリング10への配管の気密性やエアベアリング10の性能等を調べるメンテナンスの時に使用する。
各シリンダ101,102,103の接続ポートには、各別に流量制御弁109がメータアウト式に取り付けられており、この流量制御弁109を調節することにより、各シリンダ101,102,103の伸長する速度及び短縮する速度をそれぞれ個別に調節できる。また、ストップバルブ108からそれぞれのエアベアリング10に分岐された配管経路には、流量制御弁109がメータイン式に取り付けられており、この流量制御弁109を調節することにより、搬送装置1によって支持する建設作業機130等の重量に応じてエアベアリング10に供給する圧縮空気の流量を個別に調節できる。
ストップバルブ108に接続されたチューブ配管110は、配管部材96を介してエアタンク100及びエアベアリング10に接続されている。工場内の圧縮空気配管Eからエアベアリング10に供給される圧縮空気をエアタンク100に貯留することで、一時的にエアベアリング10に供給される圧縮空気の流量が減少した場合や、一時的にエアベアリング10の主空気噴出口97a又は副空気噴出口97bから圧縮空気が多く噴出した場合に、このエアタンク100から圧縮空気がエアベアリング10に供給されて、エアベアリング10に供給される圧縮空気が不足することを防止できる。
マニホールド107は、フレキシブルホース112を介してワンタッチ継手113に接続されており、工場内の圧縮空気配管Eにフレキシブルホース114及びボールコック115を介してワンタッチ継手116が接続されている。このように構成することにより、工場内の圧縮空気配管Eに接続されたフレキシブルホース114のワンタッチ継手116を搬送装置1に接続されたフレキシブルホース112のワンタッチ継手113に接続し、ボールコック115を開位置に操作することで、搬送装置1に工場内の圧縮空気配管Eの圧縮空気を搬送装置1に供給できる。
また、ボールコック115を閉位置に操作することで圧縮空気配管Eからの圧縮空気の搬送装置1への供給を遮断することができ、第1及び第2搬送基台2,3の自重によってエアベアリング10が圧縮されて、エアベアリング10の主及び副空気噴出口97a,bから空気が抜けて、第1及び第2搬送基台2,3の搬送基台受け25の下面が床面FLに接地する。
なお、マニホールド107は、図1のバルブブラケット58の左側部に固定されており(図示せず)、このマニホールド107から第1〜第3操作バルブ104〜106、エアタンク100、及びエアベアリング10へのチューブ配管110、並びに、第1〜第3操作バルブ104〜106から各シリンダ101,102,103へのチューブ配管110が、第1及び第2揺動部材40,50の後側の揺動アーム41,51に沿わせて配管されており、搬送装置1を姿勢変更することによってチューブ配管110が損傷することのないように構成されている。
[搬送装置の操作方法]
図12に基づいて、搬送装置1の操作方法について説明する。図12においては、後述する生産ラインAにおいて搬送装置1を使用した場合の操作方法を一例として示す。具体的には、第I工程から第V工程までの生産ラインAにおいて、第I工程に搬送装置1を移動してから、順次組立作業を行って第V工程で搬送装置1を生産ラインAから移動させるまでの搬送装置1の操作方法を図12の流れ図に基づいて説明する。
図12に示すように、生産ラインAの第I工程に搬送装置1を移動させて、搬送装置1に圧縮空気配管Eを接続する(ステップ#11)。次に、ボールコック115を開位置に操作して、エアベアリング10に圧縮空気を供給して搬送装置1を床面FLから浮上させる(ステップ#12)。そして、ジャッキシリンダ102を伸長させて、ジャッキシリンダ102によって搬送装置1を支持した状態で(ステップ#13)、ロックシリンダ103を短縮させて左側及び右側車輪保持機構8,9による車輪7の保持を解除する(ステップ#14)。
そして、ジャッキシリンダ102を短縮させて、エアベアリング10によって搬送装置1を支持させてから(ステップ#15)、エアシリンダ101を伸長させて、搬送装置1を第2搬送姿勢から第1搬送姿勢に姿勢変更する。このような一連の手順(ステップ#11〜#16)で、建設作業機130を載置できる第1搬送姿勢に搬送装置1を姿勢変更する。
搬送装置1の第1搬送姿勢への姿勢変更が完了すると、ボールコック115を閉位置に操作しエアベアリング10への圧縮空気の供給を断って搬送装置1が床面FLに支持された状態に下降させる(ステップ#17)。この状態で第I工程における建設作業機130の組立作業を行い(ステップ#18)、第I工程の組立作業が完了すると、再びボールコック115を開位置に操作してエアベアリング10に圧縮空気を供給して搬送装置1を床面FLから浮上させて(ステップ#19)、搬送装置1を第I工程から第II工程に移動させる(ステップ#20)。
第II工程に搬送装置1を移動させると、ボールコック115を閉位置に操作しエアベアリング10への圧縮空気の供給を断って搬送装置1が床面FLに支持された状態に下降させて(ステップ#21)、第II工程における建設作業機130の組立作業を行う(ステップ#22)。以降は、第I工程から第II工程までと同様に、ボールコック115の開閉操作のみを行いながら、第III工程、第IV工程と組立作業を行って搬送装置1を移動させ(ステップ#23)、第V工程の組立作業が完了すると、組み立てた建設作業機130を自走させて搬送装置1から移動する(ステップ#24)。なお、工場内の圧縮空気配管Eへの搬送装置1の接続は、複数個所に配置した圧縮空気配管Eへ適宜切換を行う。この場合には、ボールコック115の開閉操作を伴う。
建設作業機130の移動が完了すると、ボールコック115を開位置に操作して、エアベアリング10に圧縮空気を供給して搬送装置1を床面FLから浮上させてから(ステップ#25)、エアシリンダ101を短縮して、搬送装置1を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に姿勢変更する(ステップ#26)。
そして、ジャッキシリンダ102を伸長させて、ジャッキシリンダ102によって搬送装置1を支持した状態で(ステップ#27)、ロックシリンダ103を伸長させて左側及び右側車輪保持機構8,9によって搬送装置1を車輪7で支持した状態を保持する(ステップ#28)。
そして、ジャッキシリンダ102を短縮させて(ステップ#29)、ボールコック115を閉位置に操作しエアベアリング10への圧縮空気の供給を断って、エアベアリング10を収縮させる(ステップ#30)。エアベアリング10を収縮させることで、エアベアリング10の下端部と床面FLとの間に広い隙間が確保された状態で、搬送装置1への圧縮空気配管Eからの圧縮空気の接続を断って、搬送装置1を車輪7で支持して移動できる状態を現出する(ステップ#31)。
以上のように、搬送装置1を姿勢変更する場合(ステップ#12〜#16,ステップ#25〜30)には、各シリンダ101〜103の各操作バルブ104〜106を操作し、組立作業を行う各工程間では(ステップ#17〜#24)、ボールコック115の操作のみによって(工程によっては圧縮空気配管Eへの接続の切替が必要)、搬送装置1を移動させることができるため、搬送装置1の移動作業の作業性を向上できるだけでなく、建設作業機130の組立作業中における搬送装置1の操作を減少させることができ、建設作業機130の組立作業の作業性を向上させることができる。
搬送装置1を姿勢変更する場合に、一旦エアベアリング10によって搬送装置1を床面FLから浮上させてから、エアシリンダ101によって搬送装置1の姿勢変更を行うように構成することにより、エアベアリング10によって搬送装置1を安定して支持した状態で搬送装置1の姿勢変更ができる。また、エアベアリング10を膨脹させた状態でジャッキシリンダ102を伸縮する構成を採用することにより、ジャッキシリンダ102を無負荷状態で伸縮させるストロークが長くなって、ジャッキシリンダ102を早く伸縮させることができ、迅速な姿勢変更ができる。
[ドーザ受け部材及びその使用状況]
図13〜図15に基づいて、ドーザ受け部材120及びその使用状況について説明する。図13は、ドーザ受け部材120の部品図を示し、図13(イ)及び(ロ)は、ドーザ受け部材120の平面図及び側面図をそれぞれ示す。また、図14及び図15は、ドーザ受け部材120を生産ラインAで使用した状態を示す平面図及び側面図をそれぞれ示す。
図13に示すように、ドーザ受け部材120は、支持板121と、車輪ブラケット122と、車輪126と、転倒防止部材127、位置決め部材128とを備えて構成されている。車輪ブラケット122は、支持板を連結する固定部123と、この固定部123の左右両側部から下方に延出されたアーム部124と、この左右のアーム部124の下端部に形成されたボス部125とを備えて構成されている。
支持板121には、車輪ブラケット122を連結する複数のネジ部121aが形成されており、このネジ部121aに車輪ブラケット122が下方側から締め付け固定されている。前後の車輪126は、鉄製のホイールに樹脂製のタイヤを嵌込装着して構成されており、車輪ブラケット122のボス部125に、左右方向の軸心周りに回動自在に支持されている。
支持板121の左右両側の端部における下面側には、下方に延出されたパイプ状の上下に長い転倒防止部材127が固着されている。支持板121から下方に延出された転倒防止部材127の長さは、車輪126が床面FLに形成した案内溝150に係合した状態で、転倒防止部材127の下端面と床面FLとの間に少しの隙間が形成される長さに設定されている。
このように、ドーザ受け部材120に転倒防止部材127を備えることにより、例えばドーザ受け部材120にドーザ133を載置する際に、案内溝150に車輪126を係合させながらドーザ受け部材120を床面FLに置くことで、ドーザ受け部材120の支持板121が床面FLと水平に近くなった状態(ドーザ133を載置可能な状態)を保持することができる。そのため、車輪126で支持したドーザ受け部材120を作業者が保持しなくても、ドーザ受け部材120を床面FLに置いて天井クレーン等(図示せず)を操作することによって、一人でドーザ133を載置することができ、簡素な構造の転倒防止部材127によってドーザ受け部材120にドーザ133を載置する作業の作業性を向上させることができる。
しかも、ドーザ受け部材120にドーザ133を載置すると、建設作業機130に連結されたドーザ133によってドーザ受け部材120の支持板121が床面FLと略水平になるため、転倒防止部材127と床面FLとの間に隙間が確保されて、転倒防止部材127の下端面が床面FLと接触することを防止できる。
支持板121の上面側には、左右に長い円筒状の位置決め部材128が固着されており、ドーザ受け部材120にドーザ133を載置する際に、ドーザ133の下端部に位置決め部材128を後方から接当させることで、ドーザ133に対するドーザ受け部材120の前後方向の位置の位置決め、及び床面FLの案内溝150に対する前後の車輪126の進行方向の位置決めを簡易迅速に行うことができる。また、この位置決め部材128によって、ドーザ受け部材120にドーザ133を載置して搬送装置1を移動させる際に、ドーザ133を支持したドーザ受け部材120がずれてドーザ受け部材120の車輪126が案内溝150から脱線すること等を防止でき、ドーザ133を安定して支持した状態で搬送装置1を移動できる。
また、位置決め部材128は、支持板121の上面側の後方に固着されており、ドーザ受け部材120を位置決めしてドーザ133を載置した際に、ドーザ受け部材120の前後の車輪126の前後中間位置にドーザ133を載置することができ、安定してドーザ133をドーザ受け部材120によって支持できるように構成されている。
図14及び図15に示すように、建設作業機130の左右のクローラ走行装置131を支持する機体フレーム132を搬送装置1に載置した状態で、ドーザ133を支持する搬送装置1から後方に離れた位置に、床面FLの案内溝150に前後の車輪126を係合させて転倒防止部材127で支持された状態のドーザ受け部材120を配置する。
次に、天井クレーン等によって部品置場Cから機体フレーム132に組み付けるドーザ133を建設作業機130の後方に移動して、機体フレーム132から後方に延出されたドーザ連結ブラケット135にドーザ133のドーザボス部134を位置決めする。そして、ドーザ受け部材120の前後の位置をドーザ133の後端部の位置に合わせて修正して、天井クレーン等を操作してドーザ133を下降させることで、ドーザ受け部材120にドーザ133の後端部を載置し、ドーザ133をドーザ受け部材120によって安定して支持できる。
以上のように、建設作業機130を載置して移動可能な第1及び第2搬送基台2,3と、第1及び第2搬送基台2,3とは別のドーザ133を支持して移動可能なドーザ受け部材120とを備えることにより、第1及び第2搬送基台2,3とドーザ受け部材120との協働で建設作業機130を搬送することができる。そのため、建設作業機120を載置する第1及び第2搬送基台2,3の長さを短く設定することができ、長さを短く設定した第1及び第2搬送基台2,3を移動及び保管することができる。その結果、第1及び第2搬送基台2,3を移動する移動通路Dを狭く設定した工場内のレイアウトを採用することができ、第1及び第2搬送基台2,3を狭いスペースに保管できて、工場内のスペースの有効活用ができる。
[移動ハンドルの詳細構造]
図16に基づいて搬送装置1に装備されている移動ハンドル140について説明する。図16(イ)及び(ロ)は、移動ハンドル140を立て掛けた状態での移動ハンドル140取付部付近の背面図及び縦断側面図をそれぞれ示し、図16(ハ)は、移動ハンドル140を水平に倒した状態での移動ハンドル140取付部付近の側面図を示す。
図16に示すように、デッキ板11の後端部の内方側に形成された第2切欠部33に、移動ハンドル140を上下揺動自在に支持するためのハンドルブラケット145が装備されている。ハンドルブラケット145は、上下に長い長穴146aが形成された平板状の左右の縦板146と、横断面形状がコ字状の水平保持部材147とによって構成されており、第2切欠部33の下方側に位置する後部フレーム16に固着されている。
移動ハンドル140は、ハンドルブラケット141に係合する角柱状のハンドル保持部141と、このハンドル保持部141の上面に固着されたパイプ状のパイプ部142と、このパイプ部142にT字状に固着された操作部143とを備えて構成されている。ハンドル保持部141には、左右向きの貫通穴141aが形成されており、移動ハンドル140のハンドル保持部141をハンドルブラケット145の左右の縦板146の間に挿入した状態で、縦板146に形成した長穴146aとハンドル保持部141の貫通穴141aとに亘って連結ピン144を遊嵌することにより、移動ハンドル140をハンドルブラケット145に支持できる。
ハンドルブラケット145に支持した移動ハンドル140を縦板146の長穴146aに沿って上方に引き上げて、移動ハンドル140を後方に倒すと移動ハンドル140が上下に揺動自在になって、移動ハンドル140の操作部143を押し引き操作することで、車輪7によって第2搬送姿勢で支持した搬送装置1を移動することができる。
移動ハンドル140を更に後方に倒して操作部143から手を離すと、移動ハンドル140のハンドル保持部141がハンドルブラケット145の水平保持部材147に接当して、移動ハンドル140のパイプ部142が床面FLと略水平になった姿勢に移動ハンドル140を保持することができる。生産ラインAにおいて搬送装置1を第1搬送姿勢で移動する場合には、この移動ハンドル140を略水平に倒した状態に姿勢変更することにより、建設作業機130の組立作業の邪魔になり難い姿勢に移動ハンドル140を姿勢変更することができる。
建設作業機130の組み立てが完了し、搬送装置1を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に姿勢変更して、例えば移動通路D等に第2搬送姿勢の搬送装置1を一時的に放置する場合には、組立時及び移動時に倒した移動ハンドル140を引き上げて、移動ハンドル140のパイプ部142をハンドルブラケット145の左右の縦板146の間に上方から内嵌することで、移動ハンドル140のパイプ部142が床面FLに対して略垂直になった姿勢に移動ハンドル140を立て掛けて保持することができる。そのため、例えば移動通路Dで作業する作業者や移動通路Dを走行するフォークリフト(図示せず)の邪魔にならないように、コンパクトに移動ハンドル140を搬送装置1に保持できる。
以上のように移動ハンドル140を搬送装置1に姿勢変更自在に支持する構成を採用することにより、例えば移動ハンドル140を搬送装置1とは別部品で構成し、搬送装置1を移動する際に移動ハンドル140を装着するように構成する場合に比べ、移動ハンドル140の紛失等を防止することができ、移動ハンドル140の姿勢変更を簡易迅速に行うことができる。そのため、移動ハンドル140の姿勢変更の作業性を向上させることができ、搬送装置1の移動作業の作業性が向上する。
[搬送装置1を使用した生産ラインの概略]
図17及び図18に基づいて、搬送装置1を使用した建設作業機130の生産ラインAの一例を示す。図17及び図18に示すように、建設作業機130の生産ラインAは、第I工程から第V工程からなり、例えば第I工程で建設作業機130の基礎となるクローラ走行装置131を搬送装置1に載置し、このクローラ走行装置131の上部に順に他の部品を組み付けて、第V工程で建設作業機130を完成させて、自走可能に構成した建設作業機130を生産ラインAから保管場所(図示せず)等に走行させるように構成されている。
生産ラインAの第V工程の出口側には、建設作業機搬出路Bが形成されており、生産ラインAの第V工程の出口側と、生産ラインAの第I工程の入口側とには、部品置場又は作業場Cを迂回する移動通路Dが設けられている。生産ラインAの左側(図17における紙面下側)には、工場内の複数の圧縮空気配管Eが配管されており、第I工程から第V工程のすべての工程において、搬送装置1への圧縮空気の供給及び組立作業に用いる圧縮空気の供給ができるように構成されている。
各移動通路の幅W2〜W4は、生産ラインAの幅W1より狭く設定されており、建設作業機130の部品を保管する部品置場又は作業場Cを広く確保することができ、搬送装置1やフォークリフト(図示せず)等の移動が無理なく行えるように設定されている。
生産ラインAには、エアベアリング10で浮上させた搬送装置1の意図しない移動を抑制しエアベアリング10の浮上性能を向上するために、前後及び左右方向の水平度が保たれた前後に長い凹凸の少ない鋼板Gが敷かれており、この鋼板Gの長手方向の中央部に、生産ラインAの全長に亘って床面FL(鋼板Gの上面)から下方に凹入した案内溝150(案内部に相当)が形成されている。案内溝150の幅及び深さは、上述した案内機構61のカムフォロア64やドーザ受け部材120の車輪126が無理なく移動でき、案内溝150への係合が外れ難い幅及び深さに設定されている。
第I工程においては、移動通路Dから移動してきた搬送装置1に工場内の圧縮空気配管Eに接続されたフレキシブルホース114を接続して、ボールコック115を開位置に操作することで圧縮空気を搬送装置1に供給する。そして、第1〜第3操作バルブ104〜106を操作することにより搬送装置1を第2搬送姿勢から第1搬送姿勢に姿勢変更してから、ボールコック115を閉位置に操作することで搬送装置1への圧縮空気の供給を断って搬送装置1を生産ラインAの床面FLに接地させて、建設作業機130の組立作業を行う。
第I工程における組み立て作業が終了すると、再びボールコック115を開位置に操作することでエアベアリング10により搬送装置1を床面FLから浮上させる。そして、このエアベアリング10により搬送装置1を床面FLから浮上させた状態で、作業者が搬送装置1及び組み立て中の建設作業機130の後方に移動して、作業者が搬送装置1又は組み立て中の建設作業機130の後部を生産ラインAの前方(図17における紙面左側)に押すことで、搬送装置1及び組み立て作業中の建設作業機130を次の工程である第II工程に移動することができる。
第II工程から第V工程までの各工程の間の搬送装置1及び組み立て中の建設作業機130の移動は、上述した第I工程から第II工程における作業と同様の作業を行う。ただし、工場内の圧縮空気配管Eへの搬送装置1の接続は、複数個所に配置した圧縮空気配管Eへ適宜接続を行う。
第V工程における組立作業が終了すると、組み立てられた建設作業機130を建設作業機搬出路Bに設置された建設作業機搬出台Fの上を走行させて、建設作業機130を建設作業機搬出路Bから保管場所に移動する。次に、再びボールコック115を開位置に操作することで搬送装置1に圧縮空気を供給して、第1〜第3操作バルブ104〜106を操作して搬送装置1を第1搬送姿勢から第2搬送姿勢に姿勢変更し、ボールコック115を閉位置に操作してから圧縮空気配管Eと搬送装置1との接続を断つ。そして、移動ハンドル140を操作することにより搬送装置1を移動通路Dに移動する。
移動通路Dに移動させた搬送装置1を、移動ハンドル140を引っ張りながら走行させて第I工程付近の移動通路Dを移動し、次の建設作業機130の組み立てに備えて移動ハンドル140を立て掛けて待機させる。
以上のように建設作業機130を生産する生産ラインAを搬送装置1によって構成することにより、例えば生産ラインAを、大型クレーン(図示せず)やベルトコンベア(図示せず)等に建設作業機130を載置して移動可能に構成する場合等に比べて、建設作業機130を搬送する生産ラインAを大幅に簡素化することができ、建設作業機130の生産ラインAを低コストで実現できる。
また、モデルチェンジ等によって搬送装置1に載置する建設作業機130の重量や寸法等が変更になった場合でも、若干の重量や寸法等の変更であれば同じ搬送装置1を使用することによって対応でき、重量や寸法等が大きく変更になった場合でも大きさの異なる搬送装置1を準備すればよく、大型クレーンやベルトコンベア等の仕様を変更する場合に比べて設備側への設備投資が少なくて済み、生産ラインAの切り替えを短期間で行うことができる。すなわち、生産ラインAにおけるモデルチェンジ等への対応を簡易迅速に行うことができる。
なお、異なる大きさの搬送装置1を使用することにより、機種の異なる多品種少量生産の建設作業機130を生産することも可能であり、この場合には、設備側の仕様は変更せずに、異なる大きさの搬送装置1を準備すればよい。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、第1搬送姿勢での搬送装置1をエアベアリング10によって床面FLから浮上させて、搬送装置1を移動させる構成を採用し、第2搬送姿勢での搬送装置1を車輪7によって支持して移動させる構成を採用した例を示したが、第1搬送姿勢及び第2搬送姿勢における搬送装置1を移動させる構成は異なるものを採用してもよく、例えば第1搬送姿勢での搬送装置1を車輪7やローラー(図示せず)で移動させる構成や、第2搬送姿勢での搬送装置1をエアベアリング10やローラーで移動させる構成を採用してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、左右に並べて配置した第1及び第2搬送基台2,3をリンク機構4を介して連係し、搬送装置1の移動方向に対して左右に搬送装置1を伸縮可能に構成した例を示したが、搬送装置1の移動方向に対して前後に搬送装置1を伸縮可能に構成してもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]及び[発明の実施の第1別形態]においては、リンク機構4を空気圧式のエアシリンダ101によって伸縮可能に構成した例を示したが、リンク機構4を伸縮するシリンダとしては、空気圧式のエアシリンダ101に限らず、例えば電気シリンダ(図示せず)や油圧シリンダ(図示せず)を採用してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]及び[発明の実施の第1別形態]においては、床面FLに案内溝150を設けて案内部を構成し、案内機構61を第2揺動部材50に備えた例を示したが、床面FLに設ける案内部としては異なる構成を作用してもよく、例えば床面FLから突出した案内レール(図示せず)を床面FLに固定する構成や、案内機構61を第1揺動部材40に配設する構成を採用してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]及び[発明の実施の第1別形態]においては、搬送装置1の第1搬送姿勢で、第1操作バルブ104(操作バルブに相当)を第2揺動部材50の上面側に配置した例を示したが、第1操作バルブ104を第1揺動部材40に第1操作バルブ104を配設してもよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]、[発明の実施の第1別形態]及び[発明の実施の第2別形態]においては、建設作業機130を搬送する搬送装置1を例に示したが、搬送装置1で搬送する被搬送物としては異なるものであってもよく、例えばホイールローダ、ブルドーザ等の建設作業機、トラック、クレーン車、コンバイン、農作業車等の作業車、乗用車を搬送する搬送装置1においても同様に適用でき、作業機や車両以外の被搬送物を搬送する場合、例えば設備機械等を搬送する搬送装置1においても同様に適用できる。
第1搬送姿勢における搬送装置の全体平面図 第1搬送姿勢における搬送装置の全体側面図 第1搬送姿勢における搬送装置の全体正面図 第2搬送姿勢における搬送装置の全体平面図 第2搬送姿勢における搬送装置の全体側面図 第2搬送姿勢における搬送装置の全体背面図 車輪昇降機構及び車輪保持機構の構造を示す縦断側面図 第1及び第2搬送基台の構造を示す平面図 第1及び第2搬送基台の構造を示す縦断正面図 エアベアリングの構造を示す縦断側面図 搬送装置の空気圧回路図 搬送装置の操作方法を示す流れ図 ドーザ受け部材の部品図 ドーザ受け部材の使用状態を示す全体平面図 ドーザ受け部材の使用状態を示す全体側面図 移動ハンドルの構造を示す詳細図 搬送装置を使用した生産ラインの概略平面図 搬送装置を使用した生産ラインの概略側面図
符号の説明
1 搬送装置
2 第1搬送基台
3 第2搬送基台
4 リンク機構
10 エアベアリング
34 障害物除去部材
40 第1揺動部材
50 第2揺動部材
61 案内機構
64 カムフォロア(係合部材)
101 エアシリンダ(シリンダ)
104 第1操作バルブ(操作バルブ)
150 案内溝(案内部)
FL 床面

Claims (7)

  1. 被搬送物を載置する第1及び第2搬送基台を備え、前記第1搬送基台と前記第2搬送基台とをリンク機構を介して連結し、
    前記第1搬送基台に枢支連結された第1揺動部材と、前記第2搬送基台に枢支連結された第2揺動部材とを備え、前記第1揺動部材における前記第1搬送基台に枢支連結した側とは逆側の端部と、前記第2揺動部材における前記第2搬送基台に枢支連結した側とは逆側の端部とを枢支連結して、前記リンク機構を構成し、
    前記リンク機構を伸長させて前記第1搬送基台と前記第2搬送基台が離れた第1搬送姿勢と、前記リンク機構を上方に折りたたんで前記第1搬送基台と前記第2搬送基台が近づいた第2搬送姿勢とに姿勢変更可能に構成してある搬送装置。
  2. 前記第1揺動部材と前記第2揺動部材とに亘って前記リンク機構を伸縮するシリンダを備えてある請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記第1搬送基台における前記リンク機構の伸縮方向での中央部に、前記第1揺動部材を枢支連結し、前記第2搬送基台における前記リンク機構の伸縮方向での中央部に、前記
    第2揺動部材を枢支連結してある請求項2記載の搬送装置。
  4. 前記第1及び第2搬送基台の下面側に、空気を噴出させて対向する床面との間にエアフィルムを形成可能なエアベアリングを装備してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置。
  5. 前記第1又は第2揺動部材に案内機構を備えるとともに、前記案内機構の先端部に、前記第1搬送姿勢で床面に備えられた案内部と係合する係合部材を備えてある請求項4記載の搬送装置。
  6. 前記シリンダを操作する操作バルブを、前記第1又は第2揺動部材に配設してある請求項2〜5のいずれか一項に記載の搬送装置。
  7. 前記搬送装置の移動方向における前記第1及び第2搬送基台の前端部に、障害物の前記第1及び第2搬送基台の下面側への入り込みを防止する障害物除去部材を備えてある請求項4〜6のいずれか一項に記載の搬送装置。
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