JP2008156025A - 部品供給装置 - Google Patents

Abstract

【課題】大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を安定して整列供給することができる部品供給装置を提供することである。
【解決手段】ボウルフィーダのボウル４に設けた搬送用Ｖ字溝１１の途中で、Ｖ字溝１１の一方の傾斜面１１ａに向けて上方から圧縮空気を吹き付けることにより、小ブロックを下に向けてＶ字溝１１の両方の傾斜面１１ａ、１１ｂに乗った姿勢で搬送されてくる部品Ｐがあっても、その部品が一方の傾斜面１１ａに吹き付けられる圧縮空気に押されて、小ブロックが他方の傾斜面１１ｂに沿うように傾いた姿勢に矯正され、スムーズにＶ字溝１１内を搬送されていくようにしたのである。
【選択図】図５

Description

本発明は、大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を、その姿勢を揃えて整列供給する振動式の部品供給装置に関する。

電子機器に組み込まれる小形の電子部品（以下、単に「部品」と記す。）を電子機器製造ラインや検査ライン等へ供給するのには、部品を振動フィーダの搬送路上で振動させて単列単層で搬送しながら、その姿勢が揃うように整列させて次工程に供給する振動式の部品供給装置を使用することが多い。なお、振動フィーダとしては、一般に、螺旋状の搬送路を有するボウルを備えたボウルフィーダや直線状の搬送路を有するシュートを備えた直進フィーダ、あるいはボウルフィーダと直進フィーダを組み合わせたものが用いられる。

このような部品供給装置には、表裏の方向性のある部品を効率よく表裏が揃うように整列させるために、搬送路の一部を二つの傾斜面からなるＶ字溝とし、このＶ字溝の途中に表裏整列部を設けるようにしたものがある（例えば、特許文献１参照。）。
特公平１−３４８９４号公報

ところが、上記のようなＶ字溝を有する部品供給装置では、整列供給の対象とする部品が、大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状のもの（図２参照）である場合に、Ｖ字溝内で一部の部品がその小ブロックを下に向けて両方の傾斜面に乗った姿勢となって（図３参照）スムーズに搬送されなくなり、部品供給能力が低下してしまうことがある。

本発明の課題は、大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を安定して整列供給することができる部品供給装置を提供することである。

上記の課題を解決するため、本発明は、大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を、振動フィーダの搬送路上で振動させて搬送しながら、その姿勢が揃うように整列させて次工程に供給する部品供給装置において、前記搬送路の一部を二つの傾斜面からなるＶ字溝とし、このＶ字溝の途中に、Ｖ字溝の一方の傾斜面に向けて上方から気体を吹き付けることにより、前記小ブロックを下に向けてＶ字溝の両方の傾斜面に乗った姿勢で搬送されてくる部品を、その小ブロックがＶ字溝の他方の傾斜面に沿うように傾ける姿勢矯正部を設けた構成を採用した。

すなわち、搬送路の一部に形成したＶ字溝の途中で、Ｖ字溝の一方の傾斜面に向けて上方から気体を吹き付けることにより、小ブロックを下に向けてＶ字溝の両方の傾斜面に乗った姿勢で搬送されてくる部品があっても、その部品が一方の傾斜面に吹き付けられる気体に押されて、小ブロックが他方の傾斜面に沿うように傾いた姿勢に矯正され、スムーズにＶ字溝内を搬送されていくようにしたのである。

本発明の部品供給装置は、上述したように、搬送用Ｖ字溝の途中でその一方の傾斜面に向けて上方から気体を吹き付けて、大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を、確実に他方の傾斜面に沿う姿勢にしてスムーズに搬送できるようにしたものであるから、その下流側で安定して部品を整列させて次工程に供給することができる。

以下、図１乃至図５に基づき、本発明の実施形態を説明する。この部品供給装置は、図１に示すように、ボウルフィーダ１の排出端に直進フィーダ２を接続した振動フィーダを基台３上に設けた振動体（図示省略）に取り付け、部品をボウルフィーダ１のボウル４底部に投入し、振動フィーダの搬送路上で振動させて搬送しながら、その姿勢が揃うように整列させて次工程に供給するものである。その整列供給の対象とする部品Ｐは、図２に示すように、ベースとなる直方体（大ブロック）の表面中央部にそれよりも長さおよび幅の小さい直方体（小ブロック）が設けられた形状で、小ブロックを上に向けた姿勢で次工程に供給される。

前記ボウルフィーダ１は、ボウル４の内側にその底部から螺旋状に上昇する搬送路としてのトラック５が形成されており、このトラック５の最外周には、上流側から順に、縦横整列部６、姿勢矯正部７、表裏整列部８および部品選別部９が設けられている。そして、トラック５の排出端が、直進フィーダ２の搬送路を形成するシュート１０の供給端に接続されている。

ここで、前記縦横整列部６は、底部の幅が部品Ｐの短手方向長さとほぼ等しい台形溝であり、部品Ｐが振動を受けて搬送される間に、自然にその長手方向を進行方向に向けるようになっている。

また、前記姿勢矯正部７は、図３に示すように、トラック５の一部に形成された二つの傾斜面１１ａ、１１ｂからなるＶ字溝１１の途中に設けられ、Ｖ字溝１１の一方の傾斜面１１ａに向かって開口するエア噴出口１２ａを有するエアブロック１２を、ボウル４の外壁４ａ上に取り付けたものである。

次に、この部品供給装置における部品Ｐの流れについて説明する。整列供給対象の部品Ｐは、まず、ボウルフィーダ１のボウル４底部に投入され、ボウルフィーダ１から受ける振動によりトラック５上を搬送されていき、縦横整列部６において単列単層でかつ長手方向が進行方向に向くように整列された後、Ｖ字溝１１に送られる。

Ｖ字溝１１に送られた部品Ｐは、そのうちの多くが二つの傾斜面１１ａ、１１ｂのいずれかに沿うように傾くが、両方の傾斜面１１ａ、１１ｂに乗ってしまうものもある。両方の傾斜面１１ａ、１１ｂに乗った部品Ｐのうち、小ブロックを上に向けたものは、その姿勢が不安定なため、ほとんどがボウルフィーダ１からの振動によって自動的に傾いた姿勢に矯正される。一方、図３に示したように小ブロックを下に向けたものは、比較的安定な姿勢となるため、そのままの姿勢でＶ字溝１１途中の姿勢矯正部７まで搬送されるケースが多い。

姿勢矯正部７では、図４および図５に示すように、エアブロック１２の噴出口１２ａからＶ字溝１１の一方の傾斜面１１ａに向けて圧縮空気が常時吹き付けられているので、図３に示した姿勢で搬送されてきた部品Ｐも、一方の傾斜面１１ａに吹き付けられた圧縮空気に押されて、その小ブロックが他方の傾斜面１１ｂに沿うように傾いた姿勢に矯正される。なお、図示は省略するが、小ブロックを上に向けて両傾斜面１１ａ、１１ｂに乗った姿勢で搬送されてきた部品Ｐも、同様に傾いた姿勢に矯正される。

その後、表裏整列部８に送られた部品Ｐは、小ブロックを上に向けた姿勢に揃えられ、その下流の部品選別部９に搬送される。部品選別部９では所定の方向を向いていない部品Ｐがボウル４底部へ戻され、所定姿勢の部品Ｐのみが、直進フィーダ２のシュート１０へ搬送されて次工程に供給される。

この部品供給装置は、上記の構成であり、ボウルフィーダ１に設けた搬送用Ｖ字溝１１の途中で、Ｖ字溝１１の一方の傾斜面１１ａに向けて上方から気体を吹き付けるようにしたので、両方の傾斜面１１ａ、１１ｂに乗った姿勢で搬送されてくる部品Ｐも、他方の傾斜面１１ｂに沿うように傾けてスムーズに搬送することができ、安定した供給能力が得られる。

上述した実施形態では、振動フィーダとしてボウルフィーダと直進フィーダを組み合わせたものを使用し、姿勢矯正部をボウルフィーダのトラックの途中に設けたが、直進フィーダのシュートの途中に設けるようにしてもよい。また、本発明は、振動フィーダがボウルフィーダのみまたは直進フィーダのみの部品供給装置にも、もちろん適用できる。

実施形態の部品供給装置の平面図 整列供給の対象となる部品の外観斜視図 図１のIII−III線に沿った断面図 図１の部品供給装置の姿勢矯正部の作用の説明図 図４のＶ−Ｖ線に沿った要部拡大断面図

符号の説明

１ ボウルフィーダ
２ 直進フィーダ
３ 基台
４ ボウル
５ トラック
６ 縦横整列部
７ 姿勢矯正部
８ 表裏整列部
９ 部品選別部
１０ シュート
１１ Ｖ字溝
１１ａ、１１ｂ 傾斜面
１２ エアブロック
１２ａ 噴出口
Ｐ 部品

Claims (1)

1. 大ブロックの一面の中央部に小ブロックが設けられた形状の部品を、振動フィーダの搬送路上で振動させて搬送しながら、その姿勢が揃うように整列させて次工程に供給する部品供給装置において、前記搬送路の一部を二つの傾斜面からなるＶ字溝とし、このＶ字溝の途中に、Ｖ字溝の一方の傾斜面に向けて上方から気体を吹き付けることにより、前記小ブロックを下に向けてＶ字溝の両方の傾斜面に乗った姿勢で搬送されてくる部品を、その小ブロックがＶ字溝の他方の傾斜面に沿うように傾ける姿勢矯正部を設けたことを特徴とする部品供給装置。

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