JP2008150361A6 - ピリジン−メチルスルフィニル化合物の調製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロトンポンプ阻害剤として作用し、胃分泌の亢進に関わる病理の治療に有用な「プラゾール」として知られている、ピリジン−メチルスルフィド化合物の新規調整方法の提供。
【解決手段】式(I)で表わされる化合物またはその塩の調製方法であって、
Figure 2008150361

(式中、Qは=CR8−または=N−であり、R1〜R8は置換基である)前駆体化合物と、3価のリン化合物、被酸化性溶媒およびスルホン酸クロリドから選択される還元剤を反応させることと、所望であれば、式(I)で表わされる1つの化合物を式(I)表わされる別の化合物またはその塩へ変換することとを含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、治療に有用なピリジン−メチルスルフィニル化合物の新規調製方法に関する。
ピリジン−メチルスルフィニル化合物はプロトンポンプ阻害剤として作用し、胃分泌の亢進に関わる病理の治療に使われる。「プラゾール」として知られるこれら化合物の例としては、オメプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、ランソプラゾール、テナトプラゾールおよびヒドロキシメプラゾールが挙げられる。
これら製品の合成は、実質的に以下に報告するスキームに従って行われる。ここで、R1〜R7およびQは例えば本明細書に定義される通りである。
Figure 2008150361
このような合成が数多くの複雑な工程を必要とすることは明らかである。
WO98/40378号は、対応するN酸化物を還元することにより「プラゾール」を合成することを開示している。この反応を実施するための例示される還元剤は、取扱いが危険であったり(例えば、Ni−ラネー)、時に還元すべき基質と相容性がなかったり(例えば、Ni−ラネー/H2もしくはRu/H2)、または市場で入手困難で(例えば、bis−チオモルホリン)しかも高価であったりする。さらに、この特許において報告されている中間体であるN酸化物の合成は、複雑で時間のかかるプロセスを伴う。これにより、このプロセスは工業的生産の必要条件と相容れないものとなり、改良された合成方法が必要であることが明白となっている。
本明細書に報告する式(I)で表わされるピリジン−メチルスルフィニル化合物の新規調製方法が発見された。この新規方法は前記技術上の問題を解決するものであり、また、前記化合物およびそれらの塩を99.5%以上の純度で提供するものである。
本発明の目的は、単一種の異性体(アイソマー)、または異性体の混合物のいずれかとしての、式(I)で表わされる化合物またはその塩を調製する方法であって
Figure 2008150361
(式中、
Qは=CR8−または=N−であり、
1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(水酸基)、ニトロ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシまたはC1〜C6アルコキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、および−N(Rab)(ここでRaおよびRbはそれぞれ独立に水素もしくはC1〜C6アルキルであるか、またはRaおよびRbはそれらが結合している窒素原子とともに飽和複素環を形成する)から選択され、
5、R6、R7およびR8はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル−カルボニル、C1〜C6アルコキシ−カルボニル、およびオキサゾール−2−イルから選択される)、
異性体混合物としておよび単一異性体としての、式(II)で表わされる化合物またはその塩と
Figure 2008150361
(式中、QおよびR1〜R7は上記定義の通りである)を
a)触媒の存在下、また必要に応じて塩基剤(basic agent)の存在下、場合によっては溶媒中において、3価のリンを含む化合物および酸化し得る溶媒(被酸化性溶媒)から選択される化合物により還元反応させること、または
b)塩基剤の存在下、必要に応じて有機非プロトン性溶媒中で、スルホン酸クロリドにより還元反応させ、および所望であれば、式(I)で表わされる1つの化合物を式(I)で表わされる別の化合物へ変換すること、および場合によっては、式(I)で表わされる1つの化合物のその塩へ変換させることまたはその逆を行うこと
を含む方法である。
式(I)または(II)で表わされる化合物の異性体(アイソマー)は、例えばその幾何異性体または光学異性体であってよく、好ましくは(R)または(S)鏡像異性体(エナンチオマー)である。
ハロゲン原子としてのR1〜R8はそれぞれ独立に、例えばフッ素、塩素または臭素であってよい。
1〜R8置換基の1個におけるアルキル基または残基は、好ましくは直鎖状または枝分れ鎖状C1〜C4アルキル基であり、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはtert−ブチルであり、より好ましくはメチル、エチルまたはプロピルである。
ヒドロキシ置換C1〜C6アルキル基は、好ましくは1個または2個のヒドロキシ基で置換したC1〜C4アルキル基であり、特に−CH2OHである。
ハロ置換C1〜C6アルコキシ基は、好ましくは1個、2個または3個の先に定義したようなハロゲン原子で置換したC1〜C4アルコキシ基であり、より好ましくは2個または3個のフッ素原子で置換したC1〜C4アルコキシ基であり、特に−OCHF2または−OCH2CF3である。
1〜C6アルコキシ基置換C1〜C6アルコキシ基は、通常C1〜C4アルコキシ置換C1〜C4アルコキシ基であり、好ましくはC1〜C3アルコキシ−OCH3であり、特に−OR−(CH23−OCH3である。
−N(Rab)基は、好ましくはアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ基である。RaおよびRbが、それらが結合している窒素原子とともに飽和複素環を形成する場合、この複素環は、場合によってさらに1つの窒素原子または酸素原子を有する5員または6員複素環であってよい。前記基の例としては、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノおよびモルホリノが挙げられる。
式(I)で表わされる好ましい化合物は、式中
Qが=CH−または=N−であり、
2が水素であるか、または場合によってヒドロキシで置換したC1〜C4アルキルであり、
3が場合によってC1〜C4アルコキシ置換またはハロゲンで置換したC1〜C4アルコキシ基であり、
4がC1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシであり、
6が水素または場合によってハロゲンで置換したC1〜C4アルコキシであり、
7が水素またはC1〜C4アルコキシであり、
1およびR5が水素である
化合物である。
式(I)で表わされる化合物の具体例としては、
・ 2−(3,4−ジメトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール(パントプラゾール);
・ 2−(4−クロロ−3−メトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(オメプラゾール);
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピリジニル)−メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(ヒドロキシメプラゾール);
・ 2−{[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール);
・ 2−{[3−メチル−4−(3−メトキシ−プロポキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(ラベプラゾール);および
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(テナトプラゾール);
およびそれらの塩が挙げられる。
還元剤としての3価のリン化合物は、例えば、PCl3またはPBr3などのP(III)ハロゲン化物、好ましくは三塩化リンや、亜リン酸アルキルまたはアリールエステル、例えば亜リン酸トリ(C1〜C4アルキル)もしくは亜リン酸トリフェニルP(OR−C653、好ましくは亜リン酸トリエチルP(OR−C253や;有機ホスフィン、典型的には、トリブチルホスフィンおよびトリ(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンなどの場合によってヒドロキシで置換しているアルキル基を有するトリ(C1〜C4アルキル)ホスフィンや;トリ(C5〜C7シクロアルキル)ホスフィン、例えばトリ(シクロヘキシル)ホスフィンや、トリアリールまたはトリヘテロアリールホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリフリルホスフィンであってよい。好ましくはトリフェニルホスフィンまたは亜リン酸トリエチル(triethyl phosphite)である。
被酸化性溶媒は、例えばアルコール溶媒、典型的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−もしくは2−ブタノールまたはグリセリンなどの、1〜3個のヒドロキシ基を有する直鎖または分枝C1〜C4アルカノールであり、好ましくはメタノール、エタノールまたは2−プロパノール、特にメタノールである。
還元剤が3価のリン誘導体である場合、触媒は、例えば遷移金属塩または遷移金属錯体、典型的にはMo、Ru、V、Mn、Fe、WおよびReの塩または錯体であってよく、好ましくはメタバナジン酸ナトリウム[NaVO3]、バナジル−アセチルアセトナト[VO(acac)2]、塩化バナジン[VCl2]、(テトラフェニルポルフィリナト)Mn(III)Cl、(テトラフェニルポルフィリナト)Fe(III)Cl、(テトラフェニルポルフィリナト)Fe(II)、モリブデン酸ナトリウムまたはアンモニウム[(NH)2MoO4]または[Na2MoO4]、場合によってジメチルホルムアミド(DMF)との錯体としてのジクロロジオキソモリブデン[Cl2MoO2]または(Et2NCS22MoO2などのビスジアルキルジチオカルバミン酸ジオキソモリブデンなどのMoO2種を含有する塩および錯体、RuCl3などのルテニウム(III)塩またはK[(H−Edta]RuCl]などのそれらの水和物もしくは錯体、オキシ塩化タングステン(VI)[WOCl4]、メチルトリオキソレニウム(VII)[CH3ReO3]であってよい。より好ましくは、RuCl3またはその水和物、メチルトリオキソレニウム(VII)[CH3ReO3]、および場合によってジメチルホルムアミドとの錯体としてのジクロロジオキソモリブデン[Cl2MoO2]であり、特にジメチルホルムアミドとの錯体としてのジクロロジオキソモリブデンである。
還元剤が先に定義したような被酸化性溶媒である場合、先に報告したような触媒のうちの1つを使用することができる。特にアルカノールがメタノール、エタノールまたは2−プロパノールである場合、触媒は好ましくは、当技術分野で知られているRuCl3またはその水和物である。
スルホン酸クロリドは、例えばC1〜C6アルキルスルホニルクロリド、場合によって置換されていてもよいアリールC1〜C6アルキルスルホニルクロリド、または場合によって置換されていてもよいアリールスルホニルクロリドである。
1〜C6アルキルスルホニルクロリド、これは直鎖または分岐鎖であってよいが、好ましくは場合によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルスルホニルクロリドであり、より好ましくは塩化メチルスルホニル(methylsulfonyl chloride)、塩化エチルスルホニル、塩化ブチルスルホニルであり、特に塩化メチルスルホニルである。
アリール−C1〜C6アルキルスルホニルクロリドは、例えばフェニル−C1〜C6アルキルスルホニルクロリドまたはナフチル−C1〜C6アルキルスルホニルクロリドであり、特にフェニル−C1〜C4アルキルスルホニルクロリドである。前記基が置換している場合、そのアリールおよび/またはアルキル部分において、ハロゲン、例えば塩素、臭素またはヨウ素、ニトロおよびC1〜C4アルキル、例えばメチルからそれぞれ独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。アリール−C1〜C6アルキルスルホニルクロリドの好ましい例としては、ベンジルスルホニルクロリドが挙げられる。
アリールスルホニルクロリドは、例えばフェニルスルホニルクロリドまたはナフチルスルホニルクロリドであり、特にフェニルスルホニルクロリドである。この基が置換している場合、ハロゲン、例えば塩素、臭素またはヨウ素、ニトロおよびC1〜C6アルキル、例えばメチルからそれぞれ独立に選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。アリールスルホニルクロリドの好ましい例としては、ベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、p−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、p−ブロモベンゼンスルホニルクロリドが挙げられる。
塩基剤は、例えば無機または有機の塩基、典型的にはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または水酸化物、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムまたはカルシウムの炭酸塩または水酸化物、特にナトリウム、カリウム、リチウムまたはカルシウムの水酸化物およびナトリウムまたはカリウムの炭酸塩であり、またはトリエチルアミンもしくはエチルジイソプロピルアミンなどの第三級有機アミンであり、またはピペリジン、ピペラジンもしくはモルホリンなどの第二級環状アミンであり、またはN−メチルピペリジンもしくはN−メチルモルホリンなどの第三級環状アミンであり、またはジアミン、例えばテトラメチルエチレンジアミンである。
本発明の方法の選択肢a)によれば、塩基剤は好ましくはテトラメチルエチレンジアミンまたはモルホリンである。選択肢b)によれば、塩基剤は好ましくはトリエチルアミンまたはエチルジイソプロピルアミンであり、より好ましくはエチルジイソプロピルアミンである。
本発明の方法の選択肢a)によれば、溶媒は、水または有機のプロトン性もしくは非プロトン性溶媒であるか、または前記溶媒の2〜4種の混合物であり、特に前記溶媒の2種もしくは3種の混合物である。
有機溶媒は、典型的には、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル;C1〜C6アルカノール、例えばメタノール、エタノールもしくはイソプロパノール;脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタンもしくはシクロヘキサン;芳香族炭化水素、例えばトルエン;エステル溶媒、例えば酢酸エチルエステルもしくは酢酸ブチルエステル;または双極性非プロトン性溶媒、例えばアセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトミドもしくはジメチルスルホキシドである。好ましくは、前記溶媒はC1〜C4アルカノール、特にメタノールまたはエタノールである。
還元剤が、本明細書に定義されるような被酸化性溶媒である場合、その溶媒は好ましくは還元剤そのものである。
本発明の方法の選択肢b)によれば、有機非プロトン性溶媒は、単一の溶媒であってもよく、またはそのような溶媒2〜4種の混合物、特に2〜3種の混合物であってもよい。有機溶媒は、典型的には、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル;脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタンもしくはシクロヘキサン;芳香族炭化水素、例えばトルエン;塩素化溶媒、例えばジクロロメタンもしくはジクロロエタン;エステル溶媒、例えば酢酸エチルエステルもしくは酢酸ブチルエステル;または双極性非プロトン性溶媒、例えばアセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトミドもしくはジメチルスルホキシドである。好ましくは、前記溶媒はジクロロメタンまたはアセトニトリルであり、より好ましくはアセトニトリルである。
本方法の選択肢a)によれば、化合物(II)またはその塩の還元反応は、約−10℃〜溶媒または反応混合物の還流温度の範囲の温度で実施することができる。
還元剤が3価のリン誘導体である場合、前記還元剤の化合物(II)またはその塩に対する化学量論比は、約1.0〜3.0の範囲であってよく、好ましくは約1.0〜1.2の範囲である。
触媒は、化合物(II)の量に対して0.5〜20%の範囲、好ましくは1〜10%の範囲のモル量で存在してよい。
化合物(II)またはその塩のモル数に相当する塩基剤の化学量論比は、約1.0〜30.0の範囲であってよく、好ましくは約9.0〜15.0の範囲であり、より好ましくは約12である。
本方法の選択肢b)によれば、反応は、約−20℃〜溶媒または反応混合物の還流温度の範囲の温度で実施することができ、好ましくは約−15℃〜0℃の範囲で実施される。
スルホン酸クロリドの化合物(II)またはその塩に対する化学量論比は、約1.0〜6.0の範囲であってよく、好ましくは約3.0〜4.0の範囲である。
化合物(II)またはその塩のモル数に相当する塩基剤の化学量論比は、約1.0〜20.0の範囲であってよく、好ましくは約8.0〜16.0の範囲であり、より好ましくは約11.8〜12.2の範囲である。
式(I)で表わされる化合物の式(I)で表わされる別の化合物またはその塩への変換およびその逆の変換は知られている方法で実施することができる。
このようにして得られる式(I)で表わされる化合物、例えば2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、またはその塩の純度は99.5%以上、特に約99.9%以上である。
本発明はまた、単一異性体、特に幾何異性体もしくは光学異性体、またはその混合物のいずれかとしての式(II)で表わされる化合物またはその塩の新規調製方法を提供するものであり、
Figure 2008150361
(式中、QおよびR1およびR7は先に定義の通りである)
式(III)で表わされる化合物またはその塩と、
Figure 2008150361
(式中、QおよびR1およびR7は先に定義の通りである)
必要に応じて触媒の存在下で、また必要に応じて加熱して、また必要に応じて塩基剤の存在下で、場合によっては溶媒中において、酸化剤と反応させることを含む方法を提供する。
所望であれば、式(II)で表わされる化合物またはその塩を、知られている方法に従って、式(II)で表わされる別の化合物またはその塩に変換することができる。
式(I)、式(II)または式(III)で表わされる化合物の塩は、好ましくは酸付加塩または塩基付加塩であり、好ましくは医薬として許容し得る塩であり、例えばナトリウム塩である。
酸化剤は、有機過酸、例えばメタクロロ過安息香酸、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、モノ過酸化フタル酸(モノ過フタル酸)もしくはその塩、またはフタルイミド過ヘキサン酸;または過酸化物、例えば過酸化水素もしくは尿素過酸化水素(urea-hydrogen peroxide)などのその付加化合物、または過炭酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド、シクロヘキシルヒドロペルオキシド、2−ヒドロペルオキシヘキサフルオロ−2−プロパノール;またはジメチルジオキシランもしくはメチル(トリフルオロメチル)ジオキシランなどのジオキシラン;または次亜塩素酸ナトリウムもしくは次亜塩素酸tert−ブチルなどの次亜塩素酸塩;またはN−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、クロラミン−T、過ヨウ素酸ナトリウム、ペルオキソニ硫酸カリウム(K228)もしくは過硫酸水素カリウム(KHSO5)であってよい。好ましくは、酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムである。
触媒は、モリブデン酸ナトリウム[Na2MoO4]、モリブデン酸アンモニウム[(NH42MoO4]、メタバナジン酸ナトリウム[NaVO3]、バナジルアセチルアセトナト[VO(Acac)2]またはタングステン酸ナトリウム[Na2WO4]などの、Mo、VおよびWから選択される金属の遷移金属塩または遷移金属錯体であってよい。
塩基剤は、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩であってよく、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムまたはカルシウムの水酸化物または炭酸塩であり;好ましくはナトリウム、カリウム、リチウムまたはカルシウム水酸化物、ナトリウムまたはカリウム炭酸塩であり;特に水酸化ナトリウムである。
溶媒は、水、または先に定義したような有機プロトン性もしくは有機非プロトン性溶媒、または前記溶媒の2〜4種類の混合物、特に2もしくは3種類の混合物、特にアセトニトリルと水の混合物であってよい。
化合物(III)またはその塩の、触媒を使用または使用しないどちらかの酸化反応は、約−10℃〜溶媒または反応混合物の還流温度の範囲の温度で実施することができ、好ましくは約0℃〜30℃の範囲の温度で実施される。
化合物(III)またはその塩の酸化剤に対する化学量論比は、約0.8〜1.2の範囲であってよく、好ましくは約0.9〜0.95の範囲である。
触媒は、化合物(III)またはその塩の量に対して0.5〜20%の範囲、好ましくは1〜10%の範囲のモル量で存在してよい。
このようにして得られる式(II)で表わされる化合物またはその塩を、例えば前記選択法a)およびb)に従ってさらに還元剤と反応させて、本明細書で定義するような式(I)で表わされる化合物またはその塩を得ることができる。
このようにして得られる式(II)で表わされる化合物、例えば2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、またはその塩の純度、特に結晶形の純度は、99.5%以上、特に約99.9%以上である。
特に結晶形である化合物2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールおよびその塩は、新規化合物であって、本発明がさらに目的とするものである。前記化合物は、本明細書中では2つの結晶形、それぞれI形およびII形として得られる。I形のXRPDスペクトルは、図1に報告するように、その最も強い回折ピークは、2θで5.7;11.6;13.3;18.2;18.9;20.6;23.2;23.6;24.1;24.8;±0.2°にある。II形のXRPDスペクトルは、図2に報告するように、その最も強い回折ピークは、2θで5.5;13.0;18.4;19.6;20.3;21.2;22.4;24.0;25.1;28.3および29.1±0.2°にある。
式(III)で表わされる化合物は、知られている方法、例えば式(IV)で表わされる化合物またはその塩を、
Figure 2008150361
(式中、Xは脱離基、例えば塩素であり、R1、R2、R3およびR4は本明細書に定義した通りである)
式(V)で表わされる化合物またはその塩と、
Figure 2008150361
(式中、Q、R5、R6およびR7は本明細書に定義した通りである)
塩基の存在下、室温で反応させることによって、また、場合によっては得られた化合物を式(III)で表わされる別の化合物に変換することによって生成させることができる。
以下の実施例は本発明を説明するものである。
(実施例1)
2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(I)(ラベプラゾールナトリウム塩)
還流冷却器、温度計およびマグネティックスタラーを備えた3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールナトリウム塩(中間体II)(1.0g;2.5mmol)、無水エタノール(20ml)、モルホリン(100mg;1.1mmol)およびRuCl3水和物(40%w/wRu;25mg;0.1mmol)を充填する。この反応混合物を50℃まで8時間加熱し、次いで室温まで冷却した後Celite(登録商標)で濾過する。濃縮すると表題の生成物が得られる。収率:約70%。
1HNMR(DMSO−d6):1.98(2H、m);2.16(3H、s);3.52(3H、s);3.49(2H、t);4.10(2H、t);4.47&4.71(2H、dd);6.93(3H、m);7.49(2H、m);8.28(1H、d)
13CNMR(DMSO−d6):10.78;28.67;57.95;59.92;64.98;68.32;106.00;117.18;118.74;121.76;145.80;147.97;152.13;161.55;162.66
類似の手順に従い、式(II)で表わされるそれぞれの中間体またはそのナトリウム塩から出発して、下記の化合物またはそれらのナトリウム塩を得る。
・ 2−(4−クロロ−3−メトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピリジニル)−メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 2−{[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;および
・ 2−(3,4−ジメトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール。
(実施例2)
2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(I)(ラベプラゾールナトリウム塩)
還流冷却器、温度計およびマグネティックスタラーを備えた3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールナトリウム塩(中間体II)(1.0g;2.5mmol)、無水エタノール(20ml)、亜リン酸トリエチル(460mg;2.75mmol)およびCl2MoO2 *2DMF(43mg;0.12mmol)を充填する。この混合物を50℃まで2時間加熱し、次いで冷却した後Celite(登録商標)で濾過する。濃縮すると表題の生成物が得られる。収率:約40%。
類似の手順に従い、下記の化合物またはそれらのナトリウム塩を得る。
・ 2−(4−クロロ−3−メトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピリジニル)−メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 2−{[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;および
・ 2−(3,4−ジメトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール。
(実施例3)
2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(I)(ラベプラゾールナトリウム塩)
還流冷却器、温度計およびマグネティックスタラーを備えた3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(中間体II)(45.0g;111mmol)、メタノール(270ml)、30%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(20.1g)、テトラメチルエチレンジアミン(77g;666mmol)およびRuCl3水和物(40%w/wRu;1.2g;5.5mmol)を充填する。この反応混合物を50℃まで10時間加熱し、次いでHPLC(溶液中95%の収率)で分析する。この混合物を室温まで冷却した後、1/2体積まで濃縮し、次いで500mlの水で希釈する。形成した沈殿物をCelite(登録商標)で濾過する。pHを、最初に酢酸で、次いで亜硫酸ナトリウムで6〜7に調整し、混合物を酢酸エチル(300ml)で抽出する。50%水酸化ナトリウム水溶液(440mg;111mmol)を混合物に添加し、室温で24時間攪拌する。表題の生成物が、欧州特許第1674463号に開示されている多形相βとして、99.7%を超える純度で晶出した(収率91%)。
(実施例4)
2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(I)(ラベプラゾール)
還流冷却器、温度計およびマグネティックスタラーを備えた3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールナトリウム塩(中間体II)(5.0g;13.0mmol)、ジクロロメタン(20ml)、トリエチルアミン(16.5g;162mmol)を充填する。この反応混合物を−10℃まで冷却し、そこに塩化メチルスルホニル(7.4g;65mmol)の10mlジクロロメタン溶液を滴下する。水で希釈した後、相を分離し、有機相を蒸発させ残留物を得る。2.3gの生成物が得られる。
1HNMR(DMSO−d6):1.96(2H、m);2.17(3H、s);3.22(3H、s);3.43(2H、t);4.08(2H、t);4.65&4.75(2H、dd);6.95(1H、d);7.25(2H、m);7.62(2H、m);8.21(1H、d)
類似の手順に従い、式(II)で表わされるそれぞれの中間体から出発して、下記の化合物を得る。
・ 2−(4−クロロ−3−メトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピリジニル)−メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 2−{[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;および
・ 2−(3,4−ジメトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール。
(実施例5)
2−{[3−メチル−4−(3−メトキシプロポキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(I)(ラベプラゾール)
還流冷却器、温度計および電磁スターラーを備えた3つ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールナトリウム塩(中間体II)(7.5g;19.4mmol)、アセトニトリル(30ml)、エチルジイソプロピルアミン(30.0g;232mmol)を充填する。この反応混合物を−10℃まで冷却し、そこに塩化メチルスルホニル(7.8g;67.9mmol)を6時間かけて滴下する。その後、反応混合物を水100mlに注入しNaOHを添加してpH>13とする。相を分離し、酢酸イソプロピルを添加した後、亜硫酸水素ナトリウムで混合物のpHを約9.5に調整する。有機相を分離し、蒸発させ残留物を得、得られた残留物をアセトニトリルで取る。生成物を晶出させる。表題の生成物4.8gが得られる(収率:70%)。
類似の手順に従い、下記の化合物を得る。
・ 2−(4−クロロ−3−メトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピリジニル)−メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 2−{[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール;
・ 5−メトキシ−2−{[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル}−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;および
・ 2−(3,4−ジメトキシピリド−2−イル)メタンスルフィニル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ベンズイミダゾール。
(実施例6)
2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]}−1H−ベンズイミダゾール(中間体II、多形相I)
水ジャケット、機械スターラー、温度計を備えた500mlの反応器に、窒素雰囲気下、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールカリウム塩(20.0g;50.3mmol)、アセトニトリル(200ml)および水(40ml)を充填する。基質を溶解した後、混合物を+20℃まで冷却し、そこに次亜塩素酸ナトリウム(10.3% w/w;40.8g;56.5mmol)を5時間かけて滴下する。
その後亜硫酸ナトリウム(5.0g)を添加し、次いで相が分離するまで塩化ナトリウムを添加した後、ギ酸を使ってpHを5に調整する。水性相を分離し、酢酸エチル(2×50ml)で再抽出し、次いで有機相を化合させた後、塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。濃縮すると表題の生成物が晶出する。収率:約80%。生成物のXRPDスペクトルは図1に報告する通りであり、最も強い回折ピークは、2θで5.7;11.6;13.3;18.2;18.9;20.6;23.2;23.6;24.1;24.8;±0.2°にある。
(実施例7)
2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]}−1H−ベンズイミダゾール(中間体II、多形相II)
実施例6の生成物は、メタノールに懸濁させ、化学量論的量のナトリウムメトキシドを添加して溶解を促進することによってさらに精製することができる。生成物は、化学量論的量の酢酸を添加することによって、得られた溶液から沈澱する。生じた沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄し、静電乾燥器で乾燥する。再結晶物の収率は90%である。得られた生成物のXRPDスペクトルは図2に報告する通りであり、最も強い回折ピークは、2θで5.5;13.0;18.4;19.6;20.3;21.2;22.4;24.0;25.1;28.3および29.1±0.2°にある。
自動回折計APD2000θ/θ(Ital−Structures社)を用い、以下の操作条件:{CuKα線(λ=1.5418Å)、角度間隔3〜40°および1秒間の角度ステップ0.03°で走査}で記録された、式(II)で表わされる中間体2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの1つの結晶形、I形のX線回折スペクトルスペクトル(XRPD)を示す図である。 自動回折計APD2000θ/θ(Ital−Structures社)を用い、以下の操作条件:{CuKα線(λ=1.5418Å)、角度間隔3〜40°および1秒間の角度ステップ0.03°で走査}で記録された、式(II)で表わされる中間体2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの1つの結晶形、II形のX線回折スペクトルスペクトル(XRPD)を示す図である。

Claims (18)

  1. 単一異性体またはその混合物のいずれかとしての、式(I)で表わされる化合物またはその塩を調製する方法であって
    Figure 2008150361
    (式中、
    Qは=CR8−または=N−であり、
    1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシまたはC1〜C6アルコキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、および−N(Rab)(ここでRaおよびRbはそれぞれ独立に水素もしくはC1〜C6アルキルであるか、またはRaおよびRbはそれらが結合している窒素原子とともに飽和複素環を形成する)から選択され、
    5、R6、R7およびR8はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキル−カルボニル、C1〜C6アルコキシ−カルボニル、およびオキサゾール−2−イルから選択される)、
    異性体混合物としておよび単一異性体としての、式(II)で表わされる化合物またはその塩と
    Figure 2008150361
    (式中、QおよびR1〜R7は上記定義の通りである)を
    a)触媒の存在下、また必要に応じて塩基性作用の存在下、場合によっては溶媒中において、3価のリン化合物および被酸化性溶媒から選択される化合物により還元反応させること、または
    b)塩基性作用の存在下、必要に応じて有機非プロトン性溶媒中で、スルホン酸クロリドにより還元反応させ、および所望であれば、式(I)で表わされる1つの化合物を式(I)で表わされる別の化合物へ変換すること、および場合によっては、式(I)で表わされる1つの化合物のその塩へ変換させることまたはその逆を行うこと
    を含む方法。
  2. 3価のリン化合物が、P(III)ハロゲン化物、亜リン酸アルキルエステルまたは亜リン酸アリールエステル、および有機ホスフィンから選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記亜リン酸アルキルエステルがトリ(C1〜C4アルキル)ホスフィンである請求項2に記載の方法。
  4. 前記被酸化性溶媒がアルコール溶媒である請求項1に記載の方法。
  5. 前記アルコール溶媒が、ヒドロキシ基を1〜3個有する直鎖または分枝C1〜C4アルカノールである請求項4に記載の方法。
  6. 前記触媒が、Mo、Ru、V、Mn、Fe、WおよびReから選択される遷移金属の塩または錯体である請求項1に記載の方法。
  7. 前記触媒が、場合によってジメチルホルムアミドとの錯体としてのジクロロジオキソモリブデン、またはRuCl3もしくはその水和物である請求項6に記載の方法。
  8. スルホン酸クロリドが、C1〜C6アルキルスルホニルクロリド、アリールC1〜C6アルキルスルホニルクロリドおよびアリールスルホニルクロリドから選択される請求項1に記載の方法。
  9. スルホン酸クロリドがC1〜C4アルキルスルホニルクロリドである請求項8に記載の方法。
  10. 前記塩基性作用が、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩、第三級有機アミン、環状第二級アミン、環状第三級アミン、またはジアミンである請求項1に記載の方法。
  11. 選択肢a)の方法における塩基性作用が、テトラメチルエチレンジアミンまたはモルホリンであり、選択肢b)の方法における塩基性作用が、トリエチルアミンまたはエチルジイソプロピルアミンである請求項10に記載の方法。
  12. 還元剤が3価のリン誘導体である場合、化合物(II)またはその塩の前記還元剤に対する化学量論比が、約1.0〜3.0の範囲であり、一方、還元剤がスルホン酸クロリドである場合、化合物(II)またはその塩の前記還元剤に対する化学量論比が、約1.0〜6.0の範囲である請求項1に記載の方法。
  13. 単一種の異性体もしくは異性体の混合物のいずれかとしての、式(II)で表わされる化合物またはその塩の生成方法であって
    Figure 2008150361
    (式中、QおよびR1〜R7は請求項1に記載の通りである)、
    式(III)で表わされる化合物またはその塩、
    Figure 2008150361
    (式中、QおよびR1〜R7は上記定義の通りである)を、
    必要に応じて触媒の存在下で、また必要に応じて加熱して、また必要に応じて塩基性作用の存在下で、場合によっては溶媒中において、酸化剤と反応させること
    を含む方法。
  14. 酸化剤が、有機過酸、フタルイミド過ヘキサン酸、過酸化物、ジオキシラン、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、クロラミン−T、過ヨウ素酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウムおよび過硫酸水素カリウムから選択される請求項13に記載の方法。
  15. 触媒が、Mo、VおよびWから選択される遷移金属の塩または錯体である請求項13に記載の方法。
  16. 塩基性作用がアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩である請求項13に記載の方法。
  17. 結果として生じる式(II)で表わされる化合物またはその塩とを、請求項1に記載の還元剤と反応させて式(I)で表わされる化合物またはその塩を得ることをさらに含む請求項13に記載の方法。
  18. 場合によって結晶形である化合物、2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−1−オキシピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、またはその塩。
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