JP2008145954A - 画像形成装置および走査光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カバー取り付けにともなう走査線位置ずれを抑制し、色ずれを抑えて画質を向上させる。また、外側から識別を可能にして走査光学装置の選択を容易にする。
【解決手段】 光ビームを発する光源と、光ビームを結像させる光学素子と、光学素子を収容する光学箱と、光学素子を含む内部空間を覆うカバーを含む走査光学装置において、光学素子がカバーから突出する凸部を有している。また、凸部に識別記号が記されていて、識別記号をカバー開口から露出させる。
【選択図】 図1

Description

本発明はレーザービームプリンターやデジタル複写機等の画像形成装置、およびそれに搭載される走査光学装置に関するものである。
レーザービームプリンターやデジタル複写機等の画像形成装置は、カラー化と高速化にともない各色に対応するプロセスユニットを並べたタンデム方式が考案されていて、例えば特開平10−186254や特開2003−207734等に示されている。
また、レーザービームプリンターやデジタル複写機等の画像形成装置に用いられる走査光学装置は一般的には図6に示す模式図のように、半導体レーザーやコリメーターレンズ等をホルダーに組み付けてユニット化した光源ユニット102、光源ユニットから発せられた光ビームを偏向走査平面と垂直な副走査方向について集光し、ポリゴンミラー上で結像させるシリンドリカルレンズ103、光源ユニットから発せられた光ビームを偏向走査するポリゴンミラー104aを組み込んだ偏向走査ユニット104、偏向走査された光ビームを感光体ドラム501の表面に結像させ、また感光体ドラム表面での光ビームの走査速度を一定にするための走査レンズ105、106、光ビームを検出し同期信号を発するための光検出センサー107、光ビームを光検出センサーに導くための反射ミラー108等を有し、シリンドリカルレンズや偏向走査ユニットや走査レンズや折り返しミラーや反射ミラーは枠体であるところの光学箱101の内部に組み付けされ、ビスあるいはそれ以外の部品固定手段によって係止される。
偏向走査ユニットで走査される光ビームは、出射口109から感光体ドラムに向けて照射される。走査レンズと感光体ドラムの間に反射ミラーを配置して、光ビームを折り返す場合もある。
光学箱の上側開口は光学箱内部に必要部品を全て組み込んだ後、図示しないカバーによって閉じられる。
また走査光学装置は光学箱の取り付け部101aにおいて、画像形成装置のステイに対してビス固定される。
部品を組み付ける光学箱は、コストダウンの要求から低価格材料を、またリサイクル性を考慮して低フィラー材料を使用するようになりつつある。
レンズは透明なプラスチック材料を成型して作られる、いわゆるプラレンズがコスト面から有利であり、主流になっている。
また、レンズは成形キャビ等によるばらつきがあり、それらを組み込んだ走査光学装置による走査線は感光体ドラム表面において例えば図7のようになる。理想の走査線位置(L0)に対して正の曲りを持った走査光学装置による走査線L1と、負の曲りを持った走査光学装置による走査線L2とがあるとき、相対位置が大きくずれるとカラー画像形成装置の出力画像では色ずれとなり、画質が劣化することにつながる。
走査光学装置は画像形成装置に搭載したときの色ずれを許容範囲に収めるため、感光体ドラム表面における走査線の位置を合わせる調整を行う。走査線の位置を合わせるために走査レンズを調整することは特開2003−222814において述べられている。また、特開2003−177344では走査線のずれを軽減するために、走査レンズにかかるストレスを減少させる工夫を述べている。
さらに、画像形成装置に搭載した際の走査線相互差を抑制するために、走査線の曲りや傾きなど、特性の合った走査光学装置を選別して組合せることがある。1台の画像形成装置には似た特性を持つ複数の走査光学装置を搭載し、走査線の相対ずれを軽減して色ずれによる画質劣化を防止する。
特性を表す方法としては、走査光学装置の外表面にラベルを貼り付ける方法が一般的である。
また、レンズにはキャビ刻印がなされているので、これを直接読み取る方法も考えられ、その場合はラベルが不要となり、コストの増加をなくせるメリットがある。
内部にあるレンズの様子を視認するためにはカバー等に開口穴を設けることが考えられ、例えば特開2001−221971では開口穴から内部部品の有無を視認することが示されている。
また、視認窓を空間的に開放しないように、透明樹脂を通して内部を見ることが特開平11−190824に示されている。
特開平10−186254号公報 特開2003−207734号公報 特開2003−222814号公報 特開2003−177344号公報 特開2001−221971号公報 特開平11−190824号公報
しかしながら、低価格でフィラー含有率が少ない材料を用いるとき光学箱の強度が従来より低下し、カバー部品を取り付けるとカバー部品の剛性の影響を受けて光学箱に歪が生ずる。調整の後でカバーを取り付けると光学配置が変化して走査線の位置にずれが発生する問題がある。
また、カバーに穴を設けて開口穴からレンズのキャビ等の情報を得るためには、内部が暗くレンズ表面に記される記号は識別困難となる問題がある。また、視認性を改善するために開口穴を大きくすると塵埃の進入が増大する問題がある。
また、透明樹脂を通して内部を見る場合は、ガラスのように透過率が高くないため、透明材料を用いたレンズの表面に記された刻印記号を樹脂越しに読み取るのは容易ではない。
本発明の目的は、以上のような課題に対処するため、カラー画像形成装置に搭載する走査光学装置において、カバー取り付けにともなう走査線位置ずれを抑制し、色ずれを抑えて画質を向上させることである。
また、外側から識別を可能にして、特性の合う複数の走査光学装置を揃えて出荷したり、1台の画像形成装置に搭載するのを容易にすることである。
また、識別にかかる部品コストを抑制することである。
上記目的を達成するため、本出願に係る発明は、
光ビームを発する光源と、光ビームを結像させる光学素子と、光学素子を収容する光学箱と、光学素子を含む内部空間を覆うカバーを含む走査光学装置において、光学素子がカバーから突出する凸部を有していることを特徴とする。
また、光学素子の凸部において、保持平面、あるいは位置決め孔が形成されていることを特徴とする。
また、光学素子の凸部に識別記号が記されていて、識別記号をカバー開口から露出させることを特徴とする。
また、凸部を有する光学素子が、光学特性を主に決定付ける光学素子であることを特徴とする。
さらに、画像形成装置が上記の走査光学装置を複数搭載することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、レンズ上面方向の突起部をカバーから突出させ、突出した部分を外部から把持できるので、カバーを取り付けた状態でレンズ調整が可能となり、調整後の走査線位置変動を抑制できて、画質を向上できる効果がある。
また、レンズの情報を記した突起部をカバーから露出させることで識別が容易となる効果があり、識別部が走査光学装置の上側にあることで、画像形成装置に取り付けられた状態でも識別が可能であることから、ユニット交換等のサービス時においても特性が合う走査光学装置を選択供給することが容易になる効果がある。
また、情報を表示するラベル等の別部材を必要としないことから、コストを抑制できる効果がある。
(実施例1)
図1および図2は本発明の第一の実施例を示す走査光学装置および走査レンズの図である。
図1は走査光学装置の外観図であり、カバーを取り付けた状態である。1は光学箱、2は光源ユニット、3はカバー、4は偏向走査ユニット、5は第1の走査レンズ、6は第2の走査レンズである。カバーに開口穴(3a、3b)や照射窓(3c)を設けている。
走査レンズ6は上面に突起部(6a、6b)を持ち、カバーの開口穴(3a、3b)から突出している。
カバーには、レーザー警告ラベル7が貼られている。
図2は走査レンズ6の図である。61は光ビームが通過するレンズ面である。レンズ面の周囲には、レンズ面を保護するためにフランジ62がある。63a、63b、64a、64bは走査レンズを光学箱に高精度に突き当てるための座面である。65aと65bは光学箱に係止される部分であり、走査有効範囲の外側に設けられる。
6aと6bは走査レンズ6の上面に設けられた突起であり、レンズ面61とはほぼ垂直な方向に突出している。また、突起(6a、6b)の側面は径寸法や円筒度が精度良く形成されている。また、走査レンズの上面の突起は、走査光学装置に組み込んだときにカバーから突出するだけの段差寸法がある。
図1と図2に示した走査光学装置および走査レンズの組み立て調整においては、次のようにする。すなわち、光学箱の内部の所定位置に走査レンズを倒れないように載置し、光学箱との間に接着剤を注入して、カバーを取り付ける。接着剤は紫外線硬化のUV接着剤を使えば、紫外線照射によって短時間で硬化させることができる。ビス締め等によって光学箱とカバーとを一体化させた後、カバーの開口穴(3a、3b)から露出している走査レンズの突起を調整工具でクランプし微細に動かすことによって、走査線の位置を調整する。次に、紫外線照射装置を用いてカバーに設けてある照射窓(3c)から接着箇所に照射し、走査レンズを光学箱に固定する。
紫外線照射のために大きく設けてあるカバーの照射窓は、密閉シール等を特別に追加することなく、標準的に貼り付けるレーザー警告ラベル7によって塞ぐことができる。
突起(6a、6b)は長手方向になるべく間隔をとって形成する。そのことで走査線の位置調整のときに微細な調整ができる。
また、突起は円筒形に限られず、図3に示すような様々な形状が考えられる。すなわち(b)のように工具によるクランプを考慮して側面に面取りを施したり、(c)のように突起の中央部分に位置決め孔を設けてもよく、さらには(d)のように矩形でもよい。
このような突起は走査線の曲りや傾きに対して影響の大きい走査レンズに設け、その走査レンズを動かすことで走査線の調整を効果的に行うことができる。走査線の曲りや傾きに対して影響の少ない走査レンズは、光学箱に高精度に形成した座面に突き当て固定するだけでよい。
この例では、第2の走査レンズに突起部を設けた場合を示すが、第1の走査レンズの場合や、その他の光学素子である場合を制限するものではない。
このように、カバーを取り付けた後からでも走査レンズを外部から掴んで動かして走査線調整ができ、走査レンズを取り付けた後でカバー取り付けによる光学箱の歪が生じないので、走査線ずれが発生しない。その結果、画像品質を向上できる効果がある。
(実施例2)
図4は本発明の第二の実施例を示す走査レンズの図である。形状が異なるものの構成は実施例1と同様である。
6cは走査レンズの上面に設けた突起であり、レンズ面61とはほぼ垂直な方向に突出している。また、突起の少なくとも一つの端面には走査レンズのキャビ等の情報を示す記号が描かれている。走査レンズの上面の突起は、走査光学装置に組み込んだときにカバーから露出するだけの段差寸法がある。
図5は、走査光学装置に組み込んだときの、突起部分の図である。
突起6cはカバー3の開口穴3dに入り込んでいて、露出する突起の端面には走査レンズのキャビ等の情報を表す記号が記されている。金型による刻印でもよく、またはインクを使った印字でもよい。
このような走査レンズを走査光学装置に組み込んだとき、走査レンズの上側突起がフタから露出して記号を直接視認することができる。
このように、カバーを取り付けた後であっても組み込まれた走査レンズの情報が得られるので、外側からの識別が可能となり、走査光学装置を走査レンズの特性ごとに選別するのが容易になる効果がある。
また、走査光学装置の上側、すなわち画像形成装置のステイに取り付けたとき表側にあって視認できるので、画像形成装置のステイに取り付けた後でも識別が可能となり、サービス性を向上できる効果がある。
また、識別のためのラベルを追加する必要がないので、コストを抑制できる効果がある。
本発明の第一の実施例に係る走査レンズの図 本発明の第一の実施例に係る走査光学装置の図 突起の形態を示す図 本発明の第二の実施例に係る走査レンズの図 突起の記号表示を示す図 従来例の走査光学装置を説明する図 走査線の曲がりを説明する図
符号の説明
1 光学箱
1a 取り付け部
2 光源ユニット
3 カバー
3a、3b、3d 開口穴
3c 照射窓
4 偏向走査ユニット
5、6 走査レンズ
7 レーザー警告ラベル
L0 走査線の理想位置
L1 正の曲りの走査線
L2 負の曲りの走査線
101 光学箱
101a 取り付け部
102 光源ユニット
103 シリンドリカルレンズ
104 偏向走査ユニット
105、106 走査レンズ
107 光検出センサー
108 反射ミラー
109 出射口
501 感光体ドラム

Claims (5)

  1. 光ビームを発する光源と、光ビームを結像させる光学素子と、光学素子を収容する光学箱と、光学素子を含む内部空間を覆うカバーを含む走査光学装置において、光学素子がカバーから突出する凸部を有していることを特徴とする走査光学装置。
  2. 光学素子の凸部において、保持平面、あるいは位置決め孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  3. 光学素子の凸部に識別記号が記されていて、識別記号をカバー開口から露出させることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  4. 凸部を有する光学素子が、光学特性を主に決定付ける光学素子であることを特徴とする請求項1から3記載の走査光学装置。
  5. 請求項1から4記載の走査光学装置を複数搭載することを特徴とする画像形成装置。
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