JP2008145762A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の処理のタクトタイムが短い基板処理方法および基板処理装置を提供すること。
【解決手段】この基板処理装置は、第1吸着部4と、第2吸着部5とを備える。第1吸着部4による基板10の中央部の基板吸着板1への吸着が未完了で、かつ、第2吸着部5による基板10の周辺部の基板吸着板1への吸着が完了した時点で、基板10の位置決め動作を行う。
【選択図】図1
【解決手段】この基板処理装置は、第1吸着部4と、第2吸着部5とを備える。第1吸着部4による基板10の中央部の基板吸着板1への吸着が未完了で、かつ、第2吸着部5による基板10の周辺部の基板吸着板1への吸着が完了した時点で、基板10の位置決め動作を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。例えば、本発明は、基板を、レーザ光を用いて加工したり、基板を、プラズマを使用して加工する基板処理装置に関する。特に、本発明は、液晶パネルを製造するのに使用されれば好適な基板処理装置に関し、大型ガラス基板にカラーフィルタを作成するのに使用したり、大型ガラス基板に作成されたカラーフィルタを修復するのに使用されれば好適な基板処理装置に関する。
また、本発明は、基板を処理する基板処理方法に関する。例えば、本発明は、基板を、レーザ光を用いて加工したり、基板を、プラズマを使用して加工する基板処理方法に関する。特に、本発明は、液晶パネルを製造するのに使用されれば好適な基板処理方法に関し、大型ガラス基板にカラーフィルタを作成するのに使用したり、大型ガラス基板に作成されたカラーフィルタを修復するのに使用されれば好適な基板処理方法に関する。
従来、基板処置装置としては、特開2006−170733号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この基板処理装置は、液晶パネルを製造するのに使用されている。この基板処理装置は、ガラス基板に各種処理を施すために、エア吸着技術によって、ガラス基板を載置台に吸着するようになっている。この基板処理装置は、ガラス基板の全面を載置台に完全に吸着した後に、ガラス基板に処理を施すために、ガラス基板の位置決めを行うようになっている。
特開2006−170733号公報
近年では、液晶パネルが格段に大型化し、例えば、2m四方以上の大型のガラス基板(マザーガラス)の使用も始まっている。ここで、本発明者は、1.5m四方以上の大型のガラス基板(マザーガラス)を使用する際、次に示すような現象および課題が発生することを見出した。
図13A、図13B、図14Aおよび図14Bは、このことを説明する図である。詳しくは、図13Aは、吸着途中の基板吸着板と基板とを、側方から見た図であり、図13Bは、吸着途中の基板吸着板と基板とを、上方から見た図である。また、図14Aは、吸着完了後の基板吸着板と基板とを、側方から見た図であり、図14Bは、吸着完了後の基板吸着板と基板とを、上方から見た図である。尚、図13Bにおいて、斜線で示す領域33は、基板と、基板吸着板とが接触していない領域を示している。また、図13A〜図14Bにおいて、170は、基板を示し、171は、基板吸着板を示し、172は、基板170を吸着するのに使用する吸着穴を示している。
本発明者は、1.5m四方以上のガラス基板では、大型のガラス基板に処理を施すために、大型のガラス基板を吸着板に吸着する際に、たとえ、ガラス基板の中央部から吸着を開始したとしても、ガラス基板の中央部かつ周辺部の吸着の開始後、図13Aおよび図13Bに示すように、ガラス基板の中央部の吸着がガラス基板の周辺部の吸着よりも遅延することを見出した。すなわち、ガラス基板の端部付近から中央方向へ吸着動作が進行して、最後に中央付近のエアが抜けて、図14Aおよび図14Bに示すように、ガラス基板全体が、吸着板上に平坦になる様に吸着し、処理が完了することを見出した。
そして、ガラス基板の中央部の吸着が完全に完了するまで、すなわち、ガラス基板全体を吸着板上に平坦になる様に吸着させるまで、5秒以上の時間を要するという技術的課題が存在することを発見した。
ガラス基板の処理状態の検査や修正を高精度・高精細行う場合では、基板表面の高さ均一性が、20〜40μmという高精度なレベルでの基板面の平面性が要求され、基板の全面吸着は必要不可欠である。また吸着するためのホールの大きさが検査や修正状態を観察する際に影響することから、大きなホールを多数用意することが難しい。
このため、1.5m四方以上のガラス基板では、基板の吸着に大きな時間が必要になり、液晶パネルの製造のタクトタイム(製品一つの製造に要する時間)が大きくなり、液晶パネルの大量生産に支障をきたすという技術課題が存在することを見出した。
そこで、本発明の課題は、基板の処理のタクトタイムが短い基板処理方法および基板処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の基板処理装置は、
基板吸着板と、
上記基板吸着板に基板を吸着する吸着部と、
上記基板に処理を施す処理部と、
上記処理部に対する上記基板吸着板上の上記基板の相対位置を変動させることによって、上記基板の位置決めを行う位置決め装置と
を備え、
上記吸着部は、上記基板の裏面の第1領域を上記基板吸着板に吸着する第1吸着部と、上記基板の裏面の第2領域を上記基板吸着板に吸着する第2吸着部とを有し、
上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了する前で、かつ、上記第2吸着部が上記第2領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記位置決め装置が上記基板の位置決めを開始することを特徴としている。
基板吸着板と、
上記基板吸着板に基板を吸着する吸着部と、
上記基板に処理を施す処理部と、
上記処理部に対する上記基板吸着板上の上記基板の相対位置を変動させることによって、上記基板の位置決めを行う位置決め装置と
を備え、
上記吸着部は、上記基板の裏面の第1領域を上記基板吸着板に吸着する第1吸着部と、上記基板の裏面の第2領域を上記基板吸着板に吸着する第2吸着部とを有し、
上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了する前で、かつ、上記第2吸着部が上記第2領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記位置決め装置が上記基板の位置決めを開始することを特徴としている。
本発明によれば、上記第1吸着部が上記第1領域の吸着を完了する前で、かつ、上記第2吸着部による上記第2領域の吸着が完了した時点で、上記位置決め装置が上記基板の位置決めを開始するから、基板の吸着が完全に完了した時点で、基板の位置決めが開始される従来の構成と比較して、基板の処理を迅速に行うことができて、基板の処理のタクトタイムを短縮することができる。
また、本発明によれば、上記第2吸着部による上記第2領域の吸着が完了した時点で、基板の位置決めが開始されるから、基板の位置決め時において、大きな基板の位置ずれが、発生することがなくて、基板の位置決めを正確に行うことができる。
また、一実施形態では、上記第2領域が、上記基板の裏面の周辺部または上記基板の裏面の周辺部の一部である。
上記実施形態によれば、上記第2領域が、上記基板の裏面の周辺部または上記基板の裏面の周辺部の一部であるから、上記基板の裏面の周辺部または上記基板の裏面の周辺部の一部が吸着されて時点で、基板の位置決めを行うことができる。
また、一実施形態では、上記第1領域が、上記基板の裏面の中央部である。
上記実施形態によれば、上記第1領域が、上記基板の裏面の中央部であるから、基板の中央部の吸着が、基板の周辺部の吸着に対して遅れる基板、例えば、大型ガラス基板、において、基板の処理のタクトタイムを短縮することができる。
また、一実施形態では、上記位置決め装置は、上記基板吸着板上の上記基板を撮像する撮像装置と、位置決め部と、制御装置とを有し、上記制御装置は、上記位置決め部に、上記撮像装置の第1倍率での上記基板の撮像結果に基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させる位置決めの粗調整を行った後、上記撮像装置の第1倍率よりも高倍率な第2倍率での上記基板の撮像結果に基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させる位置決めの精調整を行わせ、上記制御装置は、上記第1領域の上記基板吸着板に対する吸着圧が所定の圧力以上になったときに、上記位置決め部に、上記撮像装置が上記第1倍率で上記基板の撮像を行うための動作を開始させる。
上記実施形態によれば、上記第1領域の上記基板吸着板に対する吸着圧が所定の圧力以上になったとき以後に起こる基板の位置ずれの精度を、撮像装置の第1倍率での基板の撮像に基づく精度よりも小さくしておくことによって、基板の位置決めの精度が低下することなく、かつ、基板の処理を迅速に行うことができる。
また、一実施形態では、上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記制御装置は、上記位置決め部に、上記撮像装置が上記第2倍率で上記基板の撮像を行うための動作を開始させる。
上記実施形態によれば、上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記制御装置は、上記位置決め部に、上記撮像装置が上記第2倍率で上記基板の撮像を行うための動作を開始させるから、撮像装置の第2倍率での基板の撮像に基づく精密な基板のアラインメント動作の際に、基板ずれが発生することを略完全に防止することができる。したがって、基板の位置決めを精度高く行うことができる。
また、一実施形態では、上記基板は、その基板の表面に複数のマーカを有するガラス基板であり、上記位置決め装置は、撮像装置が撮像した上記複数のマーカに基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させる。
上記実施形態によれば、容易かつ迅速に基板の位置決めを行うことができる。
また、本発明の基板処理方法は、
基板を基板吸着板上に載置した後、
上記基板の裏面の第1領域の上記基板吸着板への吸着を開始すると共に、上記基板の裏面の第2領域の上記基板吸着板への吸着を開始し、
その後、上記第1領域の上記基板吸着板への吸着が完了する前で、かつ、上記第2領域の上記基板吸着板への吸着が完了した時点で、上記基板を処理する処理部に対する上記基板の相対位置を位置決めするための動作を開始することを特徴としている。
基板を基板吸着板上に載置した後、
上記基板の裏面の第1領域の上記基板吸着板への吸着を開始すると共に、上記基板の裏面の第2領域の上記基板吸着板への吸着を開始し、
その後、上記第1領域の上記基板吸着板への吸着が完了する前で、かつ、上記第2領域の上記基板吸着板への吸着が完了した時点で、上記基板を処理する処理部に対する上記基板の相対位置を位置決めするための動作を開始することを特徴としている。
本発明によれば、基板の処理のタクトタイムを小さくできて、基板の処理をより短い時間で大量に行うことができる。
本発明の基板処理装置および基板処理方法によれば、基板の処理のタクトタイムを小さくできて、基板の処理をより短い時間で大量に行うことができる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の基板処理装置の概略構成を表す模式図である。
この基板処理装置は、基板の一例としての1.5m四方以上(特に、2m四方以上)の大型ガラス基板10上にカラーフィルタを形成したり、1.5m四方以上(特に、2m四方以上)の大型ガラス基板10(以下、基板10という)上に形成されたカラーフィルタを修復するようになっている。
この基板処理装置は、基板吸着板1、処理部2、位置決め部3、第1吸着部4、第2吸着部5、および、制御装置7を備える。上記位置決め部3および制御装置7は、位置決め装置を構成している。
上記基板吸着板1は、基板10を載置する載置面を有している。上記載置面は、平坦性が良い石定盤(御影石からなる石定盤)からなっている。基板吸着板1の上記載置面には、基板吸着板1の載置面に開口すると共に、基板吸着板1を貫通する吸着孔14,15が複数形成されている。
上記第1吸着部4は、吸着穴14より導入される流路に接続され、第2吸着部5は、基板吸着部の周辺部に形成された吸着孔15より導入される流路に接続され、各々基板の載置面側の下部に設置される。上記第1吸着部4および第2吸着部5は、制御装置7からの指令信号によって、吸引または送風動作を行うようになっており、基板吸着板1上に基板10を、上記載置面対して移動不可に吸着固定したり、基板吸着板1に吸着固定されている基板10を開放したりするようになっている。本図では説明の為に簡略な図としているが、実際の装置では吸着部4,吸着部5に対する吸着穴14、15は1個ではなく、複数個が配置され、複数個が1つの吸着部に導入されるような流路を構成している。
上記処理部2は、後の詳述するように基板10にインクを吐出するようになっている。また、上記位置決め装置は、処理部2に対する基板吸着板1上の基板10の相対位置を変動させることによって、基板10の位置決めを行うようになっている。また、図1において、参照番号17,18は、圧力センサを示している。圧力センサ17は、基板10の中央部の基板吸着板1に対する吸着圧を検出し、圧力センサ18は、基板10の周辺部の基板吸着板1に対する吸着圧を検出している。
図2は、この基板処理装置を、基板吸着板の載置面側から見た斜視図である。
この基板処理装置は、基板吸着板1、搬送ステージ(図示せず)、および、θXY移動機構(図示せず)とを備える。
上記θXY移動機構は、基板吸着板1の載置面側とは反対側に配置され、上記搬送ステージは、上記θXY移動機構の基板吸着板1側とは反対側に配置されている。
上記θXY移動機構は、基板吸着板1の載置面を、載置面の中心の回りに回転させ、このことに起因して、基板吸着板1の載置面に吸着固定されている基板10を、載置面の中心を中心として回転させるようになっている。また、このθXY移動機構は、基板吸着板1の載置面を、載置面を含む2次元平面上をXY方向に移動させ、このことに起因して、基板吸着板1の載置面に吸着固定されている基板10を、上記2次元平面上を移動させるようになっている。第1実施形態では、θXY移動機構のストロークは、XY方向に±7mmになっており、θ回転角は、±4度と小さくなっている。また、詳述しないが、この基板処理装置は、図示しない除振機構を有しており、振動を制振できるようになっている。
この基板処置装置は、門型のガントリー22、二つの浮上移動機構25、および、ガントリー移動機構23を備えている。載置面は、略矩形の形状をしている。ガントリー22は、矩形状の載置面の一方の方向を跨ぐように載置面の上方を載置面に平行して移動可能なように設置されている。ガントリー22は、細長い長方形状の形状をしている(以下、ガントリー22の門形状の長手方向を、GanX方向という)。浮上移動機構25は、ガントリー22に設置されている。浮上移動機構25は、ガントリー移動機構23に対して常時エア浮上していて、一方向(以下、GanY方向という)に移動できるようになっている。上記ガントリー22は、浮上移動機構25のGanY方向への移動によって、GanY方向へ移動するようになっている。
詳しくは、ガントリー22は、ガントリー移動機構23上の磁石式リニアスケール(図示せず)と、浮上移動機構25との間におけるリニアモータ制御により、GanY方向に自在に移動できるようになっている。
ガントリー22には、上記処理部2であるインクジェットヘッド(図示せず)、第1撮像部26、第2撮像部27、および、移動カメラ28が設置されている。上記第1撮像部26、第2撮像部27、および、移動カメラ28は、撮像装置を構成し、位置決め装置の一部を構成している。上記インクジェットヘッドは、基板10に向けてインクを吐出可能になっている。上記インクジェットヘッドは、制御装置7からの信号に基づいて、ガントリー22の下側面を適切にGanX方向に移動して、適切なタイミングで基板10上にインクを吐出するようになっている。
尚、第1実施形態では、インクジェットヘッドは、ガントリー上をGanX軸方向に移動可能であるが、この発明では、インクジェットヘッドは、基板の被吐出領域のGanX軸方向について任意の位置に吐出できる構成であれば、如何なる構成であっても良い。例えば、複数のインクジェットヘッドを、ガントリーに移動不可能にGanX方向に並べて設置して、適宜、吐出するインクジェットヘッドを選択するようにしても良いし、被吐出領域をカバーするように固定設置された長いインクジェットヘッドを使用しても良い。
処理部に対する上記載置面に吸着された基板10の相対位置は、3次元空間内を、自在に移動できるようになっている。すなわち、第1実施形態では、上述のように、基板吸着板1および処理部の夫々を、2次元平面を移動させることにより(基板吸着板1が移動する2次元平面と、処理部2であるインクジュットヘッドが移動する2次元平面は、互いに平行になっている)、インクジュットヘッドに対する基板吸着板1に吸着固定された基板10の相対位置が、3次元空間内を、移動できるようになっている。
上記θXY機構、ガントリー22、および、ガントリーに対して処理部2であるインクジェットヘッドをGanX方向に移動させる装置は、位置決め部3を構成している。
尚、この発明では、基板吸着板を移動させずに、処理部の方のみを、2次元空間上を移動させることによって、処理部に対する基板吸着板に吸着固定された基板の相対位置を変動させるようにしても良い。また、この発明では、処理部を移動させずに、基板吸着板の方のみを、2次元空間上を移動させることによって、処理部に対する基板吸着板に吸着固定された基板の相対位置を、変動させるようにしても良い。
上記第1撮像部26、第2撮像部27、および、移動カメラ28は、基板10を観察するようになっている。第1撮像部26および第2撮像部27は、ガントリー22上に固定設置され、基板10を観察撮影するようになっている。第1撮像部26および第2撮像部27によって観察撮影された基板10の画像は、制御装置7に送られるようになっている。一方、上記移動カメラ28は、ガントリー22上をGanX方向に移動可能に設置され、基板10を観察撮影するようになっている。移動カメラ28によって観察撮影された基板10の画像は、制御装置7に送られるようになっている。
上記制御装置7は、ガントリー22の移動制御、ガントリー22上の移動カメラ28の移動制御、ガントリー22上のインクジェットヘッドの吐出制御、基板吸着板1の移動制御、および、カメラ6,7,8からの画像の分析を行うようになっている。
第1撮像部26および第2撮像部による観察位置と、インクジェットヘッドの液滴吐出位置は、インクジェットヘッド取り付け後の調整で予め計測されている。上記インクジェットにおける基板吸着板1の載置面との平行面には、ノズルプレートが接着されている。ノズルプレートは、複数のノズル孔を有している。ノズル孔は、直径10〜20μmに設定されている。インクジェットとしては、圧電体基板に複数のインク室となる溝を形成したものを使用している。インクジェットは、隔壁側面の一部に電極を形成して、隔壁の両側面の間に電界を印加して隔壁自体をせん断変形させて吐出エネルギーを発生するようになっている。
インクジェットヘッドのノズルプレートの最下面である液滴吐出面と、基板10の上面との間は、基板吸着板1上に基板10を搭載した状態において、0.5〜1mmになるように予め調整されている。
この基板処理装置は、ガントリー22のGanY方向への移動とともにインクを吐出するようになっている。インクジェットヘッドが基板吸着板1上の基板10に向けて液滴を吐出する際、基板10は、基板吸着板1に吸着固定されるようになっている。ガントリー22は、2つの浮上移動機構25,25の移動速度の微妙なずれにより、本来より斜め方向になることがある(ガントリーずれ)。このずれはほとんど変動しないが、変動した場合には、後述するように、吐出位置の補正が必要となる。
基板10にカラーフィルタを形成する際、または、基板10に形成されたカラーフィルタを局所的に修復する際には、処理部に対する基板10の相対位置を、正確に位置決めする必要がある。以下、この位置決め動作について簡単に説明する。
上記基板10には、二つのアラインメントマークが設けられており、処理部に対する基板10の相対位置は、上記二つのアラインメントマークを基準に決定する。アラインメントマークは、同心円状のマークであり、二つのアラインメントマークのピッチずれは、2μm以内である。第1撮像部26と第2撮像部27の距離は、二つのアラインメントマーク間の距離と同距離に設定されている。
第1撮像部26の基準位置に一方のアラインメントマークを精密に一致させると共に、第2撮像部27の基準位置に、他方のアラインメントマークを一致させることにより、この時点で、基板10に対する第1および第2撮像部26,27の相対位置が正確に位置決めされ、この相対位置に対して、第1および第2撮像部26,27を正確に移動すると共に、第1および第2撮像部26,27に対するノズルの位置を、正確に移動することにより、基板10の所望の位置にインクを塗布するようになっている。
以下、第1撮像部26の基準位置に一方のアラインメントマークを精密に一致させると共に、第2撮像部27の基準位置に、他方のアラインメントマークを一致させる動作について説明する。
図3は、第1撮像部26の構造を示す模式図である。
第2撮像部27は、第1撮像部26と同一の構造を有している。第2撮像部27の説明は省略する。
図3に示すように、第1撮像部26は、低倍率モードのカメラユニット97と、高倍率モードのカメラユニット98とを有する。上記低倍率モードのカメラユニット97と、高倍率モードのカメラユニット98とは、GanX方向に直校する方向に並んで取り付けられている。上記低倍率モードのカメラユニット97のアラインメント基準位置と、高倍率モードのカメラユニット98のアラインメント基準位置とは、ガントリー22を、GanY方向に適切に移動させたとき一致するようになっている。
上記低倍率モードのカメラユニット97は、フォーカス倍率0.5倍のカメラ機構を有し、約160万画素(1496*1118ピクセル)のCCDカメラにより基板10上を撮像するようになっている。上記低倍率モードのカメラユニット97の撮像視野域は、概ね12mm四方になっており、低倍率モードのカメラユニット97の画像分解能は、約10μmになっている。
一方、上記高倍率モードのカメラユニット98は、フォーカス倍率10倍のカメラ機構を有し、160万画素(1496*1118ピクセル)のCCDカメラにより基板10上を撮像するようになっている。上記高倍率モードのカメラユニット98の撮像視野域は、概ね0.6mm四方になっており、上記高倍率モードのカメラユニット98の画像分解能は、約0.5μmになっている。
上記低倍率モードのカメラユニット97および上記高倍率モードのカメラユニット98は、それぞれ図示しない画像処理部に接続されている。この画像処理部は、カメラユニット97,98が撮像したアラインメントマーク画像に、二値化処理を施して、マークの重心位置を割り出し、アラインメントマーク中心位置を決定するようになっている。基板10上の二つのアラインメントマークを二つのカメラユニット97,98で撮像して、アラインメントマーク中心位置を割り出すことで、基板吸着板1の回転移動量および処理部の平面移動量を決定するようになっている。
図4は、アラインメント動作について、上記基板吸着板1、上記第1および第2撮像部26,27および上記ガントリー22の動きを併記したフローチャートである。
アラインメント開始の指令がだされると(S1)、載置面に基板が載置されている基板吸着板1が、アラインメント定位置まで移動する(S12)。この際、上記ガントリー22は、アラインメント位置に移動し(S31)、低倍率モードのカメラユニット97が、基板10のアラインメントマークを検出する位置であるアラインメント標準位置に移動する(S32)。
図5Aは、基板吸着板1および上記ガントリー22の移動が完了した時点での、第1撮像部26の低倍率モードのカメラユニット97の視野を示す図である。また、図5Bは、基板吸着板1および上記ガントリー22の移動が完了した時点での、第2撮像部27の低倍率モードのカメラユニットの視野を示す図である。
図5Aおよび図5Bに示すように、アラインメントマーク110は、同心円状である。アラインメントマーク110の外側のリングは、粗アラインメント用であり、外側のリングの外径は、1mmである。一方、アラインメントマーク110の内側の黒丸は、精アラインメント用であり、この黒丸の直径は、0.2mmである。
搬送ロボットが、基板吸着板1上に基板10を搭載する精度は、理想位置に対して±3mmである。このため、視野域10mm程の低倍率モードのカメラユニット97をアラインメント標準位置にもってきたときには、図5Aと図5Bに示すように、アラインメントマーク110は、必ず低倍率モードのカメラユニット97の視野内に収まることになる。上記低倍率モードのカメラユニット97は、搬送ロボットの基板搭載精度以上の視野を有しているから、基板搭載後にアラインメント動作を行うことなく、即座にアラインメント動作を行うことができるのである。このため、周囲をサーチするアラインメント検出機構を別途設ける必要がない。
その後、図4に示すように、二つの低倍率モードのカメラユニット97でそれぞれアラインメントマーク110を撮像し(S21)、外側のリングの重心位置を読み取って、2つのマークの基準位置からのずれ方向およびずれ量から、基板10を移動させるべき数値であるアライメント量を算出する(S22)。
次に、上記アラインメントマークの撮像が完了した時点(S21)で、ガントリー22が移動して、高倍率モードのカメラユニット98を、基板10のアラインメントマークを検出する位置であるアラインメント標準位置に移動させる(S33)。また、アラインメント量が決定すると(S22)、この情報を元に基板10の粗アラインメントを実行する(S13)。ここで、粗アラインメントとは、図5Aと図5Bに示すように、上記アラインメントマークを、点線の十字線で示されているアラインメント基準位置に移動させることをいう。粗アラインメントの後、第1撮像部27および第2撮像部27の夫々について、高倍率モードのカメラユニット98の移動を行う。
図6Aは、高倍率モードのカメラユニット98の移動が完了した時点での、第1撮像部26の高倍率モードのカメラユニット98の視野を示す図である。また、図6Bは、高倍率モードのカメラユニット98の移動が完了した時点での、第2撮像部27の高倍率モードのカメラユニットの視野を示す図である。
粗アラインメントの後、高倍率モードのカメラユニット98の視野では、図5Aと図5Bに示すように、高倍率モードのカメラユニット98の基準と、アラインメントマーク110との間に微小なずれがある。これは、上記低倍率モードのカメラユニット97の視野では、画像分解能が10μmであり、画像検出のずれも含めると数十μmの誤差を生じる恐れがあるために、粗アラインメントを実行しても、厳密なずれを解消できないためである。
その後、図4に示すように、高倍率モードのカメラユニット98で、アラインメントマークの内側の黒丸を撮像し(S23)、内側の黒丸の重心位置を読み取って、2つのマークの基準位置からのずれ方向およびずれ量から、基板10を移動させるべき数値であるアライメント量を算出し(S24)、このアラインメント量を元に精アラインメントを実行する(S14)。ここで、精アラインメントとは、図6Aと図6Bに示すように、上記アラインメントマークを、点線の十字線で示されているアラインメント基準位置に移動させることをいう。高倍率モードのカメラユニット98の画像分解能は、0.5μmであるから、この精アラインメントによって、少なくとも2μm以下のアラインメント精度を実現することができる。
その後、必須ではないが、再度、上記高倍率モードのカメラユニット98で、アラインメントマークの内側の黒丸を撮像し(S25)、ずれの精度が所定の範囲内であることを確認して(S26)、アラインメントを完了する(S2)。
上述のように、本発明者は、第1実施形態の装置で処理が行われるような基板(1.5m四方以上(特に、2m四方以上)のガラス基板)10では、基板10の中央部が吸着しにくくて、基板10を完全に吸着させるのに、大きな時間が必要になり、液晶パネルの製造のタクトタイム(製品一つの製造に要する時間)が大きくなり、液晶パネルの大量生産に支障をきたすという技術的な課題が存在することを見出した。
従来、当業者の間では、基板10を完全に吸着した上で、アラインメント動作を行わなければ、アラインメント動作の後で、基板10が移動して、アラインメント動作が無意味になると考えられており、当業者の間には、基板10が基板吸着板1に完全に吸着する前に、アラインメント動作に移行するという思想が存在しなかった。
しかしながら、本発明者は、多数の試験によって、第1実施形態の装置で処理が行われるような基板(1.5m四方以上(特に、2m四方以上)のガラス基板)10において、基板10の基板吸着板10への一部の吸着が終了した時点で、上記粗アラインメント動作に移行しても、基板10の粗アラインメントを所定の精度で行うことができることを発見した。
図7は、第1実施形態の基板処理装置の制御装置7による、吸着動作およびアラインメント動作(位置決め動作)の制御フローを示す図である。以下、主に図7を用いて、第1実施形態の基板処理装置の吸着動作とアラインメント動作との関係について説明する。
先ず、基板吸着板1の載置面に基板10を投入し(S50)、図8に示すように、基板10を支える支持ピン120を降下させて(S51)、基板吸着板1上に基板10を載置する。尚、支持ピン120は、基板吸着板1の載置面から突出可能に約6〜7列にマトリクス配置され、かつ、吸着穴にはかからないように配置されている。基板10面内での圧力差による基板10への物理的ダメージを低減するため、基板10の中央部から吸着を開始して(S52)、タイマーを使用して所定時間の間をおき(S53)、その後、基板10の周辺部(端部)の吸着を開始する。ここで、仕様によって、基板10へのダメージの心配がない場合には、基板の中央部の吸着と、基板の周辺部の吸着とを同時に開始しても良い。
次に、系統別の吸着圧を確認し、すなわち、基板10の中央部および周囲部の吸着圧を確認し、中央部および周囲部の夫々において、どの程度吸着が完了しているかを確認する(S55)。
吸着圧が各系統個別の所定圧以上になった際に、次の処理に進む。具体的には、基板の中央部および周囲部の夫々の範囲においては、後に詳述するが、基板10の周辺部の吸着圧が、吸着完了圧である一方、基板10の中央部の吸着圧が、最小限の吸着圧、つまり、吸着処理が完全に完了しなくても、基板端部が最小限のフリクション(摩擦)を得られる程度の吸着圧になった時点で、上記基板10の粗アラインメント動作に移行する(S56)。例えば、基板10の周辺部の吸着圧が、吸着完了圧である100kPaで、かつ、基板10の中央部の吸着圧が、吸着完了圧の20%の20kPaになった時点で、上で説明した基板10の粗アラインメント動作を開始する。すなわち、上記θXY機構およびガントリー22のうちの少なくとも一方の移動を開始し、低倍率モードのカメラユニット97が、基板面上のアラインメントマーク110を撮像可能な位置へ移動するのを開始する。尚、各仕様の夫々において、予め、基板10の周辺部の吸着圧が、吸着完了圧である一方、基板10の中央部の吸着圧が、最小限のフリクション(摩擦)を得られる程度の吸着圧になる所定の時間を調べて、吸着圧を確認するのではなく、上記所定の時間吸着動作をした後に、次の粗アラインメント動作に進むようにしてもよい。
基板10の位置決めの粗アラインメントを行った(S56)後、基板10の中央部の吸着圧が、吸着完了圧に達した時点で、すなわち、基板10の基板吸着板1への吸着が完全に完了した時点で、基板10の位置決めの精アラインメントを行う(S58)。
この後、基板の位置合わせ処理が完了したら、各種処理(例えば、ガラス基板上に形成されたカラーフィルタの修復処理)を行い(S59)、その後、図8に示す支持ピン120を、図8にbで示す方向に上昇させて(S60)、基板吸着板1上から基板10を浮かせて、基板処理装置から基板10を取り出す(S61)。
上記S55の吸着所定圧は、次のようにして設定する。圧力自体は、基板10の底面の表面状態や、吸着板の載置面の材質や表面状態により左右される。このため、最小限のフリクションを得る設定値は、装置により異なり、実験により算出することになる。基板位置精度の低い粗アラインメント処理で必要な吸着圧は、たとえば基板アラインメントの粗調整での精度で決まる。
一例では、基板受け入れ時の物理的位置決め精度が±約3mmであり、最終的に精調整時の基板の位置決め精度が約±1μmである。高倍率の粗調整撮像カメラの視野サイズは1496×1118ピクセル*画像分解能0.5μmであるから、748×559μmである。精調整のアライメントに用いるマーク外形寸法を約200μmとすると、マーク形状の探索範囲はマージンを約±50μmとっても、約130μmである。
したがって、粗調整時の精度は、130μm以内であればよく、このうち基板吸着ずれによる影響を半分の60μmと概算できる。支持ピン120が降下した直後の基板10は、基板10の裏面と載置面との間に空気層があることから、基板10はわずかな外力で位置ずれが発生し、60μm以上位置がずれる可能性がある。一例では、基板10は、吸着開始後2秒程度経過すると、基板吸着板1の制御で約400mm/s2の加速度で移動しても、撮像装置では位置ずれを検出できないほどのフリクションが得られ、この時点で、基板10の周辺部は、基板10の裏面と載置面が接触し、基板10の中央部には、空気層が存在する。
第1実施形態では、上述のように、基板10の周辺部について吸着が完了し時点で、粗アラインメントを行うようになっている。すなわち、基板10の周辺部の基板吸着板1への吸着が完了している一方、基板10の中央部の基板吸着板1への吸着が未完了である時点で、基板10の粗アラインメントを開始する。
基板10の中央部と周辺部で差をもうけているのは、上述のように、中央部の吸着性が高くなるには時間を要し、周辺部は比較的短時間で所定の吸着性を獲得できるからである。粗アラインメントを開始する時の中央部の吸着圧は、基板10への物理的ダメージの影響を勘案して決定する。上記中央部の吸着圧は、基板10の製造ラインにおける基板裏面の表面状態(汚れ・異物)に左右される。
図9は、第1実施形態の基板処置装置の動作のタイミングチャート(動作のフロー)を示す図である。
先ず、時刻t0で、基板10の導入および基板10の載置を行い、時刻t1で、制御装置で、基板吸着板に備えられたエア吸引・ブロー部を制御する。詳しくは、第1吸着部4(図1参照)で吸着穴14から空気を吸引して基板10の中央部の吸着動作を開始した後、第2吸着部5で吸着穴15から空気を吸引して基板10の周辺部の吸着を開始する。
次に、基板10の周辺部の吸着が完了した時点(時刻t2)で、基板10の粗アラインメントを開始する。尚、時刻t2では、基板10の中央部の吸着は、完了していない。ここで、基板10の周辺部の吸着の完了の確認は、制御装置7(図1参照)が、圧力センサ18からの信号に基づいて行う。
その後、基板10の中央部の吸着が完了した時点(時刻t3)、または、基板10の中央部の吸着が完了した時点より後に、基板10の精アラインメントを開始する。ここで、基板10の中央部の吸着の完了の確認は、制御装置7(図1参照)が、圧力センサ17からの信号に基づいて行う。
その後、時刻t4で、基板アラインメント動作を完了して、各種処理を開始する。その後、時刻t5で、各種処理を完了して、基板10の取り出し動作を行い、時刻t6で、基板10の取り出し動作を完了する。
図10は、第1実施形態の基板処理装置における吸着系統を示す模式図であり、基板10の周辺部と、基板の吸着部とを説明する図である。尚、図10においては、理解を容易にするため、基板10の載置によって、見えなくなる吸着孔14,15を、便宜上表している。また、図10および以下の図11、図12において、参照番号131は、基板10の縁を示している。
図10において、円130で示される範囲内の吸着孔14は、第1吸着部4(図1参照)に接続されており、円130で示される範囲外の吸着孔15(図2参照)は、第2吸着部5に接続されている。ここで、円130は、基板吸着板1の載置面の中央に位置している。基板吸着板1の長手方向および幅方向に、吸着穴14,15は、約200mm間隔で配置され、吸着穴14,15の直径は、0.8mm程度になっている。
上述のように、第1実施形態では、円130で示される領域の範囲外の部分に重なっている基板10の部分(第2領域)の吸着が完了し、かつ、円130で示される領域の範囲内の部分に重なっている基板10の部分(第1領域)の吸着が未完了の状態で、基板10の粗アラインメントを行うようになっている。
上記第1実施形態によれば、基板吸着板1に吸着しにくい基板10の中央部が基板吸着板1に完全に吸着される前に、基板10の周辺部が基板吸着板1に吸着した時点で、基板10の粗アラインメントが開始される。したがって、基板処理のタクトタイムを格段に低減できて、基板10の処理の効率を、格段に向上させることができて、製品の生産効率を大きくすることができる。
また、基板10の周辺部の吸着が完了してから、基板10の粗アラインメントを行うようになっているから、大きな基板ずれが発生することがなくて、基板10の粗アラインメントの精度の範囲外の基板ずれが発生することがない。
また、吸着の全ての系列の吸着が完了してから、すなわち、基板10の中央部の吸着が完了してから、基板10の精アラインメントを行うようになっているから、従来と比較して、基板10の位置決めのアラインメントの精度が低下することがない。
尚、上記第1実施形態では、基板10のアラインメントに基づいて、基板10に形成されているカラーフィルタの局所的な修復を行ったが、この発明では、基板10のアラインメントに基づいて、配線、画素の形成、画素の欠陥の検査、または、配線や画素の欠陥の修復を行っても良いことは、言うまでもない。また、上記実施形態では、インクを用いて、基板10に処理を行ったが、この発明では、プラズマやレーザ光を用いて基板に処理を行っても良い。また、この発明では、基板の吸着を、穴を用いて行うのではなくて、基板吸着板の載置面に形成された吸着溝を用いて、基板の裏面における溝に対向する部分を、溝に吸着することによって行っても良い。また、詳述しないが、この発明では、基板の吸引を、多孔質の面素材を用いて行っても良い。
また、上記第1実施形態では、基板10の吸引を、第1吸着部4と、第2吸着部5とを用いて行い、2系統で行ったが、この発明では、基板の中央部と周囲部とが分離可能な系統であれば、基板の吸引を、3系統以上の何系統で行っても良い。
図11は、本発明の第2実施形態の基板処理装置の図10に対応する図であり、本発明の第2実施形態の基板処理装置の吸着系統を示す模式図である。
第2実施形態の基板処理装置は、吸着部が3系統に分離されている点が、吸着部が2系統に分離されている第1実施形態の基板処理装置と異なる。
第2実施形態の基板処理装置では、第1実施形態の基板処理装置と共通の構成、作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の基板処理装置と異なる構成についてのみ説明を行うことにする。
第2実施形態の基板処置装置では、基板10の周辺部の吸着に使用する第2吸着部に接続している吸着穴161が、基板吸着板201の周辺部にコ字状に配置されている。また、矩形状の基板吸着板201の四辺のうちの一辺に沿った端部領域に存在する吸着穴162は、第2吸着部でなくて、第3吸着部に接続されている。また、周囲を、吸着穴161および吸着穴162に囲まれて、基板吸着板201の中央部に存在する吸着穴163は、第1吸着部に接続されている。図11に示すように、上記中央部は、長方形の形状を有し、基板吸着板201の中央よりも吸着穴162側とは反対側に偏心している。
吸着穴161,162,163は、基板吸着板の長手方向および幅方向に約200mm間隔で配置され、吸着穴161,162,163の直径は、0.8mm程度になっている。
第2実施形態では、第2吸着部が吸着する基板10の裏面の領域が、基板10の周面部の全周ではなくて、基板10の周辺部の周方向の一部(略、周方向の3/4の領域)になっているところが、第1実施形態と異なる。
第2実施形態の基板処理装置では、第1吸着部の吸着動作を開始した後、第2吸着部および第3吸着部の吸着動作を同時に開始し、第2吸着部の吸着動作が完了した時点で、基板10の位置決めの祖アラインメント動作を開始するようになっている。このようにして、第1実施形態と同様に、基板処理のタクトタイムを格段に短縮するようにしている。
図12は、本発明の第3実施形態の基板処理装置の図10に対応する図であり、本発明の第3実施形態の基板処理装置の吸着系統を示す模式図である。
第3実施形態の基板処理装置は、吸着部が4系統に分離されている点が、吸着部が2系統に分離されている第1実施形態の基板処理装置と異なる。
第3実施形態の基板処理装置では、第1実施形態の基板処理装置と共通の構成、作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態の基板処理装置と異なる構成についてのみ説明を行うことにする。
第3実施形態では、基板10の周辺部の吸着に使用する第1の第2吸着部(系統3)に接続している吸着穴181が、載置面が矩形状の基板吸着板301の一辺に沿った周辺部に配置され、基板10の周辺部の吸着に使用する第2の第2吸着部(系統4)に接続している吸着穴182が、矩形状の基板吸着板301の上記一辺に対向する辺に沿った周辺部に配置されている。また、第1吸着部(系統1)に接続している基板吸着板301の略中央部には、吸着穴183が開口している。また、基板吸着板301の載置面に、吸着穴181と、吸着穴182が対向している方向において、吸着穴183と吸着穴181との間と、吸着穴183と吸着穴182との間とに開口し、かつ、基板吸着板301の載置面に、吸着穴181が延在する方向において、吸着穴183が存在しない領域に開口する吸着穴184には、第3吸着部(系統2)が接続されている。
吸着穴181,182,183,184は、基板吸着板の長手方向および幅方向に、約200mm間隔で配置され、吸着穴181,182,183,184の直径は、0.8mm程度になっている。
第1吸着部(系統1)は、基板吸着板301の中央で基板吸着板301が4分割されている関係で、4種類の流路となっているが、制御装置によって、同時に制御される。また、第3吸着部(系統2)は8種類の流路になっているが、制御装置によって、同時に制御される。また、第1吸着部と第3吸着部とは、制御装置によって、同時に制御される。また、第1の第2吸着部(系統3)と、第2の第2吸着部(系統4)とは、制御装置によって、同時に制御されている。
第3実施形態の基板処理装置では、第1吸着部および第3吸着部による吸着を同時に開始した後、第1の第2吸着部および第2の第2吸着部の吸着を同時に開始し、第1の第2吸着部および第2の第2吸着部の吸着が完了した時点で、基板の位置決めの祖アラインメント動作を開始するようになっている。
1,201,301 基板吸着板
2 処理部
3 位置決め部
4 第1吸着部
5 第2吸着部
7 制御装置
10 基板
22 ガントリー
26 第1カメラ
27 第2カメラ
28 移動カメラ
97 低倍率モードのカメラユニット
98 高倍率モードのカメラユニット
110 アラインメントマーク
2 処理部
3 位置決め部
4 第1吸着部
5 第2吸着部
7 制御装置
10 基板
22 ガントリー
26 第1カメラ
27 第2カメラ
28 移動カメラ
97 低倍率モードのカメラユニット
98 高倍率モードのカメラユニット
110 アラインメントマーク
Claims (7)
- 基板吸着板と、
上記基板吸着板に基板を吸着する吸着部と、
上記基板に処理を施す処理部と、
上記処理部に対する上記基板吸着板上の上記基板の相対位置を変動させることによって、上記基板の位置決めを行う位置決め装置と
を備え、
上記吸着部は、上記基板の裏面の第1領域を上記基板吸着板に吸着する第1吸着部と、上記基板の裏面の第2領域を上記基板吸着板に吸着する第2吸着部とを有し、
上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了する前で、かつ、上記第2吸着部が上記第2領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記位置決め装置が上記基板の位置決めを開始することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
上記第2領域は、上記基板の裏面の周辺部または上記基板の裏面の周辺部の一部であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項2に記載の基板処理装置において、
上記第1領域は、上記基板の裏面の中央部であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
上記位置決め装置は、上記基板吸着板上の上記基板を撮像する撮像装置と、位置決め部と、制御装置とを有し、
上記制御装置は、上記位置決め部に、上記撮像装置の第1倍率での上記基板の撮像結果に基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させる位置決めの粗調整を行った後、上記撮像装置の第1倍率よりも高倍率な第2倍率での上記基板の撮像結果に基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させる位置決めの精調整を行わせ、
上記制御装置は、上記第1領域の上記基板吸着板に対する吸着圧が所定の圧力以上になったときに、上記位置決め部に、上記撮像装置が上記第1倍率で上記基板の撮像を行うための動作を開始させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4に記載の基板処理装置において、
上記第1吸着部が上記第1領域の上記基板吸着板への吸着を完了した時点で、上記制御装置は、上記位置決め部に、上記撮像装置が上記第2倍率で上記基板の撮像を行うための動作を開始させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4に記載の基板処理装置において、
上記基板は、その基板の表面に複数のマーカを有するガラス基板であり、
上記位置決め装置は、撮像装置が撮像した上記複数のマーカに基づいて、上記処理部に対する上記基板の相対位置を変動させることを特徴とする基板処理装置。 - 基板を基板吸着板上に載置した後、
上記基板の裏面の第1領域の上記基板吸着板への吸着を開始すると共に、上記基板の裏面の第2領域の上記基板吸着板への吸着を開始し、
その後、上記第1領域の上記基板吸着板への吸着が完了する前で、かつ、上記第2領域の上記基板吸着板への吸着が完了した時点で、上記基板を処理する処理部に対する上記基板の相対位置を位置決めするための動作を開始することを特徴とする基板処理方法。
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