JP2008145515A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 すなわち近年になって多岐にわたって広がっている電子写真方式の画像形成装置の用途に対応することを目的としており、具体的には高光沢画像・高透過性OHTシート・透明ラミネート処理・隠蔽ラベル貼付処理を自動化することを可能とした画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的としている。
【解決手段】 被記録材の記録面と、新たに給送されたシート材が対向するように、定着装置を通過した被記録材を給送手段に搬送する搬送手段を有し、給送手段にて両者の同期を取った後に転写手段・定着装置を通過させて被記録材とシートを貼りあわせることにより、高光沢画像・高透過性OHTシート・透明ラミネート処理・隠蔽ラベル貼付処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 被記録材の記録面と、新たに給送されたシート材が対向するように、定着装置を通過した被記録材を給送手段に搬送する搬送手段を有し、給送手段にて両者の同期を取った後に転写手段・定着装置を通過させて被記録材とシートを貼りあわせることにより、高光沢画像・高透過性OHTシート・透明ラミネート処理・隠蔽ラベル貼付処理を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像形成装置および画像形成方法の特に出力物の後処理に関するものである。
従来、画像形成装置として、電子写真方式・熱転写方式・インクジェット方式等さまざまな方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を用いた画像形成装置は高速・高画質・静粛性の点で優位性を有している。
また、近年、電子写真方式を用いたカラー画像形成装置も普及してきている。この電子写真方式を用いたカラー画像形成装置には、従来良く知られている多重転写方式・中間転写体方式のほかに、感光体表面にカラー像を重ねた後一括転写して像形成を行う多重現像方式、或いは、複数の異なる色の画像形成手段(プロセスステーション)を有し、転写ベルトにより搬送された転写材に現像剤を転写するインライン方式等がある。
例えば、図8に示すインライン方式を用いた従来のフルカラー画像形成装置では、転写手段としての静電吸着搬送ベルト(以下、単に「搬送ベルト」と呼ぶ)14が、駆動22ローラ、吸着対向ローラ25、テンションローラ13a、13bの各ローラに巻架される。
搬送ベルトの周面に沿って、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの各色の画像形成部であるプロセスステーション31Y・31M・31C・31Bkが配置されており、搬送ベルト14は図中の矢印の方向に回転する事により、転写材を各プロセスステーションに順次搬送する。各プロセスステーションは、プロセスカートリッジとして画像形成装置本体に対して着脱可能になっており、各プロセスカートリッジは、感光ドラム1、1次帯電器2、現像装置8、クリーニング装置10が一体にまとめられた構成となっている。
装置本体内に配置されるコントローラユニット45は画像情報に応じた画像信号を所定のタイミングでスキャナユニット11Y〜11Bkに送り、各スキャナユニットからは画像信号に対応した光情報12Y〜12Bkが各プロセスプロセスステーション内の感光ドラム1Y〜1Bkに照射され、感光ドラム1Y〜1Bk上に潜像が形成される。更に感光ドラム1Y〜1Bkが矢印方向に進むと、この潜像は現像装置8Y〜8Bkによって現像されトナー画像となる。
各プロセスステーション内の感光ドラム1は搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ローラ4Y・4M・4C・4Bkと当接しており、転写ローラ4Y・4M・4C・4Bkには、転写バイアス電源32Y・32M・32C・32Bkより転写バイアスが印加される。
転写材は、給紙カセット15などからガイドローラ17・18によって画像形成装置内に送り出されると、まず、画像形成動作と転写材の搬送との同期をとるための給送手段、例えば、ローラ状とされる同期回転体、即ち、レジストローラ19a、及びレジスト対向ローラ19bに一旦挟持された後、転写材と搬送ベルト14との吸着がおこなわれる吸着部に導かれる。
吸着部では、例えば吸着部材としての吸着ローラ26が搬送ベルト14を介して吸着対向ローラ25と対向し、搬送ベルト14及び被記録材Pを挟持するよう構成されている。吸着ローラ26には高電圧源である吸着バイアス電源32Aより電圧が印加される事によって、転写材に電荷が付与され、電荷を付与された転写材は搬送ベルト14を分極することによって搬送ベルト14に静電吸着される。
このようにして搬送ベルト14に吸着した被記録材Pは各プロセスステーションを順次通過し、前述工程で感光ドラム1Y〜1Bk上に現像された各色トナー画像が次々に転写された後、定着装置21へと搬送される。
この定着装置では、温度調整された定着ローラ101及び加圧ローラ102からなる二本の加熱ローラの当接ニップ部で未定着トナー画像を載せた記録材(被加熱材)Pが通過できるように構成されている。
各々のローラの表面にはサーミスタ103、104が接触しており、該サーミスタ103、104により検知した温度に基づいて各々のローラの温度調整が行われている。
また、各々のローラは、中央にハロゲンヒーター105を備えており、該ヒーターから発生する輻射エネルギーを各ローラ内側のアルミ芯金で吸収して加熱される。
アルミ芯金の周りには厚さ2mmのシリコーンゴムからなる弾性層が設けられており、さらにその外側の、各ローラの表面には、トナーや紙紛等が固着することを防ぐためにPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーエテル共重合体/4フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体/4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂)等の、離型性かつ耐熱性の良い樹脂によるコーティング層が設けられている。
定着ローラ101側に弾性層を設けることにより、未定着トナー画像が定着ニップを通過する際に、弾性層がトナー層や被記録材Pの凹凸形状に沿って変形することで、画像上不均一に載っているトナーが、弾性層によって包み込まれ、均一に熱を与えられることにより、被記録材P上に均一な完成画像として定着される。
完成画像が定着された被記録材Pは、排紙ローラ27,28の作用により排紙部へ送られる。片面印刷の場合には排紙ローラ28は被記録材Pを排紙トレー20に排紙するが、両面印刷を行う際には被記録材Pの後端部が排紙ローラ28に差し掛かったタイミングで排紙ローラ28が逆回転し、被記録材Pを両面搬送路Dへと送り出す。両面搬送路Dは給送部へと通じており、被記録材Pは再びレジストローラ19aおよびレジスト対向ローラ19bの作用によって画像形成動作と同期をとって吸着部へと送られる。このようにして1面目(オモテ面)の印刷と同様の過程をへて2面目(裏面)への印刷が行われ、排紙ローラ28の作用によって排紙トレー20へと排紙される。
ところで、このような電子写真方式のカラー画像形成装置は従来ビジネス文書の印刷に用いられることが多かったが、近年では同方式の普及とともにその用途が広がってきており、それに伴って同画像形成装置による出力物に対する画像品質や後処理への要求も高まってきている。
例えば、同画像形成装置をカラー写真の出力装置として使用したり、あるいはプレゼンテーション用のOHTシートなどを出力するといった用途、あるいはダイレクトメールなどの葉書印刷や各種個人情報の印刷に用いたり、POP用途やカード印刷あるいはパスポートや運転免許証の印刷に用いるなど、種々多様な印刷の機会が増えてきている。
しかし、このように電子写真方式のカラー画像形成装置の用途範囲が広がる中で、画像品質や後処理の対応はこれらの用途に対応するのに十分とは言えない状況である。すなわち、カラー写真の出力装置として用いるならば銀塩写真並みの光沢感が要求されるが、従来の加熱定着装置では十分な光沢感を得ることができない。また、OHTシートの印刷では印刷物に高い透過性が要求されるが、これについても従来の加熱定着装置では十分な透過性を得ることができない。
印刷物の光沢感を向上させるための方法として、例えば特開2002-254793や特開2004-240393などが提案されている。
これらの提案によれば、出力された印刷物に専用シートを重ね合わせ、別途用意した熱処理装置で熱処理することにより十分な光沢感のある画像を得ることが可能であり、また上記提案の中で具体的な記載はないものの、OHTの透過性を向上させる効果も充分に期待できる。しかしながら、これらの提案では上述のように印刷物に専用シートを重ね合わせる作業および熱処理装置で印刷物を熱処理を施すといった煩雑な作業に加え、熱処理を施すための専用の熱処理装置が別途必要となってしまう問題点があった。
このような煩雑さを解消するための方法として、例えば特開平5-019646が提案されている。これによれば出力された印刷物にシートを重ね合わせる作業やそれらを熱処理する作業は必要無くなるが、それ以外の用途、すなわち耐久性の向上などに対しては必ずしも十分な対応を取るには至っていない。
例えばPOP印刷やカード印刷・パスポートや運転免許証などでは印刷物に高い耐久性を要求されたり、偽造防止処理を要求される用途も多い。これらの用途に対して従来は出力された印刷物にラミネート用のシートを重ね合わせ、専用の熱処理装置を通過させてラミネート処理を施すなどしていたが、上述の写真用途やOHT用途に対応するのと同様の煩雑さや装置が必要になってしまう問題点があった。そして、特開平5-019646では印刷物に一度貼り合わされたシートは最終的に出力物から剥がされてしまうため、ラミネート処理をすることはできない。
さらに、前述のダイレクトメールや各種個人情報の印刷に用いるにあたっては、機密情報が第3者に読み取られないように隠蔽ラベルを貼る処理を行うことが多い。しかし、従来の画像形成装置はこのような隠蔽ラベルを貼るような処理には対応しておらず、出力された印刷物に対して手作業で隠蔽ラベルを貼るといった煩雑な作業が要求されるといった問題があった。
特開2002-254793号公報
特開2004-240393号公報
特開平5-019646号公報
本願発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、すなわち近年になって多岐にわたって広がっている電子写真方式の画像形成装置の用途に対応することを目的としており、具体的には高光沢画像・高透過性OHTシート・透明ラミネート処理・隠蔽ラベル貼付処理を自動化することを可能とした画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本出願に係る第1の発明は、像担持体と、担持体上に形成されたトナー像を直接または中間転写媒体に1次転写させた後に被記録材に転写させる転写バイアス印加手段と、該被記録材を該転写バイアス印加手段に給送する給送手段と、該被記録材上に転写された未定着トナー像を永久画像として加熱定着させる加熱定着装置を有する画像形成装置であり、新たに給送手段によって給送されるシート材が、加熱定着装置を通過した第1の被記録材のトナー画像保持面側と対向するように、第1の被記録材を前記給送手段に自動搬送する搬送手段を有し、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および/又は前記加熱定着装置を通過することを特徴とする画像形成装置である。
また、本出願に係る第2の発明は、前記給送手段は前記搬送手段によって搬送された第1の被記録材と新たに給送されるシート材との同期を取った後に、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および前記加熱定着装置に給送することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
そして、本出願に係る第3の発明は、前記搬送手段の一部が、当該画像形成装置を用いて両面印刷を行う際に用いる両面搬送路であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置である。
次に、本出願に係る第4の発明は、像担持体と、像担持体上に形成されたトナー像を直接または中間転写媒体に1次転写させた後に被記録材に転写させる転写バイアス印加手段と、該被記録材を該転写バイアス印加手段に給送する給送手段と、該被記録材上に転写された未定着トナー像を永久画像として加熱定着させる加熱定着装置と、新たに給送手段によって給送されるシート材が、加熱定着装置を通過した第1の被記録材のトナー画像保持面側と対向するように、第1の被記録材を前記給送手段に自動搬送する搬送手段を有する画像形成装置を用い、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および前記加熱定着装置を通過させることによって貼合処理された貼合シートを得ること特徴とする画像形成方法である。
更に、本出願に係る第5の発明は、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記給送手段を通過してから加熱定着装置に到達するまでの間に、前記被記録材とシート材がバイアス印加を受けることを特徴とする請求項4記載の画像形成方法である。
また、本出願に係る第6の発明は、前記貼合処理された貼合シートは、シート材と被記録材とに再度分離させることが可能であることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成方法である。
そして、本出願に係る第7の発明は、前記シート材は少なくとも基材と透明保護層とからなり、請求項4または5記載の方法によって貼合処理された後に透明保護層が基材から剥離可能であることを特徴とする画像形成方法である。
更に、本出願に係る第8の発明は、前記シート材が透明部材であることを特徴とする請求項4から7記載の画像形成方法である。
一方、本出願に係る第9の発明は、前記シート材が、前記第1の被記録材上に形成された画像を隠蔽する隠蔽シートであることを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成方法である。
次に、本出願に係る第10の発明は、前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際の定着温度が、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際の定着温度と異なることを特徴とする請求項1から3記載の画像形成装置および請求項4から9記載の画像形成方法である。
また、本出願に係る第11の発明は、前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際のプロセススピードが、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際のプロセススピードと異なることを特徴とする請求項1から3および10記載の画像形成装置および請求項4から1記載の画像形成方法である。
以上説明してきたように本発明によれば、高光沢画像・高透過性OHTシートを得ること、あるいは透明ラミネート処理・隠蔽ラベル貼付処理を行うことが、専用の処理装置を用いることなく、またユーザーの手を煩わすことなく達成でき、種々の用途に対して対応可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することができる。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を詳細に説明する。なお、図8と同様な構成作用をするものは同一の番号を付し説明は省略する。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を詳細に説明する。なお、図8と同様な構成作用をするものは同一の番号を付し説明は省略する。
図1は本願発明の実施例を示す画像形成装置の構成断面図の一例を示した図である。本画像形成装置はインライン方式のカラー画像形成装置である。また、図2(a)および図2(b)は図1に示した画像形成装置の定着装置21のプロセス方向下流側部Fの拡大図であり、本画像形成装置は定着装置21を通過した被記録材Pを、排紙口へ搬送する排紙搬送路O、又は給送手段へ搬送する搬送手段としての再給送路R、そして被記録材Pを排紙搬送路Oもしくは再給送路Rのいずれかに選択的にガイドするよう制御されたフラッパー29を有している。
上記フラッパー29および再給送路Rの作用は、両面印刷を行うための両面搬送経路とは目的を異にしている。即ち両面印刷を目的とした場合には、被記録材Pに最初に画像を形成した面(オモテ面)とは反対側の面(ウラ面)に画像が形成されるように再給送路Rは作用するが、本願発明においては必ずしも上述のような作用をする必要はなく、新たに給送されたシート材Sと被記録材Pのトナー画像保持面とが対向するように重なって給送されるように作用すればよい。図1および図2(a)・図2(b)に示した実施例では、被記録材Pのトナー画像保持面側に再度画像が形成される向きで給送されるようにフラッパー29および再給送路Rを設定してあり、且つ再給送路Rのフラッパー29との接続部以外は両面搬送経路と共用する構成としてある。
給紙カセットAには被記録材Pとしての光沢紙(キャストコート紙:坪量150g/m2)がセットされており、印刷動作が開始されると、被記録材Pはガイドローラ17A、18によって給送手段としてのレジローラへガイドされる。その後、図8にて説明したのと同様にして、プロセス速度約100mm/sで静電搬送ベルト14上でトナー像を転写された被記録材Pは定着装置21へと送られる。定着装置21は定着ローラ101が加圧ローラ102に約80g/mmの線圧で押圧されており、その最表面温度(以下、定着温度と記す)が180℃となるように一定温調制御がなされている。被記録材P上のトナー像は定着ローラ101が加圧ローラ102に押圧されることによって形成された定着ニップ部を通過する際に、定着ローラ101から供給される熱と圧の作用により被記録材P上に定着される。トナー像が定着された被記録材Pに本願発明の後処理が施される場合、フラッパー29はCPUからの制御信号を受けて被記録材Pを再給送路Rにガイドするように制御され(図2(a))、被記録材Pは再給送路Rへと進む。
被記録材Pが再給送路Rを通過して再び給送手段としてのレジストローラへ導かれるのと同時に、給紙カセットBからはシート材Sとしての透明PETシートがガイドローラ17B・18の作用によりレジストローラ19a,bへガイドされる。
本願発明で用いるシート材Sは、所望の平滑度とトナーに対する適度な離型性を有していれば特に制限はなく、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、アイオノマー等のフィルムが挙げられる。さらに機械的強度、屈曲性、耐熱性等を考慮した場合、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミドのフィルムが好ましく、とりわけポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。本実施例でもポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製のルミラー(登録商標)T−60(50μm厚))を用いた。
レジストローラ19a,bは再度給送された被記録材Pと新たに給送されたシート材Sとを一旦侠持し(図3)、両者の同期を取った後に、それらを重ねて吸着部へと送り出す。吸着部ではバイアス電源32Aにより+1.0KVのバイアスが印加され、被記録材P・シート材S・静電搬送ベルト14が静電的に密着される。その後、静電搬送ベルト14の作用により、重ねあわされた被記録材Pとシート材Sは転写バイアス印加部を通過する。転写バイアス印加部でも転写バイアス電源32Y〜32Kの作用により、各ステーションで+1.0KVのバイアスがそれぞれ印加され、被記録材P・シート材S・静電搬送ベルト14はその密着状態が維持される。このようにしてして被記録材Pおよびシート材Pは定着部へと導かれる。定着部では透明PETシートの厚み分を考慮し、被記録材P上のトナー像を定着させたときの温度よりも10℃高い温度(190℃)となるように定着ローラ101の表面温度が一定温調されている。定着ニップを通過した被記録材Pとシート材Sは、定着ローラ101の熱と圧の作用により、被記録材P上に形成されたトナー層が再度溶融してシート材Sに密着されてフラッパー29部へと排出される。フラッパー29はCPUからの制御信号を受けて密着された被記録材Pとシート材Sを排紙搬送路Oへとガイドするように制御され(図2(b))、被記録材Pとシート材Sは排紙口より排紙される。
このようにして排紙された被記録材Pとシート材Sの貼合シートは、再び分離させることが可能である。分離された後の被記録材P上のトナー画像の表面は、定着ローラ101の熱と圧の作用によりシート材Sの平滑性を反映して平滑化処理されている。本実施例で得られた画像の光沢度は80以上(日本電色社製 PG−1)であり、銀塩写真と遜色ないレベルであった。
<実施の形態2>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとして125μm厚のOHTシートをセットし、実施の形態1と同様にしてOHT印刷を行った。尚、このときのOHTシートへのトナー像の転写および定着をさせる際のプロセススピードは50mm/sであり定着温度は180℃であった。一方、当該OHTシートをシート材Sと重ね合わせて定着装置21を通過させる際のプロセススピードは25mm/s、定着温度は180℃であった。
<実施の形態2>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとして125μm厚のOHTシートをセットし、実施の形態1と同様にしてOHT印刷を行った。尚、このときのOHTシートへのトナー像の転写および定着をさせる際のプロセススピードは50mm/sであり定着温度は180℃であった。一方、当該OHTシートをシート材Sと重ね合わせて定着装置21を通過させる際のプロセススピードは25mm/s、定着温度は180℃であった。
排紙された貼合シートを被記録材PであるOHTとシート材Sに分離させた後のOHTシート上のトナー画像表面は、定着ローラ101の熱と圧の作用によりシート材Sの平滑性を反映して平滑化処理されており、OHPを用いた透過画像はトナー層表面の凹凸に起因する乱反射が少なく、きわめて高い透過性を有していた。
<実施の形態3>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとして普通紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図4に示すような断面構成を持ったラミネートシートをセットし、実施の形態1と同様の操作にてラミネート処理印刷物を作成した。
<実施の形態3>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとして普通紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図4に示すような断面構成を持ったラミネートシートをセットし、実施の形態1と同様の操作にてラミネート処理印刷物を作成した。
ラミネートシートは基材シート51上に接着層52を設けたものであり、基材シート51は普通紙上に形成された画像が基材シート51を通して観察できる程度以上の透明性を有していれば、実施の形態1にてシート材Sとして挙げられた各種フィルムが用いられる。また、接着層52は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって軟化してヒートシール性を発現する熱可塑性樹脂を主成分としており、その他必要に応じて、添加剤が加えられる。接着層52を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物が用いられる。
被記録材Pとしての普通紙へのトナー像の転写および定着装置21を通過する際のプロセススピードは100mm/sであり定着温度は180℃であった。一方、当該普通紙をラミネートシートと重ね合わせて定着装置21を通過させる際のプロセススピードは50mm/s、定着温度は160℃であった。
排紙された貼合シートは、ラミネートシート上にコーティングされた接着層52が被記録材Pと強固に接着したラミネート処理印刷物になっており、フィルムの厚さを反映した強いコシを有しており、また強い耐久性をもったものとなった。
<実施の形態4>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとしてコート紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図5に示すような断面構成を持った透明保護層転写用シートをセットし、実施の形態1と同様の操作にて透明保護層コート処理印刷物を作成した。
<実施の形態4>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとしてコート紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図5に示すような断面構成を持った透明保護層転写用シートをセットし、実施の形態1と同様の操作にて透明保護層コート処理印刷物を作成した。
透明保護層転写用シートは、基材シート51上に薄膜透明保護層53を剥離可能に形成したもので、必要に応じて基材シート51と透明保護層53との間に、離型層54を設け、薄膜透明保護層53が基材シート51から剥離しやすくすることができる。また薄膜透明保護層53の被記録材Pへの転写性、易接着性等の向上のために、薄膜透明保護層53の上に接着層52を設けることができる。
基材シート51としてはある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよく、例えば実施の形態1でシート材Sとして挙げられた各種フィルムが使用できる。
また、薄膜透明保護層53は、例えば、熱可塑性樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物や、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等が使用できる。
離型層54は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂等の如く離型性に優れた材料、或は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって溶融しない比較的高軟化点の樹脂、例えば、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、あるいはこれらの樹脂にワックス等の熱離型剤を含有させたものから形成できる
また、接着層52は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって軟化してヒートシール性を発現する熱可塑性樹脂を主成分としており、その他必要に応じて、添加剤が加えられる。接着層52を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物が用いられる。
また、接着層52は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって軟化してヒートシール性を発現する熱可塑性樹脂を主成分としており、その他必要に応じて、添加剤が加えられる。接着層52を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物が用いられる。
被記録材Pとしてのコート紙へのトナー像の転写および定着装置21を通過する際のプロセススピードは100mm/sであり定着温度は180℃であった。一方、当該コート紙を透明保護層転写用シートと重ね合わせて定着装置21を通過させる際のプロセススピードは50mm/s、定着温度は160℃であった。
排紙された貼合シートから透明保護層転写用シートの基材シート51を剥離すると、透明保護層用シート上に形成された離型層54の作用により、コート紙側には薄膜透明保護層53がトナー画像の表面を覆うように転写される。本実施例に用いた薄膜透明保護層53は厚さ2μmで形成されており、トナー画像を保護する役割を持っているので、このようにして得られた薄膜透明保護層コート処理印刷物の画像はコート紙の質感を維持しつつも耐擦過性にすぐれたものとなった。
<実施の形態5>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとしてコート紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図6に示すような断面構成を持った隠蔽ラベルシートをセットし、実施の形態1と同様の操作にて隠蔽ラベル処理印刷物を作成した。
<実施の形態5>
図1に示した本願発明の画像形成装置を用いて、給紙カセットAに被記録材Pとしてコート紙(坪量80g/m2)をセットし、給紙カセットBには図6に示すような断面構成を持った隠蔽ラベルシートをセットし、実施の形態1と同様の操作にて隠蔽ラベル処理印刷物を作成した。
隠蔽ラベルシート20は、基材シート51と、その一方の面に積層された隠蔽層55及び離型層54、接着層52とから構成されている。基材シート51は、従来の隠蔽ラベルに用いられているものと同じ物でよく、特に限定はない。好ましい基材シート51の具体例としては、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、合成紙等の紙類、不織布、織布等の布類、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィルム、アルミニウム、ステンレス、銅、銀等の金属箔、また、これらのいずれかを複合したものであっても良い。
隠蔽層55は、被記録材P上に印刷された情報を隠蔽するためのものであり、基材シート51自体が隠蔽性を有するものであれば特に設ける必要はない。基材シート51が例えば透明のPETシートのようなものであれば、隠蔽層55を形成して隠蔽ラベル20に隠蔽性を付与する。例えば基材シート51の表面に、アルミニウム等の金属の蒸着、隠蔽性のインキの印刷、隠蔽性の塗料の塗工等である。又は、基材シート51そのものに顔料、染料等の着色材や、炭酸カルシウム等の充填材を練り込んで隠蔽性を付与したり、又は隠蔽性のあるシートとのラミネーションを行ってもよい。
離型層54は、基材もしくは隠蔽層55を被記録材Pから剥離しやすくするために設けられる層であり、例えばワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂等の如く離型性に優れた材料、或は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって溶融しない比較的高軟化点の樹脂、例えば、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、あるいはこれらの樹脂にワックス等の熱離型剤を含有させたものから形成できる。
また、接着層52は定着装置21を通過する際に受け取る熱によって軟化してヒートシール性を発現する熱可塑性樹脂を主成分としており、その他必要に応じて、添加剤が加えられる。接着層52を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物が用いられる。
被記録材Pとしてのコート紙へのトナー像の転写および定着装置を通過するの際のプロセススピードは100mm/sであり定着温度は180℃であった。一方、当該コート紙を隠蔽ラベルシートと重ね合わせて定着装置21を通過させる際のプロセススピードは50mm/s、定着温度は160℃であった。
排紙された貼合シートは、コート紙上に印刷された個人情報等が隠蔽ラベルの基材シート51もしくは隠蔽層55が持つ高い隠蔽性の作用により隠蔽されて読み取れないようになっている。また貼合シートから隠蔽ラベルを剥がす際には、隠蔽ラベルシート上に形成された離型層54の作用により、印刷された情報が破壊されることなく剥離されるため、剥離した後はコート紙上の印刷情報を視認することが可能である。
<その他の形態>
以上の説明においては、いずれも図1に例示した画像形成装置を用いたが、本願発明における画像形成装置の構成はこれに限定されるものではなく、トナー画像が定着された被記録材Pが新たに給紙されるシート材Sとトナー画像面側が対向するように再度給送される構成となっていればよい。このような構成は図1に例示した形態以外に例えば図7に示した中間転写体方式の画像形成装置や、他の方式の画像形成装置に対しても有効である。
<その他の形態>
以上の説明においては、いずれも図1に例示した画像形成装置を用いたが、本願発明における画像形成装置の構成はこれに限定されるものではなく、トナー画像が定着された被記録材Pが新たに給紙されるシート材Sとトナー画像面側が対向するように再度給送される構成となっていればよい。このような構成は図1に例示した形態以外に例えば図7に示した中間転写体方式の画像形成装置や、他の方式の画像形成装置に対しても有効である。
Claims (13)
- 像担持体と、担持体上に形成されたトナー像を直接または中間転写媒体に1次転写させた後に被記録材に転写させる転写バイアス印加手段と、該被記録材を該転写バイアス印加手段に給送する給送手段と、該被記録材上に転写された未定着トナー像を永久画像として加熱定着させる加熱定着装置を有する画像形成装置であり、
新たに給送手段によって給送されるシート材が、加熱定着装置を通過した第1の被記録材のトナー画像保持面側と対向するように、第1の被記録材を前記給送手段に自動搬送する搬送手段を有し、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および/又は前記加熱定着装置を通過することを特徴とする画像形成装置。 - 前記給送手段は前記搬送手段によって搬送された第1の被記録材と新たに給送されるシート材との同期を取った後に、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および前記加熱定着装置に給送することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記搬送手段の一部が、当該画像形成装置を用いて両面印刷を行う際に用いる両面搬送路であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 像担持体と、像担持体上に形成されたトナー像を直接または中間転写媒体に1次転写させた後に被記録材に転写させる転写バイアス印加手段と、該被記録材を該転写バイアス印加手段に給送する給送手段と、該被記録材上に転写された未定着トナー像を永久画像として加熱定着させる加熱定着装置と、
新たに給送手段によって給送されるシート材が、加熱定着装置を通過した第1の被記録材のトナー画像保持面側と対向するように、第1の被記録材を前記給送手段に自動搬送する搬送手段を有する画像形成装置を用い、第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記転写バイアス印加手段および前記加熱定着装置を通過させることによって貼合処理された貼合シートを得ること特徴とする画像形成方法。 - 第1の被記録材とシート材が重なった状態で前記給送手段を通過してから加熱定着装置に到達するまでの間に、前記被記録材とシート材がバイアス印加を受けることを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
- 前記貼合処理された貼合シートは、シート材と被記録材とに再度分離させることが可能であることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成方法。
- 前記シート材は少なくとも基材と透明保護層とからなり、請求項4または5記載の方法によって貼合処理された後に透明保護層が基材から剥離可能であることを特徴とする画像形成方法。
- 前記シート材が透明部材であることを特徴とする請求項4から7記載の画像形成方法。
- 前記シート材が、前記第1の被記録材上に形成された画像を隠蔽する隠蔽シートであることを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成方法。
- 前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際の定着温度が、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際の定着温度と異なることを特徴とする請求項1から3記載の画像形成装置。
- 前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際のプロセススピードが、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際のプロセススピードと異なることを特徴とする請求項1から3および10記載の画像形成装置。
- 前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際の定着温度が、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際の定着温度と異なることを特徴とする請求項4から9記載の画像形成方法。
- 前記第1の被記録材が前記加熱定着装置を通過する際のプロセススピードが、当該第1の転写材と前記シート材が重なった状態で加熱定着装置を通過する際のプロセススピードと異なることを特徴とする請求項4から9および12記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006329605A JP2008145515A (ja) | 2006-12-06 | 2006-12-06 | 画像形成装置および画像形成方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017021277A (ja) * | 2015-07-14 | 2017-01-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
-
2006
- 2006-12-06 JP JP2006329605A patent/JP2008145515A/ja not_active Withdrawn
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