JP2008145273A - 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法 - Google Patents

樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008145273A
JP2008145273A JP2006332967A JP2006332967A JP2008145273A JP 2008145273 A JP2008145273 A JP 2008145273A JP 2006332967 A JP2006332967 A JP 2006332967A JP 2006332967 A JP2006332967 A JP 2006332967A JP 2008145273 A JP2008145273 A JP 2008145273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
viscosity
load
spread
load plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006332967A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hamasuna
匡博 濱砂
Fumitoshi Fujisaki
文利 藤崎
Takeshi Okuyama
武 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2006332967A priority Critical patent/JP2008145273A/ja
Publication of JP2008145273A publication Critical patent/JP2008145273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】樹脂の粘度を明確に測定する。
【解決手段】加熱基体13に載置された樹脂21に荷重板19によって荷重を与え、加重された樹脂21が加熱基体13上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂21の挙動が録画装置20によって録画される。録画された樹脂21の形状が画像処理部22によって画像処理される。処理された画像から演算部23によって、樹脂21の広がり速度または広がり面積増加量が算出され、荷重板19による樹脂21の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量が除算され、除算した値の時間依存性が算出される。これにより、トランスファーレス方式に近い状態での樹脂の粘度を測定することができ、樹脂の粘度を明確に測定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法に関し、特に素子を封止する樹脂の樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法に関する。
近年、半導体パッケージのコストダウンのために、半導体チップの端子数の増加、半導体チップのスタック化による半導体チップの薄型化、半導体チップに接続されている金属ワイヤの長さの長大化、さらに、金属ワイヤの間隔の狭小化が進んでいる。また、半導体パッケージについては、その厚みが薄型化している。
ところで、半導体チップの樹脂封止は、従来からトランスファー方式によって行われていた。この方法は、溶融した樹脂を外部から金型内部に流入し、金型内で樹脂を流動させながら半導体チップの封止を行う。しかし、この方法は、金型内で樹脂が流動するため半導体チップを封止すると、半導体チップの金属ワイヤが変形し、内部の半導体チップに不要なストレスが加わったりする。特に、金属ワイヤが変形すると、隣接する金属ワイヤ同士が接触し、素子としての機能を失うこともある。従って、微細化が進んだ半導体チップを封止する技術としては、トランスファー方式は不向きな側面がある。
これに対して、金型内で樹脂を流動させずに圧縮成形を行うトランスファーレス方式が最近注目されている。
図8及び図9は、トランスファーレス方式によって半導体チップが樹脂によって封止される一般的な工程を模式的に表した図である。
最初に、図8は樹脂成形完了前の金型及び半導体チップの配置関係を説明する図である。この図に示すように、成形金型は、上金型100と下金型101により構成されている。半導体チップ102が搭載された回路基板103は、上金型100に固定されている。
半導体チップ102の上部に形成された電極(図示しない)と回路基板103の配線(図示しない)は金属ワイヤ104を介して電気的に接続されている。
そして、上金型100と下金型101は、予め加熱され、下金型101の凹部101aに樹脂105を散布し、熱融解させる。
樹脂105が融解した状態で、上金型100と下金型101を対向させ、矢印の方向に互いに嵌合させる。
次に、図9は樹脂成形完了後の半導体パッケージの要部を説明する図である。樹脂105が熱硬化し、上金型100と下金型101の型開きを行った後、図に示すような半導体パッケージ106が完成する。図に示すように、回路基板103に搭載された半導体チップ102及び金属ワイヤ104は樹脂105によって封止されている。
このようにトランスファーレス方式では、樹脂を外部から金型内に流入せず、予め樹脂を金型内に散布した後、金型内で樹脂を流動せずに半導体チップの封止を行うため、トランスファー方式に比べれば金属ワイヤの変形等が比較的少ない。従って、トランスファーレス方式は、次世代の半導体チップの樹脂封止技術として有望視されている。
しかし、トランスファーレス方式を用いても、溶融した樹脂の粘度が高い状態や既に硬化が開始した段階から圧縮成形を行えば、金属ワイヤの変形が生じる。トランスファーレス方式によって金属ワイヤの変形をより少なくさせて封止するには、溶融した樹脂の粘度が最も低くなる最軟化点で、半導体チップを浸漬した樹脂を圧縮し、樹脂封止することが望ましい。そのためには、成形で用いる樹脂の最軟化点を予め把握しておく必要がある。
この最軟化点を把握するには、溶融させた樹脂が熱硬化するまでの樹脂粘度の時間依存性を測定する必要がある。
例えば、その測定方法として、フローテスタがある(例えば、特許文献1参照。)。また、スリット流動での圧力損失によって粘度を測定するスリット式粘度測定方法がある(例えば、非特許文献1参照。)。
特開2001−237544号公報 吉井正樹、水上義裕、荘司秀雄、"半導体パッケージ用エポキシ樹脂封止材料の成形性評価技術"、日立化成テクニカルレポート、No.40(2003−1)P13〜P20
ところが、特許文献1及び非特許文献1に開示される測定方法は、いずれも加圧下にある樹脂を測定室に流入し、樹脂を流動させながら、樹脂の粘度を測定する方法であり、溶融した樹脂を流動せずに測定する方法ではない。
そのため、トランスファーレス方式で成形を行う場合の樹脂の最軟化点と、特許文献1及び非特許文献1の方法で測定した樹脂の最軟化点とは相関しない場合が多い。実際に、特許文献1及び非特許文献1の測定方法で得られた最軟化点に基づいて、図8,9に示す圧縮成形方式によって半導体パッケージを作製すると、金属ワイヤに変形が生じ、金属ワイヤの断線、接触等によって半導体パッケージの生産性が向上しないということが問題になっている。
また、樹脂の粘度は、樹脂を構成する物質の種類や構成比率によって差異を示すが、上述した特許文献1及び非特許文献1の測定方法では、樹脂を構成する物質の種類や構成比率によって、樹脂の粘度が顕著な差となって表れないということが問題になっていた。従って、安定した成形条件を得るには、樹脂を構成する物質の種類や構成比率によって差異が明確に表れる測定方法が必要になる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、トランスファーレス方式に近い状態での樹脂の粘度の最軟化点を明確に測定し、樹脂を構成する物質の種類や構成比率による樹脂の粘度の差異を明確に測定することができる樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、図1に例示する構成で実現可能な樹脂粘度測定装置10が提供される。本発明の樹脂粘度測定装置10は、半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定装置であり、樹脂21を載置する加熱基体13と、載置された樹脂21に荷重を与える荷重板19と、加重された樹脂21が加熱基体13上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂21の挙動を録画する録画装置20と、録画した樹脂21の形状を画像処理する画像処理部22と、処理された画像から樹脂21の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、荷重板19による樹脂21の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出する演算部23と、を備えたことを特徴とする。
このような樹脂粘度測定装置10によれば、加熱基体13に載置された樹脂21に荷重板19によって荷重が与えられ、加重された樹脂21が加熱基体13上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂21の挙動が録画装置20によって録画される。録画された樹脂21の形状が画像処理部22によって画像処理され、処理された画像から演算部23によって、樹脂21の広がり速度または広がり面積増加量が算出され、荷重板19による樹脂21の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量が除算され、除算した値の時間依存性が算出される。
また、本発明では図2に例示する樹脂粘度測定方法が提供される。本発明の樹脂粘度測定方法は、半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定方法であり、加熱基体に前記樹脂を載置するステップと、載置された前記樹脂に荷重板によって荷重を与えるステップと、加重された前記樹脂が前記加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの前記樹脂の挙動を録画するステップと、録画した前記樹脂の形状を画像処理するステップと、処理された画像から前記樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、前記荷重板による前記樹脂の単位面積相当の荷重量によって、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出するステップと、を有することを特徴とする。
このような樹脂粘度測定方法によれば、加熱基体に樹脂が載置され、載置された樹脂に荷重板によって荷重が与えられ、加重された樹脂が加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂の挙動が録画され、録画した樹脂の形状が画像処理され、処理された画像から樹脂の広がり速度または広がり面積増加量が算出され、荷重板による樹脂の単位面積相当の荷重量で、広がり速度または広がり面積増加量が除算され、除算した値の時間依存性が算出される。
本発明では、半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法において、樹脂を加熱基体に載置し、載置した樹脂に荷重板によって荷重を与え、加重された樹脂が加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂の挙動を録画装置によって録画し、録画した樹脂の形状を画像処理し、処理された画像から樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、荷重板による樹脂の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出するようにした。
これにより、トランスファーレス方式に近い状態での樹脂の粘度を測定することができ、トランスファーレス方式を用いた場合の樹脂の粘度の最軟化点を明確に測定し、樹脂を構成する物質の種類や構成比率による樹脂の粘度の差異を明確に測定することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
最初に、本発明の樹脂粘度測定装置の実施の形態について説明する。図1は樹脂粘度測定装置の要部図であり、(A)は樹脂粘度測定装置の要部側面図、(B)は樹脂粘度測定装置の要部上面図である。
樹脂粘度測定装置10の支持台11の中心部には、断熱材12上に加熱基体13が設置されている。加熱基体13の上面13aは平滑に研磨されている。
支持台11の両側には、直動ガイド14が断熱材15を介して設置されている。直動ガイド14のレール(図示しない)には可動スライダ16が設置され、さらに、可動スライダ16には、断熱材17を介して金属枠18が設置されている。そして、金属枠18内には、荷重板19が嵌合されている。荷重板19の主成分は、ガラスであり、樹脂粘度測定装置10の上方から加熱基体13の上面を観察できるようになっている。また、荷重板19の下面19aは平滑に研磨されている。
そして、2つの直動ガイド14に設置された、それぞれの可動スライダ16が上下に可動することによって、荷重板19の下面19aと加熱基体13の上面13aとが平行状態を保ったまま、荷重板19が上下に可動できるようになっている。また、樹脂粘度測定装置10の上方には、録画装置20が設置され、樹脂粘度測定装置10の上方から荷重板19を透視して、加熱基体13と荷重板19の間隙の様子を録画装置20によって録画できるようになっている。
例えば、熱硬化性の樹脂21が加熱された加熱基体13の上に載置され、樹脂21が上方から荷重板19によって加重されると、樹脂21が溶融状態にあれば、樹脂21は、加熱基体13と荷重板19の間隙で、加熱基体13の外周に向かい広がる。この樹脂21の上方から眺めた平面形状の変化を録画装置20によって録画できる。
録画された樹脂21の画像は、画像処理部22によってデータ処理され、そのデータが演算部23に送信され、演算部23によって樹脂21の広がり速度または広がり面積の増加量が算出される。ここで、広がり速度とは、溶融状態にある樹脂の外延が加熱基体13の外周に向かって進む速度(単位:m/sec)をいい、広がり面積増加量とは、溶融状態にある樹脂の平面形状の面積が加熱基体13の外周に向かって広がるときの単位時間相当(単位時間当たり)の面積増加量(単位:m2/sec)をいう。
さらに、樹脂21に加重される単位面積相当(単位面積当たり)の荷重量(以下、単位面積荷重量)が算出され、広がり速度または広がり面積の増加量がその単位面積荷重量で除算され、広がり速度または広がり面積の増加量を単位面積荷重量で割った除算値が時間依存と共に、樹脂21の粘度の指標となって表示部24に表示される。
尚、加熱基体13及び荷重板19の温度制御、可動スライダ16の可動、録画装置20による録画は、コントローラ25によって自動制御されている。
このように、上記の樹脂粘度測定装置10は、樹脂21を載置する加熱基体13と、載置された樹脂21に荷重を与える荷重板19と、加重された樹脂21が加熱基体13上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂21の挙動を録画する録画装置20と、録画した樹脂21の形状を画像処理する画像処理部22と、処理された画像から樹脂21の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、荷重板19による樹脂21の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出する演算部23と、を備えている。
このような樹脂粘度測定装置10によれば、樹脂を外部から流動せずにその粘度を測定するので、トランスファーレス方式に近い状態で樹脂の粘度を測定することができる。また、トランスファーレス方式を用いた場合の樹脂の粘度の最軟化点を明確に測定し、樹脂を構成する物質の種類や構成比率による樹脂の粘度の差異を明確に測定することができる。
次に、樹脂粘度測定方法について、上述した樹脂粘度測定装置10を参照しながら説明する。図2は樹脂粘度測定方法のフロー図である。
最初に、加熱基体13及び荷重板19を実際の圧縮成形を行うときの温度と同じ温度になるように加熱する(ステップS1)。例えば、エポキシ樹脂の粘度を測定する場合は、170〜180℃の範囲で所定の温度に加熱基体13及び荷重板19を加熱する。この温度では、エポキシ樹脂は溶融し、しばらくして熱硬化する。
次に、トランスファーレス方式の成形条件に近い状態で樹脂の粘度を測定するため、加熱基体13上に予め樹脂を散布する。具体的には、5〜10gの樹脂21を加熱基体13の中心部に例えば、直径が40mmの円形状に載置する(ステップS2)。ここでは、載置した樹脂21の厚みが均一になるようにする。また、載置する前の樹脂21は、粉状または顆粒状或いは成形体状のいずれでもよい。そして、樹脂21が加熱基体13上に載置され、溶融した直後に、荷重板19を樹脂21上に載置する(ステップS3)。図3は荷重板を樹脂上に載置した状態の断面図である。ここで、荷重板19の重量としては、樹脂21を加重する圧力が実際に圧縮成形する圧力と同じ圧力になるように、その重量を調整する。例えば、エポキシ樹脂の粘度を測定する場合は、1〜5Kgの範囲で所定の重量の荷重板19を用い、樹脂21上にその荷重板19を載置させる。
次に、荷重板19を樹脂21上に載置した直後から録画装置20によって、樹脂21の挙動の録画を開始する(ステップS4)。図4は加熱基体と荷重板の間隙で同心円状に樹脂が広がる様子を説明する断面図である。この図に示すように、荷重板19の重力によって加重された樹脂21が加熱基体13と荷重板19の間隙で同心円状に広がる。しばらくすると、樹脂21は熱硬化によってその広がりが停止する。このような樹脂21の動的な様子を録画装置20によって画像として記録する。
ここで、樹脂21の状態が熱硬化を開始する前の溶融状態にあり、樹脂21が同心円状に広がっていく段階について考えると、この段階では、荷重板19の重量は一定であり、溶融状態にある樹脂は徐々に広がっていく段階にあるので、単位面積荷重量が徐々に減少する。
そして、この段階において、初期の広がり速度と、初期からある程度経過した広がり速度が同一の場合は、ある程度経過した樹脂21の粘度の方が初期の樹脂21より低いということになる。何故なら、単位面積荷重量は徐々に減少しているにもかかわらず、初期の広がり速度と、初期からある程度経過した広がり速度が同一だからである。この場合、溶融した樹脂21の広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った除算値は、ある程度経過した除算値の方が初期の除算値より高くなる。
また、樹脂21とは別の樹脂を用いた場合、別の樹脂の粘度が樹脂21より低ければ、別の樹脂の広がり速度は樹脂21の広がり速度より高くなるので、上述した除算値は別の樹脂の方が樹脂21の除算値より高くなることが予測できる。
このように、広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った除算値は、樹脂の粘度を指標する新たな物性値となることを示している。
そして、その除算値を算出するために、録画装置20によって記録した画像を画像処理部22の画像処理によってデータ処理が行われる(ステップS5)。そのデータを基に演算部23によって樹脂21の広がり速度を算出し、樹脂21の広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った除算値が算出される(ステップS6)。さらに、樹脂21上に荷重板19が載置してから、熱硬化するまでの除算値の時間依存性が算出される(ステップS7)。そして、その除算値の時間依存性時間が表示部24に表示される(ステップS8)。
図5は除算値と時間との関係を表した図である。この図の横軸は時間(sec)、縦軸は広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った除算値(m3/(Kg・sec))を示している。この図では、縦軸の値が大きい程、樹脂21の粘度が低いことを示している。横軸の0点は、溶融した樹脂21に荷重板19が接触した時点を示している。
この図から、0秒から樹脂21が徐々に軟化し、7秒近傍で樹脂21が最軟化点になることが分かる。そして、最軟化点を経過すると、樹脂21の内部で熱硬化が始まり、15秒近傍で樹脂21が完全に硬化し、樹脂21の広がり速度が0になることが分かる。
このことは、実際に樹脂21を用いて、半導体チップの封止をするには、半導体チップを樹脂に浸漬させた直後から、7秒近傍で圧縮成形を行うことにより、最適な圧縮成形が可能になることを示している。その結果、樹脂の最軟化点で圧縮成形を達成させることができ、金属ワイヤの変形がない半導体パッケージを作製することができる。
このように、上記の樹脂粘度測定方法は、加熱基体13に樹脂21を載置するステップと、載置された樹脂21に荷重板19によって荷重を与えるステップと、加重された樹脂21が加熱基体13上で溶融してから熱硬化するまでの樹脂21の挙動を録画するステップと、録画した樹脂21の形状を画像処理するステップと、処理された画像から樹脂21の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、荷重板19による樹脂21の単位面積相当の荷重量によって、広がり速度または広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出するステップと、を有している。
このような樹脂粘度測定方法によれば、樹脂を外部から流動せずにその粘度を測定するので、トランスファーレス方式に近い状態で樹脂の粘度を測定することができる。また、トランスファーレス方式を用いた場合の樹脂の粘度の最軟化点を明確に測定することができる。そして、樹脂の最軟化点を把握することによりトランスファーレス方式による圧縮成形において金属ワイヤに変形が生じない半導体パッケージを作製することができる。
尚、上記の説明では、樹脂の広がり速度を算出して、広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った除算値を樹脂の粘度の指標化としているが、溶融した樹脂の広がり面積の増加量を算出し、その増加量をその時点での単位面積荷重量で割った除算値を樹脂の粘度の指標化としてもよい。この方法において、その除算値と時間の関係から樹脂の最軟化点を把握することができる。
次に、本発明の樹脂粘度測定方法によって得られる効果について説明する。ここでは、その効果を確認するために、従来方式であるスリット式粘度測定方法及び本発明の樹脂粘度測定方法によって、成分の異なる樹脂A,B,C,Dについて粘度を測定した。
ここで、樹脂Aは、ビフェニル系エポキシ樹脂に低吸湿型硬化剤を含有させた樹脂である。樹脂Bは、樹脂Aと構成物質は同じであるが、ビフェニル系エポキシ樹脂と低吸湿型硬化剤との配合比率を変えた樹脂である。樹脂Cは、ビフェニル系エポキシ樹脂に多官能系硬化剤を含有させた樹脂である。エポキシ樹脂Dは、低分子系エポキシ樹脂に低吸湿型硬化剤を含有させた樹脂である。
最初に、従来方式であるスリット式粘度測定方法で得られた結果を説明する。図6は従来方式であるスリット式粘度測定方法で得られた結果を説明する図である。この図の横軸は、時間(sec)で、縦軸は、粘度(Poise)を表している。この図では、縦軸の値が大きい程、樹脂の粘度が高いことを示している。従って、図中の各曲線の底が最軟化点である。
この結果からは、樹脂A〜Dの粘度に差があることは判別できるが、粘度曲線が全体的に緩やかであり、樹脂A〜Dの最軟化点となる時間が顕著な差となって表れない。
例えば、樹脂Aと樹脂Bの粘度曲線を比較すると、時間に対する粘度曲線は、ほぼ同じ曲線を描き、最軟化点に顕著な差異が生じていない。
しかし、この樹脂Aと樹脂Bを用いて、実際に圧縮成形を行うと、樹脂Aを用いた場合に比べ、樹脂Bを用いた半導体パッケージに金属ワイヤの変形が多く発生した。
次に、本発明である樹脂粘度測定方法で得られた結果を説明する。図7は本発明である樹脂粘度測定方法で得られた結果を説明する図である。この図の横軸は、時間(sec)で、縦軸は、広がり速度をその時点での単位面積荷重量で割った値(m3/(Kg・sec))を表している。また、この図の横軸のスケールは、図6の横軸のスケールと同一である。この図では、縦軸の値が大きい程、樹脂の粘度が低いことを示している。従って、図中の各曲線の頂点が最軟化点である。
結果は、各樹脂の最軟化点が鋭いピークとなって表れている。また、図6では顕著な差となって表れなかった樹脂Aと樹脂Bの曲線が顕著な差となって表れている。
例えば、図7においては樹脂Aと樹脂Bの粘度曲線は測定開始当初から顕著な差異が生じ、測定開始当初において、樹脂Aの粘度より樹脂Bの粘度の方が顕著に高いことが分かる。また、樹脂A〜Dの最軟化点を示す時間が顕著な差となって表れている。
また、樹脂A〜Dの曲線の形状にも、顕著な差異が生じている。例えば、図6では最軟化点に向かう段階では、樹脂A〜Dの曲線の勾配に顕著な差異はない。しかし、図7では、樹脂A〜Dの曲線の勾配に顕著な差異が認められ、樹脂を構成する物質の種類や構成比率によって結果に明確な差異が生じている。
以上の結果から、実際に樹脂Bを用いて圧縮成形を行う場合に、樹脂Aを用いて圧縮成形を行う場合よりも、図7に示す時間通りに圧縮成形の時間を遅らせて封止を行ったところ、金属ワイヤの変形が生じない半導体パッケージを製造することができた。
このように、本発明の樹脂粘度測定方法は、トランスファーレス方式に近い状態での樹脂の粘度を測定することができ、トランスファーレス方式を用いた場合の樹脂の粘度の最軟化点を明確に測定し、樹脂を構成する物質の種類や構成比率による樹脂の粘度の差異を明確に測定することができる。その結果、半導体パッケージの生産性を向上させることができる。
尚、上記の実施の形態では、所定の重量を有した荷重板19の重力によって溶融した樹脂を加重しているので、溶融状態にある樹脂への単位面積荷重量が一定にならない。そこで、溶融状態にある樹脂への単位面積荷重量が一定となるように、例えば圧力センサーを樹脂粘度測定装置に設け、単位面積荷重量が一定になるような樹脂粘度評価装置を提供してもよい。そして、樹脂粘度評価装置を用いて、上記の樹脂粘度評価方法によって樹脂の粘度を測定してもよい。
このような樹脂評価装置によれば、溶融状態にある樹脂への単位面積荷重量が一定値であるために、広がり速度(m/sec)または広がり面積の増加量(m2/sec)を単位面積荷重量で除算する必要がない。即ち、広がり速度または広がり面積の増加量を直接的に樹脂の粘度の指標とすることができる。この場合、図5,7の縦軸は、広がり速度(m/sec)または広がり面積の増加量(m2/sec)となり、これらの値の時間依存性を算出することによって、樹脂の粘度の変化、最軟化点を明確に測定することができる。
(付記1) 半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定装置において、
前記樹脂を載置する加熱基体と、
載置された前記樹脂に荷重を与える荷重板と、
加重された前記樹脂が前記加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの前記樹脂の挙動を録画する録画装置と、
録画した前記樹脂の形状を画像処理する画像処理部と、
処理された画像から前記樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、前記荷重板による前記樹脂の単位面積相当の荷重量によって、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出する演算部と、
を備えたことを特徴とする樹脂粘度測定装置。
(付記2) 前記荷重板の材質がガラスを主成分としていることを特徴とする付記1記載の樹脂粘度測定装置。
(付記3) 前記荷重板が支持台の両側に設置された直動ガイドによって、前記荷重板の下面と前記加熱基体の上面とが平行となるように上下可動することを特徴とする付記1または2記載の樹脂粘度測定装置。
(付記4) 前記広がり面積の単位面積相当の前記荷重板による荷重量が一定となることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂粘度測定装置。
(付記5) 半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定方法において、
加熱基体に前記樹脂を載置するステップと、
載置された前記樹脂に荷重板によって荷重を与えるステップと、
加重された前記樹脂が前記加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの前記樹脂の挙動を録画するステップと、
録画した前記樹脂の形状を画像処理するステップと、
処理された画像から前記樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、前記荷重板による前記樹脂の単位面積相当の荷重量によって、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出するステップと、
を有することを特徴とする樹脂粘度測定方法。
(付記6) 前記樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする付記5記載の樹脂粘度測定方法。
(付記7) 前記樹脂が粉状、顆粒状または成形体状であることを特徴とする付記5または6記載の樹脂粘度測定方法。
(付記8) 前記樹脂を前記加熱基体に円形状に載置することを特徴とする付記5記載の樹脂粘度測定方法。
(付記9) 前記広がり面積の単位面積相当の前記荷重板による荷重量を一定とし、録画した前記広がり面積から、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を算出することを特徴とする付記5乃至8のいずれか一項に記載の樹脂粘度測定方法。
樹脂粘度測定装置の要部図であり、(A)は樹脂粘度測定装置の要部側面図、(B)は樹脂粘度測定装置の要部上面図である。 樹脂粘度測定方法のフロー図である。 荷重板を樹脂上に載置した状態の断面図である。 加熱基体と荷重板の間隙で同心円状に樹脂が広がる様子を説明する断面図である。 除算値と時間との関係を表した図である。 従来方式であるスリット式粘度測定方法で得られた結果を説明する図である。 本発明である樹脂粘度測定方法で得られた結果を説明する図である。 樹脂成形完了前の金型及び半導体チップの配置関係を説明する図である。 樹脂成形完了後の半導体パッケージの要部を説明する図である。
符号の説明
10 樹脂粘度測定装置
11 支持台
12,15,17 断熱材
13 加熱基体
13a 上面
14 直動ガイド
16 可動スライダ
18 金属枠
19 荷重板
19a 下面
20 録画装置
21 樹脂
22 画像処理部
23 演算部
24 表示部
25 コントローラ

Claims (5)

  1. 半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定装置において、
    前記樹脂を載置する加熱基体と、
    載置された前記樹脂に荷重を与える荷重板と、
    加重された前記樹脂が前記加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの前記樹脂の挙動を録画する録画装置と、
    録画した前記樹脂の形状を画像処理する画像処理部と、
    処理された画像から前記樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、前記荷重板による前記樹脂の単位面積相当の荷重量によって、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出する演算部と、
    を備えたことを特徴とする樹脂粘度測定装置。
  2. 前記荷重板の材質がガラスを主成分としていることを特徴とする請求項1記載の樹脂粘度測定装置。
  3. 前記広がり面積の単位面積相当の前記荷重板による荷重量が一定となることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂粘度測定装置。
  4. 半導体チップを封止する樹脂の粘度を測定する樹脂粘度測定方法において、
    加熱基体に前記樹脂を載置するステップと、
    載置された前記樹脂に荷重板によって荷重を与えるステップと、
    加重された前記樹脂が前記加熱基体上で溶融してから熱硬化するまでの前記樹脂の挙動を録画するステップと、
    録画した前記樹脂の形状を画像処理するステップと、
    処理された画像から前記樹脂の広がり速度または広がり面積増加量を算出し、前記荷重板による前記樹脂の単位面積相当の荷重量によって、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を除算し、除算した値の時間依存性を算出するステップと、
    を有することを特徴とする樹脂粘度測定方法。
  5. 前記広がり面積の単位面積相当の前記荷重板による荷重量を一定とし、録画した前記広がり面積から、前記広がり速度または前記広がり面積増加量を算出することを特徴とする請求項4記載の樹脂粘度測定方法。
JP2006332967A 2006-12-11 2006-12-11 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法 Pending JP2008145273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006332967A JP2008145273A (ja) 2006-12-11 2006-12-11 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006332967A JP2008145273A (ja) 2006-12-11 2006-12-11 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008145273A true JP2008145273A (ja) 2008-06-26

Family

ID=39605613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006332967A Pending JP2008145273A (ja) 2006-12-11 2006-12-11 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008145273A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101193563B1 (ko) 2009-08-20 2012-10-26 포항공과대학교 산학협력단 온도진동 측정장치
CN111149195A (zh) * 2017-09-28 2020-05-12 株式会社新川 接合时的半导体晶片的加热条件设定方法以及非导电性膜的粘度测量方法以及接合装置
JP2020142273A (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 株式会社新川 接合条件評価装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101193563B1 (ko) 2009-08-20 2012-10-26 포항공과대학교 산학협력단 온도진동 측정장치
CN111149195A (zh) * 2017-09-28 2020-05-12 株式会社新川 接合时的半导体晶片的加热条件设定方法以及非导电性膜的粘度测量方法以及接合装置
KR20200059255A (ko) 2017-09-28 2020-05-28 가부시키가이샤 신가와 본딩시의 반도체 칩의 가열 조건 설정 방법, 비도전성 필름의 점도 측정 방법 및 본딩 장치
US11201132B2 (en) 2017-09-28 2021-12-14 Shinkawa Ltd. Method for setting conditions for heating semiconductor chip during bonding, method for measuring viscosity of non-conductive film, and bonding apparatus
JP2020142273A (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 株式会社新川 接合条件評価装置
JP7287647B2 (ja) 2019-03-05 2023-06-06 株式会社新川 接合条件評価装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10658329B2 (en) Method of determining curing conditions, method of producing circuit device and circuit device
JP5570476B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
US6673649B1 (en) Microelectronic device packages and methods for controlling the disposition of non-conductive materials in such packages
JP3059560B2 (ja) 半導体装置の製造方法およびそれに使用される成形材料
CN105230132B (zh) 包括降低热膨胀系数(cte)并减小翘曲的无机材料的基板
JP5563918B2 (ja) 回路装置の製造方法
US7829389B2 (en) Roll-on encapsulation method for semiconductor packages
JP2008145273A (ja) 樹脂粘度測定装置及び樹脂粘度測定方法
JP6469660B2 (ja) 半導体装置の製造方法
Schreier-Alt et al. Simulation and experimental analysis of large area substrate overmolding with epoxy molding compounds
JP4463146B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5542318B2 (ja) 樹脂シートおよびそれを用いた回路装置の製造方法
CN104422558A (zh) 压力传感器封装的管芯边缘保护
CN108321092A (zh) 电路部件的制造方法和电路部件
CN100559572C (zh) 电子器件及其制造方法
JP5854125B2 (ja) 封止用樹脂シートの製造方法
TWI482251B (zh) Lead frame and method of manufacturing
CN101925989A (zh) 用于半导体封装的滚压囊封方法
JP4300878B2 (ja) モールド金型及びそれを用いたウェルドの評価方法
JP5308107B2 (ja) 回路装置の製造方法
JP2006352056A (ja) パッケージ装置の封止樹脂溢出防止方法
JP2006237275A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
KR102454729B1 (ko) 몰드체 및 패키지의 제조 방법, 및 몰드체 제조 장치
Stoeckl et al. Improving the solder joint reliability of VQFN packages
Lim et al. Impact of mold compound cure shrinkage on substrate block warpage simulation

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080729