JP2008143957A - 生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子及びその製造方法 - Google Patents

生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法及びその生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を提供する。
【解決手段】揮発性溶媒に溶解させた生分解性高分子を、水又はカルシウムイオンを含む水と混合し、その後、カルシウムイオンを含む水を加えるなどしてカルシウムイオン濃度を調整し、更に、リン酸イオンを含む溶液を加えて得られた混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離することによる生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法、上記方法により製造された複合ナノ粒子、及び徐放性組成物。
【効果】粒径が揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子と、当該複合ナノ粒子に薬物を保持させた徐放性組成物を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、例えば、薬物輸送用担体として好適に使用することができる、粒子径が500nm以下で粒径が揃った球状の生分解性高分子/リン酸カルシウム複合ナノ粒子(ナノスフェア)を効率よく製造する方法、当該方法によって作製される粒径が揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子、及び当該複合ナノ粒子を利用した薬物担持徐放性組成物に関するものである。
近年の医療技術の発展により、薬物による治療を、副作用をできるだけ少なくして有効に行う技術への要請が高まってきている。薬物による副作用は、患部以外の正常部位にも薬物が輸送されることや、薬物の濃度が投与直後に急激に上昇することが、主要な原因であると考えられる。生体内で薬物の濃度を安定して長時間持続させるためには、薬物を様々な粒子中に封入して生体内に送り込み、粒子から薬物を徐放させる方法が知られている。
これらの方法を具体的にみてみると、先行技術として、例えば、水溶性ペプチド性生理活性物質の水不溶性又は水難溶性多価金属塩と生体内分解性ポリマーとを含有してなる徐放性製剤(特許文献1)、また、生体内分解性ポリマーである乳酸・グリコール酸共重合体の核部分を、粘膜付着性高分子であるキトサンで被覆したナノスフェア(特許文献2)、が提案されている。
また、カルシウム含有水難溶性無機物微粒子と、当該微粒子の内部に封入された生物学的活性物質とからなる薬物封入無機物微粒子(特許文献3)、また、多孔性ハイドロキシアパタイト微粒子に存在する細孔に生物学的活性薬剤、ヒト血清タンパク質、ムコ多糖類を充填し、2価金属イオンを加えることにより栓塞してなる徐放性組成物(特許文献4)、更に、異なる粒子径を有する薬物封入ナノ粒子の作製方法及びそのナノ粒子(特許文献5)、が提案されている。
しかるに、薬物による治療を、副作用をできるだけ少なくして有効に行うためには、薬物を生体内の特定の患部のみに輸送することが必要である。この場合、抗体やタンパク質などを吸着する能力を有するリン酸カルシウムと生分解性高分子を複合化した粒子を薬物輸送担体として使用することが好適であると考えられる。
近年、薬物を生体内で徐放させる薬物送達システム(DDS)では、患者のQOLの向上を目的として、薬物の経皮投与、経腸投与など、注射剤以外の方法を用いた投与経路を目指した研究が多くなされている。これらの経皮投与、経腸投与などの場合、より薬物を吸収し易くするために、薬物を担持させる粒子としては、100nm以下の粒子径を有する粒子が好ましい。また、薬物を血管内投与をして炎症部位への移行を目的とする場合には、200nm以下の粒子径を有する粒子が好ましい。静脈注射をする場合であっても、血管を塞栓させないため、及び、できるだけ細い注射針が使用可能となるために、粒子径を小さくすることが好ましい。
これまでに、生分解性高分子/リン酸カルシウム複合粒子を調製する方法として、O/Wエマルション形成中に油相と水相の界面でリン酸カルシウムを析出させることによって、界面活性剤を用いずに球状化する手法が報告されている。例えば、本発明者らは、リン酸カルシウムで被覆された球状生体内分解性高分子の製造方法として、難水溶性溶媒に溶解させた生体内分解性高分子をカルシウムイオンを含む溶液中で撹拌し、そこへリン酸イオンを含む溶液を滴下し、得られる混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離することにより、リン酸カルシウムで被覆された球状生体内分解性高分子を製造する方法を提案している(特許文献6)。
しかしながら、このO/Wエマルションを用いる手法では、撹拌によって油相が分散させられるが、分散によってできる油滴のサイズが最終的な粒子径に影響を及ぼすことが分かっており、この油滴のサイズが溶液中での撹拌のムラなどにより幅広い分布を持つため、粒子径が揃いにくいという問題があった。このため、O/Wエマルションを用いる手法では、200nm以下の粒子を安定して作ることは困難であった。
特開平8−217691号公報 特開2000−143533号公報 特開2002−348234号公報 特開2004−75662号公報 特開2006−131577号公報 特開2002−241312号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、粒子径が100nm以下で粒径が揃ったナノ複合粒子を簡便かつ安定に作製することが可能な生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法及びその複合ナノ粒子を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、難水溶性溶媒の代わりに水溶性溶媒を用いて、カルシウムイオン及びリン酸イオンを含む混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離することにより、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を安定かつ効率よく製造する方法を確立することに成功して、本発明を完成するに至った。
本発明は、粒子径が500nm以下、特に、100nm以下で粒径が揃った生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を安定かつ効率よく製造することを可能とする生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、例えば、薬物やタンパク質等を担持させて生体内に輸送するための担体として有用な、界面活性剤フリーで、自己組織化して形成された球状形態の生分解性高分子とその外表部分に析出したリン酸カルシウムを有する球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子、及び当該複合ナノ粒子に薬物を担持した徐放性組成物を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)粒径の揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を製造する方法であって、揮発性溶媒に溶解させた生分解性高分子を含む溶液と、カルシウムイオンを含む溶液、及びリン酸イオンを含む溶液とを混合して混合溶液を調製し、該混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離することを特徴とする生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(2)混合溶液におけるカルシウム原子のリン原子に対する原子比(Ca/P比)を0.8〜20に調整する、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(3)混合溶液を熟成させることにより、生分解性高分子の自発的な球状化とリン酸カルシウムの析出を同時的に行う、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(4)揮発性溶媒が、水溶性溶媒である、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(5)生分解性高分子が、揮発性溶媒に溶解し、末端官能基もしくは側鎖官能基の少なくともどちらか一方がアニオン性の官能基を有する高分子である、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(6)生分解性高分子が、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸−グリコール酸共重合体から選択された少なくとも1種である、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(7)混合溶液中のカルシウム原子の濃度が、少なくとも2×10−3mol/lである、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(8)複合ナノ粒子の粒子径が、50nm以上で500nm以下又は200nm以下である、前記(1)に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
(9)粒径の揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子であって、1)ナノ粒子の平均粒子径が100nmより小さく、2)粒径が揃った球状粒子であり、3)界面活性剤フリーであり、4)生分解性で安全性を有し、5)自己組織化して形成された球状形態の生分解性高分子とその外表部分に析出したリン酸カルシウムを有し、6)生体に有害な塩素系有機溶媒を含まず、7)生体内で分解された後の分解産物が体内で安全に代謝可能な生分解性高分子とリン酸カルシウムのみで構成される、ことで特徴付けられる特性を有する球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子。
(10)前記(7)に記載の球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を構成する球表面のリン酸カルシウム部分又は球内部の生分解性高分子部分に、タンパク質ないし薬物を担持又は保持させて薬物担持組成物としたことを特徴とする徐放性組成物。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、粒径の揃った球状の生分解性高分子/リン酸カルシウム複合ナノ粒子を製造する方法であって、水又はカルシウムイオンを含む水と混合し、その後、カルシウムイオンを含む水を加えるなどしてカルシウムイオン濃度を調整し、更に、リン酸イオンを含む溶液と混合して調製した混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離すること、を特徴とするものである。
また、本発明は、揮発性溶媒が水溶性溶媒であり、生分解性高分子が、水溶性揮発性溶媒に溶解し、末端官能基もしくは側鎖官能基の少なくともどちらか一方がアニオン性の官能基を有する高分子であること、及び混合溶液中のカルシウム原子の濃度が、2×10−3mol/l〜8×10−2mol/lであること、を望ましい実施の様態としている。また、本発明は、上記方法により製造された、粒径の揃った球状の生分解性高分子/リン酸カルシウム複合ナノ粒子、及び当該複合ナノ粒子を利用して薬物を担持させた徐放性組成物の点、に特徴を有するものである。
本発明の複合ナノ粒子の製造方法について説明すると、本発明では、先ず、生分解性高分子を揮発性溶媒を用いて溶解させる。この場合、原料として用いられる生分解性高分子を、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール、プロパノールなどの水溶性の揮発性溶媒に溶解する。生分解性高分子としては、末端官能基もしくは側鎖官能基の少なくともどちらか一方がアニオン性の官能基、例えば、カルボキシル基を有する高分子を使用することが好適である。これらの生分解性高分子としては、例えば、ポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合体、ポリグリコール酸などが好ましい。しかし、これらに制限されるものではなく、これらと同効のもの、即ち、生体内で分解された後の分解産物が体内で安全に代謝可能なものであれば同様に使用することができる。
これらの生分解性高分子は、1種類だけではなく、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。揮発性溶媒は、水溶性かつ110℃以下の沸点の有機溶媒であれば特に制限されるものではないが、例えば、生分解性ポリマーとして、ポリ乳酸もしくは乳酸−グリコール酸共重合体を用いる場合には、アセトンが好適なものとして例示される。薬物を生分解性高分子内部に担持させる場合には、生分解性高分子を揮発性溶媒に溶解する際に、薬物を同時に添加する。薬物は、難水溶性のものを用いることが好ましい。薬物の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、抗腫瘍薬、抗生物質、抗菌薬、抗炎症薬、鎮痛剤、などの薬用成分を好ましいものとして例示することができる。
次に、球状の生分解性高分子の懸濁液の調製方法について説明する。即ち、前述の生分解性高分子を、揮発性溶媒中で溶解し、これをカルシウムイオンを含む水もしくは蒸留水中に加える。このとき、均一に混合するために、例えば、プロペラ型撹拌機、マグネティックスターラーなどの撹拌手段により適宜撹拌することができる。この場合、カルシウムイオンを含む水もしくは蒸留水の体積は、揮発性溶媒の体積の1倍以上から選ばれることが好ましく、更には、約2倍以上から選ばれることが好ましい。
このとき、従来の多くの製法では、生分解性高分子を溶解させた揮発性溶媒を分散させるために、界面活性剤や乳化剤を添加するが、本発明の製法では、界面活性剤や乳化剤などは使用しない。界面活性剤や乳化剤を用いる製法で得られるナノスフェアやナノカプセルでは、最終製品にも界面活性剤や乳化剤が残留することが指摘され、アレルギー症状の誘発やガン原性の疑いが報告されている。
本発明の製法は、混合溶液を構成するカルシウムイオンを含む水溶液及びリン酸イオンを含む水溶液の存在によって、界面活性剤や乳化剤を用いることなく、生分解性高分子を球状化させることができるため、界面活性剤や乳化剤の残留の可能性を全く排除できることが特徴である。カルシウムイオンを含む水もしくは蒸留水の撹拌は、十分に均一に混合し、生分解性高分子が揮発性溶媒中で流動可能な状態になるように行う。撹拌時間は、撹拌の有無、容器の大きさによって異なるため、特に制限されるものではなく、0.1分から30分の間が好ましい。
このようにして得られた混合溶液の撹拌を継続しながら、カルシウムイオン濃度の調整のために、カルシウムイオンを含む溶液を適宜添加する。このとき、カルシウムイオン濃度が適切であれば添加する必要はない。カルシウムイオンの濃度が混合溶液内で均一になるように撹拌することが好ましい。カルシウムイオンは、混合溶液中に分散している生分解性高分子の親水性官能基と直接的に化学結合する。
カルシウムイオンを含む溶液としては、例えば、硝酸カルシウム四水和物水溶液、塩化カルシウム水溶液、塩化カルシウム一水和物水溶液、塩素酸カルシウム二水和物水溶液、過塩素酸カルシウム水溶液、臭化カルシウム水溶液、酢酸カルシウム水溶液が好適なものとして例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、これらと同効のものであれば同様に使用することができる。
このカルシウムイオンを含む溶液の濃度は、混合溶液のカルシウムイオン濃度が2×10−3mol/l以上となるように調整する。これ以下のカルシウムイオン濃度では、カルシウムイオンと結合しない生分解性高分子の親水性官能基が多くなり、生分解性高分子が凝集して、1μm以上の塊になったり、針状形態をとる。
更に、このカルシウムイオンを含む混合溶液に、リン酸イオンを含む溶液を加える。このとき、リン酸イオンを含む溶液を滴下することによって、生分解性高分子の親水性官能基と結合したカルシウムイオンを核生成サイトとしてリン酸カルシウムが析出し、この析出したリン酸カルシウムが生分解性高分子の球状化を促進する働きを有する。リン酸イオンを含む溶液を加える速度は、特に限定されるものではないが、少量ずつ添加することにより、生分解性高分子上へ均一にリン酸カルシウムを被覆させることができる。
この場合、撹拌は、特に必要とされるわけではないが、リン酸イオンを添加する際に、混合溶液の撹拌をすることにより、均一にリン酸カルシウムを被覆させることができる。リン酸イオンを含む溶液は、滴下後に生じた溶液中のカルシウム原子のリン原子に対する原子比(Ca/P比)が0.8〜20となるように調製することが好ましい。
リン酸イオンを含む溶液としては、例えば、リン酸水素二アンモニウム水溶液、リン酸二水素アンモニウム水溶液、リン酸水素二ナトリウム水溶液、リン酸二水素ナトリウム一水和物水溶液、リン酸二水素ナトリウム二水和物水溶液、リン酸カリウム水溶液、リン酸水素二カリウム水溶液、リン酸二水素カリウム水溶液、リン酸水溶液が好適なものとして例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、これらと同効のものであれば同様に使用することができる。
リン酸イオンを含む水溶液の滴下後は、そのままの状態で又は撹拌を加えた状態で揮発性溶媒を完全に揮発させるが、その手法は、特に限定されるものではなく、例えば、揮発させる時間は、室温で常圧であれば、1時間から72時間が好ましく、更に、3時間から48時間が好ましい。この間、粒子同士の凝集を防ぐために、ゆるやかに撹拌をすることが適宜可能である。本発明では、混合溶液を熟成させることにより、生分解性高分子の自発的な球状化とリン酸カルシウムの析出を同時的に行うことが可能である。
最終的な生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の直径は、生分解性高分子の分子量、生分解性高分子の濃度、カルシウムイオン濃度などにより変化し、典型的には50〜500nmの範囲、更には、100nm以下に制御することができる。生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の大きさは、例えば、生分解性高分子の分子量、生分解性高分子の濃度などが増加すると大きくなり、混合溶液中のカルシウムイオン濃度が増加すると小さくなる傾向があり、これらの条件を適宜選択することで所望の粒子径に制御する。
例えば、分子量20000の生分解性高分子を0.2g、揮発性溶媒を40ml、2×10−3mol/lの濃度のカルシウムイオンを含む溶液を600mlの割合で用いた場合には、約100nmの大きさの生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子が得られる。このように、揮発性溶媒を揮発させた後、混合溶液中の固形分を、濾過や遠心分離、凍結乾燥などの手段によって取り出し、乾燥処理することによって、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子が得られる。
本発明により、水溶性揮発性溶媒に溶解させた生分解性高分子の親水性官能基が水中のカルシウムイオンと結合する作用によって、生分解性高分子の自発的な球状化とリン酸カルシウムの析出を同時的に行うことが可能である。更に、リン酸カルシウムの析出により生分解性高分子が球状化し、界面活性剤フリーで、球状に自己組織化した、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子が得られる。リン酸カルシウムを析出させることにより、生分解性高分子に球状化が生じることから、リン酸カルシウムの析出が、生分解性高分子の球状化に必要であると考えられる。
従来、生分解性高分子/リン酸カルシウム複合粒子を、O/W系エマルジョンに界面活性剤を混合する手法で作製する方法が知られていたが、この種の方法では、界面活性剤が不可避的に混入するという問題があった。また、ジクロロメタン等の難水溶性溶媒と生分解性高分子を用いて、界面活性剤フリーで生分解性高分子/リン酸カルシウム複合粒子を調製できるエマルジョン法も開発されているが、水の中で油を撹拌して油滴を小さくする手法では、100nm以下の粒子を安定して作ることや、粒径を揃えることは、困難であった。
これに対し、本発明では、難水溶性溶媒の代わりにアセトン等の水溶性溶媒と生分解性高分子を用いて、界面活性剤フリーで、しかも、撹拌速度によらず、粒子径が100nm以下で、粒子が揃っている球状のナノ複合粒子を作製することを可能にしたものである。
本発明の製法により得られた、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子は、球表面に存在するリン酸カルシウムが、抗体やタンパク質などを担持する能力を持ち、また、球内部に存在する生分解性高分子に薬物を保持させれば、薬物を徐々に放出させることができる徐放性組成物として使用することができる。
本発明の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子は、ナノ粒子の平均粒子径が100nmよりも小さく、粒径が揃った球状のナノ粒子であり、界面活性剤がフリーであり、生分解性を有し、安全性が高く、自己組織化して形成された球状形態の生分解性高分子とその外表部分に析出したリン酸カルシウムを有し、生体に有害な塩素系有機溶媒を含まず、生体内で分解された後の分解産物が体内で安全に代謝可能な生分解性高分子とリン酸カルシウムのみで構成される、ことで特徴付けられる物性を有している。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)本発明により、粒子径100nmで、粒径が揃っている球状の複合ナノ粒子を製造することが可能な球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法及びその生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を提供することができる。
(2)リン酸カルシウムの析出により混合溶液中の生分解性高分子が自発的に球形になり、界面活性剤フリーで、球状に組織化した生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子が得られる。
(3)抗体やタンパク質などを表面に担持する能力を持つリン酸カルシウムが生分解性高分子の表面に存在する生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を安定かつ効率よく製造することができる。
(4)生体内で徐々に分解する作用を有する生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を製造することができる。
(5)本発明の製法により得られた、球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子は、表面に存在するリン酸カルシウムが抗体やタンパク質などを担持する能力を持ち、また、球体内の生分解性高分子中に薬物を保持させれば薬物を徐々に放出するという特性を付与できるので、薬物輸送用担体として有用である。
(6)本発明の製法により得られた、生分解性高分子リン酸カルシウムナノ粒子は、製造過程にも最終生成物内にも、生体に有害な塩素系有機溶媒や界面活性剤を含まず、環境や生体に安全なナノ粒子を提供することができる。
(7)本発明の製法により得られた、生分解性高分子リン酸カルシウムナノ粒子は、生体内で分解した後の分解産物は体内で安全に代謝可能な生分解性高分子とリン酸カルシウムのみで構成されているため、生体に安全なナノ粒子を提供することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
40mlのアセトンで溶解した分子量20,000のポリ乳酸0.2gを、蒸留水400ml中で毎分100回転で3分間撹拌し、撹拌を続けながら0.010mol/lの酢酸カルシウム水溶液200mlを添加した。この酢酸カルシウム水溶液の添加後、10分撹拌した後、更に、撹拌を続けながら、得られた混合溶液に0.006mol/lのリン酸水素二アンモニウム水溶液200mlを滴下した。
更に、24時間撹拌を続けた後、ろ過後、凍結乾燥で乾燥した。このようにして得られた粉体は、走査型電子顕微鏡と粉末X線回折の結果より、粒子径が約100nmの大きさで、粒径の揃った生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子であることが分かった。図2に、粉末X線回折の結果を示す。
40mlのアセトンで溶解した分子量5,000のポリ乳酸0.2gを、蒸留水400ml中で毎分100回転で3分間撹拌し、撹拌を続けながら0.020mol/lの酢酸カルシウム水溶液200mlを添加した。この酢酸カルシウム水溶液の添加後、10分撹拌した後、更に、撹拌を続けながら、得られた混合溶液に0.012mol/lのリン酸水素二アンモニウム水溶液200mlを滴下した。更に、24時間撹拌を続けた後、凍結乾燥で乾燥した。
このようにして得られた粉体は、走査型電子顕微鏡と粉末X線回折の結果より、平均粒子径が約80nmの大きさで、粒径の揃った生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子であることが分かった。図3に、粉末X線回折の結果を示す。
40mlのアセトンで溶解した分子量20,000のポリ乳酸0.4gを、0.010mol/lの酢酸カルシウム水溶液600ml中で毎分100回転で3分間撹拌した。その後、更に、撹拌を続けながら、得られた混合溶液に0.012mol/lのリン酸水素二アンモニウム水溶液200mlを滴下した。更に、24時間撹拌を続けた後、ろ過後、凍結乾燥で乾燥した。
このようにして得られた粉体は、走査型電子顕微鏡と粉末X線回折の結果より、平均粒子径が50nmの大きさで、粒径の揃った生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子であることが分かった。図4に、粉末X線回折の結果を示す。
比較例1
40mlのアセトンで溶解した分子量20,000のポリ乳酸0.2gを、蒸留水800ml中で毎分100回転で24時間撹拌を続けた。得られた混合溶液は、凍結乾燥で乾燥した。このようにして得られた粉体は、走査型電子顕微鏡と粉末X線回折の結果より、生分解性高分子が凝集して1μm以上の塊になったり、針状形態をとることが分かった。
比較例2
40mlのアセトンで溶解した分子量20,000のポリ乳酸0.2gを、蒸留水400ml中で毎分100回転で3分間撹拌し、撹拌を続けながら0.010mol/lの酢酸カルシウム水溶液200mlを添加した。この酢酸カルシウム水溶液の添加後、24時間撹拌を続けた後、凍結乾燥で乾燥した。
このようにして得られた粉体は、走査型電子顕微鏡と粉末X線回折の結果より、生分解性高分子が凝集して1μm以上の塊になったり、針状形態をとることが分かった。図5に、塊状となった生成物のSEM写真を示す。
以上詳述したように、本発明は、生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子及びその製造方法に係るものであり、本発明により、粒子径100nmで、粒径が揃っている球状の複合ナノ粒子を製造することが可能な生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法及びその生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を提供することができる。また、本発明により、リン酸カルシウムの析出により混合溶液中の生分解性高分子が自発的に球形になり、界面活性剤フリーで、球状に自己組織化した生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子が得られる。更に、本発明で得られる生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子は、界面活性剤フリーで、粒径を均一に揃えることが可能であり、本発明は、例えば、薬物やタンパク質を担持して生体内に輸送するための薬物送達システム(DDS)用担体として好適に適用することができる。
本発明の球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の顕微鏡写真を示す。 生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の粉末X線回折の結果を示す。 生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の粉末X線回折の結果を示す。 生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の粉末X線回折の結果を示す。 塊状となった生成物のSEM写真を示す。

Claims (10)

  1. 粒径の揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を製造する方法であって、揮発性溶媒に溶解させた生分解性高分子を含む溶液と、カルシウムイオンを含む溶液、及びリン酸イオンを含む溶液とを混合して混合溶液を調製し、該混合溶液を熟成させ、その生成物を固−液分離することを特徴とする生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  2. 混合溶液におけるカルシウム原子のリン原子に対する原子比(Ca/P比)を0.8〜20に調整する、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  3. 混合溶液を熟成させることにより、生分解性高分子の自発的な球状化とリン酸カルシウムの析出を同時的に行う、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  4. 揮発性溶媒が、水溶性溶媒である、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  5. 生分解性高分子が、揮発性溶媒に溶解し、末端官能基もしくは側鎖官能基の少なくともどちらか一方がアニオン性の官能基を有する高分子である、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  6. 生分解性高分子が、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸−グリコール酸共重合体から選択された少なくとも1種である、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  7. 混合溶液中のカルシウム原子の濃度が、少なくとも2×10−3mol/lである、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  8. 複合ナノ粒子の粒子径が、50nm以上で500nm以下又は200nm以下である、請求項1に記載の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子の製造方法。
  9. 粒径の揃った球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子であって、1)ナノ粒子の平均粒子径が100nmより小さく、2)粒径が揃った球状粒子であり、3)界面活性剤フリーであり、4)生分解性で安全性を有し、5)自己組織化して形成された球状形態の生分解性高分子とその外表部分に析出したリン酸カルシウムを有し、6)生体に有害な塩素系有機溶媒を含まず、7)生体内で分解された後の分解産物が体内で安全に代謝可能な生分解性高分子とリン酸カルシウムのみで構成される、ことで特徴付けられる特性を有する球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子。
  10. 請求項7に記載の球状の生分解性高分子リン酸カルシウム複合ナノ粒子を構成する球表面のリン酸カルシウム部分又は球内部の生分解性高分子部分に、タンパク質ないし薬物を担持又は保持させて薬物担持組成物としたことを特徴とする徐放性組成物。
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