JP2008143467A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動輪に連結された駆動軸に接続されたエンジンおよびモータを備える車両において、停車中に車両にショックや揺れが生じるのを抑制する。
【解決手段】停車中にエンジンが運転されている際に、吸気バルブの開閉タイミングが所定の開閉タイミングよりも進角側のときや排気を吸気側に供給するEGRを実行しているときには(S190,S200)、吸気バルブの開閉タイミングが所定タイミングかそれよりも遅角側で且つEGRを実行していないときに比して大きな回転制限制御用トルクTm2を設定する(S210)。そして、この回転制限制御用トルクTm2が大きいほど大きな電流をモータに通電させてモータのステータに固定磁界を形成させる。これにより、吸気バルブの開閉タイミングが比較的進角側のときやEGRを実行しているときでも、車両にショックや揺れを生じるのを抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、排気を吸気側に供給するEGR管を備えるエンジンと、エンジンに接続された駆動軸に接続された遊星歯車機構と、遊星歯車機構に接続された第1モータ(モータMG1)と、遊星歯車機構と駆動輪に連結された駆動軸とに接続された第2モータ(モータMG2)と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、NVスイッチがオン操作されたときには、吸気側に供給する排気の量を減量することにより、不安定な燃焼により生じる異音や振動を抑制している。
特開2005−180331号公報
ところで、こうした車両では、停車中は、運転者がショックや揺れを感じやすいため、走行中に比してこうしたショックや揺れをより生じないようにすることが望まれる。例えば、停車中にエンジンを運転する際には、その運転状態に応じて駆動軸に作用するトルク変動の大きさが異なるため、これを考慮してショックや揺れを生じないようことが望まれる。
本発明の車両およびその制御方法は、停車中に車両にショックや揺れが生じるのを抑制することを目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
駆動輪に連結された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
前記駆動軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
停車中に前記内燃機関が運転されている際、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには前記駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御し、前記大変動条件が成立したときには前記第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、停車中に内燃機関が運転されている際に、駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって固定子の磁界の向きが固定されるよう電動機を制御し、大変動条件が成立したときには第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって固定子の磁界の向きが固定されるよう電動機を制御する。即ち、大変動条件が成立したか否かに応じた程度をもって固定子の磁界の向きを固定することにより駆動軸の回転を制限するのである。これにより、大変動条件が成立したときに駆動軸が回転するのを抑制することができる。この結果、停車中に内燃機関が運転されているときに車両にショックや揺れが生じるのを抑制することができる。また、駆動軸と駆動輪との間にギヤ機構を有するものでは、ギヤ機構で歯打ちが生じるのを抑制することができる。
こうした本発明の車両において、前記内燃機関は、吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なものであり、前記大変動条件は、前記吸気バルブの開閉タイミングが所定の開閉タイミングよりも進角側の開閉タイミングである条件であるものとすることもできる。こうすれば、停車中に吸気バルブの開閉タイミングを比較的進角側の開閉タイミングとしながら内燃機関が運転されているときに、車両にショックや揺れが生じるのを抑制することができる。ここで、「所定の開閉タイミング」には、吸気バルブの開閉タイミング取り得る範囲内のうち最遅角の開閉タイミングやそれよりも若干進角側の開閉タイミングなどが含まれる。この場合、前述の「所定変動」には、吸気バルブの開閉タイミングが所定の開閉タイミングやそれよりも遅角側の開閉タイミングのときに駆動軸に出力される駆動力の変動などが含まれる。この態様の本発明の車両において、前記第2の範囲は、前記吸気バルブの開閉タイミングが進角側であるほど広くなる傾向の範囲であるものとすることもできる。
また、本発明の車両において、前記内燃機関は、排気を吸気系に供給して運転可能なものであり、前記大変動条件は、前記排気を前記吸気系に供給している条件であるものとすることもできる。こうすれば、停車中に排気を吸気系に供給しながら内燃機関が運転されているときに、車両にショックや揺れが生じるのを抑制することができる。また、内燃機関が排気を吸気系に供給して運転可能なものであるときに、大変動条件は、所定量より多い排気を吸気系に供給している条件であるものとすることもできる。これらの場合、前述の「所定変動」には、排気を吸気系に供給していないときに駆動軸に出力される駆動力の変動などが含まれる。これらの態様の本発明の車両において、前記第2の範囲は、前記排気を前記吸気系に供給する供給量が大きいほど広くなる傾向の範囲であるものとすることもできる。
さらに、本発明の車両において、前記大変動条件は、前記内燃機関に吸入される空気の温度が所定温度未満である条件であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関に吸入される空気の温度が所定温度未満のときに、車両にショックや揺れが生じるのを抑制することができる。この場合、前述の「所定変動」には、内燃機関に吸入される空気の温度が所定温度以上のとき(例えば、標準温度のとき)に駆動軸に出力される駆動力の変動などが含まれる。この場合、前記第2の範囲は、内燃機関に吸入される空気の温度が低いほど広くなる傾向の範囲であるものとすることもできる。
あるいは、本発明の車両において、前記制御手段は、前記大変動条件が成立したか否かに基づいて、前記固定子の磁界の向きと前記回転子の界磁に基づく磁界の向きとのズレが所定範囲内となる程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する手段であるものとすることもできる。ここで、「所定範囲」には、駆動輪と駆動軸との間にギヤ機構を有するものにおけるギヤ機構で歯打ちが生じない程度の範囲や、車両にショックや揺れを生じない範囲,電動機の回転子が接続された駆動軸がほとんど回転しない程度の範囲などが含まれる。この所定範囲は、ギヤ機構のピッチなど車両の仕様に応じて設定することができる。
加えて、本発明の車両において、前記電動機の回転子の回転位置を検出する回転位置検出手段と、前記検出された回転位置に基づいて制御用電気角を設定する制御用電気角設定手段と、を備え、前記電動機は3相交流電動機であり、前記制御手段は、前記設定された制御用電気角を用いて前記電動機の各相に通電される電流を3相−2相変換してd軸およびq軸の電流を計算し、前記大変動条件が成立したか否かに基づいて前記制御用電気角におけるd軸の目標電流を設定すると共に該制御用電気角におけるq軸の目標電流に値0を設定し、該設定したd軸およびq軸の目標電流と該計算したd軸およびq軸の電流とに基づいて前記電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、制御用電気角を用いて大変動条件が成立したか否かに応じて駆動軸の回転を制限することができる。
また、本発明の車両において、前記内燃機関の出力軸と該出力軸に対して独立に回転可能な前記駆動軸とに接続され、電力の入出力と前記出力軸および前記駆動軸への駆動力の入出力とを伴って前記駆動軸に対する前記出力軸の回転数を調整可能な回転調整手段を備えるものとすることもできる。この場合、前記回転調整手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
駆動輪に連結された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備える車両の制御方法であって、
停車中に前記内燃機関が運転されている際、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには前記駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御し、前記大変動条件が成立したときには前記第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法では、停車中に内燃機関が運転されている際に、駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって固定子の磁界の向きが固定されるよう電動機を制御し、大変動条件が成立したときには第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって固定子の磁界の向きが固定されるよう電動機を制御する。即ち、大変動条件が成立したか否かに応じた程度をもって固定子の磁界の向きを固定することにより駆動軸の回転を制限するのである。これにより、大変動条件が成立したときに駆動軸が回転するのを抑制することができる。この結果、停車中に内燃機関が運転されているときに車両にショックや揺れが生じるのを抑制することができる。また、駆動軸と駆動輪との間にギヤ機構を有するものでは、ギヤ機構で歯打ちが生じるのを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト23の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。この浄化装置134の後段には、排気を吸気側に供給するEGR管152が取り付けられており、エンジン22は、不燃焼ガスとしての排気を吸入側に供給して空気と排気とガソリンの混合気を燃焼室に吸引することができるようになっている。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト23の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Tair,EGR管152内のEGRガスの温度を検出する温度センサ156からのEGRガス温度などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号,吸気側に供給する排気の供給量(以下、これをEGR量という)を調節するEGRバルブ154への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
ギヤ機構60には、ファイナルギヤ60aに取り付けられたパーキングギヤ92と、パーキングギヤ92と噛み合ってその回転駆動を停止した状態でロックするパーキングロックポール94と、からなるパーキングロック機構90が取り付けられている。パーキングロックポール94は、他のポジションから駐車ポジション(Pポジション)への操作信号または駐車ポジションから他のポジションへの操作信号を入力したハイブリッド用電子制御ユニット70により図示しないアクチュエータが駆動制御されることによって作動し、パーキングギヤ92との噛合およびその解除によりパーキングロックおよびその解除を行なう。ファイナルギヤ60aは機械的に駆動輪63a,63bに接続されているから、パーキングロック機構90は間接的に駆動輪63a,63bをロックしていることになる。
図3は、モータMG1,MG2を中心とした電気駆動系の構成の概略を示す構成図である。モータMG1,MG2は、図1および図3に示すように、いずれも永久磁石が貼り付けられたロータ45a,46aと三相コイルが巻回されたステータ45b,46bとを有し、発電機として駆動できると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42は、いずれも6個のトランジスタT1〜T6,T7〜T12とトランジスタT1〜T6,T7〜T12に逆並列接続された6個のダイオードD1〜D6,D7〜D12とにより構成されている。各6個のトランジスタT1〜T6,T7〜T12は、バッテリ50の正極が接続された正極母線とバッテリ50の負極が接続された負極母線とに対してソース側とシンク側とになるよう2個ずつペアで配置され、その接続点にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、対をなすトランジスタT1〜T6,T7〜T12のオン時間の割合を調節することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線から構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40は、CPU40aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU40aの他に処理プログラムを記憶するROM40bと、データを一時的に記憶するRAM40cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2のロータ45a,46aの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の三相コイルのU相,V相に流れる相電流を検出する電流センサ45U,45V,46U,46Vからの相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42のトランジスタT1〜T6,T7〜T12へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、パーキングロック機構90の図示しないアクチュエータへの駆動信号などが出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、実施例の電気自動車20では、シフトポジションセンサ82により検出するシフトレバー81のポジションとしては、駐車ポジション(Pポジション)や中立ポジション(Nポジション),ドライブポジション(Dポジション),リバースポジション(Rポジション)などがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にシフトポジションSPが駐車ポジションの状態でエンジン22が運転されている際の動作について説明する。図4は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駐車ポジション時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、シフトポジションSPが駐車ポジションのときに所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駐車ポジション時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2やバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*,VVT進角判定フラグF1,EGR実行判定フラグF2など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2のロータ45a,46aの回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、充放電要求パワーPb*は、バッテリ50の残容量SOCに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、VVT進角判定フラグF1は、エンジン22を運転する際に吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定の開閉タイミングVT1(例えば、吸気バルブ128の開閉タイミングが取り得る範囲内のうち最遅角のタイミングやそれよりも若干進角側のタイミングなど)よりも進角側のタイミングにされるときに値1が設定され、エンジン22を運転する際に吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定の開閉タイミングVT1やそれより遅角側のタイミングにされるときに値0が設定されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。あるいは、EGR実行判定フラグF2は、エンジン22を運転する際にエンジン22からの排気をEGR管を介して吸気側に供給するEGRが実行されないときに値0が設定され、エンジン22を運転する際にEGRが実行されるときに値1が設定されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、エンジン22に対して負荷運転とアイドル運転とのうちいずれが要求されているかを判定する(ステップS110)。この判定は、バッテリ50の充放電要求パワーPb*に基づくバッテリ50の充電要求の有無や、アイドル学習の要求の有無,暖機運転の要求の有無,エンジン22からの熱を用いて車室内の暖房を行なう暖房機器からの暖房要求などに基づいて行なわれる。実施例では、バッテリ50の充電要求がなされているときに負荷運転されていると判定され、アイドル学習の要求や暖機運転の要求,暖房要求がなされているときにアイドル運転が要求されていると判定するものとした。
エンジン22に対して負荷運転が要求されていると判定されたときには、充放電要求パワーPb*に基づいてエンジン22が効率よく運転されるようエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*を設定すると共に設定した目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信する(ステップS120)。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで効率よく運転されるようにエンジン22における吸入空気量調節制御や燃料噴射制御,点火制御,可変バルブタイミング機構150の開閉タイミング制御などの制御を行なう。この際、必要に応じて吸気バルブ128を進角させるために可変バルブタイミング機構150を制御したり、EGRを行なうためにEGRバルブ154を駆動する。
続いて、設定したエンジン22の目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1を計算すると共に計算したモータMG1の目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算してこのトルク指令Tm1*をモータECU40に送信する(ステップS130)。ここで、式(1)は動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22が負荷運転される際の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2であるリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。また、図中、R軸上の太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。式(2)は、エンジン22から出力されてサンギヤ31に作用するトルクに対して釣り合いを取るためのトルクと、モータMG1の目標回転数Nm1*と回転数Nm1との差を打ち消すためのトルクと、の和としてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する式である。式(2)中、右辺第1項は図5の共線図から容易に導き出すことができる。また、式(2)中、右辺第2項および第3項はモータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御の項であり、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。トルク指令Tm1*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Figure 2008143467
そして、モータMG1のトルク指令Tm1*に基づいて次式(3)によりリングギヤ軸32aに作用する軸トルクTrを計算すると共に(ステップS140)、計算した軸トルクTrの絶対値に値1より大きい補正係数αを乗じたトルクを回転制限制御用トルクTm2として設定する(ステップS150)。ここで、回転制限制御用トルクTm2は、モータMG2のステータ46bに形成される磁界の向きを固定することによりモータMG2のロータ46a(動力軸としてのリングギヤ軸32a)が回転しないようにする制御(以下、こうした制御を回転制限制御という)を実行する際にモータMG2に通電させる電流値を設定するために用いるトルクである。回転制限制御用トルクTm2や回転制限制御について詳細は後述する。また、補正係数αは、例えば、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが前述の所定の開閉タイミングVT1かそれよりも遅角側のタイミングであり且つEGRを実行していない状態でエンジン22が負荷運転されているときにリングギヤ軸32aに出力されるトルク変動を考慮して設定した値を用いることができ、予め実験などにより定められた値を用いることができる。したがって、ステップS150の処理では、軸トルクTrの絶対値と、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定の開閉タイミングVT1かそれよりも遅角側のタイミングであり且つEGRを実行していない状態でエンジン22が負荷運転されているときにリングギヤ軸32aに作用するトルク脈動と、に応じて回転制限制御用トルクTm2を設定することになる。
Figure 2008143467
一方、ステップS110でアイドル運転が要求されていると判定されたときには、エンジン22の目標回転数Ne*にアイドル回転数Nidlを設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定し(ステップS160)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS170)、正の所定トルクTidlを回転制限制御用トルクTm2として設定する(ステップS180)。ここで、所定トルクTidlは、例えば、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが前述の所定の開閉タイミングVT1かそれよりも遅角側のタイミングであり且つEGRを実行していない状態でエンジン22がアイドル運転されているときにリングギヤ軸32aに出力されるトルク変動を考慮して設定した値を用いるものことができる。以下、図4の駐車ポジション時制御ルーチンの説明を一旦中断し、回転制限制御について図6を用いて説明する。
モータMG2を制御する際には、図6に示すように、モータMG2のステータ46bには、電流が通電されたU相,V相,W相の各々で形成される磁界を合成した合成磁界(図中、実線太線矢印参照)が形成される。回転制限制御では、この合成磁界が回転しないようにモータMG2を制御する。以下、こうした回転しない合成磁界を固定磁界と呼ぶ。固定磁界の向きがモータMG2のロータ46aの永久磁石により形成される磁界の向き(d−q座標系におけるd軸の向き)と一致するときには、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aにはトルクは出力されない。しかしながら、リングギヤ軸32aにトルクが作用することによってロータ46aが回転してステータ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向き(d軸の向き)とがズレると、ステータ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向きとが一致する方向にズレに応じてロータ46aにトルクが作用し(以下、このトルクを吸引トルクという)、リングギヤ軸32aに作用するトルクと吸引トルクとが釣り合う位置でロータ46aは停止する。ここで、吸引トルクは、固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向きとのズレが電気角でπ/2以下の範囲内のときにはそのズレが大きいほど大きくなり、且つ、固定磁界を形成させるためにステータ46bの三相コイルに通電させる電流値が大きいほど大きくなる。前述の回転制限制御用トルクTm2は、固定磁界を形成させるための電流値を設定する際に用いられる。実施例では、回転制限制御用トルクTm2を用いて、ステータ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向きとのズレが所定範囲内(例えば、ギヤ機構60などで歯打ちを生じない範囲や、車両にショックや揺れを生じない範囲,リングギヤ軸32aがほとんど回転しない範囲など)となるようにステータ46bの三相コイルに通電させる電流値を設定するのである。なお、d−q座標系において、d軸はロータ46aに貼り付けられた永久磁石により形成される磁界の方向であり、q軸はd軸に対して電気角でπ/2だけ進角させた方向である。
図4の駐車ポジション時制御ルーチンの説明に戻る。回転制限制御用トルクTm2を設定すると、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とを調べる(ステップS160,S170)。VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とを調べるのは以下の理由による。一般的に、吸気バルブ128の開閉タイミングVTを進角側にすると、吸入空気の充填効率が大きくなることにより、エンジン22から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32aに伝達されるトルク脈動が大きくなると考えられる。したがって、吸気バルブ128の開閉タイミングVTを考慮しない回転制限制御用トルクTm2を用いると、比較的大きなトルク脈動が生じたときに、ステータ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向きとのズレが所定範囲外となり、リングギヤ軸32aの回転を十分に制限できずにギヤ機構60などにおける歯打ちを生じたり、車両にショックや揺れを生じたりするおそれがある。また、EGRを実行するときには、燃焼室内に吸引される排気によって燃焼が不安定になることにより、EGRを実行しないときに比してエンジン22から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32aに伝達されるトルク脈動が大きくなると考えられる。したがって、吸気バルブ128の開閉タイミングを進角側にするときと同様に、ギヤ機構60などにおける歯打ちを生じたり、車両にショックや揺れを生じたりするおそれがある。ステップS160,S170の判定は、こうしたおそれがあるか否かを判定する処理である。なお、こうしたおそれを回避するために、吸気バルブ128の開閉タイミングVTに拘わらず、また、EGRを実行しているか否かに拘わらず比較的大きな回転制限制御用トルクTm2を用いることも考えられるが、この場合、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定の開閉タイミングVT1かそれよりも遅角側のときや、EGRを実行していないときに必要以上の電力を消費することになってしまう。
VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とが共に値0のときには、ギヤ機構60などで歯打ちを生じたり車両にショックや揺れを生じたりするおそれはないと判断し、ステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2をモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS220)、駐車ポジション時制御ルーチンを終了する。一方、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とのうち少なくとも一方が値1のときには、ギヤ機構60などで歯打ちを生じたり車両にショックや揺れを生じたりするおそれがあると判断し、ステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2に値1よりも大きい補正係数βを乗じたものを回転制限制御用トルクTm2として再設定し(ステップS210)、再設定した回転制限制御用トルクTm2をモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS220)、駐車ポジション時制御ルーチンを終了する。ここで、補正係数βは、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが比較的進角側のタイミングのときや、EGRを実行しているときに、エンジン22から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32aに出力されるトルク変動を考慮して設定した値を用いることができ、予め実験などにより定められた値を用いることができる。回転制限制御用トルクTm2を受信したモータECU40は、図7に例示する回転制限制御用トルク受信時第2モータ制御ルーチンを実行する。このルーチンは、シフトポジションSPが駐車ポジションの状態で、ハイブリッド用電子制御ユニット70から回転制限制御用トルクTm2を受信したときに実行される。
回転制限制御用トルク受信時第2モータ制御ルーチンが実行されると、モータECU40のCPU40aは、まず、電流センサ46U,46Vからの三相コイルのU相,V相に流れる相電流Iu2,Iv2や回転制限制御用トルクTm2など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、回転制限制御用トルクTm2は、前述の図4の駐車ポジション時制御ルーチンにより設定されたものをハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。
続いて、フラグGの値を調べ(ステップS310)、フラグGが値0のときには、回転位置検出センサ44からのモータMG2のロータ46aの回転位置θm2を入力すると共に(ステップS320)、入力したモータMG2のロータ46aの回転位置θm2に基づいて電気角θe2を計算し(ステップS330)、計算した電気角θe2を制御用電気角θesetとして設定し(ステップS340)、フラグGに値1を設定する(ステップS350)。そして、フラグGに値1が設定されると、次回以降はステップS320〜S350の処理を行なわない。ここで、フラグGは、初期値として値0が設定され、制御用電気角θesetを設定したときに値1が設定され、その後に所定時間に亘ってハイブリッド用電子制御ユニット70から回転制限制御用トルクTm2の受信が途絶えたとき(シフトポジションSPがドライブポジションなどにシフト操作されて走行を行なうときなど回転制限制御の実行を停止するとき)に値0が設定されるフラグである。したがって、ステップS320〜S350の処理は、エンジン22が運転されている状態でシフトポジションSPがドライブポジションなどから駐車ポジションにシフト操作されたときや、エンジン22が停止している状態でシフトポジションSPが駐車ポジションにシフト操作されその後にモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動するときなど回転制限制御の実行を開始するときのモータMG2のロータ46aの回転位置θm2を用いて制御用電気角θesetを設定する処理となる。
続いて、モータMG2の三相コイルのU相,V相,W相に流れる相電流Iu2,Iv2,Iw2の総和を値0として制御用電気角θesetを用いて次式(4)により相電流Iu2,Iv2をd軸およびq軸の電流Id2,Iq2に座標変換(3相−2相変換)し(ステップS360)、回転制限制御用トルクTm2に基づいて制御用電気角θesetにおけるd軸の電流指令Id2*を設定すると共にq軸の電流指令Iq2*に値0を設定する(ステップS370)。d軸の電流指令Id2*は、実施例では、回転制限制御用トルクTm2に基づいて、回転制限制御用トルクTm2以下の絶対値のトルク(値(−Tm2)〜値Tm2の範囲内のトルク)が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用したときにリングギヤ軸32aが回転しないようにすることができる電流値、即ち、ステータ46bに形成される固定磁界の向きとロータ46aの現在の磁界の向きとのズレが所定範囲内(例えば、ギヤ機構60などで歯打ちを生じない範囲や、車両にショックや揺れを生じない範囲,リングギヤ軸32aがほとんど回転しない範囲など)となる電流値を設定するものとした。したがって、回転制限制御用トルクTm2が大きいほど大きくなる傾向にd軸の電流指令Id2*を設定することになる。そして、前述したように、軸トルクTrに加えて吸気バルブ128の開閉タイミングVTやEGRを実行の有無を考慮して設定した回転制限制御用トルクTm2を用いてd軸の電流指令Id2*を設定するから、吸気バルブ128の開閉タイミングVTやEGRの実行の有無に応じて、より適正なd軸の電流指令Id2*を設定することができる。
Figure 2008143467
こうして電流指令Id2*,Iq2*を設定すると、設定した電流指令Id2*,Iq2*と電流Id2,Iq2とを用いて次式(5)および式(6)によりd軸およびq軸の電圧指令Vd2*,Vq2*を計算すると共に(ステップS380)、計算したd軸およびq軸の電圧指令Vd2*,Vq2*を制御用電気角θesetを用いて次式(7)および式(8)によりモータMG2の三相コイルのU相,V相,W相に印加すべき電圧指令Vu2*,Vv2*,Vw2*に座標変換(2相−3相変換)し(ステップS390)、座標変換した電圧指令Vu2*,Vv2*,Vw2*をインバータ42のトランジスタT7〜T12をスイッチングするためのPWM信号に変換し(ステップS400)、変換したPWM信号をインバータ42のトランジスタT7〜T12に出力することによりモータMG2を駆動制御して(ステップS410)、回転制限制御用トルク受信時第2モータ制御ルーチンを終了する。ここで、式(5)および式(6)中、「k3」および「k5」は比例係数であり、「k4」および「k6」は積分係数である。
Figure 2008143467
なお、実施例では、シフトポジションSPが駐車ポジションでエンジン22が運転されている際の動作について説明したが、シフトポジションSPが駐車ポジション以外のポジションのときでも、車速Vが略値0で且つブレーキペダル85が踏み込まれているなどの停車中にエンジン22が運転されている際には、実施例と同様に、図4や図7のルーチンを実行するものとしてもよい。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、シフトポジションSPが駐車ポジションのときなどの停車中にエンジン22が運転されている際に、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定タイミングVT1よりも進角側のときやEGRを実行しているときには、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定タイミングVT1かそれよりも遅角側で且つEGRを実行していないときに比して大きな回転制限制御用トルクTm2を用いてステータ46bに固定磁界が形成されるようモータMG2を制御するから、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが所定タイミングVT1よりも進角側のときやEGRを実行しているときに、駆動軸としてのリングギヤ軸32aが回転するのをより抑制することができる。この結果、停車中に、ギヤ機構60などで歯打ちを生じたり、車両にショックや揺れを生じたりするのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22が負荷運転されるときには、軸トルクTrの絶対値に補正係数αを乗じることにより、または、軸トルクTrの絶対値に補正係数α,βを乗じることにより回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしたが、軸トルクTrの絶対値を大きくするための補正トルクを軸トルクTrに加えることにより回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしてもよい。この場合、VVT進角判定フラグF1およびEGR実行判定フラグF2が共に値0のときには軸トルクTrの絶対値に正の補正トルクγを加えたものを回転制限制御用トルクTm2として設定し、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とのうち少なくとも一方が値1のときには軸トルクTrの絶対値に正の補正トルクγと正の補正トルクδとを加えたものを回転制限制御用トルクTm2として設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22がアイドル運転されるときであってVVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とのうち少なくとも一方が値1のときには、所定トルクTidlが設定された回転制限制御用トルクTm2に補正係数βを乗じて回転制限制御用トルクTm2を再設定するものとしたが、これに代えて、正の所定トルクTidlに正の補正トルクδを加えたものを回転制限制御用トルクTm2として再設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とに応じて回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしたが、EGR実行判定フラグF2だけが値1のとき、吸気側に供給する排気の供給量(EGR量)が所定量以下のときにはステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2をそのまま用いてモータMG2を制御し、EGR量が所定量より多いときにはステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2に補正係数βを乗じて再設定した回転制限制御用トルクTm2を用いてモータMG2を制御するものとしてもよい。ここで、所定量は、EGRを実行していないときに比してリングギヤ軸32aに作用するトルク変動がそれほど大きくならないと考えられるEGR量の上限やその近傍の値などを設定することができ、予め実験などにより定められた値を用いることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とのうち少なくとも一方が値1のときには、ステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2に同一の補正係数βを乗じて回転制限制御用トルクTm2を再設定するものとしたが、VVT進角判定フラグF1だけが値1のとき,EGR実行判定フラグF2だけが値1のとき,VVT進角判定フラグF1およびEGR実行判定フラグF2が共に値1のとき,で異なる補正係数を用いて回転制限制御用トルクTm2を再設定するものとしてもよい。この場合、VVT進角判定フラグF1だけが値1のときには、補正係数βに代えて、吸気バルブ128の開閉タイミングVTがその取り得る範囲内のうち進角側であるほど大きくなる傾向の補正係数β1を用いるものとしてもよい。また、EGR実行判定フラグF2だけが値1のときには、補正係数βに代えて、EGR量が多いほど大きくなる傾向の補正係数β2を用いるものとしてもよい。さらに、VVT進角判定フラグF1およびEGR実行判定フラグF2が共に値1のときには、補正係数βに代えて、吸気バルブ128の開閉タイミングVTに基づく補正係数β1とEGR量に基づく補正係数β2との積(β1・β2)を用いるものとしてもよい。これらは、吸気バルブ128の開閉タイミングVTが進角側であるほど、EGR量が多いほど、リングギヤ軸32aに作用するトルク変動が大きくなると考えられることに基づく。なお、吸気バルブ128の開閉タイミングVTやEGR量は、VVT進角判定フラグF1やEGR実行判定フラグF2と共にエンジンECU24から通信により入力すればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とに応じて回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしたが、いずれか一方だけに応じて回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしてもよい。VVT進角判定フラグF1だけに応じて回転制限制御用トルクTm2を設定する場合、EGR実行判定フラグF2を考慮しないため、EGR管152やEGRバルブ154を備えない自動車にも適用することができる。また、EGR実行判定フラグF2だけに基づいて回転制限制御用トルクTm2を設定する場合、VVT進角判定フラグF1を考慮しないため、可変バルブタイミング機構150を備えない自動車にも適用することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とに応じて回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしたが、これらに加えてまたは代えて、エンジン22に吸入される空気の密度に関連する物理量(例えば、エンジン22の吸入空気の吸気温Tairや大気圧Pairなど)など考慮して回転制限制御用トルクTm2を設定するものとしてもよい。例えば、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とに代えて吸気温Tairを用いる場合、吸気温Tairは温度センサ149により検出されてエンジンECU24から通信により入力された吸気温Tairが閾値Tref以上のときにはステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2をそのまま用いてモータMG2を制御し、吸気温Tairが閾値Tref未満のときにはステップS150またはステップS180で設定した回転制限制御用トルクTm2に補正係数βを乗じて再設定した回転制限制御用トルクTm2を用いてモータMG2を制御するものとしてもよい。これは、吸気温Tairが比較的低いときには、空気密度が大きくなるため、エンジン22からリングギヤ軸32aに作用するトルク変動も大きくなると考えられることに基づく。ここで、閾値Trefは、標準温度(例えば25度)でエンジン22が運転されているときに比してリングギヤ軸32aに出力されるトルク変動がそれほど大きくならないと考えられる温度の下限やその近傍の値などを設定することができる。このように吸気温Tairを用いる場合、吸気温Tairが閾値Tref未満のときには、補正係数βに代えて、吸気温Tairが低いほど大きくなる傾向の補正係数β3を用いるものとしてもよい。なお、VVT進角判定フラグF1やEGR実行判定フラグF2に加えてまたは代えて吸気温Tairを考慮する場合、ステップS150で用いる補正係数αやステップS180で用いる所定トルクTidlは、例えば、標準温度でエンジン22が負荷運転またはアイドル運転されているときにリングギヤ軸32aに出力されるトルク変動を考慮して設定した値を用いることができ、予め実験などにより定められた値を用いることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2として三相交流電動機を用いるものとしたが、三相以外の多相交流電動機を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、エンジン22と、エンジン22にキャリア34が接続された動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30のサンギヤ31に接続されたモータMG1と、駆動軸としてのリングギヤ軸32aおよび動力分配統合機構30のリングギヤ32に接続されたモータMG2と、を備えるハイブリッド自動車20について説明したが、これに限られず、エンジンからの動力とモータからの動力とを用いて走行する車両であればよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例や変形例では、可変バルブタイミング機構150やEGR管152,EGRバルブ154を備えていて駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに動力を出力するエンジン22が「内燃機関」に相当し、駆動軸としてのリングギヤ軸32aにロータ46aが接続されステータ46bの回転磁界によりロータ46aを回転駆動させてリングギヤ軸32aに動力を入出力するモータMG2が「電動機」に相当し、シフトポジションSPが駐車ポジションのときやそれ以外のポジションで停車しているときであってエンジン22が運転されている際に、VVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とが共に値0であるときに軸トルクTrの絶対値に補正係数αを乗じたものまたは正の所定トルクTidlを回転制限制御用トルクTm2として設定してこれをモータECU40に送信するS150,S180〜S200,S220の処理やVVT進角判定フラグF1とEGR実行判定フラグF2とのうち少なくとも一方が値1のときに軸トルクTrの絶対値に補正係数αを乗じたものまたは正の所定トルクTidlを回転制限制御用トルクTm2として設定すると共にこれに補正係数βを乗じたものを回転制限制御用トルクTm2として再設定してこれをモータECU40に送信するS150,S180〜S220の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70やハイブリッド用電子制御ユニット70から受信した回転制限制御用トルクTm2を用いてステータ46bに固定磁界が形成されるようモータMG2を制御するS300〜S410の処理を実行するモータECU40が「制御手段」に相当する。また、モータMG2のロータ46aの回転位置θm2を検出する回転位置検出センサ44が「回転位置検出手段」に相当し、回転位置検出センサ44により検出されたロータ46aの回転位置θm2を用いて制御用電気角θesetを設定するS340の処理を実行するモータECU40が「制御用電気角設定手段」に相当する。さらに、エンジン22のクランクシャフト26に接続されると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに接続された動力分配統合機構30と動力分配統合機構30に接続されたモータMG1とが「回転調整手段」に相当する。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
実施例では、こうしたハイブリッド自動車20の形態として用いるものとしたが、自動車以外の車両の形態としてもよいし、こうした車両の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を中心とした電気駆動系の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駐車ポジション時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 回転制限制御について説明するための説明図である。 モータECU40により実行される回転制限制御用トルク受信時第2モータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、152 EGR管、154 EGRバルブ、156 温度センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ、D1〜D6 ダイオード、T1〜T12 トランジスタ。

Claims (9)

  1. 駆動輪に連結された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    前記駆動軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    停車中に前記内燃機関が運転されている際、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには前記駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御し、前記大変動条件が成立したときには前記第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 請求項1記載の車両であって、
    前記内燃機関は、吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なものであり、
    前記大変動条件は、前記吸気バルブの開閉タイミングが所定の開閉タイミングよりも進角側の開閉タイミングである条件である
    車両。
  3. 請求項1または2記載の記載の車両であって、
    前記内燃機関は、排気を吸気系に供給して運転可能なものであり、
    前記大変動条件は、前記排気を前記吸気系に供給している条件である
    車両。
  4. 前記大変動条件は、前記内燃機関に吸入される空気の温度が所定温度未満である条件である請求項1ないし3いずれか記載の車両。
  5. 前記制御手段は、前記大変動条件が成立したか否かに基づいて、前記固定子の磁界の向きと前記回転子の界磁に基づく磁界の向きとのズレが所定範囲内となる程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する手段である請求項1ないし4いずれか記載の車両。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の車両であって、
    前記電動機の回転子の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記検出された回転位置に基づいて制御用電気角を設定する制御用電気角設定手段と、
    を備え、
    前記電動機は、3相交流電動機であり、
    前記制御手段は、前記設定された制御用電気角を用いて前記電動機の各相に通電される電流を3相−2相変換してd軸およびq軸の電流を計算し、前記大変動条件が成立したか否かに基づいて前記制御用電気角におけるd軸の目標電流を設定すると共に該制御用電気角におけるq軸の目標電流に値0を設定し、該設定したd軸およびq軸の目標電流と該計算したd軸およびq軸の電流とに基づいて前記電動機を制御する手段である
    車両。
  7. 前記内燃機関の出力軸と該出力軸に対して独立に回転可能な前記駆動軸とに接続され、電力の入出力と前記出力軸および前記駆動軸への駆動力の入出力とを伴って前記駆動軸に対する前記出力軸の回転数を調整可能な回転調整手段を備える請求項1ないし6いずれか記載の車両。
  8. 前記回転調整手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項7記載の車両。
  9. 駆動輪に連結された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に回転子が接続され、固定子の回転磁界により該回転子を回転駆動させて該駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備える車両の制御方法であって、
    停車中に前記内燃機関が運転されている際、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が所定変動より大きくなる大変動条件が成立していないときには前記駆動軸に作用する第1の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第1の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御し、前記大変動条件が成立したときには前記第1の範囲よりも広い第2の範囲内の駆動力に対して前記駆動軸の回転を制限できる第2の程度をもって前記固定子の磁界の向きが固定されるよう前記電動機を制御する、
    車両の制御方法。
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