JP2008143427A - 車両用スタビライザ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、車両用スタビライザ制御装置に関し、アクチュエータの組み付け方向に関係なく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することにある。
【解決手段】車両の状態量に基づいて、一対のスタビライザバー間に配設されたアクチュエータにより一対のスタビライザバーの相対回転角度を可変することにより車両のロール姿勢を制御する装置において、アクチュエータが一対のスタビライザバーの相対回転角度の目標値に従って、予め記憶されているその相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべき前記アクチュエータの制御方向との対応関係に基づいたその目標値に対応する制御回転方向に駆動されたときに、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、アクチュエータの誤組み付けが生じていると判定し、アクチュエータの駆動を制御方向を予め定められた対応関係に示すものから反転させて行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用スタビライザ制御装置に係り、特に、一対のスタビライザバー間に配設されたアクチュエータを備え、そのアクチュエータにより一対のスタビライザバーの相対回転角度を可変することにより車両のロール姿勢を制御するうえで好適な車両用スタビライザ制御装置に関する。
従来、左右に二分割されたスタビライザバー間に電動機と減速機構とからなるアクチュエータが介装された車両用スタビライザ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この制御装置は、車両旋回中にアクチュエータを駆動することにより、二分割された一対のスタビライザバーの作用によって車体にロールモーメントを付与し、車両のロールを低減又は抑制するロール姿勢制御を実行する。また、上記の制御装置は、アクチュエータのモータ回転角とステアリングホイールの操作角とロール角とが所定の関係にあるか否かを判別し、その判別結果に基づいてアクチュエータの異常を判定する。
特開2006−182239号公報
ところで、上記従来のスタビライザ制御装置においては、アクチュエータの異常が検出されると、運転者への異常報知やロール姿勢制御の禁止などの異常時処理が実行される。このようにアクチュエータの異常に起因してその駆動が停止されてロール姿勢制御が禁止されると、以後、その制御によって車両のロールを低減又は抑制することができなくなってしまう。
一方、アクチュエータは一対のスタビライザバー間に配設されるため、その構造が左右対称となって、左右反転させた状態でスタビライザバーへの連結が可能となることがある。この点で、アクチュエータの異常としては、アクチュエータ本体を正反対に組み付ける誤組み付け異常がある。また、アクチュエータへの電気配線の正負を正反対に組み付ける誤組み付け異常もある。しかし、かかる誤組み付けが生じている場合でも、アクチュエータは、制御方向が指令と現実とで逆になるだけでそれ以外は正常に回転できることがある。従って、アクチュエータの回転自体が可能であるか否かに関係なく一律にそのアクチュエータの異常が検知された際にアクチュエータの駆動が停止されてロール姿勢制御が禁止されるのは、車両走行中にロールの低減や抑制を図る機会が奪われる可能性があるので妥当でない。また逆に、アクチュエータの組み付けが正逆何れの状態にあるかに関係なくアクチュエータを適切に駆動してロールの低減や抑制を図ることができれば便宜である。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、アクチュエータの組み付け方向に関係なく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することが可能な車両用スタビライザ制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、一対のスタビライザバー間に配設されたアクチュエータを備え、車両の状態量に基づいて、前記アクチュエータにより前記一対のスタビライザバーの相対回転角度を可変することにより車両のロール姿勢を制御する車両用スタビライザ制御装置であって、前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って一の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を、制御方向を反転させて行う反転駆動手段を備える車両用スタビライザ制御装置により達成される。
この態様の発明において、アクチュエータが一対のスタビライザバーの相対回転角度の目標値に従って一の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知されると、その相対回転角度の目標値に対するアクチュエータの駆動が制御方向を反転させて行われる。かかる構成によれば、アクチュエータの駆動は、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるときは当初のものを反転させることなくそのままの制御方向に向けて行われ、一方、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないときは当初のものを反転させた制御方向に向けて行われることとなる。この場合、車両のロール姿勢をロール抑制側に制御するうえでは、駆動開始時にアクチュエータを駆動させる制御方向は何れであってもよい。従って、本発明によれば、アクチュエータの組み付け方向に関係なく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができる。
尚、上記した車両用スタビライザ制御装置において、前記相対回転角度と駆動すべき前記アクチュエータの制御方向との関係を記憶する関係記憶手段と、前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って前記関係記憶手段に予め記憶されている前記関係に基づいた該目標値に対応する制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、前記アクチュエータの誤組み付けが生じていると判定する誤組み付け判定手段と、を備え、前記反転駆動手段は、前記誤組み付け判定手段により前記前記アクチュエータの誤組み付けが生じていると判定された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を、制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行うこととすれば、アクチュエータの誤組み付けが生じているときには、そのアクチュエータの駆動の制御方向を関係記憶手段に予め記憶されていた相対回転角度と制御方向との関係に基づく目標値に対応するものから反転させるので、車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができる。
この場合、前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されたことが検知された場合、該関係記憶手段に記憶すべき前記関係を、予め記憶されていたものから反転させる記憶反転手段を備えることとすれば、誤組み付けが生じているアクチュエータの駆動を、一旦反転駆動が行われた後にもその組み付け方向を正規のものに組み付けし直すことなく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御しつつ続行させることができる。
また、上記した車両用スタビライザ制御装置において、前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って任意の一の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるか否かを判別する正規駆動判別手段を備え、前記反転駆動手段は、前記正規駆動判別手段により前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って任意の一方の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが判別された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を他方の制御方向に反転させて行うこととすれば、アクチュエータの駆動が当初任意の制御方向に行われても、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないときはその制御方向を当初のものから反転させるので、車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができ、これにより、車両のロール姿勢のロール抑制側への適切な制御を実行するのに、アクチュエータの組み付け自由度を増大させることができる。
この場合、前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が前記他方の制御方向に反転させて行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されたことが検知された場合、該目標値と該他方の制御方向との関係に従って、以後使用すべき前記相対回転角度と駆動すべき前記アクチュエータの制御方向との関係を記憶する関係記憶手段を備えることとすれば、アクチュエータの駆動を反転駆動後においても車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御しつつ続行させることができる。
ところで、これらの車両用スタビライザ制御装置において、前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が、制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行われたとき又は前記他方の制御方向に反転させて行われたときに、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、以後、前記アクチュエータの駆動による車両のロール姿勢の制御を中止する制御中止手段を備えることとすれば、アクチュエータの反転駆動後にも車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないときは、以後、ロール姿勢の制御が無駄に行われるのを回避することができる。
本発明によれば、アクチュエータの組み付け方向に関係なく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例である車両用スタビライザ制御装置10のシステム構成図を示す。また、図2は、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10を搭載する車両の概念を表した構成図を示す。本実施例の車両用スタビライザ制御装置10は、車両に搭載されており、車両の前輪側及び後輪側の各々又は何れかにおいて車両の車体ロール姿勢を制御するアクティブスタビライザサスペンションシステムである。
図1に示す如く、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10は、コンピュータを主体に構成された車両のロール姿勢の制御(以下、スタビ制御と称す)を行う電子制御ユニット(以下、スタビECUと称す)12を備えている。スタビECU12は、各種の演算処理を行うCPU、各種の制御プログラムや各種データを記憶する書き換え可能なROM、使用するプログラムやデータを一時記憶するRAMなどにより構成されている。
スタビECU12には、車速センサ14、舵角センサ16、及び横Gセンサ18が電気的に接続されている。車速センサ14は、車両の車体速に応じた信号を電気的にスタビECU12に出力する。舵角センサ16は、車両運転者の操作するステアリングホイールの舵角に応じた信号を電気的にスタビECU12に出力する。また、横Gセンサ18は、車両の車体横方向(車幅方向)に作用する横加速度に応じた信号を電気的にスタビECU12に出力する。スタビECU12は、車速センサ14の出力信号に基づいて車両の車速Vを検出し、舵角センサ16の出力信号に基づいてステアリングホイールの舵角δを検出し、また、横Gセンサ16の出力信号に基づいて車両の横加速度LAを検出する。
スタビECU12には、また、コンピュータを主体に構成された車両のサスペンションの制御(以下、サスペンション制御と称す)を行う電子制御ユニット(以下、サスECUと称す)20が電気的に接続されている。サスECU20には、車高センサ22及び上下Gセンサ24が接続されている。車高センサ22は、車輪と車体との相対距離に応じた信号を電気的にサスECU20に出力する。また、上下Gセンサ24は、車両の車体上下に作用する上下加速度に応じた信号を電気的にサスECU20に出力する。サスECU20は、車高センサ22の出力信号に基づいて車輪と車体との相対距離を検出し、また、上下Gセンサ24の出力信号に基づいて車両の上下加速度を検出する。
サスECU20は、検出した車輪と車体との相対距離に基づいて車体に生ずるロール角θを演算すると共に、検出した上下加速度に基づいて車体に生ずる揺動(車両あおり)及びその左右差GLRを演算する。そして、その演算したロール角を示す情報及び車両あおりの左右差GLRを示す情報をスタビECU12に供給する。スタビECU12は、サスECU20から供給される情報に基づいて、車体に現に生じているロール角θ及び車両あおり左右差GLRを検出する。
スタビECU12には、更に、スタビライザアクチュエータ(以下、単にアクチュエータと称す)26が電気的に接続されている。アクチュエータ26は、前輪又は後輪に取り付けられたスタビライザ28に配設されている。スタビライザ28は、左右の車輪を結ぶように車幅方向に延在する軸部を有し、その中央部近傍で左右に二分割された一対のスタビライザバー30,32を有している。スタビライザバー30,32はそれぞれ、一端が左右の車輪側に連結され、かつ、他端がアクチュエータ26に連結されるように構成されている。すなわち、一対のスタビライザバー30,32の間には、アクチュエータ26が介装されている。
スタビライザバー30,32はそれぞれ、車幅方向に延在する軸部と、その軸部と一体に形成された車両前方又は後方に延びるアーム部と、を有している。スタビライザバー30,32の軸部は、互いに同軸となるように配置されており、車体に固定された支持部材によって軸周りに回転可能に支持されている。また、スタビライザバー30,32のアーム部は、車輪側にその車輪側と軸部の軸周りに相対回転可能に連結されている。
また、アクチュエータ26は、電動モータと減速機構とを有しており、一対のスタビライザバー30,32を互いに相対回転可能に接続する。アクチュエータ26は、スタビECU12からの指示に従って、電動モータ及び減速機構を用いて、一対のスタビライザバー30,32をその軸部の軸周りに相対回転させる力を発生させる。
次に、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10の動作について説明する。
本実施例において、スタビECU12には、上記の如く、車速センサ14、舵角センサ16、及び横Gセンサ18の各出力が供給される。スタビECU12は、車速センサ14、舵角センサ16、及び横Gセンサ18からの出力に基づいて車速V、舵角δ、及び横加速度LAを検出すると、スタビ制御を行うための制御プログラムに従って、それらの検出した車両の旋回状態を示す各種の状態量に基づいて、車両に生じている車体ロールを抑制すべくスタビ制御を行う。
具体的には、スタビECU12は、まず、検出した上記の各種状態量に基づいて、車体ロールを抑制するために必要な一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度すなわち捩り角度(その制御方向を含む)を演算し、その捩り角度に相当するアクチュエータ26の電動モータの目標回転角(その制御方向を含む)を設定する。そして、電動モータの回転角がその目標回転角になるようにアクチュエータ26に対して電圧又は電流による駆動指令を行う。
アクチュエータ26は、スタビECU12からの駆動指令を受けると、その駆動指令に従って電動モータをその回転角が目標回転角になるように回転させる。このようにアクチュエータ26の電動モータが回転すると、左右に二分割された一対のスタビライザバー30,32がその軸部において車体ロールを抑制するために必要な相対回転角度に捩られることとなる。かかる捩りが生ずると、左右の各輪と車体との間に両者を接近させ或いは離間させる力が作用する。
例えば、図2に示す如く車両が右旋回するときは、車体右側(図2において左側)が持ち上がりかつ車体左側(図2において右側)が下方へ沈み込むロールが発生するが、この際には、スタビECU12の演算及びアクチュエータ26の駆動によって、一対のスタビライザバー30,32が、そのロールを抑制すべく車体右側が沈み込みかつ車体左側が持ち上がるように捩られることとなり(図2に示す白抜き矢印の向き)、これによって、車体右側を沈み込ませかつ車体左側を持ち上げる力が作用することとなる(図2に示す黒塗り矢印の向き)。
従って、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10によれば、車両の各種状態量に基づいて演算した車体ロールを抑制するために必要な一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度(すなわち捩り角度)が実現されるようにアクチュエータ26を駆動することができるため、スタビライザ28の有する一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の可変によってそのスタビライザバー30,32の弾性力(すなわち剛性)を変化させることができ、車体ロールを抑制することが可能となっている。
ところで、本実施例において、スタビ制御は、車両の各種状態量に基づいて演算される一対のスタビライザバー30,32が実現すべき目標の相対回転角度に従って、その相対回転角度の目標値が実現されるようにアクチュエータ26を何れかの回転方向に駆動して行われるが、車両走行当初からアクチュエータ26を車体ロールの抑制側に駆動するためには、予め一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係(例えば、相対回転角度が+側であれば制御回転方向が右回転方向であり、相対回転角度が−側であれば制御回転方向が左回転方向であること)を制御プログラムとしてスタビECU12のROMに記憶させておくことが必要である。
一方、アクチュエータ26は一対のスタビライザバー30,32の間に配設されるため、その構造が左右対称となって、左右反転させた状態でスタビライザバー30,32への連結が可能になることがある。この点で、アクチュエータ26本体を左右正反対に組み付けることがある。また、アクチュエータ26の電動モータへの電気配線の正負を正反対に組み付けることもある。かかる誤組み付け異常が生じている際にアクチュエータ26がスタビECU12のROMに記憶されている関係に基づいた制御回転方向に駆動されると、一対のスタビライザバー30,32の相対回転の方向が所望のものとは逆になって、車両のロール姿勢が抑制側に制御されない事態が生じ、車両の運動性能が低下することとなる。
しかし、上記の如く誤組み付けが生じている場合でも、アクチュエータ26は、制御回転方向が指令と現実とで逆になるだけでそれ以外は正常に回転できることがあるので、アクチュエータ26の制御回転方向を反転させれば車両のロール姿勢を抑制側に制御できる可能性がある。この点、アクチュエータ26の回転自体が可能であるか否かに関係なく一律にそのアクチュエータ26の異常が検知された際にアクチュエータ26の駆動が停止されてスタビ制御が実行されなくなるのは、車両走行中に車体ロールの低減や抑制を図る機会が奪われる可能性があるので妥当でない。
そこで、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10においては、上記の不都合を回避すべく、アクチュエータ26の誤組み付けが生じているときにも車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御してスタビ制御を続行させることとしている。以下、図3及び図4を参照して、本実施例の特徴部について説明する。図3は、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10においてアクチュエータ26の誤組み付け時にスタビ制御を継続する手法について説明するための図を示す。また、図4は、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10においてスタビECU12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、スタビECU12は、スタビ制御を行う際、まず、車速センサ14、舵角センサ16、及び横Gセンサ18からの出力に基づいて車両状態データとしての車速V0、舵角δ0、及び横加速度LA0を検出して読み込む(ステップ100)。そして、それらの各種車両状態量に基づいて、車体ロールを抑制するために必要な一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度を演算し、その相対回転角度に相当するアクチュエータ26に発生させるべき目標トルクTrqを演算し、その目標トルクTrqを実現する目標回転角Ang(制御回転方向を含む)を設定する(ステップ102)。尚、前輪側及び後輪側の各々にスタビライザ28が設けられ、それぞれアクチュエータ26によるスタビ制御が行われる構成においては、前輪側及び後輪側についてそれぞれ別個に、アクチュエータ26の目標トルクTrq_Fr,Trq_Rrが演算され、その目標回転角Ang_Fr,Ang_Rrが設定される。
スタビECU12は、上記の如く一対のスタビライザバー30,32の目標の相対回転角度に対応してアクチュエータ26の目標回転角Angを設定すると、予めROMに記憶する制御プログラムに示す関係に従ってその相対回転角度が実現される制御回転方向に回転するようにアクチュエータ26に対して駆動指令を行う。この場合、アクチュエータ26は、スタビECU12からの駆動指令に従って電動モータを回転させることで、その組み付けが正常であれば、一対のスタビライザバー30,32の相対回転は所望の方向に行われることとなり、一方、その誤組み付けが生じていれば、一対のスタビライザバー30,32の相対回転は所望の方向とは逆の方向に行われることとなる。
スタビECU12は、上記ステップ102で設定したアクチュエータ26の目標回転角Angを実現すべくそのアクチュエータ26に対して駆動指令を行う直前において、横Gセンサ18及びサスECU20からの出力に基づいて車両状態データとしての横加速度LA0、ロール角θ0、及び車両あおり左右差GLR0を検出して読み込む。また、上記の駆動指令を行った直後において、横Gセンサ18及びサスECU20からの出力に基づいて車両状態データとしての横加速度LA1、ロール角θ1、及び車両あおり左右差GLR1を検出して読み込む(ステップ104)。そして、上記したステップ102での駆動指令前後における各種車両状態量を比較することにより、その前から後にかけて横加速度LA、ロール角θ、及び車両あおり左右差GLRが増大傾向にあって車体のロール姿勢がロール抑制側に制御されない状態にあるか否かを判別する(ステップ106)。
アクチュエータ26の駆動によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転が所望の方向に向けて行われれば、その駆動指令前後で横加速度LA、ロール角θ、及び車両あおり左右差GLRのすべてが減少傾向になって、車体ロールが抑制されることとなる。この場合には、アクチュエータ26が正常に組み付けられていると判断できる。一方、図3(A)に示す如くアクチュエータ26の駆動によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転が所望の方向とは逆の方向に向けて行われると、その駆動指令前後で横加速度LA、ロール角θ、及び車両あおり左右差GLRのすべてが増大傾向になって、車体のロール姿勢が抑制側に制御されなくなる。この場合には、アクチュエータ26が所望の状態とは逆に組み付けられている可能性があると判断できる。
スタビECU12は、上記ステップ106の判別の結果、車体ロールが抑制される場合は、以後何ら処理を進めることなくルーチンを終了するが、一方、車体ロールが抑制されない場合は、アクチュエータ26の誤組み付けが生じている可能性があると判定して、次に、各種車両状態量に基づいて設定される目標回転角Angを反転させた回転角(−Ang)をそのアクチュエータ26の新たな目標回転角に設定し、その目標値(−Ang)に対応して、予め定められた制御プログラムに示す関係に従った一対のスタビライザバー30,32の目標の相対回転角度が実現される制御回転方向とは逆の方向に回転するようにアクチュエータ26に対して再度の駆動指令を行う(ステップ108)。この場合、図3(B)に示す如く、アクチュエータ26は、スタビECU12からの駆動指令に従って電動モータを回転させることで、その誤組み付けが生じているときには、一対のスタビライザバー30,32の相対回転は所望の方向に行われることとなる。
スタビECU12は、上記の如くアクチュエータ26の車両状態量に基づく目標回転角Angを反転させた回転角(−Ang)を実現すべくそのアクチュエータ26に対して駆動指令を行った直後において、横Gセンサ18及びサスECU20からの出力に基づいて車両状態データとしての横加速度LA2、ロール角θ2、及び車両あおり左右差GLR2を検出して読み込む(ステップ110)。そして、上記したステップ108での駆動指令前後における各種車両状態量を比較することにより、その前から後にかけて横加速度LA、ロール角θ、及び車両あおり左右差GLRが減少傾向にあって車体のロール姿勢がロール抑制側に制御される状態にあるか否かを判別する(ステップ112)。
アクチュエータ26の反転駆動によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転が所望の方向に行われれば、そのアクチュエータ26は誤組み付けされているが、その駆動指令前後で横加速度LA、ロール角θ、及び車両あおり左右差GLRのすべてが減少傾向になって、車体ロールが抑制されることとなる。
スタビECU12は、上記ステップ112の判別の結果、車体ロールが抑制される場合は、アクチュエータ26の誤組み付けが生じていることを確定して、以後、スタビ制御の実行を、アクチュエータ26の制御回転方向を所望のものから反転させたうえで継続する(ステップ114)。すなわち、スタビ制御を実行する際に、一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に対するアクチュエータ26の駆動を、予め定められた関係に従ったその相対回転角度の目標値が実現される制御回転方向とは逆の方向をその制御回転方向にして行う。
尚、スタビECU12は、上記ステップ112において車体ロールが抑制されると判別した際に、ROMに記憶する一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係を、予め記憶していたものから反転させる。例えば、相対回転角度が+側であれば、記憶する制御回転方向を右回転方向とされていたものから左回転方向に反転させ、かつ、相対回転角度が−側であれば、記憶する制御回転方向を左回転方向とされていたものから右回転方向に反転させる。
一方、上記ステップ112の判別の結果、車体ロールが抑制されない場合は、アクチュエータ26の誤組み付けではない他の異常が発生していると判断して、以後、スタビ制御の実行を中止する(ステップ116)。
従って、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10によれば、スタビ制御の実行によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に従ってアクチュエータ26がROMに記憶されている対応関係に基づいたその目標値に対応する制御回転方向に向けて駆動されたときに、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されることが検知された場合は、以後、スタビ制御におけるアクチュエータ26の駆動を、予めROMに記憶されている対応関係そのままの制御回転方向に向けて行うことができる一方、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合は、アクチュエータ26の誤組み付けが生じていると判定して、以後、スタビ制御におけるアクチュエータ26の駆動を、制御回転方向を予めROMに記憶されている対応関係に基づいたその目標値に対応するものから反転させて行うことができる。
すなわち、本実施例において、一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に対するアクチュエータ26の駆動は、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるときは、以後もROMに記憶されている当初の対応関係に基づいた制御回転方向を反転させることなくそのままの方向に向けて行われ、一方、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないときは、以後、ROMに記憶されている当初の対応関係に基づいた制御回転方向を反転させた方向に向けて行われることとなる。
かかる構成によれば、アクチュエータ26自体の誤組み付けや電気配線の誤組み付けが生じているときには、そのアクチュエータ26の駆動の制御回転方向が、当初は予め定められた一対のスタビライザバー30,32の目標回転角度の目標値に対応するものとなる一方で、車両のロールが抑制されずそのアクチュエータ26の誤組み付けが生じていると判定した後は、その予め定められた目標値に対応するものから反転される。
従って、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10によれば、アクチュエータ26の誤組み付けが生じているときにもすなわちアクチュエータ26の組み付け方向に関係なく、車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができ、スタビ制御を禁止させることなくその続行を図ることができる。このため、本実施例によれば、車両走行中にスタビ制御によって車体ロールの抑制を図ることのできる機会が、アクチュエータ26の誤組み付けに起因してすなわち一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係の不整合に起因して不当に奪われるのを防止することが可能となっている。
また、本実施例の構成においては、アクチュエータ26の誤組み付けが生じていると判定されると、スタビECU12のROMに記憶する一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係が予め記憶していたものから反転されると共に、そのアクチュエータ26の反転駆動によって車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されることが検知されると、予め定められたものとは逆の反転された対応関係が新たにそのROMに記憶すべき対応関係として更新され、そして、以後は、その新たな対応関係に従ってスタビ制御が実行される。
かかる構成によれば、スタビ制御の実行時における誤組み付けされているアクチュエータ26の駆動を、一旦反転駆動を行った後にもそのアクチュエータ26の組み付け方向を正規のものに組み付けし直すことなく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御しつつ続行させることができる。従って、本実施例によれば、アクチュエータ26の誤組み付け時に、多大な手間や時間をかけることなく簡易な手法で速やかに車体ロールの抑制を図ることが可能となる。
また、スタビ制御の実行時における誤組み付けされているアクチュエータ26の駆動を、一旦反転駆動を行って車体ロールが抑制された後は、ROMに予め記憶されていた当初の車体ロールが悪化し得る対応関係に基づくことなく新たな対応関係に従って続行させることができる。従って、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10によれば、誤組み付けされているアクチュエータ26の駆動によってスタビ制御を実行するうえで、その制御の実行毎にその開始当初に上記した対応関係の不整合に起因して車両のロール姿勢が悪化するのを防止させることが可能となっており、誤組み付けされているアクチュエータ26の駆動によるスタビ制御のロール抑制側への適切な実行をできるだけ制御開始当初から実現させることが可能となっている。このため、アクチュエータ26の誤組み付けが生じているときにも、スタビ制御によって車体ロールを悪化させる機会をあまり与えることなくできる限りその抑制を図ることが可能となっている。
更に、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10においては、アクチュエータ26の反転駆動によって車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知されると、そのアクチュエータ26の駆動により車両のロール姿勢を制御するスタビ制御の実行が中止される。アクチュエータ26の駆動が予め記憶された一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係に従って行われた際に車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されず、かつ、その反転駆動が行われた際にも車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されない場合は、アクチュエータ26が正規のものとは逆に組みつけられている等の誤組み付け異常とは異なる他の異常が生じている可能性があり、アクチュエータ26を用いたスタビ制御を車体ロールを抑制させるように行うことはできないと考えられる。
従って、本実施例の車両用スタビライザ制御装置10によれば、車両のロール姿勢を制御するスタビ制御によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に対するアクチュエータ26の制御回転方向が何れであっても車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないにもかかわらず、そのスタビ制御が無駄に行われるのを回避することが可能となっており、これにより、スタビ制御の実行によって車両のロール姿勢が悪化する事態を回避することが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、スタビECU12のROMが特許請求の範囲に記載した「関係記憶手段」に相当していると共に、スタビECU12が、図4に示すルーチン中ステップ108の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「反転駆動手段」が、ステップ106の処理によってアクチュエータ26の予め記憶されている対応関係に基づいた制御回転方向への駆動が行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合に、そのアクチュエータ26の誤組み付けが生じていると判定することにより特許請求の範囲に記載した「誤組み付け判定手段」が、ステップ112の処理によってアクチュエータ26の反転駆動が行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されることが検知された場合に、記憶すべき対応関係を予め記憶されているものから反転させることにより特許請求の範囲に記載した「記憶反転手段」が、ステップ112の処理によってアクチュエータ26の反転駆動が行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合に、スタビ制御を中止することにより特許請求の範囲に記載した「制御中止手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の実施例においては、車速センサ14による車速V、舵角センサ16によるステアリングの舵角δ、及び横Gセンサ18による横加速度LAをスタビ制御を実行するうえでの制御パラメータとして検出することとしているが、スタビ制御を実行するうえで必要な旋回状態を示すパラメータを検出するものであればよい。
また、上記の実施例においては、アクチュエータ26の駆動によって車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるか否かの判別を、横加速度LAの変化、車体ロール角θの変化、及び車両あおり左右差GLRの変化に基づいて行うこととしているが、そのパラメータの何れか一つ或いは二つ又は他のパラメータを用いることとしてもよい。
また、上記の実施例においては、一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係を予めスタビECU12に記憶させたうえで、アクチュエータ26が上記した相対回転角度の目標値に従って予め記憶されている上記の対応関係に基づいたその目標値に対応する制御回転方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、アクチュエータ26の誤組み付けが生じていると判定し、そして、その判定が行われた場合、目標値に対するアクチュエータ26の駆動を、制御方向を予め記憶されていた上記の対応関係に基づいたその目標値に対応するものから反転させて行うこととしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、上記した対応関係を予めスタビECU12に記憶させることなく、アクチュエータ26が一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に従って任意の制御回転方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、アクチュエータ26の組み付け方向が誤っているか否かを判定することなく、直ちに目標値に対するアクチュエータ26の駆動の制御方向をその一旦行われた任意のものとは逆の他方の方向に反転させて行うこととしてもよい。
かかる変形例の構成においては、一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に対するアクチュエータ26の駆動が当初任意の制御回転方向に駆動されても、車両のロールが抑制されないときは、以後、そのアクチュエータ26の駆動を、制御回転方向をその当初のものから反転させて行うことができ、車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することができる。従って、この変形例の車両用スタビライザ制御装置によれば、車両のロール姿勢のロール抑制側への適切な制御を実行するうえで、アクチュエータ26を予め所定の組み付け方向に組み付けることは不要であり、また、スタビECU12のROMに予め一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度とその相対回転角度に対して駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係を記憶させておくことは不要であり、この点で、アクチュエータ26自体やその電気配線などの組み付け自由度を増大させることが可能となっており、アクチュエータ26の組み付け方向に関係なく車両のロール姿勢をロール抑制側に適切に制御することが可能となっている。
尚、この変形例においては、スタビECU12が、アクチュエータ26が一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に従って任意の制御回転方向へ向けて駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるか否かを判別することにより特許請求の範囲に記載した「正規駆動判別手段」が、その判別の結果として車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、目標値に対するアクチュエータの駆動をその制御回転方向を任意のものとは逆の他方の制御回転方向に反転させて行うことにより特許請求の範囲に記載した「反転駆動手段」が、それぞれ実現される。
ところで、上記の変形例の構成においては、制御回転方向が任意のものからその逆の他方に反転されたアクチュエータ26の反転駆動によって車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されることが検知された場合、その際の一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値とその他方の制御回転方向との関係に従って、以後使用すべきその相対回転角度と駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との関係をスタビECU12のROMに記憶することとしてもよく、以後は、その記憶された対応関係に従ってスタビ制御を実行することとしてもよい。
かかる変形例の構成によれば、スタビ制御の実行時におけるアクチュエータ26の駆動を、一旦反転駆動を行って車体ロールが抑制された後は、車体ロールが抑制され得る適切な一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度と駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との対応関係を記憶させたうえで、その対応関係に従って続行させることができる。従って、本変形例の車両用スタビライザ制御装置によれば、任意の制御回転方向にアクチュエータ26を駆動するスタビ制御を実行するうえで、その制御の実行毎にその開始当初に上記した対応関係の不整合に起因して車両のロール姿勢が悪化するのを防止させることが可能となっており、アクチュエータ26の駆動によるスタビ制御のロール抑制側への適切な実行をできるだけ制御開始当初から実現させることが可能となっており、このため、スタビ制御によって車体ロールを悪化させる機会をあまり与えることなくできる限りその抑制を図ることが可能である。
尚、この変形例においては、アクチュエータ26の反転駆動が行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されることが検知された場合、その際の一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値とその他方の制御回転方向との関係に従って、以後使用すべきその相対回転角度と駆動すべきアクチュエータ26の制御回転方向との関係を記憶するスタビECU12のROMがり特許請求の範囲に記載した「関係記憶手段」に相当する。
更に、上記の変形例の構成においても、アクチュエータ26の反転駆動によって車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、そのアクチュエータ26の駆動により車両のロール姿勢を制御するスタビ制御の実行を中止することとしてもよい。アクチュエータ26の駆動が任意の一方の制御回転方向に向けて行われた際に車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されず、かつ、その他方の制御回転方向に向けた反転駆動が行われた際にも車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されない場合は、アクチュエータ26が正規のものとは逆に組みつけられている等の誤組み付け異常とは異なる他の異常が生じている可能性があり、アクチュエータ26を用いたスタビ制御を車体ロールを抑制させるように行うことはできないと考えられる。従って、本変形例の車両用スタビライザ制御装置によれば、車両のロール姿勢を制御するスタビ制御によって一対のスタビライザバー30,32の相対回転角度の目標値に対するアクチュエータ26の制御回転方向が何れであっても車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないにもかかわらず、そのスタビ制御が無駄に行われるのを回避することが可能となっており、これにより、スタビ制御の実行によって車両のロール姿勢が悪化する事態を回避することが可能である。
尚、この変形例においては、スタビECU12が、アクチュエータ26の反転駆動が行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合に、スタビ制御を中止することにより特許請求の範囲に記載した「制御中止手段」が実現される。
本発明の一実施例である車両用スタビライザ制御装置のシステム構成図である。 本実施例の車両用スタビライザ制御装置を搭載する車両の概念を表した構成図である。 本実施例の車両用スタビライザ制御装置において、アクチュエータの誤組み付け時にスタビ制御を継続する手法について説明するための図である。 本実施例の車両用スタビライザ制御装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
符号の説明
10 車両用スタビライザ制御装置
12 スタビECU
26 スタビライザアクチュエータ
30,32 スタビライザバー

Claims (6)

  1. 一対のスタビライザバー間に配設されたアクチュエータを備え、車両の状態量に基づいて、前記アクチュエータにより前記一対のスタビライザバーの相対回転角度を可変することにより車両のロール姿勢を制御する車両用スタビライザ制御装置であって、
    前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って一の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を、制御方向を反転させて行う反転駆動手段を備えることを特徴とする車両用スタビライザ制御装置。
  2. 前記相対回転角度と駆動すべき前記アクチュエータの制御方向との関係を記憶する関係記憶手段と、
    前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って前記関係記憶手段に予め記憶されている前記関係に基づいた該目標値に対応する制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、前記アクチュエータの誤組み付けが生じていると判定する誤組み付け判定手段と、を備え、
    前記反転駆動手段は、前記誤組み付け判定手段により前記前記アクチュエータの誤組み付けが生じていると判定された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を、制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行うことを特徴とする請求項1記載の車両用スタビライザ制御装置。
  3. 前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されたことが検知された場合、該関係記憶手段に記憶すべき前記関係を、予め記憶されていたものから反転させる記憶反転手段を備えることを特徴とする請求項2記載の車両用スタビライザ制御装置。
  4. 前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って任意の一の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されるか否かを判別する正規駆動判別手段を備え、
    前記反転駆動手段は、前記正規駆動判別手段により前記アクチュエータが前記相対回転角度の目標値に従って任意の一方の制御方向に駆動されたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが判別された場合、前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動を他方の制御方向に反転させて行うことを特徴とする請求項1記載の車両用スタビライザ制御装置。
  5. 前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が前記他方の制御方向に反転させて行われたときに車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されたことが検知された場合、該目標値と該他方の制御方向との関係に従って、以後使用すべき前記相対回転角度と駆動すべき前記アクチュエータの制御方向との関係を記憶する関係記憶手段を備えることを特徴とする請求項4記載の車両用スタビライザ制御装置。
  6. 前記反転駆動手段により前記相対回転角度の目標値に対する前記アクチュエータの駆動が、制御方向を前記関係記憶手段に予め記憶されていた前記関係に基づいた該目標値に対応するものから反転させて行われたとき又は前記他方の制御方向に反転させて行われたときに、車両のロール姿勢がロール抑制側に制御されないことが検知された場合、以後、前記アクチュエータの駆動による車両のロール姿勢の制御を中止する制御中止手段を備えることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項記載の車両用スタビライザ制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018028746A1 (de) * 2016-08-11 2018-02-15 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zum betreiben eines elektrischen stellmotors, wankstabilisatoreinrichtung und fahrzeug
WO2023066447A1 (en) * 2021-10-18 2023-04-27 Jaguar Land Rover Limited System response test for an electromechanical actuator system

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