JP2008143411A - トラクタの動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 前輪駆動機構の組み付けが容易であると共に、伝動ケースに前輪駆動機構を組み付けるのに伝動ケースとは別体のギヤケースを必要としないトラクタの動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 走行系の変速機構13を内蔵した前部ケース4と、該前部ケース4の後端側に連結されていて後輪デフ装置14を内蔵した後部ケース5とを備えてなる伝動ケース1を備え、変速機構13を経た後に後輪デフ装置14に伝達される動力を、後輪と前輪とが略同じ周速で回転する状態と、後輪に対して前輪が速い周速で回転する状態とに切換自在に前輪デフ装置に伝達する前輪駆動機構15を備え、この前輪駆動機構15の後部側を後部ケース5前端側の隔壁43に前方側から取り付けて該隔壁43に支持すると共に、後部ケース5を前部ケース4後端側に連結することにより前輪駆動機構15の前部側が前部ケース4後端側の隔壁39に支持されるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラクタの動力伝達装置に関するものである。
従来、主変速機構及び副変速機構を備えた走行系の変速機構を経て後輪デフ装置に伝達される動力を、後輪と前輪とが略同じ周速で回転する状態と、後輪に対して前輪が速い周速で回転する状態とに切換自在に前輪デフ装置に伝達する前輪駆動機構を備えたトラクタの動力伝達装置として、特許文献1、2に開示されたものがある。
特許文献1に記載されたトラクタの動力伝達装置は、走行系の変速機構を内蔵した前部ケースと、該前部ケースの後端側に連結されていて後輪デフ装置を内蔵した後部ケースとを備えてなる伝動ケースを備え、変速機構を経た動力は、該動力を出力する出力軸から該出力軸にカップリングを介して連結されたベベルピニオン軸を経て後輪デフ装置に伝達され、前輪駆動機構は、動力を前輪デフ装置に伝達する伝動軸と、変速機構を経た後の動力を後輪と前輪とが略同じ周速で回転するように伝動軸に伝達する等速ギヤ列と、変速機構を経た後の動力を後輪に対して前輪が速い周速で回転するように伝動軸に伝達する増速ギヤ列と、等速ギヤ列と増速ギヤ列とのどちらか一方からの動力を伝動軸に選択的に伝達するクラッチ装置とを備えている。
伝動軸は、前端側が前部ケース後端側の隔壁に支持され、後端側が後部ケース前端側の隔壁を貫通して該後部ケースの前から2番目の隔壁に支持されたホルダに支持されている。
等速ギヤ列の駆動側ギヤは変速機構を経た動力を出力する出力軸に一体回転自在に設けられ、該等速ギヤ列の被駆動側ギヤは前部ケース後端側の隔壁の後方側に配置されて伝動軸の前端側に相対回転自在に支持されている。
増速ギヤ列の駆動側ギヤは後部ケース前端側の隔壁の後方側に配置されていると共に後輪デフ装置に動力を入力するベベルピニオン軸に一体回転自在に設けられ、該増速ギヤ列の被駆動側ギヤは後部ケース前端側の隔壁の後方側に配置されていて伝動軸に相対回転自在に支持されている。
クラッチ装置は、伝動軸上で且つ等速ギヤ列の被駆動側ギヤと増速ギヤ列の被駆動側ギヤとの間に配置されていると共に、等速ギヤ列の被駆動側ギヤから伝動軸に動力を断接自在に伝達する等速クラッチと、増速ギヤ列の被駆動側ギヤから伝動軸に動力を断接自在に伝達する増速クラッチとから構成され、これら等速クラッチと増速クラッチとは、伝動軸の後端側を支持するホルダ及び伝動軸に形成された油路を介して圧油が供給される油圧クラッチによって構成されている。
この特許文献1に記載の動力伝達装置にあっては、出力軸と,等速ギヤ列と,伝動軸と,クラッチ装置と増速ギヤ列の被駆動側ギヤとを前部ケース後端側の隔壁に支持し、ベベルピニオン軸と,ホルダとを後部ケース側に支持し、この状態で、増速ギヤ列の被駆動側ギヤが駆動側ギヤに噛合し且つ伝動軸の後端側がホルダに嵌合するように、前部ケースの後端側に後部ケースが連結される。
一方、特許文献2に記載されたトラクタの動力伝達装置にあっては、前輪駆動装置は、動力を前輪デフ装置に伝達する伝動軸と、この伝動軸と平行状に配置された中継軸と、変速機構を経た後の動力を後輪と前輪とが略同じ周速で回転するように伝動軸に伝達する等速ギヤ列と、変速機構を経た後の動力を後輪に対して前輪が速い周速で回転するように伝動軸に伝達する増速ギヤ列と、等速ギヤ列と増速ギヤ列とのどちらか一方からの動力を伝動軸に選択的に伝達するクラッチ装置とを備えている。
等速ギヤ列の駆動側ギヤ及び増速ギヤ列の駆動側ギヤは中継軸に一体回転自在に支持され、等速ギヤ列の被駆動側ギヤ及び増速ギヤ列の被駆動側ギヤは伝動軸に相対回転自在に支持され、クラッチ装置は伝動軸上で且つ等速ギヤ列の被駆動側ギヤと増速ギヤ列の被駆動側ギヤとの間に設けられている。
この前輪駆動装置の、伝動軸と中継軸と等速ギヤ列と増速ギヤ列とクラッチ装置とは、走行系の変速機構及び後輪デフ装置を内蔵する伝動ケースとは別体で形成されたギヤケースに組み付けられ、このギヤケースは、伝動ケースの前後方向中途部の下腹部に、下方側から組み付けられるように構成されている。
特開2004−175191号公報 特開2000−198362号公報
前記特許文献1記載のトラクタの動力伝達装置にあっては、増速ギヤ列の駆動側ギヤが後部ケースの後方側に配置されているので、該増速ギヤ列の駆動側ギヤの組み付けが困難であるという問題がある。また、伝動軸の後端側は後部ケース前端側の隔壁を貫通して該後部ケースの前から2番目の隔壁に支持されたホルダに支持されているので伝動軸が長く、このため等速ギヤ列の被駆動側ギヤ,クラッチ装置及び増速ギヤ列の被駆動側ギヤを伝動軸に組み付けた状態で該伝動軸の前端側を前部ケース後端側の隔壁に片持ち状で支持すると、伝動軸の後端側が垂れ下がる傾向となり、前部ケースの後端側に後部ケースを連結する際において、伝動ケースの後端側をホルダに組み付けにくいという問題もある。
また、特許文献2記載のトラクタの動力伝達装置にあっては、前輪駆動機構を伝動ケースとは別体で形成されたギヤケースに組み込んで、伝動ケースの下腹部に下方側から組み付けるようにしているので、組み付けは比較的容易であるが、ギヤケースと伝動ケースとの接合面にシール材を塗布したり、伝動ケースにギヤケースを取り付けるためのボルトを締結したりするなどの組立工数が必要であると共に、伝動ケースとギヤケースとの接合面や、伝動ケースにギヤケースを取り付けるための取付孔やネジ孔などの加工も必要であるという問題がある。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、前輪駆動機構の組み付けが容易で且つ伝動ケースとは別体のギヤケースを不要としたトラクタの動力伝達装置を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、走行系の変速機構を内蔵した前部ケースと、該前部ケースの後端側に連結されていて後輪デフ装置を内蔵した後部ケースとを備えてなる伝動ケースを備え、前記変速機構を経た後に後輪デフ装置に伝達される動力を、後輪と前輪とが略同じ周速で回転する状態と、後輪に対して前輪が速い周速で回転する状態とに切換自在に前輪デフ装置に伝達する前輪駆動機構を備え、この前輪駆動機構の後部側を後部ケース前端側の隔壁に前方側から取り付けて該隔壁に支持すると共に、後部ケースを前部ケース後端側に連結することにより前輪駆動機構の前部側が前部ケース後端側の隔壁に支持されるように構成したことを特徴とする。
また、前輪駆動機構を、軸心方向前端側が前部ケース後端側の隔壁に支持され軸心方向後端側が後部ケース前端側の隔壁に支持されていて前輪デフ装置へと動力を伝達する伝動軸と、この伝動軸と平行に配置されていて前端側が前部ケース後端側の隔壁に支持され後端側が後部ケース前端側の隔壁に支持された中継軸と、伝動軸の軸心方向一端側に設けられていて後輪デフ装置に伝達される動力を後輪と前輪とが略同じ周速で回転するように伝動軸に伝達する等速ギヤと、この等速ギヤに噛合し且つ中継軸に一体回転自在に設けられた第1中継ギヤと、中継軸と一体回転自在に設けられた第2中継ギヤと、伝動軸の軸心方向他端側に設けられていて等速ギヤに伝達された動力が第1中継ギヤ,中継軸,第2中継ギヤを経て増速されて伝達される増速ギヤと、この増速ギヤと前記等速ギヤとの間に設けられていて等速ギヤと増速ギヤとのどちらか一方からの動力を伝動軸に選択的に伝達するクラッチ装置とを備えて構成するのがよい。
また、前部ケース後端側の隔壁に支持されていて変速機構を経た動力を出力する出力軸と、後部ケース前端側の隔壁に支持されていて変速機構を経た動力を後輪デフ装置に入力するベベルピニオン軸とを同軸状に連結し、且つ出力軸からの動力を前輪駆動機構の等速ギヤに伝達する動力取出しギヤを設けるのがよい。
また、クラッチ装置を、等速ギヤからの動力を伝動軸に伝達する等速クラッチと、増速ギヤからの動力を伝動軸に伝達する増速クラッチとから構成し、これら等速クラッチと増速クラッチとを油圧によって作動する油圧クラッチによって構成し、伝動軸の後端側を支持するホルダ及び伝動軸に形成した油路を介して前記等速クラッチと増速クラッチとに圧油が供給されるように構成し、前記ホルダを後部ケース前端側の隔壁に前方側から取り付けるのがよい。
また、クラッチ装置を、等速ギヤからの動力を伝動軸に伝達する等速クラッチと、増速ギヤからの動力を伝動軸に伝達する増速クラッチとから構成し、等速クラッチ又は増速クラッチをエンジン停止時に接続するように構成するのがよい。
本発明のトラクタの動力伝達装置によれば、前輪駆動機構の組み付けが容易であると共に、伝動ケースに前輪駆動機構を組み付けるのに伝動ケースとは別体のギヤケースを必要としない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図3において、1はエンジンの後端側に連結されたフライホイールハウジング3の後端側に連結されていて、該エンジン及びフライホイールハウジング3と共にトラクタの車体を構成する伝動ケースであり、該伝動ケース1は前部ケース4(ミッションケース)と該前部ケース4の後端側に連結される後部ケース5(デフケース)とから主構成されている。
なお、前部ケース4又は後部ケース5は、さらに前後方向複数に分割されていてもよい。
前記伝動ケース1内には、エンジンからの動力を後輪及び前輪に伝達する走行系動力伝達系統と、エンジンからの動力を伝動ケース1の後端側に備えられたPTO軸6に伝達するPTO系動力伝達系統とが収容されている。
走行系動力伝達系統は、エンジンのクランク軸7からフライホイール8及び緩衝装置9を介して動力が伝達される推進軸11と、この推進軸11に伝達された動力の回転方向を変えることでトラクタの前・後進を切り換える前後進切換機構12と、この前後進切換機構12からの動力を多段変速する変速機構13と、この変速機構13によって変速された動力を左右の後輪に伝達する後輪デフ装置14(後輪差動装置)と、前記変速機構13によって変速された動力を図示省略の前輪デフ装置(前輪差動装置)に伝達する前輪駆動機構15とを備えている。
前後進切換機構12は前部ケース4内の前部に配置されており、変速機構13は前部ケース4内の後部に配置されており、後輪デフ装置14は後部ケース5内の後部側に配置されており、前輪駆動機構15は後部ケース5の前部側下部に配置されている。また、推進軸11は前後方向の軸心を有している。
PTO系動力伝達系統は、前記推進軸11の後部に同軸心状として直結されたPTO駆動軸16と、このPTO駆動軸16の後方に同軸心状に設けられたPTO伝動軸17と、PTO駆動軸16からPTO伝動軸17に動力を断接自在に伝達する油圧式のPTOクラッチ18と、PTO伝動軸17からの動力を減速してPTO軸6に伝達するPTO減速装置19とを備えている。
PTOクラッチ18は後部ケース5内の前部で前輪駆動機構15の上方に配置されている。
図3及び図4に示すように、前後進切換機構12は、推進軸11に伝達される動力を正転のままで(前進動力を)変速機構13の入力軸20に伝達する前進ギヤ列21と、推進軸11に伝達される動力を逆転させて(後進動力を)前記入力軸20に伝達する後進ギヤ列22と、前進動力を伝達する状態と後進動力を伝達する状態と動力を伝達しない状態とに選択的に切り換える油圧式のシャトルクラッチ23とを備えている。
変速機構13は、前後進切換機構12から動力が入力される入力軸20と、この入力軸20に伝達された動力を4段に変速する主変速機構24と、この主変速機構24によって変速された動力を高低2段に変速する副変速機構25と、この副変速機構25によって低速に変速された動力をさらに低速に変速するクリープ変速機構26と、入力軸20から主変速機構24を介して動力が伝達されるカウンタ軸27と、当該変速機構13によって変速された動力を出力する出力軸28とを備えている。
入力軸20は推進軸11及びPTO駆動軸16と平行状に配置され、カウンタ軸27は筒軸とされてPTO駆動軸16に同心状に外嵌され、出力軸28はPTO駆動軸16及びPTO伝動軸17の下方側に平行状に配置されている。
主変速機構24は、前から順に配置された1速ギヤ列29、2速ギヤ列30、3速ギヤ列31、4速ギヤ列32と、1〜4速のギヤ列29,30,31,32のうちのいずれか1つのギヤ列を介して動力を伝達するように動力伝達経路を切り換える変速切換機構33とを有する。
この主変速機構24の各ギヤ列29,30,31,32の駆動側ギヤ29a,30a,31a,32aは入力軸20上に相対回転自在に設けられ、被駆動側ギヤ29b,30b,31b,32bはカウンタ軸27上に一体回転自在に設けられ、変速切換機構33は入力軸20上の1速ギヤ列29の駆動側ギヤ29aと2速ギヤ列30の駆動側ギヤ30aとの間、及び3速ギヤ列31の駆動側ギヤ31aと4速ギヤ列32の駆動側ギヤ32aとの間に設けられている。
副変速機構25は、高速ギヤ列34と、低速ギヤ列35と、シフタ36とを有する。
高速ギヤ列34の駆動側ギヤは主変速機構24の3速ギヤ列31の被駆動側ギヤ31bによって兼用され、被駆動側ギヤ34aは出力軸28上に相対回転自在に設けられている。
低速ギヤ列35の駆動側ギヤ35aはカウンタ軸27の後端側に一体回転自在に設けられ、被駆動側ギヤ35bは出力軸28上に相対回転自在に設けられている。
シフタ36は出力軸28上に軸心方向スライド自在に設けられている。
クリープ変速機構26は、副変速機構25の低速ギヤ列35の被駆動側ギヤ35bに設けられた入力ギヤ37と、前記シフタ36に設けられた出力ギヤ38と、入力ギヤ37から出力ギヤ38に動力を減速して伝達する図示省略の減速ギヤ等を有する。
前記シフタ36は前後方向3位置に位置変更自在とされており、該シフタ36を前端位置(図4では左端位置)に位置させると高速ギヤ列34で変速された動力がシフタ36を介して出力軸28に伝達される状態となり、シフタ36を前後中間位置に位置させると低速ギヤ列35で変速された動力がシフタ36を介して出力軸28に伝達される状態となり、シフタ36を後端位置(図4では右端位置)に位置させるとクリープ変速機構26によって減速された動力が出力軸28に伝達される状態となるよう構成されている。
図1にも示すように、前記出力軸28の後端側は前部ケース4後端側の隔壁39のベアリングホルダ部40にベアリング41を介して軸心回りに回転自在に支持されており、該出力軸28の後方には変速機構13を経た後の動力を後輪デフ装置14に伝達するベベルピニオン軸42が出力軸28と同心状として配置されている。
このベベルピニオン軸42は、軸心方向中間部が後部ケース5前端側の隔壁43に軸心回りに回転自在に支持され、後端側が後部ケース5内の支持壁44に軸心回りに回転自在に支持され、前端側は後部ケース5前端側の隔壁43から突出して出力軸28に突き合わせ状とされている。
また、出力軸28の後端側には変速機構13を経た後の動力を前輪駆動機構15へと取り出す動力取出しギヤ46が一体回転自在に設けられ、この動力取出しギヤ46は出力軸28の後端側とベベルピニオン軸42の前端側とわたってスプライン嵌合された筒状の継手部46aを備えており、この動力取出しギヤ46によって出力軸28とベベルピニオン軸42が連結されている。
この動力取出しギヤ46の継手部46aは前部ケース4後端側の隔壁39のベアリングホルダ部40に前後一対のベアリング47,48を介して回転自在に支持され、該動力取出しギヤ46のギヤ部46bは、前部ケース4後端側の隔壁39の後方側に配置されている。
動力取出しギヤ46にカップリングの機能をもたせることによって、出力軸28とベベルピニオン軸42とを連結するカップリングを廃止することができると共に、出力軸28及びベベルピニオン軸42の軸方向のスペースを削減することができる。
また、動力取出しギヤ46の支持が安定する(倒れ防止が図れる)という効果も奏する。
さらに、動力取出しギヤ46を設けない場合は、前記継手部46aと同様のカップリングによって出力軸28とベベルピニオン軸42とを連結すればよく、動力取出しギヤ46の有る無しにかかわらず、出力軸28もベベルピニオン軸42も同一部品を使用することができる。
さらにまた、後部ケース5の後端側に前部ケース4の前端側を接続する場合、出力軸28及び動力取出しギヤ46は前部ケース4側に支持し、ベベルピニオン軸42は後部ケース5に支持し、後部ケース5に前部ケース4をドッキングするときにベベルピニオン軸42の前端側が動力取出しギヤ46の継手部46aにスプライン嵌合されるが、後部ケース5に前部ケース4をドッキングするときにおいて、動力取出しギヤ46の継手部46aとベベルピニオン軸42との嵌合部分が前部ケース4後端側の隔壁39から近い位置にあるので、センタ合わせを容易に行うことができる。
また、出力軸28の後端側は、動力取出しギヤ46の継手部46aを支持するベアリング47,48によっても支持されるので、出力軸28の後端側を支持するベアリング41を廃止することもできる。
前輪駆動機構15は、図2に示すように、ホルダ49,伝動軸50,中継軸51,等速ギヤ52,第1中継ギヤ53,第2中継ギヤ54,増速ギヤ55及びクラッチ装置56を備えてなる。
ホルダ49は後部ケース5前端側の隔壁43の下部にボルト等によって後部ケース5の前方側から取付固定されている。詳細については後述する。
伝動軸50は、後部ケース5の前下部に軸心が前後方向に一致するように配置され、軸心方向前端側が前部ケース4後端側の隔壁39下部のベアリングホルダ部57の後部側にベアリング58を介して軸心回りに回転自在に支持され、軸心方向後端側が前記ホルダ49に(後部ケース5前端側の隔壁43側に)ベアリング59を介して軸心回りに回転自在に支持されている。
また、前部ケース4後端側の隔壁39下部のベアリングホルダ部57の前部側には、前部ケース4内の下部に前後方向に配置された前輪推進軸60の後端側が軸心回りに回転自在に支持され、この前輪推進軸60の後端側はベアリングホルダ部57内でカップリング61を介して伝動軸50の前端側と連結されており、前輪推進軸60は、前輪伝動軸62等を介して前輪デフ装置に連動連結されている。
中継軸51は、伝動軸50の左側方のやや上部側に該伝動軸50と平行状として配置され(図5参照)、軸心方向前端側が前部ケース4後端側の隔壁39下部のベアリングホルダ部63にベアリング64を介して軸心回りに回転自在に支持され、後端側が後部ケース5前端側の隔壁43下部のベアリングホルダ部65にベアリング66を介して軸心回りに回転自在に支持されている。
等速ギヤ52は、伝動軸50の軸心方向一端側(本実施の形態では前端側)で且つ前部ケース4後端側の隔壁39の後方側に配置されていて、伝動軸50に軸心回りに相対回転自在に支持されている。
第1中継ギヤ53は、本実施の形態では、中継軸51の前端側で且つ前部ケース4後端側の隔壁39の後方側に配置されていて、中継軸51に一体回転自在に設けられていると共に等速ギヤ52に噛合している。
第2中継ギヤ54は、本実施の形態では、中継軸51の後端側で且つ後部ケース5前端側の隔壁43の前方側に配置されていて、中継軸51に一体回転自在に設けられている。
増速ギヤ55は、伝動軸50の軸心方向他端側(本実施の形態では後端側)で且つ後部ケース5前端側の隔壁43の前方側に配置されていて、前記第2中継ギヤ54に噛合している。
クラッチ装置56は、等速ギヤ52と増速ギヤ55とのどちらか一方からの動力を伝動軸50に選択的に伝達するものであり、伝動軸50上で且つ等速ギヤ52と増速ギヤ55との間に配置されている。
このクラッチ装置56は、等速ギヤ52からの動力を伝動軸50に伝達する等速クラッチ67と、増速ギヤ55からの動力を伝動軸50に伝達する増速クラッチ68とから構成され、増速クラッチ68を切断し且つ等速クラッチ67を接続すると、変速機構13を経て後輪デフ装置14に伝達される動力が、動力取出しギヤ46,等速ギヤ52及び等速クラッチ67を介して後輪と前輪とが略同じ周速で回転するように伝動軸50に伝達され、等速クラッチ67を切断し且つ増速クラッチ68を接続すると、変速機構13を経て後輪デフ装置14に伝達される動力が、第1中継ギヤ53,中継軸51,第2中継ギヤ54を経て増速されて増速ギヤ55に伝達されると共に該増速ギヤ55から増速クラッチ68を介して伝動軸50に伝達される。
また、増速クラッチ68及び等速クラッチ67の両方を切断すると、前輪には動力は伝達されずに、トラクタが後輪のみで駆動される(2輪駆動される)。
特許文献1に記載の動力伝達装置にあっては、増速ギヤ列の駆動側ギヤの径が大きいこと、前後方向に介してクラッチ装置がPTOクラッチと略同じ位置に位置していることから、増速ギヤ列の駆動側ギヤ及び被駆動側ギヤを後部ケース前端側の隔壁の前方側に配置することは困難であるが、本実施形態のように、前輪駆動機構15の前輪動力増速系統を等速ギヤ52から第1中継ギヤ53に増速したあとにさらに第2中継ギヤ54から増速ギヤ55へと増速する構造とすることにより、前輪動力増速系統の最大ギヤ径を小さくでき、前輪駆動機構15の前後方向略同位置に(上方に)PTOクラッチ18が位置していても前輪動力増速系統のギヤを後部ケース5前端側の隔壁43の前方側に配置することができる。
前記等速クラッチ67と増速クラッチ68とは油圧によって作動する油圧クラッチによって構成され、伝動軸50の後端側を支持するホルダ49及び伝動軸50に形成した油路を介して前記等速クラッチ67と増速クラッチ68とに圧油が供給されるように構成されている。
前記伝動軸50には、増速クラッチ68接続用の第1油路69と、等速クラッチ67接続用の第2油路70と、等速クラッチ67切断用の第3油路71とが軸心方向に沿って形成されている。
等速クラッチ67及び増速クラッチ68は、各々、伝動軸50上に同軸心状として固定されたクラッチボディ72と、伝動軸50上に同軸心状で且つ相対回転自在に設けられたインナー筒体73と、これらクラッチボディ72と各インナー筒体73との間に介装されたクラッチ部材74と、クラッチボディ72の内部に軸心方向に摺動自在に設けられたピストン75とを備えている。
等速クラッチ67のインナー筒体73は等速ギヤ52に一体形成され、増速クラッチ68のインナー筒体73は増速ギヤ55に一体形成されており、各クラッチ部材74は、複数の摩擦板を互いに近接させてなる油圧多板式のものである。
増速クラッチ68は、第1油路69を介して増速クラッチ68のクラッチボディ72内に供給される圧油によってピストン75が作動して該ピストン75によりクラッチ部材74が圧接されることで接続され、該クラッチボディ72内から圧油が排出されることにより戻しバネ76の付勢力によってピストン75が押し戻されてクラッチ部材74が互いに離反されることにより切断される。
等速クラッチ67は、第2油路70を介して等速クラッチ67のクラッチボディ72内に供給される圧油によってピストン75が作動して該ピストン75によりクラッチ部材74が圧接されることで接続され、第3油路71を介してクラッチボディ72内に供給される圧油によってピストン75が押し戻されることによりクラッチ部材74が互いに離反されて切断される。
また、エンジンを停止したときには、等速クラッチ67及び増速クラッチ68のクラッチボディ72内の圧油は第2油路70,第3油路71,第1油路69を介してドレンされ、等速クラッチ67のクラッチ部材74はピストン75を付勢するバネ77によって圧接されるよう構成されている。
したがって、エンジンを停止して後輪用の駐車ブレーキをきかせたときに、前輪の回転も規制することができるように構成されている。
また、エンジンを始動したときには、第2油路70又は第3油路71を介して等速クラッチ67のクラッチボディ72内に圧油が供給される。
なお、増速クラッチ68をエンジン停止時に接続するように構成してもよい。
前記構成の前輪駆動装置にあっては、例えば、以下のようにして組み付けられる。
先ず、ホルダ49を後部ケース5前端側の隔壁43に前方側から取り付け、その後、中継軸51に第2中継ギヤ54を組み付けた状態で該中継軸51の後端側をベアリング66を介して後部ケース5前端側の隔壁43のベアリングホルダ部65に前方側から取り付けて支持する。
その後、伝動軸50に、等速ギヤ52,増速ギヤ55,クラッチ装置56及びベアリングを組み付けた状態で該伝動軸50の後端側を前方側からホルダ49に支持させる。
前輪推進軸60の後端側と中継軸51の前端側を支持するベアリング64とは前部ケース4側に取り付けられ、カップリング61は前輪推進軸60の後端側にスプライン嵌合させておく。
そして、前記状態で前部ケース4の後端側に後部ケース5を連結する際に、伝動軸50の前端側をカップリング61に嵌合させると共に、中継軸51の前端側をベアリング64に嵌合させる。
したがって、前輪駆動機構15の後部側は後部ケース5前端側の隔壁43に前方側から取り付けて該隔壁43に支持されると共に、後部ケース5を前部ケース4後端側に連結することにより前輪駆動機構15の前部側が前部ケース4後端側の隔壁39に支持されるので、前輪駆動機構15の組み付けが容易に行える。
また、軸50,51ごとのサブアッシ組立を行うことができる。
前輪駆動機構15のホルダ49は、図2,図5〜図8に示すように、前部側のベアリングホルダ部78と、このベアリングホルダ部78の左右両側から左右方向外方に突出する左右一対の取付部79と、ベアリングホルダ部78から後方に延出する筒状の挿通部80と、該挿通部80の外周側に設けられた管路接続部81とを備えている。
後部ケース5前端側の隔壁43の下部には開口部82が形成され、この開口部82の左右両側にホルダ49の左右取付部79が前方からボルト等によって取付固定され、ホルダ49の後部側は前記開口部82を挿通して後部ケース5前端側の隔壁43から後方に突出されている。
伝動軸50の後端側はベアリングホルダ部78に嵌合されたベアリング59を通過して挿通部80に挿通され、前記ベアリング59によって伝動軸50の後端側が軸心回りに回転自在に支持されている。
伝動軸50の後端側の挿通部80に挿通された部分の外周側には、前から順に前後方向に間隔をおいて第1周溝83と第2周溝84と第3周溝85とが形成されていると共に、伝動軸50の後端側の挿通部80に挿通された部分には、第1周溝83と第1油路69とを連通する第1連通路86と、第2周溝84と第2油路70とを連通する第2連通路87と、第3周溝85と第3油路71とを連通する第3連通路88とが形成されている。
前記管路接続部81の外側面(本実施の形態では左側の外側面)には、前後方向に関して各周溝83,84,85と同じ位置に接続孔89,90,91が形成されている。
第1周溝83に対応する接続孔を第1接続孔89といい、第2周溝84に対応する接続孔を第2接続孔90といい、第3周溝85に対応する接続孔を第3接続孔91という。
これら接続孔89,90,91は上下方向に関しては位置ズレしており、本実施の形態では、第1接続孔89が最下位であり、第3接続孔91が最上位であり、第2接続孔90が第1接続孔89と第3接続孔91の中間に位置する。
また、ホルダ49の管路接続部81には、第1接続孔89と第1周溝83とを接続する(連通する)第1接続路92と、第2接続孔90と第2周溝84とを接続する第2接続路93と、第3接続孔91と第3周溝85とを接続する第3接続路94とが形成されている。
一方、後部ケース5の側壁(後部ケース5を構成する外壁、本実施の形態では左側の側壁)5Aには、前記第1〜3接続孔92,93,94に左右方向で対向する位置に後部ケース5の側壁5Aを貫通する接続孔95,96,97が形成されている。
第1接続孔89に対応する後部ケース5側の接続孔を第4接続孔95といい、第2接続孔90に対応する後部ケース5側の接続孔を第5接続孔96といい、第3接続孔91に対応する後部ケース5側の接続孔を第6接続孔97という。
また、ホルダ49側の接続孔89,90,91と後部ケース5側の接続孔95,96,97とは直管状の油圧パイプ98,99,100によって接続されており、この油圧パイプ98,99,100,前記接続孔89,90,91,95,96,97及び接続路92,93,94によって、後部ケース5の側壁5Aからホルダ49にわたる油圧管路(圧油の流通経路)が形成されている。
第1接続孔89と第4接続孔95とを接続する油圧パイプを第1油圧パイプ98といい、第2接続孔90と第5接続孔96とを接続する油圧パイプを第2油圧パイプ99といい、第3接続孔91と第6接続孔97とを接続する油圧パイプを第3油圧パイプ100という。
各油圧パイプ98,99,100の一端側98a,99a,100aはホルダ49側の接続孔89,90,91に挿入されて接続され、各油圧パイプ98,99,100の他端側98b,99b,100bは後部ケース5側の接続孔95,96,97に挿入されて接続されており、各油圧パイプ98,99,100の一端側98a,99a,100a及び他端側98b,99b,100bにはシールリング101を装着するための周溝102が形成されている。
前記構成のものにあっては、油圧パイプ98,99,100を接続孔89,90,91,95,96,97に挿入して接続することにより、後部ケース5側に形成された油路(接続孔95,96,97)とホルダ49側に形成された油路(接続孔89,90,91)とが連通される構造を採っているので、後部ケース5の側壁5Aから伝動軸50を支持するホルダ49にわたって形成される油圧管路の構造の簡素化、コンパクト化を図ることができる。
また、本実施の形態では、各油圧パイプ98,99,100は、一端側98a,99a,100aが他端側98b,99b,100bよりも径小に形成され、中間部においては一端側98a,99a,100aよりも径大で且つ他端側98b,99b,100bよりも径小に形成されており、各油圧パイプ98,99,100は後部ケース5側の接続孔95,96,97を外部から挿通させて後部ケース5内に挿入され、且つそのまま油圧パイプ98,99,100の一端側98a,99a,100aをがホルダ49側の接続孔89,90,91に挿入させることにより、ホルダ49側の接続孔89,90,91と後部ケース5側の接続孔95,96,97とが油圧パイプ98,99,100によって接続されるように構成されている。
また、各油圧パイプ98,99,100の内孔の他端側には雌ネジ部103が形成されており、把持可能な棒材に形成された雄ネジ部を前記雌ネジ部103に螺合させることにより、油圧パイプ98,99,100を接続孔89,90,91,95,96,97に挿通させる場合及び油圧パイプ98,99,100を接続孔89,90,91,95,96,97から抜脱させる場合に、該油圧パイプ98,99,100を支持することができる。
また、後部ケース5側の各接続孔95,96,97の左右方向外方側は、油圧配管を接続する接続部材を接続可能なネジ孔104とされており、油圧ポンプからの圧油がクラッチ装置56を制御する制御弁,油圧配管等を介して後部ケース5側の接続孔95,96,97に供給され、又は後部ケース5側の接続孔95,96,97から油圧配管,前記制御弁を介して作動油タンクに戻るように構成されている。
なお、ホルダ49が後部ケース5の上壁に近ければ管路接続部81の上面側と後部ケース5の上壁に接続孔を形成してもよく、ホルダ49がケースの下壁に近ければ管路接続部81の下面側と後部ケース5の下壁に接続孔を形成してもよい。
また、油圧パイプ98,99,100は、必ずしも後部ケース5側の接続孔95,96,97から後部ケース5内に挿入される構造とされていなくてもよく、後部ケース5内に他の開口から挿入するように構成されていてもよい。
前部ケースと後部ケースとの連結部分の側面一部展開断面図である。 前輪駆動機構の側面一部展開断面図である。 伝動ケースの側面一部展開断面図である。 前後進切換機構及び変速機構の側面断面図である。 後部ケースの正面図である。 後部ケースからホルダにわたる油圧管路の構造を示す正面断面図である。 前輪駆動機構の後端側の側面一部展開断面図である。 (a)はホルダの側面図、(b)はホルダの背面図、(c)はホルダの平面図である。
符号の説明
1 伝動ケース
4 前部ケース
5 後部ケース
13 変速機構
14 後輪デフ装置
15 前輪駆動機構
28 出力軸
39 前部ケース後端側の隔壁
42 ベベルピニオン軸
43 後部ケース前端側の隔壁
46 動力取出しギヤ
49 ホルダ
50 伝動軸
51 中継軸
52 等速ギヤ
53 第1中継ギヤ
54 第2中継ギヤ
55 増速ギヤ
56 クラッチ装置
67 等速クラッチ
68 増速クラッチ

Claims (5)

  1. 走行系の変速機構(13)を内蔵した前部ケース(4)と、該前部ケース(4)の後端側に連結されていて後輪デフ装置(14)を内蔵した後部ケース(5)とを備えてなる伝動ケース(1)を備え、前記変速機構(13)を経た後に後輪デフ装置(14)に伝達される動力を、後輪と前輪とが略同じ周速で回転する状態と、後輪に対して前輪が速い周速で回転する状態とに切換自在に前輪デフ装置に伝達する前輪駆動機構(15)を備え、この前輪駆動機構(15)の後部側を後部ケース(5)前端側の隔壁(43)に前方側から取り付けて該隔壁(43)に支持すると共に、後部ケース(5)を前部ケース(4)後端側に連結することにより前輪駆動機構(15)の前部側が前部ケース(4)後端側の隔壁(39)に支持されるように構成したことを特徴とするトラクタの動力伝達装置。
  2. 前輪駆動機構(15)を、軸心方向前端側が前部ケース(4)後端側の隔壁(39)に支持され軸心方向後端側が後部ケース(5)前端側の隔壁(43)に支持されていて前輪デフ装置へと動力を伝達する伝動軸(50)と、この伝動軸(50)と平行に配置されていて前端側が前部ケース(4)後端側の隔壁(39)に支持され後端側が後部ケース(5)前端側の隔壁(43)に支持された中継軸(51)と、伝動軸(50)の軸心方向一端側に設けられていて後輪デフ装置(14)に伝達される動力を後輪と前輪とが略同じ周速で回転するように伝動軸(50)に伝達する等速ギヤ(52)と、この等速ギヤ(52)に噛合し且つ中継軸(51)に一体回転自在に設けられた第1中継ギヤ(53)と、中継軸(51)と一体回転自在に設けられた第2中継ギヤ(54)と、伝動軸(50)の軸心方向他端側に設けられていて等速ギヤ(52)に伝達された動力が第1中継ギヤ(53),中継軸(51),第2中継ギヤ(54)を経て増速されて伝達される増速ギヤ(55)と、この増速ギヤ(55)と前記等速ギヤ(52)との間に設けられていて等速ギヤ(52)と増速ギヤ(55)とのどちらか一方からの動力を伝動軸(50)に選択的に伝達するクラッチ装置(56)とを備えて構成したことを特徴とする請求項1に記載のトラクタの動力伝達装置。
  3. 前部ケース(4)後端側の隔壁(39)に支持されていて変速機構(13)を経た動力を出力する出力軸(28)と、後部ケース(5)前端側の隔壁(43)に支持されていて変速機構(13)を経た動力を後輪デフ装置(14)に入力するベベルピニオン軸(42)とを同軸状に連結し、且つ出力軸(28)からの動力を前輪駆動機構(15)の等速ギヤ(52)に伝達する動力取出しギヤ(46)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクタの動力伝達装置。
  4. クラッチ装置(56)を、等速ギヤ(52)からの動力を伝動軸(50)に伝達する等速クラッチ(67)と、増速ギヤ(55)からの動力を伝動軸(50)に伝達する増速クラッチ(68)とから構成し、これら等速クラッチ(67)と増速クラッチ(68)とを油圧によって作動する油圧クラッチによって構成し、伝動軸(50)の後端側を支持するホルダ(49)及び伝動軸(50)に形成した油路を介して前記等速クラッチ(67)と増速クラッチ(68)とに圧油が供給されるように構成し、前記ホルダ(49)を後部ケース(5)前端側の隔壁(43)に前方側から取り付けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のトラクタの動力伝達装置。
  5. クラッチ装置(56)を、等速ギヤ(52)からの動力を伝動軸(50)に伝達する等速クラッチ(67)と、増速ギヤ(55)からの動力を伝動軸(50)に伝達する増速クラッチ(68)とから構成し、等速クラッチ(67)又は増速クラッチ(68)をエンジン停止時に接続するように構成したことを特徴とする請求項2、3又は4に記載のトラクタの動力伝達装置。
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