JP2008141935A - 単相交流信号の基本波成分検出方法 - Google Patents

単相交流信号の基本波成分検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、周波数変動を伴う単相交流信号の基本波成分の周波数・位相検出方法として、変動周波数に適応しながら、ノイズ等の影響を排除して正確に、安定的に周波数と位相を瞬時検出できる方法を提供する。
【解決手段】
単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした上で、矩相信号生成用の該安定フィルタの特性をバンドパス特性に微分特性あるいは積分特性を付加した特性とし、検出した周波数を用いて、バンドパス特性の中心周波数に対応したフィルタ係数のみを適応調整するようにして、課題を解決した。
【選択図】図1

Description

単相交流電源系統連系用電力変換装置、無停電電源装置、電源高調波抑制装置、単相変圧器用突入電流防止装置、特殊充電器、電源同期検出装置などでは、単相交流電圧の基本波成分の周波数と位相は、最も基本的な情報であり、この検出が必要とされている。本発明は、これら装置に有用な単相交流信号の基本波成分の周波数及び位相の瞬時検出方法に関するものである。
本発明に関連深い先行文献としては、以下に記載されたものがある。
(1)新中新二:「単相交流信号の位相検出方法と同方法を用いた電力変換装置」、特開2006−129681(2004−10)
(2)清水敏久・齋藤真:「半導体電力変換装置の制御回路」、特開2003−143860(2001−11)
(3)L.N.Arruda、B.J.C.Filho、S.M.Silva、S.R.Silva、and A.S.A.C.Diniz:“Wide Bandwidth Single and Three−Phase PLL Structures for Grid−Tied PV Systems”、Record of the 28th IEEE Photovoltaic Specialist Conference 2000、pp.1660−1663(2000)
(4)S.M.Silva、L.N.Arruda、and B.J.C.Filho:“Wide Bandwidth Single and Three−Phase PLL Structures for Utility Connected Systems”、CD−Proc.of 9th European Conference on Power Electronics and Applications(EPE 2001)(2001−8)
(5)L.N.Arruda、S.M.Silva、and B.J.C.Filho:“PLL Structures for Utility Connected Systems”、Conference Record of the 2001 IEEE Industry Applications Conference、36th IAS Annual Meeting(IAS 2001)、Vol.4、pp.2655−2660(2001−9)
(6)L.M.Silva、B.M.Lopes、B.J.C.Filho、R.P.Campana、and W.C.Boaventura:“Performance Evaluation of PLL Algorithms for Single−Phase Grid−Connected Systems”、Conference Record of the 2004 IEEE Industry Applications Conference、39th IAS Annual Meeting(IAS 2004)、Vol.4、pp.2259−2263(2004−10)
(7)M.Ciobotaru、R.Teodorescu、and F.Blaabjerg:“Improved PLL structures for single−phase grid inverters”、CD−Proc.of International Conference on Power Electronics and Intelligent Control for Energy Conservation(PELINCEC2005)(2005−10)
(8)M.Ciobotaru、R.Teodorescu、and F.Blaabjerg:“A New Single−Phase PLL Structures Based on Second Order Generalized Integrator”、CD−Proc.of 37th IEEE Power Electronics Specialis Conference(PESC 2006)(2006−6)
(9)S.Sakamoto、T.Izumi、T.Yokoyama、and T.Haneyoshi:“A New Method for Digital PLL Control Using Estimated Two Quadrature Two Phase Frequency Detection”、Proc.of Power Conversion Conference(PCC−2002)、pp.671−676(2002−4)
単相交流信号の位相の瞬時検出法としては、PLL法、フィードバック形フィルタ法、ヒルベルト変換法、DFT法などが知られている。これら瞬時検出法における共通アプローチは、検出対象の単相交流信号の基本波成分に対し、その主成分が同基本波成分の周波数と同一でかつ位相がπ/2(rad)だけ進んだ(あるいは遅れた)信号(以下、矩相信号と呼称)と、その主成分が同基本波成分の周波数と同一でかつ位相が同相の信号(以下、同相信号と呼称)とを生成し、矩相信号と同相信号からなる2相信号を用いて、源の単相交流信号の瞬時位相を検出するものである。例えば、安定なフィードバック形フィルタを1個以上用いて単相交流信号から同相信号と矩相信号を生成して位相検出を行うフィードバック形フィルタ法に関しては、文献(1)に詳しく解説されている。源の単相交流信号のヒルベルト変換を通じて矩相信号を得、同相信号を源単相交流信号そのものとするヒルベルト変換法は、文献(2)に詳しく解説されている。本例から明白なように、源の単相交流信号そのものを同相信号としてよく、このため、位相検出で特に重要なのは、矩相信号の生成である。換言するならば、上記の各種方法は、矩相信号を少なくとも用いた単相交流信号の瞬時位相検出法と言える。
フィードバック形フィルタ法、ヒルベルト変換法、DFT法などは、単相交流信号の基本波成分の周波数が既知かつ一定であることを条件に、矩相信号を生成するものであり、本条件がこれらの使用上の基本条件となっている。これに対して、単相交流信号の基本波成分の周披数が変動し、この正確な値が未知の場合にも基本波成分の位相を検出し得る潜在能力を有していると期待されているのが、PLL法である。PLL法は、基本波成分の位相に加えて、周波数も検出することにより、周波数変動への対応能力を獲得している。換言するならば、PLL法は基本波成分の周波数と位相の瞬時検出法と言える。変動周波数をもつ基本波成分からなる源単相交流信号に適用可能なPLL法は、上記文献(3)〜(9)に詳しく説明されている。
これら先行文献によれば、変動周波数の基本波成分からなる単相交流信号に適用可能なPLL法は、PLLで得た周波数検出値をPLL入力信号生成過程にフィードバックし再利用すると言う適応システムの構成をとっている。本構成の結果、PLL法による検出システムは、システム全体としては非線形となる。この非線形性に遠因していると思われるが、先行発明たる従来のPLL法は以下のような課題を残置してきた。
(a)総合的に、検出システムが不安定化しやすい。
(b)生成2相電圧の内の1相分をPLLへの入力信号とする構成をとっている。このためか、PLLのための位相制御器(PLLに使用される制御器)の設計には「small signal model」の導出が必要であり、システム安定化のための位相制御器設計は煩雑である。更には、高い追随性をもたらす広帯域高次の位相制御器の設計・利用は、システムの不安定化を誘発し困難である。
(c)周波数真値が一定の場合でさえ、周波数検出値は高周波脈動を常時起こし、安定しない。
発明が解決しようとする課題
本発明は、以上の背景のもとになされたものであり、その目的は、単相交流信号の基本波成分の少なくとも周波数と位相の検出し、次の性能を発揮する新構造の基本波成分検出法を提供するものである。提供検出法は、検出システムの安定性を確保した上で、広帯域かつ高次の位相制御器を系統的に設計することを可能とし、ひいては、周波数変動、位相跳躍、振幅変動、信号歪み、ノイズ混入などが高いレベルで存在する場合にも、基本波成分の位相、周波数に加え、更には振幅の良好な適応的検出を可能とする。提供検出法による適応検出は安定的に遂行され、例えば一定周波数に対しては、脈動の無い周波数検出値を得ることができる。
課題を解決するための手段
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、矩相信号生成用の該安定フィルタの特性をバンドパス特性に微分特性あるいは積分特性を付加した特性とし、検出した周波数を用いて、バンドパス特性の中心周波数に対応したフィルタ係数のみを適応調整するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、検出した周波数を用いて、矩相信号生成用の該安定フィルタの特性を支配するフィルタ係数を、周波数検出期間より長い期間一定に保ちつつ適応調整するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、検出した位相をフィードバック利用して位相真値と位相検出値との推定的偏差である位相偏差相当値を先ず決定し、位相偏差相当値を用いて基本波成分の周波数検出値を次に決定し、続いて、検出周波数の積分相当の処理を通じて基本波成分の位相を検出するようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、単相交流信号の基本波成分の位相あるいはこの余弦正弦値を先ず検出し、次に、検出した位相あるいは位相余弦正弦値を用いて位相の微分相当の処理を行い、基本波成分の周波数を検出するようにしたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、及び請求項4記載の単相交流信号の基本波成分検出方法であって、該安定フィルタをディジタルフィルタとして離散時間実現したことを特徴とする。
以下、数式と図面とを用いて、本発明の作用と実施形態を詳細に説明する。明快な合理的説明を行うために、まず、本発明が解決しようとする技術課題を、数式を用いて記述しなおす。
単相交流信号として、基本波成分の周波数(基本周波数と略記)ωαをもつ(1)式のvを考える。
Figure 2008141935
(1)式における基本周波数ωα、同成分の位相φα及び振幅Vは未知かつ変動するものとす
Figure 2008141935
数ωαの正弦信号として表現できないノイズ、高調波成分等とする。なお、以降では、これらは簡単にノイズ等と略記する。単相交流信号の基本波成分の周波数・位相検出問題、特に、本発明の解決すべき課題は、入手可能な単相交流信号vを用いて、同信号の基本波成分の周波数ωαと、次の(2)式で定義された基本波成分の位相θαと、
Figure 2008141935
さらには基本波成分の振幅Vの瞬時値を、ノイズ等の影響を排除して正確に、安定的に、実時間で検出することである。
単相交流信号の基本波成分の周波数、位相、振幅の瞬時検出ための検出システムに関し、請求項1〜3の発明に基づき構成した1実施形態例を、図1に示す。同図の基本波成分検出システムは、二相信号生成器1、振幅・位相偏差検出器2、位相同期器3、マルチレイトサンプルホールダ4と言う4個のサブシステムから構成されている。基本波成分検出システムへの入力信号として単相交流信号vを受け、同信号の基本波成分の位相、周波数、
Figure 2008141935
は、マルチレイトサンプルホールダ4を介して、二相信号生成器1へフィードバックされ、再利用されている。すなわち本発明による基本波成分検出システムは、システム全体としては、適応的な検出システムとなっている。図1の提供システムは、後述の説明で明らかになるように、広義の意味において、PLLシステムの範疇に属する。文献(3)−(9)もPLLシステムの範疇に属するが、システムの構造、及び構造を形づくるサブシステム1−4(詳細は後述)は、本発明の基づく新規なものであり、従来の何れとも異なる。以下、これらサブシステム1−4の詳細を個別に説明する。
二相信号生成器の役割は、単相交流信号vの基本波成分に対し、その主成分が基本波成分の周波数と同一でかつ位相がπ/2(rad)だけ進んだ(あるいは遅れた)矩相信号ναを生成することである。また、大きなノイズ等を含む単相交流信号に対しては、矩相信号に加えて、その主成分が基本波成分の周波数と同一でかつ位相が同相の同相信号νβを生成することである。
二相信号生成器の1実施形態例は、基本波成分検出のための矩相信号ναと同相信号νβを、各々、安定なフィルタGα(s)、Gβ(s)(s:ラプラス演算子)による単相交流信号vのフィルタリング処理により生成するものである。これらは、請求項1及び2の発明に基づき、以下のように((3)式以下の数式を参照)構成することができる。
Figure 2008141935
上式におけるフィルタは、次の特性をもつものとしている。
Figure 2008141935
Figure 2008141935
後に詳述)。なお、上式におけるjは、複素数の虚数部を意味する。単相交流信号を(4)
Figure 2008141935
単相交流信号の基本波成分に対して、一応、π/2(rad)位相進みの矩相信号となる点には注意されたい。
請求項1の発明に基づくならば、(4)式の条件を満足する簡単かつ安定なフィルタGα(・)、Gβ(・)として、次のものを構成することができる。
Figure 2008141935
Figure 2008141935
ただし、
Figure 2008141935
Figure 2008141935
た。図2より、Gβ(・)がバンドパス特性をもつこと、更には(5)、(6)式が(4)式の条件を満足していることは明らかである。(5)式のGα(・)は、バンドパス特性をもつGβ(・)に対して微分処理を行い(4)式第1行の関係を達成している。一方、(6)式のGα(・)は、バンドパス特性をもつGβ(・)に対して積分と符号反転の処理を行い(4)式第1行の関係を達成している(積分形は、位相遅れ特性−jの反転を利用)。すなわち、矩相信号生成用の安定フィルタGα(・)の特性は、請求項1の発明に基づき、バンドパス特性に微分特性あるいは積分特性を付加した特性としている。
Figure 2008141935
のみを適応調整するようにする」とした請求項1の発明に基づき、提供フィルタにおいて
Figure 2008141935
(5)、(6)式のバンドパス特性をもつGβ(・)の中心周波数は、図2より明白なように、0次係数によってのみ定まる。
フィルタGα(・)、Gβ(・)の動的特性はこれらに共通の分母多項式の係数によって支配される。
Figure 2008141935
のみですなわち単一の係数で、これを行うことになる。一般論であるが、適応システムにおける係数の適応調整においては、調整対象係数の数を極力少なく抑えることが、システム安定化に有効である。提供の検出システムも適応システムの1種であり、これを構成する二相信号生成器に関し、本一般論が適用されることが実験的に確認されている(後述の実験データ、図6〜11を参照)。すなわち、請求項1の発明によれば、周波数変動を伴う単相交流信号に対する基本波成分検出システムの安定性を向上させることができると言う作用が得られる。
図3に、(5)、(6)式の1実現例を示した。図中の1/sは積分器を意味し、また貫徹矢印
Figure 2008141935
よって生成された信号を、マルチレイトサンプルホールダ4を介して得ている。このため、
Figure 2008141935
定ではあるが)、長時間的には可変である。図3では、矩相信号ναとして微分形(上段)と積分形(下段)の2種類を示しているが、実際の利用には、何れか1つを選択することになる。
(1)式〜(7)式と図2、3とを用いて説明した上記の実施形態例では、同相信号を矩相信号と一体的に生成したが、両信号は個別に生成してもよい。また、源の単相交流信号のノイズ等が小さい場合には、同相信号は、源の単相交流信号そのものとしてよい。図3は、フィルタの1実現例であり、フィルタの実現は、当業者には容易に理解されるように、図3に限定されるものでない。また、上記実施形態例では、矩相信号生成用のフィルタとしては、簡単な2次フィルタとしたが、2次以上の高次フィルタを利用してよいことを指摘しておく。
続いて、振幅・位相偏差検出器2について説明する。振幅・位相偏差検出器は、請求項3の発明に従って構成されており、その主たる役割は位相真値と位相検出値との推定的偏差である位相偏差相当値を決定することである。また、その従たる役割は、基本成分の振幅を検出することである。図4は、振幅・位相偏差検出器の1構成例である。図4におけるベクトル回転器R(・)は、以下の処理を行っている。
Figure 2008141935
Figure 2008141935
上式における頭符Tは行列の転値を意味する。ベクトル回転器に使用する位相信号として
Figure 2008141935
4では、位相検出値のフィードバック利用を貫徹矢印で表現している。
図4の振幅・位相偏差検出器におけるF(・)はローパスフィルタであり、その役割は、ベクトル回転器後の2相信号に含まれるノイズ等の除去であり、次の処理を行っている。
Figure 2008141935
なお、(10)式は、2相信号νγ,νδに対して、ローパスフィルタにより独立にフィルタリング処理を行うことを意味する。
ベクトル回転器後の2相信号νγ,νδに対するローパスフィルタリングは、ベクトル回転器前の信号να,νβに対するバンドパスフィルタリングと等価の効果をもたらす。すなわち、ベクトル回転器とフィルタとの処理手順は、互いに変更してよい。フィルタ処理を先行させる場合には、フィルタはバンドパスフィルタとすることが必要である。当業者には周知のように、バンドパスフィルタの設計・実現には2次以上の伝達関数が必要とされるが、ローパスフィルタの設計・実現は1次の伝達関数から可能である。図4の構成例では、簡単な次の1次フィルタを使用することが可能である。
Figure 2008141935
ローパスフィルタの役割から明白なように、源の単相交流信号が含有するノイズ等が少ない場合には、当然のことながら、ベクトル回転器後の2相信号に含まれるノイズ等も少ない。このような場合には、本ローパスフィルタは不要である。この点を考慮して、図4の振幅・位相偏差検出器では、本ローパスフィルタを破線ブロックで表示している。
図4に提供した振幅・位相偏差検出器では、フィルタ処理信号νγl,νδlのノルム計算を通じて、振幅・位相偏差検出器の従たる役割である単相交流信号の基本波成分の振幅を検出している。すなわち、
Figure 2008141935
図4の構成より明白なように、振幅検出値に関しては、フィードバック再利用は行っていない。従って、必要に応じ、ノルム計算の前後に追加的なローパスフィルタリング処理を行ってよいことを指摘しておく。
図4に提供した振幅・位相偏差検出器では、位相検出値をベクトル回転器へフィードバッ
Figure 2008141935
すなわち、
Figure 2008141935
(13)式により算定された位相は、位相真値と位相検出値との推定的偏差である位相偏差に相当する。すなわち、次の関係が成立する。
Figure 2008141935
続いて、位相同期器3について説明する。位相同期器は、請求項3の発明に従って構成さ
Figure 2008141935
号の基本周波数の周波数検出値し、次に、検出周波数の積分相当の処理を通じて基本波成
Figure 2008141935
りである。
Figure 2008141935
上記の位相制御器CPLL(・)は、(16)式のm次有理多項式で構成されている。
Figure 2008141935
図5に、位相同期器3の構成を図示した。同図の3−1は位相制御器であり、3−2は位相積分器である。請求項3の発明に基づく位相同期器は、先ず、振幅・位相偏差検出器2から位相偏差相当値を得て、位相偏差相当値を用いて、二相信号生成器内部のフィルタ係数の適応調整に使用する基本波成分の周波数を検出している。次に検出周波数の積分処理を通じて基本波成分の位相を検出するように構成されている。本例は、検出周波数の純粋積分処理を通じて位相を検出した例であるが、純粋積分処理を近似積分処理で代用してよい。すなわち、一般には、積分相当の処理でよいことを指摘しておく。
位相偏差相当値を入力信号とする位相制御器CPLL(・)を、次の(m+1)次H(・)が安定多項式となるように設計する場合には、周波数検出値と位相検出値は安定化する。
Figure 2008141935
更に、周波数変動、位相変動に関して、次の漸近特性が成立し、
Figure 2008141935
Figure 2008141935
単相交流信号の基本成分の周波数変動を考慮する必要がある場合には、(18)式から理解されるように、位相制御器としては、少なくとも、位相制御器分母多項式C(・)がs因子を1個もつ1形とする必要がある。周波数変動が激しい場合には、位相制御器分母多項式がs因子を2個もつ2形あるいはこれ以上の高次制御器が好ましい。1形、2形の簡単なものは、各々、以下となる。
Figure 2008141935
Figure 2008141935
(17)式が安定多項式になるような位相制御器の設計は、次の文献(10)を活用すれば、容易に行うことができる。
(10)新中新二:「1次遅れ特性をもつ制御対象の制御方法」、特開2006−031654
請求項3の発明に基づく位相偏差相当値を利用する位相同期器によれば、上述のように、周波数変動・位相変動に対し、高い追随性をもたらす広帯域高次の位相制御器の設計・利用が可能となる。しかも、その設計は簡単である。すなわち、請求項3の発明によれば、周波数変動・位相変動に対し、高い追随性をもたらす広帯域高次の位相制御器の設計・利用が可能となり、その設計を簡単に行えるようになると言う作用が得られる。
続いて、マルチレイトサンプルホールダ4について説明する。位相同期器3で生成した基
Figure 2008141935
れる。本フィードバックこそが、周波数変動を伴う単相交流信号の位相・周波数検出における有効な解決策であるが、同時に検出システム全体の不安定化をもたらす主要因の1つでもある。
本フィードバックが存在せず、二相信号生成器の係数として常時一定正値を使用する場合には、図1の全システムは、二相信号生成器とPLLとによる2個の安定な線形時不変サブシステムのフィードフォワード結合となる。この場合の全システムは線形時不変となり、必然的にこの安定性は確保される。ただし、単相交流信号の基本周波数が一定かつ既知で
Figure 2008141935
るフィードバックループを構成し、二相信号生成器の係数を瞬時瞬時に変化した場合、周波数変動を伴う単相交流信号の位相・周波数検出の可能性が出てくるが、上記の時不変を前提とした議論はもはや成立せず、個々のサブシステムが線形で安定であっても、全システムとしては非線形となり、安定性の保証はできない。この種の問題は、二相信号生成器において適応的な係数調整を行っている周波数位相検出法(広くは、基本波成分検出法)では、例外なく直面する深刻な問題である。
請求項2の発明に基づくマルチレイトサンプルホールダは、本問題を実際的視点から解決するものであり、すなわち、単相交流信号の周波数変動に対する追随性の確保と検出システムの安定性の確保との工学的トレードオフを取ることができる。本ホールダは、瞬時瞬
Figure 2008141935
を担う。すなわち、
Figure 2008141935
ホールド時間Tが、二相信号生成器の時定数に比較して同程度以上であれば、全システムの安定性を個々のサブシステムの安定性から確保できるようになる。一方、ホールド時間Tが、単相交流信号の周波数変動に対して、十分に短ければ、変動に対する追随性の確保も可能となる。以上より明白なように、請求項2の発明によれば、基本波成分検出システムの安定性を確保しつつ、周波数変動に対する追随性も達成できると言う作用が得られるようになる。
図1に提供した基本波成分検出システムは、マイコン等の演算素子を利用してソフトウェア的に離散時間実現することが好ましい。特に、適応調整係数をもつフィルタである二相信号生成器は、請求項5の発明に基づき、離散時間実現することが好ましい。離散時間実現による場合、係数の適応的調整は、簡単に実現することができる。すなわち、請求項5の発明によれば、適応機能を簡単に実現できると言う作用が得られるようになる。
二相信号生成器の離散時間実現をする場合には、他の機器も同様に離散時間すれば、基本波成分検出システムの構成が一段と容易となる。離散時間実現の場合には、処理対象である単相交流信号の基本周波数を基準に、単相交流信号をサンプリング処理するためのサンプリング周期Tを決定することになる。離散時間実現の基本波成分検出システムでは、マルチレイトサンプルホールダのホールド時間Tはサンプリング周期Tの整数倍に選定すればよく、また、サンプリング周期Tとホールド時間Tの2種の信号処理周期が存在することになる。本発明によるサンプルホールダに「マルチレイト」を冠したのは、この点を考慮したためである。
提供の基本波成分検出法の性能・効果を確認すべく行った数値実験の結果の1例を紹介する。図1に示した基本波成分検出システムの実現は、上述のように、離散時間実現が実際的である。システムの離散時間実現を考慮するならば、数値実験によるシステム性能・効果の検証は、十分に実際的である。
実験に使用した単相交流信号の条件と主要な設計パラメータは、次のように定めた。
Figure 2008141935
二相信号生成器における矩相信号生成のためのフィルタGα(・)としては、(5)式の微分形を採用した。また、位相同期器内の位相制御器CPLL(・)としては、(20)式の2形を採用し、同係数は(17)式に従い設計した。
基本的にして最重要な性能・効果の1つである定常時の周波数検出値の脈動を確認すべく、(1)式の単相交流信号に次の理想的条件を付した。
Figure 2008141935
本単相交流信号に対し、以下の設計を行った。
Figure 2008141935
実験結果を図6に示す。同図(a)は時間軸0.02(s/div)で位相真値(破線)θαと同検出値
Figure 2008141935
位相真値と同検出値の表示は、波形データの重複・輻輳をさけるべく、2(rad)相当の原点シフトを行い表示している(以下の位相表示も同様)。周波数検出値、振幅検出値のスケールは、各々0.01(rad/div)、1(V/div)であり、周波数検出値に対し大スケールを利用している点には特に注意されたい。なお、振幅検出値のスケールには、他のスケールとの区別のため、単位(V)を付してある。図より明らかなように、位相、周波数、振幅のいずれも極めて良好に検出されている。大スケールで明示したように、周波数が高周波脈動もなく更には非常に高い精度で検出されている点に注目されたい。文献(3)〜(8)に示された従来のPLL法による周波数検出においては、周波数検出値における高周波脈動の存在は不可避のように思われるが、提供の方法ではこの種の高周波脈動が実質的に消滅している。
本発明による基本波成分検出法の最大の特長は、単相交流信号の基本周波数変動に適応して、位相、周波数を正しく検出できる点にある。本性能・効果を確認すべく、(23)式に代わって次の条件を付した単相交流信号を用意した。
Figure 2008141935
すなわち、変動幅±10%、変動周波数20(rad/s)の周波数変動をもつ信号を用意した。
基本周波数の変動としては、文献(3)〜(9)に示された従来のいずれの周波数位相検出法あるいは基本成分検出法によっても困難な極めて大きいものである。
システム設計は、基本性能・効果の場合と同一の(24)式とした。実験結果を図7に示す。
Figure 2008141935
している。周波数の検出は、その変動にもかかわらず、極めて良好である。位相、振幅の検出も同様に良好である。所期の周波数変動に適応した検出が達成されていることが確認される。
単相交流信号の位相跳躍に対する本発明による基本波成分検出法の性能・効果を確認すべく、ある瞬時に、大きな位相跳躍φα=π/2(rad)をもつ単相交流信号を用意した。単相交流信号の条件は、位相跳躍以外は、(23)式と同一である。実験結果を図8に示す。同図(a)は時間軸0.05(s/div)で位相真値と同検出値を示している。位相検出値は、位相跳躍後約0.15(s)で再収斂(すなわち、再度の位相ロック)を概ね完了している。同図(b)は、時間軸0.2(s)で眺躍位相、周波数検出値、振幅検出値を示している。周波数検出値と振幅検出値の脈動減衰には、位相跳躍後約0.5(s)を要している。位相検出値の収斂が、周波数検出値、振幅検出値に比して速い主たる理由は、位相制御器直後の積分器による脈動の低減効果によるものである(図5を参照)。
単相交流信号の振幅変動に対する本発明の基本波成分検出法の性能・効果を確認すべく、ある瞬時に、基準値対し50%の瞬時振幅減少と150%の瞬時振幅増加をもつ単相交流信号を用意した。振幅を除く他の条件に関しては、(23)式と同一である。実験結果を図9に示す。同図(a)は時間軸0.02(s/div)で位相真値と同検出値を、同図(b)は時間軸0.2(s)で周波数検出値、振幅真値、振幅検出値を示している。振幅Vは、1→0.5→1.5と瞬時変化させた。図(a)は、瞬時振幅減少(1→0.5)時のものであるが、位相検出は、振幅変動の影響をほとんど受けていないことが確認される。瞬時振幅増加(0.5→1.5)時の位相検出も同様であった。なお、本振幅増加は、相対的には300%瞬時増加に相当する点には、注意されたい。周波数検出値は、源単相交流信号に起因した周期0.04(s)の脈動をもつが、平均値は安定している。また、振幅検出は、真値と検出値の比較より明らかなように、高速検出に成功している。
単相交流信号の歪みに対する本発明の基本波成分検出法の性能・効果を確認すべく、振幅±1の矩形状の単相交流信号を用意した。本矩形信号は振幅V=4/πの基本波成分と高調波成分からなり、高調波成分による極めて高い歪み(48.3%THD)を有している。本信号の歪み以外の条件は、(23)式と同一である。
単相交流信号が有する高調波歪みを考慮し、ローパスフィルタ、位相制御器を、以下のように再設計した。
Figure 2008141935
実験結果を図10に示す。同図(a)は時間軸0.02(s/div)で源単相交流信号と位相検出値を、同図(b)は時間軸0.2(s)で周波数検出値と振幅検出値を示している。振幅検出値には、ベクトル回転器直後のローパスフィルタで取りきれなかった高調波(48.3%THDへの寄与分)の残留成分による脈動が見られるが、位相及び周波数は良好に検出されている。なお、図1のシステム構成より明白なように、振幅検出値に関しては、フィードバック再利用は行っていない。従って、振幅検出値の脈動低減の必要に応じ、ノルム計算の前後に追加的なローパスフィルタリング処理を行って、最終的な振幅検出値を決定して問題ない。図10(b)の振幅検出値に対しては、追加的フィルタリングは行っていない。
ノイズに対する提供の基本波成分検出法の性能・効果を確認すべく、ノイズを有する単相交流信号を用意した。ノイズは、±0.5の間で一様に分布した白色ノイズとした。単相交流信号基本波成分の振幅V=1を考慮すると、本ノイズレベルは極めて高いと言える。本信号のノイズ以外の条件は、(23)式と同一である。また、ローパスフィルタ、位相制御器の設計は、(26)式と同一である。
実験結果を図11に示す。同図(a)は位相真値と同検出値を、同図(b)は源単相交流信号、周波数検出値、振幅検出値を示している。時間軸は共に0.02(s/div)である。高いノイズレベルにもかかわらず、位相、周波数、振幅ともノイズの影響をほとんど受けず適切に検出されている。
以上の実験結果より明瞭に確認されたように、本発明が提供する基本波成分検出法は、文献(3)〜(9)の従来方法では達成不可能あるいは困難な性能を示しており、総合的には非常に高い性能・効果を有するものである。
続いて、請求項1、2、4の発明に基づく実施形態例を説明する。図12は、単相交流信号の基本波成分の瞬時検出ための検出システムに関し、請求項1、2、4の発明に基づき構成した1実施形態例である。同システムは、二相信号生成器1、振幅・位相検出器5、周波数検出器6、マルチレイトサンプルホールダ4と言う4個のサブシステムから構成されている。システムの入力信号として単相交流信号vを受け、同信号の位相、周波数、振
Figure 2008141935
成器1へフィードバックされ、再利用されている。すなわち本発によるシステムは、システム全体としては、適応的な検出システムとなっている。しかし、提供の基本波成分検出システムは、位相同期器を有せず、PLLシステムではない。この点には、注意されたい。以下、これらサブシステムの詳細を個別に説明する。
図12の基本波成分検出システムにおける二相信号生成器1、マルチレイトサンプルホールダ4の役割、作用は、図1の検出システムのそれらと同一である。すなわち、図12の検出システムにおける二相信号生成器1、マルチレイトサンプルホールダ4としては、図1の検出システムのものと同一のものが使用できる。これらサブシステムの実施形態例に関しては、既に、図1の基本波成分検出システムに関連して詳しく説明したので、ここでの説明は省略する。
図13は、新規サブシステムの1つである振幅・位相検出器の1構成例である。同図におけるF(・)はバンドフィルタであり、その第1の役割は、入力の2相信号να,νβに含まれるノイズ等の除去し、これを取り除いた2相信号ναb,νβbの生成にある。第2の役割は、2相信号ναb,νβbの微分値に対応した信号(微分信号)を生成することある。
バンドパスフィルタの中心周波数は、マルチレイトサンプルホールダから得た周波数検出値を利用して適応的調整するようにしている。同図では、本適応調整の様子を貫徹矢印で表現している。適応調整される可変の係数を持つバンドパスフィルタの構成の1例に関しては、既に、二相信号生成器に関連して、(5)式、(6)式及び図2、図3を用い詳しく説明した(Gβ(・)がバンドパスフィルタに対応)。同様のバンドパスフィルタをここでも使用することができる。ただし、これらの使用においては、(7)式の係数gが概略的なパスバンド値となることを考慮して、係数gを決定する必要がる。当業者には容易に理解されるように、これ以外の公知のバンドパスフィルタを利用しても、もちろんよい。ただし、使用するバンドパスフィルタの中心周波数は、周波数検出値に従い、可変とする必要がある。
図3のバンドパスフィルタの例から明白なように、バンドパスフィルタにおいては、バンドパスフィルタリングで得た信号と同時にこの微分信号も同時に生成することが可能である。図3の例では、微分形の矩相信号が、バンドパスフィルタリング信号である同相信号の微分信号に対応する。図3の例に限らず、一般に、バンドパスフィルタにおいては、バンドパスフィルタリングで得た信号と同時にこの微分信号も同時に生成することが可能である。
バンドパスフィルタの役割から明白なように、二相信号生成器から得た2相信号に含まれるノイズ等が少ない場合には、本バンドフィルタは省略してよい。ただし、この場合には、二相信号生成器から得た2相信号に対して微分相当の処理を施し、これらの微分相当信号を生成する必要がある。バンドパスフイルタを省略する場合には、本バンドパスフィルタを微分器と読み換えることになる。微分相当信号の生成においては、当然のことながら、周波数検出値を利用する必要はない。
図13に提供した振幅・位相検出器5では、フィルタ処理後の2相信号ναb,νβbが得られたならば、これら2相信号の逆正接処理により、源の単相交流信号の位相を検出している。すなわち、
Figure 2008141935
図13に提供した振幅・位相検出器5では、フィルタ処理後の2相信号のノルム計算を通じて、単相交流信号の基本波成分の振幅を検出している。すなわち、
Figure 2008141935
図13に提供した振幅・位相検出器5では、次の(29)式に示したように、フィルタ処理後の2相信号を(28)式の振幅検出値で除して、正規化したフィルタ処理信号を生成し、周波数検出器へ向け出力している。
Figure 2008141935
上記の正規化フィルタ信号は、位相検出値の余弦正弦信号になっている点には、特に注意されたい。すなわち、
Figure 2008141935
以降では、(30)式の2x1ベクトル信号を位相ベクトルと呼称する。単相交流信号の位相検出値を利用する応用では、位相検出値そのものではなく、位相検出値の位相ベクトルを必要とすることが少なくない。この種の応用では、(27)式の位相検出は必要なく、(29)、(30)式の正規化フィルタ信号こそが有用である。
図13に提供した振幅・位相検出器5では、次の(31)式に示したように、バンドパスフィルタ信号の微分値を(28)式の振幅検出値で除すことにより、位相ベクトルの微分相当信号を生成し、周波数検出器へ向け出力している。
Figure 2008141935
新規サブシステムの1つである周波数検出器は、請求項4の発明に従って構成されている。本発明に基づく構成の1例は、次の簡単なベクトル内積式として記述することができる。
Figure 2008141935
(32)式の第1式は、請求項4の発明に基づく周波数検出の原理を示したものであり、同第3式は周波数検出の実際の処理手順の1例を示したものである。すなわち、原理的には、単相交流信号の基本波成分の位相を先ず検出し、次に、検出した位相の微分相当の処理を行い、基本波成分の周波数を検出するようにしている。実際の検出は、位相余弦正弦値を先ず検出し、これを用いて、位相の微分相当の処理(本例では、位相ベクトルと位相ベクトル微分値とによる内積的演算処理)を行い、基本波成分の周波数を検出するようにしている。
当業者には容易に理解されるように、(27)式に示した位相検出値に対する微分相当の処理を通じても(すなわち、(32)式第1式に直接的に従った処理を通じても)、周波数を検出することは可能である。位相そのものに代わって、位相ベクトルを必要とする応用が多く、これらの応用においては、(32)式の第3式に提供した周波数検出値がより有用である。
図1の基本波成分検出システムと同様に、図12の基本波成分検出システムも、マイコン等の演算素子を利用してソフトウェア的に離散時間的に実現することが好ましい。マイコン等による離散実現による場合、振幅・位相検出器5、周波数検出器6は一段と容易に実現することができる。
以上説明した振幅・位相検出器5、周波数検出器6は、いずれも請求項4の発明に基づくものである。以上の説明より明白なように、請求項4の発明によれば、基本波成分の位相を求めることなく、多くの応用が必要とする位相ベクトルを直接的に得ることができる。また、前段処理としてバンドパスフィルタリングが行われる場合には、追加的な微分処理の要もなく、位相ベクトルの微分信号を得ることができ、簡単な内積的な計算で基本波成分の周波数検出値を得ることができる。この結果、請求項4の発明によれば、大変軽い演算で、変動を伴う基本波成分の位相ベクトルと周波数を得ることができると言う作用が得られる。しかも、図12の検出システムは、図1に示した検出システムと異なり、フィードバックループの1種であるPLLを構成する必要がない。当然、PLL安定化のための位相偏差相当値の検出、位相偏差相当値を利用した位相制御器の設計と構成も必要ない。ひいては、請求項4の発明によれば、PLLに起因したシステム不安定化要因を低減でき、システム設計も簡単になると言う作用も得られる。
次に、本発明の提供する基本波成分検出システムを活用した単相交流電源系統連系のための電力変換装置の1実施形態例を説明する。図14はこの種の電力変換装置の構成の1例である。10が電力変換装置であり、変動周波数に適応して位相検出が可能な基本波成分検出システム10−4に加えて、10−1〜10−3からなる他の主要構成機器から構成されている。10−1はインバータ、10−2はフィードバック電流制御器、10−3は電流指令生成器である。本電力変換装置の目的は、単相交流電源系統の電圧との位相差を考慮した電流制御を通じ、インバータを系統へ連系させることであり、これら4機器が主たる機能を担う。インバータと電流制御器は、フィードバック電流制御系を構成している。電流制御制御系を適切に設計・構成できれば、電流指令通りの電流を系統側と授受できる。この種の電力変換装置の主たる問題は、フィードバック電流制御系のための電流指令の生成にある。
単相交流電源系統の電圧の実測電圧は(1)式のν(t)であるとし、検出対象は基本波成分の周波数ωαと位相ベクトルである。この周波数は概略値(例えば、平均的な値)は既知であるが、変動するものとする。電流制御のための電流指令i(t)は、所期の電流波高値、電
Figure 2008141935
考慮の上、以下のように構成することになる。
Figure 2008141935
(33)式においては、時間とともに変化する時間関数に関しては、これを明示するように時間変数tを付している。上の電流指令は、以下のように再構成することができる。
Figure 2008141935
Figure 2008141935
Figure 2008141935
Figure 2008141935
図14における電流指令生成器10−3は、(34)〜(36)式に従って構築されている。図
Figure 2008141935
(34)式が明示しているように、系統連系のための電流指令の生成には、系統電圧の基本波成分の位相あるいは位相ベクトルの検出が不可欠である。周波数変動を伴う場合の位相あるいは位相ベクトルの検出には、図1〜13を用いて既に詳しく説明したように、変動する周波数の検出が同時に必要である。電流制御が瞬時瞬時に遂行されることを考慮するならば、このときの位相あるいは位相ベクトルの検出は、時間遅れのない瞬時検出でなくてはならない。図14の電力変換装置では、図1、図12に例示したような本発明による基本波成分検出システムを利用して、周波数の瞬時検出を行いつつ、位相あるいは位相ベクトルの瞬時検出を行い、所期の機能を実現している。
次に、離散時間実現した基本波成分検出システムを活用した単相交流電源系統連系のための電力変換装置の例を説明する。図15はこの1例である。図14に対する図15の違いは、基本波成分検出システム10−4が当初より離散時間実現され、これに応じ、基本波成分検出システム10−4の入力端前に連続時間信号をサンプリングして離散時間信号を生成するサンプラーが設置され、出力端に離散時間信号を連続時間信号に変換する0次ホールド回路が設置されている点にある。この点を除く、電力変換器を構成するインバータ10−1、フィードバック電流制御器10−2、電流指令生成器10−3に関しては、図14と本質的違いはない。このため、これらの説明は省略する。
以上、図1〜図15を用いて、本発明による単相交流信号のための基本波成分検出方法を、更には、単相交流電源系統連系のための電力変換装置を例に同検出方法の利用法を詳しく説明した。本発明による基本波成分検出システムの利用は、図14、図15の電力変換装置に限定されるものでないこと、無停電電源装置、電源高調波抑制装置、単相変圧器用突入電流防止装置、特殊充電器、電源同期検出装置など、他に種々存在することを指摘しておく。
発明の効果
以上の説明より明白なように、本発明は以下の効果を奏する。特に、請求項1の発明によれば、適応システムの1種である、周波数変動の単相交流信号に対する基本波成分検出システムの安定性を二相信号生成器の観点から向上させることができると言う作用が得られた。本作用の結果、請求項1の発明によれば、単相交流信号の基本波成分の周波数が大きく変動する場合にも、基本波成分の周波数、位相、加えて振幅をも、より安定的に検出できると言う効果が得られる。特に、一定周波数の単相交流信号に対しては、脈動の無い周波数検出値を得ることができると言う効果が得られる。
特に、請求項2の発明によれば、基本波成分検出システムの安定性を確保しつつ、周波数変動に対する追随性も達成できると言う作用が得られるようになった。本作用の結果、請求項2の発明によれば、システムの安定性と周波数変動に対する適応性と言う相反する特性を、妥協的ではあるが同時に満足せることができ、安定で真に適応的な周波数位相検出が可能となると言う効果が得られる。
特に、請求項3の発明によれば、周波数変動・位相変動に対し、高い追随性をもたらす広帯域高次の位相制御器の設計・利用が可能となり、その設計を簡単に行えるようになると言う作用が得られた。本作用の結果、請求項3の発明によれば、安定性を損なうことなく、周波数変動・位相変動に対する高い追随性・適応性を達成した周波数位相検出が可能となると言う効果が得られる。
特に、請求項4の発明によれば、フィードバックループの1種であるPLLを構成することなく、換言するならば、PLLに起因したシステムの不安定化要因を低減した形で、大変軽い演算で、変動を伴う基本波成分の位相ベクトルと周波数を得ることができると言う作用が得られた。また、システム設計も簡単になると言う作用も得られた。これら作用の結果、請求項4の発明によれば、更に安定性を向上させた形で、しかも簡単に、適応的な周波数位相検出ができるようになると言う効果が得られる。
特に、請求項5の発明によれば、適応機能を簡単に実現できると言う作用が得られた。本作用の結果、請求項5の発明によれば、提供の基本波成分検出法を簡単に実現できるようになると言う効果、すなわち適応システムである基本波成分検出システムを簡単に実現できるようになると言う効果が得られる。
発明による効果に関しては、詳細かつ多数の実験データを通じて実験的に実証した。すなわち、周波数変動、位相跳躍、振幅変動、信号歪み、ノイズ混入などが高いレベルで存在する場合にも、基本波成分の位相、周波数に加え、更には振幅の良好な適応的検出が可能であるという性能・効果を実験的に実証した。これら実験データは、本発明による基本波成分検出システムは文献(3)〜(9)などの従来方法では達成不可能あるいは困難な性能を達成していること、ひいては、本発明は総合的には非常に高い効果を有するものであることを実証するものである。
1実施形態例における基本波成分検出システムの構成を示すブロック図 1実施形態例におけるバンドパスフィルタの周波数応答例 1実施形態例における二相信号生成器用1入力2出力フィルタの実現例 1実施形態例における振幅・位相偏差検出器の構成を示すブロック図 1実施形態例における位相同期器の構成を示すブロック図 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの応答例 1実施形態例における基本波成分検出システムの構成を示すブロック図 1実施形態例における振幅・位相検出器の構成を示すブロック図 基本波成分検出システムを用いた電力変換装置の1構成例を示すブロック図 基本波成分検出システムを用いた電力変換装置の1構成例を示すブロック図
符号の説明
1 二相信号生成器
2 振幅・位相偏差検出器
3 位相同期器
3−1 位相制御器
3−2 位相積分器
4 マルチレイトサンプルホールダ
5 振幅・位相検出器
5−1 バンドパスフィルタ
6 周波数検出器
10 電力変換装置
10−1 インバータ
10−2 フィードバック電流制御器
10−3 電流指令生成器
10−4 基本波成分検出システム

Claims (5)

  1. 単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、
    矩相信号生成用の該安定フィルタの特性をバンドパス特性に微分特性あるいは積分特性を付加した特性とし、検出した周波数を用いて、バンドパス特性の中心周波数に対応したフィルタ係数のみを適応調整するようにしたことを特徴とする単相交流信号の基本波成分検出方法。
  2. 単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、
    検出した周波数を用いて、矩相信号生成用の該安定フィルタの特性を支配するフィルタ係数を、周波数検出期間より長い期間一定に保ちつつ適応調整するようにしたことを特徴とする単相交流信号の基本波成分検出方法。
  3. 単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、
    検出した位相をフィードバック利用して位相真値と位相検出値との推定的偏差である位相偏差相当値を先ず決定し、位相偏差相当値を用いて基本波成分の周波数検出値を次に決定し、続いて、検出周波数の積分相当の処理を通じて基本波成分の位相を検出するようにしたことを特徴とする基本波成分検出方法。
  4. 単相交流信号の基本波成分に対してπ/2(rad)位相進みあるいは遅れの矩相信号を、安定なフィルタを用いて単相交流信号から生成し、生成した矩相信号を少なくとも用いて、基本波成分の周波数と位相あるいは基本波成分の周波数と位相余弦正弦値を少なくとも検出するようにした単相交流信号の基本波成分の検出方法であって、
    単相交流信号の基本波成分の位相あるいはこの余弦正弦値を先ず検出し、次に、検出した位相あるいは位相余弦正弦値を用いて位相の微分相当の処理を行ない、基本波成分の周波数を検出するようにしたことを特徴とする単相交流信号の基本波成分検出方法。
  5. 該安定フィルタをディジタルフィルタとして離散時間実現したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、及び請求項4記載の単相交流信号の基本波成分検出方法。
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