JP2008141797A - 圧電素子を用いた駆動機構と該駆動機構を用いたカメラモジュール、及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 - Google Patents

圧電素子を用いた駆動機構と該駆動機構を用いたカメラモジュール、及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子を用い、カメラモジュールに組み込んでもカメラモジュールの小型化を妨げないようにした小型の駆動機構と、該機構を用いてレンズを光軸方向に移動させ、小型で軽量に構成したカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供。
【解決手段】回転リング6の回転を光軸方向の変位に変換する機構を備え、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材70の長手方向を回転リング6の接線方向に延在させ、駆動部材70の略中央に設けた駆動ヘッド707を回転リング6に線接触させて、駆動部材70により駆動ヘッド707を回転リング6の円周方向に擬似円運動させることで回転リング6を周方向に回転させ、回転リング6の回転を光軸方向の変位に変換する機構によって、レンズユニット8を光軸方向に移動させるようにしてカメラモジュールを構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電素子を用いた駆動機構と該駆動機構を用いた携帯電話などの携帯端末に用いられるカメラモジュール、及び該カメラモジュールを備えた携帯端末に係り、特に、ピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用いて小型に構成した駆動機構と、その駆動機構を用いてレンズを光軸方向に移動させるようにした小型に構成したカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末に関するものである。
最近の携帯電話などの携帯端末に使われるカメラモジュールは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子の高画素化に伴ない、通常の電子カメラ(デジカメ)と同様な、高速、高精度なオートフォーカス(AF)機能や焦点距離の変化(ズーム)機能が要求され、さらに携帯端末そのものの小型化、軽量化によって、必然的にカメラモジュールも小型化、軽量化が望まれている。
オートフォーカスや焦点距離の変化(ズーム)機構を備えたカメラモジュールにおいては、レンズ群を光軸方向に移動させることが必要であり、そのため従来では、円筒カムやリードスクリューをモータで駆動し、オートフォーカス用レンズ群とズームレンズ群とを移動させてオートフォーカスやズーミングを実現していた。しかしながらモータを用いた場合、回転子とその周囲に電磁石や永久磁石が必要であって軸方向長さを短くしたとしても、円柱形状部分が不可欠であるからカメラモジュールを小型化する上でのネックとなり、さらに騒音なども発生する。
そのため、駆動源としてピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用い、こういったオートフォーカスやズーミングを実現するカメラモジュールが種々提案され、本願出願人も、例えば特許文献1、特許文献2などにおいて、圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源を用いたカメラモジュールを提案してきた。
これら特許文献1、特許文献2などに用いられる圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源は、例えば特許文献3に示されているように、略長方形の板状外形の圧電セラミック(ピエゾ素子)における、長手方向と短手方向で形成される第1面の相対する辺の中心同士を結んで4ブロックに区切り、ブロック毎に電極を設けると共に対角線方向に配置された電極をワイヤで結び、さらに、第1面に対して反対側となる第2面の全面に一つの電極を設けてある。
また、短手方向の第3面には、比較的堅いセラミックの作動部であるスペーサが、例えば接合剤によって辺の略中央付近に取り付けられ、相対的に移動させる物体と係合するようになっている。さらにこの圧電セラミック(ピエゾ素子)は、周囲に固定された一対の支持体と、バネ付きの支持体によって変形可能に支持され、第1面における長手方向に並んだ一対の電極に正の電圧を、隣接する一対の電極に負の電圧を印加すると、正の電圧を印加した側が負の電圧を印加した側より長くなり、バネ付きの支持体で支持されていることで変形が可能なため、スペーサが係合している物体の負の電圧を印加した側に移動する。
そして、電圧が印加されなくなると圧電セラミック(ピエゾ素子)は元の状態に戻るが、このとき、例えば立ち下がり時間が立ち上がり時間より少なくとも4倍程度長い非対称の電圧パルスを電極に印加すると、圧電セラミック(ピエゾ素子)におけるスペーサと物体との摩擦により、パルスの立ち下がり時にスペーサと物体が係合したままスペーサが最初の位置に戻り、そのため、パルスの立ち上がり時の変位分、スペーサと物体が相対的に移動して、これを繰り返すことで、スペーサと物体とは相対的に逆の方向に移動することになる。
本願出願人が提案した特許文献1、特許文献2に示されたカメラモジュールは、このように構成したピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を駆動源として用い、例えば特許文献1に示されたカメラモジュールでは、レンズホルダに係合し、光軸と平行に設けられたリードスクリューにローターを取り付け、これも光軸と平行に設けられたピエゾ素子のスペーサでこのローターの側面を駆動してリードスクリューを回転させ、レンズホルダを光軸方向に駆動できるようにしている。
また、特許文献2に示されたカメラモジュールでは、レンズ保持部を光軸を中心に略対称的、且つ、平行に配置した軸部材で光軸方向に移動可能に保持し、これら軸部材に作動部が当接するようピエゾ素子の長手方向を光軸方向に対して直角にレンズ保持部に取り付け、ピエゾ素子の駆動によってレンズ保持部を軸部材に対して相対的に移動させて、光軸方向に駆動できるようにしている。
また、圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源としては、前記した特許文献3に示されたような形態のものだけでなく、例えば特許文献4には、2つの圧電素子を互いに直交するように配置し、圧電素子の交差部に設けられて回転可能なロータの円筒面に当接したチップ部材を楕円軌跡を描くように駆動し、それによってロータを回転させるようにした圧電アクチュエータが示されている。
また、特許文献5、特許文献6には、圧電材料、電歪材料、反強誘電材料などの、電流または電圧が加えられることでその形状を変化させる板状部材で形成し、2つの直列に接続された屈曲部と中央部に設けた駆動パッドとから成る駆動部材と、この駆動部材本体の長手方向に対して平行に延びて駆動パッドが押し当てられたレールとで構成され、駆動部材に加えられる進行波エネルギーにより、駆動パッドが楕円状の運動をすることで駆動部材がレールに対して相対的に移動するようになっている、近共振電気機械モータが示されている。
特開2006−98575号公報 特開2006−98600号公報 特許第2980541号公報 特開2000−139086号公報 特表2005−530475号公報 Pub,No.;US 2005/0134146号公報
しかしながら、特許文献1に示されたカメラモジュールは、光軸と平行に設けられたリードスクリューと、そのリードスクリューに取り付けられてピエゾ素子のスペーサで駆動されるローターとが存在し、ローターの径だけカメラモジュールの幅または奥行きが大きくなる。また、特許文献2に示されたカメラモジュールでも、やはり光軸を中心にレンズ保持部に対して略対称的で平行に配置した軸部材と、その軸部材に作動部が当接するピエゾ素子との存在で、それだけカメラモジュールの幅または奥行きが大きくなって、より一層の小型化を妨げている。また、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6は、それぞれピエゾ素子を用いた駆動部材が示されているだけで、カメラモジュールに用いられる構成が示されているわけではない。
そのため本発明においては、ピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用い、カメラモジュールに組み込んでもカメラモジュールの小型化を妨げないようにした小型の駆動機構と、該駆動機構を用いてレンズを光軸方向に移動させ、小型で軽量に構成したカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になる圧電素子を用いた駆動機構は、
回転可能に支持されたリング体と、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドとからなり、前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に線接触するよう配置され、
前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させることを特徴とする。
このように、リング体における接線方向に延在させた駆動部材に設けられた駆動ヘッドを、リング体の接線部に線接触させる場合、駆動ヘッドを半円柱形状、半楕円柱形状、方形など、いくつかの形状に形成することができ、形状の自由度が増してそれぞれの被駆動部に応じて選択することができる。すなわち、例えば半円柱形状だと圧電素子との接合部に接着溜まりを考えたりせねばならないが、方形だと単に型成型で作成することができ、それだけ安価に製作することができる。また、駆動機構をこのように構成することで、駆動部材長さを例えばカメラモジュールに用いられる光学系の外径程度の長さとすれば、カメラモジュールを小型に構成できる駆動機構とすることができる。
また同様に、上記課題を解決するため本発明になる圧電素子を用いた駆動機構は、
回転可能に支持されたリング体と、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段とからなり、
前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換することを特徴とする。
このように駆動機構を構成すれば、駆動部材における駆動ヘッドの円周方向擬似円運動をリング体の回転面に垂直な方向の変位に変換することができ、また、前記したように駆動部の形状を半円柱形状、半楕円状、方形など、安価に製作する形状を選択することができるから、リング体の回転運動を回転面に垂直な方向の変位に変換する駆動機構を安価に、小型に構成することができる。
そして、前記駆動ヘッドが前記リング体に線接触していたり、前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段は、前記リング体のリング面に設けられたカムスロープと、該カムスロープに当接するカムフォロワとしたり、前記駆動ヘッドが半円柱形状に形成されていることが本発明の好適な実施形態である。
また、このような駆動機構を用いたカメラモジュールは、
少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズの光軸を中心に回転可能に支持されたリング体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、
前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段と、
前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段に固設され、前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、からなり、
前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記レンズ保持体における光軸方向の変位に変換することを特徴とする。
また、このようなカメラモジュールを用いた携帯端末は、
少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズの光軸を中心に回転可能に支持されたリング体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、
前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段と、
前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段に固設され、前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、からなり、
前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記レンズ保持体における光軸方向の変位に変換するカメラモジュールと、
該カメラモジュールが装着されたケース体と、
該ケース体に設けられ、前記カメラモジュールを操作する操作部とを有することを特徴とする。
このようにカメラモジュールと該カメラモジュールを用いた携帯端末を構成することで、前記したように駆動部材における駆動ヘッドの円周方向擬似円運動をリング体の光軸方向の変位に変換することができ、また、前記したように駆動部の形状を半円柱形状、半楕円状、方形など、安価に製作する形状を選択することができるから、リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する駆動機構を安価に、小型に構成することができ、ひいてはカメラモジュールと携帯端末を小型に構成することができる。
そして、前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段は、前記リング体のリング面に設けられたカムスロープと、前記カムスロープに当接して前記レンズ保持体を固設したカムフォロワとで構成することで、カムフォロワはレンズ保持体における所定位置でカムスロープにより押されることになるから、レンズの光軸に対する倒れが常に一定となり、光学系調整が容易なカメラモジュールとすることができる。
また、前記駆動ヘッドは前記リング体に線接触させ、前記カメラモジュールは光軸に平行に設けられたガイド軸を有し、前記レンズ保持体はガイド孔を有して前記ガイド軸が勘合され、光軸方向に移動できるよう構成し、前記ガイド軸に弾性部材が設けられ、前記レンズ保持体を固設したカムフォロワを前記カムスロープに当接させる方向に付勢力を与えることが本発明の好適な実施形態である。
そして、前記駆動部材は、前記駆動ヘッドを設けた面とは逆の面の長手方向両端近傍に設置された弾性体により2点支持され、前記駆動ヘッドを前記リング体に当接させる方向の押圧力を与えられ、また、前記カメラモジュールは、前記リング体における内面側、及び前記圧電素子の駆動ヘッドとの接触部を除く外面側のそれぞれに設けられた壁状部と、該壁状部を結ぶ撮像素子側部材とで構成されて前記圧電素子を収容した枠モジュールを有し、前記リング体を、前記外面側壁状部における前記駆動ヘッドの逆側に設けられた2点の支持部と、前記弾性体により加えられる前記駆動ヘッドの前記リング体方向への押圧力とで位置決めし、回転できるようにすると共に、前記リング体を被写体側から押圧し、前記板状バネ部材の3箇所に設けられた突起と、前記枠モジュールの撮像素子側部材における前記リング体側の3箇所に設けられた突起とで前記リング体を支持し、前記リング体の光軸方向位置決めをおこなうことで、リング体は容易に回転することが可能となる。
また、このように摩擦駆動型の駆動源における圧電素子の駆動部は、リング体との摩擦でゴミが発生するが、前記カメラモジュールは、前記光学レンズに対応した開口を有して前記リング体における被写体側から前記圧電素子側を覆い、前記枠モジュールにおける撮像素子側部材まで延在させた板状バネ部材が設けられていることで、リング体が圧電素子の駆動部と接触する部位は、壁状部と撮像素子側部材、及び光学レンズ位置に対応した開口を有してリング体における被写体側から撮像素子側部材まで延在させた板状バネ部材とで覆われるから、駆動部のリング体との摩擦により発生したゴミはレンズ方向に移動することがなく、ゴミによって画像品質が落ちるということが防止できる。
以上記載のごとく本発明になる圧電素子を用いた駆動機構は、リング体における接線方向に延在させた圧電素子で形成される駆動部材に設けられた駆動ヘッドを、リング体の接線部に線接触させてリング体を駆動するから、リング体の外形が円形であることによって駆動ヘッドを半円柱形状、半楕円状、方形など、いくつかの形状に形成することができ、形状の自由度が増してそれぞれの被駆動部に応じて選択することができる。そのため、駆動ヘッドを方形とすると安価に製作することができ、また、駆動部材長さを例えばカメラモジュールに用いられる光学系の外径程度の長さとすれば、カメラモジュールと携帯端末を小型に構成することができる。
また、リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段を、リング体のリング面に設けられたカムスロープと、レンズ保持体に固設されてカムスロープに当接するカムフォロワとすることで、カムフォロワはレンズ保持体における所定位置でカムスロープにより押されることになるから、レンズの光軸に対する倒れが常に一定となり、光学系調整が容易なカメラモジュールとすることができる。
また、駆動ヘッドとリング体との摩擦で発生したゴミは、リング体が駆動部材の駆動ヘッドと接触する部位が壁状部と撮像素子側部材、及び板状バネ部材により覆われているから、発生したゴミはレンズ方向に移動することがなく、画像品質が落ちるということが防止できるカメラモジュールと携帯端末とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、実施形態になるカメラモジュールの(A)が外観斜視図、(B)が矢印10方向から見た側面図、(C)が上面図である。以下、実施形態になるカメラモジュール1の説明を、単焦点の光学レンズ系を有するカメラモジュール1のオートフォーカス機構を例に説明するが、本発明はそれだけに限らず、ズームレンズ等にも応用できることは明らかである。
図1においてカメラモジュール1は、長方体形状に形成されてその上面にレンズ2を露出させる開口を有し、レンズ2の光軸方向移動を行うための駆動機構を収容した駆動機構ユニット3、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子やを収容し、この駆動機構ユニット3と結合するセンサカバー4とで構成されている。なお、この図1において、5は板バネ(フリクション板)、52は固定ビス、53は回転リング押さえ突起であり、これらについては後述する。
図2は、実施形態になるカメラモジュール1の分解斜視図で、(A)と(B)は分解図をそれぞれ異なった方向から示したものである。カメラモジュール1の構成要素のそれぞれを上から順に説明すると、51はカメラモジュール1の上面を覆うよう略長方形状にカットされ、レンズ2(図1参照)にゴミが入らないようにカバーするための透明カバーで、必要に応じてレンズ2の部分に孔を設けても良い。5はレンズ用開口54を有し、カメラモジュール1の上面の回転リング6と側部に設けられる圧電素子ユニット7を覆って延在され、回転リング6を回転リング押さえ突起53で押さえ、圧電素子ユニット7を圧電素子(駆動部材)押圧用バネ55で押圧しながら固定すると共に、圧電素子70の半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6と摩擦することで生じるゴミを、レンズ2側に行かせないようにする板バネ(フリクション板)、52はこの板バネ5の一端を、駆動機構ユニット3に固定する固定ビスである。
6はリング状に形成されて、リング面にレンズユニット8を光軸方向に移動させるためのカムスロープ61を有し、圧電素子70の駆動ヘッド707によって回転される回転リング、7は圧電素子ユニットで、後で詳述する圧電素子(駆動部材)70、半円柱形状駆動ヘッド707、フレキシブル基板71、圧電素子パッド72、フレキ押さえ73などからなる。3は駆動機構ユニットで、圧電素子ユニット7を圧電素子載置部31に収容すると共に、レンズユニット8の鏡筒を収容してリング状に形成され、回転リング6の中心側となる内面側壁状部391、回転リング6の外側となる外面側壁状部392、レンズユニット8におけるガイド軸受け部86に嵌合されているガイド軸41を支持する、ガイド軸穴32などが設けられている。また、4は前記したようにセンサカバーであり、42はガイド軸41に挿通されてレンズユニット8を駆動機構ユニット側に押圧するスプリングである。
図3は、実施形態になるカメラモジュール1に用いられる圧電素子70を用いた駆動機構の要部を示した斜視図である。実施形態になる駆動機構は、回転リング6、圧電素子ユニット7、カムピン81が立設されたレンズユニット8とで構成される。
圧電素子ユニット7は、前記特許文献5、特許文献6に示されているように、板状に形成されて厚さ方向に積層され、表層における長手方向略中央に半円柱形状駆動ヘッド707が設けられた圧電素子(駆動部材)70を用いる。そのため、この図3を説明する前に、図8、図9を用いて実施形態になるカメラモジュール1に用いられる圧電素子70の構造概略と、電圧印加により圧電素子がどのような挙動をするかを説明する。
図8(A)において70は、板状の圧電素子701、702が積層された圧電素子(駆動部材)で、一表層における長手方向略中央に、例えば半楕円柱形状に形成された駆動ヘッド703が設けられる。704、705は、図示されていない被駆動体に半楕円柱形状駆動ヘッド703を押しつけるための弾性体からなる支持部である。
そしてこの圧電素子70の、半楕円柱形状駆動ヘッド703が設けられた側の圧電素子701における表層の全面にVccを印加し、逆側の圧電素子702の表層の全面をGnd(アース)として、長手方向両端のA、Bに、(F)に示したように位相をπ/2だけずらした進行波を印加してやると、圧電素子70が両端A、Bに印加される電圧によって、(B)に示したようにA=Vcc、B=Vccの場合は半楕円柱形状駆動ヘッド703側が凸に、(C)のようにA=Vcc、B=Gndの場合は図上半楕円柱形状駆動ヘッド703より左側が凸に、右側が凹になり、(D)に示したようにA=Gnd、B=Gndの場合は半楕円柱形状駆動ヘッド703側が凹に、(E)のようにA=Gnd、B=Vccの場合は図上半楕円柱形状駆動ヘッド703より左側が凹に、右側が凸になって、半楕円柱形状駆動ヘッド703の頂点が擬似円運動を行う。なお、ここで言う擬似円運動とは、完全な円形ではないが、楕円や多角形等それに類する軌跡を描く運動の事を言う。
そのため、半楕円柱形状駆動ヘッド703が押しつけられた図示していない被駆動体は、図上左右何れかに送られることになり、例えば図9(A)、(B)に示したように、被駆動体を回転リング6とするとこの回転リングが回転する。この場合、図8(F)に示した進行波のずれる方向を逆にすると、擬似円運動の方向が逆になって回転リング6の回転方向が逆になる。半楕円柱形状駆動ヘッド703が被駆動体に対し線接触するような形状・構造とすると、摩擦面積が多く、摺動トルクが大きくて駆動力のロスも少なく、停止時の保持力も強くできる駆動機構とすることができる。また、回転リング6における半楕円柱形状駆動ヘッド703が接触する部分の表面粗さを粗くし、摩擦係数を高くしたほうがより大きな効果が望め、さらに印加する進行波は、正弦波に限らず、矩形波、三角波などでもよい。
再度図3に戻って回転リング6は、前記したようにリング状に形成されてレンズユニット8を光軸方向に移動させるためのカムスロープ61をリング面に有し、圧電素子70の駆動ヘッド707によって回転される。また、レンズユニット8は、スプリング42によってカムピン(カムフォロワ)81が回転リング6に設けられたカムスロープ61に当接するよう押圧されている。
そして圧電素子70は、図8で説明した長手方向を回転リング6における接線方向とし、接線部分に半円柱形状駆動ヘッド707が当接されて、この半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6の円周方向で前記図8において説明したように、擬似円運動することで回転リング6を周方向に回転する。するとその回転リング6の周方向回転は、カムスロープ61とカムピン81によりレンズユニット8をレンズ2の光軸方向に変位させ、圧電素子70における半円柱形状駆動ヘッド707の円周方向擬似円運動が、レンズ2の光軸方向変位、すなわち回転リング6における回転面に垂直な方向の変位に変換されるわけである。
このようにすることでカムピン81は、レンズユニット8における立設した位置でカムスロープ61により押され、レンズユニット8を光軸方向に変位させることになるから、レンズ2の光軸に対する倒れが常に一定となり、光学系調整が容易なカメラモジュール1とすることができる。
図4は、実施形態になるカメラモジュールに用いられる圧電素子を用いた駆動機構ユニット3の構成を説明するための図で、(A)が外観斜視図、(B)が回転リング6と圧電素子70を押さえると共に駆動機構ユニット3に蓋をする板バネ5を取り除いた状態で、センサカバー4と組み合わせた斜視図、(C)が圧電素子70に信号を供給するフレキシブル基板71と回転リング6を除いた斜視図、(D)は(C)の状態に回転リング6を加えた斜視図、(E)は駆動機構ユニット3における回転リング6を位置決めする構造を説明するための回転リング6を除いた上面図、(F)は(E)の状態に回転リング6と圧電素子70に信号を供給するフレキシブル基板71とを加えた上面図である。
この駆動機構ユニット3は図4(A)の外観斜視図からわかるように、カメラモジュール1の被写体側を透明カバー51(図2参照)とレンズ2対応する部分を開口54とした板バネ5で覆い、固定ビス52で固定しており、その板バネ5には、回転リング6を被写体側から押さえるための突起53が3箇所に設けられている。そして図4(B)に示したようにこの駆動機構ユニット3をセンサカバー4と組み合わせたとき、駆動機構ユニット3における圧電素子70を収容した部分とセンサカバー4とが接触する部分から、圧電素子70における半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6と摩擦することによって生じるゴミを、レンズ2側に行かないようにするためゴミ防止シート56が貼り付けられる。
図4(B)は上記したように、駆動機構ユニット3とセンサカバー4とを組み合わせて板バネ5を取り除いた状態を示しており、回転リング6における内面側、及び外面側の圧電素子の半円柱形状駆動ヘッド707との接触部を除いた部分に壁状部391(内面側)、392(外面側)が形成され、その間に回転リング6が収容されている。図中71は、圧電素子70に信号を送るフレキシブル基板であり、32は図2に41で示したガイド軸を挿通させるガイド軸穴である。
図4(C)はこの図4(B)の状態から、さらにフレキシブル基板71と回転リング6を取り除いた斜視図であり、圧電素子70は、駆動機構ユニット3に設けられた圧電素子載置部31に長手方向両端位置を規制されながら載置されている。半円柱形状駆動ヘッド707の両側に位置する外面側壁状部392には、後記する半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6と摩擦することによって生じるゴミを吸塵するため、吸塵パッド36が貼り付けられている。また、駆動機構ユニット3における内面側壁状部391と外面側壁状部392とを結ぶ撮像素子側部材には、カムピン(カムフォロワ)81を挿通させる穴が設けられ、また、この図4(C)では2箇所に、図4(E)には3箇所に図示された、回転リング6の撮像素子側位置決めを行うための回転リング押さえ突起84が設けられている。また、外面側壁状部392の2箇所には、図4(E)に85で示した回転リング位置決め突起が設けられ、圧電素子70の半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6を押圧したとき、回転リング6における逆側を回転リング位置決め突起85が支え、回転リング6の位置決めを行うようになっている。
図4(D)はこの図4(C)に回転リング6を嵌め込んだ状態であり、図4(E)は上記したように回転リング6を位置決めするための突起84、85を示したもので、図4(F)は図4(E)の状態に回転リング6を嵌め込み、フレキシブル基板71を装着した状態である。なお、図中72は板バネ5の圧電素子押圧用バネ55により圧電素子70を押圧するため間に設けた圧電素子パッドであり、73はフレキシブル基板を押さえるフレキ押さえである。
図5は、実施形態になるカメラモジュール1における、(A)が図1(C)にA−A’で示した位置の板バネ5とセンサカバー4の間の断面図、(B)が同じく図1(C)にB−B’で示した位置の圧電素子70を板バネ55と圧電素子パッド72とにより押圧する部分の断面図である。まず図5(A)において、5は圧電素子ユニット7を覆った状態の板バネであり、55で示した部分が切れ込みによって図示されていない圧電素子70を押圧するようになっている。また33は、圧電素子ユニット7を覆って駆動機構ユニット3の撮像素子側まで延在させた、板バネ5を止めるための板バネ固定爪であり、この板バネ固定爪33と固定ビス52とで板バネ5は駆動機構ユニット3に固定される。
図5(B)において72は前記したように圧電素子70を板バネ55により押圧する際、圧電素子70に傷を付けたりしないよう間に介される圧電素子パッドであり、圧電素子70は、前記図8に示した弾性体からなる支持部704、705の役目をこの圧電素子パッド72に持たせている。なお、71はフレキシブル基板であり、73はフレキ押さえである。
図6は、以上説明してきた実施形態になるカメラモジュールにおける、駆動機構ユニット3、センサカバー4、レンズユニット8の断面図で、(A)が図1(B)にC−C’で示した位置の断面図、(B)が同じく図1(C)にD−D’で示した位置の断面図、(C)が図6(A)にE−E’で示した位置の断面図、(D)が同じく図6(A)にF−F’で示した位置の断面図、(E)が同じく図6(A)の断面図における左上部の部分断面図である。
まず図6(A)は、圧電素子70の載置状態と半円柱形状駆動ヘッド707と回転リング6との接触状態、及びレンズユニット8を光軸方向に移動させるガイド軸41の配置状態を示した図で、圧電素子70における長手方向略中央に設けられた半円柱形状駆動ヘッド707は、圧電素子パッド72を介して板バネ55により回転リング6方向に押圧されている。
次の図6(B)は、圧電素子70の半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6と接触している状態と、回転リング6が内面側壁状部391、外面側壁状部392の間に収容されている状態を示した断面図である。ここでレンズユニット8は、内面側壁状部391にレンズ鏡筒部が嵌合され、駆動機構ユニット3における内面側壁状部391、外面側壁状部392を結ぶ撮像素子側部材側に張り出した部分を有し、その部分が撮像素子側部材に当接したときに最も被写体側に寄った状態となる。9はセンサユニットであり、その被写体側には、赤外線をカットとするためのIRカットフィルタ91が設けられている。
そしてこの図6(B)は、レンズユニット8が最も被写体側に移動した状態を示していて、このとき、レンズユニット8に設けられたカムピン(カムフォロワ)81は、回転リング6のリング面に設けられたカムスロープ61における最も被写体側に当接した状態となっている。それを示したのが図6(D)である。すなわちこの図6(D)では、回転リング6における図上左側における光軸方向高さが、右側における光軸方向高さより低く、それだけカムスロープ61が最も被写体側になった状態であることを示している。
そして図6(C)は、さらにレンズユニット8における、ガイド軸受け部86に設けられたガイド軸穴82挿通されたガイド軸41とスプリング42の状態を示した断面図である。前記したようにレンズユニット8は、ガイド軸受け部86を有してそのガイド軸受け部86にガイド軸穴82が設けられている。そして、センサカバー4に設けられたガイド軸41は、そのガイド軸受け部86と駆動機構ユニット3に設けられたガイド軸穴32に挿通され、間に設けたスプリング42によってレンズユニット8を駆動機構ユニット3側に押しつけながら、レンズユニット8が光軸方向に移動できるようになっている。
図6(E)は、板バネ5に設けた圧電素子押圧用バネ55(図2参照)により圧電素子70を押圧する状態を示している。前記図2で説明したように、板バネ5は、カメラモジュール1の上面の回転リング6と、駆動機構ユニット3の側部に設けられた圧電素子載置部31に載置される圧電素子ユニット7を覆い、駆動機構ユニット3の撮像素子側まで延在されているが、圧電素子ユニット7の位置に55で示したように切り欠きが設けられ、それによって圧電素子70を押圧するバネ部が形成されている。
従って圧電素子70は、半円柱形状駆動ヘッド707とは逆側に設けられた圧電素子パッド72を介し、この板バネ5に設けた圧電素子押圧用バネ55により回転リング6側に押圧されている。そして回転リング6は、前記図4(E)に示した回転リング位置決め突起85に当接して位置決めされ、半円柱形状駆動ヘッド707の擬似円運動によって前記したように回転するわけである。なお、この図6(E)において、86はセンサカバー4に設けられたガイド軸41を挿通させるため、前記したようにレンズユニット8に設けられたガイド軸受け部であり、71はフレキシブル基板である。
図7は、(A)が回転リングを除いて回転リングを位置決めする構造と吸塵パッドを示した上面図、(B)が図6(B)における右上部分を拡大してゴミが駆動機構ユニットから外に出る場合の経路を示した断面図、(C)が図7(A)にG−G’で示した位置の断面図である。
実施形態になるカメラモジュール1の駆動機構ユニット3では、圧電素子70に設けた半円柱形状駆動ヘッド707が、回転リング6を擬似円運動によって摩擦駆動することによってゴミが生じる。このゴミは、放置しておくとレンズ2側に移動して画像品質を落としたり、レンズユニット8におけるレンズ鏡筒と内面側壁状部391との間に入ってレンズユニット8の光軸方向移動を妨げたりするため、何らかの方法でこういったことを防止する必要がある。
そのため前記したように、カメラモジュール1の上面の回転リング6と側部に設けられる圧電素子ユニット7を覆って延在され、圧電素子70の半円柱形状駆動ヘッド707が回転リング6と摩擦することで生じるゴミを、レンズ2側に行かせないようにする板バネ(フリクション板)5が設けられているが、この板バネ5は、半円柱形状駆動ヘッド707の周囲に生じたゴミがその近辺で移動することまで妨げることはできない。
そのため実施形態になるカメラモジュールでは、内面側壁状部391と外面側壁状部392とを結ぶ撮像素子側部材に、35で示したような例えば両面テープなどで構成された吸塵パッドを設け、さらに外面側壁状部392における半円柱形状駆動ヘッド707の両側になる部位と、駆動機構ユニット3における圧電素子載置部31のレンズ側にも、同じく両面テープなどで構成された吸塵パッド36、37を設け、これらによって生じたゴミを吸塵するようにしてある。
また、前記したように板バネ5により、カメラモジュール1の上面の回転リング6と、側部に設けられる圧電素子ユニット7を覆ってゴミがレンズ2側には行かないようになっているが、板バネ5に設けられた圧電素子押圧用バネ55は切れ込みになっており、図7(B)に示したように、半円柱形状駆動ヘッド707と回転リング6との接触で生じたゴミが、点線で示したゴミ経路38を通ってこの圧電素子押圧用バネ55の切れ込みから、駆動機構ユニット3とセンサカバー4との間に出ていく可能性がある。
そのため、このゴミ経路38で駆動機構ユニット3とセンサカバー4との間に出て行ったゴミが、レンズ2側に行かないよう、カメラモジュール1の駆動機構ユニット3とセンサカバー4との間に前記したゴミ防止シート56が、また、板バネ5とフレキシブル基板71との間にはゴミ防止テープ57が設けられている。なお、図7(C)は、圧電素子70を押圧する圧電素子押圧用バネ55部の切れ込みがはっきり判るよう、図7におけるG−G’で示した位置の断面図であり、圧電素子パッド72とそれを介して圧電素子70を押圧する圧電素子押圧用バネ55部の切れ込み部分が、白く抜けた状態で示されている。
以上が実施形態の圧電素子70を用いた駆動機構と該駆動機構を用いたカメラモジュール1の構成であるが、以上の説明からも判るように、圧電素子70を用いた駆動部材における半円柱形状駆動ヘッド707の回転リング6に対する円周方向擬似円運動を、回転リング6に設けたカムスロープ61とカムピン(カムフォロワ)81とでレンズユニット8の光軸方向の変位に変換することができ、非常に簡単な構成でカメラモジュール1におけるレンズ2の光軸方向移動を実現できる。
図10は、以上説明してきたカメラモジュール1を組み込んだ携帯端末の一例としての携帯電話機100を示した図である。この図10において(A)は表示部101を閉じてカメラ103が判る状態を示し、(B)は表示部101を開いて操作部110に設けられた操作釦111を操作できる状態を示している。
図中102は、操作部110に設けられた操作釦111が操作できる(B)の状態のとき、種々の情報を表示する第1の表示装置であり、104は(A)のように操作釦111が操作できない状態のとき、メール着信などを知らせる第2の表示装置で、112は表示部101と操作部110を開閉するためのヒンジ機構である。このうち、表示部101と操作部110はそれぞれケース体を構成する。
表示部101には、103で示した位置に、以上説明してきたカメラモジュール1のレンズ2を露出させる穴が設けられ、カメラモジュール1の本体はその中に収容されている。そして、操作部110の所定の操作釦111を操作すると、カメラモジュール1によって撮像が行われ、撮像された画像は、例えば、第1の表示装置102上に表示される。なお、図示はしないが、操作部110にはバッテリー及び通信部等が収納されており、さらに、表示部101の厚さ寸法は、略カメラモジュール1の高さに規制されている。
以上種々述べてきたように本実施形態によれば、レンズ光軸方向に駆動する駆動機構を小型に、安価に構成でき、小型で軽量に構成できるカメラモジュール及びこのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供することができる。
実施形態になるカメラモジュールの(A)が外観斜視図、(B)が矢印10方向から見た側面図、(C)が上面図である。 実施形態になるカメラモジュールの異なった方から見た分解斜視図である。 実施形態になるカメラモジュールに用いられる圧電素子を用いた駆動機構の要部を示した斜視図である。 実施形態になるカメラモジュールに用いられる圧電素子を用いた駆動機構ユニットの、(A)が外観斜視図、(B)が回転リングと圧電素子を押さえると共に駆動機構ユニットに蓋をする板バネを取り除いた状態でセンサカバー部と組み合わせた斜視図、(C)が圧電素子に信号を供給するフレキシブル基板と駆動機構ユニットにおける回転リングを除いた斜視図、(D)は(C)の状態に回転リングを加えた斜視図、(E)は駆動機構ユニットにおける回転リングを位置決めする構造を説明するための回転リングを除いた上面図、(F)は(E)の状態に回転リングと圧電素子に信号を供給するフレキシブル基板とを加えた上面図である。 実施形態になるカメラモジュールにおける光軸方向断面図で、(A)が図1(C)にA−A’で示した位置の断面図、(B)が同じく図1(C)にB−B’で示した位置の断面図である。 実施形態になるカメラモジュールにおける、(A)が図1(B)にC−C’で示した位置の断面図、(B)が同じく図1(C)にD−D’で示した位置の断面図、(C)が図6(A)にE−E’で示した位置の断面図、(D)が同じく図6(A)にF−F’で示した位置の断面図、(E)が同じく図6(A)の断面図における左上部の部分断面図である。 実施形態になるカメラモジュールの、駆動機構ユニットにおける圧電素子に設けた駆動ヘッドが回転リングを摩擦駆動することによって生じるゴミの吸塵構造を示した図であり、(A)が回転リングを除いて回転リングを位置決めする構造と吸塵パッドを示した上面図、(B)が図6(B)における右上部分を拡大してゴミが駆動機構ユニットから外に出る場合の経路を示した断面図、(C)が図7(A)にG−G’で示した位置の断面図である。 実施形態になる圧電素子を用いた駆動機構を構成する圧電素子(駆動部材)の構造概略と、電圧印加により圧電素子がどのような挙動をするかを説明するための図である。 実施形態になる圧電素子における駆動ヘッドと接触させる被駆動体を回転リングとした場合の説明図である。 実施形態のカメラモジュールが組み込まれた携帯端末の一例としての形態電話機を概略的に示す図である。
符号の説明
2 レンズ
3 駆動機構ユニット
31 圧電素子載置部
32 ガイド軸穴
33 板バネ固定爪
34 カムピン穴
391 内面側壁状部
392 外面側壁状部
4 センサカバー
41 ガイド軸
42 スプリング
5 板バネ(フリクション板)
51 透明カバー
52 固定ビス
53 回転リング押さえ突起
54 レンズ用開口
55 圧電素子押圧用バネ
6 回転リング
61 カムスロープ
7 圧電素子ユニット
70 圧電素子(駆動部材)
707 半円柱形状駆動ヘッド
71 フレキシブル基板
72 圧電素子パッド
73 フレキ押さえ
8 レンズユニット
81 カムピン(カムフォロワ)
82 ガイド軸穴
84 回転リング押さえ突起
85 回転リング位置決め突起
86 ガイド軸受け部
9 センサユニット

Claims (15)

  1. 回転可能に支持されたリング体と、
    板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
    該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドとからなり、
    前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に線接触するよう配置され、
    前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させることを特徴とする圧電素子を用いた駆動機構。
  2. 回転可能に支持されたリング体と、
    板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
    該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、
    前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段とからなり、
    前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
    前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換することを特徴とする圧電素子を用いた駆動機構。
  3. 前記駆動ヘッドが前記リング体に線接触していることを特徴とする請求項2に記載した圧電素子を用いた駆動機構。
  4. 前記リング体の回転運動を前記リング体における回転面に垂直な方向の変位に変換する手段は、前記リング体のリング面に設けられたカムスロープと、該カムスロープに当接するカムフォロワとであることを特徴とする請求項2または3に記載した圧電素子を用いた駆動機構。
  5. 前記駆動ヘッドが半円柱形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載した圧電素子を用いた駆動機構。
  6. 少なくとも1つ以上の光学レンズと、
    前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
    前記光学レンズの光軸を中心に回転可能に支持されたリング体と、
    板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
    該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、
    前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段と、
    前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段に固設され、前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、からなり、
    前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
    前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記レンズ保持体における光軸方向の変位に変換することを特徴とするカメラモジュール。
  7. 前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段は、前記リング体のリング面に設けられたカムスロープと、前記カムスロープに当接して前記レンズ保持体を固設したカムフォロワと、であることを特徴とする請求項6に記載したカメラモジュール。
  8. 前記駆動ヘッドは前記リング体に線接触していることを特徴とする請求項6または7に記載したカメラモジュール。
  9. 前記カメラモジュールは光軸に平行に設けられたガイド軸を有し、前記レンズ保持体はガイド孔を有して前記ガイド軸が勘合され、光軸方向に移動できるようにされていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載したカメラモジュール。
  10. 前記ガイド軸に弾性部材が設けられ、前記レンズ保持体を固設したカムフォロワを前記カムスロープに当接させる方向に付勢力を与えていることを特徴とする請求項9に記載したカメラモジュール。
  11. 前記駆動部材は、前記駆動ヘッドを設けた面とは逆の面の長手方向両端近傍に設置された弾性体により2点支持され、前記駆動ヘッドを前記リング体に当接させる方向の押圧力を与えられていることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載したカメラモジュール。
  12. 前記カメラモジュールは、前記リング体における内面側、及び前記圧電素子の駆動ヘッドとの接触部を除く外面側のそれぞれに設けられた壁状部と、該壁状部を結ぶ撮像素子側部材とで構成されて前記圧電素子を収容した枠モジュールを有し、
    前記リング体を、前記外面側壁状部における前記駆動ヘッドの逆側に設けられた2点の支持部と、前記弾性体により加えられる前記駆動ヘッドの前記リング体方向への押圧力とで位置決めし、回転できるようにしたことを特徴とする請求項11に記載したカメラモジュール。
  13. 前記カメラモジュールは、前記光学レンズに対応した開口を有して前記リング体における被写体側から前記圧電素子側を覆い、前記枠モジュールにおける撮像素子側部材まで延在させた板状バネ部材が設けられていることを特徴とする請求項12に記載したカメラモジュール。
  14. 前記リング体を被写体側から押圧し、前記板状バネ部材の3箇所に設けられた突起と、前記枠モジュールの撮像素子側部材における前記リング体側の3箇所に設けられた突起とで前記リング体を支持し、前記リング体の光軸方向位置決めをおこなうことを特徴とする請求項13に記載したカメラモジュール。
  15. 少なくとも1つ以上の光学レンズと、
    前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
    前記光学レンズの光軸を中心に回転可能に支持されたリング体と、
    板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
    該駆動部材の駆動力を前記リング体に伝える駆動ヘッドと、
    前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段と、
    前記リング体の回転運動を光軸方向の変位に変換する手段に固設され、前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、からなり、
    前記駆動部材は長手方向を前記リング体における接線方向に延在され、前記駆動ヘッドは前記駆動部材における表層の長手方向略中央に設けられて前記リング体の接線部分に接触するよう配置され、
    前記駆動部材により前記リング体の円周方向に擬似円運動する前記駆動ヘッドによって前記リング体を周方向に回動又は回転させ、前記リング体の回転運動を前記リング体における光軸方向の変位に変換する手段により、前記駆動ヘッドの円周方向擬似円運動を前記レンズ保持体における光軸方向の変位に変換するカメラモジュールと、
    該カメラモジュールが装着されたケース体と、
    該ケース体に設けられ、前記カメラモジュールを操作する操作部とを有することを特徴とする携帯端末。
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