JP2008139356A - カメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子を用い、カメラモジュールに組み込んでもカメラモジュールの小型化を妨げないようにした小型の駆動機構を用いてレンズを光軸方向に移動させ、小型で軽量に構成したカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供することが課題である。
【解決手段】レンズユニット20を光軸方向に移動させるため、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して長手方向略中央に駆動ヘッド310、320が設けられた、一対の駆動部材31、32における駆動ヘッド310、320で圧電素子の長手方向に延在させた移動体33を挟み、駆動部材31、32により移動体33の長手方向を接線とする疑似円運動する駆動ヘッド310、320により、移動体33を長手方向に移動させてレンズユニット20を光軸方向に移動させるようにカメラモジュール1を構成した。
【選択図】図1
【解決手段】レンズユニット20を光軸方向に移動させるため、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して長手方向略中央に駆動ヘッド310、320が設けられた、一対の駆動部材31、32における駆動ヘッド310、320で圧電素子の長手方向に延在させた移動体33を挟み、駆動部材31、32により移動体33の長手方向を接線とする疑似円運動する駆動ヘッド310、320により、移動体33を長手方向に移動させてレンズユニット20を光軸方向に移動させるようにカメラモジュール1を構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、カメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末に係り、特に、ピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用いて小型に構成した駆動機構を用い、レンズを光軸方向に移動させるようにしたカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末に関するものである。
最近の携帯電話などの携帯端末に使われるカメラモジュールは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子の高画素化に伴ない、通常の電子カメラ(デジカメ)と同様な、高速、高精度なオートフォーカス(AF)機能や焦点距離の変化(ズーム)機能が要求され、さらに携帯端末そのものの小型化、軽量化によって、必然的にカメラモジュールも小型化、軽量化が望まれている。
オートフォーカスや焦点距離の変化(ズーム)機構を備えたカメラモジュールにおいては、レンズ群を光軸方向に移動させることが必要であり、そのため従来では、円筒カムやリードスクリューをモータで駆動し、オートフォーカス用レンズ群とズームレンズ群とを移動させてオートフォーカスやズーミングを実現していた。しかしながらモータを用いた場合、回転子とその周囲に電磁石や永久磁石が必要であって軸方向長さを短くしたとしても、円柱形状部分が不可欠であるからカメラモジュールを小型化する上でのネックとなり、さらに騒音なども発生する。
そのため、駆動源としてピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用い、こういったオートフォーカスやズーミングを実現するカメラモジュールが種々提案され、本願出願人も、例えば特許文献1、特許文献2などにおいて、圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源を用いたカメラモジュールを提案してきた。
これら特許文献1、特許文献2などに用いられる圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源は、例えば特許文献3に示されているように、略長方形の板状外形の圧電セラミック(ピエゾ素子)における、長手方向と短手方向で形成される第1面の相対する辺の中心同士を結んで4ブロックに区切り、ブロック毎に電極を設けると共に対角線方向に配置された電極をワイヤで結び、さらに、第1面に対して反対側となる第2面の全面に一つの電極を設けてある。
また、短手方向の第3面には、比較的堅いセラミックの作動部であるスペーサが、例えば接合剤によって辺の略中央付近に取り付けられ、相対的に移動させる物体と係合するようになっている。さらにこの圧電セラミック(ピエゾ素子)は、周囲に固定された一対の支持体と、バネ付きの支持体によって変形可能に支持され、第1面における長手方向に並んだ一対の電極に正の電圧を、隣接する一対の電極に負の電圧を印加すると、正の電圧を印加した側が負の電圧を印加した側より長くなり、バネ付きの支持体で支持されていることで変形が可能なため、スペーサが係合している物体の負の電圧を印加した側に移動する。
そして、電圧が印加されなくなると圧電セラミック(ピエゾ素子)は元の状態に戻るが、このとき、例えば立ち下がり時間が立ち上がり時間より少なくとも4倍程度長い非対称の電圧パルスを電極に印加すると、圧電セラミック(ピエゾ素子)におけるスペーサと物体との摩擦により、パルスの立ち下がり時にスペーサと物体が係合したままスペーサが最初の位置に戻り、そのため、パルスの立ち上がり時の変位分、スペーサと物体が相対的に移動して、これを繰り返すことで、スペーサと物体とは相対的に逆の方向に移動することになる。
本願出願人が提案した特許文献1、特許文献2に示されたカメラモジュールは、このように構成したピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を駆動源として用い、例えば特許文献1に示されたカメラモジュールでは、レンズホルダに係合し、光軸と平行に設けられたリードスクリューにローターを取り付け、これも光軸と平行に設けられたピエゾ素子のスペーサでこのローターの側面を駆動してリードスクリューを回転させ、レンズホルダを光軸方向に駆動できるようにしている。
また、特許文献2に示されたカメラモジュールでは、レンズ保持部を光軸を中心に略対称的、且つ、平行に配置した軸部材で光軸方向に移動可能に保持し、これら軸部材に作動部が当接するようピエゾ素子の長手方向を光軸方向に対して直角にレンズ保持部に取り付け、ピエゾ素子の駆動によってレンズ保持部を軸部材に対して相対的に移動させて、光軸方向に駆動できるようにしている。
また、圧電セラミック(ピエゾ素子)を用いた摩擦駆動型の駆動源としては、前記した特許文献3に示されたような形態のものだけでなく、例えば特許文献4には、2つの圧電素子を互いに直交するように配置し、圧電素子の交差部に設けられて回転可能なロータの円筒面に当接したチップ部材を楕円軌跡を描くように駆動し、それによってロータを回転させるようにした圧電アクチュエータが示されている。
また、特許文献5、特許文献6には、圧電材料、電歪材料、反強誘電材料などの、電流または電圧が加えられることでその形状を変化させる板状部材で形成し、2つの直列に接続された屈曲部と中央部に設けた駆動パッドとから成る駆動部材と、この駆動部材本体の長手方向に対して平行に延びて駆動パッドが押し当てられたレールとで構成され、駆動部材に加えられる進行波エネルギーにより、駆動パッドが楕円状の運動をすることで駆動部材がレールに対して相対的に移動するようになっている近共振電気機械モータが示されている。
しかしながら、特許文献1に示されたカメラモジュールは、光軸と平行に設けられたリードスクリューと、そのリードスクリューに取り付けられてピエゾ素子のスペーサで駆動されるローターとが存在し、ローターの径だけカメラモジュールの幅または奥行きが大きくなる。また、特許文献2に示されたカメラモジュールでも、やはり光軸を中心にレンズ保持部に対して略対称的で平行に配置した軸部材と、その軸部材に作動部が当接するピエゾ素子との存在で、それだけカメラモジュールの幅または奥行きが大きくなって、より一層の小型化を妨げている。また、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6は、それぞれピエゾ素子を用いた駆動部材が示されているだけで、カメラモジュールに用いられる構成が示されているわけではない。
そのため本発明においては、ピエゾ素子(PZT)等の圧電素子を用い、カメラモジュールに組み込んでもカメラモジュールの小型化を妨げないようにした小型の駆動機構を用い、レンズを光軸方向に移動させるようにして小型で軽量に構成したカメラモジュールと、そのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になるカメラモジュールは、
少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させることを特徴とする。
少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させることを特徴とする。
また、このカメラモジュールを備えた携帯端末は、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させるカメラモジュールと、
該カメラモジュールが装着されたケース体と、
該ケース体に設けられ、前記カメラモジュールを操作する操作部とを有することを特徴とする。
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させるカメラモジュールと、
該カメラモジュールが装着されたケース体と、
該ケース体に設けられ、前記カメラモジュールを操作する操作部とを有することを特徴とする。
前記特許文献5、6に示されているように、駆動ヘッドで移動体を挟むと移動体を移動させる力が安定すると共に強くなり、それだけ強力に移動体を移動させることができる。
従って、このように構成した駆動機構で移動体を移動させてレンズ保持体を光軸方向に移動させることで、特許文献1、2に示されたカメラモジュールのように、ローターやレンズ保持部に対して略対称的で平行に配置した軸部材等が不用であるから、カメラモジュールとカメラモジュールを備えた携帯端末を小型で軽量に構成することができる。
従って、このように構成した駆動機構で移動体を移動させてレンズ保持体を光軸方向に移動させることで、特許文献1、2に示されたカメラモジュールのように、ローターやレンズ保持部に対して略対称的で平行に配置した軸部材等が不用であるから、カメラモジュールとカメラモジュールを備えた携帯端末を小型で軽量に構成することができる。
そして、前記移動体は、長手方向が光軸方向に対して略直角となる向きに配置され、前記レンズ保持体に固設され、光軸方向と直交する面に対して傾斜を有するカムスロープと、前記移動体に設けた前記カムスロープへの当接部と、前記レンズ保持体を前記カムスロープと前記移動体が当接する方向に付勢する付勢手段とをさらに有したことで、移動体の当接部がカムスロープに当接すればレンズ保持体が光軸方向に移動するから、簡単な構成でレンズ保持体を光軸方向に移動させることができる。
また、前記移動体の長手方向を光軸方向に対して平行に延在させることでさらにレンズ保持体の移動機構が簡単になり、また、前記移動体を前記レンズ保持体と一体とすれば、より簡単にレンズ保持体を光軸方向に移動させることができる。
さらに、前記駆動ヘッドは前記移動体と線接触するよう構成されていることで、駆動ヘッドと移動体との摩擦面積が多くなり、摺動トルクが大きくなって駆動力のロスが少なくなると共に、停止時の保持力も強くできるようになる。
そして、前記カメラモジュールは、光軸に平行なガイド軸がカメラモジュール筐体の4隅のいずれかに設置され、前記レンズ保持体は該ガイド軸を挿通させるガイド孔を有して前記レンズ保持体の光軸方向移動を行えるようにすることが、本発明の好適な実施形態である。
以上記載のごとく本発明になるカメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末は、駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材により移動体を移動させ、それによってレンズ保持体を光軸方向に移動させることで、ローターやレンズ保持部に対して略対称的で平行に配置した軸部材等が不用であるから、カメラモジュールとカメラモジュールを備えた携帯端末を小型で軽量に構成することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、形状、その相対的配置等は、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、実施例1の実施形態になるカメラモジュールの斜視図で、(A)、(B)、(C)は、圧電素子を用いた駆動機構によりレンズ保持体が光軸方向に移動する様子を示したものである。図2は、図1に示した実施例1の実施形態になるカメラモジュールの3面図と断面図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)は(A)の上面図におけるA−A’位置の断面図である。以下の説明では、実施形態になるカメラモジュールの説明を、単焦点の光学レンズ系を有するカメラモジュール1のオートフォーカス機構を例に説明するが、本発明はそれだけに限らず、ズームレンズ等にも応用できることは明かである。
図1、図2において、実施例1の実施形態になるカメラモジュール1は、レンズ2を保持してガイド軸40により光軸方向に移動可能に構成されているレンズユニット20、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成し、表層の長手方向略中央に駆動ヘッド310、320が設けられた駆動部材たる圧電素子31、32と、駆動ヘッド310、320で挟まれてレンズユニット20を光軸方向に移動させる移動体33とからなる駆動機構3と、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などで構成される撮像素子5を収容した筐体4などで構成される。
また、40はレンズユニット20の軸受部21に設けられたガイド軸穴に挿通され、レンズユニット20を光軸方向に移動可能に保持するガイド軸、22はレンズユニット20の軸受部21に設けられ、レンズ2の光軸方向と直交する面に対して傾斜を有するカムスロープ、330は移動体33に設けられ、カムスロープ22に当接してこのカムスロープ22、ひいてはレンズユニット20を光軸方向に移動させるための当接部である。
駆動機構3を構成する圧電素子31、32は、前記特許文献5、特許文献6に示されているように、板状に形成されて厚さ方向に積層され、表層における長手方向略中央に駆動ヘッド310、320が設けられたものを用いるが、図5を用い、この圧電素子の構造概略と、電圧印加により圧電素子がどのような挙動をするかを説明する。
図5(A)において120は、板状の圧電素子121、122が積層された圧電素子(駆動部材)で、一表層における長手方向略中央に、例えば半楕円柱形状に形成された駆動ヘッド123が設けられる。124、125は、図示されていない被駆動体に半楕円柱形状駆動ヘッド123を押しつけるための弾性体からなる支持部である。
そして、この圧電素子120の半楕円柱形状駆動ヘッド123が設けられた側の圧電素子121における、表層の全面にVccを印加し、逆側の圧電素子122の表層の全面をGnd(アース)として、長手方向両端のA、Bに、(F)に示したように位相をπ/2だけずらした進行波を印加してやると、圧電素子120が両端A、Bに印加される電圧によって、(B)に示したようにA=Vcc、B=Vccの場合は半楕円柱形状駆動ヘッド123側が凸に、(C)のようにA=Vcc、B=Gndの場合は図上半楕円柱形状駆動ヘッド123より左側が凸に、右側が凹になり、(D)に示したようにA=Gnd、B=Gndの場合は半楕円柱形状駆動ヘッド123側が凹に、(E)のようにA=Gnd、B=Vccの場合は図上半楕円柱形状駆動ヘッド123より左側が凹に、右側が凸になって、半楕円柱形状駆動ヘッド123の頂点が疑似円運動を行う。
そのため、半楕円柱形状駆動ヘッド123が押しつけられた図示していない被駆動体は、図上左右いずれかに送られることになる。この場合、図5(F)に示した進行波のずれる方向を逆にすると、擬似円運動の方向が逆になって被駆動体は逆に送られる。なお、半楕円柱形状駆動ヘッド123が被駆動体に対し線接触するような形状・構造とすると、摩擦面積が多くなり、摺動トルクが大きくて駆動力のロスも少なく、停止時の保持力も強くできる駆動機構とすることができる。また、被駆動体における半楕円柱形状駆動ヘッド123が接触する部分の表面粗さを粗くし、摩擦係数を高くしたほうがより大きな効果が望め、さらに印加する進行波は正弦波に限らず、矩形波、三角波などでもよい。
図6は、このように長手方向略中央に駆動ヘッド123を設けた板状圧電素子121、122で構成される駆動部材を2つ用意し、それぞれの駆動部材の駆動ヘッド1231、1232で移動体126を挟むようにした場合の概念図で、それぞれの駆動部材に図5で説明したような位相をπ/2だけずらした進行波を印加することで、移動体126の両側から同期して移動体126を矢印127、或いは矢印128の方向に移動させる力を加えることができ、安定して、強力な駆動部材とすることができる。
再度図2に戻って、実施例1の実施形態になるカメラモジュール1は、以上説明してきた図6のように駆動機構3を構成する圧電素子を31、32のように2つ用意し、図2(B)の正面図から明らかなように、圧電素子31、32の長手方向を光軸方向と直角の方向に延在させて、それぞれの駆動ヘッド310、320で移動体33を挟み、レンズユニット20の横に配置してある。また、レンズユニット20は、ガイド軸40に設けられた図示していないコイルスプリングなどの弾性部材により、カムスロープ22が常時移動体33の当接部330に当接する方向の力を加えられている。
そしてレンズユニット20、軸受部21、レンズ2の光軸方向と直交する面に対して傾斜を有するカムスロープ22は、図2(A)の上面図、図2(D)の断面図に示したように、レンズユニット20に一体化されて軸受部21がガイド軸40の方に張り出して設けられ、スロープ22はさらにその軸受部21から圧電素子31、32の延在方向に設けられて、駆動ヘッド310、320で挟まれた移動体33は、圧電素子31、32が駆動されることで駆動ヘッド310、320により図上左右に移動され、移動体33に一体化された当接部330がカムスロープ22上を移動して、レンズユニット20を光軸方向に移動させる。
このように圧電素子31、32が駆動されることで移動体33が移動し、レンズユニット20を光軸方向に移動させる様子を示したのが図1である。すなわち、図1(A)は、移動体33が図上最も左にあり、図2(D)に示したカムスロープ22の形状から明らかなように、移動体33に一体化された当接部330によってレンズユニット20が最も被写体と反対側(図上、下側となる)に押された状態となる。
その状態から移動体33が図上右側に送られると、図1(B)に示したように移動体33に一体化された当接部330も右側に移動し、前記したように軸受部21は図示しない弾性体によってカムスロープ22が当接部330に当接するような力が加えられているから上昇し、レンズユニット20が被写体側(図上、上側となる)に移動する。
そして、移動体33がさらに図上右側に送られると、図1(C)に示したように移動体33に一体化された当接部330が、図2(D)に示したカムスロープ22の最も低い位置(図上、下側)となり、レンズユニット20が最も被写体側(図上、上側)に移動する。
このようにしてレンズユニット20を光軸方向に移動させることで、小型の駆動機構で焦点位置への移動を行うことのできるカメラモジュールを構成することができる。
図3は、実施例2の実施形態になるカメラモジュールの斜視図で、(A)、(B)、(C)は、圧電素子を用いた駆動機構によりレンズ保持体が光軸方向に移動する様子を示したものである。図4は、図3に示した実施例2の実施形態になるカメラモジュールの3面図と断面図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)は(A)の上面図におけるB−B’位置の断面図、(E)は(A)の上面図におけるC−C’位置の断面図である。前記したように以下の説明では、実施形態になるカメラモジュールの説明を、単焦点の光学レンズ系を有するカメラモジュール6のオートフォーカス機構を例に説明するが、本発明はそれだけに限らず、ズームレンズ等にも応用できることは明かである。
図3、図4において、実施例2の実施形態になるカメラモジュール6は、レンズ7を保持してガイド軸90により光軸方向に移動可能に構成されているレンズユニット70、板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成し、表層の長手方向略中央に駆動ヘッド810、820が設けられた駆動部材たる圧電素子81、82と、駆動ヘッド810、820で挟まれてレンズユニット70を光軸方向に移動させる移動体83とからなる駆動機構と、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などで構成される撮像素子5を収容した筐体9などで構成される。
また、90は図4(E)に示されているように、レンズユニット70の軸受部71に設けられたガイド軸穴に挿通され、レンズユニット70を光軸方向に移動可能に保持するガイド軸、91はレンズユニット70に設けた移動体83との当接部72が常時移動体83に当接するように付勢するスプリングである。
この実施例2の実施形態になるカメラモジュール6は、前記図6で説明したように圧電素子81、82が2つ用意され、図4(B)の正面図から明らかなように、圧電素子81、82の長手方向を光軸方向に延在させ、それぞれに設けられた駆動ヘッド810、820で移動体83を挟み、レンズユニット70の横に配置してある。また、レンズユニット70はガイド軸90に設けられたスプリング91により、常時当接部72が移動体83に当接する方向の力を加えられている。
そしてレンズユニット70、軸受部71、当接部72は、図4(A)の上面図に示したように、レンズユニット70に一体化されて軸受部71がガイド軸90の方に張り出して設けられ、当接部72はさらにその軸受部71から移動体83側に張り出して、駆動ヘッド810、820で挟まれた移動体83は、圧電素子81、82が駆動されることで、駆動ヘッド810、820により図4(B)の正面図上、上下に移動され、移動体83に当接する当接部72によってレンズユニット70を光軸方向に移動させる。
このように圧電素子81、82が駆動されることで移動体83が移動し、レンズユニット70を光軸方向に移動させる様子を示したのが図3である。すなわち、図3(A)は、移動体83が図上最も下側にあり、スプリング91で移動体83に当接するような力を加えられた当接部72により、レンズユニット70が最も被写体と反対側(図上、下側となる)に位置する状態となる。
その状態から、図3(B)に示したように移動体83が図上、上側に送られると、当接部72が押し上げられ、レンズユニット70が被写体側(図上、上側となる)に移動する。そして、移動体83がさらに図上、上側に送られると、図3(C)に示したように移動体83に押し上げられる当接部72により、レンズユニット20が最も被写体側(図上、上側)に移動する。このようにしてレンズユニット70を光軸方向に移動させることで、小型の駆動機構で焦点位置への移動を行うことのできるカメラモジュールを構成することができる。なお、この実施例2における移動体83は、当接部72を一体として構成しても良い。
図7は、以上説明してきたカメラモジュール1、または6を組み込んだ携帯端末の一例としての携帯電話機100を示した図である。この図7において(A)は表示部101を閉じてカメラモジュール1または6のレンズ部103が判る状態を示し、(B)は表示部101を開いて操作部110に設けられた操作釦111を操作できる状態を示している。
図7中102は、操作部110に設けられた操作釦111が操作できる(B)の状態のとき、種々の情報を表示する第1の表示装置であり、104は(A)のように操作釦111が操作できない状態のとき、メール着信などを知らせる第2の表示装置で、112は表示部101と操作部110を開閉するためのヒンジ機構である。このうち、表示部101と操作部110はそれぞれケース体を構成する。
表示部101には、103で示した位置に、以上説明してきたカメラモジュール1または6のレンズ2または7を露出させる穴が設けられ、カメラモジュール1の本体はその中に収容されている。そして、操作部110の所定の操作釦111を操作すると、カメラモジュール1または6によって撮像が行われ、撮像された画像は、例えば、第1の表示装置102上に表示される。なお、図示はしないが、操作部110にはバッテリー及び通信部等が収納されており、さらに、表示部101の厚さ寸法は、略カメラモジュール1の高さに規制されている。
以上種々述べてきたように本実施形態によれば、レンズ光軸方向に駆動する駆動機構を小型に、安価に構成でき、小型で軽量に構成できるカメラモジュール及びこのカメラモジュールを備えた携帯端末を提供することができる。
1 カメラモジュール
2 レンズ
20 レンズユニット
21 軸受部
22 カムスロープ
3 駆動機構
31、32 圧電素子
310、320 駆動ヘッド
33 移動体
330 当接部
4 筐体
40 ガイド軸
5 撮像素子
2 レンズ
20 レンズユニット
21 軸受部
22 カムスロープ
3 駆動機構
31、32 圧電素子
310、320 駆動ヘッド
33 移動体
330 当接部
4 筐体
40 ガイド軸
5 撮像素子
Claims (7)
- 少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させることを特徴とするカメラモジュール。 - 前記移動体は、長手方向が光軸方向に対して略直角となる向きに配置され、
前記レンズ保持体に固設され、光軸方向と直交する面に対して傾斜を有するカムスロープと、
前記移動体に設けた前記カムスロープへの当接部と、
前記レンズ保持体を前記カムスロープと前記移動体が当接する方向に付勢する付勢手段とをさらに有したことを特徴とする請求項1に記載したカメラモジュール。 - 前記移動体の長手方向を光軸方向に対して平行としたことを特徴とする請求項1に記載したカメラモジュール。
- 前記移動体を前記レンズ保持体と一体としたことを特徴とする1または3に記載したカメラモジュール。
- 前記駆動ヘッドは前記移動体と線接触するよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載したカメラモジュール。
- 前記カメラモジュールは、光軸に平行なガイド軸がカメラモジュール筐体の4隅のいずれかに設置され、前記レンズ保持体は該ガイド軸を挿通させるガイド孔を有して前記レンズ保持体の光軸方向移動を行えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載したカメラモジュール。
- 少なくとも1つ以上の光学レンズと、
前記光学レンズにより光像が結像される撮像素子と、
前記光学レンズを光軸方向に移動可能に保持したレンズ保持体と、
該レンズ保持体を光軸方向に移動させる移動体と、
板状に延在した圧電素子を厚さ方向に積層して形成した駆動部材と、
該駆動部材の駆動力を前記移動体に伝える駆動ヘッドとからなり、
前記駆動部材は表層の長手方向略中央に前記駆動ヘッドが設けられてカメラモジュールにおける筐体の光軸に平行な側面に配置され、
前記移動体は、前記駆動ヘッドが設けられた一対の駆動部材における前記駆動ヘッドで挟まれて前記駆動部材の長手方向に延在され、
前記駆動部材により前記移動体の長手方向を接線とする疑似円運動する前記駆動ヘッドにより前記移動体を長手方向に移動させ、前記レンズ保持体を光軸方向に移動させるカメラモジュールと、
該カメラモジュールが装着されたケース体と、
該ケース体に設けられ、前記カメラモジュールを操作する操作部とを有することを特徴とする携帯端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006322682A JP2008139356A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | カメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006322682A JP2008139356A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | カメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008139356A true JP2008139356A (ja) | 2008-06-19 |
Family
ID=39600925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006322682A Pending JP2008139356A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | カメラモジュール及び該カメラモジュールを備えた携帯端末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008139356A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7450648B2 (ja) | 2022-01-04 | 2024-03-15 | 維沃移動通信有限公司 | レンズ駆動装置及び電子機器 |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006322682A patent/JP2008139356A/ja active Pending
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JP7450648B2 (ja) | 2022-01-04 | 2024-03-15 | 維沃移動通信有限公司 | レンズ駆動装置及び電子機器 |
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