JP2008139537A - 表示装置 - Google Patents

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Takeshi Ohara
健 大原
Atsushi Oida
淳 大井田
Yutaka Saito
裕 斉藤
Yoshiaki Nakayoshi
良彰 仲吉
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Abstract

【課題】 表示領域に多数個のTFTがマトリクス状に配置された表示装置の、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減する。
【解決手段】 絶縁基板の表面に、多数個のTFTがマトリクス状に配置されている表示パネルを有する表示装置であって、前記多数個のTFTのうちの、ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚と、前記ある1つのTFTとは異なるもう1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とが異なる場合に、当該2つのTFTのうちの、前記ゲート絶縁膜の膜厚が薄いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値が、前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値よりも小さい表示装置。
【選択図】 図4(d)

Description

本発明は、表示装置に関し、特に、TFT液晶表示装置に適用して有効な技術に関するものである。
従来、テレビやパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)向けのディスプレイには、たとえば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を用いたものがある。アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルを有し、前記一対の基板のうちの一方の基板には、TFTなどのアクティブ素子(スイッチング素子と呼ぶこともある)が多数個、マトリクス状に配置されている。
また、前記一対の基板のうちの、多数個のTFTがマトリクス状に配置されている基板(以下、TFT基板と呼ぶ)は、ガラス基板などの絶縁基板の表面に、複数本の走査信号線、前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線、前記多数個のTFTなどが配置されている。このとき、前記多数個のTFTは、それぞれ、ゲートが前記複数本の走査信号線のうちの1本の走査信号線に接続し、ドレインが前記複数本の映像信号線のうちの1本の映像信号線に接続している。また、前記多数個のTFTは、ソースが画素電極に接続しており、画素電極は、前記液晶材料および対向電極(共通電極と呼ぶこともある)とともに画素容量(液晶容量と呼ぶこともある)を形成している。なお、前記多数個のTFTは、ソースが映像信号線に接続し、ドレインが画素電極に接続していると表現することもある。
前記液晶表示装置において重要なことの1つとして、液晶表示パネルの1つの表示領域DAにおける各点での画質が均一であることが挙げられる。しかしながら、実際の液晶表示装置では、たとえば、各画素のTFTにおける書き込み電流値に違いが生じ、その書き込み電流の違いによる画質むらが発生しやすいという問題がある。各画素のTFTにおける書き込み電流値に違いが生じる原因としては、たとえば、走査信号線に加えられた走査信号(オン信号)の遅延が挙げられる。
前記走査信号線に入力された走査信号の遅延に起因する画質むらを低減する方法としては、たとえば、走査信号線の信号入力端からの距離に応じて、当該信号入力端からの距離が長いTFTほどチャネル幅TrWをチャネル長TrLで除した値(TrW/TrL)が大きくなるようにする方法が提案されている(たとえば、特許文献1や特許文献2を参照。)。
特願平5−232512号公報 特願平9−258261号公報
しかしながら、前記液晶表示装置(液晶表示パネル)に用いる前記TFT基板を製造するときには、たとえば、各TFTのゲート絶縁膜として機能する絶縁層の膜厚に変化(ばらつき)が生じることがある。前記絶縁層の膜厚の変化としては、たとえば、前記走査信号線の延在方向の膜厚を調べたときに、一方の端から他方の端に向かって膜厚が単調に厚くなっていくという変化がある。
前記各TFTのゲート絶縁膜として機能する絶縁層の膜厚に変化が生じている場合、各画素のTFTにおけるチャネル幅TrWをチャネル長TrLで除した値(TrW/TrL)がほぼ同じ値になっていると、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いにより、各TFTにおける書き込み電流値に違いが生じる。そのため、従来の液晶表示装置では、各TFTにおける書き込み電流値の違いによる画質むらが発生しやすいという問題があった。
このような、各TFTのゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらの発生を防ぐ方法としては、従来、たとえば、各TFTのゲート絶縁膜の膜厚の違いにより生じる、各TFTにおける書き込み電流値の違いが画質むらに影響を及ぼさないような厚さまで、前記各TFTのゲート絶縁膜として機能する前記絶縁層を厚く形成(成膜)する方法がとられている。
しかしながら、各TFTのゲート絶縁膜として機能する前記絶縁層を厚く形成(成膜)する方法では、前記絶縁層の形成に要する時間が長くなり、TFT基板(液晶表示パネル)の製造コストが上昇するという別の問題が生じる。
また、各TFTのゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因した画質むらが生じる問題は、前記特許文献1や前記特許文献2に記載された方法でも解決できない問題である。
本発明の目的は、たとえば、表示領域に多数個のTFTがマトリクス状に配置された表示装置の、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、たとえば、前記各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減した液晶表示パネルの製造コストを低減することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概略を説明すれば、以下の通りである。
(1)絶縁基板の表面に、複数本の走査信号線と、前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線と、多数個のTFTとが配置されており、前記多数個のTFTは、ゲートが前記複数本の走査信号線のうちのいずれか1本の走査信号線に接続し、ドレインまたはソースのいずれか一方が前記複数本の映像信号線のうちのいずれか1本の映像信号線に接続しており、かつ、各TFTにおける前記ゲートが接続している前記走査信号線と前記ドレインまたはソースのいずれか一方が接続している前記映像信号線との組み合わせが異なる表示パネルを有する表示装置であって、前記多数個のTFTのうちの、ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚と、前記ある1つのTFTとは異なるもう1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とが異なる場合に、当該2つのTFTのうちの、前記ゲート絶縁膜の膜厚が薄いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値が、前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値よりも小さい表示装置。
(2)前記(1)の表示装置において、前記ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれPASD1およびTrW1ならびにTrL1とし、前記ある1つのTFTとは異なるもう一つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれPASD2およびTrW2ならびにTrL2とし、当該2つのTFTの距離をL12、前記表示パネルにおける表示領域の対角の長さをLDA、前記表示領域の前記対角の各位置におけるエッチング量の差をσとしたときに、前記ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜PASD1と前記もう一つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚PASD2との関係がPASD1<PASD2であれば、下記(式1)の関係を満たす表示装置。
Figure 2008139537
(3)前記(1)または(2)の表示装置において、前記多数個のTFTのうちの、前記走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端のうちの一端からの距離が長いTFTほど前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚く、前記走査信号線の前記一端からの距離が長いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きい表示装置。
(4)前記(1)または(2)の表示装置において、前記多数個のTFTのうちの、前記走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端の間にある特定の点からの距離が短いTFTほどゲート絶縁膜の膜厚が厚く、前記走査信号線の前記特定の点からの距離が短いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きい表示装置。
(5)前記(4)の表示装置において、前記特定の点は、前記走査信号線の延在方向に対する前記絶縁基板の両端の中間点に位置する点である表示装置。
(6)前記(4)の表示装置において、前記特定の点は、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端の中間点である表示装置。
(7)前記(1)乃至(6)のいずれかの表示装置において、前記多数個のTFTのうちの、前記映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端のうちの一端からの距離が長いTFTほど前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚く、前記映像信号線の前記一端からの距離が長いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きい表示装置。
(8)前記(1)乃至(6)のいずれかの表示装置において、前記多数個のTFTのうちの、前記映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端の間にある特定の点からの距離が短いTFTほどゲート絶縁膜の膜厚が厚く、前記映像信号線の前記特定の点からの距離が短いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きい表示装置。
(9)前記(8)の表示装置において、前記特定の点は、前記映像信号線の延在方向に対する前記絶縁基板の両端の中間点に位置する点である表示装置。
(10)前記(8)の表示装置において、前記特定の点は、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端の中間点である表示装置。
(11)前記(1)乃至(10)のいずれかの表示装置において、前記表示パネルは、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルである表示装置。
本発明の表示装置によれば、1枚の表示パネルの表示領域に配置された多数個のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いによらず、各TFTにおける書き込み電流値をほぼ均一な値にすることができる。そのため、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減できる。
また、本発明の表示装置によれば、前記多数個のTFTのゲート絶縁膜として機能する絶縁層の薄型化が可能になり、表示装置(表示パネル)の製造コストを低減できる。
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1(a)は、本発明による実施例1の液晶表示装置の概略構成の一例を示す模式図である。図1(b)は、図1(a)に示した液晶表示パネルにおける1画素の回路構成の一例を示す模式回路図である。
実施例1では、本発明をアクティブマトリクス型の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げ、その構成の一例について説明する。そこで、まず、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の概略構成について簡単に説明する。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、たとえば、図1(a)に示すように、液晶表示パネル1と、ゲートドライバ2と、データドライバ3とを有する。なお、図1(a)では省略しているが、アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、そのほかにも、たとえば、ゲートドライバ2やデータドライバ3の動作を制御する制御回路などを有することもちろんである。
液晶表示パネル1は、複数本の走査信号線GLおよび複数本の映像信号線DLや、表示領域DAにマトリクス状に配置された多数個のアクティブ素子(スイッチング素子と呼ぶこともある)などを有する。走査信号線GLと映像信号線DLは、絶縁層を介して形成されており、1本の映像信号線DLは、前記絶縁層を介して複数本の走査信号線GLと立体的に交差している。また、実施例1の液晶表示パネル1において、前記アクティブ素子は、MIS構造(MOS構造を含む)のTFTである。
液晶表示パネル1の表示領域DAは、走査信号線GLの延在方向および映像信号線DLの延在方向に配置された多数個の画素により構成されており、1つの画素が占める領域は、隣接する2本の走査信号線GLと隣接する2本の映像信号線DLとで囲まれる領域に相当する。
前記アクティブ素子として用いるTFTが、1つの画素に対して1個の割合で配置される場合、たとえば、図1(b)に示すように、隣接する2本の走査信号線GL,GLn+1(nは1より大きい整数)と、隣接する2本の映像信号線DL,DLm+1(mは1より大きい整数)とで囲まれる領域(画素)に対して配置されるTFT(Tr)は、ゲート(G)が走査信号線GLn+1に接続し、ドレイン(D)が映像信号線DLに接続している。また、TFTのソース(S)は、画素電極PXに接続している。画素電極PXは、対向電極CTおよび液晶層LCとともに画素容量を形成する一方で、たとえば、走査信号線GLおよび絶縁層PASとともに保持容量を形成している。
図2(a)は、液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式平面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A’線における模式断面図である。
図3(a)は、液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の一例を示す模式平面図である。図3(b)は、図3(a)のB−B’線における模式断面図である。図3(c)は、図3(a)のC−C’線における模式断面図である。
液晶表示パネル1は、たとえば、図2(a)および図2(b)に示すように、TFT基板101および対向基板102の一対の基板の間に液晶材料103(液晶層LC)を封入している。このとき、TFT基板101と対向基板102は、表示領域DAを囲む環状のシール材104で接着されており、液晶材料103は、TFT基板101および対向基板102ならびにシール材104で囲まれた空間に封入されている。
また、液晶表示パネル1が透過型または半透過型の場合、TFT基板101および対向基板102の外側を向いた面には、たとえば、一対の偏光板105A,105Bが設けられている。またこのとき、たとえば、TFT基板101と偏光板105Aの間、および対向基板102と偏光板105Bの間に、それぞれ、1層または複数層の位相差板が設けられていることもある。
また、液晶表示パネル1が反射型の場合、一般に、TFT基板101側の偏光板105Aや位相差板は不要である。
液晶表示パネル1が透過型であり、かつ、縦電界駆動方式の場合、TFT基板101には、図1(b)に示した回路構成のうちの、走査信号線GL、映像信号線DL、TFT(Tr)、画素電極PX、保持容量の絶縁層PASが形成されている。また、図1(b)に示した回路構成のうちの液晶層LCは液晶材料103であり、対向電極CTは対向基板102に形成されている。
このとき、TFT基板101における1画素の構成は、たとえば、図3(a)乃至図3(c)に示したような構成になっており、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に、走査信号線GL、第1の絶縁層PAS1、半導体層SC、映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2、第2の絶縁層PAS2、画素電極PXが積層している。また、画素電極PXは、スルーホールTHによりソース電極SD2と電気的に接続している。
走査信号線GLは、たとえば、絶縁基板SUBの表面に成膜したアルミニウムなどの導電膜をエッチングして形成している。
半導体層SCは、たとえば、第1の絶縁層PAS1の上に成膜したアモルファスシリコン膜をエッチングした後、アクセプターまたはドナーを注入してチャネル領域、ドレイン領域、およびソース領域に作り分けている。
映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2は、たとえば、第1の絶縁層PAS1および半導体層SCの上に成膜したアルミニウムなどの導電膜をエッチングして形成している。このとき、ドレイン電極SD1は、たとえば、映像信号線DLと一体形成している。
画素電極PXは、たとえば、第2の絶縁層PAS2のソース電極SD2と平面でみて重なる位置に開口部(スルーホールTH)を設けておき、第2の絶縁層PAS2の表面および開口部内に成膜した、ITO膜などの光透過率が高い導電膜をエッチングして形成している。
また、図3(b)および図3(c)では省略しているが、第2の絶縁層PAS2および画素電極PXの上には、配向膜が形成されており、TFT基板101は、前記配向膜が形成された面が、液晶材料103(液晶層LC)を介して対向基板102に対向している。
また、詳細な説明は省略するが、対向基板102は、ガラス基板などの絶縁基板の表面に、たとえば、表示領域DAを画素毎の微小領域に分割する遮光膜、カラーフィルタ、対向電極CT、配向膜などが形成されている。
図4(a)乃至図4(f)は、実施例1の液晶表示パネルの特徴を説明するための模式図である。
図4(a)は、実施例1の液晶表示パネルの特徴を説明するために選択する4つの画素の位置関係の一例を示す模式図である。図4(b)は、1本の走査信号線の上における第1の絶縁層の膜厚の変化の一例を示す模式断面図である。図4(c)は、図4(a)に示した2つの画素SP1,SP2のTFTの断面構成の一例を示す模式断面図である。図4(d)は、ゲートが共通の走査信号線に接続している複数個のTFTのサイズの分布の一例を示す模式グラフ図である。図4(e)は、図4(a)に示した2つの画素SP1,SP2のTFTの平面構成の一例を示す模式平面図である。図4(f)は、図4(a)に示した2つの画素SP1,SP3のTFTの平面構成の一例を示す模式平面図である。
実施例1では、まず、図4(a)に示すような位置関係にある、液晶表示パネル1に用いるTFT基板101の1つの表示領域DAにある4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4を例に挙げ、本発明を適用した液晶表示パネル1の構成とその効果について説明する。なお、図4(a)において、第1の画素SP1は、ゲートが走査信号線GLに接続し、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTを有する画素である。また、第2の画素SP2は、ゲートが走査信号線GLに接続し、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTを有する画素である。また、第3の画素SP3は、ゲートが走査信号線GLに接続し、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTを有する画素である。また、第4の画素SP4は、ゲートが走査信号線GLに接続し、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTを有する画素である。
また、図4(a)において、各走査信号線GLの左端に付いている三角形は、ゲートドライバ2から加えられる走査信号の信号入力端であることを意味し、各映像信号線DLの上端に付いている三角形は、データドライバ3から加えられる映像信号(階調電圧信号)の信号入力端であることを意味する。
実施例1の液晶表示パネル1で用いるTFT基板101を製造するときには、まず、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に走査信号線GLを形成し、続けて、第1の絶縁層PAS1を形成する。このとき、第1の絶縁層PAS1は、たとえば、プラズマCVD法により、たとえば、シリコン酸化膜を絶縁基板SUBの全面に成膜して形成する。そのため、形成された第1の絶縁層PAS1について、たとえば、走査信号線GLの延在方向(x方向)の膜厚の変化を調べると、たとえば、図4(b)に示すように、走査信号線の延在方向に対する走査信号線GLの両端のうちの一方の端(信号入力端)から、もう一方の端に向かうにつれて膜厚が厚くなってしまうことがある。なお、図4(b)に示したSUBa、SUBbは、それぞれ、走査信号線の延在方向に対する絶縁基板SUBの両端である。
走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚が、たとえば、図4(b)に示したような変化をしている場合、ゲートが走査信号線GLに接続している2つの画素SP1,SP2のTFTの断面構成は、たとえば、図4(c)に示すような構成になる。すなわち、第2の画素SP2のTFT(Tr2)におけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚GID2が、第1の画素SP1のTFT(Tr1)におけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚GID1よりも厚くなる。
従来のTFT基板101の製造方法では、一般に、表示領域DAの各点における第1の絶縁層PAS1の膜厚がほぼ均一であるとして各画素のTFTを形成しており、各TFTにおけるチャネル幅TrWをチャネル長TrLで除した値TrW/TrL(以下、TFTのサイズと呼ぶ)がほぼ同じ値になるように形成していることが多い。すなわち、従来のTFT基板101では、ゲートが走査信号線GLに接続している2つの画素SP1,SP2のTFTは、各TFTのサイズTrW/TrLが、ほぼ同じ値になっていることが多い。
しかしながら、図4(c)に示したように、前記2つの画素SP1,SP2のTFTのゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚が異なるときに、各TFTのサイズTrW/TrLがほぼ同じ値になるように形成すると、ゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚の違いより各TFTにおける書き込み電流値にばらつきが生じ、画質むらが生じることがある。
そこで、実施例1の液晶表示パネル1では、たとえば、図4(d)に示すように、走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚GIDの分布PGIDが、信号入力端からの距離が長くなるにつれて単調に厚くなる場合、共通の走査信号線GLに接続されている複数個のTFTのサイズTrW/TrLが、分布PTSにしたがうようにする。なお、図4(d)に示したグラフは、横軸が走査信号線GLの信号入力端からの距離(単位は任意)であり、左側の縦軸がTFTのサイズTS(TrW/TrL)であり、右側の縦軸がゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の厚さGID(単位は任意)である。また、左側の縦軸および右側の縦軸は、ともに、上に行くほど値が大きくなる。
図4(a)に示した2つの画素SP1,SP2について、たとえば、走査信号線GLの信号入力端から第1の画素SP1のTFTのゲートまでの距離をGLL1、走査信号線GLの信号入力端から第2の画素SP2のTFTのゲートまでの距離をGLL2とすると、GLL1<GLL2である。そのため、走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚GIDの分布PGIDが図4(d)に示したような分布の場合、TFTのサイズの分布PTSに基づいて、第1の画素SP1のTFTのサイズTS1および第2の画素SP2のTFTのサイズTS2を決定すれば、第1の画素SP1のTFTにおける書き込み電流値と第2の画素SP2のTFTにおける書き込み電流値との違い(差)を小さくすることができる。
すなわち、実施例1の液晶表示パネル1では、第1の画素SP1のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれGID1およびTrW1ならびにTrL1とし、第2の画素SP2のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれGID2およびTrW2ならびにTrL2としたときに、当該2つのTFTのゲート絶縁膜の関係がGID1<GID2であれば、当該2つのTFTのサイズの関係がTrW1/Tr1=TS1,TrW2/Tr2=TS2になり、かつ、(TrW1/TrL1)<(TrW2/TrL2)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。このようにすることで、第1の画素SP1のTFTにおける書き込み電流値と第2の画素SP2のTFTにおける書き込み電流値との違いを小さくし、各TFTの書き込み電流値の違いによる画質むらを低減する。
またこのとき、2つの画素SP1,SP2のTFTは、たとえば、図4(e)に示すように、第1の画素SP1のTFTのチャネル長TrL1と第2の画素SP2のTFTのチャネル長TrL2をほぼ同じ値にし、第2の画素SP2のTFTのチャネル幅TrW2を、第1の画素SP1のTFTのチャネル幅TrW1よりも大きくする。このようにすることで、第2の画素SP2のTFTのサイズTrW2/TrL2を、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1よりも大きくすることができる。
なお、実施例1の液晶表示パネル1では、たとえば、図4(d)に示した分布PTSに基づき、第1の画素SP1のTFTのサイズがTrW1/TrL1=TS1、第2の画素SP2のTFTのサイズがTrW2/TrL2=TS2になればよい。そのため、TrW1/TrL1=TS1,TrW2/TrL2=TS2の関係を満たしていれば、第1の画素SP1のTFTにおけるチャネル幅TrW1およびチャネル長TrL1の寸法、第2の画素SP2のTFTのチャネル幅TrW2およびチャネル長TrL2の寸法はどのような値であってもよい。
また、走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚が、当該走査信号線GLの信号入力端から反対側の端に向かって単調に厚くなっている場合、別の走査信号線、たとえば、第3の画素SP3のTFTのゲートおよび第4の画素SP4のTFTのゲートが接続している走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚も同様の変化をするのが一般的である。そのため、前記2つの画素SP3,SP4のTFTについても、第3の画素SP3のTFTのサイズをTrW3/TrL3とし、第4の画素SP4のTFTのサイズをTrW4/TrL4としたときに、(TrW3/TrL3)<(TrW4/TrL4)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
また、第1の絶縁層PAS1を形成(成膜)したときの膜厚は、走査信号線GLの延在方向(x方向)に限らず、映像信号線DLの延在方向(y)の膜厚に変化が生じることもある。つまり、図4(a)に示した映像信号線DLの下における第1の絶縁層PAS1の膜厚が、たとえば、当該映像信号線DLの信号入力端から他端に向かって単調に厚くなることもある。その場合、たとえば、ドレインが映像信号線DLに接続している第1の画素SP1のTFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚と、第3の画素SP3のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とを比較すると、第3の画素SP3のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚のほうが厚くなる。そのため、当該2つの画素SP1,SP3のTFTについて、第3の画素SP3のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚のほうが厚くなっている場合は、第1の画素SP1のTFTのサイズをTrW1/TrL1とし、第3の画素SP3のTFTのサイズをTrW3/TrL3としたときに、各TFTのサイズの関係が(TrW1/TrL1)<(TrW3/TrL3)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
このとき、2つの画素SP1,SP3のTFTは、たとえば、図4(f)に示すように、第1の画素SP1のTFTのチャネル長TrL1と第3の画素SP3のTFTのチャネル長TrL3をほぼ同じ値にし、第3の画素SP3のTFTのチャネル幅TrW3を、第1の画素SP1のTFTのチャネル幅TrW1よりも大きくする。このようにすることで、第3の画素SP3のTFTのサイズTrW3/TrL3を、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1よりも大きくすることができる。
なお、第1の絶縁層PAS1における映像信号線DLの延在方向の膜厚が変化している場合も、その変化の分布がわかれば、たとえば、図4(d)に示したTFTのサイズの分布TSPと同じような分布を求めることができる。そのため、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第3の画素SP3のTFTのサイズTrW3/TrL3とは、前記TFTのサイズの分布から決まる値を満たしていればよく、第1の画素SP1のTFTのチャネル幅TrW1およびチャネル長TrLの寸法、第3の画素SP3のTFTのチャネル幅TrW3およびチャネル長TrL3の寸法はどのような値であってもよい。
また、映像信号線DLの下における第1の絶縁層PAS1の膜厚が、当該映像信号線DLの信号入力端から反対側の端に向かって単調に厚くなっている場合、別の映像信号線、たとえば、第2の画素SP2のTFTのドレインおよび第4の画素SP4のTFTのドレインが接続している映像信号線DLの下における第1の絶縁層PAS1の膜厚も同様の変化をするのが一般的である。そのため、前記2つの画素SP2,SP4のTFTについても、第2の画素SP2のTFTのサイズをTrW2/TrL2とし、第4の画素SP4のTFTのサイズをTrW4/TrL4としたときに、(TrW2/TrL2)<(TrW4/TrL4)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
実施例1の液晶表示パネル1は、上記のように、表示領域DAにマトリクス状に配置されたTFTのなかから2つのTFTを選択し、選択した2つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚が異なる場合に、ゲート絶縁膜が薄いほうのTFTのサイズをゲート絶縁膜が厚いほうのTFTのサイズよりも小さくすることで、各TFTにおける書き込み電流値をほぼ同じ値にし、書き込み電流値のばらつきによる画質むらを低減する。
なお、上記の説明では、たとえば、図4(a)に示したように、ゲートが共通の走査信号線GLに接続されており、かつ、隣接していない2つの画素SP1,SP2のTFTの組み合わせや、ドレインが共通の映像信号線DLに接続されており、かつ、隣接していない2つの画素SP1,SP3のTFTの組み合わせを例に挙げ、各TFTのゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚とサイズの関係の一例を示している。
しかしながら、実施例1の液晶表示パネル1では、これに限らず、たとえば、図4(a)に示した第1の画素SP1のTFTと第4の画素SP4のTFTについても、たとえば、第4の画素SP4のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚が、第1の画素SP1のTFTのゲート絶縁膜の膜厚よりも厚ければ、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第4の画素SP4のTFTのサイズTrW4/TrL4との関係が、(TrW1/TrL1)<(TrW4/TrL4)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
またさらに、実施例1の液晶表示パネル1では、図4(a)に示した4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4の画素のうちの2つの画素のTFTを選択した場合に限らず、たとえば、隣接する2つの画素のTFTなどの、表示領域DAにある画素の中から任意の2つの画素のTFTを選択したときに、その2つのTFTのゲート絶縁膜の膜厚が異なれば、その2つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とサイズについて上記のような関係が成り立つようにする。
図5(a)は、実施例1の液晶表示パネルにおける2つの画素の選択例の第1の変形例を示す模式平面図である。図5(b)は、実施例1の液晶表示パネルにおける2つの画素の選択例の第2の変形例を示す模式平面図である。
実施例1の液晶表示パネル1において、たとえば、図5(a)に示すように、走査信号線GLの延在方向に沿って隣接している2つの画素SP1,SP5のTFTを選択したときに、第5の画素SP5のTFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚が、第1の画素SP1のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚よりも厚ければ、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第5の画素SP5のTFTのサイズTrW5/TrL5との関係が、(TrW1/TrL1)<(TrW5/TrL5)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
また、実施例1の液晶表示パネル1において、たとえば、図5(b)に示すように、映像信号線DLの延在方向に沿って隣接している2つの画素SP1,SP6のTFTを選択したときに、第6の画素SP6のTFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚が、第1の画素SP1のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚よりも厚ければ、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第6の画素SP6のTFTのサイズTrW6/TrL6との関係が、(TrW1/TrL1)<(TrW6/TrL6)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成する。
なお、上記の説明では、走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚が、当該走査信号線GLの信号入力端から他端に向かって単調に厚くなる変化をしている場合を例に挙げているが、逆に、当該走査信号線GLの信号入力端から他端に向かって単調に薄くなる変化をすることもある。つまり、実施例1の液晶表示パネル1(TFT基板101)では、ゲートが走査信号線GLに接続している2つの画素SP1,SP2のTFTを選択したときに、信号入力端から遠いほうの第2の画素SP2のTFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚GID2が、信号入力端に近いほうの第1の画素SP1のTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚GID1よりも薄くなる場合もある。その場合は、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第2の画素SP2のTFTのサイズTrW2/TrL2との関係が、(TrW1/TrL1)>(TrW2/TrL2)になるように各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2を形成すればよいことはもちろんである。
またさらに、走査信号線GLの上における第1の絶縁層PAS1の膜厚は、信号入力端から反対側の端に向かって単調に厚くなる、または単調に薄くなるという変化だけでなく、走査信号線GLの信号入力端と反対側の端の間にある特定の点の上における第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚く、前記特定の点から遠くなるにつれて第1の絶縁層PAS1の膜厚が単調に薄くなっていくという変化をすることもある。その場合も、表示領域DAにある画素の中から任意の2つの画素のTFTを選択したときに、その2つのTFTのゲート絶縁膜の膜厚が異なれば、その2つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とサイズについて上記のような関係が成り立つようにする。
次に、上記のような特徴を有するTFT基板101の製造方法の一例について説明する。なお、以下の説明では、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成になっているTFT基板101の製造方法を例に挙げるが、従来の製造方法と同じ手順の工程については、詳細な説明を省略する。
図6は、実施例1のTFT基板の製造方法の一例を説明するための模式フロー図である。
実施例1のTFT基板101を製造するときには、まず、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に走査信号線GLなどを形成する(ステップ401)。
次に、絶縁基板SUBの走査信号線GLが形成された面に、第1の絶縁層PAS1および半導体層SCを形成する(ステップ402)。
次に、表示領域DAにおける第1の絶縁層PAS1の膜厚の面内分布を測定し、その測定結果を保持する(ステップ403)。ステップ403は、たとえば、表示領域DAの各TFTを形成する箇所において膜厚を測定してもよいし、表示領域をいくつかのブロックに分けて、各ブロックにおける代表点の膜厚を測定し、その膜厚を当該ブロック内の各点における膜厚と見なしてもよい。また、ステップ402およびステップ403は、たとえば、第1の絶縁層PAS1を形成し、膜厚の面内分布を測定した後、半導体層SCを形成してもよい。
次に、第1の絶縁層PAS1および半導体層SCの上に、映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2などの形成に用いる導電膜を成膜する(ステップ404)。
次に、ステップ403で測定し、保持している第1の絶縁層PAS1の膜厚の面内分布の測定結果に基づいて、表示領域DAに形成する各TFT(アクティブ素子)のチャネル幅TrWおよびチャネル長TrLを決定する(ステップ405)。ステップ405は、まず、たとえば、各TFTを形成する位置における走査信号線の遅延値および映像信号線の遅延値やゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の厚さから、書き込み電流値がほぼ一定の値になるような各TFTのサイズTrW/TrLを算出する。そして、算出されたTFTのサイズTrW/TrLを満たすように、各TFTのチャネル幅TrWおよびチャネル長TrLの寸法を決定する。
次に、ステップ404で成膜した導電膜の上に感光性レジストを塗布し、数値データに基づいて感光性レジストを露光する(ステップ406)。ステップ406で感光性レジストを露光するときには、たとえば、直描露光機と呼ばれる露光機を用いて行う。前記直描露光機は、たとえば、感光性レジストの露光領域を多数の微小領域に分割しておき、CADなどで作成されたレイアウトデータ(数値データ)に基づいて、各微小領域を露光するか否かを判断し、露光すると判断した微小領域のみを順次または一括して露光する露光装置である。このとき、各TFTのドレイン電極SD1およびソース電極SD2に関する数値データは、ステップ405で算出し、決定した各TFTのチャネル幅TrWおよびチャネル長TrLに基づいて算出される寸法を用いる。
前記直描露光機を用いた場合、使用する数値データを変更するだけで露光パターン(露光領域)を変更することができる。そのため、TFT基板101毎に第1の絶縁層PAS1の膜厚分布が異なる場合でも、迅速かつ柔軟に対応することができる。また、前記直描露光機の場合、従来の一般的な露光装置で用いる露光マスクは不要であるため、製造コストを低減できる。
次に、前記直描露光機を用いて露光した感光性レジストを現像した後、ステップ404で成膜した導電膜をエッチングして映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2などを形成する(ステップ407)。
その後、映像信号線DLなどの上に残っているレジストを剥離して除去し(ステップ407)、第2の絶縁層PAS2や画素電極PXを形成する(ステップ409)。
以上のような手順でTFT基板101を製造することにより、各TFTのゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚に応じて、ゲート絶縁膜が薄いTFTはサイズTrW/TrLが小さく、ゲート絶縁膜が厚いTFTはサイズTrW/TrLが大きいTFT基板101を得ることができる。
また、上記のような手順でTFT基板101を製造する場合、たとえば、表示領域DAにマトリクス状に配置される各TFT(アクティブ素子)のゲート絶縁膜の膜厚の違いによる画質むらが発生しないような厚さまで、第1の絶縁層PAS1の膜厚を厚くしなくてもよくなる。つまり、TFT基板101の第1の絶縁層PAS1の膜厚を薄くすることができるので、TFT基板101の製造効率を高くすることができ、TFT基板101(液晶表示パネル1)の製造コストを低減できる。
なお、実施例1では、TFTのゲート絶縁膜としての機能を有する第1の絶縁層PAS1を形成したときの膜厚分布に基づいて、各TFTのサイズを決定する場合を例に挙げている。しかしながら、TFT基板101を製造する課程において、第1の絶縁層PAS1の膜厚に面内分布が生じる場合、走査信号線GLや映像信号線DLなどを形成するための導体膜や、半導体層SCを形成するためのアモルファスシリコン膜を形成(成膜)するときにも、同様の膜厚分布が生じることがある。そのため、実施例1のTFT基板101の製造方法では、たとえば、第1の絶縁層PAS1の膜厚分布に加え、他の導体膜や半導体膜の膜厚分布も計測し、これらの計測結果を総合して、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を設定してもよいことはもちろんである。
ところで、TFT基板101を製造する際に生じる第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、たとえば、TFT基板101毎に無作為な分布になることは非常に少なく、TFT基板101の製造方法により、いくつかのパターンに分類できる。以下、TFT基板101の製造方法と第1の絶縁層PAS1の膜厚分布のパターン(傾向)の一例について説明する。
図7(a)は、1枚のマザーガラスから2枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図7(b)は、1枚のマザーガラスから4枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図7(c)は、1枚のマザーガラスから6枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図7(d)は、1枚のマザーガラスから15枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式図である。
現在、液晶表示パネル1に用いられるTFT基板101は、たとえば、1枚のマザーガラスとよばれる大面積のガラス基板から2面(2枚)のTFT基板101を切り出したり、4面(4枚)のTFT基板101を切り出したりして製造されている。
1枚のマザーガラスから2枚のTFT基板101を切り出す、いわゆる2面取りの場合、たとえば、図7(a)に示すように、マザーガラス5には、2個の、TFT基板101として切り出す領域501,502がある。この2個の領域501,502には、それぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から2個の領域501,502を切り出して、2枚のTFT基板101を得る。
このような2面取りの場合、マザーガラス5の2個の領域501,502に第1の絶縁層PAS1を形成するための絶縁膜は、通常、マザーガラス5の全面に形成(成膜)される。このとき、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図7(a)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。これは、絶縁膜を形成する際に、たとえば、プラズマCVD法で成膜するためである。
1枚のマザーガラスから4枚のTFT基板1を切り出す、いわゆる4面取りの場合、図7(b)に示すように、マザーガラス5には、4個の、TFT基板101として切り出す領域511,512,513,514がある。この4個の領域511〜514にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から4個の領域511〜514を切り出して、4枚のTFT基板101を得る。
このような4面取りの場合も、マザーガラス5の4個の領域511〜514に第1の絶縁層PAS1を形成するための絶縁膜は、通常、マザーガラス5の全面に形成される。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図7(b)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
1枚のマザーガラスから6枚のTFT基板101を切り出す、いわゆる6面取りの場合、図7(c)に示すように、マザーガラス5には、6個の、TFT基板101として切り出す領域521,522,523,524,525,526がある。この6個の領域521〜526にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から6個の領域521〜526を切り出して、6枚のTFT基板101を得る。
このような6面取りの場合も、マザーガラス5の6個の領域521〜526に第1の絶縁層PAS1を形成するための絶縁膜は、通常、マザーガラス5の全面に形成される。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図7(c)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
1枚のマザーガラスから15枚のTFT基板1を切り出す、いわゆる15面取りの場合、図7(d)に示すように、マザーガラス5には、15個の、TFT基板1として切り出す領域531,532,533,534,535,536,537,538,539,540,541,542,543,544,545がある。この15個の領域531〜545にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から15個の領域531〜545を切り出して、15枚のTFT基板を得る。
このような15面取りの場合も、マザーガラス5の15個の領域531〜545に第1の絶縁層PAS1を形成するための絶縁膜は、通常、マザーガラス5の全面に形成される。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図7(d)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
ここで、図7(a)乃至図7(d)に示した1枚のマザーガラス5上における絶縁膜の膜厚分布と、マザーガラス5から切り出される各領域、すなわち1枚のTFT基板101が形成される領域における絶縁膜の膜厚分布との関係をみると、その関係は、以下の4つのパターンに分類されることがわかる。
1つめのパターンは、絶縁膜の膜厚分布が、図7(a)に示した領域501,502、図7(d)に示した領域537,539のようになるパターンである。この1つめのパターンの特徴について、図8を用いて説明する。
図8は、絶縁膜の膜厚分布の1つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の1つめのパターンを説明するにあたっては、図8に示すように、2面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域501を例に挙げる。図8において、GL,GLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL,DLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL,GLの間には、図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL,DLの間には、それらの間のほぼ中間にある映像信号線DLおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、マザーガラス5の領域501に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図8に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に厚くなり、映像信号線DLと交差する点の近傍で最大の膜厚になった後、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に薄くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101において走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も厚くなり、ドレインが映像信号線DLまたは映像信号線DLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域501における走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ドレインが映像信号線DLまたは映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
なお、図8に示した例では、第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚を測定したときに、最も外側に配置される2本の映像信号線DL,DLの中間にある映像信号線DLと交差する点、言い換えると、各走査信号線の延在方向に対する走査信号線の両端の中間点における膜厚が最も厚くなっている。しかしながら、実際にTFT基板101を製造するときには、各走査信号線の延在方向に対するTFT基板101(領域501)の両端の中間点における膜厚が最も厚くなる。そのため、得られたTFT基板101において第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚を測定したときには、各走査信号線の延在方向に対する走査信号線の両端の中間点とは異なる点における膜厚が最も厚くなることもあると推測される。その場合は、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点に最も近いTFTのサイズが最も大きくなり、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点からの距離が長いTFTほどサイズが小さくなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に厚くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101において映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚を測定すると、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も厚くなり、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域501における映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズを決定するときには、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101の表示領域DAにマトリクス状に配置されたTFT(アクティブ素子)におけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減できる。
なお、図8には、1つめのパターンの例として2面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域501を挙げているが、もう1つの領域502に形成する各TFTについても領域501と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。また、図7(d)に示した15面取りの場合における領域537,539に形成する各TFTについても、領域501と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。
次に、2つめのパターンを説明する。2つめのパターンは、絶縁膜の膜厚分布が、図7(c)に示した領域522,525や、図7(d)に示した領域532,535,541,544のようになるパターンである。この2つめのパターンの特徴について、図9を用いて説明する。
図9は、絶縁膜の膜厚分布の2つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の2つめのパターンを説明するにあたっては、図9に示すように、6面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域522を例に挙げる。図9において、GL,GLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL,DLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の映像信号線DL,DLの間には、図示していない複数本の映像信号線が配置されている。また、2本の走査信号線GL,GLの間には、それらの間のほぼ中間にある走査信号線GLおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。
このとき、マザーガラス5の領域522に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図9に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に厚くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域522に形成されるTFT基板101において走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も厚くなり、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域522における映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に厚くなり、走査信号線GLと交差する点の近傍で最大の膜厚になった後、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に薄くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101おいて映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も厚く、ゲートが走査信号線GLまたは走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域501における映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズを決定するときには、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ゲートが走査信号線GLまたは走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
なお、図9に示した例では、第1の絶縁層PAS1のy方向の膜厚を測定したときに、最も外側に配置される2本の走査信号線GL,GLの中間にある走査信号線GLと交差する点、言い換えると、各映像信号線の延在方向に対する映像信号線の両端の中間点における膜厚が最も厚くなっている。しかしながら、実際にTFT基板101を製造するときには、各映像信号線の延在方向に対するTFT基板101(領域522)の両端の中間点における膜厚が最も厚くなる。そのため、得られたTFT基板101において第1の絶縁層PAS1のy方向の膜厚を測定したときには、各映像信号線の延在方向に対する映像信号線の両端の中間点とは異なる点における膜厚が最も厚くなることもあると推測される。その場合は、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点に最も近いTFTのサイズが最も大きくなり、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点からの距離が長いTFTほどサイズが小さくなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域522に形成されるTFT基板101の表示領域DAにマトリクス状に配置されたTFT(アクティブ素子)におけるゲート絶縁膜の膜厚の違いによる画質むらを低減できる。
なお、図9には、2つめのパターンの例として6面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域522を挙げているが、もう1つの領域525に形成する各TFTについても領域522と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。また、図7(d)に示した15面取りの場合における領域532,535,541,544に形成する各TFTについても、領域522と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。
次に、3つめのパターンを説明する。3つめのパターンは、絶縁膜の膜厚の分布が、図7(b)に示した領域511,512,513,514、図7(c)に示した領域521,523,524,526、図7(d)に示した領域531,533,534,536,540,542,543,545のようになるパターンである。この3つめのパターンの特徴について、図10を用いて説明する。
図10は、絶縁膜の膜厚分布の3つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の3つめのパターンを説明するにあたっては、図10に示すように、4面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域511を例に挙げる。図10において、GL,GLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL,DLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL,GLの間には、図示していない複数本の走査信号線が配置されており、2本の映像信号線DL,DLの間には、図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、マザーガラス5の領域511に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図10に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に厚くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101において走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も厚くなり、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域501における走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に厚くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101において映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も厚くなり、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域511における映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101の表示領域DAにマトリクス状に配置されたTFT(アクティブ素子)におけるゲート絶縁膜の違いに起因する画質むらを低減できる。
なお、図10には、3つめのパターンの例として4面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域511を挙げているが、他の3つの領域512〜514に形成する各TFTについても領域511と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。また、図7(c)に示した6面取りの場合における領域521,523,524,526や、図7(d)に示した15面取りの場合における領域532,535,541,544に形成するTFTについても、領域511と同様の関係に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。
最後に、4つめのパターンを説明する。4つめのパターンは、絶縁膜の膜厚の分布が、図7(d)に示した領域538のようになるパターンである。この4つめのパターンの特徴について、図11を用いて説明する。
図11は、絶縁膜の膜厚分布の4つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式図である。
絶縁膜の膜厚分布の4つめのパターンを説明するにあたっては、図11に示すように、15面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域538を例に挙げる。図11において、GL,GLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL,DLは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL,GLの間には、それらの間のほぼ中間にある走査信号線GLおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL,DLの間には、それらの間のほぼ中間にある映像信号線DLおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、マザーガラス5の領域538に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図11に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に厚くなり、映像信号線DLと交差する点の近傍で最大の膜厚になった後、映像信号線DLと交差する点から映像信号線DLと交差する点に向かって単調に薄くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101において走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)が最も厚く、ドレインが映像信号線DLまたは映像信号線DLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域538における走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ドレインが映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ドレインが映像信号線DLまたは映像信号線DLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
なお、図11に示した例では、第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚を測定したときに、最も外側に配置される2本の映像信号線DL,DLの中間にある映像信号線DLと交差する点、言い換えると、各走査信号線の延在方向に対する走査信号線の両端の中間点における膜厚が最も厚くなっている。しかしながら、実際にTFT基板101を製造するときには、各走査信号線の延在方向に対するTFT基板101(領域538)の両端の中間点における膜厚が最も厚くなる。そのため、得られたTFT基板101において第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚を測定したときには、各走査信号線の延在方向に対する走査信号線の両端の中間点とは異なる点における膜厚が最も厚くなることもあると推測される。その場合は、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点に最も近いTFTのサイズが最も大きくなり、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点からの距離が長いTFTほどサイズが小さくなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に厚くなり、走査信号線GLと交差する点の近傍で最大の膜厚になった後、走査信号線GLと交差する点から走査信号線GLと交差する点に向かって単調に薄くなるという変化をする。すなわち、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101において映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTにおけるゲート絶縁膜(第1の絶縁層PAS1)の膜厚を測定すると、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も厚く、ゲートが走査信号線GLまたは走査信号線GLに接続しているTFTにおけるゲート絶縁膜が最も薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域538における映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個の画素のTFTについて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定するときには、ゲートが走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も大きくなり、ゲートが走査信号線GLまたは走査信号線GLに接続しているTFTのサイズが最も小さくなるようにする。
なお、図11に示した例では、第1の絶縁層PAS1のy方向の膜厚を測定したときに、最も外側に配置される2本の走査信号線GL,GLの中間にある走査信号線GLと交差する点、言い換えると、各映像信号線の延在方向に対する映像信号線の両端の中間点における膜厚が最も厚くなっている。しかしながら、実際にTFT基板101を製造するときには、各映像信号線の延在方向に対するTFT基板101(領域538)の両端の中間点における膜厚が最も厚くなる。そのため、得られたTFT基板101において第1の絶縁層PAS1のy方向の膜厚を測定したときには、各映像信号線の延在方向に対する映像信号線の両端の中間点とは異なる点における膜厚が最も厚くなることもあると推測される。その場合は、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点に最も近いTFTのサイズが最も大きくなり、第1の絶縁層PAS1の膜厚が最も厚くなる点からの距離が長いTFTほどサイズが小さくなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101の表示領域DAにマトリクス状に配置されたTFT(アクティブ素子)におけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因する画質むらを低減できる。
なお、図11には、4つめのパターンの例として15面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域538を挙げているが、15面取りに限らず、たとえば、3面×3面の9面取りの場合の中央の領域などに形成する各TFTについても、領域538と同様の考え方に基づいて各TFTのサイズを決定すればよいことはもちろんである。
以上説明したように、実施例1の液晶表示パネル1によれば、表示領域にマトリクス状に配置された各TFT(アクティブ素子)におけるゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因した各TFTの書き込み電流値のばらつきを低減できる。そのため、各TFTのゲート絶縁膜の膜厚の違いに起因した画質むらを低減でき、液晶表示装置の表示品質を向上させることができる。
また、実施例1によれば、TFT基板101を製造するときに、たとえば、マトリクス状に配置される各TFT(アクティブ素子)においてゲート絶縁膜として機能する第1の絶縁層PAS1の膜厚を薄くできるので、TFT基板101の製造効率が高まり、TFT基板101(液晶表示パネル1)の製造コストを低減できる。
なお、実施例1では、本発明を適用した液晶表示パネル1の構成の一例として、1画素の構成が、図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101を有する縦電界駆動方式の液晶表示パネル1を挙げたが、本発明は、これに限らず、種々の構成のTFT基板101を有する縦電界駆動方式の液晶表示パネル1に適用できることはもちろんである。また、本発明は、透過型に限らず、半透過型あるいは反射型の液晶表示パネル1にも適用できることはもちろんである。
またさらに、実施例1では、本発明を適用した液晶表示パネル1の構成の一例として、縦電界駆動方式の液晶表示パネル1を挙げたが、本発明は、縦電界駆動方式の液晶表示パネルに限らず、横電界駆動方式の液晶表示パネルにも適用できることはもちろんである。
図12(a)は、実施例1の液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の変形例の1つを示す模式平面図である。図12(b)は、図12(a)のD−D’線における模式断面図である。図12(c)は、図12(a)のE−E’線における模式断面図である。
横電界駆動方式の液晶表示パネル1は、TFT基板101における1画素の構成が、たとえば、図12(a)乃至図12(c)に示すような構成になっており、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に走査信号線GLおよび保持容量線StgL、第1の絶縁層PAS1、半導体層SC、映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2、第2の絶縁層PAS2、画素電極PXおよび共通電極CTが積層している。画素電極PXは、スルーホールTH1によりソース電極SD2と電気的に接続しており、共通電極CTは、スルーホールTH2により保持容量線StgLと電気的に接続している。また、画素電極PXおよび共通電極CTは、一般にくし歯状と呼ばれる形状になっており、たとえば、走査信号線GLの延在方向に沿って画素電極PXおよび共通電極CTが交互に配置されている。
なお、図12(a)乃至図12(c)に示した構成において、絶縁基板SUBの表面に積層される走査信号線GL、第1の絶縁層PAS1、半導体層SC、映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2、第2の絶縁層PAS2、画素電極PXは、図3(a)乃至図3(c)に示した縦電界駆動方式の液晶表示パネル1(TFT基板101)のものと同じ材料、同じ形成方法でよいので、繰り返しの説明は省略する。
また、図12(a)乃至図12(c)に示した構成において、保持容量線StgLは、たとえば、ソース電極SD2や画素電極PXと平面でみて重なる領域において保持容量を形成するための配線(導電層)であり、走査信号線GLと同時に形成する。また、共通電極CTは、画素電極PXと同時に形成する。
このような横電界駆動方式の液晶表示パネル1(TFT基板101)においても、たとえば、図4(a)乃至図4(f)に沿って説明した考え方に基づいて、各TFTのサイズ(TrW/TrL)を決定することで、各TFTの書き込み電流値のばらつきを低減でき、画質むらを低減できる。
図13(a)乃至図13(c)は、本発明による実施例2の液晶表示パネルの概略構成の一例を説明するための模式図である。
図13(a)は、1枚のTFT基板におけるエッチング量のばらつきの見積もり方法の一例を示す模式平面図である。図13(b)は、図13(a)に示した表示領域DAの対角に位置する2箇所におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。図13(c)は、図13(a)に示した2つの画素SP1,SP2におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。
実施例1で説明したような構成のTFT基板101を製造するときには、たとえば、第1の絶縁層PAS1の膜厚の面内分布などの情報に基づいて決定したチャネル幅TrWやチャネル長TrLの寸法を利用して感光性レジストを露光している。そのため、たとえば、図6に示したような手順において、露光した感光性レジストを現像して得られるマスクを利用して行われるエッチング行程(ステップ407)において生じるエッチング量のばらつきにより、実際に形成されたTFTのチャネル幅TrWやチャネル長TrLの寸法が、ステップ405で決定した寸法からずれてしまう可能性がある。
本願発明者らは、図6に示したステップ407において、導電膜をエッチングして映像信号線DLおよびドレイン電極SD1ならびにソース電極SD2を形成するときに、1枚のTFT基板101の上でエッチング量にどの程度のばらつきが生じるかを調べるために、まず、たとえば、図13(a)に示すように、表示領域DAの対角に位置する2箇所IS1,IS2における映像信号線DLの寸法のばらつきを調べた。なお、図13(a)におけるIS1は、ダミーの走査信号線GLと映像信号線DLとが立体的に交差する点であり、IS2は、走査信号線GLとダミーの映像信号線DLM+1とが立体的に交差する点である。
このとき、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面には、厚さおよび幅が均一な複数本の走査信号線GLおよび厚さが均一な第1の絶縁層PAS1を形成しておき、第1の絶縁層PAS1の上に、厚さが均一な導電膜を成膜し、幅が均一になるように形成したレジストをマスクにして前記導電膜をエッチングし、複数本の映像信号線DLを形成した。
その結果、たとえば、図13(b)に示すように、表示領域DAの1つの角部IS1の近傍における映像信号線DLの幅がDLW0であったのに対し、もう一つの角部IS2の近傍におけるダミーの映像信号線DLM+1の幅はDLW0よりも広いDLWMになった。本願発明者らが調べた例では、表示領域DAの対角の寸法LDAが80cmのときに、2箇所IS1,IS2における映像信号線の幅にはDLWM−DLW0=2.6[μm]の差が生じた。
またこのとき、図13(a)に示した第1の画素SP1の近傍における映像信号線DLの幅DLW1と、第2の画素SP2の近傍における映像信号線DLの幅DLW2は、たとえば、図13(c)に示すような関係になる。このとき、表示領域DAの対角に位置する一方の角部IS1に近いほうの第1の画素SP1の近傍における映像信号線DLの幅DLW1は、角部IS1の近傍における映像信号線DLの幅DLW0よりも広く、第2の画素SP2の近傍における映像信号線DLの幅DLW2よりも狭い。また、表示領域DAの対角に位置する他方の角部IS2に近いほうの第2の画素SP2の近傍における映像信号線DLの幅DLW2は、角部IS2の近傍におけるダミーの映像信号線DLM+1の幅DLWMよりも広く、第1の画素SP1の近傍における映像信号線DLの幅DLW1よりも狭い。そのため、2つの画素SP1,SP2の近傍における2本の映像信号線DL,DLの幅の差DLW2−DLW1は、2.6μmよりも小さい。
このことから、表示領域DAの対角の寸法LDAが80cmのTFT基板101を製造した場合、エッチング量のばらつきにより、任意の2箇所における映像信号線DLの幅には最大で2.6μmのばらつきが生じることが予測される。
また、表示領域DAの任意の2箇所における映像信号線DLの幅の差は、当該2箇所の距離の長さに比例して大きくなることが予測される。そのため、表示領域DAが対角80cmのTFT基板101の場合、エッチング量のばらつきを考慮すると、第1の画素SP1の近傍における映像信号線DLの幅DLW1と、第2の画素SP2の近傍における映像信号線DLの幅DLW2との関係は、下記(式2)のように見積もることができる。
Figure 2008139537
なお、上記(式2)において、L12は、第1の画素SP1の近傍における映像信号線DLの幅がDLW1の位置と、第2の画素SP2の近傍における映像信号線DLの幅がDLW2の位置との距離である(単位はcm)。
また、上記(式2)に示した関係を一般化すると、下記(式3)のように表すことができる。
Figure 2008139537
なお、上記(式3)において、LDAは表示領域DAの対角の距離(単位はcm)であり、σは表示領域DAの対角に位置する2つの角部IS1,IS2においてエッチング量のばらつきにより生じる寸法の差(単位はcm)である。
以上のようなエッチング量のばらつきを考慮すると、実施例1で説明したような考え方で第1の画素SP1のTFTのサイズと、第2の画素SP2のTFTのサイズとを決定した場合、実際に形成された第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第2の画素SP2のTFTのサイズTrW2/TrL2との関係は、たとえば、下記(式1)のような関係を満たしていると推測できる。
Figure 2008139537
すなわち、実施例2の液晶表示パネル1(TFT基板101)では、1つの表示領域DAにある任意の2つの画素SP1,SP2のTFTについて、第1の画素SP1のTFTのサイズTrW1/TrL1と、第2の画素SP2のTFTのサイズTrW2/TrL2との関係が上記(式1)の関係を満たしていれば、各TFTのサイズの関係が、図6に示したステップ405で決定した関係を満たしていると見なす。
またさらに、このようなエッチング量のばらつきが既知であれば、前記ステップ405で各TFTのサイズを決定するときに、エッチング量のばらつきを考慮して決定することで、各TFTの書き込み電流値の違い(差)をさらに小さくできる。
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
たとえば、実施例1では、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルを例に挙げたが、これに限らず、表示領域にTFTがマトリクス状に配置された表示パネルであれば本発明を適用できる。本発明を適用できる他の表示パネルとしては、たとえば、有機ELを用いた自発光型の表示パネルがある。
本発明によれば、基板に配置された多数個のTFTについて、各TFTにおける書き込み電流値がほぼ均一になるようにすることができる。そのため、表示パネルに限らず、たとえば、半導体集積回路に適用することもできると考えられる。
本発明による実施例1の液晶表示装置の概略構成の一例を示す模式図である。 図1(a)に示した液晶表示パネルにおける1画素の回路構成の一例を示す模式回路図である。 液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式平面図である。 図2(a)のA−A’線における模式断面図である。 液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の一例を示す模式平面図である。 図3(a)のB−B’線における模式断面図である。 図3(a)のC−C’線における模式断面図である。 実施例1の液晶表示パネルの特徴を説明するために選択する4つの画素の位置関係の一例を示す模式図である。 1本の走査信号線の上における第1の絶縁層の膜厚の変化の一例を示す模式断面図である。 図4(a)に示した2つの画素SP1,SP2のTFTの断面構成の一例を示す模式断面図である。 ゲートが共通の走査信号線に接続しているTFTのサイズの分布の一例を示す模式グラフ図である。 図4(a)に示した2つの画素SP1,SP2のTFTの平面構成の一例を示す模式平面図である。 図4(a)に示した2つの画素SP1,SP3のTFTの平面構成の一例を示す模式平面図である。 実施例1の液晶表示パネルにおける2つの画素の選択例の第1の変形例を示す模式平面図である。 実施例1の液晶表示パネルにおける2つの画素の選択例の第2の変形例を示す模式平面図である。 実施例1のTFT基板の製造方法の一例を説明するための模式フロー図である。 1枚のマザーガラスから2枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。 1枚のマザーガラスから4枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。 1枚のマザーガラスから6枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。 1枚のマザーガラスから15枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式図である。 絶縁膜の膜厚分布の1つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。 絶縁膜の膜厚分布の2つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。 絶縁膜の膜厚分布の3つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式平面図である。 絶縁膜の膜厚分布の4つめのパターンにおけるTFTのゲート絶縁膜の膜厚とサイズとの関係の一例を説明するための模式図である。 実施例1の液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の変形例の1つを示す模式平面図である。 図12(a)のD−D’線における模式断面図である。 図12(a)のE−E’線における模式断面図である。 1枚のTFT基板におけるエッチング量のばらつきの見積もり方法の一例を示す模式平面図である。 図16(a)に示した表示領域DAの対角に位置する2箇所におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。 図16(a)に示した2つの画素SP1,SP2におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。
符号の説明
1…液晶表示パネル
101…TFT基板
102…対向基板
103…液晶材料
104…シール材
105A,105B…偏光板
SUB…絶縁基板
GL,GL,GLn+1,GL,GL,GLN−1,GL…走査信号線
DL,DL,DLm+1,DL,DL,DL…映像信号線
DLM+1…ダミーの映像信号線
SD1…ドレイン電極
SD2…ソース電極
SC…半導体層
PAS1…第1の絶縁層
PAS2…第2の絶縁層
PX…画素電極
CT…共通電極
TH,TH1,TH2…スルーホール
LC…液晶層
PAS…絶縁層
2…ゲートドライバ
3…データドライバ
5…マザーガラス

Claims (11)

  1. 絶縁基板の表面に、複数本の走査信号線と、前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線と、多数個のTFTとが配置されており、前記多数個のTFTは、ゲートが前記複数本の走査信号線のうちのいずれか1本の走査信号線に接続し、ドレインまたはソースのいずれか一方が前記複数本の映像信号線のうちのいずれか1本の映像信号線に接続しており、かつ、各TFTにおける前記ゲートが接続している前記走査信号線と前記ドレインまたはソースのいずれか一方が接続している前記映像信号線との組み合わせが異なる表示パネルを有する表示装置であって、
    前記多数個のTFTのうちの、ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚と、前記ある1つのTFTとは異なるもう1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚とが異なる場合に、
    当該2つのTFTのうちの、前記ゲート絶縁膜の膜厚が薄いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値が、前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚いほうのTFTにおけるチャネル幅をチャネル長で除した値よりも小さいことを特徴とする表示装置。
  2. 前記ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれPASD1およびTrW1ならびにTrL1とし、
    前記ある1つのTFTとは異なるもう一つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚およびチャネル幅ならびにチャネル長をそれぞれPASD2およびTrW2ならびにTrL2とし、
    当該2つのTFTの距離をL12、前記表示パネルにおける表示領域の対角の長さをLDA、前記表示領域の前記対角の各位置におけるエッチング量の差をσとしたときに、
    前記ある1つのTFTにおけるゲート絶縁膜PASD1と前記もう一つのTFTにおけるゲート絶縁膜の膜厚PASD2との関係がPASD1<PASD2であれば、下記(式1)の関係を満たすことを特徴とする表示装置。
    Figure 2008139537
  3. 前記多数個のTFTのうちの、前記走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端のうちの一端からの距離が長いTFTほど前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚く、
    前記走査信号線の前記一端からの距離が長いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記多数個のTFTのうちの、前記走査信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端の間にある特定の点からの距離が短いTFTほどゲート絶縁膜の膜厚が厚く、
    前記走査信号線の前記特定の点からの距離が短いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記特定の点は、前記走査信号線の延在方向に対する前記絶縁基板の両端の中間点に位置する点であることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記特定の点は、前記走査信号線の延在方向に対する前記走査信号線の両端の中間点であることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  7. 前記多数個のTFTのうちの、前記映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端のうちの一端からの距離が長いTFTほど前記ゲート絶縁膜の膜厚が厚く、
    前記映像信号線の前記一端からの距離が長いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記多数個のTFTのうちの、前記映像信号線の延在方向に沿って並んだ複数個のTFTは、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端の間にある特定の点からの距離が短いTFTほどゲート絶縁膜の膜厚が厚く、
    前記映像信号線の前記特定の点からの距離が短いTFTほどチャネル幅をチャネル長で除した値が大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記特定の点は、前記映像信号線の延在方向に対する前記絶縁基板の両端の中間点に位置する点であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記特定の点は、前記映像信号線の延在方向に対する前記映像信号線の両端の中間点であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  11. 前記表示パネルは、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104460164A (zh) * 2014-12-31 2015-03-25 厦门天马微电子有限公司 一种薄膜晶体管阵列基板、液晶显示装置及其制造方法

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