JP2008136865A - 3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によれば、歯移動測定装置が、時点によって変化する2つの3次元デジタルモデルを形成し、該各モデルに空間座標を適用する。また、これとともに該各モデルを重ね合せる技術を適用することによって、歯の移動を定量的で且つ定性的に測定することができる。また、本発明によれば、歯移動測定装置が歯の移動を計測の時、コンピュータ断層撮影による計測のように、患者に多量の放射線の照射を行う必要無しに、レーザビームスキャニングによる3次元デジタルモデルに空間座標を適用して、歯の移動を定量的且つ定性的に測定することができる。
【選択図】図1
Description
しかしながら、現在臨床的に応用されている3次元計測システムは、単に一定な時点における口腔内形態に対する単純な計測及び分析に止まっていることが現状である。口腔或いは顎内面の解剖学的構造物及び歯は、経時或いは治療によって躍動的に変化し、取り分け矯正学分野では、治療の前後において多量の歯移動が生じる。
、患者の経済的な負担、実行段階での複雑さなどで多くの臨床的問題を引き起こす恐れがある。また、3次元的構造物を2次元的に平面計測する過程において生じる誤りの深刻さは、診断及び予後判定における大きな障害要因として指摘されている。
望ましくは、前記ステップ(d)における重ね合せは、前記上顎モデルで歯牙矯正の前後に変形を引き起こさない領域(以下、基準領域と称する)を一致させることによって行われる。
(a)第1の時点及び該第1の時点後の第2の時点にて上顎及び下顎を3次元スキャンしたデータによって、該第1の時点及び該第2の時点の各々における上下顎の各々の3次元モデルを形成する手段と、
(b)前記第1の時点及び前記第2の時点にて、上顎及び下顎の咬合状態を実患者の口腔内咬合状態の歯または手工製作の歯モデルで3次元スキャンしたデータから形成した上下顎咬合外形モデルと、前記(a)にて形成した上下顎モデルとによって、前記第1の時点及び前記第2の時点の各々における3次元の上下顎咬合モデルを形成する手段と、
(c)前記第1の時点にて形成した上顎モデルに3次元基準座標系を設ける手段と、
(d)前記3次元基準座標系の設けられた前記第1の時点の上顎モデルに、前記第2の時点にて形成した上顎モデルを重ね合せる手段と、
(e)前記設けられた基準座標系を用いて、前記第1の時点及び前記第2の時点の上顎の座標を求め、その移動量を求める手段と、
(f)前記第1の時点の上下顎咬合モデルで、前記上顎モデルに設けられた前記3次元基準座標系を前記下顎モデルの基準座標系として用いると、
(g)前記b)にて形成した上下顎咬合モデルに、前記(f)にて第1の時点の下顎モデルに設けられた基準座標系を適用し、前記第1の時点及び前記第2の時点の下顎の座標
を求め、その変化量を求める手段
とを備えている。
上記プログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体も提供される。
本発明の他の側面によれば、安定的構造物の欠如によって既存の方式では計測不可能であると見なされた可動性のあるSDMMを、上顎座標系を用いて定量的で且つ定性的に測定することができるという効果を奏する。
本発明の更に他の側面によれば、歯の移動を計測の時、側方頭部計測放射線写真や断層撮影による計測のように、患者が多量の放射線照射を受ける必要なしに、レーザビームスキャニングによる3次元デジタルモデルに空間座標を適用して、歯の移動を定量的且つ定性的に測定することができるという効果を奏する。
form.com/index/index/Skin/krおよびhttp://www.3dscanning.co.kr/参照)の搭載されている、コンピュータまたは専用の装置(以下、歯移動自動測定装置200と総称する)によって具現される。該ソフトウェアは、レーザビームを用いる3次元スキャナのスキャンしたデータを分析処理し、該分析処理データを画面上にディスプレイする機能を行う。
これらの図を参照すれば、まず歯移動自動測定装置200は、特定の時点(以下、第1の時点と称する)及びその後の特定の時点(以下、第2の時点と称する)にて、3次元レーザスキャナ201による歯のスキャンデータを用いて、歯の上下顎の各々に対して3次元モデル202.1、202.2、203.1、203.2を形成する(S101)。該第1の時点は、矯正治療前か又は矯正治療の一部進行した状態であり、該第2の時点は、第1の時点の後か又は矯正治療のさらに進行した状態の時点であることが望ましい。
標系の設けられた第1の時点の上顎モデル202.1に重ね合せる205(S105)。
その結果、第2の時点の上下顎咬合モデルが第1の時点の上下顎咬合モデルと重ね合せられる。その後、該座標系によって、第1の時点から第2の時点までの歯の位置移動量を計測する(S106)。該重ね合せは、治療前後において変わらない重ね合せの基準になる解剖学的部位(安定な重ね合せ部位)を一致させるという具合に行われる。該安定な重ね合せ部位に対しては、図3を参照して後述する。
ね合せて歯移動量を測定する場合、該重ね合せは、該上顎の基準領域を一致させるという具合に行われる。
合部(midpalatal suture)402及びPMRJ403によって決定される。ここで、正中口蓋縫合部402とは、上顎の口天井(凹部)の左右対称を分ける中央線を示す解剖学的構造物(図4の(b)のX軸ラインを参照)を言う。そして、PMRJ(junction of the incisive papilla and midpalatal suture)403とは、切歯乳頭(incisive papilla)404と正中口蓋縫合部402との接合部であって、口天井前方部の左右対称中央線上の突出した歯ぐき組織に該当する。
図5は、本発明の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法を施して、上顎矯正治療の前後のモデルを重ね合せた様子を示す図である。同図を参照すれば、赤色のモデルが第1の時点のモデルで、青色のモデルが第2の時点のモデルである。同図において、第1の時点の歯上の各点は「〜.1」として示され、第2の時点の歯上の各点は「〜.2」として示されている。一例として、第1の時点にて「501.1」として示されている点が、矯正治療後第2の時点にて移動して位置した点は、「501.2」として示されている。
taking)の際、該部位が十分に出るように型を取った後、作られた型において該部位を表示するという意味として用いられる。
、一定の部位にて測定されたSDMMで純粋なSMM或いはDMMを導き出すために、歯移動自動測定装置200はまず口内解剖学的構造物中に比較的安定であると考えられる頬側小帯(buccal frenum)及び唇側小帯(labial frenum)の基点或いは終点の3次元座標点を第1の時点及び第2の時点にて求め、その差を計測する。以後、該部位の概略的なSMMを求めることができ、これによって算術的なDMMの測定が可能である。
201 3次元レーザスキャナ
202.1、202.2 第1の時点の3次元モデル
203.1、203.2 第2の時点の3次元モデル
202.3 第1の時点の上下顎咬合モデル
203.3 第2の時点の上下顎咬合モデル
204 3次元座標系
205 重ね合わされたモデル
Claims (11)
- 3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動測定装置が、3次元スキャニングによるデジタルモデルを用いて歯の位置変化を定量的に計測する方法であって、
(a)第1の時点及び該第1の時点後の第2の時点にて上顎及び下顎を3次元スキャンしたデータによって、該第1の時点及び該第2の時点の各々における上下顎の各々の3次元モデルを形成するステップと、
(b)前記第1の時点及び前記第2の時点にて、上顎及び下顎の咬合状態を実患者の口腔内咬合状態の歯または手工製作の歯モデルで3次元スキャンしたデータから形成した上下顎咬合外形モデルと、前記ステップ(a)にて形成した上下顎の各々の3次元モデルとによって、前記第1の時点及び前記第2の時点の各々における3次元の上下顎咬合モデルを形成するステップと、
(c)前記第1の時点にて形成した上顎モデルに3次元基準座標系を設けるステップと、
(d)前記3次元基準座標系の設けられた前記第1の時点の上顎モデルに、前記第2の時点にて形成した上顎モデルを重ね合せるステップと、
(e)前記設けられた基準座標系を用いて、前記第1の時点及び前記第2の時点の上顎の座標を求め、その移動量を求めるステップと、
(f)前記第1の時点の上下顎咬合モデルで、前記上顎モデルに設けられた前記3次元基準座標系を前記下顎モデルの基準座標系として用いるステップと、
(g)前記ステップ(b)にて形成した上下顎咬合モデルに、前記ステップ(f)にて第1の時点の下顎モデルに設けられた基準座標系を適用し、前記第1の時点及び前記第2の時点の下顎の座標を求め、その変化量を求めるステップとを含む3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記ステップ(b)における3次元スキャニングが、
実患者の口腔内咬合状態の歯または手工製作の歯モデルの前方において行われることを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記ステップ(d)における重ね合せが、
前記上顎モデルで、歯牙矯正の前後に変形を引き起こさない領域である基準領域を一致させることによって行われることを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記重ね合せの後、重ね合せた2モデルを区分可能な色で表示するステップを、さらに含むことを特徴とする請求項3に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。
- 前記3次元基準座標系を設けるステップ(c)が、
(c1)PMRJと正中口蓋縫合部上の二つ以上の点とを通過する面をX−Y平面として設けるステップと、
(c2)前記PMRJを含み、前記X−Y平面に垂直な平面をX−Z平面として設けるステップと、
(c3)前記PMRJを含み、前記X−Y平面及びX−Z平面に垂直な面をY−Z平面として設けるステップ
とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記上下顎咬合モデルを形成するステップ(b)が、
前記第1の時点の上下顎咬合外形モデルに示された上顎の位置及び下顎の位置の各々に、前記ステップ(a)にて形成した第1の時点の上顎モデル及び下顎モデルを重ね合せ、前記第2の時点の上下顎咬合外形モデルに示された上顎の位置及び下顎の位置の各々に、前記ステップ(a)にて形成した第2の時点の上顎モデル及び下顎モデルを重ね合せて行われることを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記ステップ(g)の後に、
(h1)下顎骨舌側内面の顎舌骨筋線(mylohyoid ridge)を印記して、これを安定して重ね合せた後、第1の時点と第2の時点の下顎骨を重ね合せてDMMを求めるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 前記ステップ(g)の後に、
(h2)頬側小帯(bucal frenum)及び唇側小帯(labialfrenum)の基点或いは終点の3次元座標点を第1の時点及び第2の時点にて求め、その差を計測の後、該部位のSMMを求めるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定方法。 - 3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動測定装置であって、3次元スキャニングによるデジタルモデルを用いて歯の位置変化を定量的に計測し、
(a)第1の時点及び該第1の時点後の第2の時点にて上顎及び下顎を3次元スキャンしたデータによって、該第1の時点及び該第2の時点の各々における上下顎の各々の3次元モデルを形成する手段と、
(b)前記第1の時点及び前記第2の時点にて、上顎及び下顎の咬合状態を実患者の口腔内咬合状態の歯または手工製作の歯モデルで3次元スキャンしたデータから形成した上下顎咬合外形モデルと、前記(a)にて形成した上下顎モデルとによって、前記第1の時点及び前記第2の時点の各々における3次元の上下顎咬合モデルを形成する手段と、
(c)前記第1の時点にて形成した上顎モデルに3次元基準座標系を設ける手段と、
(d)前記3次元基準座標系の設けられた前記第1の時点の上顎モデルに、前記第2の時点にて形成した上顎モデルを重ね合せる手段と、
(e)前記設けられた基準座標系を用いて、前記第1の時点及び前記第2の時点の上顎の座標を求め、その移動量を求める手段と、
(f)前記第1の時点の上下顎咬合モデルで、前記上顎モデルに設けられた前記3次元基準座標系を前記下顎モデルの基準座標系として用いると、
(g)前記b)にて形成した上下顎咬合モデルに、前記(f)にて第1の時点の下顎モデルに設けられた基準座標系を適用し、前記第1の時点及び前記第2の時点の下顎の座標を求め、その変化量を求める手段
とを備えた3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定装置。 - 3次元スキャニングによるデジタルデータから歯のデジタルモデルを形成して歯の位置変化を定量的に計測するプログラムであって、
3次元スキャン済のデータを分析し、該分析データを3次元グラフィックに画面上に示す機能と、
各々別個に二つ以上の3次元スキャン済のモデルを、歯移動の前後に変わらない領域を一致させることによって重ね合せる機能と、
3次元スキャン済のモデルに、予め決められたデータに基づいて3次元座標系を設けて座標軸を画面上に示し、スキャン済のモデル上の各点を前記座標系による座標として認識する機能と、
歯矯正の前後に3次元スキャンして形成した二つ以上の歯モデルを前記重ね合せ機能に
よって重ね合せて、これを前記座標設定機能によって座標として分析して、上顎歯移動、SDMM及びDMMを定量的に分析する機能
とをコンピュータに実現させることを特徴とする3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定プログラム。 - 前記重ね合せ機能が、
重ね合せた二つ以上のモデルを各々区分される色として設定することによって、歯移動状況の視角による分析を可能にする機能
を含むことを特徴とする請求項10に記載の3次元リバース・エンジニアリング技術を用いた歯移動自動測定プログラム。
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